| 【発明の名称】 |
多層プリント配線板の製造法 |
| 【発明者】 |
【氏名】菅野 雅雄
【氏名】▲つる▼ 義之
【氏名】小野寺 教予
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| 【要約】 |
【課題】高密度で信頼性に優れる多層プリント配線板を効率良く製造する方法を提供する。
【解決手段】導体層と回路層の間に設けられた非貫通穴内に導電性ペーストを充填して導体間の電気的接続を行う多層プリント配線板の製造法であって、非貫通穴内に導電性ペーストを充填した後、真空内雰囲気中に一定時間放置する多層プリント配線板の製造法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】導体層と回路層の間に設けられた非貫通穴内に導電性ペーストを充填して導体間の電気的接続を行う多層プリント配線板の製造法であって、非貫通穴内に導電性ペーストを充填した後、真空内雰囲気中に一定時間放置することを特徴とする多層プリント配線板の製造法。 【請求項2】以下の工程からなることを特徴とする多層プリント配線板の製造法。 a.内層回路を形成した内層基板の表面に、金属箔と絶縁性接着剤層からなる金属箔張り接着剤層を、金属箔が外側になるように位置合わせして重ね、加圧・加熱して積層一体化する工程。 b.内層回路と金属箔の電気的接続を行う箇所の金属箔と絶縁性接着剤層を除去して非貫通穴を形成する工程。 c.前記非貫通穴に導電性ペーストを充填した後、真空内雰囲気中に一定時間放置する工程。 d.前記金属箔の不要な箇所を、選択的にエッチング除去する工程。 【請求項3】工程a〜工程dを繰り返すことを特徴とする請求項2に記載の多層プリント配線板の製造法。 【請求項4】以下の工程からなることを特徴とする多層プリント配線板の製造法。 e.金属箔の片面に絶縁性接着剤層を形成し、更にその絶縁性接着剤層の表面に引き剥がし可能な有機フィルムを積層した、保護フィルム付き金属箔張り接着剤層の有機フィルム面の、前記金属箔と内層回路との電気的接続を行う箇所にレーザーを照射して、前記金属箔に到達する非貫通穴をあける工程。 f.前記非貫通穴に、導電性ペーストを充填した後、真空内雰囲気中に一定時間放置した後、この導電性ペーストを半硬化状態にする工程。 g.前記保護フィルム付き金属箔張り接着剤層から、有機フィルムを引き剥がして、非貫通穴付き金属箔張り接着剤層とする工程。 h.内層回路を形成した配線基板の表面に、前記非貫通穴付き金属箔張り接着剤層を、金属箔が外側になるように位置合わせして重ね、加圧・加熱して積層一体化する工程。 i.前記金属箔の不要な箇所を、選択的にエッチング除去する工程。 【請求項5】工程e〜工程iを繰り返すことを特徴とする請求項4に記載の多層プリント配線板の製造法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、多層プリント配線板の製造法に関する。 【0002】 【従来の技術】電子機器の小型化、高性能化、多機能化に伴い、多層プリント配線板には、よりいっそうの高密度化が求められるようになってきている。これらの要求を満たすために、層間の薄型化、配線の微細化が行われ、また、隣接する導体層間のみを接続するビアホール等が用いられるようになり、このビアホールも小型化されつつある。 【0003】配線の多層化には、通常、内層基板の上に、複数の導体層と該間の層間絶縁層をまとめて重ね、加圧・加熱して積層一体化し、必要な箇所に穴をあけて電気的に接続する方法と、内層基板の上に層間絶縁層を形成し、その上に回路と層間の接続穴を形成し、というように回路層と層間絶縁層とを順次形成するビルドアップ法と呼ばれる方法とがある。 【0004】このビルドアップ法の一つとして、金属箔と絶縁性接着剤層からなる金属箔付き接着剤層を内層基板の上にラミネートし、所定の部分の金属箔と絶縁性接着剤層を除去し、導電性ペーストを充填して、金属箔と内層回路の電気的接続を行う方法がある。この後必要に応じ、上記と同様の工程を繰り返すことにより、必要とする多層回路が形成できる。 【0005】多層プリント配線板の高密度化のために、近年ビアホール径は、ますます小さくなっており、直径0.3mmから、0.2mm、更には0.1mm以下のものも要求されつつある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかし、金属箔付きの接着剤層を内層基板にラミネートし、所定の部分の金属箔と絶縁性接着剤層を除去し、導電性ペーストを充填して、金属箔と内層回路の電気的接続を行う場合、ビアホールは非貫通穴となるため、直径が0.2mm以下の小径になると印刷充填時に巻き込んだエアーの抜け道がなく、ビアホール内にエアーが残存してしまうことによって、接続信頼性が低下するという課題があった。 【0007】本発明は、高密度で信頼性に優れる多層プリント配線板を効率良く製造する方法を提供することを目的とするものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の多層プリント配線板の製造法は、導体層と回路層の間に設けられた非貫通穴内に導電性ペーストを充填して導体間の電気的接続を行う多層プリント配線板の製造法であって、非貫通穴内に導電性ペーストを充填した後、真空内雰囲気中に一定時間放置することを特徴とする。 【0009】このような多層プリント配線板の製造法としては、以下の工程からなる方法により実現できる。 a.内層回路を形成した内層基板の表面に、金属箔と絶縁性接着剤層からなる金属箔張り接着剤層を、金属箔が外側になるように位置合わせして重ね、加圧・加熱して積層一体化する工程。 b.内層回路と金属箔の電気的接続を行う箇所の金属箔と絶縁性接着剤層を除去して非貫通穴を形成する工程。 c.前記非貫通穴に導電性ペーストを充填した後、真空内雰囲気中に一定時間放置する工程。 d.前記金属箔の不要な箇所を、選択的にエッチング除去する工程。 【0010】このような多層プリント配線板の製造法としては、また、以下の工程からなる方法により実現できる。 e.金属箔の片面に絶縁性接着剤層を形成し、更にその絶縁性接着剤層の表面に引き剥がし可能な有機フィルムを積層した、保護フィルム付き金属箔張り接着剤層の有機フィルム面の、前記金属箔と内層回路との電気的接続を行う箇所にレーザーを照射して、前記金属箔に到達する非貫通穴をあける工程。 f.前記非貫通穴に、導電性ペーストを充填した後、真空内雰囲気中に一定時間放置した後、この導電性ペーストを半硬化状態にする工程。 g.前記保護フィルム付き金属箔張り接着剤層から、有機フィルムを引き剥がして、非貫通穴付き金属箔張り接着剤層とする工程。 h.内層回路を形成した配線基板の表面に、前記非貫通穴付き金属箔張り接着剤層を、金属箔が外側になるように位置合わせして重ね、加圧・加熱して積層一体化する工程。 i.前記金属箔の不要な箇所を、選択的にエッチング除去する工程。 【0011】上記の方法はいずれも繰り返して、必要な数の層を重ねることができ、例えば、最初の方法であると、工程a〜工程dを繰り返すことによって実現でき、2番目の方法であると、工程e〜工程iを繰り返すことによって実現できるものである。 【0012】 【発明の実施の形態】本発明の工程cまたは工程fにおいて、非貫通穴内に導電性ペーストを充填した後、真空内雰囲気中に放置する一定時間は、例えば、真空雰囲気が5.0×1-6Paの場合、3分程度でエアーの除去が可能である。また、エアーの除去によって穴内の導電性ペーストの液面が下がった場合、更に導電性ペーストを充填しても良い。 【0013】本発明に用いる金属箔としては、通常は銅箔を用い、アルミニウム箔も用いることができる。 【0014】本発明の工程aと工程eに用いる絶縁性接着剤層としては、エポキシ系樹脂やポリイミド系樹脂を成分として含むものであり、市販のものとしては、分子量10万以上の高分子量エポキシ重合体を主成分としたエポキシ系接着フィルムであるMCF−3000E(日立化成工業株式会社製、商品名)、変成ゴムを添加したエポキシ系のものとしてGF−3500(日立化成工業株式会社製、商品名)、ポリイミド系のものとしてはAS−2500(日立化成工業株式会社製、商品名)、直径が0.1μm〜6μmで、長さが約5μm〜1mmの繊維状物質をエポキシ樹脂中に分散させたエポキシ系接着剤フィルムとして、MCF−6000E(日立化成工業株式会社製、商品名)が使用できる。 【0015】工程eに用いる引き剥がし可能な有機フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリフッ化エチレンフィルム等が使用できる。 【0016】工程bや工程eに用いる、所定の箇所の絶縁性接着剤層の除去には、レーザーを使用する。レーザーとしては、エキシマレーザーや炭酸ガスレーザー等があるが、加工速度や加工費等の点から炭酸ガスレーザーが好適である。 【0017】前記金属箔と絶縁性接着剤層を除去した非貫通穴に充填する導電性材料としては、金属粒子、導電性有機物、カーボン等の導電性粒子を混入した熱硬化性の導電性ペーストが使用できる。 【0018】本発明の方法は、非貫通穴に導電性ペーストを充填する際、真空を用いて行うので、エアーの残存のない充填が可能である。このため層間の接続信頼性に優れる。 【0019】 【実施例】 実施例1厚さ0.6mmのガラス布−エポキシ樹脂含浸の基材4の両面に、厚さ18μmの銅箔1を貼り合わせた、両面銅張り積層板であるMCL−E−679(日立化成工業株式会社製、商品名)に穴をあけ、無電解銅めっきによるめっき銅を形成し、不要な銅をエッチング除去して内層回路5を形成し、続いて、穴埋め樹脂3として、熱硬化性樹脂であるCCR−506(株式会社アサヒ化学研究所、商品名)をシルクスクリーン印刷法によって塗布し、加熱硬化後、穴からはみ出した樹脂を研磨により除去し、図1(a)に示すように、内層基板を作製した。金属箔6として厚さ18μmの銅箔を用い、絶縁性接着剤層7として、厚さ55μmのエポキシ系接着剤層を設けた金属箔張り接着剤層であるMCF−3000E(日立化成工業株式会社製、商品名)を、前工程で作製した内層基板の両側に重ね、圧力2.94MPa、温度175℃で、90分間、加熱・加圧して、図1(b)に示すように、積層一体化した。前工程で作製した積層基板の両面に、エッチングレジストフィルムHK−425(日立化成工業株式会社製、商品名)をラミネートし、非貫通穴の箇所以外の箇所に透過するフォトマスクを重ねて紫外線を照射し、現像して、エッチングレジストを形成し、エッチングレジストから露出した非貫通穴の箇所のみの銅をエッチング除去し、非貫通穴用開口部8を形成した後、図1(c)に示すように、エッチングレジストを剥離除去した。次いで、炭酸ガスインパクトレーザー孔あけ機L−500(住友重機械工業株式会社製、商品名)により、周波数=150Hz、電圧=20kV、パルスエネルギー=85mJ、ショット数=7ショットの条件で、前記非貫通穴用開口部8の箇所に、レーザーを照射し、図1(d)に示すように、絶縁性接着剤層7を取り除き、内層回路5まで届く直径0.15mmの非貫通穴9をあけた。続いて、図1(e)に示すように、導電性ペースト10としてMP−200V(日立化成工業株式会社製、商品名)を、非貫通穴9に、スキージを用いて、シルクスクリーン印刷法で充填した。図1(f)に示すように、導電性ペースト10を印刷充填した基板を、真空度1.0×10-6Paの真空チャンバー11に入れ、5分間放置して、印刷充填の際に、残存したエアーを除去し、図1(g)に示すように、160℃−90分加熱して、導電性ペースト10を硬化した。基板に、エッチングレジストフィルムHK−425(日立化成工業株式会社製、商品名)をラミネートし、回路の形状に透過するフォトマスクを用い、紫外線を露光し、現像してエッチングレジストを形成し、エッチングレジストから露出している金属箔6の不要な箇所をエッチング除去して、外層回路12を形成して、図1(h)に示すように、多層プリント配線板を作製した。この実施例の非貫通穴の導通抵抗は、1穴あたり平均10mΩであった。 【0020】実施例2図2(a)に示すように、実施例1と同様の方法により、内層基板を作製した。金属箔6として厚さ18μmの銅箔を用い、その片面に、絶縁性接着剤層7として、厚さ55μmのエポキシ系接着剤層を用いた、金属箔張り接着剤層であるMCF−3000E(日立化成工業株式会社製、商品名)の、絶縁性接着剤層7の表面に、引き剥がし可能な有機フィルム13として、厚さ15μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを、ロールラミネーターで貼り合わせた。その有機フィルムの表面に、炭酸ガスインパクトレーザー孔あけ機L−500(住友重機械工業株式会社製、商品名)により、周波数=150Hz、電圧=20kV、パルスエネルギー=85mJ、ショット数=7ショットの条件で、レーザーを照射し、図2(b)に示すように、金属箔6まで届く直径0.15mmの非貫通穴9をあけた。図2(c)に示すように、導電性ペースト10としてMP−200V(日立化成工業株式会社製、商品名)を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの非貫通穴9に、印刷充填した。図2(d)に示すように、この金属箔張り接着剤層を、真空度1.0×10-6Paの真空チャンバー11に入れ、5分間放置して、導電ペースト10の印刷充填の際に残存したエアーを除去した。図2(e)に示すように、この金属箔張り接着剤層を、160℃−10分間放置して、導電性ペースト10を半硬化状態にした。図2(f)に示すように、この金属箔張り接着剤層から、有機フィルム11であるポリエチレンテレフタレートフィルムを引き剥がした。図2(g)に示すように、この金属箔張り接着剤層を、内層基板の両側に重ね、圧力2.94MPa、温度175℃、90分の条件で積層一体化した。図2(h)に示すように、前の工程で作製した基板の両面に、エッチングレジストフィルムHK−425(日立化成工業株式会社製、商品名)をラミネートし、回路の形状に透過するフォトマスクを介して、紫外線を露光し、現像して、エッチングレジストを形成し、エッチングレジストから露出した銅箔をエッチング除去して、所定の外層回路12を形成して、多層プリント配線板を作製した。この実施例の非貫通穴の導通抵抗は、1穴あたり5mΩであった。 【0021】比較例1実施例1において、導電性ペースト10を印刷充填した後の、真空チャンバー11に入れること以外は、実施例1と同様にして多層プリント配線板を作製した。このときの非貫通穴は、穴内にエアーが残存し、導通抵抗は1穴あたり500mΩであった。 【0022】 【発明の効果】以上に説明したように、本発明によって、簡単な工程で高密度で信頼性に優れる多層プリント配線板の製造が可能になる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004455 【氏名又は名称】日立化成工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月22日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】若林 邦彦
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| 【公開番号】 |
特開平11−126968 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)5月11日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−289598 |
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