| 【発明の名称】 |
冷却ダクト |
| 【発明者】 |
【氏名】加藤 進
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| 【要約】 |
【課題】ファンとプリント基板との距離を短くし、筐体全体を小さくする。
【解決手段】複数の誘導板5a〜5dを、渦風流の回転軸方向の長さが互いに異なりその回転方向に沿う方向に長さが順に長くなるように複数のプリント基板の位置に対応する位置に配列する。つまり、渦風流の回転軸方向の長さが階段状に変化するように、複数の誘導板5a〜5dを配置する。渦風流が放射状に発散するのを防ぐことができ、風量の多い部分に吹き込む風流を抑制し、風量の少ない部分に風流を集中させることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 回転しながら所定方向に空気が流れる渦風流を複数のプリント基板に分配しこれらプリント基板を冷却する冷却ダクトであって、前記渦風流の回転軸方向の長さが互いに異なり該渦風流の回転方向に沿う方向に該長さが順に長くなるように前記複数のプリント基板の位置に対応する位置に配列された複数の誘導板を含むことを特徴とする冷却ダクト。 【請求項2】 前記複数の誘導板は、平面板であり、かつ、前記複数のプリント基板と略同一平面に位置するように配列されたことを特徴とする請求項1記載の冷却ダクト。 【請求項3】 前記複数のプリント基板は、互いに略平行かつ略等間隔に配置されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の冷却ダクト。 【請求項4】 前記複数の誘導板は、前記回転軸を含み前記複数のプリント基板に垂直な面の両側に夫々配列されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の冷却ダクト。 【請求項5】 前記垂直な面の両側に夫々配列されている複数の誘導板のうち略同一平面に設けられているもの同士が一体化されていることを特徴とする請求項4記載の冷却ダクト。 【請求項6】 前記渦風流は、冷却ファンから吹き込まれることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の冷却ダクト。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は冷却ダクトに関し、特に無線通信装置や情報処理装置等の各種装置の放熱を目的とする強制空冷用の冷却ダクトに関する。 【0002】 【従来の技術】半導体等の熱を発生する部品がプリント基板に実装されている場合、その部品を冷却して発熱を抑える必要がある。この場合、冷却ファンを装置の筐体に設けて筐体内部に空気が流れるようにすることによって、各プリント基板に実装されている部品を冷却するのが一般的である。 【0003】例えば、図3に示されているように、筐体10の端部に設けられているファン1を回転させ、筐体10の内部に矢印Yaの方向に風流を吹き込む。この吹き込まれた風流は矢印Ybの方向に筐体10から吹き出される。このように、風流の吹き込み及び吹き出しを行うことによって筐体10の内部に配列されているプリント基板2a〜2eが冷却される。 【0004】ここで、各プリント基板2a〜2eは筐体10の内部において互いに略平行かつ略等間隔に配置され、これらプリント基板2a〜2eの一点鎖線で示されている部分には図示せぬ部品が実装されているものとする。 【0005】なお、特開平3―70196号公報には、仕切り板を設けてファンの送風面を分割して筐体内部を冷却する技術が記載されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術においては、以下のような欠点がある。すなわち、各プリント基板によって筐体内は第1段目81,第2段目82,第3段目83,第4段目84及び第5段目85の合計5つの空間に分割される。そして、図4に示されているように、ファン1には風を発生させない回転軸部分3があるので、それら5つの空間に流れる風量が均一ではなくなる。 【0007】同図において、風を発生させる斜線部分4の面積と風量とは比例関係にある。このため、ファン1によって発生させることのできる風量は、以下の関係となる。 第1段目=第5段目>第2段目=第4段目>第3段目したがって各プリント基板を流れる風量にはアンバランスが生じる。 【0008】また、上述した公報に記載されている技術においては、ファン1から発生する渦風流を分割するだけである。このため、分割されたファン1の外周付近を流れる風(速度の速い風)を分割した部分には多量の風が流れ、分割されたファン1の内周付近を流れる風(速度の遅い風)を分割した部分には少量の風しか流れない。 【0009】したがって、各プリント基板2a〜2eに対して均等に風を流すためにはファン1とプリント基板2a〜2eの端部との距離Lを充分に確保する必要がある。具体的には、この距離Lをファン1の直径程度確保する必要があり、筐体全体が大きくなるという欠点がある。 【0010】本発明は上述した従来技術の欠点を解決するためになされたものであり、その目的はファンと各プリント基板との距離を短くして、筐体全体を小さくすることのできる冷却ダクトを提供することである。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明による冷却ダクトは、回転しながら所定方向に空気が流れる渦風流を複数のプリント基板に分配しこれらプリント基板を冷却する冷却ダクトであって、前記渦風流の回転軸方向の長さが互いに異なり該渦風流の回転方向に沿う方向に該長さが順に長くなるように前記複数のプリント基板の位置に対応する位置に配列された複数の誘導板を含むことを特徴とする。また、前記複数の誘導板は、平面板であり、かつ、前記複数のプリント基板と略同一平面に位置するように配列する。 【0012】また、複数のプリント基板は、互いに平行かつ等間隔に配置される。そして、前記複数の誘導板は、前記回転軸を含み前記複数のプリント基板に垂直な面の両側に夫々配列され、その垂直な面の両側に夫々配列されている複数の誘導板のうち略同一平面に設けられているもの同士が一体化されている。なお、渦風流は、冷却ファンから吹き込まれる。 【0013】要するに本冷却ダクトは、回転軸方向の長さが階段状に変化するように、複数の誘導板を配置しているので、渦風流が放射状に発散するのを防ぐことができ、風量の多い部分に吹き込む風流を抑制し、風量の少ない部分に風流を集中させることができる。このため、風を効率良くかつ均等に流すことができ、ファンとプリント基板との距離を短くすることができ、筐体全体を小さくすることができるのである。 【0014】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の一形態について図面を参照して説明する。 【0015】図1は本発明による冷却ダクトの実施の一形態を示すブロック図である。同図において、図3及び図4と同等部分は同一符号により示されており、その部分の詳細な説明は省略する。 【0016】図1に示されているように、本実施形態の冷却ダクト5は、ファン1に対向して設けられた誘導板5a〜5dを含んで構成されている。これら誘導板5a〜5dは、渦風流の回転軸方向の長さが互いに異なっている。そして、これら誘導板5a〜5dは、渦風流の回転方向に沿う方向に長さが順に長くなるように、配列されている。 【0017】すなわち図2に示されているように、冷却ダクト5において、誘導板5a〜5dは、夫々対応する実線71〜74で示されている位置に一辺が接するように配置される。各誘導板5a〜5dには夫々凸部と凹部とが設けられている。誘導板5aには凸部61と凹部51とが設けられ、誘導板5bには凸部62と凹部52とが設けられている。誘導板5cには凸部63と凹部53とが設けられ、誘導板5dには凸部64と凹部54とが設けられている。 【0018】ここで、誘導板5a〜5dの長さは、以下のようになる。 【0019】すなわち、誘導板5dの凹部54の部分を除いた部分の長さ、誘導板5cの凹部53の部分を除いた部分の長さ、誘導板5bの凸部62の長さ、誘導板5aの凸部61の長さの順序で、渦風流の回転軸方向の長さが長くなっている。同じく、誘導板5aの凹部51の部分を除いた部分の長さ、誘導板5bの凹部52の部分を除いた部分の長さ、誘導板5cの凸部63の長さ、誘導板5dの凸部64の長さの順序で、渦風流の回転軸方向の長さが長くなっている。つまり、複数の誘導板5a〜5dは、渦風流を遮蔽及び誘導する部分が凸部になっており、反対側は渦の発生を妨げにくくするために、凹部が設けられているのである。 【0020】これら誘導板5a〜5dは、以下のように機能する。 【0021】すなわち、ファン1によって発生した渦風流は、反時計回りに回転しながら進み、放射方向に発散しようとする。図2に示されている誘導板5dは、渦風流が第1段目に流れるのを遮蔽すると共に、第1段目に比べて風量の少ない第2段目に流す役割をする。誘導板5dの位置に対し渦風流の回転軸と対称な位置に設けられている誘導板5aも、誘導板5dと同様な機能を有している。 【0022】また、誘導板5cは、第3段目に流す風量を増やし第2段目に流す風量を減らすために設けられている。このため、誘導板5cの凸部63は誘導板5dの凸部64よりも短く、凹部53の部分を除いた部分は誘導板5dの凹部54の部分を除いた部分よりも長くなっている。誘導板5cの位置に対し渦風流の回転軸と対称な位置に設けられている誘導板5bも、誘導板5cと同様な機能を有している。 【0023】要するに、本冷却ダクトにおける誘導板は、渦風流の回転軸方向の長さが互いに異なり、その渦風流の回転方向に沿う方向に、かつ、その長さが順に長くなるように(階段状になるように)、複数のプリント基板の位置に対応する位置に配列されていることになる。 【0024】図1に戻り、矢印Y2の方向に回転しながら矢印Y1の方向に空気が流れる渦風流がファン1によって発生させる場合を考える。かかる場合、回転軸方向の長さが階段状に変化するように、複数の誘導板を配置しているので、渦風流が放射状に発散するのを防ぐことができ、風量の多い部分に吹き込む風流を抑制し、風量の少ない部分に風流を集中させることができる。 【0025】ここで、本例の冷却ダクトは、図4に示されているように、ファン1とプリント基板2a〜2eとの間に設けられる。そして、この冷却ダクトを構成する誘導板5a〜5dは、プリント基板2a〜2dに対応して設けられ、対応するプリント基板2a〜2dと略同一平面になるように配置される。 【0026】つまり本発明では、ファン1によって発生する反時計回りの渦風流を利用し、本来風量の少ない部分(本例では第3段目)の風量を増やすために、図示されているように階段状の誘導板5a〜5dを設けているのである。 【0027】また本例においては、各誘導板に凹部と凸部とが設けられているので、渦風流の回転軸を含みかつ複数のプリント基板に垂直な面の両側に、複数の誘導板が夫々配列される状態に等しくなる。このため、反時計回りの渦風流が、複数のプリント基板による各段(第1段目〜第5段目)に対してより均等に吹き込むことになる。 【0028】さらに本例では、複数のプリント基板に垂直な面の両側に夫々配列されている複数の誘導板のうち、略同一平面に設けられているもの同士が一体化されている。これら複数の誘導板のうち、同一平面に設けられているもの同士を一体化しなくても良いが、一体化すれば部品点数が少なくなり、組立て工数を削減でき、コストを低く抑えることができる。 【0029】以上のように本冷却ダクトにおいては、渦風流の回転軸方向(矢印Y1の方向)に長さが互いに異なる誘導板を、渦風流の回転方向(矢印Y2の方向)に沿う方向に長さが順に長くなるように配列している。つまり、本例では、ファンから吹き込まれる風が渦風流であることに着目し、階段状の誘導板を設けることによって、本来風量の少ない部分(本例では第3段目)付近の風量を増加させているのである。 【0030】そして、回転軸方向の長さが階段状に変化するように、複数の誘導板を配置しているので、渦風流が放射状に発散するのを防ぐことができ、風量の多い部分に吹き込む風流を抑制し、風量の少ない部分に風流を集中させることができる。このため、風を効率良くかつ均等に流すことができ、ファンとプリント基板との距離を短くすることができ、筐体全体を小さくすることができる。 【0031】なお、図1においては、渦風流が反時計回り方向であるので、その反時計回り方向に沿って回転軸方向の長さが順に長くなるように誘導板を配置している。渦風流が時計回り方向である場合には、その時計回り方向に沿って回転軸方向の長さが順に長くなるように誘導板を配置すれば良い。 【0032】また以上は、プリント基板の枚数が5枚で、その各基板の間が4箇所であるので、5枚の基板のうちの4枚に対応させて誘導板を設けているが、誘導板の枚数はプリント基板の枚数に応じて増減させれば良い。例えば、プリント基板が6枚の場合には、その各基板の間が5箇所であるので、その6枚の基板のうちの5枚に対応させて誘導板を設ければ良い。 【0033】先述したように、本例では、複数のプリント基板に垂直な面の両側に夫々配列されている複数の誘導板のうち、略同一平面に設けられているもの同士が一体化されているので、誘導板の枚数が奇数の場合には、中央に配置される誘導板は、凹部と凸部とが等しい長さになり、実際には凹凸のない誘導板となる。 【0034】上述したように誘導板を配置すれば、冷却ファンによる風を効率良くかつ均等に流すことができるのである。その結果、ファンとプリント基板との距離をより短くすることができ、筐体全体を小さくすることができるのである。 【0035】 【実施例】次に、より具体的な実施例について説明する。 【0036】図1において、本実施例におけるファン1の直径を120φ、最大風量を2.5m3 /minとし、ファン1とプリント基板2a〜2eの端部との距離Lを50mmとして冷却ダクトを構成した。このように、ファン1とプリント基板端部との距離がファンの直径よりも短い場合であっても、本冷却ダクトを用いれば、各プリント基板を流れる風量を均等に配分することができるのである。 【0037】発明者による実験の結果、本冷却ダクトを使用しなかった場合には、風量の少ない部分(本例では第3段目)は、風量の多い部分(本例では第1段目)に比べて基板上の温度が23℃高かった。これに対し、本ダクトを使用した場合には、第3段目の基板上の温度が7℃低下したことが確認された。ただし、第1段目はの基板の温度は、本ダクト使用前に比べて4℃上昇した。 【0038】このように、誘導板を使用することによって、使用前よりも風量が第1段目〜第5段目に対して均等に分配され、各プリント基板の温度を均等に抑えることができるのである。このことは、本ダクトを使用することによって第1段目と第3段目との温度差が12℃になったことからも、確認することができる。 【0039】 【発明の効果】以上説明したように本発明は、誘導板を配置して冷却ファンによる風を効率良くかつ均等に流すことにより、ファンとプリント基板との距離をより短くすることができ、筐体全体を小さくすることができるという効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000232047 【氏名又は名称】日本電気エンジニアリング株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)1月16日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】京本 直樹 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−204975 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−6277 |
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