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【発明の名称】 電気部品フィーダ
【発明者】 【氏名】高田 幸則

【氏名】寺嶋 敏勝

【氏名】津田 護

【氏名】浅井 鎬一

【要約】 【課題】電気部品テープを振動少なく移動開始,停止させる電気部品フィーダを提供する。

【解決手段】ウォーム244,ウォームホイール242,DCモータ246が板カム234を回転させ、レバー224,リンク220がローラ230の運動を回動板200に伝達する。回動板200の正方向の回動によりラチェット爪202がラチェットホイール196を回転させ、スプロケット192が回転して電気部品テープ148を送り、逆方向の回動によりラチェット爪202が歯206を乗り越えて送りの準備をする。電気部品取出し後、DCモータ246を起動し、回動板200の逆方向の回動に続く正方向の回動により電気部品テープ148を送る。カム面236は電気部品テープ148を速度0から滑らかに加速し、速度0へ滑らかに減速する加速面256,減速面258を有し、電気部品テープ148は振動少なく移動開始,停止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電気部品がテープにより一定ピッチで保持されて成る電気部品テープを前記ピッチの整数分の1ずつ送ることにより、電気部品を1個ずつ供給する電気部品フィーダであって、前記電気部品テープを長手方向に案内するテープガイドを有するフィーダ本体と、そのフィーダ本体に、そのフィーダ本体に対して相対運動可能に設けられたカムと、前記フィーダ本体に保持され、前記カムを駆動するカム駆動装置と、前記フィーダ本体に保持され、前記カムのカム面に追従するカムフォロワと、前記フィーダ本体に保持され、前記カムフォロワの運動を前記電気部品テープの送り運動に変換する運動変換装置とを含むことを特徴とする電気部品フィーダ。
【請求項2】 前記カム駆動装置が、前記フィーダ本体に取り付けられた駆動源を含むことを特徴とする請求項1に記載の電気部品フィーダ。
【請求項3】 前記カム面が、前記カムが運動しても前記カムフォロワを移動させない定位置保持面を含み、前記カム駆動装置が、その定位置保持面にカムフォロワが係合している状態で前記駆動源を停止させる駆動源制御装置を含むことを特徴とする請求項2に記載の電気部品フィーダ。
【請求項4】 前記カム面が、前記カムが一定速度で運動するにつれて、前記電気部品テープを速度0から滑らかに加速し、速度0へ滑らかに減速する運動を前記カムフォロワに与える加速面および減速面を含むことを特徴とする請求項2または3に記載の電気部品フィーダ。
【請求項5】 前記カムが一軸線まわりに回転する回転カムであり、前記駆動源が通常の電動回転モータであり、その電動回転モータに接続されたウォームと、そのウォームと噛み合うとともに前記カムに接続されたウォームホイールとを含むことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。
【請求項6】 電気部品がテープにより一定ピッチで保持されて成る電気部品テープを前記ピッチの整数分の1ずつ送ることにより、電気部品を1個ずつ供給する電気部品フィーダであって、前記電気部品テープを長手方向に案内するテープガイドを備えたフィーダ本体と、そのフィーダ本体に保持され、ピンおよびロック円板を有する駆動ホイールと放射溝および円弧面を有する従動ホイールとを備え、ピンと放射溝との係合により駆動ホイールの回転を従動ホイールに伝達し、ロック円板と円弧面との係合により駆動ホイールの回転中も従動ホイールの回転を防止するゼネバ機構と、前記フィーダ本体に保持され、前記駆動ホイールを回転させる回転駆動装置と、前記フィーダ本体に保持され、前記従動ホイールの回転を前記電気部品テープの前記テープガイドに沿った送り運動に変換する運動変換装置とを含むことを特徴とする電気部品フィーダ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気部品(電気・電子回路を構成する回路部品)がテープにより一定ピッチで保持されて成る電気部品テープを送って電気部品を供給するフィーダに関するものであり、特に、送りの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気部品フィーダにおいて、電気部品テープは、テープによる電気部品の保持ピッチの整数分の1ずつ送られ、電気部品が順次部品取出位置に送られる。電気部品テープは種々の態様で送られる。例えば、特開平7−9381号公報に記載の電気部品フィーダにおいては、電気部品テープを送るための駆動源がフィーダ本体とは別に設けられている。この電気部品フィーダは、電気部品装着システムに設けられて電気部品装着装置に電気部品を供給するものである。電気部品装着装置は、垂直軸線まわりに間欠回転する間欠回転体と、その間欠回転体上に間欠回転角度に等しい角度間隔で設けられた複数の部品保持ヘッドたる部品吸着ヘッドとを備え、間欠回転体がサーボモータを駆動源とする回転駆動装置によって間欠回転させられることにより、複数の部品吸着ヘッドが順次部品吸着位置,部品装着位置等に移動させられる。部品吸着位置に対応する位置に設けられた駆動部材には、カムおよびカムフォロワを含む運動変換装置により上記サーボモータの駆動力が伝達され、駆動部材が電気部品フィーダに設けられた被駆動部材を駆動して、電気部品テープを所定ピッチずつ送らせる。
【0003】また、例えば、特開平8−23190号公報に記載されているように、駆動源がフィーダ本体に設けられることもある。上記公報に記載の電気部品フィーダには、駆動源としてエアシリンダが設けられており、ピストンロッドの伸縮に基づいて電気部品テープが送られる。電気部品フィーダに駆動源を設ければ、電気部品テープの送り時期等の設定等が容易である利点がある。
【0004】さらに、まだ未公開であるが、本発明の出願人に係る特願平8−264757号の明細書に記載されているように、フィーダ本体に駆動源として電動回転モータの一種であるステップモータを設けて電気部品テープを送ることもできる。
【0005】いずれの態様で電気部品テープを送る場合にも、電気部品テープが振動少なく移動開始、停止させられることが望ましい。例えば、電気部品テープが、キャリヤテープに等ピッチで形成された複数の部品収容凹部の各々に電気部品が収容され、キャリヤテープに貼り付けられたカバーテープにより複数の部品収容凹部が塞がれて成る場合、電気部品テープの送りによって部品取出位置へ移動させられる先頭の電気部品は、カバーテープが剥がされており、移動開始,停止時の振動が大きければ、部品収容凹部から飛び出したり、部品収容凹部内において姿勢が変わり、部品保持ヘッドが電気部品を保持し損なう恐れ等があるからである。電気部品テープを送る時間に制限がなければ、送り速度は小さくてよく、加速度および減速度を小さくして電気部品テープが衝撃少なく移動開始,停止するようにすることが可能である。しかしながら、近年、送り時間が制限を受けることが多い。例えば、前記特開平7−9381号公報に記載の電気部品フィーダのように、電気部品フィーダが電気部品装着システムに設けられて電気部品装着装置に電気部品を供給する場合、電気部品のプリント基板等の装着基材への装着能率を向上させるために、部品吸着ヘッドの作業サイクルタイム(部品吸着ヘッドがある停止位置(作業位置)に到達してから、隣接する部品吸着ヘッドがその停止位置に到達するまでに要する時間)の短縮が図られており、それに合わせて電気部品の部品取出位置への送りも迅速に行うことが要求されるのである。上記公報に記載の電気部品フィーダにおいては、間欠回転体の回転駆動装置を構成するサーボモータはカムおよびカムフォロワを含む運動変換装置により駆動部材に伝達されるが、駆動部材の運動は更に被駆動部材および被駆動部材の運動を電気部品テープの送り運動に変換する運動変換装置を経て電気部品テープに伝達されるため、駆動部材が被駆動部材を、電気部品テープが振動少なく移動開始,停止させられるように駆動すべくカムを形成しても、カムの形状により設定された送り特性が電気部品テープに得られず、振動が生ずる。そのため、この公報に記載の電気部品フィーダにおいては、電気部品テープにカバーを被せ、電気部品テープの送り時には電気部品テープと共に移動させて電気部品の部品収容凹部からの飛出し等を防止し、部品吸着ヘッドによる電気部品の取出し時には電気部品上から退避させて電気部品の取出しを許容するようにされているが、構成が複雑になることを避け得ない。
【0006】また、駆動源としてエアシリンダを使用し、フィーダ本体に設ける場合、ピストンロッドの伸縮は、ラチェットホイール,スプロケット,ラチェット爪を保持した回動部材を含む運動変換装置により電気部品テープの送り運動に変換されるようになっており、電気部品テープの移動開始,停止時に振動が生ずる。
【0007】さらに、駆動源としてステップモータを使用し、フィーダ本体に設ける場合、ステップモータは回転速度および停止位置の精度の良い制御が可能であり、電気部品テープを振動少なく移動開始,停止させるとともに、高速で移動させることができる。しかし、ステップモータ自体、高価である上、制御装置をステップモータを精度良く制御するものとしなければならず、高価となり、電気部品フィーダが高くなることを避け得ない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段,作用および効果】本発明は、以上の事情を背景とし、電気部品テープを振動少なく移動開始,停止させることができ、安価な電気部品フィーダを提供することを課題として為されたものである。本発明によって、下記各態様の電気部品フィーダおよびフィーダユニットが得られる。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。各項に記載の特徴の組合わせの可能性を明示するためである。
(1)電気部品がテープにより一定ピッチで保持されて成る電気部品テープを前記ピッチの整数分の1ずつ送ることにより、電気部品を1個ずつ供給する電気部品フィーダであって、電気部品テープを長手方向に案内するテープガイドを有するフィーダ本体と、そのフィーダ本体に、そのフィーダ本体に対して相対運動可能に設けられたカムと、フィーダ本体に保持され、カムを駆動するカム駆動装置と、フィーダ本体に保持され、カムのカム面に追従するカムフォロワと、フィーダ本体に保持され、カムフォロワの運動を電気部品テープの送り運動に変換する運動変換装置とを含む電気部品フィーダ(請求項1)。電気部品テープは、前述のように、キャリヤテープに多数の部品収容凹部が長手方向に一定ピッチで形成され、各部品収容凹部に電気部品が収容されるとともに、部品収容凹部の開口がカバーテープにより塞がれるものでもよく、あるいは長手方向に延びる一対の保持部を有し、それら保持部がリード線付電気部品のリード線を保持するものでもよい。電気部品フィーダは、電気部品テープを供給するテープ収容装置がフィーダ本体に設けられたものとしてもよく、あるいはテープ収容装置はフィーダ本体とは別に設けてもよい。本態様の電気部品フィーダにおいては、カムがカム駆動装置により駆動され、カムのカム面に追従するカムフォロワの運動が運動変換装置により変換されて電気部品テープが送られる。カムは、カムフォロワと共にフィーダ本体に設けられているため、カムフォロワの運動が運動変換装置に直接伝達され、カム面を電気部品テープを振動少なく移動開始,停止させる形状に形成すれば、電気部品テープはカム面の形状に従って精度良く移動させられ、振動少なく、移動開始,停止させられる。したがって、電気部品テープの送り時間が制限されていても、カム面の形状の設定により、振動の発生を小さく抑えつつ、高速,短時間で電気部品テープを送ることができる。また、電気部品が部品収容凹部に収容された電気部品テープにおいて、カバーテープが剥がされていても、電気部品が部品収容凹部から飛び出したり、立ち上がったりすることがなく、電気部品テープを覆うカバーを省略することができる。駆動源は、フィーダ本体の外に設けられていてもよく、 (2)項に記載の電気部品フィーダにおけるようにフィーダ本体に取り付けられてもよい。前者の場合、例えば、前記特開平7−9381号公報に記載されているように、他の装置と共用のサーボモータを駆動源とし、そのサーボモータの回転を運動変換装置により、フィーダ本体の外部に設けられた駆動部材に伝達し、駆動部材にカム駆動装置を駆動させる。
(2)前記カム駆動装置が、前記フィーダ本体に取り付けられた駆動源を含む (1)項に記載の電気部品フィーダ(請求項2)。駆動源は、後に説明するように、通常の電動回転モータでもよく、リニアモータでもよく、エアシリンダ,油圧シリンダ等、流体圧アクチュエータの一種である流体圧シリンダでもよい。駆動源が何であっても、カム面の形状の設定により、電気部品テープを振動少なく移動開始,停止させることができるからである。
(3)前記カム面が、前記カムが運動しても前記カムフォロワを移動させない定位置保持面を含み、前記カム駆動装置が、その定位置保持面にカムフォロワが係合している状態で前記駆動源を停止させる駆動源制御装置を含む (2)項に記載の電気部品フィーダ(請求項3)。定位置保持面にカムフォロワが係合している状態では、電気部品テープは停止しており、カムフォロワが定位置保持面に係合する範囲内であれば、いずれの位置において駆動源を停止させてもカムフォロワや電気部品テープに影響はなく、カムフォロワを所望の位置に正確に停止させながら、駆動源の停止精度が低くて済み、駆動源制御装置を制御精度の高いものとする必要がなく、安価に構成することができる。
(4)前記カム面が、前記カムが一定速度で運動するにつれて、前記電気部品テープを速度0から滑らかに加速し、速度0へ滑らかに減速する運動を前記カムフォロワに与える加速面および減速面を含む (2)項または (3)項に記載の電気部品フィーダ(請求項4)。加速面および減速面は、電気部品テープ送り時の加速度および減速度が滑らかに変化するように形成してもよく、更に、加速度および減速度の変化率である躍動ができるだけ小さい値となるように形成し、電気部品テープを極めて振動少なく移動開始,停止させるようにしてもよい。
(5)前記カムが一軸線まわりに回転する回転カムである (1)ないし (4)項のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。カムは、回転カムに限らず、直線往復移動し、移動方向に沿ってカム面が形成され、リニアモータ等を駆動源として移動させられるものとしてもよいが、回転カムにすればカムの設置に要するスペースが少なくて済み、電気部品フィーダをコンパクトに構成することが可能である。
(6)前記駆動源が通常の電動回転モータである (5)項に記載の電気部品フィーダ。「通常の電動回転モータ」とは、サーボモータやステップモータにおけるような精度の良い回転角度制御,回転速度制御や停止位置制御が不能なモータである。駆動源として電動回転モータを用いれば、エアシリンダを用いる場合に比較して応答性が高く、また、カムの高速駆動が可能であって、より迅速に電気部品テープを送ることができる。
(7)前記電動回転モータが直流モータである (6)項に記載の電気部品フィーダ。直流モータは、出力効率がよく、安価,コンパクト等の利点を有する。
(8)前記電動回転モータの回転を減速して前記カムに伝達する減速機を含む (6)項または (7)項に記載の電気部品フィーダ。
(9)前記減速機がウォームとウォームホイールとを含む (8)項に記載の電気部品フィーダ(請求項5)。ウォームおよびウォームホイールにおいては、リード角の設定により、ウォーム側からはウォームホイールを回転させることができるが、ウォームホイール側からはウォームを回転させないようにすることができる。そのため、電動回転モータを停止状態に保つ装置を設けなくても、運動変換装置側の負荷変動により停止中の電動回転モータが回転させられることがなく、電気部品テープは停止状態に安定して保たれる。また、ウォームおよびウォームホイールは減速比が大きく、電気部品フィーダをコンパクトに構成し得る。
(10)前記運動変換機構が、前記電気部品テープの送り穴に係合する係合突起を複数個備えたスプロケットと、そのスプロケットと共に回転するラチェットホイールと、そのラチェットホイールの歯に係合するラチェット爪と、そのラチェット爪を保持して、前記スプロケットの回転中心線まわりに回動する回動部材と、その回動部材に前記カムフォロワの運動を伝達する運動伝達装置とを含む (1)ないし (9)項のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。
(11)前記電気部品テープが、キャリヤテープに等ピッチで形成された複数の部品収容凹部の各々に電気部品が収容され、キャリヤテープに貼り付けられたカバーテープにより複数の部品収容凹部が塞がれて成るものであり、キャリヤテープから剥がされたカバーテープを送るカバーテープ送り装置を含む (2)ないし(10)項のいずれか1つに記載の電気部品フィーダ。カバーテープ送り装置は、カバーテープのキャリヤテープからの剥がしと送りとの両方を行う装置としてもよく、あるいはカバーテープ送り装置とは別にカバーテープ剥がし装置を設けてもよい。
(12)前記駆動源が前記カバーテープ送り装置の駆動源を兼ねる(11)項に記載の電気部品フィーダ。
(13)前記 (1)項ないし(12)項のいずれか1つに記載のフィーダ本体が支持台に着脱可能に取り付けられるものであるフィーダユニット。
(14)電気部品がテープにより一定ピッチで保持されて成る電気部品テープを前記ピッチの整数分の1ずつ送ることにより、電気部品を1個ずつ供給する電気部品フィーダであって、前記電気部品テープを長手方向に案内するテープガイドを備えたフィーダ本体と、そのフィーダ本体に保持され、ピンおよびロック円板を有する駆動ホイールと放射溝および円弧面を有する従動ホイールとを備え、ピンと放射溝との係合により駆動ホイールの回転を従動ホイールに伝達し、ロック円板と円弧面との係合により駆動ホイールの回転中も従動ホイールの回転を防止するゼネバ機構と、前記フィーダ本体に保持され、前記駆動ホイールを回転させる回転駆動装置と、前記フィーダ本体に保持され、前記従動ホイールの回転を前記電気部品テープの前記テープガイドに沿った送り運動に変換する運動変換装置とを含む電気部品フィーダ。ゼネバ機構は、カム機構のようにカムの形状を変えることによって任意の運動特性(速度,加速度,躍動等)が得られるものではないが、従動ホイールを正確に所望の位置に停止させるためには、ロック円板と円弧面とが係合している間に駆動ホイールの回転を停止させればよく、回転駆動装置を制御精度の高いものとする必要がなく、また、従動ホイールを滑らかに加速し,滑らかに減速することができるため、カム機構と類似の機能を果たすことができる。前記 (2), (3), (6)ないし(13)項にそれぞれ記載の特徴は本態様の特徴と組み合わせて採用することができる。ただし、その際、カムを駆動ホイールと読み変えるものとする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態であるフィーダユニットを有する電気部品供給装置を含み、プリント基板に電気部品を装着する電気部品装着システムを図面に基づいて詳細に説明する。このフィーダユニットは、本発明の実施形態であるカバーテープ送り装置を有し、本発明の実施形態であるカバーテープ処理装置を含んでいる。本電気部品装着システム10は、装着対象材の一種である回路基材(本実施形態では、後述するプリント基板である)の搬送方向において上流側に設けられた上流側装置であって、塗布システムの一種であり、回路基材にペースト状半田を印刷するスクリーン印刷システムと、下流側に設けられた下流側装置たるリフローシステム(半田を溶融させて電気部品を回路基材に電気的に接続するシステム)と共に電気部品組立ラインを構成している。
【0010】電気部品装着システム10の基台12上には、図1に示すように、基板コンベヤ14,2個ずつの電気部品供給装置16,18および電気部品搬送装着装置20,22が設けられている。基板コンベヤ14,電気部品供給装置16,18および電気部品搬送装着装置20,22は、まだ未公開であるが、本発明の出願人に係る特願平8−315860号の明細書に記載の基板コンベヤ,電気部品供給装置および電気部品搬送装着装置と同様に構成されており、簡単に説明する。
【0011】基板コンベヤ14は、2つのメインコンベヤ24,26と、1つずつの搬入コンベヤ28および搬出コンベヤ30とを備えている。メインコンベヤ24,26はそれぞれ、プリント基板32を位置決め支持する基板位置決め支持装置を備えており、プリント基板32の搬送方向(以下、基板搬送方向と称する。基板搬送方向は図1において左右方向であり、基板搬送方向をX軸方向とする)と水平面内において直角な方向(Y軸方向とする)に並列に配設されている。搬入コンベヤ28は、基板搬送方向において、メインコンベヤ24,26の上流側に設けられており、図示しない搬入コンベヤシフト装置により、メインコンベヤ24につらなる第1シフト位置と、メインコンベヤ26につらなる第2シフト位置とにシフトさせられる。搬入コンベヤ28は、スクリーン印刷システムからスクリーン印刷後のプリント基板32を受け取り、メインコンベヤ24あるいは26に搬入する。
【0012】搬出コンベヤ30は、プリント基板32の搬送方向において、メインコンベヤ24,26の下流側に設けられており、図示しない搬出コンベヤシフト装置により、メインコンベヤ24につらなる第1シフト位置と、メインコンベヤ26につらなる第2シフト位置とにシフトさせられる。搬出コンベヤ30は、メインコンベヤ24あるいは26から、電気部品の装着が済んだプリント基板32を受け取り、リフローシステムへ搬出する。
【0013】電気部品搬送装着装置20,22はそれぞれ、装着ヘッド50,52と、それぞれX軸スライド54,56およびY軸スライド58,60を備えて装着ヘッド50,52を水平面内の任意の位置へ移動させるXYロボット62,64とを有している。Y軸スライド58,60は基台12上にY軸方向に移動可能に設けられ、X軸スライド54,56はY軸スライド58,60上にX軸方向に移動可能に設けられており、装着ヘッド50,52は、X軸スライド54,56に垂直軸線まわりに間欠回転可能に取り付けられた間欠回転体68,70を有している。間欠回転体68,70は、回転角度の精度の良い制御が可能な電動モータの一種であるサーボモータ72,74(図14参照)を駆動源とする回転駆動装置により、正逆両方向に任意の角度回転させられる。サーボモータに代えてステップモータを用いてもよい。
【0014】間欠回転体68,70には、複数個(例えば16個)の部品保持具たる部品吸着具76(図3に代表的に1つ示す)が、間欠回転体68,70の回転軸線を中心とする一円周上に等角度間隔に設けられている。これら部品吸着具76はそれぞれ、間欠回転体68,70に、間欠回転体68,70の回転軸線に平行な方向に移動可能かつ自身の軸線まわりに回転可能に設けられており、間欠回転体68,70の回転時に16個の部品吸着具76が間欠回転体68,70の回転軸線を中心として旋回させられ、部品吸着装着位置へ順次移動させられて電気部品78の吸着,装着を行う。
【0015】電気部品供給装置16,18はそれぞれ、ユニット支持台90上に着脱可能に固定された複数のフィーダユニット92を備えている。複数のフィーダユニット92は、各部品供給部がX軸方向に平行な一直線上に並ぶ状態でユニット支持台90に固定されている。ユニット支持台90には、フィーダユニット92を幅方向(部品供給部が並ぶ方向と平行な方向)において位置決めする位置決め溝96が等ピッチで設けられるとともに、フィーダユニット92を長手方向において位置決めする位置決め部材98が固定されている。これら位置決め溝96の各々において位置決めされる複数のフィーダユニット92の一部は、図5に示すように、2個が一体的に設けられている。
【0016】これら2個のフィーダユニット92は、ユニット本体100を共用している。ユニット本体100は製作の都合上、複数の部材が互いに固定されて成り、図3に示すように、概して細長い板状を成す支持体102と、薄い板状を成し、支持体102に固定のブラケット104とを含んでいる。支持体102の長手方向の一端部である前部の下部には、嵌合部106が設けられている。嵌合部106の底面108には、フィーダユニット92の長手方向と平行に延びる位置決めリブ110が突設されており、支持体102は、位置決めリブ110において前記位置決め溝96に嵌合され、幅方向において位置決めされるとともに、底面108においてユニット支持台90の上面である保持面112により下方から支持されている。また、嵌合部106の先端部に設けられた傾斜面114が前記位置決め部材98に形成された傾斜面116に当接することにより、フィーダユニット92が長手方向において位置決めされている。
【0017】支持体102には、フィーダユニット92をユニット支持台90に固定する固定装置118が設けられている。固定装置118は、係合レバー120および係合レバー駆動装置122を含み、係合レバー120がユニット支持台90に設けられた固定力発生面124に係合させられることにより、ユニット本体100がユニット支持台90に固定され、2個のフィーダユニット92がユニット支持台90に固定される。固定力発生面124は、保持面112に対して下部ほど後側へ傾斜させられた傾斜面である。これら係合レバー120,係合レバー駆動装置122および固定力発生面124によるフィーダユニット92のユニット支持台90への固定は、まだ未公開であるが、本発明の出願人に係る特願平9−100545号の明細書に記載されており、簡単に説明する。
【0018】係合レバー駆動装置122は、前記ブラケット104に回動可能に取り付けられた操作レバー128,複数のリンクおよびレバーを備え、操作レバー128(図2参照)に加えられた操作力を係合レバー120に伝達する伝達装置130および付勢手段の一種である引張コイルスプリング132を含んでいる。係合レバー120が引張コイルスプリング132の付勢力により回動させられ、係合レバー120に回転可能に取り付けられた係合ローラ134が固定力発生面124に押し付けられれば、固定力発生面124からの反力に基づいて傾斜面114が傾斜面116に押し付けられ、斜面の作用によってユニット本体100の前部が保持面112に押し付けられるとともに、固定力発生面124の斜面の作用によってユニット本体100の後部が保持面112に押し付けられる。フィーダユニット92のユニット支持台90からの取外し時には、作業者が操作レバー128を操作し、図2に二点鎖線で示すように、係合レバー120を支持体102内に引っ込ませ、係合ローラ134と固定力発生面124との係合を解く。
【0019】2個のフィーダユニット92によりそれぞれ供給される電気部品78は、キャリヤテープ140に保持されている。キャリヤテープ140は、図4に示すように、幅方向の両側において長手方向に延びる一対の被支持部142と、それら両被支持部142の間において両被支持部142より下方へ突出した多数の電気部品収容部144とを備えている。電気部品収容部144は等間隔で形成されるとともに、各電気部品収容部144には上方に開口する部品収容凹部が形成され、それら部品収容凹部の各々に電気部品が収容されるとともに、部品収容凹部の開口がキャリヤテープ140に貼り付けられたカバーテープ146により塞がれている。一対の被支持部142の一方には、被支持部142を厚さ方向に貫通して送り穴が長手方向に沿って等ピッチで形成されている。これら電気部品,キャリヤテープ140およびカバーテープ146が電気部品テープ148を構成している。
【0020】電気部品テープ148は、図示しないリールに巻き付けられ、リールは、支持体102の後部に設けられたリール収容装置(図示省略)に回転可能に収容されている。リールから引き出された電気部品テープ148は、支持体102の上面により構成される案内面150上に載置されて支持体102の前部へ導かれる。支持体102の前部には、図4,図7に示すように、ユニット本体100の長手方向と平行に延びる溝152が形成されるとともに、溝152を確定する一対の側壁154の各上面がそれぞれ支持面156を構成しており、電気部品テープ148は部品供給部およびその前後において、キャリヤテープ140の一対の被支持部142が支持面156により下方から支持されるとともに、電気部品収容部144は溝152内に嵌合されている。溝152は、複数種類の幅の電気部品収容部144を収容し得る幅を有している。
【0021】電気部品テープ148の前部には、カバー160が被せられ、電気部品テープ148の支持体102からの浮上がりが防止されている。カバー160は、断面形状がコの字形を成し、図6に示すように、フィーダユニット92の各々について設けられており、図3に示すように、各カバー160は長手方向の一端部において支持体102に回動可能に取り付けられている。これらカバー160の各他端部には、支持体102に回動可能に取り付けられた一対の係合爪162がそれぞれ係合させられるとともに、係合爪162を介して付勢手段の一種である弾性部材としての引張コイルスプリング164により、コの字の底壁が支持体102に接近する向きに付勢され、電気部品テープ148の浮上がりを防止している。カバー160のコの字の一対の側壁は、電気部品テープ148の一対の被支持部142の外側に被せられ、電気部品テープ148を幅方向において位置決めし、案内する。支持体102の一対の支持面156およびカバー160が、電気部品テープ148を長手方向に案内するテープガイド158を構成している。
【0022】2個のフィーダユニット92はそれぞれ、電気部品テープ148を送る電気部品テープ送り装置180,カバーテープ146を送るカバーテープ送り装置182およびカバーテープ146を収納する収納箱184を有している。各フィーダユニット92の電気部品テープ送り装置180,カバーテープ送り装置182および収納箱184はほぼ同様に構成されており、一方のフィーダユニット92の電気部品テープ送り装置180,カバーテープ送り装置182および収納箱184を主に説明する。
【0023】電気部品テープ送り装置180は、図3に示すように、支持体102に固定の支持軸190により電気部品テープ148の送り方向(以下、電気部品テープ送り方向と称する。電気部品テープ送り方向はフィーダユニット92の長手方向と平行である。)と直交する水平軸線まわりに回転可能に支持されたスプロケット192を有しており、スプロケット192の係合突起194は、キャリヤテープ140に形成された送り穴に係合させられる。スプロケット192には、スプロケット192より小径のラチェットホイール196が同心にかつ相対回転不能に設けられている。
【0024】支持軸190にはまた、回動板200が回動可能に取り付けられている。回動板200にはラチェット爪202がピン204により回動可能に取り付けられるとともに、軸204との間に配設された付勢手段の一種である弾性部材としての引張コイルスプリング205(図6参照)により、ラチェットホイール196の歯206に係合する向きに付勢されている。このラチェットホイール196は、回動板200が正方向(図3において反時計方向)に回動させられるときには歯206に係合した状態を保ち、回動板200が逆方向(図2において反時計方向)へ回動させられるとき、歯206を乗り越えていくものとされている。
【0025】また、ユニット本体100には、ストッパレバー210が偏心ピン212によって回動可能に取り付けられ、ユニット本体100との間に配設された付勢手段の一種である弾性部材としての引張コイルスプリング214により、係合部216がラチェットホイール196の歯206に係合する向きに付勢されている。ストッパレバー210は、ラチェットホイール196の正方向(図3において反時計方向)への回転は許容するが、逆向き(図3において時計方向)の回転は阻止する。
【0026】偏心ピン212は、支持体102に回転可能に支持される被支持部と、ストッパレバー210を回転可能に支持する支持部とが互いに偏心して一体的に設けられたものであり、ラチェットホイール196の歯206とストッパレバー210の係合部216とが係合する位置における接線に平行な接線に対して、上記支持部の中心が被支持部の中心のまわりに描く円弧が接する状態となるように偏心ピン212が設計されている。偏心ピン212は固定手段によりストッパレバー210に固定されており、固定手段の固定を解除し、偏心ピン212をストッパレバー210に対して回転させることにより、係合部216のラチェットホイール196の周方向における位置が変わり、ストッパレバー210によるラチェットホイール196の位置決め位置が調節され、ラチェットホイール196を所望の位相に精度良く位置決めし得、ひいては先頭の電気部品78を精度良く部品取出位置に位置する状態に保つことができる。
【0027】回動板200が正方向に回動させられるとき、ラチェット爪202がラチェットホイール196の歯206に係合した状態を保って移動し、ラチェットホイール196が正方向に回転させられるとともにスプロケット192が回転させられて電気部品テープ148が1ピッチ送られる。回動板200が逆方向に回動させられるときには、ラチェット爪202はラチェットホイール196の歯206を乗り越え、次の電気部品テープ148の送りのための準備が為されるのみでラチェットホイール196は回転せず、電気部品テープ148は停止したままである。
【0028】上記回動板200にはまた、リンク220の一端部がピン222により回動可能に連結されている。支持体102には、レバー224が支持軸226により回動可能に取り付けられ、レバー224の一端部にリンク220の他端部がピン228により回動可能に連結されている。レバー224の他端部には、カムフォロワたるローラ230が回転可能に取り付けられるとともに、レバー224と支持体102との間に設けられた付勢手段の一種である引張コイルスプリング232により、回転カムの一種である板カム234のカム面236に接触する向きに付勢されている。
【0029】支持体102には、図3,図8に示すように、ブラケット238が固定されて支持体102,前記ブラケット104と共にユニット本体100を構成しており、ブラケット238により両端部を回転可能に支持された回転軸240に板カム234が固定されている。回転軸240にはまた、ウォームホイール242が固定されるとともに、ウォーム244に噛み合わされ、ウォーム244と共にウォームギヤ245を構成している。ブラケット238には、駆動源の一種である電動回転モータたる直流モータ246が電気部品テープ送り方向と平行に固定されており、出力軸248はブラケット238により回転可能に支持されるとともに、ウォーム244が固定されている。直流モータ246は、正逆両方向に回転可能であり、ON,OFF信号により起動,停止させられる安価なモータである。
【0030】ウォーム244が直流モータ246により回転させられれば、ウォームホイール242が回転させられるとともに板カム234が回転させられ、レバー224が回動させられるとともに回動板200が回動させられる。板カム234は、図3において矢印で示す方向へ回転させられ、カム面236は、板カム234の回転に伴って回転中心からの距離が漸増し、ローラ230を移動させて回動板200を正方向に回動させ、電気部品テープ148を送らせる送り面250と、回転中心からの距離が漸減し、ローラ230を移動させて回動板200を逆方向に回動させ、送りの準備を行わせる送り準備面252と、回転中心からの距離が一定であって、ローラ230を移動させず、回動板200を回動させない定位置保持面254とを有する。定位置保持面254は、板カム234の回転方向において送り面250の下流側に隣接して設けられている。送り面250は、電気部品テープ148が加速し、減速する運動をローラ230に与える加速面256と減速面258とを含む。これら加速面256および減速面258はそれぞれ、加速度および減速度の変化率である躍動ができるだけ小さくなり、電気部品テープ148が速度0から滑らかに加速し、速度0へ滑らかに減速する運動をローラ230に与えるように形成されており、電気部品テープ148は極めて振動少なく、移動を開始,停止させられる。なお、送り面250と送り準備面252との間であって、定位置保持面254とは反対側の部分には、製作の都合上、僅かであるが、板カム234の回転軸線からの距離が一定の部分がある。
【0031】なお、支持体102には突部状のストッパ270が設けられている。このストッパ270は、回動板200がローラ230の送り面250との係合により正方向に回動した状態から更に、慣性等により正方向に回動する際にラチェット爪202に係合し、回動板200の回動を止め、先頭の電気部品78が部品取出位置に位置決めされた状態に保たれる。回動板200のこの回動は、ローラ230,カム面236等の寸法公差により許容される。
【0032】また、回転軸240には、図3および図8に示すように被検出部材たる回転板274が固定され、ブラケット238には原位置センサ276が設けられている。原位置センサ276は、発光部および受光部を有する透過型の光電センサであり、回転板274は板カム234と一体的に回転するとき、発光部と受光部との間を通過しない直径の本体部から半径方向外向きに突出し、発光部と受光部との間を通過可能な被検出部278を有する。被検出部278が発光部と受光部との間に位置する状態になれば、受光部の受光が妨げられ、板カム234の原位置が検出される。板カム234の原位置は、回動板200が逆方向に回動させられて電気部品テープ148の送りの準備が終了し、ローラ230が定位置保持面254に係合した状態となる位置である。なお、図3には、電気部品テープ148の送りが終了し、これから送りの準備が開始される状態が図示されている。
【0033】前記カバー160には、部品取出位置の近傍である部品供給部に対応する位置に開口(図示省略)が設けられ、部品吸着具76が電気部品を取り出し得るようにされるとともに、キャリヤテープ140の送り穴に対応する部分には図示しない長穴が形成されて、スプロケット192の係合突起194との干渉が回避されている。キャリヤテープ140から剥がされたカバーテープ146は、上記開口を通って引き出された後、ガイドプーリ178に掛けられ、カバーテープ送り装置182により前記収納箱184へ送られる。ガイドプーリ178は、一対の半径方向外向きのフランジを有し、ブラケット104に回転可能に取り付けられており、カバーテープ146は上記一対のフランジの間に嵌合されて幅方向の移動を阻止されている。
【0034】カバーテープ送り装置182は、搬送ベルト290,291,往復動部材たるレバー292および挟み機構294を含む。搬送ベルト290,291は、前記ブラケット104に回転可能に取り付けられたプーリ295,296に無端状に巻きかけられている。プーリ295,296には、図9にプーリ295を代表的に示すように、半径方向外向きに突出する3個のフランジ297が回転軸線方向に距離を隔てて設けられており、それらフランジ297の間に設けられた2つの溝にそれぞれ、搬送ベルト290,291が相対移動可能に嵌合されている。プーリ295に設けられたフランジは大きく、搬送ベルト290,291を案内するとともに、搬送ベルト290,291から半径方向外向きに突出しているが、プーリ296に設けられたフランジは小さく、搬送ベルト290,291を案内するが、搬送ベルト290,291から出ていない。
【0035】ブラケット104の1対のプーリ296の間の部分には、ベルトガイド298が設けられている。ベルトガイド298には、図4および図9に示すように、断面形状が矩形を成し、長手方向に貫通する案内部たる案内溝300が設けられている。案内溝300は、搬送ベルト290,291が幅方向において互いに僅かに隙間を隔てて嵌合される幅を有し、搬送ベルト290,291は案内溝300に長手方向に相対移動可能に嵌合されるとともに、互いに離れる向きの幅方向のずれを阻止されている。案内溝300の内側面(底面および一対の側面)には、テフロン(商品名)が塗布されて摩擦係数が低くされている。ベルトガイド298全体をテフロン等の摩擦係数の低い材料に形成してもよい。
【0036】搬送ベルト290,291の上走部(無端のトラック状を成す搬送ベルト290の一対の直線部のうち上側の部分)の上面は、ベルトガイド298より上方へ突出させられており、キャリヤテープ140から剥がされ、ガイドプーリ178により案内されたカバーテープ146は、プーリ296に掛けられた後、搬送ベルト290,291の上面上に跨がって載せられている。案内溝300は、図9に示すように、ベルトガイド298の幅方向において中央部に設けられている。支持体242に設けられた前記一対の被支持部142および溝152(図5参照)とは、幅方向において位置がずれているのであり、搬送ベルト290,291上に載せられたカバーテープ146は、搬送ベルト290から内側へ、すなわちブラケット104側へ突出するとともに、搬送ベルト291上には、搬送ベルト291の搬送ベルト290側とは反対側の縁から搬送ベルト290側へ入った状態で載せられている。搬送ベルト291には、カバーテープ146が載っていない部分があるのである。
【0037】レバー292の上端部は、図4に示すように、ブラケット104に固定の支持軸306に回動可能に取り付けられている。レバー292は、図9に示すように、長手方向の途中において曲げられ、下部はブラケット104と同一平面内に位置させられるとともに、リンク308の一端部にピン310により回動可能に連結されている。リンク308の他端部は、前記レバー224に設けられた腕部312にピン314により回動可能に連結されている。腕部312は、レバー224に取り付けられたローラ230の回転軸線と、リンク220の回動軸線(ピン228の軸線)とを結ぶ直線およびレバー224の回動軸線に対して直角に設けられている。なお、ブラケット104には、レバー292との干渉を回避するための切欠316(図4,図9参照)が設けられている。
【0038】挟み機構294は、レバー292に回動可能に取り付けられた挟み爪320を有する。挟み爪320は、レバー292の支持軸300に支持された部分とリンク308に連結された部分との間の部分にピン322により回動可能に取り付けられており、一端部に設けられた作用部324においてカバーテープ146および搬送ベルト291に接触している。作用部324は幅が広く、カバーテープ146に、その搬送ベルト290から突出した部分を除いて接触するとともに、搬送ベルト291のカバーテープ146が載せられていない部分に接触している。
【0039】作用部324は、レバー292の回動中心と挟み爪320の回動中心とを結ぶ直線に対して、カバーテープ送り方向において上流側へ延び出させられており、挟み爪320がレバー292に対して、レバー292の往動方向(カバーテープ146を送る際のレバー22の回動方向であって、図3において反時計方向)に相対移動させられる際には、カバーテープ146に接近する向きに回動する。挟み爪320は、支持軸300との間に設けられた付勢手段の一種であるばね部材326により、作用部324が搬送ベルト290,291上のカバーテープ146に接触する向きに付勢されており、ベルトガイド298との間にカバーテープ146およびそれを支持する搬送ベルト290,291を挟む。搬送ベルト291のカバー146が載せられた部分および搬送ベルト290は、図9に示すように弾性変形させられ、カバーテープ146の上面は、搬送ベルト291のカバーテープ146が載せられていない部分の上面と同一面内に位置させられている。ベルトガイド298の挟み爪320と共にカバーテープ146および搬送ベルト290,291を挟む部分が、挟み部材を構成し、挟み爪320と共に挟み機構294を構成している。
【0040】挟み爪320は、離間状態維持装置330により、ばね部材326の付勢力に抗してカバーテープ146から離間した状態に保たれる。離間状態維持装置330は、ラッチ部材332および解除部材334を含む。ラッチ部材332はばね材の一種である板ばねにより作られており、図11に示すように、レバー292に固定され、レバー292の往動方向において下流側の端部においてレバー292から離れる向きに曲げられた後、往動方向において上流側へ、レバー292と平行に曲げられるとともに、その延出端部に一対の解除係合部336および維持係合部338が設けられている。解除係合部336は、レバー292の復動方向において下流側ほどレバー292へ向かう向きに傾斜させられており、維持係合部338は一対の解除係合部336の間に設けられ、レバー292の往動方向において上流側の端部ほど、レバー292から離れる向きに傾斜させられている。
【0041】解除部材334はブラケット104に固定されており、図17(b)に示すように、ブラケット104との間に前記解除係合部336が進入することを許容する隙間を有する一対の解除部340と、それら解除部340の間に設けられ、維持係合部338の進入を許容する切欠342とを有する。
【0042】収納箱184は、図3に示すように、前記ブラケット104のレバー292よりカバーテープ送り方向において下流側の部分に、支持軸360により回動可能に取り付けられた収納箱形成部材358を含んでいる。支持軸360は、その軸線が、前記一対のプーリ296の回転軸線を含む平面内に位置するとともに、プーリ296の回転軸線と平行に設けられている。収納箱形成部材358は、図13に示すように、断面形状が矩形の容器状を成し、底壁361は、カバーテープ送り方向において下流側の部分を残して開放されて開口363が形成されるとともに、ブラケット104側の側面も開放されている。収納箱形成部材358の前壁362の下端部には、図14に示すように、カバーテープ146および搬送ベルト290の進入を許容する開口364が形成されている。
【0043】収納箱形成部材358の底壁361の内面は、カバーテープ送り方向において下流側ほど天壁372に向かう向きに傾斜させられて案内面374とされるとともに、底壁361の前部(カバーテープ送り方向において上流側の部分)および側壁366には、図13および図15に示すように、前記プーリ296に設けられた3個のフランジ276との干渉を回避するための切欠376が形成されている。また、底壁361の切欠376を確定する部分には、搬送ベルト290,291との干渉を回避するために切欠377が形成されている。
【0044】収納箱形成部材358は、図3および図10に示すように、側方への開口部分がブラケット104により塞がれ、ブラケット104と共にテープ収容室378を有する収納箱184を形成し、カバーテープ146が収納されるテープ収納位置と、図2に二点鎖線で示すように、カバーテープ送り方向に対して直角となり、前部がブラケット104から上方へ突出し、側方の一部が開放された状態となるテープ取出位置とに回動させられる。収納箱形成部材358は、収納室形成部材であって、収納室形成容器であるのである。
【0045】収納箱形成部材358がテープ収納位置に位置する状態では、搬送ベルト290の案内溝300から突出した上部に収納箱形成部材358が被せられ、搬送ベルト290,291が開口363を塞ぎ、収納箱形成部材358の底壁の一部を構成している。収納箱形成部材358の側壁366および底壁361はベルトガイド298には接触せず、僅かに隙間があり、側壁366の下端部は搬送ベルト290の上部の側方に位置し、カバーテープ146および搬送ベルト291がテープ収容室378からはみ出すことを防止している。
【0046】プーリ296のフランジ297の上端部および搬送ベルト290,291のベルトガイド298から突出した上端部は、収納箱形成部材358内にあるが、フランジ297と底壁361および側壁366との干渉は、それらに形成された切欠376により回避され、搬送ベルト290,291と底壁361との干渉は、切欠377により回避されており、案内面374の搬送ベルト290,291に対応する部分は、フランジ297の間に入り込んでいる。また、案内面374の前端(カバーテープ送り方向において上流側の端)は、プーリ296のフランジ297の外周面の上端より下側に位置している。
【0047】収納箱形成部材358の前壁362の下部には、図4に示すように、ブラケット104側とは反対側に開口する凹部380が形成されるとともに、ローラ382が支持軸384により、搬送ベルト290の一部であるカバーテープ146を搬送する部分と直角に立体交差する回転軸線のまわりに回転可能に取り付けられている。ローラ382は、図10に示すように、カバーテープ146の搬送ベルト291に載せられた部分と、搬送ベルト291のカバーテープ146が載せられていない部分とに接触するように設けられている。
【0048】ローラ382と支持軸384との間には、逆回転防止手段の一種である一方向クラッチ386が設けられている。一方向クラッチ386は、ローラ382の、カバーテープ146に接触する部分がレバー292の往動方向に回動する向きの回転は許容するが、逆向きの回転は阻止するものである。ローラ382の外周面は、摩擦係数の高い材料、例えばゴムにより形成されており、収納箱形成部材358がテープ収納位置に位置する状態では、カバーテープ146および搬送ベルト291に押し付けられ、収納箱形成部材358の底面(底壁361および側壁366の下面とベルトガイド298の上面との間には僅かに隙間が設けられる。これらローラ382および一方向クラッチ386が戻り防止装置388を構成している。
【0049】収納箱形成部材358にはまた、前壁362の外面の上部に操作部たる突部400が突設されている。突部400は板状を成し、図10に示すように、収納箱形成部材358の幅方向においてブラケット104側の端に前方へ延び出す向きに突設されている。ブラケット104には嵌合凹部404が設けられており、突部400が嵌合凹部404に嵌合されることにより、収納箱形成部材358がユニット本体100に対して幅方向において位置決めされる。
【0050】ブラケット104には、収納箱形成部材358の浮上がりを防止する浮上がり防止部材410が設けられている。浮上がり防止部材410は板ばねにより作られており、下端部においてブラケット104に固定されている。浮上がり防止部材410の他端部は、収納箱形成部材358側へ湾曲させられつつ上方へ延び出させられ、延出端部には係合部材の一種である転動体たる係合ローラ412が回転可能に取り付けられている。係合ローラ412は、収納箱形成部材358の前壁362の上部に設けられた係合面414に係合し、収納箱形成部材358をベルトガイド298に向かって付勢している。係合面414は、上方ほど浮上がり防止部材410から離れる向きに傾斜させられた傾斜面であり、浮上がり防止部材410は、斜面の効果により収納箱形成部材358を下方へ付勢し、ローラ382をカバーテープ146および搬送ベルト291に押し付けて浮上がりを防止している。浮上がり防止部材410は押付部材でもある。この押付けにより、ローラ382とカバーテープ146および搬送ベルト291との間に摩擦力が生ずる。
【0051】他方のフィーダユニット92の電気部品テープ送り装置180,カバーテープ送り装置182および収納箱184は、ほぼ同様に構成されている。但し、他方の電気部品テープ送り装置180の直流モータ246は、一方のフィーダユニット92の電気部品テープ送り装置180の直流モータ246に対して、電気部品テープ送り方向における上流側に設けられ、幅方向の位置が同じにされてフィーダユニット92の幅が大きくならないようにされている。また、ウォーム244はウォームホイール242に、一方のフィーダユニット92とは反対側から噛み合わされており、板カム234の回転方向は逆である。
【0052】また、他方のカバーテープ送り装置182のレバー292,挟み機構294および収納箱184は、一方のカバーテープ送り装置182の支持軸306等との干渉を回避するために、一方のカバーテープ送り装置182のレバー292等より、カバーテープ送り方向において下流側に設けられている。そのため、他方の電気部品テープ送り装置180においては、リンク420(図7参照)によって回動板200に回動可能に連結されたレバー422にはカムフォロワたるローラ230は設けられず、支持体102に回動可能に取り付けられた別のレバー424にローラ230が回転可能に取り付けられ、このレバー424とレバー422とがリンク426によって回動可能に連結されている。
【0053】また、リンク426に回動可能に連結された別のリンク428に、挟み機構294を構成するレバー292の下端部が回動可能に連結されている。一方の電気部品テープ送り装置180においてレバー224とリンク308とを連結する腕部312の長さと、他方の電気部品テープ送り装置180においてレバー422の回動軸線とリンク42に対する回動軸線との間の長さとが異なるため、2つのカバーテープ送り装置182の各レバー292の回動軸線が同じ位置に設けられていれば、レバー292の回動角度は同じであっても、回動ピッチが異なって、1ピッチのカバーテープ146の送り長さが異なることになる。そのため、他方のカバーテープ送り装置182のレバー292のブラケット104に対する回動軸線とリンク428に対する回動軸線との間の長さは、一方のカバーテープ送り装置182のレバー292のブラケット104に対する回動軸線とリンク308に対する回動軸線との間の長さより大きくされ、2つのカバーテープ送り装置182の各送り爪320の移動距離が同じになって、2つのカバーテープ送り装置182の各カバーテープ146の送り量が同じになるようにされている。
【0054】さらに、他方のフィーダユニット92においては、支持体102に設けられた溝152と、幅方向においてブラケット104から離れた側に設けられており、キャリヤテープ140から剥がされたカバーテープ146は、ガイドプーリ178に掛けられて案内され、図9に二点鎖線で示すように、幅方向においてブラケット104側へ斜めに曲げられて搬送ベルト290,291上に載せられ、ブラケット104側の端部が、搬送ベルト290からブラケット104側へ突出させられるとともに、搬送ベルト291にカバーテープ146が載らない部分が確保されている。なお、他方のフィーダユニット92についても、一方のフィーダユニット92におけると同様に、離間状態維持装置および浮上がり防止部材が設けられているが、図面が煩雑になるため、図示を省略する。
【0055】フィーダユニット92は、図16に示す制御装置440により制御される。制御装置440は、PU(プロセッシングユニット)442,ROM444,RAM446およびそれらを接続するバス448を有するコンピュータ450を主体とするものである。バス446には入力インタフェース452を介して原位置センサ276が接続されている。バス448にはまた、出力インタフェース454が接続されるとともに、駆動回路460を介して直流モータ246が接続されている。なお、図16には、2つの電気部品テープ送り装置180の各直流モータ246がまとめて図示されており、これら直流モータ246は実際には別々の駆動回路により駆動される。また、ROM444には、電気部品78の供給等に必要な種々のプログラムが格納されている。制御装置440は、複数のフィーダユニット92の各々について設けられており、基板コンベヤ14,電気部品搬送装着装置20,22等を制御する図示しない制御装置との間で指令,情報,データ等の送,受信が行われる。
【0056】次に作動を説明する。2個の電気部品搬送装着装置20,22は、メインコンベヤ24とメインコンベヤ26とのいずれか一方により位置決め支持されたプリント基板32に交互に電気部品78を装着する。1枚のプリント基板32について、本電気部品装着システム10において装着が予定された全部の電気部品78を共同して装着するのである。メインコンベヤ24,26のうち、一方のメインコンベヤにおいて位置決め支持されたプリント基板32について電気部品78の装着が行われている間、他方のメインコンベヤにおいてはプリント基板32の搬出,搬入および位置決め支持が行われ、搬入されたプリント基板32は電気部品78の装着に備えてメインコンベヤ上で待機させられる。一方のメインコンベヤにより支持されたプリント基板32への電気部品78の装着が終了すれば、そのプリント基板32は搬出コンベヤ30により搬出されるとともに、他方のメインコンベヤにおいて待機させられているプリント基板32への電気部品78の装着が開始される。
【0057】2個の電気部品搬送装着装置20,22がそれぞれ電気部品78を取り出す電気部品供給装置は決まっており、電気部品搬送装着装置20は、電気部品供給装置16から電気部品78を取り出し、電気部品搬送装着装置22は、電気部品供給装置18から電気部品78を取り出す。電気部品78の取出し時には、複数の部品吸着具76は、間欠回転体の間欠回転により、順次部品吸着装着位置に位置決めされるとともに、XYロボットにより、電気部品78を供給するフィーダユニット92の部品供給部上へ移動させられ、電気部品78を取り出す。
【0058】全部の部品吸着具76が電気部品78を吸着したならば、装着ヘッドがXYロボットによりプリント基板32上へ移動させられ、電気部品78を装着する。複数の部品吸着具76は、間欠回転体の回転により順次部品吸着装着位置に位置決めされるとともに、XYロボットによってプリント基板32の部品装着箇所上へ移動させられ、電気部品78を装着する。
【0059】複数の部品吸着具76は、同じフィーダユニット92から電気部品78を取り出すこともあり、異なるフィーダユニット92から電気部品78を取り出すこともある。前者の場合、1つのフィーダユニット92が連続して複数個の電気部品78を供給することとなる。以下、2つのフィーダユニット92のうち、一方のフィーダユニット92について代表的に、電気部品テープ148の送りおよびカバーテープ146の剥がし等について説明する。他方のフィーダユニット92についても同様に、電気部品テープ148の送りおよびカバーテープ146の剥がし等が行われる。
【0060】フィーダユニット92は、電気部品テープ148の送りの準備が終了した状態で待機しており、直流モータ246は止められ、ローラ230は定位置保持面254に係合している。また、部品取出位置に位置する部品収容凹部は、電気部品78が取り出されて空である。部品吸着具76は、間欠回転体の間欠回転およびXYロボットにより部品取出位置上へ移動させられ、電気部品78を吸着し、部品収容凹部から電気部品78を取り出す。直流モータ246は部品吸着具76による電気部品78の取出しに合わせて起動され、電気部品テープ148が送られて先頭の電気部品78が部品取出位置へ移動させられた後、部品吸着具76が電気部品78を吸着する。
【0061】直流モータ246が起動されることにより、ウォーム244,ウォームホイール242を介して板カム234が回転させられる。直流モータ246は、ローラ230が定位置保持面254に係合する状態で止められており、直流モータ246の起動当初は板カム234が回転させられてもローラ230は移動させられない。この間に板カム234の回転速度が定速に達し、その後、ローラ230が送り面250に係合し、回動板200が正方向に回動させられる。それによりラチェットホイール196,スプロケット192が回転させられ、電気部品テープ148が送られて電気部品78が部品取出位置に位置決めされる。レバー224,リンク220(他方のフィーダユニット92については、リンク420,レバー422,424)のレバー比は、1回の送り動作により、電気部品テープ148を部品保持凹部の形成ピッチに等しい距離、送られるように設定されている。
【0062】送り面250を構成する加速面256および減速面258はそれぞれ、電気部品テープ148が速度0から滑らかに加速し、速度0へ滑らかに減速するように形成されており、電気部品テープ148は極めて振動少なく、移動開始,停止させられる。そのため、カバーテープ146を剥がされた複数の電気部品78のうち、先頭の電気部品78はカバーテープ146によってもカバー160によっても覆われない状態で部品取出位置へ送られるが、振動により部品収容凹部から飛び出したり、立ち上がったりすることがなく、部品吸着具76は確実に電気部品78を吸着することができる。1つのフィーダユニット92が連続して複数の電気部品78を供給する場合、複数の部品吸着具76による電気部品78の取出時間間隔に合わせて電気部品78を部品取出位置へ送ることが必要であり、送り時間が制限される。しかし、板カム234を用いて電気部品テープ146の送り速度が制御されるため、送り時間が短く制限されても電気部品テープ146を振動少なく送ることができる。
【0063】電気部品テープ148の送りが終了した後、ローラ230が送り準備面252に係合する状態となり、回動板200が逆方向に回動させられ、ラチェット爪202がラチェットホイール196の所定数の歯206を乗り越えて送りの準備が行われる。この際、ラチェットホイール196の逆方向の回転はストッパレバー210により精度良く阻止されており、ラチェット爪202がラチェットホイール196の歯206を乗り越える際にスプロケット192およびラチェットホイール196が逆方向に回転することはなく、電気部品78は部品取出位置に位置する状態に保たれ、部品吸着具76は確実に電気部品78を取り出すことができる。送りの準備の終了後、ローラ230は定位置保持面254に係合する状態となり、板カム234の原位置が原位置センサ276により検出され、原位置センサ276からの検出信号に基づいて直流モータ246が停止させられ、次の作動に備えて待機させられる。直流モータ246は、通常の電動回転モータであって、精度の良い回転角度制御は不能なモータであるが、送りの準備終了後、直流モータ246は、ローラ230が定位置保持面254に係合していて、回動板200が回動していない状態で停止させればよいため、板カム234の原位置の検出精度および直流モータ246の停止精度は高くなくてよく、検出および制御を容易にかつ安価に行うことができる。
【0064】電気部品テープ148が送られるとき、カバーテープ送り装置182によりカバーテープ146が送られてキャリヤテープ140から剥がされる。送りの準備が終了し、次の電気部品78の取出しに備えて待機する状態では、図17(a)に示すように、ラッチ部材332の解除係合部336が解除部材334の解除部340に係合し、維持係合部338が挟み爪320から外れ、挟み爪320がレバー292に対して回動可能であって、ばね部材326の付勢によりカバーテープ146および搬送ベルト291に接触させられている。
【0065】直流モータ246が起動され、電気部品テープ148が送られるとき、レバー224の腕部312,リンク308を介してレバー292が往動方向へ回動させられる。挟み爪320は、作用部324がレバー292に対してレバー292の往動方向に相対移動させられる際にはカバーテープ146に接近する向きに移動するように設けられており、レバー292と共に往動方向へ移動させられる際には緩み勝手となる。しかし、挟み爪320はばね部材326によりカバーテープ146および搬送ベルト290,291に向かって付勢されており、挟み爪320はカバーテープ146および搬送ベルト291に直接接触してそれらを駆動する。搬送ベルト291の摩擦係数は大きく、また、ベルトガイド298の案内溝300の内面の摩擦係数は小さくされているため、作用部324と搬送ベルト291との間には、搬送ベルト291と案内溝300との間におけるより大きい摩擦力が生ずる。また、カバーテープ146は摩擦係数が小さくても、挟み爪320により搬送ベルト290,291に押し付けられて食い込まされており、挟み爪320および搬送ベルト290,291とカバーテープ146との間には、カバーテープ146を移動させるのに十分な摩擦力が得られる。
【0066】このように挟み爪320と搬送ベルト291とに挟まれたカバーテープ146は、挟み爪320および搬送ベルト291と共に移動し、送られる。搬送ベルト291が移動すればプーリ296が回転し、それにより搬送ベルト290も移動してカバーテープ146を送る。カバーテープ146をキャリヤテープ140から剥がす際の剥がし抵抗がカバーテープ146に加えられても、カバーテープ146と挟み爪320および搬送ベルト290,291との間の摩擦力の方が大きく、カバーテープ146が戻されることはない。なお、カバー292および挟み爪320は、挟み爪320がカバーテープ146に接触して移動する距離の方が、電気部品テープ送り装置180による電気部品テープ148の送り量より少し長くなるようにされており、1ピッチ分のカバーテープ146が確実に剥がされて送られる。また、収納箱184に取り付けられたローラ382のカバーテープ146に接触する部分は、レバー292の往動方向に移動する向きに回転し、カバーテープ146の送りを許容する。
【0067】レバー292は、支持軸306の軸線からベルトガイド298へ降ろした垂線に対する前後の各回動角度が同じになるように設けられており、挟み爪320の回動軸線もレバー292の回動に伴って上記垂線に対して対称に移動し、図17(a)に示す送り開始位置における挟み爪320の姿勢と、図17(b)に示す送り終了位置における挟み爪320の姿勢とは平行となる。それに対し、レバー292は支持軸306の軸線まわりに回動させられているため、図17(b)に示すように、挟み爪320はレバー292に対して回動する。
【0068】なお、レバー292が回動するとき、挟み爪320のレバー292に対する回動軸線が、レバー292の回動軸線を中心として回動し、挟み爪320は作用部324のカバーテープ146に対する接触部が僅かであるがカバーテープ146側へ食い込む状態となり、作用部324の移動が妨げられる。そのため、挟み爪320によるカバーテープ146の送り量は、挟み爪320がカバーテープ146に対して平行移動してカバーテープ146を送る場合に比較して少なくなる。しかし、レバー292が上記垂線を超えて回動する状態になれば、作用部324のカバーテープ146への食い込みが減少する状態となり、カバーテープ146の送り量が増え、トータルとしては、挟み爪320をベルトガイド298に対して送り開始位置から送り終了位置へ平行移動させてカバーテープ146を送る場合と同じ量、カバーテープ146を送ることとなる。挟み爪320のレバー292に対する相対回動速度が、前半の方が後半の方よりやや小さくなるのである。
【0069】挟み爪320がレバー292に対して回動し、挟み爪320のレバー292に対する角度が変われば、ラッチ部材332が挟み爪320に対して、維持係合部338が挟み爪320の裏面から外れる向きに移動する。カバーテープ146の1ピッチ分の送りは、レバー292が往動の終点近傍まで回動した状態で終了し、その後、レバー292が終点に向かって回動するとき、ラッチ部材332の維持係合部338が挟み爪320の裏面から外れて、挟み爪320のレバー292の往動方向において上流側の縁部に係合する。
【0070】この状態からレバー292が更に終点に向かって回動させられるとき、挟み爪320のレバー292に対する角度が変わるのに伴って、維持係合部338が挟み爪320に対して滑り、徐々に挟み爪320に対してレバー292とは反対側へ突出してくる。維持係合部338の傾斜角度は、挟み爪320とレバー292との相対角度の変化に伴って挟み爪320に対して滑り、かつ、挟み爪320がばね部材326の付勢力に基づいて、維持係合部338を超えて戻ることを許さない大きさに設定されており、維持係合部338が挟み爪320から離れることはなく、挟み爪320はラッチ部材324によってレバー292に係合させられた状態に保たれる。
【0071】なお、この際、挟み爪320はカバーテープ146に対して滑り、カバーテープ146は送られない。電気部品テープ148が1ピッチ分送られて、カバーテープ146が1ピッチ分、剥がされた後は、カバーテープ146はスリットによりキャリヤテープ140からの剥がしを防止されるからである。
【0072】電気部品テープ送り装置180において送りの準備が為されるとき、レバー292は逆向き(復動方向)に回動させられる。この際、挟み爪320には維持係合部338が係合しており、レバー292と一体的に回動させられる。挟み爪320の作用部324は、維持係合部338の挟み爪320に対する係合により、ばね部材326の付勢によるカバーテープ146への係合が防止されるとともに、レバー292の回動軸線からベルトガイド298へ降ろされた垂線よりも復動方向において下流側に位置しており、レバー292が復動方向へ回動させられるとき、図17(b)に二点鎖線で示すように、作用部324はカバーテープ146から離れ、カバーテープ146に送り方向とは逆の戻り方向の力を加えることなく、送り開始位置に向かって移動させられる。挟み爪320は、レバー292の復動方向への移動時には、カバーテープ146に食い込み勝手になる向きに設けられているが、カバーテープ146に食い込んでカバーテープ146を収納箱184から引き出すことなく、戻されるのである。
【0073】また、維持係合部338が挟み爪320に対して傾斜して設けられており、維持係合部338の挟み爪320への係合後、レバー292が更に終点に向かって回動させられるときにも維持係合部338が挟み爪320に対して滑って挟み爪320に係合した状態に保たれるため、作用部324がカバーテープ146に食い込むことがない。もし、維持係合部338が挟み爪320に係合した状態が保たれなければ、維持係合部338が挟み爪320に係合してから更にレバー292が回動するとき、挟み爪320が維持係合部338から離れ、レバー292の復動時に、挟み爪320がばね部材326の付勢力によりカバーテープ146に食い込む状態となり、挟み爪320を戻すことができない。それに対し、復動開始時に維持係合部338が挟み爪320に係合していれば、作用部324のカバーテープ146への食い込みが防止され、挟み爪320がレバー292と共に移動して戻されるのである。
【0074】レバー292の回動に伴って解除係合部336が解除部材334の解除部340とブラケット104との間の隙間に進入し、ラッチ部材332はレバー292側へ弾性変形させられて維持係合部338が挟み爪320から外れ、図17(a)に示すように挟み爪320の裏側の側面に対向する状態となる。維持係合部338は、レバー292の復動の終点近傍において挟み爪320から外れる。挟み爪320がばね部材326の付勢によりカバーテープ146および搬送ベルト291に接触するまでの間にレバー292の回動が止まれば、挟み爪320はそのままカバーテープ146および搬送ベルト291に接触して止まる。
【0075】レバー292が復動させられ、挟み爪320が戻されるとき、収納箱184に取り付けられたローラ382は一方向クラッチ384により、ローラ382のカバーテープ146に接触する部分がカバー292の復動方向に回動する向きの回転は阻止されているため、ローラ382は回転せず、その外周面とカバーテープ146および搬送ベルト291との間の摩擦力により、カバーテープ146が送り方向とは逆向きに移動させられ、収納箱184から出ることが阻止される。
【0076】挟み爪320がばね部材326の付勢によりカバーテープ146および搬送ベルト291に接触した後、更に、レバー292が復動の終点まで回動させられることがあれば、作用部324がばね部材326の付勢によりカバーテープ146に接触し、食い込んでカバーテープ146に戻り方向の力(収納箱184から引っ張り出す向きの力)を加える。
【0077】ローラ230はカバーテープ146および搬送ベルト291に接触させられているが、挟み爪320はカバーテープ146および搬送ベルト291に食い込み勝手の状態で戻り方向の力を加えるため、その力の方が、ローラ230とカバーテープ146,搬送ベルト291との間の摩擦力より大きく、また、その摩擦力が、カバーテープ146の引張強度より小さくなるように、ローラ230の外周面の摩擦係数およびローラ230をカバーテープ146,搬送ベルト291に押し付ける付勢力(収納箱184をベルトガイド298に向かって付勢する浮上がり防止部材410の付勢力)が設定されている。そのため、維持係合部338が挟み爪320から外れ、作用部324がカバーテープ146に食い込んだ状態で更にレバー292が終点に向かって僅かに回動させられることがあれば、カバーテープ146が僅かに戻されて挟み爪320の戻りが許容される。この際のカバーテープ146の戻り量は僅かであり、支障はない。
【0078】キャリヤテープ140から剥がされたカバーテープ146は、電気部品テープ148が送られ、カバーテープ146が剥がされる毎に、搬送ベルト290に支持された状態で収納箱184へ送られ、開口364から収納箱184内へ入る。そして、搬送ベルト290に支持されて更に収納箱184の奥へ移動させられ、プーリ296に設けられて搬送ベルト290,291から突出したフランジ297により搬送ベルト290,291からすくい上げられ、搬送ベルト290,291から浮き上がらされて案内面374上へ載せられ、収納箱184内へ導入される。
【0079】案内面374の前端、すなわちカバーテープ送り方向において上流側の端は、フランジ297の最も上方の部分より下側に位置させられているため、フランジ297上から案内面374上に確実に載置され、搬送ベルト290,291からすくい上げられて収納箱184内に導入される。案内面374の案内によるカバーテープ146の収納箱184内への導入は、カバーテープ146の先端部に限らず、全長にわたって為される。それにより、カバーテープ146が搬送ベルト290,291について行き、収納箱184の底壁361の外面と搬送ベルト290,291との間に挟まってしまうことがない。案内面374の前端部はフランジ297の上端より下側に位置するが、僅かであり、カバーテープ146が搬送ベルト290,291についていくことはなく、また、案内面374の搬送ベルト290,291に対応する部分がフランジ297の間に入り込み、搬送ベルト290,291の近傍まで突出させられているため、カバーテープ290は容易にかつ確実に案内面374上へ載せられる。
【0080】搬送ベルト290,291はカバーテープ146が剥がされる毎に収納箱184に対して移動させられ、カバーテープ146は確実に収納箱184の奥へ移動させられるとともに、収納箱184に詰められる方向の力が作用し、多量のカバーテープ146が確実に収納箱184に収納される。
【0081】収納箱184がカバーテープ146で一杯になったならば、作業者は突部400を持って収納箱形成部材358を支持軸360のまわりに回動させる。この際、浮上がり防止部材410は、図18(b)に示すように、弾性変形して収納箱形成部材358の回動を許容する。収納箱形成部材358を、図2に二点鎖線で示すように、長手方向がカバーテープ送り方向と直角になるカバーテープ取出位置まで回動させれば、収納箱形成部材358の前部がブラケット104から外れ、側面の一部が開放され、カバーテープ146を取り出すことができる。
【0082】カバーテープ146を取り出した後、収納箱形成部材358をテープ収納位置へ回動させる。この際、図18(c)に示すように、浮上がり防止部材410はローラ412が収納箱形成部材358の移動経路内に位置しており、収納箱形成部材358がテープ収納位置に向かって回動させられるのに伴って、図18(b)に示すように弾性変形させられつつ、係合面414に係合する。収納箱184がテープ収納位置へ回動させられた状態では、ローラ412が係合面414に係合し、斜面の作用により生ずる力によりローラ382がカバーテープ146および搬送ベルト291に押し付けられる。浮上がり防止部材410はローラ412において収納箱形成部材358に接触し、ローラ412が回転しながら収納箱形成部材358のテープ収納位置への回動を許容するため、摩擦が少なくて済み、スームズに回動させることができる。
【0083】以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、収納箱184の底壁361の案内面374が形成された部分が、搬送ベルト290,291の一部に支持されて搬送されるカバーテープ146を、その一部から浮き上がらせて、収納箱184の開口から収納箱184内に導入する案内手段を構成し、制御装置440の直流モータ246を起動,停止させる部分が駆動源制御装置を構成している。また、カムフォロワ230,板カム234,レバー224,リンク308が駆動源の一種である電動回転モータたる直流モータ246と共に往復動部材駆動装置たるレバー駆動装置を構成している。カバーテープ送り装置182は、電気部品テープ送り装置180と駆動源,カムおよびカムフォロワを共用し、レバー224の腕部312およびリンク308が、電気部品テープ送り装置180の送り動作と連動してレバー292に往動作を付与する連動装置を構成している。他方のフィーダユニット92についても同様であるが、リンク420,レバー424等もレバー駆動装置を構成し、リンク426,レバー422のリンク426に連結された部分,リンク428が連動装置を構成している。
【0084】なお、上記実施形態において、挟み爪320の作用部324は、レバー292の回動中心と挟み爪320の回動中心とを結ぶ直線に対して、カバーテープ送り方向において上流側へ延び出させられていたが、図19に示す挟み爪470の作用部472のように、カバーテープ送り方向において下流側へ延び出させてもよい。レバー474は一端部においてブラケット(図示省略)に支持軸476により回動可能に取り付けられ、他端部においてリンク478に回動可能に連結されており、挟み爪470は、レバー474の長手方向の中間部に軸480の軸線まわりに回動可能に取り付けられている。作用部472は、レバー474の回動中心と挟み爪470の回動中心とを結ぶ直線に対して、カバーテープ送り方向において下流側へ延び出させられており、レバー474に対してその復動方向に相対移動させられる際にはカバーテープ146に接近する向きに移動し、レバー474が往動方向に回動させられるとき、カバーテープ146および搬送ベルト291に対して食い込み勝手となる。また、挟み爪470は、レバー474との間に設けられた付勢手段の一種であるばね部材482により、作用部472がカバーテープ146および搬送ベルト291に接触する向きに付勢されている。
【0085】カバーテープ146の送り時にレバー474が往動方向(図19において反時計方向)に回動させられるとき、カバーテープ146は、前記実施形態におけると同様に、作用部472と搬送ベルト290,291とに挟まれて送られる。特に、作用部472はカバーテープ146および搬送ベルト291に対して食い込み勝手となるため、作用部472とカバーテープ146および搬送ベルト290,291との間には大きい摩擦力が生じ、カバーテープ146が容易に送られる。
【0086】なお、挟み爪470は回動するレバー474上に設けられているため、レバー474の回動に伴って、挟み爪470の回動軸線はレバー474の回動軸線を中心として回動し、作用部472がカバーテープ146に食い込む状態となる。挟み爪470はレバー474の往動時にカバーテープ146に食い込み勝手となるため、挟み爪470の回動軸線の回動に伴って作用部472がカバーテープ146および搬送ベルト291に当たったままでベルトガイド298に対して滑り、平行移動する場合に比較して余分にカバーテープ146および搬送ベルト290,291を送る。レバー474が、その回動軸線からベルトガイド298に降ろした垂線を超えた後は送り量が減少し、トータルとして挟み爪470を送り開始位置から送り終了位置へ平行移動させた場合と同じ量、カバーテープ146を送ることとなる。
【0087】挟み爪470の作用部472は、レバー474の復動時にはカバーテープ146に対して緩み勝手となるため、図19(b)に二点鎖線で示すように、カバーテープ146に対して滑りつつ戻り、カバーテープ146を戻すことはない。レバー474の回動に伴って挟み爪470の回動軸線が回動するが、挟み爪470がレバー474に対して緩み方向へ回動して作用部472のカバーテープ146への食い込みが回避される。
【0088】図20に示すように、ソレノイド500を用いて挟み爪502をカバーテープ146から離間させるようにしてもよい。レバー504の一端部は図示しないブラケットに支持軸506により回動可能に取り付けられ、他端部においてリンク(図示省略)に回動可能に連結されるとともに、長手方向の中間部に挟み爪502が軸508により回動可能に取り付けられている。挟み爪502は、レバー504との間に設けられた付勢手段の一種である弾性部材たるばね部材510により、作用部512がカバーテープ146に接触する向きに付勢されている。なお、作用部512は、図1ないし図18に示す実施形態と同様に、レバー504の回動軸線と挟み爪502の回動軸線とを結ぶ直線に対して、カバーテープ送り方向において上流側へ突出させられている。
【0089】挟み爪502の作用部504が設けられた側とは反対側の端部には、係合面516が設けられている。係合面516は、ばね部材510の付勢による挟み爪502の回動方向において下流側に向かって設けられるとともに、挟み爪502の回動軸線から離れるほど、ばね部材510の付勢による回動方向において上流側へ向かう向きに傾斜して設けられている。
【0090】レバー504の挟み爪502が取り付けられた部分より支持軸506側にソレノイド500が取り付けられており、ソレノイド500の励磁,消磁により、プランジャ520は、係合面516から離れた引込端位置(非作用位置)と、係合面516に係合し、挟み爪502をばね部材510の付勢力に抗して回動させる突出端位置(作用位置)とに移動させられる。そのため、ソレノイド500が励磁され、プランジャ516が突出端位置へ移動させられれば、挟み爪502がばね部材510の付勢力に抗して回動させられ、ソレノイド500が消磁されれば、プランジャ516が引込端位置へ移動させられ、挟み爪502がばね部材510の付勢によりカバーテープ146に接触させられる。ソレノイド500および係合面516が離間状態維持装置522を構成している。
【0091】カバーテープ146の送り開始時には、図20(a)に示すように、ソレノイド500は消磁されてプランジャ516が引込端位置へ移動させられ、作用部512がばね部材510の付勢力によりカバーテープ146に接触させられており、レバー504の往動方向への回動に伴って挟み爪502はベルトガイド298との間にカバーテープ146および搬送ベルト290,291を挟んで送る。カバーテープ146の送りは電気部品テープ148の送りと連動しており、レバー504が往動方向の終点まで回動させられた状態では、前記ローラ230が板カム234のカム面236の定位置保持面254に係合し、原位置センサ276によって原位置が検出される。それによりレバー504の終点への到達がわかり、ソレノイド500が励磁されてプランジャ516が突出端位置へ移動させられる。前記回転板274および原位置センサ276は、レバー504の往動の終点への到達を検出する往動終点検出装置を構成しているのである。
【0092】プランジャ516は突出端位置へ移動させられて係合面516に係合し、挟み爪502をばね部材510の付勢力に抗して回動させ、図20(b)に示すように、作用部512がカバーテープ146から離間させられる。そのため、レバー504が復動方向へ回動させられるとき、挟み爪502の作用部512はカバーテープ146から離れており、カバーテープ146が戻されることはない。レバー504が復動方向において終点まで回動させられ、送り開始位置へ戻された状態では、ローラ230がカム面236の定位置保持面254とは反対側に設けられて、板カム234の回転中心からの距離が一定である部分に係合しており、板カム234がこの位相にある状態において、回転板274の原位置センサ276に対応する位置に貫通穴が形成されており、レバー504の復動の終点に到達したことが検出される。回転板274および原位置センサ276は、レバー504の復動の終点への到達を検出する復動終点検出装置を構成しているのである。ソレノイド500が消磁され、プランジャ516が引込位置へ移動させられて係合面516から離間すれば、ばね部材510の付勢力により挟み爪502の作用部504がカバーテープ146に接触させられ、レバー504の往動によりカバーテープ146を送る。
【0093】なお、レバー504を始めとする往復動部材が往動の終点に到達した状態が検出し得るのであれば、検出装置により検出し、その状態でアクチュエータを作動させ、作用部材を挟み爪から離間させてもよい。また、レバー504を始めとする往復動部材が往動の終点に到達する手前の位置に到達したこと、および往復動部材が復動の終点近傍(終点を含まない)まで到達したことは検出装置、例えば、近接スイッチ,リミットスイッチ,光電センサ等を用いて構成された検出装置により検出することができ、その検出信号に基づいてアクチュエータを作動させ、作用部材を挟み爪に係合,離間させてもよい。
【0094】さらに、上記各実施形態において、直流モータ246の回転は、板カム234およびローラ230によりスプロケット192に伝達されるようになっていたが、図21,図22に示すように、バレルカム機構530を用いてスプロケット532に伝達するようにしてもよい。ユニット本体を構成する図示しない支持体に回動可能に取り付けられたスプロケット532には、その回転軸線を中心とする一円周上にピン534が等角度間隔に突設されている。バレルカム機構530を構成するピンホイールがスプロケット532と一体的に設けられているのである。
【0095】また、スプロケット532の回転軸線と直角に立体交差する軸線のまわりに回転可能にバレルカム536が設けられている。バレルカム536のカム溝538は、バレルカム536の回転軸線に直角な平面に対して傾斜した傾斜部540と、平行な平行部542とを有する。ピン534が平行部542に嵌合する状態では、バレルカム536が回転させられてもスプロケット532は回転せず、傾斜部540に係合する状態ではスプロケット532が回転し、電気部品テープが送られる。傾斜部540の傾斜は、電気部品テープが速度0から滑らかに加速し、速度0に向かって滑らかに減速するように形成されている。カム溝538は精度良く加工されており、ピン534は精度良く嵌合され、バックラッシュは無視できるほど小さい。
【0096】停止状態ではピン534は平行部542に嵌合しており、図示しない直流モータが起動されれば、バレルカム536が回転させられ、バレルカム536が定速回転状態に達した後、ピン534が傾斜部540内へ進入してスプロケット532が回転させられて電気部品テープが送られる。スプロケット532の回転に伴ってピン534は順次カム溝538に嵌合する。
【0097】なお、ピンに代えてローラを設けてもよい。ローラは一対設けてバックラッシュを除去することが望ましい。例えば、カム溝を確定するリブを一対のローラにより両側から挟み、予荷重を与えてバックラッシュを除去してもよく、あるいはカム溝の一対の溝側面にそれぞれ対を成す2個のローラを予荷重を与えて係合させ、バックラッシュを除去するのである。一対のローラがカム溝を抜け出す前に次の一対のローラがカム溝内に進入するようにすることが望ましい。
【0098】さらに、図23に示すように、パラレルカム機構580を用いて直流モータの回転をスプロケット582に伝達するようにしてもよい。パラレルカム機構580は、軸583に相対回転不能に取り付けられた2枚の板カム584,586および軸588に相対回転不能に取り付けられた2つの従動ホイール590,592を有する。なお、2つずつの板カム584,586および従動ホイール590,592は、区別のために一方が二点鎖線で図示されている。軸583には、ウォームホイール594が相対回転不能に取り付けられるとともに、直流モータ596により回転させられるウォーム598に噛み合わされている。従動ホイール590,592にはそれぞれ、8個ずつの突起600が等角度間隔に、かつ半径方向外向きに設けられており、従動ホイール590と592とは、位相が1/2ピッチ(1ピッチは従動ホイール590,592の各々における突起600の形成角度間隔)ずらされている。従動ホイール590,592の回転は、歯車602,604,606,608,610によりスプロケット582に伝達される。
【0099】直流モータ596が起動されれば、ウォーム598,ウォームホイール594を介して板カム584,586が回転させられ、順次、従動ホイール590,592を回転させ、電気部品テープが速度0から滑らかに加速され、速度0から滑らかに減速されて振動少なく移動開始,停止させられる。一方の板カム584が従動ホイール590を押して回転させるとき、従動ホイール592の突起600が他方の板カム586のカム面に係合して従動ホイール590の勝手な回転が阻止される。他方の板カム586が従動ホイール592を押して回転させるときには、従動ホイール590が一方の板カム584のカム面に係合して従動ホイール592の勝手な回転を阻止し、板カム584,586が確動カムとして機能する。
【0100】また、図24に示すように、ゼネバ機構550を用いて直流モータの回転をスプロケット552に伝達するようにしてもよい。ゼネバ機構550は、スプロケット552の回転軸線と平行な軸線まわりに回転可能に設けられた駆動ホイール554および従動ホイール556を備えている。駆動ホイール554には、4個のピン560が等角度間隔に立設されるとともに、ロック円板558が相対回転不能に設けられている。駆動ホイール554の外周部には歯が形成されてウォームホイールとされ、ウォーム564に噛み合わされている。
【0101】従動ホイール554には、半径方向に延びる6本の放射溝566が等角度間隔に形成されるとともに、隣接する放射溝566の間の部分に円弧面562が形成されている。従動ホイール554にはまた、歯車568が同心かつ相対回転不能に設けられるとともに、スプロケット554と同心かつ相対回転不能に設けられた歯車570に噛み合わされている。
【0102】図示しない直流モータが起動されれば、ウォーム564,ウォームホイール562を介して駆動ホイール554が回転させられ、ピン560が放射溝566に嵌入し、これらピン560および放射溝566の係合により駆動ホイール554の回転を従動ホイール556に伝達する。それにより歯車566,568を介してスプロケット554が回転させられ、電気部品テープが速度0から滑らかに加速し、速度0へ滑らかに減速させられる。ピン560が放射溝566から抜け出せば電気部品テープが停止する。ロック円板558と円弧面562との係合により、駆動ホイール554の回転中も従動ホイール556の回転が防止され、この状態で直流モータが止められる。
【0103】なお、キャリヤテープから剥がしたカバーテープの処理はどのように行ってもよく、収納箱に収納するのに限らず、例えば、キャリヤテープから剥がしたカバーテープをそのままたれ流してもよく、巻取リールに巻き取ってもよく、あるいは切断装置により細かく切断した後、吸引装置により吸引してもよい。カバーテープ巻取装置は、巻取リールおよび巻取リール駆動装置を含み、カバーテープ巻取装置にカバーテープの剥がしと巻取りとの両方を行わせてもよく、巻取りのみを行わせてもよい。巻取りのみを行う場合、カバーテープ巻取装置とは別にカバーテープ送り装置を設ける。この送り装置は、上記各実施形態のカバーテープ送り装置182において収納箱184を除いたものでもよく、あるいは例えば、少なくとも一対の送りローラを含むものとしてもよい。いずれの場合にも、カバーテープの巻取りは、電気部品テープ装置と駆動源を共用し、電気部品テープの送りと連動して行われるようにしてもよく、あるいは専用の駆動源を備え、電気部品テープの送りと連動して、あるいは連動しないで行われるようにしてもよい。
【0104】また、上記各実施形態において収納箱184は、収納箱形成部材358とブラケット104とを含むものとされていたが、ユニット本体100の構成部材を用いることなく、収納箱を形成してもよい。この収納箱はカバーテープを収納室に収納した状態でユニット本体に着脱し得、収納箱がカバーテープで一杯になれば、ユニット本体に取り付けたままの状態でカバーテープを取り出し、収納箱を続けて使用してもよく、あるいは空の収納箱と交換し、フィーダユニット外でカバーテープを取り出してもよい。
【0105】さらに、供給する電気部品の寸法によって部品収容凹部間のピッチが異なる場合、電気部品テープを、電気部品の保持ピッチの整数分の1ずつ、複数回(整数回)送って電気部品を部品取出位置へ移動させてもよく、あるいは板カム234の回転を回動板200に伝達するレバー224等のレバー比の設定により、1回で送るようにしてもよい。
【0106】また、上記各実施形態においてフィーダユニット92においては、送りの準備が終了した状態で電気部品78の取出しに備えて待機するようにされていたが、電気部品テープの送りが終了し、部品取出位置に電気部品が位置する状態で待機するようにしてもよい。部品保持ヘッドによる電気部品の取出し後、順次、送りの準備および送りが行われる。
【0107】さらに、上記各実施形態においてユニット支持台90は位置を固定して設けられていたが、ユニット支持台を移動テーブルとし、テーブル移動装置により、複数の部品供給部(部品取出位置の近傍部)が並ぶ方向に沿って移動させ、部品供給部を順次部品供給位置に位置決めして電気部品を供給させてもよい。この場合、フィーダユニットに電動回転モータ等の駆動源が設けられていれば、ユニット支持台の移動と並行して電気部品テープを送り、送り時間を長く確保することができる。先頭の電気部品はカバーテープにより覆われず、また、カバーも電気部品テープとは共に移動しないが、電気部品テープは、移動テーブルが停止し、部品供給部が部品供給位置に位置決めされる頃に先頭の電気部品全体がカバーから外れて部品取出位置に位置決めされるように送られ、移動テーブルの移動開始,停止に伴って生ずる振動によって、電気部品が部品収容凹部から飛び出したりしないようにされる。カバーテープ送り装置および電気部品テープ送り装置がユニット化されておらず、フィーダ本体を構成する取付台に複数組設けられていて、全体が電気部品フィーダを構成している場合であっても、取付台を移動テーブルとし、複数の部品供給部を順次部品供給位置に位置決めして電気部品を供給させてもよい。このように部品供給部が移動させられる場合、電気部品装着装置として、前記特開平7−9381号公報に記載されているように、間欠回転体の間欠回転により複数の部品保持具たる部品吸着具が順次部品取出位置、部品装着位置等へ移動させられる装置や、前記実施形態に記載されているように、複数の部品保持具を保持して間欠回転する間欠回転体が移動装置により移動させられる装置の他、特開平9−237997号公報に記載されているように、共通の回動軸線のまわりに個々に回動可能な複数の回動体と、それら複数の回動体に、それぞれ上記回動軸線を一周するとともにその一周の間に1回以上の停止を含み、かつ、互いに一定時間差を有する回動運動を付与する回動運動付与装置と、複数の回動体にそれぞれ保持され、それぞれ電気部品を保持可能な部品保持ヘッドとを含む装置の採用も可能である。
【0108】さらに、テープ収容装置をユニット本体に設けることは不可欠ではなく、ユニット本体とは別に設けてもよい。
【0109】その他、特許請求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明を実施することができる。
【出願人】 【識別番号】000237271
【氏名又は名称】富士機械製造株式会社
【出願日】 平成9年(1997)10月29日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】神戸 典和 (外2名)
【公開番号】 特開平11−135986
【公開日】 平成11年(1999)5月21日
【出願番号】 特願平9−297612