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【発明の名称】 電子機器用筐体
【発明者】 【氏名】上村 修

【氏名】佐藤 秀明

【氏名】坂口 憲一

【要約】 【課題】組立て作業の作業性を向上させ、製造コストを低減させることができる電子機器用筐体を提供する。

【解決手段】電子機器用筐体を構成する上部筐体1と下部筐体2のいずれか一方もしくは両方の内側に、前記プリント配線板3の各回路部4a〜4fごとの領域を囲む仕切り部5をアルミダイカストで一体に成形し、前記仕切り部5にプリント配線板3を取付けるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】上部筐体と下部筐体とを組み合わせて形成される内部空間にプリント配線板を配置するようにした電子機器用筐体において、上部筐体と下部筐体のいずれか一方もしくは両方の内側に、前記プリント配線板の各回路部ごとの領域を囲む仕切り部をアルミダイカストで一体に成形し、前記仕切り部にプリント配線板を取付けるようにしたことを特徴とする電子機器用筐体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信基地局等に用いられる電子機器用筐体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】移動体通信基地局に使用されるプリント配線板は、高周波回路などの回路部が数多く形成されており、各回路部を構成する電子部品群の間を、その回路部の領域ごとにシールドする構造が必要になる。
【0003】このような、プリント配線板の各回路部の領域をシールドするためのシールド構造として、たとえば、特開昭60−52098号公報に開示されたフレーム・シールド構体が提案されている。
【0004】このフレーム・シールド構体は、四角形の枠状フレームと、この枠状フレームの表側の対向する一対の辺部に予め接合され、枠内部を複数区画に仕切るように前記辺部と略直交して配置された複数のシールド板と、枠状フレームの裏側から挿入されて前記一対の辺部に略並行して枠状フレームの中央部に配置され、前記シールド板で区画された各部をさらに分割する別体のシールド板とから構成されている。
【0005】このような構成とすることにより、それ以前の各回路部ごとにその領域を囲うように形成されたシールド板をプリント配線板に取り付けた後はんだ付けするものに比較して、プリント配線板とフレーム・シールド構体を別工程で製作することができ、はんだ付けに起因する電気的トラブルを少なくすことができる。また、部品点数を削減し、材料費の削減や強度の向上を図ることができる等の効果がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記のフレーム・シールド構体では、フレーム・シールド構体自体を製造しなければならないだけでなく、プリント配線板の表面、あるいは表面と裏面に電気的および機械的に接続しなければならず、部品の製造および組立て工数がかかり作業性が悪く、製造コストが高いものになっている。
【0007】上記の事情に鑑み、本発明の目的は、部品点数を減らし、組立て作業の作業性を向上させ、製造コストを低減させることができる電子機器用筐体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明においては、上部筐体と下部筐体とを組み合わせて形成される内部空間にプリント配線板を配置するようにした電子機器用筐体において、上部筐体と下部筐体のいずれか一方もしくは両方の内側に、前記プリント配線板の各回路部ごとの領域を囲む仕切り部をアルミダイカストで一体に成形し、前記仕切り部にプリント配線板を取付けることにより、プリント配線板の各回路部間のシールドが行えるようにした。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1ないし図3は、本発明の第1の実施の形態を示すもので、図1は、電子機器用筐体の分解斜視図、図2は、プリント配線板の取付け状態を示す分解斜視図、図3は、組み立てられた状態を示す拡大断面図である。
【0010】同図において、1は上部筐体で、複数の締結用の突部1aがアルミダイカストで一体に形成されている。前記突部1aには貫通穴1bが形成されている。2は下部筐体で、複数の締結用の突部2aと仕切り部5がアルミダイカストで一体に形成されている。前記突部2aには、前記貫通穴1bと連通するねじ穴2bが形成されている。前記仕切り部5には、複数のねじ穴5aが所定の位置に形成されている。
【0011】前記上部筐体1と下部筐体2は、貫通穴1bを貫通しねじ穴2bに螺合するねじ9により一体に締結される。なお、前記上部筐体1と下部筐体2の外面は耐食性をもたせるために塗装処理するとよい。
【0012】3はプリント配線板で、所要の回路部4a、4b、4c、4d、4e、4fが形成されている。このプリント配線板3には、前記仕切り部5に形成されたねじ穴5aと連通する貫通穴3aが形成され、貫通穴3aを貫通しねじ穴5aに螺合するねじ6により仕切り板5に固定される。なお、固定されたプリント配線板3の回路パターンと仕切り部5とが短絡する恐れがある場合には、仕切り部5に切欠き7を形成するとよい。
【0013】このような構成であるから、プリント配線板3を下部筐体2の仕切り部5に取付けるだけで、プリント配線板3の各回路部4a,4b、4c、4d、4e、4f間のシールドを行うことができる。また、プリント配線板3と仕切り部5の接触面積を大きくしてシールド効果を高めることができる。
【0014】アルミダイカストで下部筐体2と仕切り部5を一体成形することにより、別体で形成されるシールドケースなどが不要になり、部品点数の削減、作業工数の低減を実現することができ、製品の低コストを図ることができる。
【0015】図4は、本発明の第2の実施の形態を示すもので、電子機器用筐体の分解斜視図である。同図において、図1ないし図3と同じものは同じ符号をつけて示してある。8は仕切り部で、上部筐体1と一体に形成されている。
【0016】このような構成とすることにより、下部筐体2にプリント配線板3を取付け、上部筐体1を固定することにより、プリント配線板3の両面をシールドすることができる。したがって、プリント配線板3の両面で異なる回路部が構成されていても、それぞれを容易にシールドすることができる。
【0017】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によれば、電子機器用筐体を構成する上部筐体と下部筐体のいずれか一方もしくは両方の内側に、前記プリント配線板の各回路部ごとの領域を囲む仕切り部をアルミダイカストで一体に成形し、前記仕切り部にプリント配線板を取付けるようにしたので、別体で形成されるシールドケースなどが不要になり、部品点数の削減、作業工数の低減を実現することができ、製品の低コストを図ることができる。プリント配線板と仕切り部の接触面積を大きくしてシールド効果を高めることができる。プリント配線板の両面で異なる回路部が構成されていても、それぞれを容易にシールドすることができる。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【識別番号】000233479
【氏名又は名称】日立通信システム株式会社
【出願日】 平成9年(1997)10月28日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】秋本 正実
【公開番号】 特開平11−135974
【公開日】 平成11年(1999)5月21日
【出願番号】 特願平9−295752