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【発明の名称】 電子機器開閉扉構造
【発明者】 【氏名】松井 昌司

【要約】 【課題】現金自動取引装置等の電子機器筐体内の機器を操作、保守点検するため、左右どちらか一方へ開閉する扉構造において、扉が左右どちらにでも任意の方向に開閉可能で、装置設置時の省スペース化を図かった扉開閉構造を提供する。

【解決手段】左右どちらか一方へ開閉する扉を有する扉ユニット2を電子機器筐体1から分離し、扉ユニット2を電子機器筐体1本体へ取付ける際、扉ユニット2を上下逆に取付けることにより、扉を筐体に対し、左開き、右開きを任意に設定できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】現金自動取引装置等の電子機器筐体内の機器を操作、保守点検するため、左右どちらか一方へ開閉する扉と該開閉扉を保持し、かつ、長方形の枠で構成され、電子機器筐体本体の上面、左右側面、底面に被さるように取付け、ネジ等の締結部品によって電子機器筐体本体へ連結される連結フレームと、該連結フレームが該開閉扉を保持し、開閉可能とするため該開閉扉の左右側面どちらか一方に設けたヒンジと、該連結フレームに保持された該開閉扉を開かぬよう該開閉扉の該ヒンジとは反対方向の左右側面設けた閉状態でロックするロック機構より成る開閉扉ユニットにおいて、電子機器筐体本体から分離した開閉扉ユニットを電子機器筐体本体へ取付ける際、電子機器筐体本体の上面、底面に対し、開閉扉ユニットの連結フレームの上下連結面を上下反対に取付けることにより、ヒンジと、ロック機構もそれぞれ左右反対となることから、開閉扉を筐体に対し、左開き、右開きを任意に設定できることを特徴とする電子機器開閉扉構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器筐体内の機器を操作、保守点検するため、左右どちらか一方に開閉する1枚の扉を持った電子機器開閉扉構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術は、電子機器筐体内の機器を操作、保守点検するため、筐体に設けた扉は、扉を2分割し観音開きのように左右にそれぞれ開閉する方式、1枚の扉で左右どちらか一方に開閉する方式がある。いずれの場合においても、あらかじめ設定された方向にのみ開閉できる構造となっている。また、1枚の扉で左右どちらにでも開閉可能とする方式もある。現金自動取引装置等の電子機器筐体では、筐体内部の機密性、防犯性等が要求されるため、容易に扉を開閉できなくするため、扉にロック機構やキー設ける必要があり、1枚の扉で左右どちらにでも開閉可能とする方式では、上記性能を満足するロック機構やキーを1枚の扉に設けることは実現できない。よって従来、現金自動取引装置等の電子機器筐体では、もっぱら扉を2分割し観音開きのように左右にそれぞれ開閉する方式、1枚の扉で左右どちらか一方に開閉する方式を採用していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の扉を2分割し観音開きのように左右にそれぞれ開閉する方式、1枚の扉で左右どちらにでも開閉可能とする方式ともあらかじめ設定された方向のにしか扉は回転できない構造となっている。そのため、扉の回転方向側に壁や物置などの障害物があると扉が完全に開かないで途中で止まるという現象があり、電子機器筐体内の実装機器を保守点検等するため引き出す場合があると、扉が開いていないために実装機器を引き出せなくなり、操作性が低下していた。また上記問題を解決するため、扉開閉スペースを考慮した装置の設置スペースを広く取らなければならないという設置性の問題があった。
【0004】本発明の目的は、筐体内部の機密性、防犯性等を満足するロック機構やキー設け、左右どちらにでも開閉可能で、装置設置性の省スペース化を図かった扉開閉構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、左右どちらか一方へ開閉する扉と開閉扉を保持し、かつ、長方形の枠で構成され、電子機器筐体本体の上面、左右側面、底面に被さるように取付け、ネジ等の締結部品によって電子機器筐体本体へ連結される連結フレームと、連結フレームが開閉扉を保持し、開閉可能とするためのヒンジと、連結フレームに保持された開閉扉を開かぬよう閉状態でロックするロック機構より構成する開閉扉ユニットとして電子機器筐体から分離し、開閉扉ユニットを電子機器筐体本体へ取付ける際、電子機器筐体本体の上面、底面に対し、開閉扉ユニットの連結フレームの上下連結面を上下逆に取付けることにより、開閉扉を筐体に対し、左開き、右開きを任意に設定できることにより達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1から図5により説明する。
【0007】図1は、本発明の一実施例を示す扉開状態の分解斜視図である。図2は、本発明の一実施例を示す扉開状態の斜視図である。図3は、本発明の一実施例を示す扉閉状態の斜視図である。図4は、図2と扉開閉方向を逆にした場合の扉開状態の斜視図である。図5は、本発明の一実施例を示す扉開状態の平面図である。
【0008】図1、図2、図3において、本発明の一実施例の構造は、電子機器筐体1から扉を分離し開閉扉ユニット2として独立している。開閉扉ユニット2は、電子機器筐体1内の機器を操作、保守点検するため、左右どちらか一方へ開閉する開閉扉3と開閉扉3を保持し、かつ、長方形の枠で構成され、ネジ等の締結部品によって電子機器筐体1本体へ連結される連結フレーム4からなっている。
【0009】開閉扉ユニット2の電子機器筐体1本体への取付けは、電子機器筐体1本体の外枠に開閉扉ユニット2の連結フレーム4が被さるように取り付き、電子機器筐体1本体の外枠の上面5、左右側面6、7、底面8にそれぞれ連結用の取付穴9を設け、また開閉扉ユニット2側では連結フレーム4のフレーム10、11、12、13にそれぞれ連結用のネジ穴14を設け、それぞれ対応する取付穴9、ネジ穴14に、ネジ20にて締結し、電子機器筐体1本体と開閉扉ユニット2を連結する構造となっている。
【0010】開閉扉ユニット2の開閉扉3は、図1、図2に示すように開閉扉3を正面から見て右側にヒンジ15を設け、連結フレーム4へ取付けられ、開閉扉ユニット2に対して右側に開閉できるようにしている。このヒンジ15は長蝶番を採用しており、ヒンジ15の開閉扉3、連結フレーム4への取付は、溶接、ネジ固定などで行っており、長蝶番を採用することにより開閉扉3はヒンジ15により扉開閉方向以外は容易に取り外しできない構造となっている。本実施例では、開閉扉3の上部から下部まで連続した長蝶番としたが、必ずしも連続した長蝶番ではなく、部分的な蝶番(ヒンジ構造)でもよいのは言うまでもない。
【0011】また、開閉扉ユニット2の開閉扉3のロック機構は、図1、図2に示すように開閉扉3を正面から見て左側に扉ロック機構を設ける。扉ロック機構は、開閉扉3を上下方向を二分する位置、すなわち開閉扉3の上下方向中央にロックキー16を取付ける。ロックキー16にロックレバー21を取付け、ロックキー16を回すと、ロックキー16の回転とともにロックレバー21が回転する構造とし、その先に上下ロックシャフト17を設ける。上下ロックシャフト17は、ロックレバー21の回転に連動して、開閉扉3に設けたロックガイド22により動く方向を規制され上下方向に動く。開閉扉3を扉閉状態にロックする場合は、ロックキー16を回すことにより、ロックレバー21が回転し、ロックレバー21の回転に連動して上ロックシャフトは上方向に、下ロックシャフトは下方向に動く。この上下ロックシャフト17がそれぞれ下上方向へ移動することにより、連結フレーム4のフレーム10、13に設けたロックシャフト受け穴18に上下ロックシャフト17が勘合し、扉閉状態にロックすることができる。開閉扉3を扉開状態にする場合は、扉閉状態にする場合とは逆方向に、ロックキー16を回すことにより、ロックレバー21も逆方向に回転し、ロックレバー21の回転に連動して上ロックシャフトは下方向に、下ロックシャフトは上方向に動き、結フレーム4のフレーム10、13に設けたロックシャフト受け穴18より、上下ロックシャフト17が抜け、扉閉状態のロックを解除でき、扉開状態にすることができる構造となっている。本実施例では、ロックキー16を回転させることにより開閉状態を制御していたが、ロックキーの他にハンドル等のもでもよく、また、開閉扉3と連結フレーム4とのロックを扉の上下方向で行っていたが、側面側や、上下方向と側面との組み合わせでもよいのは言うまでもない。
【0012】図1、図2、図3では、開閉扉3が右方向に開く場合を示しているが、逆の左方向に開く場合を図4にて示す。
【0013】開閉扉3を逆の左方向に開く場合、開閉扉ユニット2の電子機器筐体1本体への取付けは、開閉扉ユニット2を上下反対にして、電子機器筐体1本体の外枠に開閉扉ユニット2の連結フレーム4が被さるように取り付ける。すなわち、開閉扉3を右方向に開く場合では、連結フレーム4のフレーム10が、電子機器筐体1本体の上面5に取付くよう連結していたが、開閉扉3を逆の左方向に開く場合では、開閉扉ユニット2を上下反対にして、連結フレーム4のフレーム13が、電子機器筐体1本体の上面5に取付くよう連結する。このように開閉扉ユニット2を上下反対にして、電子機器筐体1本体の外枠に取り付けることにより、開閉扉3が右方向に開く場合では、開閉扉3を正面から見て右側にヒンジ15、左側に扉ロック機構となっていたのが、開閉扉3を正面から見て右側に扉ロック機構、左側にヒンジ15と左右反対になり、開閉扉3が逆方向の左方向に開くようになる。
【0014】開閉扉ユニット2の電子機器筐体1本体への取付けは、開閉扉3が右方向に開く場合と同様、電子機器筐体1本体の外枠の上面5、左右側面6、7、底面8にそれぞれ設けた連結用の取付穴9とそれに対応する開閉扉ユニット2側では連結フレーム4のフレーム10、11、12、13にそれぞれ設けた連結用のネジ穴14をネジ20にて締結し、電子機器筐体1本体と開閉扉ユニット2を連結する構造となる。この場合連結フレーム4を上下反対としているため、開閉扉3を右方向に開く場合に対し、取付穴9と対応するネジ穴14との位置がずれる場合が考えられるが、取付穴9と対応するネジ穴14との位置を上下方向、左右方向対称にし、ずれないように共用化を考慮するものよいし、また、開閉扉3の右開き、左開きそれぞれ違った位置にそれぞれ対応する取付穴9とネジ穴14を設け専用化としても、開閉扉ユニット2の電子機器筐体1本体への取付けに関しては影響ないため、どちらでもよい。
【0015】開閉扉ユニット2の開閉扉3のヒンジ15は、図4に示すように開閉扉3を正面から見て左側にヒンジ15となるため、開閉扉ユニット2に対して左側に開閉できるようになる。このヒンジ15は前述にて示したように、扉開閉方向以外は容易に取り外しできない構造としているため、開閉扉ユニット2が上下反対にして電子機器筐体1本体への取付けても、開閉扉3が開閉扉ユニット2より外れてしまうことはない。
【0016】開閉扉ユニット2の開閉扉3のロック機構は、図4に示すように開閉扉3を正面から見て右側となる。ロックキー16の位置は、前述にて示したように、開閉扉3を上下方向を二分する位置、すなわち開閉扉3の上下方向中央にロックキー16を取付けたことにより、開閉扉ユニット2が上下反対にして電子機器筐体1本体への取付けても、ロックキー16の上下位置は開閉扉3の中央部となり、開閉扉3が右開きでも、左開きでも、操作性については問題ない。開閉扉3を閉状態、開状態にする動作については、前述の開閉扉3は右開きについての場合と同じである。
【0017】電子機器筐体1の設置スペースによっては、図5に示すように、電子機器筐体1の扉開閉方向に配電盤や建物の柱、物置などの障害物19が存在する場合がある。このような場合、電子機器筐体1の開閉扉3が、左右どちらか一方に開くようあらかじめ設定できることにより、、障害物19のない方に開閉扉3が開くように設定することができ、障害物19の存在の有無にかかわらず、開閉扉3を十分開くことができ、電子機器装置内部の保守、操作が容易にできるようになる。図5では、障害物19が左側にあるため、開閉扉3は右開きとしているが、障害物19が逆方向の右側にあるにあれば、開閉扉3の開閉方向が逆になるよう左開きに設定すればよい。
【0018】本実施例によれば、電子機器筐体の開閉扉が、左右どちらか一方に開くようあらかじめ設定できることにより、電子機器装置の設置スペース上、電子機器筐体の扉開閉方向に配電盤や建物の柱、物置などの障害物があっても、障害物と開閉扉が干渉しない方向へ開閉扉を任意に開閉させることが可能となり、電子機器筐体内の実装機器等のを保守、操作が容易にできるように十分扉を開くことができるという効果がある。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、電子機器筐体の開閉扉が、装置が設置環境に合わせて、左右どちらかに、あらかじめ任意に設定した方向に開くことにより、装置の後方に障害物等があっても、障害物等と干渉しない方向へ開閉扉を十分開くことができるため、障害物等の有無にかかわらず装置を設置でき、装置設置時の省スペース化を図れる効果がある。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【出願日】 平成10年(1998)1月14日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
【公開番号】 特開平11−204953
【公開日】 平成11年(1999)7月30日
【出願番号】 特願平10−5382