| 【発明の名称】 |
ハイブリッドモジュール及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 一高
【氏名】成田 直人
【氏名】上山 義明
【氏名】八木 一樹
【氏名】海老原 均
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| 【要約】 |
【課題】製造効率が高く小型化に適したハイブリッドモジュール及びその製造法を提供する。
【解決手段】グリーンシートを積層してなる多層基板から形成された回路基板11にチップ状電子部品12や半導体素子13を実装し、さらにケース15を被装したハイブリッドモジュール10において、回路基板11の側面に凹部11aを設けるとともに、前記ケース15は係止片15aを前記凹部11aに係止して回路基板11に装着している。これにより、ハイブリッドモジュール10の全体寸法を小型化することができる。また、前記凹部11aをグリーンシートに切り欠きを設けることにより形成することができるので、製造効率が高いものとなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 回路基板と、回路基板に実装した回路部品と、回路基板上面に被装したケースとを備えたハイブリッドモジュールにおいて、前記回路基板は回路基板上面が開口しない凹部を側面に備え、前記ケースは係止片を備えるとともに該係止片を前記凹部に係止して回路基板上面に被装していることを特徴とするハイブリッドモジュール。 【請求項2】 前記回路基板は前記凹部に対応する切り欠きが縁部に設けられたグリーンシートを積層した多層基板からなることを特徴とする請求項1記載のハイブリッドモジュール。 【請求項3】 複数のグリーンシートを積層した多層基板からなり回路基板上面が開口しない凹部を側面に備える回路基板と、回路基板に実装した回路部品と、前記凹部に係止する係止片を備え前記回路基板上面に被装したケースとを備えたハイブリッドモジュールの製造方法において、第1のグリーンシートの縁部に前記凹部に対応する切り欠きを形成し、該第1のグリーンシートと切り欠きが形成されてない第2のグリーンシートとを積層して回路基板を作成する工程と、前記回路基板の凹部に係止片が係止されるように前記ケースを被装する工程とを備えたことを特徴とするハイブリッドモジュールの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、回路パターンが形成された回路基板に、積層コンデンサや半導体部品等の回路部品を実装して電子回路を形成するハイブリッドモジュールに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種のハイブリッドモジュールとしては、図5に示すようなものが知られている。図5は、従来のハイブリッドモジュールのケース一部を切り欠いた斜視図である。このハイブリッドモジュール100は、回路基板101上にチップ状電子部品102及び発熱性を有する半導体素子103等の回路部品を実装し、さらに回路基板101上にケース104を被装したものである。 【0003】この回路基板101は、矩形のグリーンシートを複数枚積層して形成された多層基板である。この回路基板101の側面にケース104を装着するための突起101aが設けられている。この突起101aは、これに対応する張り出し部を縁部に設けたグリーンシートを積層することにより形成される。また、回路基板101の側面には親回路基板と接続するための複数の端子電極101bが形成されている。この端子電極101bは、親回路基板に形成された回路パターンに半田付けされる。 【0004】チップ状電子部品102は回路基板101上に形成された回路パターン105に半田付けされている。また、半導体素子103は、半田バンプを介して回路パターン105上に接合されている。チップ状電子部品102は、例えば積層コンデンサであり、半導体素子103は、例えばFETである。 【0005】ケース104は、回路基板101及びこれに実装されたチップ状電子部品102等を物理的に保護するとともに、電気的・磁気的にシールドするためのものである。ケース104は、箱状の金属部材であり、係止片104aを前記突起101aに係止して回路基板101に被装している。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述したハイブリッドモジュール100では、回路基板101に設けられた突起101aの突起高さだけ全体寸法が大きくなるため小型化に適さないものであった。また、ハイブリッドモジュール100を取り扱う際に、例えば、親回路基板への搭載の際に、この突起101aが搭載機器等に引っ掛かる場合があり、作業効率が低下する場合もあった。さらに、前述したように、この突起101aは、これに対応する張り出し部を縁部に設けたグリーンシートを、該張り出し部のないグリーンシートとともに積層して形成されている。ここで、張り出し部を有するグリーンシートは、他のグリーンシートよりも全体寸法が大きくなることから、これらとは別工程により作成する必要がある。従って、このハイブリッドモジュール100は、製造効率が悪いという難点を有していた。 【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、製造効率が高く小型化に適したハイブリッドモジュール及びその製造法を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1の発明は、回路基板と、回路基板に実装した回路部品と、回路基板上面に被装したケースとを備えたハイブリッドモジュールにおいて、前記回路基板は回路基板上面が開口しない凹部を側面に備え、前記ケースは係止片を備えるとともに該係止片を前記凹部に係止して回路基板上面に被装していることを特徴とする。 【0009】本発明によれば、回路基板側面に設けられた凹部が回路基板上面には開口していないため、ケースの係止片が凹部に係止され、ケースの上方への移動が規制される。即ち、ケースは、その係止片を凹部に係止して回路基板上面を被装する。従って、回路基板の側面に突出部を設けることなくケースを被装することができるので、ハイブリッドモジュールの全体寸法を小さくすることができる。さらに、回路基板の側面に突出部がないため、ハイブリッドモジュールの取扱いが容易となる。 【0010】好適な態様の一例として、請求項2の発明では、請求項1のハイブリッドモジュールにおいて、前記回路基板は前記凹部に対応する切り欠きが縁部に設けられたグリーンシートを積層した多層基板からなることを特徴とするものを挙げる。 【0011】このハイブリッドモジュールは、前記凹部を、グリーンシートの縁部に切り欠きを設けることにより形成することができるので、その製造が容易なものとなる。特に、この種のハイブリッドモジュールの製造工程においては、グリーンシートに回路部品を収容するための孔や積層時に層間を接続するためのビアホールを打ち抜く工程を有していることが多い。従って、このような場合には、これら工程と前記切り欠きを設ける工程とを同時に行うことができるので、このハイブリッドモジュールは製造効率の高いものとなる。 【0012】また、請求項3の発明は、複数のグリーンシートを積層した多層基板からなり回路基板上面が開口しない凹部を側面に備える回路基板と、回路基板に実装した回路部品と、前記凹部に係止する係止片を備え前記回路基板上面に被装したケースとを備えたハイブリッドモジュールの製造方法において、第1のグリーンシートの縁部に前記凹部に対応する切り欠きを形成し、該第1のグリーンシートと切り欠きが形成されてない第2のグリーンシートとを積層して回路基板を作成する工程と、前記回路基板の凹部に係止片が係止されるように前記ケースを被装する工程とを備えたことを特徴とする。 【0013】本発明によれば、回路基板を形成するグリーンシートに切り欠きを形成することにより、請求項1及び2記載のハイブリッドモジュールを効率良く製造することができる。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態にかかるハイブリッドモジュール及びその製造方法について図1及び図2を参照して説明する。本実施の形態では、高周波電力増幅用のハイブリッドモジュールについて説明する。図1はハイブリッドモジュールのケース一部を切り欠いた分解斜視図、図2は回路基板の構造を説明する分解斜視図である。 【0015】このハイブリッドモジュール10は、図1に示すように、回路基板11と、回路基板11に実装された複数のチップ状電子部品12と、発熱性を有する半導体素子13と、半導体素子13に発生する熱を親回路基板に伝達する放熱板14と、回路基板11を被装するケース15を主たる構成要素とする。このハイブリッドモジュール10は、放熱板14が付設された底面を親回路基板に対向させて実装される。ここで、このハイブリッドモジュール10の外観寸法としては、例えば、約7x7x2mm3である。 【0016】回路基板11は、図1及び図2に示すように、直方体形状のアルミナを主体としたセラミック製の多層基板からなる。即ち、回路基板11は、絶縁体層11−1〜11−4を積層して形成された4層の多層基板である。各絶縁体層11−1〜11−4の表面及び内層には回路パターン17及び回路パターン17を層間で接続するビアホール18が形成されている。回路基板11の各側面の中央部には、ケース15を装着するための凹部11aがそれぞれ1つずつ形成されている。この凹部11aは、回路基板11の底面から、回路基板の一層分の高さを有した半筒状に形成されている。即ち、最下層となる絶縁体層11−4は、縁部に凹部11aに対応する切り欠き20を有している。また、回路基板11の側面には、親回路基板と接続するための端子電極16が形成されている。この端子電極16は回路基板11の側面に設けられた半筒状の端子電極溝11bに形成されている。即ち、絶縁体層11−1〜11−4は、端子電極溝11bに対応する切り欠き21を有している。さらに、この回路基板11の底面には、それぞれ半導体素子13及び放熱板14を実装し、収容するための2段構造のキャビティ(図示省略)が設けられている。即ち、絶縁体層11−3の中央部にはキャビティに対応する孔22が設けられ、絶縁体層11−4の中央部にはキャビティに対応する孔23が設けられている。 【0017】チップ状電子部品12は、ハイブリッドモジュール10を構成する電子部品であり、例えば、積層コンデンサや、積層インダクタ等である。このチップ状電子部品12は、回路基板11の表面に形成された回路パターン17に実装されている。 【0018】半導体素子13は、ハイブリッドモジュール10を構成する電子部品であり、発熱性を有するものである。例えばGaAsMES型FET等である。この半導体素子13は複数のバンプ13aを備えており、各バンプ13aはキャビティ内に形成された回路パターン17に接続している。半導体素子13と回路基板11との間には、半導体素子13を保護するための封止樹脂(図示省略)が充填されている。 【0019】放熱板14は、半導体素子13の発熱を親回路基板へ放熱するためのもので、回路基板11のキャビティを塞ぐように半導体素子13に接着している。放熱板14と半導体素子13とは、熱的密着性を高めるために放熱樹脂(図示省略)を接着剤として接着されている。この放熱板14は熱伝導性の高い材料から形成されており、例えば42アロイ(ニッケル:鉄=42:58の合金)から形成されている。また、この放熱板14は、半田濡れ性を向上させるためにメッキ処理が施されている。このメッキ処理としては、例えばAuメッキである。 【0020】端子電極16は、親回路基板と接続するためのものでり、回路基板11の表面及び内層に形成された回路パターン17と導通接続している。この端子電極16は、前述したように、回路基板11の側面に設けられた端子電極溝11bに形成されている。この端子電極16は、導電性ペーストを塗布し、これを焼き付けて形成されたものである。 【0021】ケース15は、ハイブリッドモジュール10を物理的に保護するとともに、電気的・磁気的ノイズを外部からシールドし、さらには外部へのノイズの放射を防ぐためのものである。このケース15は、下面が開口した箱状のものであり、例えば、銅を材料としたものである。このケース15の各側面下端の中央部には、ケース15を回路基板11に装着するための係止片15aが設けられている。この係止片15は、回路基板11の凹部11aに係止するように、先端がL字状に折り曲がっている。 【0022】次に、このハイブリッドモジュール10の製造方法について図3を参照して説明する。ここでは、複数のハイブリッドモジュールを製造する工程を説明する。図3はグリーンシートの平面図である。 【0023】まず、以下のようにして4層構造の回路基板11を製造する。即ち、アルミナ系のセラミック材料が分散するスラリーを作成する。次に、このスラリーからドクターブレード法等を用いて4枚のグリーンシートS1〜S4を作成する。 【0024】次に、図3に示すように、各グリーンシートS1〜S4に複数個のハイブリッドモジュールに対応するビアホールや回路パターンを各パターンが隣り合うように形成する。まず、第1のグリーンシートS1に、前記絶縁体層11−1に対応する孔及び回路パターンを形成する。即ち、絶縁体層11−1に設けられるビアホール(図3では図示省略)を打ち抜くとともに、端子電極16を形成する位置に端子電極溝11bに対応する切り欠き21を設ける。この後に、回路パターン17及び端子電極16に対応する位置に導電性ペーストを塗布する。これによりビアホール及び切り欠き21に導電性ペーストが充填される。同様にして、第2のグリーンシートS2を加工する。 【0025】次に、第3のグリーンシートS3に、絶縁体層11−3に設けられるキャビティに対応する孔22及び端子電極溝11bに対応する切り欠き21を設けるとともに、端子電極16に対応する位置に導電性ペーストを塗布する。 【0026】次に、第4のグリーンシートS4に、絶縁体層11−4に設けられるキャビティに対応する孔23及び端子電極溝11bに対応する切り欠き21を設けるとともに、ケース装着用の凹部11aに対応する切り欠き20を打ち抜く。さらに、端子電極16に対応する位置に導電性ペーストを塗布する。 【0027】次に、これら第1〜第3のグリーンシートS1〜S4を順番に積層し、圧着してシート積層体を作成する。次に、このシート積層体をハイブリッドモジュールの単位大きさに裁断して単位積層体を得る。この裁断は、図3に示すように、端子電極16に対応する孔22の中心を結ぶ線をカットラインとして裁断する。これにより、裁断された単位積層体の側面には、凹部11aに対応する凹部及び端子電極溝11bに対応する溝が露出する。次に、この単位積層体を所定温度で焼成して回路基板11が得られる。 【0028】次に、回路基板11の底面に設けられたキャビティ(図示省略)内の回路パターン17に半導体素子13を超音波併用熱圧着等により接続する。次に、このキャビティに封止樹脂を注入し、さらに、放熱板14を放熱樹脂を用いて半導体素子13に接着する。これにより、キャビティ内に半導体素子13が実装されるとともに、回路基板11の底面に放熱板14が露出する。さらに、回路基板11の上面に、回路パターン17に接続するようにチップ状電子部品12を半田付けして実装する。 【0029】最後に、ケース15を回路基板11に被装する。即ち、ケース15の係止片15aが回路基板11の凹部11aに係止されるように装着する。これにより、ハイブリッドモジュール10が得られる。 【0030】以上詳述したように、本実施の形態にかかるハイブリッドモジュールでは、回路基板11の側面に突出部を設けることなくケース15を被装することができるので、ハイブリッドモジュール10の全体寸法を小さくすることができる。また、回路基板11の側面に突出部がないため、ハイブリッドモジュール10の取扱いが容易となる。さらに、このハイブリッドモジュール10は、凹部11aをグリーンシートに切り欠きを縁部に設けることにより形成することができるので、その製造が容易なものとなる。特に、この種のハイブリッドモジュール10の製造工程においては、キャビティやビアホールを打ち抜く工程と前記切り欠きを設ける工程とを同時に行うことができるので、ハイブリッドモジュール10の製造効率が高いものとなる。 【0031】尚、図4に示すように、ケース15を装着するために凹部11aに加えて他の凹部11cを設けてもよい。ここで、図4は回路基板11の側面を拡大した斜視図である。この凹部11cは、凹部11aが回路基板11上面に開口しないのに対して、回路基板11上面に開口している。また、この凹部11cは、凹部11aの上部に回路基板11の一層分の厚みを隔てて設けたものである。さらに、回路基板11の凹部11aと凹部11cの間の側面は、ケース15の係止片の厚みを吸収するためにわずかに窪んでいる。ケース15の係止片15aは、この凹部11a及び11cに対応してL字状に折り曲げたり、コ字状に折り曲げればよい。 【0032】また、回路基板11の凹部11aに、端子電極溝11bと同様に導体ペーストを塗布し、ハイブリッドモジュール10の端子電極16’としてもよい。この場合には、この端子電極16’をケースの係止片15aとともに親回路基板に実装すると、ケース15のシールド効果がより高いものとなる。特に、この端子電極16’をグランド接続するとよい。 【0033】 【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明によれば、回路基板の側面に突出部を設けることなくケースを被装することができるので、ハイブリッドモジュールの全体寸法を小さくすることができる。また、回路基板の側面に突出部がないため、ハイブリッドモジュールの取扱いが容易となる。 【0034】また、請求項2の発明によれば、前記凹部を、グリーンシートの縁部に切り欠きを設けることにより形成することができるので、その製造が容易なものとなる。特に、この種のハイブリッドモジュールの製造工程においては、グリーンシートに回路部品を収容するための孔や積層時に層間を接続するためのビアホールを打ち抜く工程を有していることが多い。従って、このような場合には、これら工程と前記切り欠きを設ける工程とを同時に行うことができるので、このハイブリッドモジュールは製造効率の高いものとなる。 【0035】さらに、請求項3の発明によれば、回路基板を形成するグリーンシートに切り欠きを形成することにより、請求項1及び2記載のハイブリッドモジュールを効率良く製造することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000204284 【氏名又は名称】太陽誘電株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)1月30日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 精孝 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−220285 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)8月10日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−19356 |
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