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【発明の名称】 電子機器用筐体
【発明者】 【氏名】高橋 達彦

【氏名】田口 正明

【氏名】村山 穣

【氏名】渡辺 文雄

【氏名】濱田 孝幸

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】発熱する電子部品を搭載するプリント基板(20)と、このプリント基板を囲う筐体(10)と、この筐体を壁体若しくはレ―ルに取付けるベ―ス(40)とを備える電子機器用筐体において、前記レ―ル(100)は断面略コの字状で、この先端につばを有し、前記ベ―スに着脱自在に装着され、レ―ルの一方のつばに係合する案内ラッチ部(110)と、前記ベ―スに着脱自在に装着され、レ―ルの他方のつばに係合すると共に、弾性力により当該レ―ルに圧接するスライダを有する圧接ラッチ部(120)と、を具備することを特徴とする電子機器用筐体。
【請求項2】前記案内ラッチ部は前記ベ―スに設けられた取付け穴(42)と係合する爪部(112)と引掛用突起(111)を有し、前記圧接ラッチ部は前記ベ―スに設けられた取付け穴(43)と係合する爪部(122)と引掛用突起(121)を有し、前記電子機器用筐体をレ―ルに取り付ける場合に、これら案内ラッチ部と圧接ラッチ部を前記ベ―スに装着することを特徴とする請求項1記載の電子機器用筐体。
【請求項3】前記圧接ラッチ部は、少なくとも前記レ―ルのつばの幅に相当する範囲で移動するスライダ(123)と、このスライダに設けられたつまみ部(124)と、のこのスライダに前記レ―ルに近付く方向の弾性力を与えるバネ部(125)とを具備し、前記スライダ部と前記レ―ルとの係合を解除する場合は、前記つまみ部を操作して前記バネ部の弾性力に打ち勝って前記スライダ部を移動させることを特徴とする請求項1記載の電子機器用筐体。
【請求項4】発熱する電子部品を搭載するプリント基板(20)と、このプリント基板を囲う筐体(10)と、この筐体を壁体若しくはレ―ルに取付けるベ―ス(40)とを備える電子機器用筐体において、前記プリント基板の両側辺に取付けられる端子台(25)と、前記プリント基板と筐体平面との間に設けられる補助プリント基板(50)と、この補助プリント基板と一体に保持されて前記プリント基板に取付けられる補助フレ―ム(60)と、を具備し、前記補助フレ―ムはこの端子台に固定されると共に、ベ―ス、プリント基板、補助フレ―ム、補助プリント基板の順に積層させて、筐体をこれらを覆う状態に取付けることを特徴とする電子機器用筐体。
【請求項5】前記端子台を取付けたプリント基板に対して、この端子台の長手方向両端に位置するカバ―保持台(29)を有すると共に、この筐体の幅をほぼプリント基板に取付けた端子台の内側間隔と等しくし、このカバ―保持台に両端が取付けられて、当該端子台を覆う端子台カバ―(84)を設けたことを特徴とする請求項1記載の電子機器用筐体。
【請求項6】前記端子台カバ―は、カバ―保持台と対峙する面であってこの端子台カバ―両方の端部に設けられた係合部(843)と、この係合部の端部外側に設けられた固定突起部(841)と、この係合部の端部内側に設けられたこの固定突起部の突起量よりも低い可動突起部(844)と、端子台を覆う曲げ剛性の小さな薄板部(844)を有し、前記カバ―保持台は、この係合部と係合するものであって、前記固定突起部と係合する深さの凹部(291)と、前記可動突起部と係合する僅かな高さの小突起(292)を有し、前記端子台カバ―を前記カバ―保持台に取付けるに際して、前記薄板部を屈曲させて前記固定突起部を前記凹部に差し込み、次に前記係合部にカバ―保持台方向の押圧力を加え、前記可動突起部を前記小突起と係合させることを特徴とする請求項5記載の電子機器用筐体。
【請求項7】発熱する電子部品を搭載するプリント基板(20)と、このプリント基板を囲う筐体(10)と、この筐体を壁体若しくはレ―ルに取付けるベ―ス(40)とを備える電子機器用筐体において、前記プリント基板と筐体平面との間に設けられと共に、電池の収容される電池収容部を有する補助プリント基板(50)と、この補助プリント基板と一体に保持されて前記プリント基板に取付けられる補助フレ―ム(60)と、前記筐体に設けられた当該電池収容部に電池を挿入する開口部(16)と、この開口部を覆うカバ―(82)と、を具備し、ベ―ス、プリント基板、補助フレ―ム、補助プリント基板の順に積層させて、筐体をこれらを覆う状態に取付けることを特徴とする電子機器用筐体。
【請求項8】前記補助プリント基板は、電池の収容される電池収容部と、この電池収容部に隣接して設けられたコネクタ(55)を有し、前記筐体はこの電池収容部から電池を挿入する開口部(16)と、これに隣接して設けられたこのコネクタが内部に存在するコネクタ穴(19)を有し、この開口部とコネクタ穴の両方を覆う第1の状態と、この開口部を覆いコネクタ穴が露出する第2の状態とを有するカバ―(82)を設けたことを特徴とする請求項4記載の電子機器用筐体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明はラックマウント型の計器類に使用される電子機器用筐体に係り、特に筐体小型化と組立作業性を改良した構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器には、例えば工作機械や制御盤の内部に装着される制御機器がある。この様な制御機器用の筐体にあっては、内部装着を実現する関係で小型のものが望ましい。この様な筐体として、例えば本出願人の提案に係る特開平1−200699号公報に開示されたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、筐体を小形化するには次のような解決課題が存在している。
(i) DINレ―ルへの取付け電子機器用筐体はDIN(ドイツ工業規格)レ―ルや壁体に取付けられるのを通例としている。この場合、DINレ―ル取付けユニットを筐体に設ける必要があるが、そのユニットは装置を大形化させると共に、壁体取付に使用する場合には冗長になるという課題があった。実開昭63−33686号公報や特開平2−310999公報には、DINレ―ル取付けユニットが開示されている。しかし、これらのユニットは筐体に固定されているので、筐体がDINレ―ル取付けユニット分だけ大きくなると共に、DINレール以外の装着用途では、DINレ―ル取付けユニット分だけコスト高になるという課題があった。
【0004】(ii) 端子台やプリント基板の保持従来プリント基板は、大形であったために剛性が不足し、筐体側に設けた案内溝で両端を支持すると共に中央部をネジ止めしていた。しかし、プリント基板が小形化してくると相対的に剛性が増大してくるので、補強用の部品を無くして部品数を削減することが望まれている。
【0005】また2枚のプリント基板を重ねて使用する場合にも、一方のプリント基板にネジ止めして他方のプリント基板を固定することが行われている。しかし、ネジ止めする部分には電子部品を配置することが出来ず、実装密度の低下を招来すると共に、ネジ止めに付随する組立作業の増大を招くという課題がある。また、実開平2−91394公報には、複数のプリント基板を可撓性ケーブルで接続して、折り畳むようにして収容する技術が開示されている。しかし、可撓性ケーブルでは曲率に制限があり、積み重ねられるプリント基板の間隔を狭くするのに制限があり、小型化に限界があった。
【0006】上記課題を解決する本発明の第1の目的は、DINレ―ル取付機能を有する小型の筐体を提供するにある。第2の目的は、部品数の削減と一方向からの積上げ式組立により組立作業の容易な装置を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成する第1の発明は、発熱する電子部品を搭載するプリント基板と、このプリント基板を囲う筐体と、この筐体を壁体若しくはレ―ルに取付けるベ―スとを備える電子機器用筐体において、前記レ―ルは断面略コの字状で、この先端につばを有している。また、前記ベ―スに着脱自在に装着され、レ―ルの一方のつばに係合する案内ラッチ部と、前記ベ―スに着脱自在に装着され、レ―ルの他方のつばに係合すると共に、弾性力により当該レ―ルに圧接するスライダを有する圧接ラッチ部とを具備することを特徴としている。
【0008】これにより、電子機器用筐体をDINレ―ルに取付ける場合は、案内ラッチ部と圧接ラッチ部をベ―スに装着する。壁体に電子機器用筐体を取付ける場合は、ベ―スに案内ラッチ部と圧接ラッチ部を装着する必要はなく、電子機器用筐体が小型で済む。
【0009】上記第2の目的を達成する第2の発明は、発熱する電子部品を搭載するプリント基板と、このプリント基板を囲う筐体と、この筐体を壁体若しくはレ―ルに取付けるベ―スとを備える電子機器用筐体において、前記プリント基板の両側辺に取付けられる端子台と、前記プリント基板と筐体平面との間に設けられる補助プリント基板と、この補助プリント基板と一体に保持されて前記プリント基板に取付けられる補助フレ―ムとを具備している。そして、前記補助フレ―ムはこの端子台に固定されると共に、ベ―ス、プリント基板、補助フレ―ム、補助プリント基板の順に積層させて、筐体をこれらを覆う状態に取付けることを特徴としている。
【0010】これらの作用として、補助プリント基板はプリント基板上に位置し、プリント基板のみでは不足する実装面積を補完し、2階建てとして筐体の大きさを小形化している。補助フレ―ムは補助プリント基板と一体化して、プリント基板への取付け作業を容易にする。端子台は、プリント基板の構造材としても用いられる。
【0011】上記第2の目的を達成する第3の発明は、発熱する電子部品を搭載するプリント基板と、このプリント基板を囲う筐体と、この筐体を壁体若しくはレ―ルに取付けるベ―スとを備える電子機器用筐体において、前記プリント基板と筐体平面との間に設けられと共に、電池の収容される電池収容部を有する補助プリント基板50と、この補助プリント基板と一体に保持されて前記プリント基板に取付けられる補助フレ―ム60と、前記筐体に設けられた当該電池収容部に電池を挿入する開口部16と、この開口部を覆うカバ―82とを具備し、ベ―ス、プリント基板、補助フレ―ム、補助プリント基板の順に積層させて、筐体をこれらを覆う状態に取付けることを特徴としている。
【0012】
【実施例】以下図面を用いて、本発明を説明する。第1図は本発明の一実施例を示す構成概念図で、部品相互の組立て状態を表してある。図において、筐体10は壁体取付面を除いて通風口11及びこの通風口の大きさを制限するリブ12を有している。通風口11の大きさはネジなどの異物が筐体内部に侵入せず、しかも自然対流を妨げない大きさにする。リブ12は、例えば格子状に側面に設ける。係合部13は、筐体10側面下側の短辺に設けられた凹部又は開口部で、フレ―ム45に設けられる爪部46が係合する。係合部14は筐体10側面下側の長辺に設けられた凹部又は開口部で、端子台25に設けられる爪部27が係合する。凹部15は筐体10側面上側の長辺に設けられたもので、プログラマ90の装着に用いる。開口部16は筐体10の平面略中央に設けられたもので、電池75の交換や図示しないROMパック装着の便宜のため設けられている。コネクタ穴17は筐体10の平面端部に設けられたもので、プログラマ90やチェッカと接続するメインコネクタ51が内部に位置している。表示カバ―18は表示灯部53を覆うもので、各発光体に面する場所では透光性の窓が設けられている。コネクタ穴19は開口部16と表示カバ―18の間に設けられたもので、サブコネクタ55が内部に位置している。カバ―保持台29は、筐体10の四隅に4カ所設けられたもので、端子台25を覆う端子台カバ―84の取付けをする。
【0013】プリント基板20は、パワ―トランジスタ等の発熱する電子部品21やコンデンサ等の受動部品が搭載されている。端子台25はプリント基板20の長辺に装着されるもので、各端子には図示しない信号線が接続されると共に、補助プリント基板50の取付に用いる凸状の固定部26及び筐体10との接続に用いる爪部27が設けられている。端子台25の両側には、カバ―保持台29が位置している。
【0014】緩衝材30はプリント基板20と接触して取付けられるもので、熱伝導率が高く電気的には絶縁材料で可撓性の材料よりなる。この様な材料はゴム、ゲル、ポッティング材、クッション材などのプラスチックであって、好ましくは熱伝導率などを改良するためシリカ等を添加すると良い。この厚さは、プリント基板20から突出するリ―ドやハンダ上がり、及び両面実装をしている基板では実装された部品に比べて厚し、絶縁性を確保する。絶縁材35は緩衝材30とベ―ス40との間に装着される剛性の高いゴム等よりなる板状のもので、熱伝導率は緩衝材30と同程度の材料を用いて絶縁を確実にしている。緩衝材30が可塑性を有する関係で、万が一にもプリント基板20の端子に短絡が生じる虞があるので、念の為装着してある。
【0015】ベ―ス40は筐体10の壁体50取付側に位置するもので、絶縁材35とも接触状態にある。材料としては、アルミや銅等の熱伝導率が高く壁体50に取付けるのに必要な剛性を備えた材料を用いる。スタッド41はベ―ス40の四隅に設けられたもので、プリント基板20を緩衝材30及び絶縁材35を挟んでネジ28を用いて固定するのに使用する。取付穴42はベ―ス40の長辺の一方に2組設けられたもので、図示しないDINレ―ル取付ユニットを2組装着する。取付穴43はベ―ス40の他方の長辺中央に設けられたもので、同様に図示しないDINレ―ル取付ユニットを1組装着する。フレ―ム45はベ―ス40に取付けられる四辺形の枠状構造体で、ベ―ス40とプリント基板20の間にクリアランスを確保している。爪部46はフレ―ム45の短辺に各2個設けられたもので、弾性力により筐体10の係合部13と係合する。
【0016】補助プリント基板50は信号処理回路などが搭載されたもので、プリント基板20に搭載することがノイズやコストの面から適当でない部品を収容している。例えば、配線上の理由から補助プリント基板50を4層基板とし、プリント基板20を両面基板とする。この補助プリント基板50には、プログラマ90と接続される端子を有するメインコネクタ51やサブコネクタ55を備えると共に、表示を行うLCD等の表示灯部53も取付けられている。シ―ルド板56は補助フレ―ム60に取付けられて、補助プリント基板50とプリント基板20間の電磁気的絶縁をするもので、略正方形をしており、その一辺には突起57が設けられている。
【0017】補助フレ―ム60は補助プリント基板50をプリント基板20上に支持するのに用いるもので、突起57が嵌合する切欠62とこの突起57を有する辺と対向する辺が載荷される突起63を有する。補助フレ―ム60をプリント基板20に取付けるには、ラッチ61を端子台25の固定部26に係合させて行う。
【0018】ホルダ70は開口部16から挿入されるもので、補助プリント基板50に搭載された電池収納部72と結合して円盤状の電池74を収納する。コネクタカバ―80は開口部17を塞ぎ、カバ―82は開口部16及びコネクタ穴19を塞ぎ、端子台カバ―84はカバ―保持台29に取付けて端子台25を覆うもので、基本的には筐体10内部に塵埃が侵入するのを防止している。
【0019】プログラマ90は筐体10に装着されて、プリント基板20や補助プリント基板50に搭載された電子回路に対してデ―タの書込みやプログラムの確認を行うもので、四隅に設けられたラッチ91が筐体10の凹部15に係合して取付が着脱自在に成されている。
【0020】次にこのように構成された装置の機能について、機能ごとに分節する。
(1)DINレ―ル取付機能第2図は筐体10をDINレ―ルに取付ける場合の全体図である。筐体10はDINレ―ル100に取付けられている。ここではDINレ―ル100が柱100aの桁材としての働きもしている。
【0021】第3図は筐体10をDINレ―ルに取付ける場合の要部構成図で、(A)は底面図、(B)は側面図である。DINレ―ル100は電子機器を構造物に取付ける場合に標準的に使用されるレ―ルで、断面コの字状で先端につばを有する形状をしている。案内ラッチ部110はベ―ス40の取付穴42に装着されるもので、引掛用突起111と弾性力を有する爪部112によってベ―ス40に固定される。圧接ラッチ部120は、ベ―ス40の取付穴43に装着されるもので、引掛用突起121と弾性力を有する爪部122によってベ―ス40に固定されると共に、スライダ123によってDINレ―ル100に圧接して固定が成される。スライダ123は中央付近に凸状の抓み部124を有し、片持ち梁状のバネ部125によって矢印A方向に復元力を与えられており、溝部126に沿って移動する。
【0022】スライダ123の位置をバネ部125に打ち勝って移動させれば、DINレ―ル100から外れて筐体10を取り外すことができる。スライダ123の位置を中間にすれば、スライダとDINレ―ル100とは接触していないので、DINレ―ル100方向への移動が可能になる。スライダ123に何も力を与えないと、バネ部125によりスライダ123がDINレ―ル100に圧接して固定が成される。
【0023】なお、DINレ―ル100ではなく通常の壁体に取付ける場合は、案内ラッチ部110と圧接ラッチ部120をベ―ス40から取り外してネジ止めすることにより対処できる。ベ―ス40の後ろに案内ラッチ部110と圧接ラッチ部120を取付ける構造にしたことにより、DINレ―ル装着と壁体装着との間で筐体10の大きさに大差が生じず、小型のもので済む。
【0024】(2)放熱機能第4図は筐体10の放熱メカニズムの説明図である。プリント基板20にはパワ―トランジスタ等の発熱性電子部品21が搭載されている。この発熱性電子部品21で発生する熱は輻射、対流及び伝導により放熱される。輻射による放熱Q1は、発熱性電子部品21から筐体10に熱が伝達され(Q10)、次に筐体10表面から赤外線が放射されることにより行われる。通常の熱設計では輻射の寄与が少ないので、無視される。対流によるものとしては、通風口12で発生する自然対流による放熱Q2並びにファンク―ラを用いた強制対流による放熱Q2´がある。伝導による放熱は、発熱性電子部品21の熱を筐体10を取付ける壁体100(ここではDINレ―ルや柱)に逃がすもので、伝導Q30〜Q35並びにQ3よりなる。ここで、伝導Q30は発熱性電子部品21からプリント基板20への伝導で、例えばリ―ドを介して行われる。伝導Q31はプリント基板20の表面から裏面への伝導である。伝導Q32はプリント基板20から緩衝材30への伝導である。伝導Q33は緩衝材30の表面から裏面への伝導である。伝導Q34は緩衝材30からベ―ス40への伝導である。伝導Q35はベ―ス40の表面から裏面への伝導である。伝導Q3はベ―ス40から壁体100への伝導である。ここでは構造体である壁体100に放熱体の働きを兼用させている点に特色がある。
【0025】プリント基板20若しくは発熱性電子部品21のリ―ドを介して緩衝材30に伝達される。緩衝材30は熱伝導率が高く、絶縁材35も熱伝導率の高い材料とすることによりベ―ス40への熱伝導がされる。ベ―ス40は第2図に示すごとくDINレ―ル100と接触しているので、すみやかに熱がDINレ―ル100に伝導される。緩衝材30及び絶縁材35はプリント基板20とベ―ス40の間に適当な圧力で収容されているので、空気層などの熱伝導率の低い部分が実質的に排除される。
【0026】この結果、筐体10に比較してDINレ―ル100という大きな構造物を放熱材として利用しているので、プリント基板20上の電子部品の発熱が大きくても内部温度上昇を低く抑えることができる。
【0027】第5図は自然対流による冷却の説明図である。ここでは通風口11を塞がない位置、即ちリブ12と重なる位置関係でプリント基板20を筐体10内部に取付けている。プリント基板保持部18’は筐体10内部に設けられたプリント基板20の取付け位置を定めるもので、リブ12の位置にプリント基板20が来るような高さになっている。
【0028】このようにすると、プリント基板20に搭載された電子部品の発熱に起因する自然対流に対して通風口11が通路としての機能を充分に発揮する。それによって、冷却が自然対流によっても充分に成される。なお、強制対流を併用する場合には適宜ファンを搭載すれば良い。
【0029】(3)端子台の複合機能化第6図は端子台25の概ね半分の部分に関する斜視図である。固定部26はプリント基板20側の面に設けられた小型の突起で、補助フレ―ム60のラッチ61と係合する。爪部27はプリント基板20側の面に設けられた固定部26と同程度の大きさの突起で、筐体10の係合部14と係合する。撓み規制部28’はプリント基板20側の面のほぼ中央に設けられた爪部27よりも大形の突起で、プリント基板20と当接して端子台25を実質的にプリント基板20の補強材として作用させている。この端子台25はプリント基板20に2個一組で取付けられる。端子台25を左右対象の形状とすることで、同一形状のものを取付け状態をプリント基板20に合わせて変更して対処でき、部品の共用化が推進される。
【0030】(4)補助プリント基板の保持第7図は補助フレ―ム60を取付けた補助プリント基板50の構成斜視図である。補助プリント基板50はメインコネクタ51と接続されるケ―ブル52を有する。ケ―ブル52はプリント基板20と補助プリント基板50を連絡するもので、例えば端子台25に接続された入力用の各信号線からプリント基板20を介して補助プリント基板50に信号を与え、信号処理をして出力用の端子が割当てられた端子台25に出力をするなどの入出力信号の連絡がされる。ROMソケット54はROMパックと接続されるもので、ROMパックを交換することにより補助プリント基板50の行う信号処理の内容を定めている。サブコネクタ55は、例えば電池74から電力を得るなどの用途に使用される。
【0031】係止部64は補助プリント基板50側に突出した爪を有するもので、補助プリント基板50の上下方向の動きを拘束する。電池室65はホルダ70に収容された電池74を装着するための空間で、電池収容部72と反対側の辺に斜面76が設けられている。斜面76はホルダ70の着脱を用意にする。ROM室66はROMパックを収容する平面が設けられている。支持脚67は補助プリント基板50とプリント基板20のクリアランスを確保するもので、隣接する支持脚67との間は空隙にして空気の流通を確保している。けた部68は補助プリント基板50を装着する部分に設けられたもので、補助プリント基板50とシ―ルド板56の支持を担当する。切欠部69はけた部68に4カ所設けられたもので、図示しない筐体10に設けられた位置決め突起と係合して、表示灯部53と表示カバ―18の矢印B方向の位置合せが成される。
【0032】第8図は筐体10と補助フレ―ム60を組み合わせた状態の断面図である。けた部68と補助プリント基板50との間には空隙δが存在していて、表示灯部53と表示カバ―18の矢印G方向の位置合せが成される。空隙δが製造誤差や組立誤差を吸収して、製造上の良品率を増大させている。
【0033】第9図は電池収納状態を説明する側面図で、電池収容部72は断面で示してある。ホルダ70は電池収容部72から離脱する際に使用する指かけ部701と、電池収容部72に装着する際用いるラッチ702と、電池74の形状に合わせた扇形の辺を有するストッパ面703と、底面に設けられた一部切欠を有する当接面704よりなる。電池収容部72はラッチ702と係合する開口部721と、ホルダ70に収容された電池74の上部電極741と圧接する上部接点722と、電池74の下部電極742と圧接する下部接点723と、当接面704と接触するガイド面724よりなる。
【0034】この様な装置では、まずホルダ70に電池74を挿入して第7図の状態とする。次に矢印の方向にホルダ70を送ると、ラッチ702が開口部721と係合して固定が成される。すると接点721,722が電極741,742と接触して補助プリント基板50に対する電力の供給が開始される。離脱する場合は、指かけ部701を押すとラッチ702と開口部721の係合が解除され、矢印と反対方向に移動でき、電池74の交換などを行う。
【0035】(5)プログラマの装着機能第10図は筐体10にプログラマ90を装着する状態の説明図である。筐体10は組み立て済みのものであり、従ってプリント基板20、緩衝材30、ベ―ス40、補助プリント基板50、補助フレ―ム60等が筐体10内部に収容されている。カバ―82には、矢印E方向への移動を容易にする指掛け部828が一辺に設けられている。また係止部825が指掛け部828を挟んだカバ―82の両辺に設けられている。プログラマ90の表面には、入力を行うキ―スイッチ98と、キ―の入力内容や筐体10内部のデ―タを表示する表示部99が設けられており、例えば液晶やLEDが用いられる。
【0036】第11図はプログラマ90の構成図で、(A)は背面図、(B)は側面図、第12図はプログラマ90の装着される筐体10の構成斜視図である。プログラマ90は筐体10に対して、水平方向Hと垂直方向Vの二方向を選択して装着しうる。図中、取付け足92は剛性の大きなラッチ921,922を有する。取付け足93は剛性の小さく変位しうるラッチ931と剛性の大きなラッチ932を有し、ラッチ931はラッチ921と向かい合っている。ラッチ932に沿った案内面933は、プログラマ90を筐体10に水平方向で取付ける際ガイドとして使用する。取付け足94は剛性の小さく変位をするラッチ941,942を有する。ラッチ942はラッチ932と向かい合っており、またこれと平行な面に設けられた位置決め突起943はプログラマ90を筐体10に水平方向で取付ける際凹部15と係合して位置決めをする。ラッチ941に沿った面に設けられた位置決め突起944はプログラマ90を筐体10に垂直方向で取付ける際凹部15と係合して位置決めをする。取付け足95はラッチ941と向かい合った剛性の大きなラッチ951と、ラッチ922と向かい合った剛性の小さなラッチ952を備えると共に、ラッチ951に沿った案内面953は、プログラマ90を筐体10に垂直方向で取付ける際ガイドとして使用する。コネクタ96は取付け足93と94の間に設けられたもので、水平方向に取付けた際コネクタ穴19を介してサブコネクタ55と接続される。コネクタ97は取付け足92と93の間に設けられたもので、垂直方向に取付けた際コネクタ穴19を介してサブコネクタ55と接続される。筐体10には取付け足92〜95に対応して凹部151〜154が設けられている。
【0037】このように構成された装置の取付けを次に説明する。プログラマ90は一辺L1の正方形をしており、筐体10の幅方向の最大幅L2(端子台25を含む幅)とほぼ同じ値にして、水平/垂直のいずれの方向に取付けてもプログラマ90が筐体10からはみださない関係を確保している。筐体10のプログラマ90取付け側の幅L3はプログラマ90の取付け足92,93の間隔とほぼ等しくなっており、凹部151と152若しくは凹部153と154の間隔L3は固定側ラッチ921と変位側931等の間隔とほぼ等しくなっている。筐体10の凹部151と154の外側間隔L5及び内側間隔L6は、取付け足92〜95の大きさ及びその間隔に対応したものになっている。コネクタ96,97と筐体10との接続は、プログラマ90が取付け足の案内面933,953や位置決め突起943,944によって変位を拘束されている関係で、着脱の際無用な力が作用せず接点の信頼性が確保される。
【0038】(6)カバ―機能第13図はカバ―82と筐体10の関係を説明する図で、両者を離脱した状態の正面断面図を示している。図において、カバ―82は筐体10の開口部16に取付けられた状態で平面(上面)に表われる表面821と、裏面の一方の端部に設けられた当接面822と、他方の端部に設けられた当接面823と、これらの間に設けられた中央裏面824を有する。係止部825は中央裏面824に設けられた突起を有するもので、カバ―82を筐体10に固定する。突起部826は当接面822の端に設けられたもので、位置決めに用いる。ストッパ部827は当接面823と係止部825の間に設けられたステップ形状のものである。
【0039】筐体10は開口部16の周囲に平面101を有する。この平面101は、カバ―82が装着された状態では表面821とほぼ同一の平面を形成する。支持面102は当接面822と接触し、支持面103は当接面823と接触し、側方支持面104は中央裏面824と接触してカバ―82の保持をする。窪み面105は係止部825と係合して、カバ―82が筐体10から脱落するのを防止している。凹部106は突起部826と係合して、カバ―82の矢印E方向の移動を防止して位置決めをしている。衝止部107は支持面103の端部に設けられたもので、カバ―82が矢印E方向に移動したときストッパ部827と当接して移動を停止する。この移動距離はコネクタ穴19の幅に比べて大きくなっている。滑走面108は窪み面105と支持面103の間に設けられたもので、係止部825の底面が矢印E方向に移動する際滑走する。
【0040】このように構成された装置の動作を次に説明する。最初カバ―82が閉じている状態について説明する。当接面822,823及び中央裏面824はそれぞれ支持面102,103及び側方支持面104と当接している。コネクタ穴19は中央裏面824によって覆われているので、プログラマ90の装着及び電池交換やROMパック装着は出来ない状態になっている。また係止部825と窪み面105は係合し、突起部826も凹部106と嵌め合い関係にある。
【0041】次に、カバ―82を矢印E方向に移動させると、係止部825は窪み面105との係合が解除されて滑走面108に乗り上げると共に、突起部826も凹部106と嵌め合い関係を解除する。そして、衝止部107がストッパ部827と当接して、移動が抑止される。この状態でコネクタ穴19が表われてプログラマ90の筐体10に対する装着が可能になると共に、電池74カバ―やROMパックカバ―としての働きをカバ―82がしている。この状態でカバ―82を矢印F方向に移動させると、係止部825が滑走面108から離脱して開口部16より内器が露出する。
【0042】第14図は端子台カバ―84を説明する要部断面図である。端子台カバ―84の端部にはカバ―保持台29に固定するための、固定突起部841とこれよりも突起量の少ない可動突起部842を係合部843有している。端子台25を覆う部分は薄板部844であり、剛性が低くなっている。カバ―保持台29は、固定突起部841と係合する深さの凹部291と可動突起部842と係合する僅かな高さの小突起292を有している。
【0043】このように構成された装置の組立を次に説明する。係合部843をカバ―保持台29に位置させ、固定突起部841を凹部291に差込、続いて力を加えて可動突起部842と小突起292を係合させて、ラッチする。取外す場合には、薄板部844を厚み方向に変形させる。するとある一定以上の力が可動突起部842に作用して、小突起292との係合が解除される。すると力が固定突起部841に集中して、係合部843を含む薄板部844が曲げ変形して凹部291との係合が解かれて、端子台カバ―84がカバ―保持台29から外れる。
【0044】(7)拡張モジュ―ルとの接続機能第15図は筐体10(基本モジュ―ル)と拡張モジュ―ル200を接続する状態の構成斜視図である。拡張モジュ―ル200は筐体10の補助プリント基板50の機能のみでは不足する場合に、機能を付加する為に用いるもので、ケ―ブルを極力短くする関係で隣接して取付けるのを原則にしている。拡張モジュ―ル200は、下流側のモジュ―ルとの接続に使用するコネクタカバ―210と上流側のモジュ―ルとの接続に使用する固定側ケ―ブルカバ―220を平面のそれぞれの端部に有している。コネクタカバ―210の形状は、コネクタ穴17を覆うコネクタカバ―80と略同一形状になっている。フラットケ―ブル222は基本モジュ―ル若しくは上流側拡張モジュ―ルとこの拡張モジュ―ル200とを電気的に接続する信号線で、一端には固定側ケ―ブルカバ―220を有し、他端には可動側ケ―ブルカバ―230を有している。端子台250は信号線を拡張モジュ―ル200に接続するもので、基本モジュ―ルの端子台25に比べると長さが短くなっている。端子台カバ―260は端子台250を覆うものである。
【0045】第16図は筐体10と拡張モジュ―ル200を接続した状態の構成図で、(A)は正面図、(B)はプリント基板相互の電気的接続関係を明瞭にした図である。コネクタ穴17には、ラッチ231を有する可動側ケ―ブルカバ―230がコネクタカバ―80に代えて装着してあり、メインコネクタ51と接続コネクタ232が接続される。固定側ケ―ブルカバ―220と可動側ケ―ブルカバ―230は左右対象の形状になっており、筐体10や拡張モジュ―ル200の平面の高さに比較して僅かに高い高さの面を有していて、フラットケ―ブル222の接続によりモジュ―ル平面に過大な凹凸が生じないように配慮している。固定側ケ―ブルカバ―220は、プリント基板240と接続された拡張コネクタ221を覆っており、可動側ケ―ブルカバ―230はメインコネクタ51と接続される接続コネクタ232を覆っている。両コネクタ221,232の間はフラットケ―ブル222で接続されている。拡張コネクタ242はプリント基板240に装着されたもので、コネクタカバ―210により覆われている。
【0046】このように構成された装置では、拡張モジュ―ル200側に筐体10と接続する可動側ケ―ブルカバ―230を設けている。そこで、拡張モジュ―ル200を有しない筐体10に対しては余計な部品が殆ど装着されておらず、追加費用の増大が少なくて済む。またケ―ブルカバ―220,230によってフラットケ―ブル222が覆われているので、フラットケ―ブル222は筐体表面に表われず、保護されている。また、この拡張モジュ―ル200に他の拡張モジュ―ル200aを接続する場合には、上流側の拡張モジュ―ル200のコネクタカバ―210を取り外し、下流側の拡張モジュ―ル200aの可動側ケ―ブルカバ―230を装着すれば、拡張コネクタ242と接続コネクタ232により両者の電気的な接続が行える。
【0047】(8)組立作業第1図に戻って、電子機器用筐体の組立作業について説明する。まず、電子部品や端子台25の取付けられたプリント基板20を、緩衝材30、絶縁材35及びフレ―ム45を介してベ―ス40にネジ28を用いて取付ける。次に補助プリント基板50をシ―ルド板56を介して補助フレ―ム60に装着し、これをプリント基板20に取付け、必要に応じてケ―ブル52の接続を行う。筐体10は補助プリント基板50を搭載したプリント基板20を覆い、各種カバ―で覆う。
【0048】DINレ―ルに取付ける場合は、案内ラッチ部110及び圧接ラッチ部120をベ―ス40に取付ける。プログラマ90は筐体10に搭載可能であるし、カバ―82を開閉して電池74の交換やROMパックの交換をする。この様な積み重ね構造にしたので、組立作業が容易であることが了解される。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次のような効果がある。
■ 電子機器用筐体をDINレ―ルに搭載するか壁体に搭載するかに応じて、案内ラッチ部110と圧接ラッチ部120をベ―ス40から着脱すれば良いので、壁対に取付けない場合にはこれらの部品を取外すことにより電子機器用筐体が小型で済む。
【0050】■ 補助プリント基板50を補助フレ―ム60を介してプリント基板20に取付けているので、組立作業が容易であると共に、補助フレ―ム60を端子台25に取付けているのでプリント基板20の部品配置に対する制約とならない。また、端子台25をプリント基板20の構造材としても使用しているので、部品数が削減され組立作業も従来よりも少なくて済む。
【0051】■ カバ―82はコネクタ穴19と電池74等のカバ―を兼用しているので、部品の共用化が推進される。また、使用頻度の高いコネクタ使用時にはカバ―82をスライドするだけで足り、作業性も良い。
【出願人】 【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
【出願日】 平成3年(1991)8月12日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】東野 博文
【公開番号】 特開平11−97864
【公開日】 平成11年(1999)4月9日
【出願番号】 特願平10−200840