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【発明の名称】 壁建材表面の導電被膜形成方法及びその壁建材
【発明者】 【氏名】中山 政信

【要約】 【課題】工場での量産が可能であり、かつ既存の壁面、つまり現場での施工を可能にした壁建材表面への導電被膜の形成方法の提供。

【解決手段】溶射機2により、導電性材料を溶射して壁建材1の表面に導電被膜3を形成する。この導電被膜形成方法を用いることにより平らな壁面や複雑な凹凸部分、隙間等の建物構造体にも容易に電磁波シールドを施すことができる。溶射機を用いる為、作業効率が高められることにより、工期を短縮することができるとともに、工場生産や現場施工のいずれでも応用することができ、その設備も簡単でかつ施工も容易である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 溶射機を用い、導電性材料を溶射して壁建材表面に導電被膜を形成する方法。
【請求項2】 導電性材料の溶射によって表面に導電被膜が形成されていることを特徴とする壁建材。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の電磁波発生機器を収容するための電磁波シールドルーム、電算機室、測定実験用の電波暗室等のシールドルームの部屋壁、あるいは建物全体を電磁波シールドする場合の外壁構造体等の壁建材表面に導電被膜を形成する方法及び表面に電磁波シールド処理が施された壁建材に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】シールドルームや建物全体の電磁波シールドは、通常石膏ボード等の壁建材表面に導電性シート等を設置し電磁波シールドを施していた。しかしながら、導電性シートを設置する工法では凹凸部分、隙間等に施すことが困難であり、十分な性能を発揮させることが出来ないのが現状である。また既存の壁面に導電性シートを施すことは更に困難性が増すとともに、コトス的に高くなる等の問題がある。本発明の目的は工場での量産が可能であり、かつ既存の壁面、つまり現場での施工を可能にした壁建材表面への導電被膜の形成方法を提供することにある。本発明の他の目的は溶射によって表面に導電被膜を形成した壁建材を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、請求項1の発明に係る壁建材表面の導電被膜形成方法は溶射機を用い、導電性材料を溶射して壁建材表面に導電被膜を形成するものである。また請求項2の発明に係る壁建材は導電性材料の溶射によって表面に導電被膜が形成された構成にある。
【0004】
【発明の作用・効果】上記の構成によると、平らな壁面や複雑な凹凸部分、隙間等の建物構造体にも容易に電磁波シールドを施すことができる。工場生産時、あるいは既存の壁面にも実施可能である。また導電性シートを施すには下地材に固定具を用いて止める為、その部品が必要であり、作業工程も多く効率的でないが、本発明によれば、溶射機を用いる為、作業効率が高められることにより、工期を短縮することができるとともに、工場生産や現場施工のいずれでも応用することができ、その設備も簡単でかつ施工も容易である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は壁建材表面への導電被膜の形成を示す。石膏ボード等の壁建材1の表面には溶射機2により導電性材料を溶射して導電被膜3を形成する。壁建材1は、上記石膏ボードの他に、木材、コンクリート、スレート材、樹脂材、金属等がある。溶射機2は燃焼ガスの燃焼中に導電性材料の粉末を供給し、溶かして圧縮空気によりノズルから噴射するタイプ、或いはノズル先端に供給される2本の導電性ワイヤ間に直流高電圧を印加し、アーク放電によって導電性ワイヤを溶かして圧縮空気によりノズルから噴射するタイプ(アーク溶射)を使用する。この種の溶射機を用い、低い溶射温度で溶射を行うことにより壁建材表面に損傷を与えることなく導電被膜処理を施すことができる。
【0006】本発明を次の実施により確認した。溶射機はTAFA社製造の「TeroDyn 2000」を使用し、壁建材として石膏ボードに導電性材料として亜鉛とスズの混合粉末を溶射し導電被膜を形成した。「TeroDyn 2000」溶射機はアセチレンを燃焼ガスとして、25200 Kcal/時の能力を持っている。本発明によれば、石膏ボードの表面に実際の使用に十分耐え得る品質、電磁波シールド性能の導電被膜が形成されることが確かめられた。本発明の応用例としては導電性シート等を組合わせる方法も考えられる。
【出願人】 【識別番号】596171395
【氏名又は名称】有限会社 エヌエー・メカニカル
【出願日】 平成9年(1997)12月8日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】中野 佳直
【公開番号】 特開平11−177269
【公開日】 平成11年(1999)7月2日
【出願番号】 特願平9−356182