| 【発明の名称】 |
回路基板のはんだ付け用加熱装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】平泉 敦嗣
【氏名】吉村 敬太
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| 【要約】 |
【課題】炉内外の温度差によらず、良好な炉内雰囲気条件の下、はんだ付けを行うことのできる、回路基板のはんだ付け用加熱装置を提供する。
【解決手段】雰囲気炉と、回路基板を前記雰囲気炉内に案内する搬送路と、前記雰囲気炉に通じる回路基板を搬入する通路および搬出する通路を備え、前記通路のうちの少なくとも一方の通路には、搬送路の下方側にのみ複数のフィンを配列せしめてなる、回路基板のはんだ付け用加熱装置を提供する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 雰囲気炉と、回路基板を前記雰囲気炉内に案内する搬送路と、前記雰囲気炉に通じる回路基板を搬入する通路および搬出する通路を備え、前記通路のうちの少なくとも一方の通路には、搬送路の下方側にのみ複数のフィンを配列せしめてなる、回路基板のはんだ付け用加熱装置。 【請求項2】 前記フィンが配列されている部分に設けられたガス吹き出し口と、該ガス吹き出し口の上方に設けられた上部空間とが備わり、前記ガス吹き出し口から上部空間に向けてガスが吹き出される、請求項1に記載の回路基板のはんだ付け用加熱装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品等を回路基板にはんだ付けする加熱装置に関し、特に窒素ガスや、ヘリウムガスなどの不活性なガス雰囲気中で回路基板を加熱する加熱装置に関する。 【0002】 【従来の技術】図6に示す回路基板のはんだ付け用加熱装置20は、ヒータ21による加熱によって所定の温度とした雰囲気炉22の中に、矢印方向に走行するチェーンコンベアなどの搬送路26によって電子部品を搭載した回路基板25を通過させて加熱することで、電子部品の回路基板へのはんだ付けを行う。雰囲気炉22内は回路基板や搭載する電子部品やはんだの酸化を防止するために低酸素濃度に保つことが望ましく、雰囲気炉22内には常に窒素ガスやヘリウムガスなどの回路基板や搭載する電子部品やはんだに対して不活性なガスが供給されている。近年は回路基板に搭載される電子部品の大型化に伴って、雰囲気炉22外に通じる開口部が大きくなってきているので、雰囲気炉22内から流出するガスを補って酸素濃度を低く一定に保つためには、従来よりも多量の雰囲気ガスを雰囲気炉22内に供給しなければならなくなってきている。そこで、雰囲気ガスの消費量を小さく押さえるために、外気(酸素)の進入を防ぎ、かつ、炉内からの雰囲気ガスの流出をできるだけ少なくしたはんだ付け用加熱装置の提案が種々なされている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】例えば、図6に示すはんだ付け用加熱装置20では、回路基板25を雰囲気炉22内に搬入または搬出するための筒状の通路23が雰囲気炉22内に通じて長く形成されており、該通路23には搬送路26の上方側および下方側には複数の仕切り板27が配列されている(特開平4−253566号公報)。このように仕切り板27を設けると、通路23を通って外部へ流出しようとする炉内雰囲気ガスは上下の仕切り板27間の開口27aでその量が絞られ、この開口27aでのガス通過速度が大きくなり、外気が雰囲気炉22内に進入することが少なくなる。 【0004】ところが、このように通路23の上方側と下方側に仕切り板27を設けたはんだ付け用加熱装置は、雰囲気炉22内と外気との温度差が大きくなると、炉内雰囲気ガスの流出防止、外気の進入防止という効果が小さくなることがわかった。すなわち、雰囲気炉22内と外気との温度差が小さい場合は、炉内雰囲気ガスは図6の搬入側の通路23付近の拡大図である図7(イ)に示すように蛇行しながら外部に流出するとともに通路23の上下の仕切り板27の中で渦状に流れる。しかし、雰囲気炉22内と外気との温度差が100℃付近を越えて大きくなると、雰囲気炉22内の雰囲気ガスの密度と外気の密度との差によって、図6の搬入側の通路23付近の拡大図である図7(ロ)に示すように、雰囲気炉22内のガスが通路23の上方の仕切り板27間には渦が生成されるが、下方の仕切り板27間には渦がほとんど生成されず、その結果、通路23の下方側から外気が進入しやすくなるものと考えられる。 【0005】また、図8に示すように、回路基板25が搬入される通路23の上面にガス注入口29を設けたはんだ付け用加熱装置が提案されている(特開平4−253566号公報)。これは、搬入される回路基板25に該ガス注入口29からガスを吹き付けることにより回路基板25と共に雰囲気炉22内に持ち込まれようとする外気を回路基板から分離排除しようとするものである。しかし、雰囲気炉22内と外気との温度差が大きい場合には、外部から搬入される回路基板25に、ガス注入口29よりガスを吹き付けても、かえって外気が雰囲気炉22内に逆流してしまうという問題があった。上述したように、雰囲気炉22内と外気との温度差が大きい時には搬送路26の下方側の仕切り板27間の空間に外気が入り込みやすくなっており、その外気が、回路基板5がガス注入口29の下方を通過するときに生じる付近の圧力の変動によって雰囲気炉22内に進入してしまうためと推測される。 【0006】本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、炉内外の温度差によらず、良好な炉内雰囲気条件の下、はんだ付けを行うことのできる、回路基板のはんだ付け用加熱装置を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に記載の発明においては、図1に示すように、雰囲気炉2と、回路基板5を前記雰囲気炉2内に案内する搬送路6と、前記雰囲気炉2に通じる回路基板5を搬入する通路3aおよび搬出する通路3bを備え、前記通路3a、3bのうち少なくとも一方の通路には、搬送路6の下方側にのみ複数のフィン7を配列せしめてなる、回路基板のはんだ付け用加熱装置が提供される。請求項2に記載の発明においては、図3に示すように、前記フィン7が配列されている部分に設けられたガス吹き出し口9と、該ガス吹き出し口9の上方に設けられた上部空間10とが備わり、前記ガス吹き出し口9から上部空間10に向けてガスが吹き出される、請求項1に記載の回路基板のはんだ付け用加熱装置が提供される。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明を具体的に説明する。図1は本発明の第1のはんだ付け用加熱装置を示す説明図、図2は図1の搬入側の通路3a付近の拡大図である。2は雰囲気炉であり、はんだ付け時にその内部は、図示しない雰囲気ガス供給口から炉内の酸素濃度が一定となるように窒素ガスやヘリウムガスなどの回路基板や搭載する電子部品やはんだに対して不活性なガスが供給されるとともにヒータ1によって加熱されてはんだ付けに適当な温度に保持される。はんだ付け用加熱装置11には、図中の矢印方向に走行するチェ−ンコンベアなどの搬送路6が、雰囲気炉2内を通過するように設けられ、該搬送路6によってはんだ付けされるべき電子部品を搭載した回路基板5は雰囲気炉2内に案内される。雰囲気炉2には、雰囲気炉2内に通じる筒状の搬入側の通路3a、搬出側の3bが設けられ、回路基板5は搬送路6によってこの搬入側の通路3aを通って雰囲気炉2内に搬入され、搬出側の通路3bを通って搬出される。雰囲気炉2内に回路基板5を搬入する搬入側の通路3aまたは搬出する搬出側の通路3bの少なくとも一方の通路内には、通路3a、3bの下方側にのみ複数のフィン7が配列されている。フィン7は、本実施例では搬送路6の走行方向に直行するように配列されている。フィンの高さおよびフィン間の幅はそれぞれ例えば50mm程度に剪定される。このように通路3a、3bの下方側にのみ複数のフィンを配列すると炉内雰囲気ガスは蛇行しないで外部に流出するので、速い流速で外部に流れる。この際、炉内雰囲気ガスの一部が下方側のフィンに流れ、速い流速でフィン間に渦を生成する。このために外気の炉2内への進入を防ぐことができる。したがって、雰囲気炉2内の酸素濃度をほぼ一定に保つことができる。 【0009】図3は本発明の第2のはんだ付け用加熱装置を示す説明図、図4は図3の搬入側の通路3a付近の拡大図である。なお、第1のはんだ付け用加熱装置と共通の部分には同一符号を付して、説明を省略する。図3に示す回路基板のはんだ付け用加熱装置12では、フィン7が設けられた部分にガス吹き出し口9が設けられ、そのガス吹き出し口9の上方に、上部空間10が設けられている。ガス吹き出し口9から、ガス吹き出し口9の上方の上部空間10に向けてガスが吹き出されると、炉内外の雰囲気ガスの出入りが遮断されるために、雰囲気炉2内からの雰囲気ガスの流出、外気の雰囲気炉2内への進入が抑制できる。また、回路基板5がガス吹き出し口9と上部空間10と間を通過する時には、ガス吹き出し口9から吹き出されたガスは回路基板5に吹き付けられ、搬送路6下方を通って雰囲気炉2外に流出しようとする雰囲気ガスの流れと、雰囲気炉2内に進入しようとする外気の流れを遮断する。一方、搬送路6上方では雰囲気炉2内と外気との温度差により、雰囲気炉2外から外部に流出しようとする雰囲気ガスの流れが優勢であるために、外気の雰囲気炉2内への進入は阻止される。ガス吹き出し口とその上方の上部空間は、通路の雰囲気炉側に設けるのが好ましい。 【0010】 【実施例】(本発明の形態1)図5に示すような、チャンバ38にチェーンコンベア36と回路搬入通路のチェーンコンベア36の下方側にフィン37を備え、回路搬出通路は短冊状のゴムシートでガスシールした模擬装置Aを作製した。チャンバ内に窒素ガスとヘリウムガスの混合ガスを雰囲気ガス供給口41から100l/minで供給し、外気とチャンバ38内の温度差が130℃となるように設定した。この状態で酸素濃度を測定したところ100〜110ppmの範囲であった。比較のために、チェーンコンベアの上方側にもフィンを備えた模擬装置Bを用い、同様の条件で運転を行ったところ、酸素濃度は140〜150ppmの範囲であった。 【0011】上記のように外気と雰囲気炉内とで130℃の温度差があっても本発明の装置は従来の装置に比して酸素濃度が低下している。これは本発明装置における通路のシール性が従来装置に比して優れていることを意味するものである。 【0012】 【発明の効果】本発明の回路基板のはんだ付け用加熱装置は、複数のフィンを配列させた構造のフィン部が炉内から外部に通じる通路の下方側にのみ形成されているために、炉内外の温度差が大きくなっても、炉内から外部への窒素ガスやヘリウムガスなどの雰囲気ガスの流出および外気の進入を抑えることができ、良好なはんだ付けを行うことができる。また、雰囲気ガスの使用量が少なくて済むのでコストの低減にも役立つ。また、フィン部が設けられた通路の、搬送路の下方にガス吹き出し口を、そのガス吹き出し口の上方に上部空間を設けたはんだ付け用加熱装置でも同様の効果が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005290 【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)11月17日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−150361 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−314129 |
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