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【発明の名称】 電子部品実装方法及び装置
【発明者】 【氏名】水野 亨

【氏名】大津 芳文

【氏名】高貫 一明

【氏名】中山 均

【要約】 【課題】1つの観察基準を上下2つの観察装置で同時、又は個々に測定して2台の観察装置の位置関係を正確に計測し、電子部品の基板への実装精度を向上させる。

【解決手段】搭載ヘッド1に保持された電子部品2を下方から観察する第1の観察装置4と、搭載ステージ3に保持された基板を上方から観察する第2の観察装置5とを用い、搭載ステージ3に対して相対移動する搭載ヘッド1に保持された電子部品2の位置と、搭載ステージ3に保持された基板上の実装目標位置とを前記観察装置4,5の位置情報をもとに補正して位置決めし、電子部品2を前記基板に搭載する場合において、前記観察装置4,5の相対位置を認識するために前記観察装置4,5に共通の観察基準マーク6を設け、該マーク6を前記観察装置4,5でそれぞれ観察する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 搭載ヘッドに保持された電子部品を下方から観察する第1の観察装置と、搭載ステージに保持された基板を上方から観察する第2の観察装置とを用い、前記搭載ステージに対して相対移動する前記搭載ヘッドに保持された電子部品の位置と、前記搭載ステージに保持された基板上の実装目標位置とを前記第1及び第2の観察装置の位置情報をもとに補正して位置決めし、電子部品を前記基板に搭載する電子部品実装方法であって、前記第1及び第2の観察装置の相対位置を認識するために前記第1及び第2の観察装置に共通の観察基準を設け、該観察基準を前記第1及び第2の観察装置でそれぞれ観察することを特徴とする電子部品実装方法。
【請求項2】 前記第1及び第2の観察装置で前記観察基準を観察することによる前記第1及び第2の観察装置の相対位置の認識を、電子部品を前記基板上に1個又は複数個搭載する毎に行う請求項1記載の電子部品実装方法。
【請求項3】 前記第1及び第2の観察装置で前記観察基準を観察することによる前記第1及び第2の観察装置の相対位置の認識を、一定時間毎に行う請求項1記載の電子部品実装方法。
【請求項4】 搭載ステージと、該搭載ステージに対して相対移動する搭載ヘッドと、該搭載ヘッドに保持された電子部品を下方から観察する第1の観察装置と、搭載ステージ上に保持された基板上の実装目標位置を上方から観察する第2の観察装置と、前記第1及び第2の観察装置の相対位置を認識するために前記第1及び第2の観察装置に共通の観察基準とを備えたことを特徴とする電子部品実装装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品を基板上の実装位置に装着するための電子部品実装方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子部品を下方から観察する第1の観察装置(例えばCCDカメラ等)と基板のマークを観察する第2の観察装置(例えばCCDカメラ等)の2台を用い、電子部品の装着位置を補正して実装する方法は知られている(例えば特開昭63−2633号公報)。観察装置毎に任意の補正の為の基準(観察装置の中央が多い)を設けて補正量を決め、更に任意の実装目標位置に対して実装した後に本来の正しい実装目標位置と現実に実装された位置とのズレ量をオフセット量として設定する手法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、2台の観察装置を用いた位置補正の方法では、2台の観察装置の位置関係が変化すると補正量に誤差が生じる。電子部品実装装置では、稼働することにより、例えばサーボモータ、ガイド、ボールネジ等から生じる熱等による位置変化が生じる為、2台の観察装置の位置関係を常に同一に保つことが困難である。このため、実装精度が上がらない、又は維持できないという問題があった。
【0004】本発明は、上記の点に鑑み、1つの観察基準を上下2つの観察装置で同時、又は個々に測定して2台の観察装置の位置関係を正確に計測可能として、電子部品の基板への実装精度を向上させることのできる電子部品実装方法及び装置を提供することを目的とする。
【0005】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述の実施の形態において明らかにする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の電子部品実装方法は、搭載ヘッドに保持された電子部品を下方から観察する第1の観察装置と、搭載ステージに保持された基板を上方から観察する第2の観察装置とを用い、前記搭載ステージに対して相対移動する前記搭載ヘッドに保持された電子部品の位置と、前記搭載ステージに保持された基板上の実装目標位置とを前記第1及び第2の観察装置の位置情報をもとに補正して位置決めし、電子部品を前記基板に搭載する方法であって、前記第1及び第2の観察装置の相対位置を認識するために前記第1及び第2の観察装置に共通の観察基準を設け、該観察基準を前記第1及び第2の観察装置でそれぞれ観察することを特徴としている。
【0007】また、上記電子部品実装方法において、前記第1及び第2の観察装置で前記観察基準を観察することによる前記第1及び第2の観察装置の相対位置の認識を、電子部品を前記基板上に1個又は複数個搭載する毎に行う構成、あるいは、一定時間毎に行う構成としてもよい。
【0008】本発明の電子部品実装装置は、搭載ステージと、該搭載ステージに対して相対移動する搭載ヘッドと、該搭載ヘッドに保持された電子部品を下方から観察する第1の観察装置と、搭載ステージ上に保持された基板上の実装目標位置を上方から観察する第2の観察装置と、前記第1及び第2の観察装置の相対位置を認識するために前記第1及び第2の観察装置に共通の観察基準とを備えた構成としている。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電子部品実装方法及び装置の実施の形態を図面に従って説明する。
【0010】図1は、搭載ヘッド1で保持された電子部品2を、搭載ステージ3で位置決め保持された基板上に実装する場合の実施の形態を示す。前記搭載ステージ3は基板を位置決め載置したテーブルを移動させる構造であって、テーブル移動装置を構成するものである。搭載ヘッド1と搭載ステージ3とは相対移動自在であり、ここでは、搭載ステージ3の駆動軸をX軸(X軸方向に移動自在)、搭載ヘッド1の駆動軸をY軸(Y軸方向に移動自在)としている。
【0011】電子部品2を計測する為の第1の観察装置(例えばCCDカメラ等)4は固定とし、搭載ヘッド1に吸着保持された電子部品2を下方から撮像できる位置に設置する。
【0012】また、搭載ヘッド1には、基板上の電子部品2を実装しようとする目標位置(以下、実装目標位置という)を計測する為の第2の観察装置(例えばCCDカメラ等)5を搭載ノズル1a(搭載ヘッド1が電子部品を吸着するために有している)の移動線上に設置し、観察装置5が搭載ヘッド1と一体となって移動する構成とする。前記基板上の実装目標位置は、例えば基板上に付されたIC等の位置決めマーク、電子部品端子が接続される電極パターン等で規定されるものである。
【0013】前記搭載ステージ3には2台の観察装置の位置関係を調べる為の観察基準マーク6を設置しておく。この時、観察基準マーク6は第1及び第2の観察装置4,5の両方で全く同じ条件で観察できることが重要である。本実施の形態では、観察基準マーク6をX軸上に設置し、X軸を動作することで第2の観察装置5での撮像を可能とし、また観察基準マーク6が、固定配置の第1の観察装置4の観察位置を通過する設計にすることで2台の観察装置4,5の相対位置を計測することを可能にしている。
【0014】なお、観察基準マーク6は、例えば、薄板に微小貫通穴をあけたもの、透明ガラス板に所定パターンを設けたもの等である。
【0015】この実施の形態において、基板に装着すべき電子部品2を搭載ヘッド1で吸着、保持して搭載ステージ3上に位置決め載置された基板の実装目標位置に装着する場合、まず第1及び第2の観察装置4,5で共通の観察基準マーク6を観測し(撮像し)、第1及び第2の観察装置4,5の相互の位置関係を認識する。そして、搭載ヘッド1に保持された電子部品2の位置と、搭載ステージ3に保持された基板上の実装目標位置とを前記第1及び第2の観察装置4,5の観察結果に基づく位置情報をもとに補正して位置決めし、前記基板上の実装目標位置に搭載ヘッド1により電子部品2の装着を実行する。
【0016】このように、一回の電子部品装着動作毎に観察基準マーク6を第1及び第2の観察装置4,5で観察し、観察装置間の相対位置をその都度更新して補正計算を行う。これにより、熱、振動等、様々な外乱によって発生する観察装置の位置ズレの影響をキャンセルし、2台の観察装置に起因する実装システムの問題点を解消している。
【0017】なお、前記第1及び第2の観察装置4,5で観察基準マーク6を観察することによる前記第1及び第2の観察装置4,5の相対位置の認識を、電子部品2を前記基板上に1個装着する毎に行うことが最も望ましいが、上記動作による第1及び第2の観察装置4,5の相対位置の認識を複数個装着する毎に、あるいは一定時間毎に行うようにしてもよい。
【0018】この実施の形態によれば、次の通りの効果を得ることができる。
【0019】(1) 1つの観察基準マーク6を下側及び上側の観察装置4,5で同時、又は個々に測定することで、2台の観察装置4,5の位置関係を正確に計測できる。観察基準マーク6は2台の観察装置4,5で全く同じ条件で観察できることが重要である。
【0020】(2) 上記の観察基準マーク6の測定は、装着動作1回又は複数回毎、又は一定の時間間隔毎に自動計測すればよく、以上の手段により、熱、振動等により発生する観察装置4,5や搭載ヘッド1等の位置変化をキャンセルし、位置合わせの調整を不要とすることができる。
【0021】本発明で用いる2台の観察装置に共通の観測基準は、専用に用意されたものでなくとも、2台の観察装置で同一の条件で測定(撮像)できれば、電子部品の一部や装置の機構部分の一部でも同様の効果が期待できる。
【0022】以上本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には自明であろう。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、1つの観察基準を上下の観察装置で同時、又は個々に測定することで、2台の観察装置の位置関係を正確に計測できる。そして、前記観察基準の測定は、装着動作1回毎又は複数回毎、あるいは一定の時間間隔毎に自動計測すればよく、これにより熱、振動等により発生する観察装置や搭載ヘッド等の位置変化をキャンセルし、位置合わせの調整を不要とすることができ、さらに、装置構成上2台の観察装置が必要となる場合でも、1台の観察装置による構成と同様の位置決めの精度が期待できる。
【出願人】 【識別番号】000003067
【氏名又は名称】ティーディーケイ株式会社
【出願日】 平成9年(1997)12月13日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】村井 隆
【公開番号】 特開平11−177300
【公開日】 平成11年(1999)7月2日
【出願番号】 特願平9−362957