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【発明の名称】 電子部品実装装置
【発明者】 【氏名】坂口 博幸

【要約】 【課題】電子部品の認識に有利なマルチノズル型の移載ヘッドを備えた電子部品実装装置を提供すること。

【解決手段】移載ヘッド10に、斜軸14を中心に回転する本体部12を設ける。本体部12には複数本のノズル13が設けられ、各ノズル13はそれぞれ独立して上下動とθ回転を行う。本体部12が斜軸14を中心に回転すると、ノズル13は直立姿勢のポジションaと水平姿勢のポジションbをとる。ポジションaで電子部品8のピックアップや基板7への搭載を行う。またポジションbで認識ユニット20のカメラ22で電子部品8の認識を行う。ポジションaでノズル13が電子部品8をピックアップしいているときには、先に電子部品8をピックアップしたノズル13はポジションbへ移動しており、したがって電子部品8のピックアップと認識を並行して行うことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】電子部品供給部と、基板の位置決め部と、移載ヘッドと、移載ヘッドを水平方向へ移動させる移動テーブルとを備え、電子部品供給部の電子部品を移載ヘッドのノズルで真空吸着してピックアップし、位置決め部に位置決めされた基板に移送搭載するようにした電子部品実装装置であって、前記移載ヘッドが、斜軸を中心に回転する本体部と、本体部を斜軸を中心に回転させる回転手段と、斜軸に斜交して装着されて本体部が斜軸を中心に回転することにより姿勢を変えながら電子部品のピックアップ位置および搭載位置と認識位置へ移動する複数本のノズルと、認識位置の電子部品の認識を行う認識ユニットとを備えたことを特徴とする電子部品実装装置。
【請求項2】前記認識ユニットが、認識位置のノズルに真空吸着された電子部品に対向する位置に斜設されたハーフミラーと、このハーフミラーの上方に設けられたカメラとを備え、このカメラで電子部品の認識と基板認識マークの認識を行うことを特徴とする請求項1記載の電子部品実装装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品を基板に移送搭載する電子部品実装装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子部品実装装置として、移載ヘッドを移動テーブルにより水平方向へ移動させながら、電子部品供給部の電子部品を移載ヘッドのノズルで真空吸着してピックアップし、位置決め部に位置決めされた基板に移送搭載するようにしたものが広く実施されている。
【0003】電子部品の実装位置精度を高めるために、電子部品実装装置では電子部品の認識が行われる。従来、電子部品の認識は、例えば移載ヘッドの移動路にカメラを設け、カメラで電子部品を観察することにより行われていた(例えば特開平5−299892号)。また移載ヘッドに一体的に組み付けられたカメラでノズルの下端部に真空吸着された電子部品を観察していた(例えば特開平2−234499号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】電子部品の実装能率を上げるためには、移載ヘッドに複数本のノズルを装着してマルチノズルとすることが望ましく、このようにすれば電子部品の品種に応じてノズルを使い分けることが可能になり、また一つの移載ヘッドで複数個の電子部品をピックアップして基板に搭載することも可能になる。
【0005】しかしながらマルチノズルとした場合、前者の従来技術では、移載ヘッドをカメラの上方で移動停止させて複数本のノズルに真空吸着された複数個の電子部品を順次観察しなければならないため、認識にかなりの時間を要し、実装能率が上がらないこととなる。また後者の従来技術では、移載ヘッドをマルチノズル化した場合、移載ヘッドに組み付けられたカメラで複数本のノズルの下端部に真空吸着された電子部品を観察することは困難である。
【0006】したがって本発明は、電子部品の認識に有利なマルチノズル型の移載ヘッドを備えた電子部品実装装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子部品供給部と、基板の位置決め部と、移載ヘッドと、移載ヘッドを水平方向へ移動させる移動テーブルとを備え、電子部品供給部の電子部品を移載ヘッドのノズルで真空吸着してピックアップし、位置決め部に位置決めされた基板に移送搭載するようにした電子部品実装装置であって、前記移載ヘッドが、斜軸を中心に回転する本体部と、本体部を斜軸を中心に回転させる回転手段と、斜軸に斜交して装着されて本体部が斜軸を中心に回転することにより姿勢を変えながら電子部品のピックアップ位置および搭載位置と認識位置へ移動する複数本のノズルと、認識位置の電子部品の認識を行う認識ユニットとを備えた。
【0008】また前記認識ユニットが、認識位置のノズルに真空吸着された電子部品に対向する位置に斜設されたハーフミラーと、このハーフミラーの上方に設けられたカメラとを備え、このカメラで電子部品の認識と基板認識マークの認識を行うようにした。
【0009】
【発明の実施の形態】上記構成の本発明によれば、ノズルの下端部に真空吸着してピックアップした電子部品を、本体部を斜軸を中心に回転させることにより、ノズルの姿勢を変えながら認識位置へ移動させ、その認識を行った後、再びノズルの姿勢を変えて電子部品を基板に搭載することができる。またハーフミラーを介して、電子部品の認識と基板の認識を共に行うことができる。
【0010】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の斜視図、図2は同移載ヘッドの内部構造を示す断面図、図3は同移載ヘッドの本体部の平面図、図4は同移載ヘッドのノズル駆動機構の側面図である。
【0011】まず、図1を参照して電子部品実装装置の全体構造を説明する。1は移動テーブルであり、互いに直交するXテーブル2とYテーブル3から成っている。Yテーブル3の下面には移載ヘッド10が装着されている。移動テーブル1の下方には、電子部品供給部4と基板の位置決め部6が設けられている。電子部品供給部4にはパーツフィーダ5が多数個並設されている。また基板の位置決め部6には基板7が位置決めされている。移動テーブル1が駆動すると、移載ヘッド10はX方向やY方向へ水平移動し、パーツフィーダ5の電子部品をノズルの下端部に真空吸着してピックアップし、基板7の所定の座標位置に移送搭載する。
【0012】次に、移載ヘッド10の構造を説明する。図2において11はケースであり、その内部には以下に述べる要素が配設されている。12は円筒形の本体部である。本体部12には複数本(本例では4本)のノズル13が平面視して等間隔で放射状に装着されている(図3も参照)。本体部12は水平面に対し45°で傾斜した斜軸14に軸支されており、したがって各ノズル13も斜軸14に斜交している。
【0013】斜軸14にはギヤ15が装着されており、ギヤ15にはギヤ16が係合している。したがってモータ17が駆動してギヤ16,15がインデックス回転すると、本体部12は斜軸14を中心にインデックス回転する。これにより各ノズル13も斜軸14を中心に直立姿勢と水平姿勢に姿勢を変えながら回転し、ノズル13はポジションaにおいて直立した姿勢となり、またポジションbにおいて水平な姿勢となる。8はノズル13の下端部に真空吸着された電子部品、18は本体部12の回転を案内する軸受である。
【0014】図2において、本体部12の側方には認識ユニット20が設けられている。認識ユニット20は鏡筒21とカメラ22から成っている。鏡筒21の内部には、ハーフミラー23と光源24と集光レンズ25が配設されており、カメラ22はハーフミラー23の上方に設けられている。ハーフミラー23は、ポジションbのノズル13に対向する位置に斜設されており、ポジションbにおいて水平な姿勢のノズル13の先端部に真空吸着された電子部品8を認識する(矢印L1)。すなわちポジションbは、電子部品8の認識位置となっている。また移載ヘッド10が基板7の上方に移動した状態で、基板7の上面に形成された基板認識マーク9をハーフミラー23を通してカメラ22で認識し、基板7の位置認識を行う(矢印L2)。したがってこの認識ユニット20は、電子部品8と基板7の認識に共用される。
【0015】次に、図4を参照してノズル13の駆動機構について説明する。ノズル13にはスプライン30が装着されている。スプライン30にはモータ31に駆動されるギヤ32が係合している。したがってモータ31が駆動すると、ノズル13はその軸心を中心にθ回転し、これによりノズル13に真空吸着された電子部品8の向きの調整を行う。すなわち、スプライン30、モータ31、ギヤ32はノズル13のθ回転手段となっている。
【0016】ノズル13の上部には、ノズル13を上方へ弾発するスプリング33が装着されている。34はスプリング33の受部材、35はノズル13の上部に装着された座板である。座板35には偏心カム36が当接している。モータ37に駆動されて偏心カム36がピン38を中心に回転すると、ノズル13は上下動する。すなわち、スプリング33とカム36とモータ37はノズル13の上下動手段となっている。
【0017】図4に示すように、ポジションaにおいてノズル13が直立した姿勢で上下動作を行うことにより、ノズル13はパーツフィーダ5の電子部品8をピックアップする。また図2に示すようにポジションaにおいてノズル13が直立した姿勢で上下動作を行うことにより、電子部品8は基板7に搭載される。すなわちポジションaは、電子部品8のピックアップ位置および搭載位置におけるノズル13を示している。
【0018】この電子部品実装装置は上記のような構成より成り、次に全体の動作を説明する。図1において、移載ヘッド10はパーツフィーダ5の上方へ移動し、そこでノズル13は上下動作を行ってパーツフィーダ5の電子部品8をピックアップする。この場合、モータ17を駆動して本体部12を斜軸14を中心にインデックス回転させることにより、複数本のノズル13を順にポジションaへ移動させ、これらのノズル13でそれぞれ電子部品8をピックアップする。またこの場合、あるノズル13が直立した姿勢でポジションaで電子部品8をピックアップしているときには、すでに電子部品8をピックアップ済のノズル13は直立姿勢から水平姿勢へ姿勢を変えながらポジションbへ移動しているので、そこで電子部品8の認識を行う。この場合、モータ37を駆動してカム36を回転させることにより、ポジションbにおけるノズル13を認識ユニット20のハーフミラー23に対して前進後退させ、焦点調整を行って電子部品8を明瞭に認識することもできる。このようにこの移載ヘッド10によれば、あるノズル13が電子部品8をピックアップしているときに、他のノズル13がピックアップした電子部品8の認識を並行して行えるので、電子部品8のピックアップと認識をきわめて効率よく行うことができる。
【0019】以上のようにして電子部品8のピックアップと認識が終了したならば、移載ヘッド10は基板7の上方へ移動する。そしてそこで本体部12を斜軸14を中心にインデックス回転させることにより、各ノズル13をポジションaへ移動させ、かつ各ノズル13に上下動作を行わせて、各ノズル13が真空吸着した電子部品8を基板7に次々に搭載する。この場合、移動テーブル1を駆動して移載ヘッド10をX方向やY方向へ移動させることにより、電子部品8を基板7の所定の座標位置に搭載する。勿論、装置の運転方法は上記形態に限定されないのであって、電子部品が実装される基板の品種などの条件に応じて自由に決定してよいものである。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、マルチノズル型の移載ヘッドを用いて電子部品を能率よく基板に実装できる。殊にノズルに真空吸着された電子部品の位置認識に要する時間を実質的に不要にできるので、高速度での電子部品の実装が可能となる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)12月15日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】滝本 智之 (外1名)
【公開番号】 特開平11−177297
【公開日】 平成11年(1999)7月2日
【出願番号】 特願平9−344896