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【発明の名称】 装置架へのケーブル係止構造
【発明者】 【氏名】佐藤 和雄

【氏名】二川 誠

【要約】 【課題】本発明は、装置架内に導入されるケーブルを、装置架内に係止するためのケーブル係止構造に関し、装置架内に導入されるケーブルを、容易かつ確実に係止することができる装置架へのケーブル係止構造を提供することを目的とする。

【解決手段】装置架内に、上下方向に沿って形成されるケーブル導入空間と、ケーブル導入空間に、上下方向に間隔をおいて配置されるケーブル支持部と、ケーブル支持部に固定され、ケーブルを係止するケーブル係止部とを有する装置架へのケーブル係止構造において、ケーブル係止部を、ケーブル支持部に着脱自在に固定され、水平方向に延在する取付部材と、取付部材に着脱自在に固定され、ケーブルを把持するケーブル係止具とにより構成してなることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 装置架内に、上下方向に沿って形成されるケーブル導入空間と、前記ケーブル導入空間に、上下方向に間隔をおいて配置されるケーブル支持部と、前記ケーブル支持部に固定され、前記ケーブルを係止するケーブル係止部と、を有する装置架へのケーブル係止構造において、前記ケーブル係止部を、前記ケーブル支持部に着脱自在に固定され、水平方向に延在する取付部材と、前記取付部材に着脱自在に固定され、前記ケーブルを把持するケーブル係止具と、により構成してなることを特徴とする装置架へのケーブル係止構造。
【請求項2】 請求項1記載の装置架内のケーブル係止構造において、前記取付部材に、前記取付部材を前記ケーブル支持部材に回動自在に固定する第1の回動部を形成するとともに、前記ケーブル係止具に、前記ケーブル係止具を前記取付部材に回動自在に固定する第2の回動部を形成してなることを特徴とする装置架へのケーブル係止構造。
【請求項3】 請求項1または請求項2記載の装置架内のケーブル係止構造において、前記ケーブル係止具に、前記ケーブルを把持する把持部を形成するとともに、前記把持部の一端に開放部を形成し、前記開放部に開閉自在な蓋部を形成してなることを特徴とする装置架へのケーブル係止構造。
【請求項4】 請求項3記載の装置架内のケーブル係止構造において、前記把持部と前記蓋部とを、樹脂により一体形成してなることを特徴とする装置架へのケーブル係止構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装置架内に導入されるケーブルを、装置架内に係止するためのケーブル係止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、通信装置等の装置が小型化され、複数の装置が装置架に収納されるようになってきており、これに伴い、装置架内に多数のケーブルが導入されるようになってきている。図9および図10は、装置架内に導入されるケーブルを係止するためのケーブル係止構造の一例を示している。
【0003】図において、装置架1内には、上下方向に間隔をおいて、複数の装置ユニット3が配置されている。各装置ユニット3には、例えば、通信機器等の装置5が複数収納されている。装置架1内の両側には、上下方向に沿って、ケーブル導入空間1aが形成されている。
【0004】ケーブル導入空間1aの後部1bには、上下方向に延在する支柱7が配置されている。また、ケーブル導入空間1aの装置ユニット3の両側には、奥行方向に延在する長尺状のケーブル支持板9が配置され、ケーブル支持板9の端部9aが、支柱7に固定されている。
【0005】ケーブル支持板9には、長手方向に間隔をおいて、タイラップ11を取り付けるために利用される複数の貫通穴9bが形成されている。上述した装置架1では、装置架1の下方から、ケーブル導入空間1a内にケーブル13が導入される。導入されたケーブル13は、接続先の装置5が収納されている装置ユニット3まで、ケーブル導入空間1a内を配線される。
【0006】配線されたケーブル13は、複数本毎に束ねられ、タイラップ11に抱縛される。そして、ケーブル13がケーブル導入空間1a内のケーブル支持板9に係止される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来の装置架へのケーブル係止構造では、ケーブル導入空間1a内に導入されたケーブル13を、タイラップ11により、ケーブル支持板9に係止しているため、ケーブル13の係止作業は、作業者がケーブル導入空間1a内に腕を差し入れて行わなくてはならず、作業性が悪く、多大な作業時間を要するという問題があった。
【0008】また、ケーブル13を係止するタイラップ11のケーブル支持板9への取り付けを、貫通穴9aを利用して行っているため、ケーブル導入空間1a内で、ケーブル13の方向付けを行うことが困難であるという問題があった。さらに、通信回線の切り替え等により、ケーブル13の再接続を行う場合には、切り替える通信回線のケーブル13を抱縛しているタイラップ11を全て切断し、ケーブル13の切り替え後に、再度、タイラップ11により、ケーブル13の抱縛作業を行わなくてはならないため、通信回線の切り替え作業に多大な時間を要するという問題があった。
【0009】特に、切り替えるケーブル13が、ケーブル導入空間1aの奥側に係止されている場合には、手前側のケーブル13を避けながら、タイラップ11の抱縛作業を行わなくてはならず、抱縛作業を容易に行うことができないという問題があった。本発明は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、装置架内に導入されるケーブルを、容易かつ確実に係止することができる装置架へのケーブル係止構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の装置架内のケーブル係止構造は、装置架内に、上下方向に沿って形成されるケーブル導入空間と、前記ケーブル導入空間に、上下方向に間隔をおいて配置されるケーブル支持部と、前記ケーブル支持部に固定され、前記ケーブルを係止するケーブル係止部とを有する装置架へのケーブル係止構造において、前記ケーブル係止部を、前記ケーブル支持部に着脱自在に固定され、水平方向に延在する取付部材と、前記取付部材に着脱自在に固定され、前記ケーブルを把持するケーブル係止具とにより構成してなることを特徴とする。
【0011】請求項2の装置架内のケーブル係止構造は、請求項1記載の装置架内のケーブル係止構造において、前記取付部材に、前記取付部材を前記ケーブル支持部材に回動自在に固定する第1の回動部を形成するとともに、前記ケーブル係止具に、前記ケーブル係止具を前記取付部材に回動自在に固定する第2の回動部を形成してなることを特徴とする。
【0012】請求項3の装置架内のケーブル係止構造は、請求項1または請求項2記載の装置架内のケーブル係止構造において、前記ケーブル係止具に、前記ケーブルを把持する把持部を形成するとともに、前記把持部の一端に開放部を形成し、前記開放部に開閉自在な蓋部を形成してなることを特徴とする。請求項4の装置架内のケーブル係止構造は、請求項3記載の装置架内のケーブル係止構造において、前記把持部と前記蓋部とを、樹脂により一体形成してなることを特徴とする。
【0013】(作用)請求項1の装置架へのケーブル係止構造では、ケーブル係止部が、ケーブル支持部に着脱自在に固定される取付部材と、取付部材に着脱自在に固定されるケーブル係止具とにより構成されるため、ケーブル係止具または取付部材が、作業を行い易い位置まで移動され、ケーブルの係止作業が行われる。
【0014】請求項2の装置架へのケーブル係止構造では、取付部材がケーブル支持部に回動自在に固定され、ケーブル係止具が取付部材に回動自在に固定されるため、ケーブル導入空間内に導入されるケーブルの方向付けが、容易に行われ、常に最適な経路上にケーブルが係止される。請求項3の装置架へのケーブル係止構造では、ケーブル係止具の把持部の一端に、開放部が形成され、この開放部に蓋部が開閉自在に形成されるため、ケーブル係止具へのケーブルの把持を、容易かつ確実に行うことが可能にされる。
【0015】請求項4の装置架へのケーブル係止構造では、ケーブル係止具の把持部と蓋部とが一体形成されるため、簡易にケーブル係止具が形成される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0017】図1ないし図3は、本発明の装置架へのケーブル係止構造の一実施形態(請求項1ないし請求項4に対応する)を示しており、図1は、図2および図3の要部の詳細を示している。図2および図3において、装置架21内には、上下方向に間隔をおいて、複数の装置ユニット23が配置されている。
【0018】各装置ユニット23には、例えば、通信機器等の装置25が複数収納されている。装置架21内の両側には、上下方向に沿って、ケーブル導入空間21aが形成されている。ケーブル導入空間21aの後部21bには、上下方向に延在する支柱27が配置されている。
【0019】また、ケーブル導入空間21aの装置ユニット23の両側には、奥行方向に延在する長尺状のケーブル支持板29が配置されている。ケーブル支持板29の端部29aは、支柱27に固定されている。
【0020】ケーブル導入空間21aには、ケーブル支持板29の対向する位置に、例えば、ナイロン樹脂等からなる長尺状の取付部材31が、奥行方向に延在して配置されている。取付部材31のケーブル支持板29と反対側には、例えば、ナイロン樹脂等からなるケーブル支持具33が、取付部材31の長手方向に間隔をおいて複数配置されている。
【0021】ケーブル支持具33には、図1に示すように、ケーブル35を把持するための筒状の把持部33aが形成されている。この把持部33aの一端には、開放部33bが形成されている。開放部33bには、図4に示すように、薄肉部33cが形成され、この薄肉部33cを介して、開放部33bを開閉自在な蓋部33dが一体形成されている。
【0022】また、図1に示したように、蓋部33dの表面には、把持部33aに把持されるケーブル35の種別を表す表示シール37が貼付されている。この実施形態では、表示シール37には、各装置ユニット23を示す文字が表示されている。ケーブル支持具33の取付部材31側には、取付部材31に向けて突出する円柱状の第2の回動部33eが形成されている。
【0023】第2の回動部33eの先端には、円板状の鍔部33fが形成されている。また、取付部材31には、ケーブル支持具33側の面31aに、長手方向に間隔をおいて、ケーブル支持具33の第2の回動部33eを着脱自在かつ回動自在に係止可能な溝部31bが形成されている。この実施形態では、各溝部31bの長さは同一にされ、ケーブル支持具33を同一の高さに揃えて、取付部材31に係止可能にされている。
【0024】取付部材31には、ケーブル係止板29側の面31cに、ケーブル係止板29に向けて突出する円柱状の第1の回動部31dが形成されている。第1の回動部31dの先端には、弾性を有し外径を変形可能な鍔部31eが形成されている。さらに、取付部材31には、長手方向の両側に貫通穴31fが形成されている。
【0025】ケーブル支持板29の中央には、取付部材31の第1の回動部31dを着脱自在かつ回動自在に嵌合するための貫通穴29bが形成されている。ケーブル支持板29の長手方向の両側には、取付部材31の貫通穴31fに対応する位置に、ねじ部材39を螺合するねじ穴29cが形成されている。上述した装置架へのケーブル係止構造では、図5に示すように、先ず、各装置ユニット23の両側に配置されるケーブル支持板29に、取付部材31が嵌合された後に、ねじ部材39を用いて、ケーブル支持板29と取付部材31とが固定される。
【0026】次に、装置架21の下方から、ケーブル導入空間21a内に、ケーブル35が導入される。導入されたケーブル35は、接続先の装置25が収納されている装置ユニット23まで、ケーブル導入空間21a内を配線される。この際に、ケーブル35の配線経路上に位置する取付部材31の溝部31bに、ケーブル係止具33が取り付けられる。
【0027】そして、配線作業は、同一の装置ユニット23内に配線されるケーブル35を、同一のケーブル係止具33に把持しながら行われる。また、必要に応じて、ケーブル支持具33が回動され、ケーブル35が、最適な配線経路上に沿って配線される。一方、通信回線の切り替え等により、ケーブル35の再接続を行う場合には、先ず、切り替える通信回線のケーブル35を把持しているケーブル支持具33が、取付部材31から外される。
【0028】そして、ケーブル支持具33の蓋部33dが開けられ、切り替えるケーブル35が取り外される。この後に、ケーブル支持具33が元の取付部材31に取り付けられる。次に、切り替え先の装置ユニット23に接続されるケーブル35を把持しているケーブル支持具33が、取付部材31から外される。
【0029】次に、ケーブル支持具33の蓋部33dが開けられ、切り替えるケーブル35が把持部33aに把持される。この後に、ケーブル支持具33が元の取付部材31に取り付けられ、通信回線の切り替え作業が完了する。また、切り替えるケーブル35の本数が多い場合には、取付部材31がケーブル支持具33とともに、ケーブル支持板29から外された後に、ケーブル35の切り替え作業が行われる。
【0030】以上のように構成された装置架へのケーブル係止構造では、ケーブル支持板29に着脱自在に固定される取付部材31と、取付部材31に着脱自在に固定されるケーブル係止具33とにより、ケーブル35を係止する構造にしたので、ケーブル35の係止作業の際に、ケーブル係止具33または取付部材31を、作業を行い易い位置まで移動することができ、装置架21内に導入されるケーブル35を、容易かつ確実に係止することができる。
【0031】また、取付部材31をケーブル支持板29に回動自在に固定し、ケーブル係止具33を取付部材31に回動自在に固定したので、ケーブル導入空間21a内に導入されるケーブル35の方向付けを、容易に行うことができ、ケーブル35を最適な経路上に係止することができる。そして、ケーブル係止具33の把持部33aの一端に、開放部33bを形成し、この開放部33bに蓋部33dを開閉自在に形成したので、ケーブル係止具33へのケーブル35の把持を、容易かつ確実に行うことができる。
【0032】さらに、ケーブル係止具33の把持部33aと蓋部33dとを一体形成したので、簡易にケーブル係止具33を形成することができる。そして、ケーブル係止具33の蓋部33dに表示シール37を貼付したので、ケーブル係止具33に、どの装置ユニット23のケーブル35が把持されているのかを、容易に確認することができ、ケーブル35の切り替え作業を容易に行うことができる。
【0033】なお、上述した装置架へのケーブル係止構造では、取付部材31の第1の回動部31dをケーブル支持板29の貫通穴29bに嵌合した後に、ねじ部材39により固定した例について述べたが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、図6に示すように、取付部材31の第1の回動部31dをケーブル支持板29の貫通穴29bに嵌合するだけも良く、この場合には、取付部材31を第1の回動部31dを中心に回動できるため、より最適な経路上に、ケーブル35を係止することができる。
【0034】また、上述した装置架へのケーブル係止構造では、取付部材31の長手方向に、同じ長さの溝部31bを形成した例について述べたが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、図7に示すように、長さの異なる溝部31bを形成しても良く、この場合には、ケーブル係止具33の把持部33aを、より大きく形成することができる。
【0035】
【発明の効果】請求項1の装置架へのケーブル係止構造では、ケーブル係止部を、ケーブル支持部に着脱自在に固定される取付部材と、取付部材に着脱自在に固定されるケーブル係止具とにより構成したので、ケーブルの係止作業の際に、ケーブル係止具または取付部材を、作業を行い易い位置まで移動することができ、装置架内に導入されるケーブルを、容易かつ確実に係止することができる。
【0036】請求項2の装置架へのケーブル係止構造では、取付部材をケーブル支持部に回動自在に固定し、ケーブル係止具を取付部材に回動自在に固定したので、ケーブル導入空間内に導入されるケーブルの方向付けを、容易に行うことができ、ケーブルを最適な経路上に係止することができる。請求項3の装置架へのケーブル係止構造では、ケーブル係止具の把持部の一端に、開放部を形成し、この開放部に蓋部を開閉自在に形成したので、ケーブル係止具へのケーブルの把持を、容易かつ確実に行うことができる。
【0037】請求項4の装置架へのケーブル係止構造では、ケーブル係止具の把持部と蓋部とを一体形成したので、簡易にケーブル係止具を形成することができる。
【出願人】 【識別番号】000237662
【氏名又は名称】富士通電装株式会社
【出願日】 平成10年(1998)1月16日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 史旺 (外1名)
【公開番号】 特開平11−204956
【公開日】 平成11年(1999)7月30日
【出願番号】 特願平10−6943