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【発明の名称】 バルクフィーダ
【発明者】 【氏名】佐保 秀浩

【氏名】田中 勇次

【要約】 【課題】バルクフィーダは、ケース内にランダムに大量収納されたチップをトンネルへ送り出し、トンネルの先端部まで送られてきたチップを移載ヘッドのノズルでピックアップして基板に実装する。そこでトンネルの先端部におけるチップのピックアップ位置の位置調整を簡単かつ正確に行うことができるバルクフィーダを提供することを目的とする。

【解決手段】ケースやトンネル部などが組み付けられた基台3を台部2に重ね合わせ、第1の偏心ピン51を回転させることにより、台部2を基台3に対してピン48を中心に回転させてX方向の位置調整を行う。また第2の偏心ピン52を回転させることにより、台部2を基台3に対してY方向に前進後退させてY方向の位置調整を行う。位置調整をしたならば、ビス49で基台3を台部2に固定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】移動テーブル上を移動するテーブルに着脱自在に装着される台部と、この台部上に装着される基台とを備え、この基台上にチップを収納するケースと、このケースから排出されたチップを移載ヘッドによるチップのピックアップ位置まで移動させるトンネルを有するトンネル部と、トンネル部の先端部にあってピックアップ位置のトンネルを開閉するシャッタと、このシャッタを開閉する駆動手段とを組み付けて成るバルクフィーダであって、前記台部の両側部に第1の孔部と第2の孔部を形成するとともに、前記基台の両側部にこの第1の孔部と第2の孔部に合致する第3の孔部と第4の孔部を形成し、前記第1の孔部と前記第3の孔部に第1の偏心ピンを挿入するとともに、前記第2の孔部と前記第4の孔部にピンを挿入し、かつ前記台部の端面に当接する第2の偏心ピンを前記基台の孔部に挿入し、前記第1の偏心ピンを回転させることにより前記基台を前記ピンを中心に前記台部に対して相対的に水平方向に回転させて前記ピックアップ位置のX方向の位置調整を行い、また前記第2の偏心ピンを回転させることにより前記基台を前記台部に対して相対的に前進後退させて前記ピックアップ位置のY方向の位置調整を行うことを特徴とするバルクフィーダ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品実装装置にチップを供給するバルクフィーダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子部品(以下、「チップ」という)を基板に実装する電子部品実装装置には、チップを供給するためのパーツフィーダが備えられる。パーツフィーダとしては、テープフィーダ、チューブフィーダ、トレイフィーダ、バルクフィーダなどが用いられている。このうち、バルクフィーダは小形のチップの大量供給に有利なことから、近年、次第に多用されるようになってきている。
【0003】バルクフィーダは、ケースに小形のチップをランダムに収納している。そしてケースからチップを1個づつトンネルへ排出し、電子部品実装装置の移載ヘッドによるチップのピックアップ位置へ搬送するようになっている。またバルクフィーダは、例えば特開平8−222889号公報に記載されているように、一般に、移動テーブル上に複数個並設される。そして移動テーブル上を高速度で移動して移載ヘッドによるピックアップ位置で停止し、移載ヘッドにチップを供給するようになっている。そして運転開始時や、ケース内のチップが品切れになったときには、オペレータがケースにチップを補給するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、バルクフィーダは移動テーブル上を高速度で移動し、所定の位置で停止するが、この場合、バルクフィーダのトンネルの先頭のチップはピックアップ位置に正しく位置せねばならず、この位置に狂いがあると、移載ヘッドはこのチップをノズルに真空吸着してピックアップすることはできない。そこで従来は、バルクフィーダの構成部品の加工精度や組立て精度を上げることによりチップのピックアップ位置の位置精度を確保していた。しかしながらこのような従来方法ではピックアップ位置の精度出しに限界があり、また加工や組立てに多大な手間とコストを要するものであった。
【0005】そこで本発明は、チップのピックアップ位置の位置調整を簡単かつ正確に行うことができるバルクフィーダを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、移動テーブル上を移動するテーブルに着脱自在に装着される台部と、この台部上に装着される基台とを備え、この基台上にチップを収納するケースと、このケースから排出されたチップを移載ヘッドによるチップのピックアップ位置まで移動させるトンネルを有するトンネル部と、トンネル部の先端部にあってピックアップ位置のトンネルを開閉するシャッタと、このシャッタを開閉する駆動手段とを組み付けて成るバルクフィーダであって、前記台部の両側部に第1の孔部と第2の孔部を形成するとともに、前記基台の両側部にこの第1の孔部と第2の孔部に合致する第3の孔部と第4の孔部を形成し、前記第1の孔部と前記第3の孔部に第1の偏心ピンを挿入するとともに、前記第2の孔部と前記第4の孔部にピンを挿入し、かつ前記台部の端面に当接する第2の偏心ピンを前記基台の孔部に挿入し、前記第1の偏心ピンを回転させることにより前記基台を前記ピンを中心に前記台部に対して相対的に水平方向に回転させて前記ピックアップ位置のX方向の位置調整を行い、また前記第2の偏心ピンを回転させることにより前記基台を前記台部に対して相対的に前進後退させて前記ピックアップ位置のY方向の位置調整を行うようにした。
【0007】上記構成によれば、第1の偏心ピンを回転させることによりピックアップ位置のX方向の位置調整を行い、また第2の偏心ピンを回転させることによりピックアップ位置のY方向の位置調整を行う。これによりチップを正しいピックアップ位置へ送って、移載ヘッドのノズルで確実にピックアップすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態のバルクフィーダの側面図、図2は同バルクフィーダの台部と基台の分離状態の斜視図、図3は同バルクフィーダの台部と基台の組み付け状態の断面図、図4は同バルクフィーダの台部の平面図である。
【0009】まず、図1を参照してバルクフィーダの全体構造を説明する。バルクフィーダ1は、長板状の台部2上に基台3を装着し、基台3上に以下に述べる部品を組み付けて構成されている。4は基台3の後部に装着されたフレームであり、フレーム4には薄箱形のケース5が保持されている。ケース5の内部には大量のチップがランダムに収納されている。ケース5の上面には開閉蓋6がスライド自在に装着されており、開閉蓋6を開閉することによりケース5にチップを出し入れする。
【0010】基台3上には水平な棒状のトンネル部7が配設されている。トンネル部7の先端部にはシャッタ8が配設されている。シャッタ8には揺動部材9,10,11がピン12,13で連結されている。14,15はそれぞれ揺動部材9と揺動部材11を弾発するスプリングである。電子部品実装装置に備えられたロッド16で揺動部材11の上端部を押圧すると、揺動部材11はピン13を中心に上下方向に揺動し、これに連動して揺動部材9,10も揺動する。揺動部材10が揺動するとシャッタ8は矢印a方向へ往復動し、トンネル部7の先端部の上面を開閉する。
【0011】ケース5内のチップはトンネル部7のトンネル内に1個づつ排出される。トンネル内には空気圧手段(図外)により空気圧が加えられており、この空気圧によりトンネル内のチップは列をなして前方(図1において左方)へ搬送される。シャッタ8が開くと、トンネル内の先頭のチップは露呈し、電子部品実装装置の移載ヘッド17のノズル18に真空吸着してピックアップされ、基板(図外)に実装される。19はノズル18の下端部に真空吸着してピックアップされたチップである。
【0012】次に、図1を参照して台部2をテーブル21に固着する構造を説明する。テーブル21の両側部には固定子22,23が装着されている。24は固定子22,23をテーブル21の後端面に装着するねじである。台部2の前端面はくさび形のテーパ面になっており、このテーパ面は固定子22のテーパ状内端面に当接される。またフレーム4の下方に係合子25が突出している。レバー26を矢印方向に回転操作すると、係合子25はトグル機構(図示せず)を介して前後方向に回転し、固定子23のテーパ状内端面に当接する。したがってレバー26を回転操作することにより、バルクフィーダ1はテーブル21上に固定し、またテーブル21から取りはずすことができる。
【0013】テーブル21は次のようにして移動テーブル30上に載置されている。移動テーブル30上にはガイドレール31が2本設けられており、テーブル21の下面に設けられたスライダ32は各ガイドレール31上にスライド自在に嵌合している。またテーブル21の下面にはナット33が装着されている。ナット33は移動テーブル30の長手方向に水平に配設された送りねじ34に螺合している。モータ(図外)に駆動されて送りねじ34が回転すると、テーブル21およびテーブル21上のバルクフィーダ1は送りねじ34およびガイドレール31に沿って移動し、所定の位置で停止する。本発明では、このテーブル21およびテーブル21上のバルクフィーダ1の送り方向(図1の紙面に直交する方向)をX方向、これに直交する方向をY方向という。図1において、35はバルクフィーダ1を保持するための把手である。
【0014】次に、図2〜図4を参照して、基台3を台部2に固着する方法について説明する。図2において、台部2の両側部にはやや横長の第1の孔部41と第2の孔部42が開孔されている。また基台3の両側部には第3の孔部43と第4の孔部44が開孔されている。また台部2と基台3の中央部よりもやや前寄りには固着孔45,46が開孔されている。また基台3の後端部にはピン孔47が開孔されている。
【0015】図3に示すように、基台3を台部2に重ね、第1の孔部41と第3の孔部43に第1の偏心ピン51を挿入する。第1の偏心ピン51の頭部は第3の孔部43から上方に突出する。また第2の孔部42と第4の孔部44にピン48を挿入し、またピン孔47に第2の偏心ピン52を挿入する。第2の偏心ピン52の周面は台部2の後端面に当接する。
【0016】図4は、以上のようにして基台3を台部2上に重ね合わせた状態の台部2の平面図である。7aはトンネル部7に直線状に形成されたトンネル、19はトンネル7aの先端部まで送られてきたピックアップ位置のチップである。図4において、第1の偏心ピン51を回転させれば、基台3は台部2に対してピン48を中心に相対的に矢印A方向に水平回転(首振り)し、チップ19のピックアップ位置のX方向の位置調整を行う。また第2の偏心ピン52を回転させれば、基台3は台部2に対して相対的にY方向に前進後退し(矢印B)、チップ19のピックアップ位置のY方向の位置調整が行われる。以上のようにしてX方向とY方向のチップ19のピックアップ位置の位置調整を行ったならば、ビス49を固着孔45,46に挿着し、基台3を台部2にしっかり固定する。以上のように基台3を台部2に対して相対的に水平回転させ、かつ前進後退させれば、基台3上のトンネルの先端部をチップのピックアップ位置に正しく位置させることができる。
【0017】次に、チップの実装方法を説明する。図1において、バルクフィーダ1は移動テーブル30上をX方向へ移動し、所定の位置で停止する。そこでシャッタ8は開き、トンネルの先頭のチップ19は移載ヘッド17のノズル18に真空吸着してピックアップされ、基板に実装される。この場合、基台3のX方向およびY方向の位置は正しく調整されているので、トンネルの先頭のチップ19は正しいピックアップ位置に位置ずれなく停止し、移載ヘッド17のノズル18に確実にピックアップされる。
【0018】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第1の偏心ピンと第2の偏心ピンを回転させることにより、台部と基台のX方向とY方向の相対的な位置調整を行えるので、チップをピックアップ位置に正しく停止させて移載ヘッドのノズルで確実にピックアップすることができる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成10年(1998)1月8日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】滝本 智之 (外1名)
【公開番号】 特開平11−204989
【公開日】 平成11年(1999)7月30日
【出願番号】 特願平10−1997