| 【発明の名称】 |
放熱板のプリント回路基板への取り付け構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】水野 史章
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| 【要約】 |
【課題】FETやIGBT等のパワーデバイスの放熱用の放熱板を有するプリント回路基板において、リサイクルの際の放熱板の取り外しを容易にする。
【解決手段】プリント回路基板20に第1係合溝23を形成し、第1係合溝23に放熱板10の脚部11を貫通させた状態で平行移動させ、脚部11に形成した第2係合溝14とプリント回路基板20とを係合させる。また、プリント回路基板20の裏面22で、かつ第1係合溝23に隣接する部分に形成されたはんだ付けランド25に脚部11をはんだ付けする。プリント回路基板20のリサイクル時には、第1係合溝23及びその長手方向の延長線上に形成した割穴24を挟んでその両側から曲げ力を加えてプリント回路基板20を破断し、放熱板10の脚部11とプリント回路基板20のはんだ付け部分を露出させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 放熱板にプリント回路基板表面に略直交する少なくとも1つの脚部を形成し、前記プリント回路基板に前記放熱板の脚部の少なくとも一部分が貫通する第1係合溝を形成し、前記プリント回路基板の少なくともいずれか一方の面で、かつ前記第1係合溝に隣接する部分にはんだ付けランドを形成し、前記放熱板の脚部の少なくとも一部分を前記第1係合溝に貫通させた状態で前記脚部と前記はんだ付けランドとをはんだ付けすることを特徴とする放熱板のプリント回路基板への取り付け構造。 【請求項2】 前記放熱板の脚部に前記プリント回路基板表面に平行な第2係合溝を形成し、前記第2係合溝と前記プリント回路基板とを係合させた状態で前記脚部と前記はんだ付けランドとをはんだ付けすることを特徴とする請求項1記載の放熱板のプリント回路基板への取り付け構造。 【請求項3】 前記プリント回路基板の第1係合溝の長手方向の延長線上に少なくとも1つの割穴を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の放熱板のプリント回路基板への取り付け構造。 【請求項4】 前記放熱板は少なくとも2つの脚部間にプリント回路基板表面と平行な天井部を有し、発熱素子を放熱板の天井部内側に取り付け、発熱素子への電力の供給を前記プリント回路基板から前記放熱板を介して行うことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の放熱板のプリント回路基板への取り付け構造。 【請求項5】 前記放熱板の材料として、銅、アルミニウム、及び少なくとも銅又はアルミニウムを含む合金から選択されたいずれかを用いたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の放熱板のプリント回路基板への取り付け構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、発熱量の大きなパワーデバイスを設けたプリント回路基板におけるリサイクルが容易な放熱板の固定構造に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、電子機器の廃棄物の増加に伴い、プリント回路基板からの有価金属の回収やはんだ中の鉛等の有害物質の処理の要求が高まってきている。例えば、「部品実装プリント基板リサイクルシステムの開発」(横山他、電子技術1997年11月号、24〜27頁)に記載されたリサイクル装置では、プリント回路基板を過熱し、はんだを溶融した状態で、基板上の部品類に外力を加え、部品類と基板とを分離すると共に、基板表面のはんだを表面研磨及び熱衝撃により除去している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、放熱板はFET(Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等のパワーデバイスに密着させる必要があるため、従来はプリント回路基板にねじ止めされていた。そのため、上記リサイクル装置によっては放熱板やパワーデバイス等を完全に分離することができず、ねじ外し作業を必要としたり、あるいは、強力な剪断力によりこれらの部品類と基板とを強制的に分離することが行われていた。 【0004】本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであり、放熱板とその他の部品類とを区別することなく、同様の処理によりリサイクル可能な放熱板のプリント回路基板への取り付け構造を提供することを目的としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の放熱板のプリント回路基板への取り付け構造は、放熱板にプリント回路基板表面に略直交する少なくとも1つの脚部を形成し、プリント回路基板に放熱板の脚部の少なくとも一部分が貫通する第1係合溝を形成し、プリント回路基板の少なくともいずれか一方の面で、かつ第1係合溝に隣接する部分にはんだ付けランドを形成し、放熱板の脚部の少なくとも一部分を第1係合溝に貫通させた状態で脚部とはんだ付けランドとをはんだ付けする。このような構成により、放熱板とプリント回路基板とがはんだ付けにより固定されるので、上記リサイクル装置により放熱板とプリント回路基板とを分離することが可能となる。 【0006】上記構成において、放熱板の脚部にプリント回路基板表面に平行な第2係合溝を形成し、第2係合溝とプリント回路基板とを係合させた状態で脚部とはんだ付けランドとをはんだ付けするように構成しても良い。このような構成により、放熱板の脚部の第2係合溝とプリント基板とが係合しているため、固定強度が向上する。 【0007】また、上記構成において、プリント回路基板の第1係合溝の長手方向の延長線上に少なくとも1つの割穴を形成しても良い。このような構成により、リサイクル時に、第1係合溝及び割穴を挟んでその両側からプリント回路基板に曲げ応力を加えることにより、第1係合溝及び割穴を結ぶ線に沿ってプリント回路基板を破断することが可能となる。その結果、放熱板の脚部とプリント回路基板のはんだ付け部分が最も外側に位置するので、この状態で加熱してはんだを溶融し、外力を加えることにより、放熱板とプリント回路基板とを容易に分離することが可能となる。 【0008】また、上記構成において、放熱板は少なくとも2つの脚部間にプリント回路基板表面と平行な天井部を有し、発熱素子を放熱板の天井部内側に取り付け、発熱素子への電力の供給をプリント回路基板から放熱板を介して行うように構成しても良い。このような構成により、放熱板による電磁遮蔽効果により、発熱素子が発生する電磁ノイズによる影響を低減することが可能となる。 【0009】また、上記構成において、放熱板の材料として、銅、アルミニウム、及び少なくとも銅又はアルミニウムを含む合金から選択されたいずれかを用いても良い。これらの材料は電気伝導性及び熱伝導性が優れているので、放熱板としての放熱特性を向上させることが可能であると共に、発熱素子への電力供給の際の電気抵抗を小さくすることが可能となる。 【0010】 【発明の実施の形態】(第1の実施形態)本発明の第1の実施形態について、図1及び図2を参照しつつ説明する。図1は第1の実施形態の構成を示す分解斜視図であり、図2はその取り付け工程を示す図である。 【0011】図1に示すように、放熱板10は、プリント回路基板20の表面21に対して略直交するように取り付けられる2つの脚部11と、2つの脚部11間で、脚部11に対して略直交する、すなわち、プリント回路基板20に取り付けられた状態で表面21に対して略平行となる天井部12を有している。天井部12には、脚部11とは反対側に突出するように、複数の放熱フィン13が形成されている。また、各脚部11には、それぞれプリント回路基板20と係合するための第2係合溝14が形成されている。第2係合溝14の方向は、放熱板11がプリント回路基板20に取り付けられた状態で、プリント回路基板20の表面21(又は裏面22)に略平行となる方向である。なお、第2係合溝14の幅G1はプリント回路基板20の板の厚さに配線パターンの導体の厚さを加えた寸法よりも所定の寸法だけ大きくなるように設定されていることは言うまでもない。 【0012】プリント回路基板20には、放熱板11の脚部11がそれぞれ貫通しうる2つの第1係合溝23が形成されている。第1係合溝23の幅W1及び長さL1は、脚部11の幅W2及び長さL2よりもそれぞれ所定の寸法だけ大きく設定されていることは言うまでもない。各第1係合溝23の長さL1方向の延長線上には、それぞれ複数の割穴24が形成されている。図では、割穴24は略円形であり、一定間隔で描いてあるが、これに限定されるものではなく、矩形溝や小判穴等であっても良い。また、割穴24の形状及び間隔は一定である必要はなく、プリント回路基板20の表面21の配線パターンを避けるように、形状及び大きさを適宜選択すればよい。 【0013】プリント回路基板20の裏面で、かつ各第1係合溝23の近傍、特に、放熱板10の脚部11の第2係合溝14が係合される部分には、それぞれ放熱板10の脚部をはんだ付けするためのはんだ付けランド25が形成されている。なお、はんだ付けランド25はプリント回路基板20の裏面22ではなく表面21に形成しても良いし、表面21と裏面22の両方に形成しても良い。 【0014】プリント回路基板20の表面21及び裏面22には、それぞれ配線パターンが形成されており、抵抗体やIC等の発熱量の少ない素子31は、プリント回路基板20に直接はんだ付けされる。一方、第1の実施形態では、FETやIGBT等の発熱量の多いパワーデバイス(発熱素子)32を放熱板10の天井部12の内側に取り付ける。そして、パワーデバイス32に電力を供給するための配線の内、少なくとも1つのラインを、プリント回路基板20の配線パターン26、はんだ付けランド25、放熱板10及びパワーで場いる32のいずれかの端子33の順に接続する。このように、パワーデバイス32を放熱板10の天井部12の内側に取り付けることにより、放熱板10が電磁シールドとして機能する。そのため、放熱板10による電磁遮蔽効果により、パワーデバイス32が発生する電磁ノイズによる影響を低減することが可能となる。 【0015】なお、放熱板10は、上記のように電力供給ラインとしても使用されるので、放熱板10の材料としては熱伝導性及び電気伝導性が共に優れたものである必要がある。放熱板10の具体的な材料として、例えば銅、アルミニウム、銅合金、アルミニウム合金、銅及びアルミニウムを含む合金等を用いることが好ましい。 【0016】次に、第1の実施形態の組立手順を説明する。まず、図2(a)に示すように、放熱板10の脚部11をプリント回路基板20の表面21に対してほぼ直交するように保持し、図2(b)に示すように脚部11の先端部分を第1係合溝23に貫通させ、放熱板10の脚部11の第2係合溝14がプリント回路基板20と係合可能な位置で停止させる。次に、図2(c)に示すように、放熱板10を図中右方向に平行移動させ、はんだ付けランド25と放熱板10の脚部11とをはんだ付けする(はんだ付け部を40とする)。 【0017】このように、第1の実施形態によれば、放熱板10とプリント回路基板20とをはんだ付けにより固定されるので、従来例で説明したリサイクル装置等を用いて放熱板10とプリント回路基板20とを分離することが可能となる。また、放熱板10の脚部11にプリント回路基板20表面に平行な第2係合溝14を形成し、第2係合溝14とプリント回路基板20とを係合させた状態で、脚部11とはんだ付けランド25とをはんだ付けするので、放熱板10の脚部11の第2係合溝14とプリント基板20とが係合しているため、充分な固定強度を確保することが可能となる。 【0018】次に、上記プリント回路基板20をリサイクルする際の、分解手順について説明する。図1に示すように、プリント回路基板20には、第1係合溝23の長さL1方向(長手方向)の延長線上に複数の割穴24が形成されている。そのため、図中矢印A及びBで示す箇所に力を加えると、各割穴24の間及び割穴24と第1係合溝23との間の部分に応力が集中し、応力がプリント回路基板20の強度を上回った時点でプリント回路基板20が破断する。プリント回路基板20が破断すると、放熱板10の脚部11とプリント回路基板20のはんだ付けランド25とのはんだ付け部分が、プリント回路基板20の破断面に露出するので、その状態ではんだの溶融温度以上に加熱し、放熱板10に外力を加えることにより、放熱板10とプリント回路基板20とを分離することが可能となる。 【0019】なお、放熱板10とプリント回路基板20の分離をさらに容易にするために、割穴24を第1係合溝の幅W1方向の中心の延長線上よりも内側、例えば第1係合溝23の端面の内、放熱板10の脚部11の内側端面11aに対向する側の延長線上等に形成しても良い。 【0020】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の実施形態について、図3を参照しつつ説明する。図3は第2の実施形態の構成を及びその取り付け工程を示す図である。なお、図3では割穴24を省略している。 【0021】第2の実施形態では、放熱板10の脚部11にプリント回路基板20側に突出した複数の係合部15を設け、各係合部15に第2係合溝14を形成したものである。換言すれば、脚部11に略L状の係合部15を形成したものである。 【0022】第1の実施形態と同様に、図3(a)に示すように、放熱板10の脚部11をプリント回路基板20の表面21に対してほぼ直交するように保持し、図3(b)に示すように脚部11の係合部15を第1係合溝23に貫通させ、放熱板10を図中右方向に平行移動させ、はんだ付けランド25と放熱板10の脚部11とをはんだ付けする(はんだ付け部を40とする)。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。 【0023】第2の実施形態によれば、脚部11の形状が複雑になるものの、放熱板10をプリント回路基板20の表面21に対して平行移動させる距離が短くなり、プリント回路基板20の実相密度を向上させることが可能となる。 【0024】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、放熱板にプリント回路基板表面に略直交する少なくとも1つの脚部を形成し、プリント回路基板に放熱板の脚部の少なくとも一部分が貫通する第1係合溝を形成し、プリント回路基板の少なくともいずれか一方の面で、かつ第1係合溝に隣接する部分にはんだ付けランドを形成し、放熱板の脚部の少なくとも一部分を第1係合溝に貫通させた状態で脚部とはんだ付けランドとをはんだ付けするので、放熱板とプリント回路基板とがはんだ付けにより固定されるので、リサイクル装置により放熱板とプリント回路基板とを分離することが可能となる。 【0025】また、放熱板の脚部にプリント回路基板表面に平行な第2係合溝を形成し、第2係合溝とプリント回路基板とを係合させた状態で脚部とはんだ付けランドとをはんだ付けすることにより、固定強度を向上させることが可能となる。 【0026】また、プリント回路基板の第1係合溝の長手方向の延長線上に少なくとも1つの割穴を形成することにより、リサイクル時に、第1係合溝及び割穴を挟んでその両側からプリント回路基板に曲げ応力を加えることにより、第1係合溝及び割穴を結ぶ線に沿ってプリント回路基板を破断することが可能となる。その結果、放熱板の脚部とプリント回路基板のはんだ付け部分が最も外側に位置するので、この状態で加熱してはんだを溶融し、外力を加えることにより、放熱板とプリント回路基板とを容易に分離することが可能となる。 【0027】また、放熱板に少なくとも2つの脚部間でプリント回路基板表面と平行な天井部を形成し、発熱素子を放熱板の天井部内側に取り付け、発熱素子への電力の供給をプリント回路基板から放熱板を介して行うことにより、放熱板による電磁遮蔽効果により、発熱素子が発生する電磁ノイズによる影響を低減することが可能となる。 【0028】また、放熱板の材料として、銅、アルミニウム、及び少なくとも銅又はアルミニウムを含む合金から選択されたいずれかを用いることにより、放熱板としての放熱特性を向上させることが可能であると共に、発熱素子への電力供給の際の電気抵抗を小さくすることが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】395011665 【氏名又は名称】株式会社ハーネス総合技術研究所 【識別番号】000183406 【氏名又は名称】住友電装株式会社 【識別番号】000002130 【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)1月29日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】小谷 悦司 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−220277 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)8月10日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−17512 |
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