| 【発明の名称】 |
電子機器 |
| 【発明者】 |
【氏名】▲高▼橋 政広
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| 【要約】 |
【課題】冷却板は、動作/非動作の繰り返しによる強度劣化を避けるように板厚を増すと冷却性能が低下するため、この冷却板の強度上の信頼性及びエレクトロニクスモジュール冷却性能確保という2つの要求を両立することが非常に困難であった。
【解決手段】冷却板平板部を、熱伝導率の大きい金属の比較的厚肉平板とし、これを耐食性を有して比較強度の高い金属の冷却板薄肉弾力膜で接合して構成することにより、冷却板の変形を柔軟な冷却板薄肉弾力膜の膜力で受け持って強度的な信頼性を確保し、また冷却板平板部接触面積の改善と冷却板平板部内での熱伝導による拡散効果により十分な冷却性能を確保することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷却を必要とする発熱素子を有し、所定の間隔で升目状に配列された複数のエレクトロニクスモジュールと、前記のエレクトロニクスモジュールを間接的に液冷却するようにエレクトロニクスモジュール各列間の隙間に配設された平行平板流路を有する複数の冷却板と、前記の各列冷却板に液冷媒を分配するためのマニホルドと、前記冷却板とマニホルドを接続するジョイントとを備えた電子機器において、前記それぞれの冷却板を、2枚の金属平板の両端を、前記平板に比して強度の高い金属の薄肉弾力膜で接合して形成することを特徴とする電子機器。 【請求項2】 前記冷却板の前記2枚の平板部における対向面に突起部を有することを特徴とする請求項1記載の電子機器。 【請求項3】 前記冷却板の前記2枚の平板部における対向面に、エレクトロニクスモジュールの発熱分布に応じて液冷媒流量を分布させるような局部流路縮小部を有することを特徴とした請求項1記載の電子機器。 【請求項4】 前記冷却板の前記2枚の平板部における対向面に、それぞれの冷却板の液冷媒流量をエレクトロニクスモジュールの発熱に応じて最小限に押さえるようなオリフィス部を有することを特徴とした請求項1記載の電子機器。 【請求項5】 前記冷却板の前記2枚の平板部における対向面に放熱フィンを有することを特徴とした請求項1記載の電子機器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、冷却を必要とする発熱素子を備えた複数のエレクトロニクスモジュールを、間接的に液冷却する電子機器に関するものである。 【0002】 【従来の技術】図6(a)は従来の電子機器の構成を示す平面図、図6(b)は図6(a)に示す従来の電子機器における断面GGを示す図である。更に、図7(a)及び(b)は図6(b)における断面HHを示す図であり、図7(a)は非動作状態、図7(b)は動作状態を示している。図において、1はエレクトロニクスモジュール、2はこのエレクトロニクスモジュールを間接的に液冷却するための冷却板、3はこの冷却板に液冷媒を分配及び回収するためのマニホルド、4はこのマニホルドと冷却板2を接続するジョイントである。 【0003】従来の電子機器は上記のように構成され、動作時には液冷媒がマニホルド3で分配されて各列のジョイント4を介して冷却板2に供給され、供給された冷媒の圧力によって冷却板2が図7(b)に示すようにふくらんでエレクトロニクスモジュール1に接触する。液冷媒はエレクトロニクスモジュール1を冷却した後ジョイント4を介してマニホルド3に回収される。また、非動作時には図7(a)に示す通り、冷却板2とエレクトロニクスモジュール1の間にクリアランスを有し、必要に応じてエレクトロニクスモジュール1を容易に交換することが可能となっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の電子機器においては、冷却板が運用上の動作/非動作の繰り返しにより変形を繰り返すため、冷却板の流路端面に曲げ変形による応力集中が発生し、繰り返しに対する信頼性を十分に確保することが困難であった。また、冷却板平板部に変形しろが必要となるため、エレクトロニクスモジュール冷却面と接触する冷却板の面積が制限され、冷却板の幅全域を冷却作用に有効に生かせなかった。更に、前記の強度的制約のため、及び冷却板平板部内の熱伝導による熱拡散効果を確保するために冷却板各部の肉厚を増加させると、冷却板の剛性が増して圧力に対する変形量が減少するため前記の変形しろが拡大することになる。その結果、冷却板とエレクトロニクスモジュール冷却面との接触面積を低減してかえって冷却性能を劣化させることになるため、強度的要求と冷却性能を両立することが非常に困難であった。 【0005】また、従来のような断面形状(図7(a))を有する冷却板を構成するためには、押し出し成形による一体成形が有効であったが、この製造法だと冷却板の長手方向全長にわたって断面形状を変化させられないという制約があり、液冷媒の熱伝達性能向上策に対する大きな制約となっていた。 【0006】この発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、冷却板の強度上の信頼性及びエレクトロニクスモジュール冷却上の冷却性能確保という2つの要求を、冷却板製造法の改善により冷却板成形上の自由度をもたせて実現させるものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】第1の発明による電子機器は、冷却板を、例えばアルミニウム合金のような熱伝導率の大きい金属の厚肉平板2枚の両端を、例えばステンレス鋼のような耐食性を有して強度の高い金属の薄肉弾力膜で接合して構成するものである。 【0008】第2の発明による電子機器は、第1の発明による電子機器の冷却板平板部に液冷媒の流れを乱流化して熱伝達を促進するための突起部を有するものである。 【0009】第3の発明による電子機器は、第1の発明による電子機器の冷却板平板部に冷却板内の液冷媒流量を分布させるための局部流路縮小部を有するものである。 【0010】第4の発明による電子機器は、第1の発明による電子機器の冷却板の平板部に各列冷却板の液冷媒流量を最小限に押さえるためのオリフィス部を有するものである。 【0011】第5の発明による電子機器は、第1の発明による電子機器の冷却板平板部に液冷媒との熱交換面積を増大するための放熱フィンを有するものである。 【0012】 【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1の動作状態を示す冷却板平板部がエレクトロニクスモジュール1に接触した状態の断面図である。図において1はエレクトロニクスモジュール、5は冷却板平板部、6は冷却板薄肉弾力膜である。 【0013】図1において、冷却板平板部5を、例えばアルミニウム合金のような熱伝導率の大きい金属の比較的厚肉な平板とし、これを例えばステンレス鋼のような耐食性を有して比較的強度の高い金属の冷却板薄肉弾力膜6で接着、溶接等により接合して構成することにより、動作/非動作による冷却板の変形を柔軟な冷却板薄肉弾力膜6の膜力で受け持って、従来のような曲げ集中応力を避けることで強度的な信頼性を確保することができる。なお、非動作時は図7(a)のようにエレクトロニクスモジュール1に対して冷却板平板部5が離れ、冷却板薄肉弾力膜6は図1より曲がった状態になる(図示せず)。また、冷却板薄肉弾力膜6が柔軟に変形することにより、冷却板平板部5の全面がエレクトロニクスモジュール1の冷却面に接触することが可能となり、エレクトロニクスモジュール1の冷却面積を拡大して冷却性能を大きく改善することができる。更に、冷却板平板部5の肉厚を確保して冷却板平板部5内での熱伝導による拡散効果を十分に生かすことで、エレクトロニクスモジュール内部で局所集中的に発熱するような発熱密度が高い場合にも十分な冷却性能を確保することができる。なお、冷却板平板部5はアルミニウム合金以外でも所要の熱伝導率を有する金属であれば構成できることは言うまでもない。 【0014】実施の形態2.図2(a)はこの発明の実施の形態2の動作状態を示す断面図であり、図2(b)は図2(a)における断面CCを示す図である。図において1はエレクトロニクスモジュール、5は冷却板平板部、7は前記冷却板平板部5における2枚の板が対向する側の面に設けられた突起部、6は冷却板薄肉弾力膜である。 【0015】図2において、冷却板平板部5に例えば円柱形状やひし形形状等の突起部7を設けることにより、冷却板内に流れる液冷媒の流れを乱流化して、液冷媒の熱伝達性能を大幅に向上することができる。また従来のように冷却板を押し出し成形した場合のように冷却板長手方向に対して流路断面形状が一定という制約がなく、突起部7を任意の位置に任意の形状にて構成することが可能である。例えば、エレクトロニクスモジュール1の中で局所的な発熱量が大きい部分の近傍に突起部7を設けることにより、エレクトロニクスモジュール1の発熱分布に応じた冷却が可能となる。 【0016】実施の形態3.図3(a)はこの発明の実施の形態3の動作状態を示す断面図であり、図3(b)は図3(a)における断面DDを示す図である。図において1はエレクトロニクスモジュール、5は冷却板平板部、8は前記冷却板平板部に設けられた局部流路縮小部、6は冷却板薄肉弾力膜である。 【0017】エレクトロニクスモジュール1の中で使用されている部品の配置により、発熱量にばらつきが生じる。特にアンプのような発熱量の大きい部品の設置された近傍において発熱量が大きくなる。このため、図3において、冷却板平板部5に局部流路縮小部8を設けることにより、エレクトロニクスモジュール1の発熱分布に応じて冷却板内の液冷媒流量分布を設定する。例えば、エレクトロニクスモジュール1の中のアンプのような発熱量の大きい部品が実装されている部位の直下では、冷却板平板部5の流路面積を広く確保し(局部流路縮小部8を設けない)、その他の部位に関しては、冷却板平板部5に局部流路縮小部8を設けて流路面積を小さくすることで局部的に液冷媒の圧力損失を大きくして液冷媒の流量を最小限に押さえることにより、局部流路縮小部8が無い場合と比較して冷却板に流れる液冷媒の流量を節約し、液冷媒循環の負荷を低減することができる。また従来のように冷却板を押し出し成形した場合のように冷却板長手方向に対して流路断面形状が一定という制約がなく、局部流路縮小部8を任意の位置に任意の形状にて構成することが可能であり、複数のエレクトロニクスモジュール1の発熱分布に応じた対応が可能となる。 【0018】実施の形態4.図4(a)はこの発明の実施の形態4の動作状態を示す断面図であり、図4(b)は図4(a)における断面EEを示す図である。図において1はエレクトロニクスモジュール、5は冷却板平板部、9は前記冷却板平板部に設けられたオリフィス部、6は冷却板薄肉弾力膜である。 【0019】図4において、各列冷却板が冷却するエレクトロニクスモジュール1の熱負荷が分布した場合に、冷却板平板部5にオリフィス部9を設け、オリフィス部9の流路面積を各々の冷却板の熱負荷が小さい程小さく設定することにより、圧力損失を大きくして液冷媒の流量を最小限に押え、電子機器全体に必要な液冷媒流量を節約することができ、液冷媒循環の負荷を軽減することが可能となる。 【0020】実施の形態5.図5(a)はこの発明の実施の形態5の動作状態を示す断面図であり、図5(b)は図5(a)における断面FFを示す図である。図において1はエレクトロニクスモジュール、5は冷却板平板部、10は前記冷却板平板部に設けられた放熱フィン、6は冷却板薄肉弾力膜である。 【0021】図5において、冷却板平板部5に放熱フィン10を設けることにより、液冷媒と冷却板平板部5との接触面積を増加させることができ、エレクトロニクスモジュール1の冷却能力を大幅に向上することができる。また従来のように冷却板を押し出し成形した場合のように冷却板長手方向に対して流路断面形状が一定という制約がなく、放熱フィン10のフィンピッチ、フィン厚さ、フィン高さ等の諸元を任意の位置に任意の形状にて構成することが可能であり、複数のエレクトロニクスモジュール1の発熱分布に応じた対応が可能となる。 【0022】なお、上記説明では、この発明について、冷却を要するエレクトロニクスモジュールを配置した電子機器に関して述べたが、その他の同様な薄肉ダクト形状の冷却管を有する装置に利用できることは言うまでもない。また、実施の形態2から実施の形態5における非動作時の状態は実施の形態1と同様に冷却板平板部5がエレクトロニクスモジュール1から離間した状態になる。 【0023】 【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載するような効果を奏する。 【0024】第1の発明によれば、冷却板平板部を、例えばアルミニウム合金のような熱伝導率の大きい金属の比較的厚肉な平板とし、これを例えばステンレス鋼のような耐食性を有して比較的強度の高い金属の冷却板薄肉弾力膜で接合して構成することにより、動作/非動作による冷却板の変形を柔軟な冷却板薄肉弾力膜の膜力で受け持って、従来のような曲げ集中応力を避けることで強度的な信頼性を確保し、また冷却板平板部の全面がエレクトロニクスモジュールの冷却面に接触して冷却性能を大きく改善することができる。更に、冷却板平板部の肉厚を確保して、冷却板平板部内での熱伝導による拡散効果によりエレクトロニクスモジュール内の発熱密度が高い場合にも十分な冷却性能を確保することができる。 【0025】第2の発明によれば、冷却板平板部に突起部を設けることにより、冷却板内に流れる液冷媒の流れを乱流化して、液冷媒の熱伝達性能を大幅に向上することができる。また従来の押し出し成形の場合のように冷却板長手方向に対して流路断面形状が一定という制約がなく、突起部を任意の位置に任意の形状にて構成してエレクトロニクスモジュール内部の局所的な発熱分布に応じた対応が可能となる。 【0026】第3の発明によれば、冷却板平板部に局部流路縮小部を設けることにより、エレクトロニクスモジュールの発熱分布に応じて冷却板内の液冷媒流量分布を設定することが可能となり、液冷媒全体の流量を節約して液冷媒循環の負荷を低減することができる。また従来の押し出し成形の場合のように冷却板長手方向に対して流路断面形状が一定という制約がなく、局部流路縮小部を任意の位置に任意の形状にて構成して複数のエレクトロニクスモジュールの発熱分布に応じた対応が可能となる。 【0027】第4の発明によれば、冷却板平板部にオリフィス部を設けることにより、各列冷却板が冷却するエレクトロニクスモジュールの熱負荷が分布した場合に、その分布に応じて各列冷却板内の液冷媒流量を必要最小限に設定して、電子機器全体に必要な液冷媒流量を液冷媒流量を節約することができ、液冷媒循環の負荷を軽減することが可能となる。 【0028】第5の発明によれば、冷却板平板部に放熱フィンを設けることにより、液冷媒と冷却板平板部との接触面積を増加させてエレクトロニクスモジュールの冷却能力を大幅に向上させることができる。また従来の押し出し成形の場合のように冷却板長手方向に対して流路断面形状が一定という制約がなく、放熱フィンの諸元を任意の位置に任意の形状にて構成することにより、複数のエレクトロニクスモジュールの発熱分布に応じた対応が可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006013 【氏名又は名称】三菱電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)1月12日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】宮田 金雄 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−204978 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−3744 |
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