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【発明の名称】 ケース横ずれ防止機構
【発明者】 【氏名】古川 等

【氏名】小野 厚

【要約】 【課題】本発明は、ケース外面に成形後の凹みを生じさせることがなく、しかも横ずれ防止強度を向上させたケースずれ防止機構を提供する。

【解決手段】上ケース10の内面から突出した一方のスクリュー用ボス11と、下ケース20の内面から突出した、前記一方のスクリュー用ボスと対をなす他方のスクリュー用ボス21と、前記上ケース内面の前記一方のスクリュー用ボスの周囲に円筒状に形成された一方の横ずれ防止用リブ13と、前記下ケース内面の前記他方のスクリュー用ボスの周囲に円筒状に形成された、前記一方の横ずれ防止用リブと対をなす他方の横ずれ防止用リブ23とを備えるように、ケース横ずれ防止機構を構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上ケースの内面から突出した一方のスクリュー用ボスと、下ケースの内面から突出した、前記一方のスクリュー用ボスと対をなす他方のスクリュー用ボスと、前記上ケース内面の前記一方のスクリュー用ボスの周囲に円筒状に形成された一方の横ずれ防止用リブと、前記下ケース内面の前記他方のスクリュー用ボスの周囲に円筒状に形成された、前記一方の横ずれ防止用リブと対をなす他方の横ずれ防止用リブとを備えることを特徴とするケース横ずれ防止機構。
【請求項2】 前記一方の横ずれ防止用リブの外径は、前記他方の横ずれ防止用リブの内径と等しいことを特徴とする請求項1のケース横ずれ防止機構。
【請求項3】 前記一方の横ずれ防止用リブの内径は、前記他方の横ずれ防止用リブの外径と等しいことを特徴とする請求項1のケース横ずれ防止機構。
【請求項4】 前記一方及び他方の横ずれ防止用リブの先端面は、傾斜していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかのケース横ずれ防止機構。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上ケースと下ケースを固定した後のケース横ずれ防止機構に関する。
【0002】
【従来の技術】上ケースと下ケースを組み合わせて1つのケースとする構造は、種々の機器で採用される。機器の中でも、例えばゲーム機のコントローラは、操作者によってかなり乱雑な扱いを受けることを予測して、堅固な構造にすることが多い。組み合わされた上ケースと下ケースの固定は、一般にはネジを用いて行われる。より具体的には、一方のスクリュー用ボスを上ケースの内面から突出させ、これと対をなす他方のスクリュー用ボスを下ケースの内面から突出させる構造とし、両者の間を1本のネジで締結することで、上下のケースを着脱自在に結合する。このネジ止め機構を複数箇所に設けることで、上下のケースは堅固に組み立てられる。
【0003】上記の構造では、ネジの軸方向への結合度はネジの締結度でかなり強いものとすることができる。ところが、ネジの軸と直交する方向に生ずる上下ケース相互間のずれ(以下、横ずれと呼ぶ)は、このネジ止め機構だけでは防止できない。このため従来は、図5に示すようなケース横ずれ防止機構を適用している。図5(A)は断面図で、10は上ケース、20は下ケースである。図5(B)は下ケース20の内部を見る平面図である。下ケース20には、中央部にスクリュー用ボス21が内面から突出するように形成されている。上ケース10には、このスクリュー用ボス21と対をなすスクリュー用ボスが形成されているが、図面上は省略してある。
【0004】図示の例では、下ケース20のスクリュー用ボス21の両側に、一対の横ずれ防止用ボス22,22が形成されている。上ケース10には、この横ずれ防止用ボス22と対をなす横ずれ防止用ボス12が形成されている。図示の例では、下ケース20側の横ずれ防止用ボス22が凹型で、上ケース10側の横ずれ防止用ボス12が凸型である。図5(A)に示すように、対となる横ずれ防止用ボス12,22が嵌合すると、スクリュー用ボス21を用いたネジ止め部の他に2箇所、上ケース10と下ケース20の横ずれを防止する部分が生ずるため、組立後のケースに外力が加わっても、上下のケース10,20相互間の横ずれは防止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般的には上下のケース10,20は比較的硬質の樹脂素材で成形され、各種のボス12,21,22はそれぞれ対応するケースと一体的に成形される。このため、凸型の横ずれ防止用ボス12は機械的な強度が弱く、激しい外力が加わると、破損することがある。また、凹型の横ずれ防止用ボス22は、下ケース20との連結部(根元)が肉厚になるため、成形後にヒケと呼ばれる凹みを下ケース20の外面22A付近に生じさせ、製品としての見栄えを悪くする。これらが本発明で解決しようとする課題である。
【0006】本発明は、ケース外面に成形後の凹みを生じさせることがなく、しかも横ずれ防止強度を向上させることのできるケース横ずれ防止機構を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、上ケースの内面から突出した一方のスクリュー用ボスと、下ケースの内面から突出した、前記一方のスクリュー用ボスと対をなす他方のスクリュー用ボスと、前記上ケース内面の前記一方のスクリュー用ボスの周囲に円筒状に形成された一方の横ずれ防止用リブと、前記下ケース内面の前記他方のスクリュー用ボスの周囲に円筒状に形成された、前記一方の横ずれ防止用リブと対をなす他方の横ずれ防止用リブとを備えるケース横ずれ防止機構で達成できる。
【0008】円筒状の横ずれ防止用リブは、従来の凸型横ずれ防止用ボスに比べて、ケース内面との結合強度が強いため、激しい外力が加わっても、破損しにくい。また、円筒状の横ずれ防止リブは、従来の凹型横ずれ防止用ボスに比べて、肉厚を薄くできるので、成形後の凹み(ヒケ)の発生を防止できる。本発明の実施の形態によれば、前記一方の横ずれ防止用リブの外径は、前記他方の横ずれ防止用リブの内径と等しいか、あるいは前記一方の横ずれ防止用リブの内径は、前記他方の横ずれ防止用リブの外径と等しい。また、前記一方及び他方の横ずれ防止用リブの先端面を傾斜させておくと、ケース組立時の横ずれ防止用リブ同士の嵌合が容易になる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に示した実施形態を参照して、本発明を詳細に説明する。図1(A)及び(B)は本発明の一実施形態を示すケース横ずれ防止機構の断面図及び下ケース単体の平面図である。この図において、10は上ケース、11は上ケース10の内面から突出した凸型のスクリュー用ボス、20は下ケース、21は下ケース20の内面から突出した凹型のスクリュー用ボス、13は上ケース10内面のスクリュー用ボス11の周囲に円筒状に形成された大径の横ずれ防止用リブ、23は下ケース20内面のスクリュー用ボス21の周囲に円筒状に形成された小径の横ずれ防止用リブである。
【0010】リブ13はボス11と同心状に形成され、同様にリブ23はボス21と同心状に形成されている。上下のケース10,20を結合するネジ(図示せず)は、凹型のボス21の凹部21A内に挿入されて、対となる凸型のボス11の先端部に螺合する。図1(A)に示す結合状態では、ボス11,21のネジ止めによる結合部の周囲に、リブ13,23の嵌合による円筒状の横ずれ防止構造が同心状に存在するので、上下のケース10,20は、相互の横ずれが防止され、堅固な結合状態を保つ。
【0011】図2、図3、及び図4は、本発明の具体例(ゲーム機のコントローラ)を示す断面図、下ケース10の内部を見た平面図、及び上ケース20の内部を見た平面図である。図2に示すように、凹型ボス21のネジ挿入用凹部21Aの先端部にはネジ挿通用の透孔21Bが形成されており、また凸型ボス11の軸心にはネジ螺合用の凹部11Aが形成されている。円筒状のリブ13,23の先端面は、同一方向に傾斜している。このため、上下のケース10,20の組立時に、リブ13,23の嵌合を容易に行うことができる。特に、図3及び図4に示すように、リブ13,23の組が2組形成される場合は、寸法精度によって組立がしにくいが、このような場合にリブ13,23の傾斜先端面は互いに案内機能を持ち、組立を容易にする。
【0012】なお、図2に示すように、周囲をリブ13,23で囲まれていないスクリュー用ボス11,21の組もある。図3及び図4では、リブ13,23の組を2組としたが、これは1組でも、3組以上でも良い。また、リブ13,23の大径、小径の関係は逆でも良い。更に、ボス11,21の関係も逆でも良い。
【0013】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、ケース外面に成形後の凹みを生じさせることがなく、しかも横ずれ防止強度を向上させることのできるケース横ずれ防止機構を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000006220
【氏名又は名称】ミツミ電機株式会社
【出願日】 平成10年(1998)1月30日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−220268
【公開日】 平成11年(1999)8月10日
【出願番号】 特願平10−33846