| 【発明の名称】 |
冷却構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】久保田 敦裕
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| 【要約】 |
【課題】筐体内に強発熱体と弱発熱体とが併設される場合に騒音を増大させることなくかつ2系統の排気処理を行うことなく、強発熱体及び弱発熱体を効率的に冷却可能な冷却構造を提供する。
【解決手段】冷却ファン1は筐体3の背面に配置され、その吸気口は吸気側分流ダクト2dによって主吸気口2aと副吸気口2bとに2分割されている。開口面積の広い主吸気口2aは全体の3/4以上の面積を持ち、吸気側分流ダクト2によってダクト型ラジエータ6へと導かれる。開口面積の狭い副吸気口2bは全体の1/4以下の面積とし、右下方の弱発熱体7側に開口部が設けられている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 筐体内の発熱体を冷却する冷却構造であって、前記筐体の開口面に対向する面に配設されかつ前記筐体内に冷却風を導入するファン部材と、前記ファン部材によって前記筐体内に導入された冷却風を分流するダクト部材とを有することを特徴とする冷却構造。 【請求項2】 筐体内の発熱体を冷却する冷却構造であって、前記筐体の開口面に対向する面に配設されかつ前記開口面から前記筐体内に冷却風を導入する吸い出し型ファンと、前記吸い出し型ファンの吸気側に配設されかつ前記吸い出し型ファンによって前記筐体内に導入された冷却風を分流する吸気側分流ダクトとを有することを特徴とする冷却構造。 【請求項3】 前記筐体と前記吸い出し型ファンの吸気口との間に配設されかつ前記吸い出し型ファンの吸気口から前記吸気側分流ダクトによる前記冷却風の分流部分までの距離を所定距離とするスペーサ部材を含むことを特徴とする請求項2記載の冷却構造。 【請求項4】 前記吸気側分流ダクトによって形成される吸気口の面積を前記開口面の面積の1/4以下に設定しかつ前記所定距離を前記開口面の面積の1/10以上とするよう構成したことを特徴とする請求項3記載の冷却構造。 【請求項5】 筐体内の発熱体を冷却する冷却構造であって、前記筐体の開口面に対向する面に配設されかつ前記筐体内に冷却風を導入して前記開口面から排出する吸い込み型ファンと、前記吸い込み型ファンの排気側に配設されかつ前記吸い込み型ファンによって前記筐体内に導入された冷却風を分流する排気側分流ダクトとを有することを特徴とする冷却構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は冷却構造に関し、特に放熱用ラジエータに発熱素子を密着させ、このラジエータのフィンを強制空冷用ファンで強制空冷する方法及び構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、半導体増幅器を用いた電力増幅装置等において発熱素子を利用した装置の空冷方法では、半導体増幅器等の主発熱体を冷却ラジエータに密着させ、この冷却ラジエータ用としてはファン(主ファン)と、直流電源等のその他の発熱体用のファン(補助ファン)との2つを用いており、保守部品が多く、また排気の処理等が複雑な構成となっている。ここで、電力増幅素子として半導体素子を採用した衛星通信用電力増幅装置において、通常、半導体増幅素子は大量の熱量を放出している。 【0003】すなわち、図4に示すように、筐体3内の発熱体[半導体増幅器(AMP)等]5をラジエータ6に密着させ、ラジエータ6内の暖まった気体を主ファン1がラジエータ6に取付けたダクト10を介して外部に排出している。また、筐体3内の発熱体(電源等)7によって暖められた気体は補助ファン11がダクト12を介して外部に排出している。 【0004】上記のように、筐体内で暖められた気体を、ファンがダクトを介して外部に排出する技術としては、特開平5−226866号公報に開示された技術や特開昭63−221699号公報に開示された技術がある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上述した従来の冷却構造では、大量の熱量を放出する強発熱体を放熱用ラジエータに密着させ、ラジエータのフィンに対して主ファンで強制空冷を行うとともに、筐体内の直流電源等のその他の弱発熱体に対して補助ファンで空冷を行っている。 【0006】そのため、強発熱体を強制空冷するための主ファンと、弱発熱体を空冷するための補助ファンとが必要となるため、それら2つのファンを夫々保守点検する必要があり、保守性が悪くなるとともに、2系統の排気処理を行う必要がある。 【0007】また、これら2つのファンの代わりに、単一のファンで冷却風を分流する方法もあるが、単一のファンで冷却風を分流すると騒音が増加してしまうため、単一のファンで冷却風を分流する方法を採用することができない。 【0008】さらに、電力増幅素子として半導体素子を採用した衛星通信用電力増幅装置においては発熱体として大まかに、強発熱体(ラジエータに実装された電力増幅素子等)と弱発熱体(直流電源等)との2つがあり、これらをエアダクト近辺に集中させると、これらの発熱体が互いを熱し合うこととなり、冷却が非効率となるため、発熱体を一箇所に集中させて冷却する方法や、発熱体全てをエアダクト近辺に集中させて冷却する方法を適用することができない。 【0009】そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、筐体内に強発熱体と弱発熱体とが併設される場合に騒音を増大させることなくかつ2系統の排気処理を行うことなく、強発熱体及び弱発熱体を効率的に冷却することができる冷却構造を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明による冷却構造は、筐体内の発熱体を冷却する冷却構造であって、前記筐体の開口面に対向する面に配設されかつ前記筐体内に冷却風を導入するファン部材と、前記ファン部材によって前記筐体内に導入された冷却風を分流するダクト部材とを備えている。 【0011】本発明による他の冷却構造は、筐体内の発熱体を冷却する冷却構造であって、前記筐体の開口面に対向する面に配設されかつ前記開口面から前記筐体内に冷却風を導入する吸い出し型ファンと、前記吸い出し型ファンの吸気側に配設されかつ前記吸い出し型ファンによって前記筐体内に導入された冷却風を分流する吸気側分流ダクトとを備えている。 【0012】本発明による別の冷却構造は、筐体内の発熱体を冷却する冷却構造であって、前記筐体の開口面に対向する面に配設されかつ前記筐体内に冷却風を導入して前記開口面から排出する吸い込み型ファンと、前記吸い込み型ファンの排気側に配設されかつ前記吸い込み型ファンによって前記筐体内に導入された冷却風を分流する排気側分流ダクトとを備えている。 【0013】すなわち、本発明の冷却構造は、吸い出し型主ファンの吸気側に分流ダクトを用いることによって、筐体内に導入する冷却風を分流する。また、吸い出し型主ファンと筐体との間にスペーサを配置し、分流ダクトにおいてファン吸気口から分流部分までの距離を所定距離とする。 【0014】上記のような構成とすることで、主冷却風は強発熱体が密着実装されたダクト型ラジエータを流れ、ダクト型ラジエータを通して強発熱体を冷却する。また、分流された冷却風はダクト型ラジエータ以外の筐体内を流れる。 【0015】筐体全体を一種のダクトと考えた場合、このダクト内にある発熱体は分流された冷却風によって冷却される。この場合、強発熱体のダクト型ラジエータに密着していない部分も筺体内に露出しているため、その部分が分流された冷却風によって冷却される。このため、吸い出し型主ファンのみで効率の良い冷却が可能となり、ファンの最適化を図ることができる。 【0016】本発明による冷却構造では通常、冷却風の分流ダクトがファン吸気側の障害物となり、大きな騒音を発生する。しかしながら、この障害物を全開口面積の1/4以下の範囲に限定した場合、騒音が発生する距離はファン吸気側口径の1/10程度まで短くなる。 【0017】そこで、吸い出し型主ファンの吸気側の分流ダクトをファン吸気側開口面積の1/4以下に設定し、騒音の発生を避けるためにファン吸気側口径の1/10以上後方に設置するようにスペーサを介して吸い出し型主ファンを設置する。その場合、分流ダクトをファン吸気側口径の1/10以上吸い出し型主ファンから離して設定しても良い。 【0018】このように、分流ダクトを吸い出し型主ファンの吸気口から距離を置くことによって、騒音の低減も図ることができる。この騒音低減策を採用することによって、騒音問題を解決することができるので、本発明による冷却方式は吸い出し型主ファンのみによる冷却系の構成が可能となる。 【0019】 【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施例について図面を参照して説明する。図1(a)は本発明の一実施例による冷却構造の正面図であり、図1(b)は図1(a)のAA線に沿う矢視方向の断面図であり、図1(c)は図1(a)のBB線に沿う矢視方向の断面図である。 【0020】図2(a)は本発明の一実施例による冷却構造のダクトの平面図であり、図2(b)は本発明の一実施例による冷却構造のダクトの斜視図であり、図2(c)は本発明の一実施例による冷却構造のダクトの側面図であり、図2(d)は本発明の一実施例による冷却構造のダクトの正面図である。 【0021】図3(a)は本発明の一実施例による冷却構造を用いる筐体の構成を示す平面図であり、図3(b)は本発明の一実施例による冷却構造を用いる筐体の構成を示す側面図であり、図3(c)は本発明の一実施例による冷却構造を用いる筐体の構成を示す背面図である。 【0022】これらの図において、冷却ファン1は吸い出し型ファンであり、筐体3の背面に配置されている。筐体3内には背面から見て左中央にダクト型ラジエータ6が配置され、ダクト型ラジエータ6の上下に半導体増幅器(AMP)等の発熱体(強発熱体)5が配置され、背面から見て右下方に電源等の発熱体(弱発熱体)7が配置されている。この場合、主な発熱体は強発熱体5のダクト型ラジエータ6の上下の半導体増幅器であり、次いで弱発熱体7の直流電源である。 【0023】冷却ファン1の吸気口は吸気側分流ダクト2dによって主吸気口2aと副吸気口2bとに2分割されている。開口面積の広い主吸気口2aは全体の3/4以上の面積を持ち、ダクト2によってダクト型ラジエータ6へと導かれる。開口面積の狭い副吸気口2bは全体の1/4以下の面積とし、右下方の弱発熱体7側に開口部2cが設けられている。ここで、冷却風は主冷却風(主吸気口2a)及び分流された冷却風(副吸気口2b)の2つに分けられる。 【0024】主冷却風は筐体3の前面の吸気口からダクト型ラジエータ6を通り、強発熱体5の熱を吸収してダクト2及び主吸気口2aと冷却ファン1とを通って筐体3の背面へと吸い出される。この流れは従来の冷却方式と同様である。 【0025】一方、吸気側分流ダクト2dによって分流された冷却風は筐体3の前面の吸気口からダクト型ラジエータ6以外の筐体3内の全体を流れ、その他の弱発熱体7を冷却して副吸気口2bと冷却ファン1とを通って筐体3の背面へと吸い出される。 【0026】また、強発熱体5のダクト型ラジエータ6に密着していない部分も、筐体3内に露出しているため、この吸気側分流ダクト2dによって分流された冷却風によって冷却される。 【0027】従来、このような方法が採られなかった理由は主ファンの吸気口の近傍に冷却風の流れを遮る分流口を設けると、その分流口近傍で騒音が発生し、筐体3内の騒音が増加してしまうためである。 【0028】しかしながら、この障害物を全開口面積の1/4以下の範囲に限定した場合、騒音が発生する距離としては冷却ファン1の吸気口からそのファン吸気側開口径の1/10程度までの距離となる。そこで、吸気側分流ダクト2dをファン吸気側開口面積の1/4以下に設定し、騒音の発生を避けるために、スペーサ4を介してファン吸気側開口径の1/10以上の距離を置いて冷却ファン1を設置する。吸気側分流ダクト2dを冷却ファン1からファン吸気側開口径の1/10以上離して設定しても良い。 【0029】この騒音低減策を採用することによって、本発明の一実施例による冷却構造は冷却ファン1のみによる冷却系の構成が可能となる。これによって、冷却ファン1の最適化を達成することができ、また騒音の低減を達成することができる。 【0030】このように、冷却ファン1によって筐体3内に取込まれる主冷却風を、強発熱体5が密着実装されるダクト型ラジエータ6に流して強発熱体5を冷却するとともに、冷却ファン1によって筐体3内に取込まれる冷却風を吸気側分流ダクト2dで分流した冷却風を、ダクト型ラジエータ6以外の筐体3内に流して筐体3内にあるその他の弱発熱体7を冷却することによって、筐体3内に露出している強発熱体5のダクト型ラジエータ6に密着していない部分も分流された冷却風で冷却されるので、冷却ファン1の最適化を達成することができる。 【0031】この場合、吸気側分流ダクト2dが冷却ファン1の吸気側の障害物となり、大きな騒音を発生してしまうが、この障害物を全開口面積の1/4以下の範囲に限定した場合、騒音が発生する距離が冷却ファン1の吸気側開口径の1/10程度まで短くなるので、吸気側分流ダクト2dをファン吸気側開口面積の1/4以下に設定しかつファン吸気側開口径の1/10以上後方に設置するようにスペーサ4を介して冷却ファン1を設置するか、あるいは吸気側分流ダクト2dをファン吸気側開口径の1/10以上冷却ファン1から離して設定することによって、騒音の低減を達成することができる。 【0032】上記の如く、冷却ファン1の最適化が達成できるので、冷却ファン1の小型化と冷却ファン1の数量の削減とを図ることができ、冷却ファン1の数量の削減によって装置構成の簡易化と排気処理系の簡易化と保守性の向上とを図ることができる。 【0033】尚、上述した説明では冷却ファン1を吸い出し型ファンとした場合について説明したが、冷却ファン1を吸い込み型ファンとした場合にも適用することが可能である。その場合、吸い込み型ファンの排気側に排気側分流ダクトを設けることで、上記と同様な効果を得ることができる。 【0034】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、筐体内の発熱体を冷却する冷却構造において、筐体内に冷却風を導入するファン部材を筐体の開口面に対向する面に配設し、このファン部材によって筐体内に導入された冷却風をダクト部材で分流することによって、筐体内に強発熱体と弱発熱体とが併設される場合に騒音を増大させることなくかつ2系統の排気処理を行うことなく、強発熱体及び弱発熱体を効率的に冷却することができるという効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000232047 【氏名又は名称】日本電気エンジニアリング株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)1月12日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】京本 直樹 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−204976 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−3628 |
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