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【発明の名称】 電気機器用組立型筐体
【発明者】 【氏名】谷口 英一

【要約】 【課題】一体化した状態に容易に増設可能で、筐体外にケーブルが露出しない状態の増設可能型筐体を提供すること、また組み立てが容易かつ体裁のよい筐体を提供すること。

【解決手段】ベース1と左右両サイドカバー5,6とフロントカバー7との4種の部材を主構成部材とし、ベース1とサイドカバー5,6とを噛合型継手および内部のネジ止めにより結合するほか、フロントカバー7を掛止機構14と緊締機構18とにより取り付けるようにし、増設に際しては、ベース1とフロントカバー7とを追加並設するようにすると共に、ベース1同士を噛合型継手8により係合するほか、連結金具17,19によりかすがい型に結合する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 背壁(1)があるベース(4)と、左側サイドカバー(5)と、右側サイドカバー(6)と、フロントカバー(7)とを組み立てて構成するようにした筐体であって、ベース(4)における背壁(1)の側縁とこれに対するサイドカバー(5),(6)の背側縁とを、溝と鉤とが噛み合う構造の噛合型継手機構(8)により係合するほか、サイドカバー(5)および(6)にはその内方に取付耳(9)を突設すると共に、これに対しベース(4)には取付座(10)を設けて取付耳(9)を当接したままネジ(11)により締め付け固定するようにし、更にフロントカバー(7)を上下端付近において掛止機構(14)と緊締機構(18)とにより取り付けることを特徴とする電気機器用組立型筐体。
【請求項2】 背壁(1)と頂壁(2)と底壁(3)とを有するほぼコ字状断面のベース(1)と、盆形の左右両サイドカバー(5),(6)と、ほぼ〔形断面のフロントカバー(7)とを採択した請求項1に記載の電気機器用組立型筐体。
【請求項3】 フロントカバー(7)の取り付けに当り、掛止機構(14)を上端付近に設けると共に、緊締機構(18)を下端付近に設けた請求項1または請求項2に記載の電気機器用組立型筐体。
【請求項4】 ベース(1)とフロントカバー(7)とを各複数個使用し、ベース(1)同士をその隣接縁において、溝と鉤とが噛み合う構造の噛合型継手機構(8)により係合するほか、連結金具(19)あるいは(21)を使用してネジ(20)によりかすがい型に結合するようにした請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の増設型の電気機器用組立型筐体。
【請求項5】 溝と鉤とが噛み合ったまま上下方向にスライドする上半部の継手(8a)と下半部の継手(8b)とを上半部と下半部との噛み合いが前後方向に勝手違いとなる状態に設けた継手機構(8)を採択した請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電気機器用組立型筐体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機器用組立型筐体に関するものであり、詳しくは組立型であると共に、一体的に容易に増設することができる電気機器用組立型筐体に関するものであり、特に電話交換機用主装置,データ中継機,記憶装置等のように、需要に基づいて容量の増大を必要とする電気機器用の筐体に好適な組立型筐体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】増設可能型の電気機器筐体としては、例えば、特開平9−215016号公報のように、独立状態の複数の電気機器筐体を隣接した状態のもとに構造的に結合するほか、隣接の対向壁部に開口する連通部を形成して、この連通部にコネクタ付ケーブルを貫通させたまま、隣接両筐体内のコネクタ間を接続するようにした構造の先行技術がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の筐体においては、増設に当り、独立状態の各個筐体間をケーブルにより接続することになり、従って増設のための作業が煩雑であるばかりでなく、ケーブルの損傷および電磁妨害雑音による弊害が発生し易い欠点があり、しかも製造コストが高く、占有容積が嵩むほか、外観を損ねる等の不利がある。
【0004】そこで本発明の目的は、一体化した状態に容易に増設することができるばかりでなく、筐体間をケーブルにより接続する必要がない増設可能型筐体を提供することにあり、他の目的は組み立てが容易かつ体裁のよい筐体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するため、ベースと左右両サイドカバーとフロントカバーとの4種の部材を主構成部材とし、ベースとサイドカバーとを縦向きにスライドする鉤と溝との噛合型継手および内部におけるネジ止めにより結合するほか、フロントカバーを一側において掛止機構により掛け止めると共に、他側においてネジ止めするようにし、増設に際しては、ベース同士を前記ベースとサイドカバーとの継手と同一の噛合型継手により係合するほか、連結金具によりかすがい型に結合する。
【0006】ベースと左右の両サイドカバーとフロントカバーとの4種の部材を各1個の使用により、最小の筐体の組み立てを行い、ベースとフロントカバーとを増加することにより、整数倍の容積の筐体が組み立てられ、かつ組み立てに際し、1ないし複数個のベースと左右の両サイドカバーとは、鉤と溝との噛合型継手部分において前後左右方向が拘束され、かつネジ止めにより上下方向が拘束され、更にフロントカバーはベースに対して掛止機構および限定したカ所におけるネジ止めにより固定される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施形態について詳細に説明する。
【0008】適用対象としての機器筐体としては、例えば図1ないし図3のように、背壁1と頂壁2と底壁3とがあるベース4と、左側サイドカバー5と、右側サイドカバー6と、フロントカバー7とを組み立てて構成するようにした型式を採択する。
【0009】上記型式の筐体に対する本発明の特殊構成としては、例えば図1並びに図4ないし図7のように、前記ベース4をほぼコ字状断面に形成すると共に、フロントカバー7をほぼ〔形断面に形成し、かつ左右両サイドカバー5,6を盆形に形成し、ベース4の背壁1の側縁とこれに対するサイドカバー5,6の背側縁とには、溝と鉤とが前後方向から噛み合ったまま上下方向にスライドする上半部の継手8aと下半部の継手8bとを上半部と下半部との噛み合いが前後方向に勝手違いとなる状態に設けて、これら上下両継手8a,8bにより噛合型継手機構8を構成し、かつサイドカバー5および6にはその内方の上下両端付近に取付耳9を突設すると共に、これに対しベース4には取付座10を設けて取付耳9を当接したままネジ11により締め付け固定するようにする。
【0010】フロントカバー7の取り付けについては、フロントカバー7の上端に下向き掛爪12を突設すると共に、これに対してベース1の上端付近には掛爪12の受け入れに適応する受孔13を設けて、これら掛爪12と受孔13とにより掛止機構14を構成し、またベース1の下端付近に取付座15を設けると共に、これに対してフロントカバー7の下端付近には座面部16を設けて、取付座15と座面部16とネジ17とにより緊締機構18を構成し、もって、フロントカバー7の掛爪12をベース1の受孔13に掛け止め係合した後、取付座15に座面部16を当接したままネジ17により締め付け固定するようにする。
【0011】前記掛止機構14と緊締機構18との上下関係については、これら両者の設置位置を逆にしてもよいのであって、即ち、掛止機構14を下端付近に設けると共に、緊締機構18を上端付近に設けてもよいのである。
【0012】増設に際しては、図1,図4,図6,図7のようにベース1同士を隣接縁部において継手機構8により結合すると共に、連結金具を使用してネジにより結合するのであるが、連結金具による具体的な結合構造としては、頂壁2および底壁3の前端部の前記取付座10においてコ字状連結金具19並びにネジ20によりかすがい型に結合し、あるいはベース1の背面において平板形連結金具21並びにネジ20によりかすがい型に結合し、なお、コ字状連結金具19による連結構造と平板形連結金具21による連結構造の両者を採用してもよいのである。
【0012】増設に際してのフロントカバー7の取り付けについては、前記と同様に、掛爪12をベース1の受孔13に掛け止めた後に座面部16においてネジ17により取付座15に締め付け固定する。
【0013】以上のほか、ベース1の背面には、壁掛け用のだるま孔22とネジ止め用の孔23を設け、あるいは壁掛金具(図示せず)におけるフック先端付近の受け入れに適応する受部24を設けるのが望ましく、なお前記連結金具21には、だるま孔22のボスに符合する嵌合孔25を設けて両者の嵌合により位置規制するのがよい。
【0014】増設により容積が増加した筐体内部には、隣接ベース1間に跨る状態に大型マザーボードを取り付けることができ、これにより各個筐体間の接続ケーブルを廃止することができ、従ってケーブルが外部に露出することによる諸障害が回避できる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、次のような諸効果が得られる。
【0016】ベース1と左右両サイドカバー5,6とフロントカバー7との4種の部材を主構成部材として、ベース1とサイドカバー5,6とを縦向きにスライドする鉤と溝との噛合型継手8並びに内部におけるネジ11締めにより固定するほか、フロントカバー7を掛止機構14と緊締機構18とにより取り付けるようにし、増設に際しては、ベース1同士を噛合型継手8により係合すると共に、連結金具19あるいは21によりかすがい型に結合するようにしたから、これにより比較的簡単かつ安価な構造で、かつ外面に露出するネジを限定した状態のもとに、容易に組み立てることができるばかりでなく、内装電機機器の容量に応じて容積を容易に増減することができ、しかも増減に拘らず優れた外観の一体的な筐体を形成し、従ってケーブルを各個筐体間に接続する必要がないから、ケーブルの損傷および電磁妨害雑音による弊害等を回避することができる。
【0017】ベース1同士およびベース1とサイドカバー5,6との結合について、溝と鉤とが前後方向から噛み合う構造の噛合型継手機構8を採択したから、簡単な構造のもとに、正確かつ強固に結合することができ、しかも上半部と下半部とをその噛み合いが前後に勝手違いにとなるように形成したことにより、濫りに外れるようなことがない。
【出願人】 【識別番号】000227205
【氏名又は名称】日通工株式会社
【出願日】 平成10年(1998)2月17日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−233960
【公開日】 平成11年(1999)8月27日
【出願番号】 特願平10−49992