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【発明の名称】 ノイズ抑制装置
【発明者】 【氏名】ジェームス ピー.メイ

【要約】 【課題】フェライト半体の表面を互いに相対向させて揃えて押圧させる。

【解決手段】ケース半体19と、ケーブルの周囲で半体19の上部開口を互いに向き合わせた閉じ位置においてこれを保持する連結手段と、半体19に収容して、コア通路16と表面15を有し、半体19が閉じ位置にあるときに溝にケーブルを挿通させるように表面15が突き合わされ、コア通路16が重なり合う半体14と、半体19と一体形成され、スペースへ向けて突出して、フェライト半体14に当て、半体19が閉じ位置にあるときに表面15が突き合わさるようにする。当接する半体14を揺動するため半体19の相対向する側壁20,22、端壁26,28から内側に離して半体19の底24に突出するプラットフォーム40とを備え、ケーブルの周囲で突き当てる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 弾性体から成り、フェライト部を収容する上部開口を有するスペースを形成する相対向した側壁及び底と、導体を貫通させる端部とを有する一対のケース部と、導体の周囲で前記ケース部の前記上部開口を互いに向き合わせた閉じ位置においてケース部を協働して保持する連結手段と、各ケース部に収容して、1つの溝と少なくとも1つの表面を有し、前記ケース部が閉じ位置にあるときに前記溝に導体を挿通させるように前記表面が互いに突き合わされると共に前記溝が重なり合うフェライト部と、前記少なくとも一方のケース部と一体形成され、前記スペースへ向けて突出して、前記少なくとも一方のケース部のフェライト部に当接し、前記ケース部が閉じ位置にあるときに前記表面が互いに相対向して突き合わさるように、当接する前記フェライトを揺動するため少なくとも一方のケース部の前記相対向する側壁および前記端部から内側に離して前記少なくとも一方のケース部の前記底に形成した突出するプラットフォームとを備え、導体の周囲で突き当たることを特徴とするノイズ抑制装置。
【請求項2】 前記各ケース部はそれぞれ前記プラットフォームを有することを特徴とする請求項1記載のノイズ抑制装置。
【請求項3】 前記ケース部同士が連結した時の前記底の僅かな歪みにより、両フェライト部をそれぞれ相手側に押圧する偏りを生じさせることを特徴とする請求項1または2記載のノイズ抑制装置。
【請求項4】 前記プラットフォームは円柱形であることを特徴とする請求項1から3までのいずれか記載のノイズ抑制装置。
【請求項5】 前記プラットフォームは円筒形であることを特徴とする請求項1から3までのいずれか記載のノイズ抑制装置。
【請求項6】 前記各ケース部は、弾性体により一体形成されていることを特徴とする請求項1から5までのいずれか記載のノイズ抑制装置。
【請求項7】 前記各ケース部は、導体を貫通させる開口を備えた端壁を各端部に有することを特徴とする請求項1から6までのいずれか記載のノイズ抑制装置。
【請求項8】 前記各ケース部の各端壁の前記開口部分は、前記フェライト部の前記溝に向かって斜めに突出する爪を備えることを特徴とする請求項7記載のノイズ抑制装置。
【請求項9】 前記連結手段は、各ケース部の相対向する側壁の一方同士を連結する少なくとも1個のヒンジと、各ケース部の相対向する側壁の他方同士を結合する1個のラッチとを有することを特徴とする請求項1から8までのいずれか記載のノイズ抑制装置。
【請求項10】 前記各ケース部は、前記相対向する側壁の少なくとも一方にある1つの薄壁部を有することを特徴とする請求項1から9までのいずれか記載のノイズ抑制装置。
【請求項11】 前記各ケース部は、各端部に有り開口を備えた端壁と、各フェライト部の溝に係止するために各開口付近で内側へ斜めに突出する爪と、導体に装着するために前記開口中で突出する少なくとも1つの追加の歯とを有することを特徴とする請求項1から10までのいずれか記載のノイズ抑制装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般にケーブル中の高周波ノイズを抑制するフェライトシールドに関する。更に詳述すると、本発明は特にケーブルあるいはリボンケーブルの周囲で一対のフェライト半体をしっかり保持する新規で有用性のあるフェライトノイズ抑制装置のケースに関する。
【0002】
【従来の技術】フェライトノイズ抑制装置は、様々な円筒形状もしくは矩形状に鋳造加工した約1立方インチの酸化第一鉄材を使用して製造されている。このノイズ抑制装置には、ケーブルやワイヤが挿通可能な孔が形成されている。この種の製品を使用するケーブル類は、通常コンピュータ部からの所定の周波数の信号を処理するデータ伝達電子回路をなしている。このようなワイヤやケーブルは、処理の対象となる周波数以外の周波数の信号を受信または送信するアンテナとして作動することがある。
【0003】連邦通信委員会(FCC)の規定は、これらの非対象周波数の信号の抑制あるいは除去を明確に要求している。また、多くのコンピュータ装置が、その全システムの動作の向上を図るために同様の抑制を必要としている。ケーブルに装着されたフェライトシールドが、高周波の非対象周波数の信号を抑制すると共に低周波の信号をそのまま通す。よって、ケーブルの有害な「アンテナ特性」が制御される。
【0004】最近では、フェライトの形状は改良されて半分に分割されたものとなっている。これにより、2個のフェライト半体をワイヤ上を覆わせて突き合わせることができる。粗雑な方法を採用することにより、その2個のフェライト半体を連結ワイヤにより単に巻いたり包み込むことがあった。
【0005】米国特許第4,983,932号には、これらフェライトシールドの半体を互いに保持するために繰り返し使用可能なテープ留め具の使用が開示されている。米国特許第4,972,167号および本特許出願の発明者による米国特許第5,003,278号には、フェライトシールド半体を協働して保持するための二枚貝型ケースの使用が開示されている。米国特許第5,003,278号は、本出願の関連情報を開示している。また、米国特許第5,486,803号および第4,885,559号さらに第4,873,505号には、フェライト材の各半体を収めると共に各半体を保持してフェライトの各半体を互いに相手側に向けて偏らせる二枚貝型ケースの半体の使用が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した先行技術のいずれにも、ケースが開けられた時にフェライト半体を容易かつ確実に保持すると共に、ケースがケーブルあるいはリボンケーブルの周囲で閉じられた時に各フェライト半体の平坦な表面を互いに相対向させて強固かつ真っ直ぐに押圧させるフェライト半体用の簡易なケースは開示されていない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、一対のケース半体中の一対のフェライト半体を保持し、簡単かつ効果的な方法によりフェライト半体の表面を互いに相対向させて揃えて押圧させるノイズ抑制装置を提供することである。
【0008】また、本発明の更なる目的は、以下の構成部を含む導体周囲に装着されるノイズ抑制装置を提供することである。すなわち、請求項1のノイズ抑制装置は、弾性体から成ると共にフェライト部を収容するための上部開口を有するスペースを構成する相対向する側壁及び底と、導体を挿通させる端部とをそれぞれ有する一対のケース部と、導体の周囲で各ケース部の上部開口を互いに向き合わせた閉じ位置において各ケース部を協働して保持する連結手段と、各ケース部に収容して、互いに突き合わさる少なくとも1つの表面及び互いに重なり合う溝を有すると共にケース部が閉じ位置にあるときに溝を通して導体を挿通させるフェライト部と、ケース部の一方あるいは両方の底にあり、ケース部と一体に形成されてスペースに向けて突出してフェライト部と当接し、ケース部が閉じ位置にある時に表面が互いに相対向して突き合わさるようにフェライトに揺動可能とさせるためにケース部の相対向する側壁及び端部から内側に離して位置される突出プラットフォームとを含んでいる。
【0009】さらに、本発明の別の目的は、上側と下側のケース部のうち少なくとも一方のケース部の底の僅かな歪みにより生じさせ、尚かつ経時変化や温度上昇による圧力の弛緩を抑制して製品の貯蔵寿命(shelf life)および使用寿命を延長することができるフェライト部に対して積極的に内方に作用する圧力を提供することにある。
【0010】さらに、本発明のもう一つの目的は、形状が単純で、構造が頑丈で、製造コストが安い導体周囲に装着されるノイズ抑制装置を提供することである。
【0011】また、請求項2のノイズ抑制装置では、各ケース部はそれぞれプラットフォームを有するようにしている。
【0012】請求項3のノイズ抑制装置では、ケース部同士が連結した時の底の僅かな歪みにより、両フェライト部をそれぞれ相手側に押圧する偏りを生じさせるようにしている。
【0013】請求項4ノイズの抑制装置ではプラットフォームは円柱形であるようにし、請求項5のノイズ抑制装置ではプラットフォームは円筒形であるようにしている。
【0014】請求項6ノイズの抑制装置では、各ケース部は弾性体により一体形成されるようにしている。
【0015】請求項7のノイズ抑制装置では、各ケース部は、導体を貫通させる開口を備えた端壁を各端部に有するようにしている。
【0016】請求項8のノイズ抑制装置では、各ケース部の各端壁の開口部分は、フェライト部の溝に向かって斜めに突出する爪を備えるようにしている。
【0017】請求項9のノイズ抑制装置では、連結手段は、各ケース部の相対向する側壁の一方同士を連結する少なくとも1個のヒンジと、各ケース部の相対向する側壁の他方同士を結合する1個のラッチとを有するようにしている。
【0018】請求項10のノイズ抑制装置では、各ケース部は、相対向する側壁の少なくとも一方にある1つの薄壁部を有するようにしている。
【0019】請求項11のノイズ抑制装置では、各ケース部は、各端部に有り開口を備えた端壁と、各フェライト部の溝に係止するために各開口付近で内側へ斜めに突出する爪と、導体に装着するために開口中で突出する少なくとも1つの追加の歯とを有するようにしている。
【0020】本発明を特徴付ける各種の新しい構成は、記載の一部をなす添付の特許請求の範囲に詳細に記載した。本発明とその使用による作動の利点及び特有の目的をより良く理解するためには、本発明の好適な実施形態を示す図面及び明細書が参考になる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
【0022】特に図面を参照すると、図1の実施形態における発明は、例えば図3のケーブル12あるいはリボンケーブルやその他、本発明のケース18が形状を固有に合わせることができる他の導体等の導体に装着される全体として符号10で示されるノイズ抑制装置を含むものである。
【0023】本開示では、「導体」とは、図3に示すケーブル12のように一般的な円筒形あるいは楕円形の切断面を有するケーブルと、横に並べて幅方向に位置させた複数の導体を含むリボン形状のケーブルとの双方を少なくとも含む意味で使用されている。
【0024】図1に示すノイズ抑制装置10は、半円筒形の溝であるコア通路16を設けたフェライト部であるフェライト半体14を含む。コア通路16はフェライト半体14の一方の端から他方の端まで形成されている。フェライト半体14は、コア通路16の両側に形成された一対の平坦な表面15を有する。そして、フェライト半体14を図2に示すように同様の形状の他のフェライト半体14と突き合わせたときに、コア通路16はケーブル12のための円筒形状のコア通路16を形成する。コア通路16は、ケーブル12の外径より大きく、突き合わせたフェライト半体14を通してケーブル12を収容し易い直径としている。フェライト半体14は、フェライトあるいは他の電気的ノイズ吸収材から成ることが好ましく、ケーブル12の長手方向に沿った選択された位置で保持され、ケーブル12から発生する、またはケーブル12の周囲に存在する妨害信号や電気的ノイズを吸収する。
【0025】絶縁用のケース18は、化学合成材あるいはプラスチック材から成ることが好ましく、1個のフェライト半体14を収めるケース部であるケース半体19を2個で一対として形成されている。
【0026】絶縁用のケース18の素材としては、ネオプレン(デュポン社製)、サントプレン(AESジャパン(米国モンサント社)製)、ポリプロピレン、ナイロン、ポリウレタンの他、商業的に利用可能な各種の絶縁材とすることが好ましい。特に、この材質としては強固で弾力性のあるものが良い。
【0027】本明細書では「半体」という語を使用しているが、ケース半体19,19同士とフェライト半体14,14同士はそれぞれ同じサイズである必要はない。図示した本実施形態では以下のようになっている。
【0028】図1に示すように、一対のケース半体19,19は、弾性材から成り、ヒンジ32を介してプラスチックの射出成形により一体形成されている。このため、各ケース半体19,19を一まとまりに扱うことができるので、片方のケース半体19の紛失等を防止できる。本実施形態では各ケース半体19,19をヒンジ32やラッチ33,34と共に一体形成しているが、これには限られず各ケース半体19,19を別体として形成しても良い。
【0029】各ケース半体19,19は、相対向する側壁20,22と底24とを備えている。これら側壁20,22と底24とは、それぞれ1つのフェライト半体14を収容するための上部開口を有するスペースを構成している。図1では説明の便宜上、図中上側のケース半体19にフェライト半体14を収め、下側のケース半体19にはケース18の構造が見られるようにフェライト半体14を収めていない。しかし、図2及び図3に示すように、各ケース半体19,19にそれぞれフェライト半体14,14が収容されることは言うまでもない。各ケース部つまりケース半体19は、本実施形態では端壁26,28を含む相対向する一対の端部を有している。
【0030】各端壁26,28には、ケーブル12を通すための半円形の開口30を設けている。このため、図2及び図3に示すようにケース半体19,19を互いに閉じたときに、ケーブル12はフェライト半体14,14の重ね合わされたコア通路16を挿通すると共にケース半体19,19を挿通することができる。
【0031】側壁20のヒンジ32および側壁22のラッチ33,34から成る連結手段は、導体12の周囲で各ケース半体19,19の上部開口を互いに向き合わせた閉じ位置において各ケース半体19,19を協働して保持する。ヒンジ32及びラッチ33,34の組み合わせの代わりに、両方の側壁20,22にラッチを使うこともできる。
【0032】半円形の各開口30には、ケース半体19の内側に向けて斜めに突出する爪36が形成されている。1つのケース半体19の開口30,30に形成された一対の爪36,36は、フェライト半体14がケース半体19内にある時にはそのコア通路16に触れない。しかし、このケース半体19を逆さにしたときに、フェライト半体14のコア通路16が爪36,36に引っ掛かり、フェライト半体14がケース半体19から落下しないようにしている。
【0033】プラットフォーム40が、少なくとも一方のケース半体19、好ましくは両方のケース半体19,19の底24に内側に突出して形成されている。プラットフォーム40は、ケース半体19と一体形成されると共に、ケース半体19のフェライト半体14に当接するように突出している。プラットフォーム40は、ケース半体19の相対向する側壁20,22および端壁26,28から内側に離れて位置されている。しかも、プラットフォーム40は円筒形状としている。これにより、各フェライト半体14,14をプラットフォーム40の周りであらゆる方向に揺動させることができ、ケース半体19,19が閉じ位置にあるときに各フェライト半体14,14の表面15,15が互いに相対向して突き合わさって面接触するようにしている。
【0034】本発明の好適な実施形態では、プラットフォーム40は円筒形であり、各ケース半体19,19の底24,24からの突出高さを好ましくは約0.5〜2.5mm、最も好ましくは1mmとしている。
【0035】各ケース半体19とプラットフォーム40のサイズはフェライト半体14のサイズによって選択され、フェライト半体14の上部エッジ(即ち、表面15の周縁)と表面15は各ケース半体19の上部開口より上側に僅かに突出するようにしている。ケース半体19を閉じた時、フェライト半体14がプラットフォーム40上で回転や揺動をしながらヒンジ32寄りの表面15,15が最初に互いに突き合わさる。図3は、ラッチ33,34が閉じる直前の状態、即ち雌ラッチ33が雄ラッチ34に係止しようとする直前の状態を示す。ラッチカバー42は、雌ラッチ33を収めるために設けられている。このため、一旦ケース18を閉じると、道具の使用によってのみ開けることができるようになる。
【0036】射出成形により一体成形したケース半体19の材質の弾力性により、各ケース半体19の底24はプラットフォーム40が外側に押圧されたときに僅かに外側に膨らむ(図2中、二点鎖線で示す)。このため、各フェライト半体14,14の表面15,15同士を互いに相対向して突き合わさって面接触しながら押圧させることができる。
【0037】これにより、フェライト半体14,14またはケース半体19,19のサイズの違いを調整することができる。例えば、フェライト半体14の表面15,15が平面形状であっても、フェライト半体14の各側面と厳密な垂直でなかったり、フェライト半体14の底面と厳密には平行でない場合があるが、このような場合でもフェライト半体14のサイズの違いを調整して表面15,15を互いに相対向して突き合わさって面接触することができる。
【0038】また、図2に示すような極端な例では、下側のフェライト半体14の表面15はフェライト半体14の底面とは平行でない傾いた平面としている。上側のフェライト半体14は表面15と底面とを正確に平行としている。このような不釣り合いがあっても、下側のフェライト半体14がプラットフォーム40に対して揺動可能なので、各フェライト半体14,14の表面15,15は互いに突き合わさって面接触する。プラットフォーム40がケース半体19の両端壁26,28と両側壁20,22から離れて位置してプラットフォーム40の周りのどの方向にも生じる揺動動作を更に促進させるために、図1に最適な状態を示したように、環状の突起を各プラットフォーム40の周縁の上面に形成している。これにより、プラットフォーム40の周縁が、傾いたフェライト半体14によりいくらか圧縮される。よって、ケース半体19の底24の撓みだけでなくプラットフォーム40の周縁の圧縮によっても、一方のフェライト半体14を他方のフェライト半体14に向けて押圧させる力を生じさせることができる。
【0039】また、相対向する側壁20,22のそれぞれは、凹部から成る薄壁部37,37を有している。このため、ケース半体19からフェライト半体14を取り出す際にドライバやその他の工具を使用して容易に取り出すことができる。
【0040】さらに、半円形の開口30は、図3に示すように該開口30の内周に向けて突出する1個か2個の三角形状の追加の歯39を含んでいる。この三角形状の歯39は、半円形の各開口30の基底にある矩形状の追加の歯38と協働してケーブル12をケース18に固定するために使用される。すなわち、各ケース半体19,19の向き合った歯38,39同士が、ケース半体19,19を閉じたときにケーブル12に噛み込んで、ケーブル12をケース18に対して固定する。
【0041】本発明の具体的な実施例は本発明の原理の適用に関して詳しく図示及び記載しているが、本発明は本発明の原理から逸脱しない範囲で上記以外にも実施可能である。例えば、本実施形態ではプラットフォーム40を円筒形状としているが、これには限られず円柱形状としても良い。この場合も各フェライト半体14,14をプラットフォーム40の周りの全方向に揺動させることができる。また、プラットフォーム40を例えば矩形の平板状としたり、縦断面が台形である截頭円錐形状としたり、細い突起から成るピボット状としても良い。
【0042】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、請求項1のノイズ抑制装置は、弾性体から成り、フェライト部を収容する上部開口を有するスペースを形成する相対向した側壁及び底と、導体を貫通させる端部とを有する一対のケース部と、導体の周囲でケース部の上部開口を互いに向き合わせた閉じ位置においてケース部を協働して保持する連結手段と、各ケース部に収容して、1つの溝と少なくとも1つの表面を有し、ケース部が閉じ位置にあるときに溝に導体を挿通させるように表面が互いに突き合わされると共に溝が重なり合うフェライト部と、少なくとも一方のケース部と一体形成され、スペースへ向けて突出して、少なくとも一方のケース部のフェライト部に当接し、ケース部が閉じ位置にあるときに表面が互いに相対向して突き合わさるように、当接するフェライトを揺動するため少なくとも一方のケース部の相対向する側壁および端部から内側に離して少なくとも一方のケース部の底に形成した突出するプラットフォームを備えているので、ケース部を閉じようとする時、フェライト部がプラットフォーム上で回転や揺動をしながらその表面が最初に互いに突き合わさって面接触する。そして、ケース部が弾性体から成るので、ケース部を閉じ位置にするとプラットフォームが外側に押圧されて各ケース部の底が僅かに外側に歪んで膨らむ。これにより、フェライト部を互いに向き合わせて各表面を相対向させた状態で、突き合わさって面接触しながら押圧させることができる。
【0043】これにより、フェライト部またはケース部のサイズに誤差等があってもフェライト部の導体への装着をがたつき無く確実に行うことができる。しかも、経時変化や温度上昇による押圧力の弛緩を抑制して製品の貯蔵寿命および使用寿命を延長することができる。さらに、本発明によれば、形状が単純で、構造が頑丈で、製造コストが安いノイズ抑制装置を得ることができる。
【0044】また、請求項2のノイズ抑制装置では、各ケース部はそれぞれプラットフォームを有するようにしているので、各フェライト部を両側から挟んで押圧することができる。したがって、各フェライト部の押圧をより確実に行うことができる。
【0045】さらに、請求項3のノイズ抑制装置では、ケース部同士が連結した時の底の僅かな歪みにより、両フェライト部をそれぞれ相手側に押圧する偏りを生じさせるようにしているので、フェライト部を互いに向き合わせて各表面を相対向させた状態で突き合わせて面接触しながら互いに押圧させることができる。
【0046】そして、請求項4のノイズ抑制装置では、プラットフォームは円柱形であるようにしているので、接触するフェライト部がいずれの方向にも回転及び揺動することができる。このため、各フェライト部の表面同士の面接触をより確実に行うことができる。
【0047】また、請求項5のノイズ抑制装置では、プラットフォームは円筒形であるようにしているので、接触するフェライト部がいずれの方向にも回転及び揺動することができる。しかも、プラットフォームのフェライト部が接触する部位の体積が小さくなるので、当該部位がフェライト部により容易に圧縮されるようになる。このため、ケース部の底の撓みだけでなくプラットフォームの圧縮によっても、一方のフェライト部を他方のフェライト部に向けて押圧させる力を生じさせることができる。
【0048】さらに、請求項6のノイズ抑制装置では、各ケース部は弾性体により一体形成されているようにしているので、各ケース部を一まとまりに扱うことができるので、片方のケース部の紛失等を防止できる。
【0049】そして、請求項7のノイズ抑制装置では、各ケース部は導体を貫通させる開口を備えた端壁を各端部に有するようにしているので、フェライト部がケース部から脱落することを防止できると共に、ケース部に導体を貫通させることができる。
【0050】さらに、請求項8のノイズ抑制装置では、各ケース部の各端壁の開口部分は、フェライト部の溝に向かって斜めに突出する爪を備えるようにしているので、ケース部を逆さにしたときにフェライト部の溝が爪に引っ掛かる。これにより、フェライト部がケース部から落下することを防止できる。
【0051】また、請求項9のノイズ抑制装置では、連結手段は、各ケース部の相対向する側壁の一方同士を連結する少なくとも1個のヒンジと、各ケース部の相対向する側壁の他方同士を結合する1個のラッチとを有するようにしているので、ケース部同士の連結をワンタッチで容易かつ確実に行うことができる。
【0052】そして、請求項10のノイズ抑制装置では、各ケース部は相対向する側壁の少なくとも一方にある1つの薄壁部を有するようにしているので、ケース部からフェライト部を取り出す際にドライバやその他の工具を使用して容易に取り出すことができる。
【0053】また、請求項11のノイズ抑制装置では、各ケース部は、各端部に有り開口を備えた端壁と、各フェライト部の溝に係止するために各開口付近で内側へ斜めに突出する爪と、導体に装着するために開口中で突出する少なくとも1つの追加の歯とを有するようにしているので、ケース部を閉じたときに追加の歯が導体に噛み込む。このため、ケースが閉じ位置にあるときに、導体がケースから抜けてしまうことを防止できる。しかも、ケース部を逆さにしたときにフェライト部の溝が爪に引っ掛かるので、フェライト部がケース部から落下することを防止できる。
【出願人】 【識別番号】591055551
【氏名又は名称】フェリシールド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】FERRISHIELD,INCORPORATED
【出願日】 平成10年(1998)1月20日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】村瀬 一美
【公開番号】 特開平11−121968
【公開日】 平成11年(1999)4月30日
【出願番号】 特願平10−9145