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【発明の名称】 回路カードを保持するためのカード保持装置
【発明者】 【氏名】ハンス−ウルリヒ ギュンター

【氏名】フォルカー ハーク

【氏名】パウル マツラ

【氏名】クラウス プファイファー

【氏名】クラウス−ミヒャエル タラオ

【氏名】ウード ヴァイス

【氏名】ミヒャエル ヨイスト

【要約】 【課題】回路カードが付属のアセンブリ支持体に差し入れられている時にのみ作動するカード保持装置を提供する。

【解決手段】アセンブリ支持体のガイドレール2内に回路カード4を保持するためのカード保持装置は、回路カード4がガイドレール2内に差し入れられると当該回路カード4の前縁部の前に位置し、回路カード4が抜き出されると弾性的復元力に抗して離反旋回可能である保持要素10を有する。回路カード4が差し入れられるとその長手方向縁部17に当接し、作動要素12との弾性的連結によって保持要素10に作用する弾性的復元力が生じる。回路カード4が抜き出されると作動要素2が解除されて、保持要素10に対する弾性的復元力がなくなる。保持要素10はガイドレール2の差し入れ平面19の下方の安定した最終位置に止まっているので、ガイドレール2への回路カード4の差し入れは妨げられない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 アセンブリ支持体などのガイドレール(2)内に回路カード(4)を保持するためのカード保持装置であって、回路カード(4)がガイドレール(2)内に差し入れられているときには、当該回路カード(4)の前縁部(16)の前に位置し、回路カード(4)が抜き出されるときには弾性的復元力に抗して前縁部(16)から遠ざかる方向に旋回することができる保持要素(10)を有する、回路カードを保持するためのカード保持装置において、カード保持装置(1)は、保持要素(10)に弾性的に連結された作動要素(12)を有し、該作動要素(12)は回路カード(4)が差し入れられているときには当該回路カード(4)の長手方向縁部(17)に当接して保持要素(10)に弾性的復元力を作用し、回路カード(4)が抜き取られているときには、該作動要素(12)は自由に動くことができ、そのとき、保持要素(10)に働く弾性的復元力は消滅することを特徴とする、回路カードを保持するためのカード保持装置。
【請求項2】 保持要素(10)と作動要素(12)とが共通の回転中心を有する、請求項1に記載のカード保持装置。
【請求項3】 保持要素(10)と作動要素(12)とが弾性変形可能な傾斜台(9)を形成している、請求項2に記載のカード保持装置。
【請求項4】 ガイドレール(2)の上もしくは前に固定可能な支承要素(6)が設けられており、この支承要素(6)に傾斜台(9)がその回転中心で支承されている、請求項3に記載のカード保持装置。
【請求項5】 回路カード(4)のための着脱グリップ(5)が設けられており、該着脱グリップ(5)によって保持要素(10)は、てこの法則を用いて回路カード(4)の前縁部(16)から遠ざかる方向に旋回可能である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のカード保持装置。
【請求項6】 支承要素(6)は着脱グリップ(5)のための第1の押圧段付き部(14)を有する、請求項4または5に記載のカード保持装置。
【請求項7】 支承要素(6)が着脱グリップ(5)のための第2の押圧段付き部(15)を有する、請求項6に記載のカード保持装置。
【請求項8】 保持要素(10)が保持ブラケットである、請求項1ないし7のいずれか1項に記載のカード保持装置。
【請求項9】 作動要素(12)が弓形部材として形成されている、請求項1ないし8のいずれか1項に記載のカード保持装置。
【請求項10】 弓形部材として形成されている作動要素(12)が回路カード(4)のための乗り上げ傾斜面(13)を備えている、請求項9に記載のカード保持装置。
【請求項11】 弓形部材として形成されている作動要素(12)が、保持要素(10)に接して成形されたばねフレーム(11)の一部である、請求項9または10に記載のカード保持装置。
【請求項12】 回路カード(4)が抜き出されているとき、保持要素(10)はガイドレール(2)の差し入れ平面(19)の下方の安定した最終位置を取る、請求項1ないし11のいずれか1項に記載のカード保持装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アセンブリ支持体などのガイドレール内に回路カードを保持するためのカード保持装置であって、回路カードがガイドレール内に差し入れられているときには当該回路カードの前縁部の前に位置し、回路カードが抜き出されるときには弾性的復元力に抗して前縁部(16)から遠ざかる方向に旋回することができる保持要素を有する、回路カードを保持するためのカード保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気的構成要素または電子的構成要素を有し、プラグイン技術を応用したアセンブリ支持体またはその他のケーシングに組み込まれる回路カードは、通常はそれらの長手方向縁部でガイドレールに案内されている。これにより、回路カードは簡単にアセンブリ支持体またはケーシング内に差し入れることができ、必要に応じて再び抜き出すことができる。
【0003】回路カードは通常それらの後縁部に、アセンブリ支持体もしくはケーシングとの電気的接続を形成するプラグコネクタを備えている。これらのプラグコネクタの締付け作用により、回路カードは、特に多極仕様の場合にはある程度まで取付け位置に保持されるが、特別にフロントパネル要素を備えておらず、場合によっては用途に応じて振動または不規則な横方向加速度を受ける回路カードでは、回路カードをその組み込み位置に保持するために追加の保持装置が必要である。この目的のために、別個のカード保持装置が用いられる。
【0004】冒頭([発明の属する技術分野]の欄)に記載した種類のカード保持装置は、たとえば出版物ホフマン/シュロフ編著「エレクトロニクス目録96/97」37.46ページと37.47ページによって知られている。そこに記載されたカード保持装置は、保持要素として弾性変形可能な保持ブラケットを備えている。その保持ブラケットは、回路カードを抜き出すために、選択的に人手(たとえばレバー)または着脱グリップで、回路カードから遠ざかる方向に旋回されなければならない。この場合、保持ブラケットはガイドレールの前でアセンブリ支持体の前部モジュールレールの範囲に取り付けられている内蔵部品の一部である。
【0005】公知のカード保持装置の欠点は、回路カードをガイドレールに差し入れる際に現れる。このようなカード保持装置の保持ブラケットは、当該保持ブラケットに作用する弾性的復元力によって、回路カードを完全に抜き出すと、すぐに再びその静止位置、すなわちロック位置(回路カードが差し込まれているときにその回路カードをロックする位置)に復帰するので、回路カードの挿入を著しく阻害する。したがって、この場合には、回路カードの差し入れを可能にするための全体としての操作は、回路カードを一対のガイドレールの両方に差し入れるという操作だけでなく、さらにカード保持装置の保持ブラケットを、弾性的復元力に抗して、該カードの差し入れ経路から遠ざかるように旋回させ(wegschwenken)る操作が加わる。この作業は、回路カードを受け入れるために両方のガイドレールにカード保持装置が取り付けられている場合には、特に複雑である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記の公知技術から出発し、冒頭で述べた種類のカード保持装置を改良して、回路カードが付属のアセンブリ支持体もしくは付属のケーシング内に差し入れられている時間にのみ、カード保持装置が作動状態(activiert)になるようにすることである。その当然の結果として、カード保持装置は、回路カードの差し入れ、特に付属のガイドレールへの導入を妨げることがない。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題は請求項1の特徴を有するカード保持装置(Kartesicherung)によって解決される。本発明の望ましい実施態様と発展形態は請求項2乃至12によって達成される。
【0008】本発明のカード保持装置は、アセンブリ支持体などのガイドレール内に回路カード(Leiterkarte)を保持するためのカード保持装置であって、保持要素と作動要素とを有する。保持要素は、回路カードがガイドレール内に差し入れられているときには、当該回路カードの前縁部の前に位置し、回路カードが抜き出されるときには弾性的復元力に抗して前縁部から遠ざかる方向に旋回することができる。作動要素は、保持要素に弾性的に連結されていて、回路カードが差し入れられているときには当該回路カードの長手方向縁部に当接して保持要素に弾性的復元力を及ぼす。一方、作動要素は、回路カードが抜き取られると自由に動くことができ、そのとき、保持要素に働く弾性的復元力は消滅する。
【0009】本発明によるカード保持装置の保持特性は従来の技術に対して変わりはないが、上述した公知のカード保持装置の欠点は取り除かれている。すなわち、本発明によるカード保持装置は、回路カードが、対応するガイドレール内に差し入れられると、直ちに作動要素を介して自動的に動作状態になる。これとは逆に、回路カードが付属のガイドレール内にない場合は、本発明によるカード保持装置は非動作状態になる。後者の場合には、作動要素は保持要素に弾性的復元力を及ぼさないので、保持要素は開いた姿勢位置に止まっている。したがって、回路カードの差し入れには問題がなく、その差し入れは保持要素による妨害なしに可能である。
【0010】したがって、本発明は、異なる安定した最終位置、すなわち保持要素の開いた位置(姿勢)と、保持要素がロックされた位置(姿勢)とによってカード保持装置を使用する。カード保持装置のそれぞれの安定した最終位置は、回路カードを差し入れるか抜き出すことによって、その都度、自動的に生成される。
【0011】本発明の好ましい実施形態においては、保持要素と作動要素とが共通の回転中心を有する。この場合、保持要素と作動要素とが、弾性変形可能な傾斜台を形成していることが特に望ましい。すなわち、傾斜台の後部部分はカード保持装置が開いているときにはガイドレールの差し入れ平面より上方にあって、ガイドレールに差し入れられる回路カードによって押し下げられる。それにによって、傾斜台の弾性変形可能性によって傾斜台の前部部分、すなわち保持要素に作用する力が生成される。それによって保持要素は、回路カードの前縁部が通過した後に上方にスナップする。したがって、本発明のこの好ましい構造的態様に従うと、保持要素と作動要素とは一体的に形成される。この場合、これらの要素の間を弾性的に連結するために必要な追加的な組立部品、たとえばばねは省かれる。ガイドレールの上、もしくは前における傾斜台の取り付けは、支承要素を用いて適切に行われる。この支承要素は組み込み位置に固定され、傾斜台はその支承要素の回転中心で支承される。
【0012】てこの法則を利用して保持要素を回路カードの前縁部から遠ざかる方向に旋回させることができる、回路カードのための着脱グリップを用いることは、回路カードの抜き出しを可能にするために合理的である。本発明の保持要素と作動要素とが傾斜台として形成され、その傾斜台が支承要素に支承されている場合には、支承要素が着脱グリップのための第1の押圧段付き部を有し、好ましくは着脱グリップのための第2の押圧段付き部をも備えていることが有利である。この場合には、着脱グリップは回路カードの抜き出しを可能にするために第1の押圧段付き部を支えにし、他方、回路カードの差し入れを助成するために第2の押圧段付き部を支えにする。
【0013】保持要素は、構造的に特に簡単に実現することができる保持ブラケットであることができる。同様に、作動要素は弓形部材として形成されることができる。この場合には、作動要素が回路カードのための乗り上げ傾斜面を備えていることが合理的である。
【0014】弓形部材として形成された作動要素が、保持要素に成形されたばねフレームの一部である場合には、本発明によるカード保持装置は特に有利に実現することができる。すなわちこの場合には、保持要素は保持作用に必要な固有安定性を有しているからである。このとき弓形部材として形成された作動要素は、ばねフレームが弾性変形をすることができるので、保持要素と弾性的に連結される。それにもかかわらず、このように形成されたカード保持装置は、たとえばプラスチック射出成型品として一体的に製造されることができる。また、本発明のこの好ましい構成に従う場合においても、作動要素を直接回転中心に固定しないで保持要素に固定し、それによって、作動要素を間接的に回転中心に連結することが可能である。そうすることによって、弓形部材として形成された作動要素のためのてこの腕が長くなることが有利である。
【0015】回路カードが抜き出されたときに保持要素がガイドレールの差し入れ平面の下方に安定した最終位置を取ることが望ましい。それによって、回路カードを差し入れる際にその都度保持要素によって生じる妨害が排除される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】図1は、付属のガイドレール2a、2b、2cおよび2dの前でアセンブリ支持体(図示しない)のモジュールレール3上に固定されている、もしくは固定可能な本発明の4つのカード保持装置1a、1b、1cおよび1dの斜視図である。
【0018】カード保持装置1aはその保持姿勢(sichernden Stellung)で示されている。すなわち回路カード4は着脱グリップ5と共にガイドレール2a内に完全に差し入れられた状態にある。
【0019】カード保持装置1aと並んでカード保持装置1bが配置されているが、見やすさのために回路カード4とその着脱グリップ5は示されていない。それゆえ、カード保持装置1bはカード保持装置1aと同一の姿勢、すなわち差し入れられた回路カード4に関して保持姿勢で示されている。
【0020】カード保持装置1cは、ガイドレール2c内に回路カードが差し入れられていない休止状態を示している。すなわち、このカード保持装置1cは、ガイドレール2c内に差し入れられる回路カード4によって初めて活性化されなければならない。
【0021】第4の表現、すなわちカード保持装置1dは、その構造を明瞭にするためのものである。これはカード保持装置1dとこれに付属するガイドレール2dの分解図である。
【0022】図1に示されたカード保持装置1は、それぞれ1つの支承要素6を備えている。支承要素6は付属のガイドレール2と共にスナップフック7によってモジュールレール3に固定されることができる。支承要素6は傾斜台9を担持するための2つの支承支持シェル8を備えている。傾斜台9は、保持ブラケットとして形成された保持要素10と、この保持要素10に接して成形されていて弓形の作動要素12を有するばねフレーム11とから成っている。回路カード4のガイドレール2への差し入れを簡単にするために、作動要素12は回路カード4に対する乗り上げ傾斜面13を有している。さらに、支承要素6は第1の押圧段付き部14を有し、着脱グリップ5は回路カード4を抜き出す際にこれを支えにすることができる。反対側には第2の押圧段付き部15があり、着脱グリップ5は回路カード4を差し入れる際にはこれを支えにする。
【0023】図1は、本発明のカード保持装置の作用方式を示している。カード保持装置1aの保持要素10は、傾斜台9のばねフレーム11が弾性的に変形可能であるので、回路カード4の前縁部16の前でばね弾性的に荷重がかけられて、回路カードを抜け落ちないように保持する。回路カード4を抜き出す目的で、着脱グリップ5で保持要素10をわきに(回路カードの抜き出し経路から遠ざかる方向に)旋回させることができるためには、弾性復元作用を克服しなければならない。なぜならば、作動要素12は回路カード4の長手方向縁部17によって上方運動が妨げられているからである。
【0024】しかし、回路カード4の長手方向縁部17が作動要素12に接触しなくなると、すぐに作動要素12は支承支持シェル8内に位置している回転中心点の回りを自由に動くことができ、傾斜台9はカード保持装置1cで示されている安定した最終位置を取ることができる。傾斜台9と支承要素6の材料と寸法を適当に選択することによって、回路カード4が抜き取られると回路カード4の差し入れを妨げないように、傾斜台9が常にカード保持装置1cの位置を取ることを達成できる。
【0025】図2、3,3,5および6には、それぞれガイドレール2に差し入れられ、またはガイドレール2から抜き出される回路カード4が着脱グリップ5と共に示されている。ガイドレール2はそれぞれスナップフック7によってモジュールレール3に着座して、支承要素6を固定している。支承要素6の支承支持シェル8内には傾斜台9の支承内側部分18が着座している。
【0026】図2は、カード回路4が完全に差し入れられた状態におけるカード保持装置1を示している。着脱グリップ5はその最終位置にあり、支承要素6の第2の押圧段付き部15に支えられている。作動要素12は、僅かなバイアス応力の下で回路カード4の長手方向縁部17に当接している。作動要素12はばねフレーム11を介して弾性的に保持要素10に連結されているので、保持要素10も僅かなバイアス応力の下で、回路カード4の前縁部16の前の保持位置に着座している。
【0027】図3は、回路カード4の取り外し開始を示す。すなわち、着脱グリップ5が動かされて支承要素6の第1の押圧段付き部14に当接しており、回路カード4の抜き出しを開始することができる。着脱グリップ5のこの最初の運動で、傾斜台9の保持要素10は、回路カード4の抜き出しが可能になるほど大きく押し下げられる。作動要素12は依然として回路カード4の長手方向縁部17に当接しているので、このときカード保持装置1のばねフレーム11は最大限に偏倚されて(バネの平衡位置からずれて)いる。その結果として、着脱グリップが再び戻されると、保持要素10はすぐに再び回路カード4の前縁部16の前に撥ね上がる。
【0028】図4は、ガイドレール2から回路カード4の抜き出しを示している。傾斜台9のばねフレーム11の変形と、保持要素10および作動要素12の姿勢とは、図3に示された時点と比べて変化していない。
【0029】回路カード4の長手方向縁部17が作動要素12を通過すると、直ちに作動要素12は上方に移動位して、ばねフレーム11の変形を補償する。こうすることによって、保持要素10に対する弾性的復元力がなくなるので、保持要素10はその押し下げられた位置に止まっている。カード保持装置1のこの開いた最終位置が、図5に示されている。図5から、保持要素10がガイドレール2の差し入れ平面19の少し下方に位置していて、回路カード4(ここには後部のプラグコネクタ20も示されている)はカード保持装置1に妨害されることなくガイドレール2内に導入され得るように、上記の静止位置が選択されていることも分かる。
【0030】図6は、回路カード4をガイドレール2に挿入するとき回路カード4が作動要素12に乗り上げる瞬間を示している。その際に回路カード4は作動要素12を下方に押して、ばねフレーム11を介して保持要素10に弾性的な偏倚(ずれ)を与える。このずれによって、回路カード4を完全に差し入れた後に保持要素10は当該回路カード4の前縁部16の前に撥ね上がる。
【出願人】 【識別番号】591200553
【氏名又は名称】シュロフ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクター ハフトウング
【氏名又は名称原語表記】SCHROFF GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
【出願日】 平成10年(1998)11月18日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】若林 忠 (外4名)
【公開番号】 特開平11−220275
【公開日】 平成11年(1999)8月10日
【出願番号】 特願平10−327948