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【発明の名称】 通信端末機器の筐体固定構造
【発明者】 【氏名】佐々木 知子

【氏名】鈴木 繁男

【要約】 【課題】ネジとネジ穴で筐体を固定する構造は、筐体成形の加工時間が長くかかり、成形金型に金属ネジ穴をセットするための時間もかかり、リサイクルしようとしても、プラスチック筐体と金属ネジ穴が容易に分解できない。

【解決手段】内側に形成された円柱状のボス1dと、ボス1dに左右対称に設けられたスリット1aと、スリットと直交する方向に形成された爪1bと、ボス1dの中に設けられたナット3の収納部と、ナットを挟みこむように形成したリブ1cとから成る筐体1と、前記ボス1dに対向する位置に設けられ、ボス先端部1eと係合する傾斜部2cを有し、ボスが嵌合される円筒状の壁2bと、壁2bの内側に設けられたナット3を受けるリブ2aとから成る筐体2と、を具備し前記筐体1と前記筐体2をナット3とネジ4により固定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内側に形成され、先端部がテーパー形状の円柱状のボスと、前記ボス中心部の左右対称に設けられたスリットと、前記スリットと直交する方向に形成された爪と、前記円柱状ボスの中に設けられたナットが入る収納部と、前記ナットを挟みこむように形成されたリブとから成る上カバー筐体と、前記ボスに対向する位置に設けられ、前記ボス先端部と係合する傾斜部を有し、前記ボスが嵌合する円筒状の壁と、前記壁の内側に設けられたナットを受けるリブとから成る下カバー筐体と、を具備し、前記上カバー筐体と前記下カバー筐体を前記ナットとネジで固定することを特徴とする通信端末機器の筐体固定構造。
【請求項2】 前記ナットが六角ナットであり、前記収納部が六角形であることを特徴とする請求項1記載の通信端末機器の筐体固定構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信端末機器の筐体固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】端末機器の筐体固定にはネジで固定するものが多くみられる。
【0003】図3は従来例の端末機器の筐体固定構造図で、(a)はネジで固定された端末機の外観図、(b)は固定部のE−E断面図である。
【0004】図3(b)に示すように、プラスチック筐体10のボス14に金属のネジ穴11をインサートすることによりネジ部を形成し、プラスチック筐体12を付け、前記ネジ部にネジ13をねじ込んで筐体をとめていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の固定構造では成形の加工時間が長くかかり、成形金型に金属ネジ穴をセットするための時間もかかる。
【0006】また、プラスチック筐体と、そのボスの中にインサートされた金属ネジ穴をリサイクルしようとしても、プラスチック筐体と金属ネジ穴が容易に分解できない。
【0007】金属ネジ穴の専用金属と形状が複雑で、かつコストアップとなる等の問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本体内側に形成され、先端がテーパ形状の円柱状のボスと、ボスの左右対称に設けられたスリットと、スリットと直交する方向に形成された爪と、円柱状ボスの中に設けられた六角ナットが入る収納部と、六角ナットを挟みこむように形成されたリブとから成る上カバー筐体と、前記ボスに対向する位置に設けられ、ボスが嵌合される円柱状の壁と、壁の内側に設けられた六角ナットを受けるリブと、壁の内側にボスの先端のテーパー形状部と係合する傾斜部を有するリブとから成る下カバー筐体と、を具備し前記上カバー筐体と前記下カバー筐体を固定する。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態を示す構造図で、(a)は正面図、(b)は正面図(a)をA−Aに切断した断面図、(c)はB−Bに切断した断面図である。
【0010】図2は本発明の実施形態の要部を示す図で、(a)は図1に示す下カバーのプラスチック筐体2とネジ4を取り付ける前の上カバーのプラスチック筐体1に六角ナット3を取り付けた状態を示す図、(b)はC−Cに切断した断面図、(c)はD−Dに切断した断面図である。
【0011】図1及び図2において、上カバーのプラスチック筐体1には円柱状のボス1dが複数形成されており、ボス1dには高さの3/4位まで左右対称にスリット1aが入っており、図2(a)に示すようにスリット1aと直交する方向、即ち左右に2個所の爪1bを設け、六角ナット3を挟んで4個所のリブ1Cが形成されている。また、ボス1bには六角ナット3が爪1bで支持されて入る六角形の収納部も形成されており、先端部1eはテーパー形状になっている。
【0012】次に下カバーのプラスチック筐体2には、図1(c)に示すようにボス1dに対向する位置にボス1dの外形より微小に大きい、ボス1dが嵌合する円筒状の壁2bを設けており、その内側の2個所に六角ナット3を受けるリブ2aを設けている。
【0013】また、壁2bの内側には、ボス1dの先端1eのテーパー形状と係合するようにテーパー状の傾斜部2cが形成されている。
【0014】リブ2aはプラスチック筐体2をボス1dにネジ4により固定するとき、ナット3が上昇しないように押さえている。
【0015】次に、本発明の実施形態の作用について説明する。
【0016】まず、上カバーのプラスチック筐体1のボス1bの収納部に六角ナット3を挿入する。このとき上カバーのプラスチック筐体1のボス1bは、スリット1aにより割れて成形されていることにより柔軟性をもち、六角ナット3を挿入しやすく、六角ナット3を挿入した後は上部2個所の爪1bと下部4個所のリブ1cで挟みこみ六角ナット3を固定している。
【0017】上カバーのプラスチック筐体1のボス1bに六角ナット3を挿入した後、下カバーのプラスチック筐体2を取り付けネジ4で固定する。ネジ4で固定する際に六角ナット3が上がってこないように上カバーのプラスチック筐体1のボス1bに設けてある2個所の爪1bとは別の場所に下カバーのプラスチック筐体2からもリブ2aを立て六角ナット3を押さえている。さらに、固定したときに上カバーのプラスチック筐体1のボス1bの広がり防止のため、下カバーのプラスチック筐体2の壁2bにて周りを囲んだ形状になっている。
【0018】なお、上記では六角ナットで説明したが、ナットの形状はこれに限定されない。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば上カバーのプラスチック筐体のみを成形するため、従来例のように成形の加工時間や金型にネジ穴をセットするための時間もかからない。
【0020】また、ナットをはめ込んでいるだけなので、入れた方と反対側から棒状のもので押すとプラスチック筐体のボスの割れ目が広がり、ナットが押し出されて容易に分解でき、リサイクルできる。さらに、金属ネジ穴のような特別な部品を使うことがないので、コスト減となる。
【出願人】 【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
【出願日】 平成10年(1998)2月18日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 敏明
【公開番号】 特開平11−233957
【公開日】 平成11年(1999)8月27日
【出願番号】 特願平10−36210