| 【発明の名称】 |
電子機器用筐体 |
| 【発明者】 |
【氏名】飯田 哲也
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| 【要約】 |
【課題】ケースに実装される実装部品の形態や実装数、レイアウトに関わらずケースを多目的に利用できる電子機器用筐体を提供する。
【解決手段】ケース2の底板部2Aに帯状に形成した複数の第1ステー3を溶接等により固定するとともに、第1ステー3に交差するようにして第2ステー4をネジ締め固定し、第2ステー4上に実装部品5等をネジ締め固定して装着するものである。実装部品の数や形状、レイアウトが変更になっても第2ステー4の形状やネジ締め位置を変更するだけで対応することができ、ケース2にレイアウト等に対応した加工を施す必要がなく、ケース2を共通部材として多目的に利用することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ケースの内面に第1ステーを固着し、前記第1ステーに対し第2ステーを交差状態で重ねて固定し、前記第2ステー上に実装部品を装着することを特徴とする電子機器用筐体。 【請求項2】 前記ケースへの第1ステーの固着を溶接によって行い、前記第1ステーに対する前記第2ステーの固定を前記第1ステーから突出したネジによって行い、前記第2ステーへの実装部品の装着をネジにより行うことを特徴とする請求項1に記載の電子機器用筐体。 【請求項3】 前記第2ステーと前記実装部品との間に、前記実装部品の高さを調整するスペーサを介在させることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器用筐体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子部品により構成した電子機器用の筐体に関し、特に多目的利用を可能にする筐体の構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】電子機器は多数の電子部品を筐体に組付けて構成されるが、部品点数やレイアウトは一様ではない。したがって、従来は下記に示すような、種々の電子機器用筐体があった。図7は従来の電子機器用筐体35の第1例を示すものであって、ケース36にネジ孔を形成したスペーサ37A,37Bを溶接等により固定し、その上側に例えば配線基板等の実装部品38をネジ39により固定したものである。スペーサ37A,37Bの固定位置や高さは、実装部品38のレイアウト等により変更される。 【0003】図8は従来の電子機器用筐体35の第2例を示すものであって、ケース36にはネジ挿通孔41が形成され、ケース36の下面から挿通したネジ42によって実装部品43が固定されている。ネジ挿通孔41は、実装部品43に合わせて形成されるので、その数や位置はレイアウトや部品点数により変更される。 【0004】図9は従来の電子機器用筐体35の第3例を示すものであって、ケース36にはネジ挿通孔41が形成され、ケース36の下面から挿通したネジ42によって実装部品43が固定されている。また、ネジ挿通孔41の形成位置は、ネジ42のネジ頭がケース36の下面から突出しないように、プレス等によって凹部44に形成されている。ネジ挿通孔41および凹部44は、実装部品43に合わせて形成されるので、その数や位置はレイアウトや部品点数により変更される。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従来の電子機器用筐体35は、実装部品38,43等に合わせてスペーサ37A,37Bを固定したり、ネジ挿通孔41や凹部44を形成していた。これらの加工は、実装部品の形状や配設数、レイアウト等に対応して行わなければならない。したがって、従来の電子機器用筐体にあっては、加工以前のケースは共通であるが、実装部品を装着して電子機器用筐体35となった段階では、ケース36の構成から異なったものになり、最も共通に使用されるべきケース36についてすら共通使用ができなかった。 このため、ケース36についても部品レイアウト毎に設計しなければならず、設計から加工、さらに実装時の作業工数が増加して、特に少量多品種の電子機器についてはコストアップの要因になっていた。 【0006】なお、特開平5−183284号公報に開示された「通信機器用ユニット構造」は、プリント配線板上に機能を構成するモジュールを平面実装し、各モジュール間の信号接続をプリント配線板上で行うように装着している。また、ファインプレート上の枠型ケース内にプリント配線板を装着し、その上の放熱を必要とするモジュールがフィンプレート上に直接接触するように装着している。前記構成によれば、部品の実装密度を向上させるとともに、放熱効果を高めることはできるが、前記問題点を解消するものではない。 【0007】本発明は前記状況に鑑みてなされたものであり、その目的は電子部品の実装数やレイアウトに関わらず、電子部品を実装するケースを共通利用できる電子機器用筐体を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明に係る上記目的は、下記■〜■に記載した電子機器用筐体によって達成される。 ■ ケースの内面に第1ステーを固着し、前記第1ステーに対し第2ステーを交差状態で重ねて固定し、前記第2ステー上に実装部品を装着することを特徴とする電子機器用筐体。 ■ 前記ケースへの第1ステーの固着を溶接によって行い、前記第1ステーに対する前記第2ステーの固定を前記第1ステーから突出したネジによって行い、前記第2ステーへの実装部品の装着をネジにより行うことを特徴とする前記■に記載の電子機器用筐体。 ■ 前記第2ステーと前記実装部品との間に、前記実装部品の高さを調整するスペーサを介在させることを特徴とする前記■又は■に記載の電子機器用筐体。 【0009】前記■および■に記載の電子機器用筐体は、実装部品を装着するケースに帯状に形成された複数本の第1ステーを一定方向に溶接等によって固着するとともに、前記第1ステーに対し交差状態で第2ステーをネジ締めにより固定し、前記第2ステー上に実装部品をネジ締めにより装着する。したがって、ケースおよび第1ステーは共通部材でよく、実装部品を直接にネジ締め固定する第2ステーの形状やネジ締め位置を変更すればよい。また、第2ステーに対し実装部品はネジ締めにより実装されるのであるから、前記■に示すように両者の間にスペーサを介在させれば、実装部品の高さを容易に変更することもできる。前記第1ステーおよび第2ステーは、例えば複数を一定方向に併設してもよく、また例えば井桁状に構成した単体物として設けてもよい。 【0010】 【発明の実施の形態】次に、図1〜図3を参照して本発明に係る電子機器用筐体の第1実施形態を説明する。図1は電子機器用筐体の構成を示す斜視図、図2は筐体の構成を示す平面図、図3は筐体の構成を示す要部の拡大断面図である。 【0011】電子機器用筐体(以下、単に筐体と略称する)1は、図1および図2に示すように、ケース2の底板部2Aに帯状の第1ステー3を固着し、各第1ステー3に交差するように、但し本実施形態では直交するように帯状の第2ステー4の一端をネジ締め固定し、他端に実装部品5の固定基板6をネジ締め固定した構成になっている。ケース2は、単独の用途に限定されるものではなく、各種電子機器への汎用が前提になっている。ケース2の全体形状は、図2に示すように平面四角形に形成され、底板部2Aは平板状に形成され、外周部の一部には枠部2B,2Cが形成されている。 【0012】第1ステー3は帯状に形成されていて、図1に示すように要所Pにおいて底板部2Aに溶接によって固着されている。第1ステー3の使用本数や溶接位置は限定されるものではないが、本実施形態および後述する第2、第3実施形態においては同一構造の3本の第1ステー3が間隔W1,W2で固着されている。そして、各第1ステー3に直交するようにして、換言すれば図2の縦方向に固着された第1ステー3に対し、横方向に第2ステー4がネジ締めにより固定される。第1ステー3と第2ステー4とのネジ締め固定は符号Aで示すように多数箇所で行われるが、各固定位置Aのネジ締め構造は共通しているので、図2に丸で囲った部分について固定構造を説明する。 【0013】第1ステー3と第2ステー4とのネジ締め位置にあっては、図3の下側に示すように底板2Aから第1ステー3について共通に、ネジ7のネジ頭7Aを埋設するためのザグリ穴8が形成され、このザグリ穴8に連通して第1ステー3にタップ穴9が形成される。したがって、図示のように底板部2Aの下側からネジ7を挿通してタップに螺合すると、ネジ7が第1ステー3の表面に植立したようになり、しかも第2ステー4のネジ締め時に空回りを防止できる。この構成によれば、ネジ締め(ナット締め)の際に空回り防止のためネジ頭7Aを押さえる必要がなく、落下もしない。 【0014】一方、第2ステー4にはネジ挿通孔11とタップ穴12とが形成され、タップ穴12には下側からネジ13が螺合される。したがって、ネジ13は第2ステー4に植立した形状になり、ネジ13の落下とネジ締め時の空回りを防止できる。第1ステー3に第2ステー4を固定する場合は、挿通孔11にネジ7を挿通し、ワッシャ14、スプリングワッシャ15を挿通してナット16を螺合する。また、第2ステー4に実装部品5を固定する場合は、第2ステー4に植立したネジ13に、実装部品5の固定基板6に形成したネジ挿通孔17を挿通し、ワッシャ18やスプリングワッシャ19を挿通してナット21を螺合する。 【0015】前記一連の固定作業は、図2に符号A、Bで示した実装部品5の四隅の固定位置について順次行われる。この結果、実装部品5が図1に要部を拡大して示したように、第2ステー4を介して第1ステー3および第1ステー3と一体の底板部2Aに固定される。図2において、本実施形態では、実装部品5に電源装置が適用されているが、他に実装部品25として配線基板が、また実装部品26として通信モジュールが前記同様に実装され、Sは空きスペースを示している。本実施形態では、ケース2および第1ステー3は共通部品であるが、第2ステー4は実装部品5、25、26の形状やケース2内のレイアウトによって自在に変更される。このように、第2ステー3は実装部品5、25、26やレイアウトによりネジ孔の位置や数、さらに例えば幅等も必要に応じて変更される。 【0016】本実施形態に示した筐体1は、汎用のケース2の底板部2Aに共通部材である第1ステー3を溶接により固定し、この第1ステー3に第2ステー4を介して実装部品5、25、26等をネジ締め固定する。そして、前記第2ステー4は、実装部品5、25、26等の形状やレイアウトに応じて適宜変更される。したがって、ケース2と第1ステー3とを共通部材とし、第2ステー4を用途別に準備するだけで、使用形態別や目的別に筐体1を得ることができる。 【0017】前記構成によれば、ネジ7のネジ頭7Aが底板部2Aの底面に突出することはなく、筐体1を壁面等に接した状態で安定に固定することができる。また、ネジ7、13のいずれも空回りしないので、ネジ締め作業を行う際にネジ頭7A、13Aを押さえる必要がなく、作業効率の向上を図ることができる。そして、ケース2や第1ステー3を共通部材にして筐体1を構成できるので、部品点数の削減を図ることができ、前記作業効率の向上と相まってコスト低減を図ることができる。 【0018】次に、図4および図5を参照して本発明の第2実施形態を説明する。図4は第1ステー3と第2ステー4との組付け構造を示す平面図、図5は実装部品の実装例を示す平面図である。なお、本実施形態は実装部品の形状やレイアウトによって、第2ステー4の一部を交換した形態を示すものである。したがって、前記第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付してある。 【0019】前記第1実施形態では、第2ステー4は同一幅のものが適用されているが、本実施形態では上から2番目の第2ステー27が幅広に変更されている。故に、前記第1実施形態に示した第1ステー3のネジ穴9の遊びはなく、全てのネジ穴9が第2ステー4のネジ締め固定に使用されている。このような第2ステー4の一部変更は、実装部品4の数やレイアウト上の要請から決定される。すなわち、図5に示すように幅広の第2ステー27を利用して長手状の配線基板が実装部品25として実装され、4個の通信モジュールが実装部品26として横に並んだ状態で実装されている。また、実装部品5である電源モジュールは、右側の第1ステー3に跨がるようにして実装されている。 【0020】図4および図5において、丸Aは第1ステー3と第2ステー4、27とのネジ締め固定位置、すなわち図3に示したネジ7によるネジ締めを示している。また、丸Bは第2ステー4、27への実装部品5、25、26のネジ締め固定位置、すなわち図3に示したネジ13によるネジ締めを示している。そして、底板部2Aの一端に、必要に応じて外部接続用ターミナル28やコネクタ29等が固定される。 【0021】前記第1および第2実施形態で説明したように、本発明を適用した筐体1は、ケース2と第1ステー3とを共通部材とし、第2ステー27を適宜に交換することで実装部品の実装数の変更やレイアウトに対応することができる。したがって、ケース2について用途別に加工する必要がなく、部品点数の削減、生産コストの低減を図ることができる。 【0022】なお、第2実施形態では、実装部品5の左側の2か所は、第2ステー4にネジ締め固定され、上側の1か所は第1ステー3と第2ステー4とを固定するネジ7を利用して固定される。しかし、実装部品5が右側に縦方向に固定された第1ステー3を跨がっているので、その下側に図2に丸で囲った部分の2本のネジ7に螺合したナット16が介在する。したがって、実装部品5の高さを少なくともナット16の高さ以上に浮かせる必要がある。このように、実装部品を浮かせる形態は、前記レイアウトに限定されず種々の原因によって発生し得る。 【0023】次に、本発明の第3実施形態として、実装部品を浮かせた状態で固定する構成を説明する。なお、図6は実装部品を浮かせるための構成を示す断面図であるが、前記各実施形態と同一の部材には同一の符号を付してある。本実施形態では、第2ステー4に固定されたネジ13にスペーサ31を挿通し、その上部において基板6をナット21等により固定している。スペーサ31の長さは、実装部品を浮かせる間隔によって適宜選択される。この構成によれば、第2ステー4、27上のどの位置においても実装部品を浮かせた状態で固定することができ、筐体1の多目的利用が可能になる。 【0024】なお、この浮かせ構造を第2実施形態に適用する場合は、第2ステー4、27についてスペーサ31を配設するとともに、実装部品5の上側の1か所、すなわち第1ステー3を利用して固定する位置にもスペーサを配設する必要がある。この場合は、図6に想像線で示すようにネジ7についてもスペーサ31を配設し、ネジ7を長いものに交換する。この構成を第2実施形態に適用することにより、実装部品5は3か所で強固に固定されることになり、電子機器の信頼性が向上する。 【0025】 【発明の効果】以上のように本発明に係る電子機器用筐体は、実装部品を装着するケースに帯状に形成された複数本の第1ステーを一定方向に溶接等によって固着するとともに、前記第1ステーに対し交差状態で第2ステーをネジ締めにより固定し、前記第2ステー上に実装部品をネジ締めにより装着するものである。ケースおよび第1ステーは、実装部品の数やレイアウトに関わらず共通に使用することができ、実装部品を直接にネジ締め固定する第2ステーの形状やネジ締め位置を変更するだけで、用途に合わせた電子機器用筐体を得ることできる。電子機器用筐体を構成する部材の部品点数を削減でき、作業工数の削減と相まって筐体の生産コストを大幅に低減させることができる。第2ステーに対し実装部品はネジ締めにより実装されるのであるから、第2ステーと実装部品との間にスペーサを介在させる等、レイアウトや実装部品への対応が容易になり、共通に設計されたケースの多目的利用が容易になる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006895 【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)1月8日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】萩野 平 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−204957 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−2526 |
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