| 【発明の名称】 |
電子機器及びその冷却装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】生方 浩
【氏名】富岡 健太郎
【氏名】岩崎 秀夫
【氏名】久野 勝美
【氏名】佐田 豊
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| 【要約】 |
【課題】この発明は、使用環境に影響を受けることなく、安定した高精度な熱制御を実現することにある。
【解決手段】熱輸送路を有する第1及び第2のヒートパイプ13a,13bを連設して相互の端部を熱的に結合して、これら第1及び第2のヒートパイプ13a,13bの各一端部に対して発熱体を熱的に結合して配置し、発熱体11の熱量を第1及び第2のヒートパイプ13a,13bを介して放熱板16に輸送して熱制御するように構成したものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 熱輸送路を有する第1及び第2のヒートパイプを連設して相互の端部が熱的に結合されたヒートパイプ本体と、前記第1及び第2のヒートパイプの各一端部に対して熱的に結合される発熱体と、前記第1及び第2のヒートパイプの各他端部に対して熱的に結合され、前記発熱体の熱量が前記第1及び第2のヒートパイプを介して輸送される放熱手段とを具備した冷却装置。 【請求項2】 前記第1及び第2のヒートパイプは、各端部が支持ブロックに圧入されて直線状に連設され、該支持ブロックを介して熱的に結合されることを特徴とする請求項1記載の冷却装置。 【請求項3】 熱輸送路を有するヒートパイプを3本以上、放射状に配置して各端部が熱的に結合されるヒートパイプ本体と、前記ヒートパイプの各一端部に対して熱的に結合されて配置される発熱体と、前記ヒートパイプの各他端部に対して熱的に結合され、前記発熱体の熱量が前記複数のヒートパイプを介して輸送される放熱手段とを具備した冷却装置。 【請求項4】 前記ヒートパイプは、各端部が支持ブロックに圧入されて放射状に配置され、該支持ブロックを介して熱的に結合されることを特徴とする請求項3記載の冷却装置。 【請求項5】 独立した第1及び第2の熱輸送路が設けられたヒートパイプと、このヒートパイプの第1及び第2の熱輸送路の隣接する各一端に熱的に結合される発熱体と、前記ヒートパイプの第1及び第2の熱輸送路の各他端に熱的に結合され、前記発熱体の熱量が前記第1及び第2の熱輸送路を介して輸送される放熱手段とを具備した冷却装置。 【請求項6】 独立した第1及び第2の熱輸送路が設けられたヒートパイプと、このヒートパイプを複数本、その第1及び第2の熱輸送路の中間部で交差させて、相互間が熱的に結合されたヒートパイプ本体と、このヒートパイプ本体の複数のヒートパイプの各第1及び第2の熱輸送路が隣接する端部に熱的に結合される発熱体と、前記ヒートパイプ本体の複数のヒートパイプの各第1及び第2の熱輸送路の各他端に熱的に結合される放熱手段とを具備した冷却装置。 【請求項7】 前記ヒートパイプの第1及び第2の熱輸送路は、同一の熱輸送路を中間部で閉塞して形成してなることを特徴とする請求項5及び6記載の冷却装置。 【請求項8】 機器本体内に配管されるものであって、熱輸送路を有する第1及び第2のヒートパイプを連設して相互の端部が熱的に結合されたヒートパイプ本体と、このヒートパイプ本体の第1及び第2のヒートパイプの各一端部に対して熱的に結合される前記機器本体内に収容された発熱体と、前記ヒートパイプ本体の第1及び第2のヒートパイプの各他端部に対して熱的に結合され、前記発熱体の熱量が該第1及び第2のヒートパイプを介して輸送される放熱手段とを具備した電子機器。 【請求項9】 機器本体内に配管されるものであって、熱輸送路を有する3本以上のヒートパイプを放射状に配置して各端部が熱的に結合されたヒートパイプ本体と、前記ヒートパイプの各一端部に対して熱的に結合されて配置される前記機器本体内に収容された発熱体と、前記ヒートパイプの各他端部に対して熱的に結合され、前記発熱体の熱量が前記複数のヒートパイプを介して輸送される放熱手段とを具備した電子機器。 【請求項10】 機器本体内に配管されるものであって、独立した第1及び第2の熱輸送路が設けられたヒートパイプと、このヒートパイプの第1及び第2の熱輸送路の隣接する各一端に熱的に結合される前記機器本体内に収容された発熱体と、前記ヒートパイプの第1及び第2の熱輸送路の各他端に熱的に結合され、前記発熱体の熱量が前記第1及び第2の熱輸送路を介して輸送される放熱手段とを具備した電子機器。 【請求項11】 機器本体内に配管されるものであって、独立した第1及び第2の熱輸送路が設けられたヒートパイプと、このヒートパイプを複数本、その第1及び第2の熱輸送路の中間部で交差させて、相互間が熱的に結合されたヒートパイプ本体と、このヒートパイプ本体の複数のヒートパイプの各第1及び第2の熱輸送路が隣接する端部に熱的に結合される前記機器本体内に収容された発熱体と、前記ヒートパイプ本体の複数のヒートパイプの各第1及び第2の熱輸送路の各他端に熱的に結合される放熱手段とを具備した電子機器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)等の各種携帯用電子機器に搭載されるCPU(中央演算処理ユニット)、CDROM、HDD(ハードディスク)、バッテリパック等の発熱体の熱制御に用いるのに好適する冷却装置に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、電子機器は、その電子回路を構成するCPU(中央演算処理ユニット)の能力に応じて、その処理性能が決定されることで、搭載するCPUの処理能力の向上が図られている。このようなCPUは、その処理能力の向上を図ると、それに応じて発熱量が増大され、電子回路に搭載されるアルミ電界コンデンサ等の耐熱性のない各種の部品に悪影響を及ぼす虞れを有する。言い換えると、電子機器を構成する印刷配線基板は、その基板上にCPU等の発熱体や、アルミ電界コンデンサ等の耐熱性のない各種の部品が搭載されて、所望の電子回路が構成されるために、CPUが多大な発熱が発生すると、他の部品を損傷したりする虞れを有する。 【0003】そこで、このような電子機器においては、周知のヒートパイプ1を用いて発熱体2の熱量を周囲空間や機器本体の筐体に逃がすことにより、発熱体2の熱制御と共に、他の部品への熱影響を防止するための冷却装置が設けられている(図7及び図8参照)。 【0004】上記冷却装置を構成するヒートパイプ1は、金属材料、例えば銅で筒状の密閉構造に形成され、その管路内に、例えば作動液として水が封入される。そして、ヒートパイプ1は、発熱体2が発熱すると、管路内の毛細管力を利用して、その熱量を奪って、該熱量を他端方向に熱輸送し、その熱量を周囲空間や機器本体の筐体に放熱することにより、発熱体2を所望の温度に熱制御する。 【0005】一方、最近のPCを含む電子機器の分野においては、機器本体を机等の所定の位置に設置して使用するだけでなく、機器本体を携帯して所望の場所に移動して、移動場所で、膝の上等に置いて使用可能な携帯に適したものが各種出現されている。 【0006】ところが、上記冷却装置にあっては、機器本体を携帯して、例えば膝等に置いて使用する携帯用電子機器に適用した場合、その使用環境に応じて、ヒートパイプ1の傾斜角θが、図7に示すように0°<θ<180°で使用したり、あるいは図8に示すように−180°<θ<0°で使用したりする虞れを有する。これによると、ヒートパイプの熱輸送特性が図9に示すように、その配管傾斜角に応じて、熱輸送特性が大きく変化するために、電子機器の使用環境に応じて熱制御が困難となるという問題を有する。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従来の冷却装置では、携帯用電子機器に適用すると、電子機器の使用環境に制約を受け、使用環境に応じて信頼性の高い熱制御が困難となるという問題を有する。 【0008】この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、構成簡易にして、使用環境に影響を受けることなく、安定した高精度な熱制御を実現し得るようにした電子機器及びその冷却装置を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】この発明は、熱輸送路を有する第1及び第2のヒートパイプを連設して相互の端部が熱的に結合されたヒートパイプ本体と、前記第1及び第2のヒートパイプの各一端部に対して熱的に結合される発熱体と、前記第1及び第2のヒートパイプの各他端部に対して熱的に結合され、前記発熱体の熱量が前記第1及び第2のヒートパイプを介して輸送される放熱手段とを備えて冷却装置を構成した。 【0010】上記構成によれば、ヒートパイプ本体は、略平行に配置された状態で、発熱体の熱量が第1及び第2のヒートパイプの双方で効率的に放熱手段に輸送され、傾斜されると、この傾斜角に応じて、第1あるいは第2のヒートパイプの一方が効率的に動作して発熱体の熱量を放熱手段に輸送して熱制御する。従って、ヒートパイプ本体の傾斜角に影響されることなく、効率的な熱輸送が実現されて、各種の使用環境における安定した熱制御が可能となる。 【0011】また、この発明は、機器本体内に配管されるものであって、熱輸送路を有する第1及び第2のヒートパイプを連設して相互の端部が熱的に結合されたヒートパイプ本体と、このヒートパイプ本体の第1及び第2のヒートパイプの各一端部に対して熱的に結合される前記機器本体内に収容された発熱体と、前記ヒートパイプ本体の第1及び第2のヒートパイプの各他端部に対して熱的に結合され、前記発熱体の熱量が該第1及び第2のヒートパイプを介して輸送される放熱手段とを備えて電子機器を構成した。 【0012】上記構成によれば、ヒートパイプ本体は、略平行に配置された状態で、機器本体内の発熱体の熱量が第1及び第2のヒートパイプの双方で効率的に放熱手段に輸送され、傾斜されると、この傾斜角に応じて、第1あるいは第2のヒートパイプの一方が効率的に動作して発熱体の熱量を放熱手段に輸送して熱制御する。従って、機器本体が傾斜されてヒートパイプ本体の傾斜角が変化された状態においても、発熱体の熱量の効率的な輸送が実現されて安定した熱制御が実現され、機器本体の携帯使用が可能となる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1はこの発明の一実施の形態に係る電子機器を示すもので、機器本体10には、電子回路を構成するCPU等の発熱体11を含む各種部品が搭載された印刷配線基板12が収納される。そして、印刷配線基板12の発熱体11には、直線状に連設される第1及び第2のヒートパイプ13a,13bの一端部がそれぞれ熱的に結合される。 【0014】即ち、第1及び第2のヒートパイプ13a,13bは、図2に示すように直線状に連設されて相互間が結合部材14を介して熱的に結合され、この一端部間には上記発熱体11が、例えば伝熱材15を介して熱的に結合されて配設される。結合部材14は、熱伝導性材料で、螺子結合構造あるいはカシメ構造により第1及び第2のヒートパイプ13a,13bを直線状に連設するように構成される。 【0015】また、印刷配線基板12には、例えば金属材料で形成される放熱板16が並設される。この放熱板16には、上記第1及び第2のヒートパイプ13a,13bの他端部がそれぞれ熱的に結合される。そして、この放熱板16には、複数のヒートパイプ17が第1及び第2のヒートパイプに対応して所定の間隔を有して配置されてそれぞれ熱的に結合される。これにより、ヒートパイプ17は、発熱体11の熱量が第1及び第2のヒートパイプ13a,13bを介して放熱板16に輸送されると、その熱量を放熱板16の全面に分散させて発熱体11を所望の温度に熱制御する。 【0016】そして、上記機器本体10の印刷配線基板12上には、キーボード18が配設され、このキーボード18は、上記印刷配線基板12の電子回路に電気的に接続される。 【0017】また、機器本体10には、液晶ディスプレイ(LCD)19が、矢印方向に回動自在に組付けられる。なお、上記第1及び第2のヒートパイプ13a,13bとしては、円形や矩形状等各種の形状のものにおいて、適用可能である。 【0018】上記構成において、キーボード18が操作されて電子回路が動作されると、発熱体11が発熱される。すると、この発熱体11の熱量は、第1及び第2のヒートパイプ13a,13bに伝熱され、該第1及び第2のヒートパイプ13a,13bを介して放熱板16に輸送される。ここで、放熱板16に輸送された熱量は、ヒートパイプ17により放熱板16の全面に均一的に輸送されて放熱される。この結果、発熱体11は、所望の温度に熱制御される。この際、印刷配線基板12には、発熱体11の熱量が直接的に伝熱されることがないことで、初期の温度に保たれ、図示しない他の搭載部品の温度上昇が防止される。 【0019】そして、上記発熱体11の動作状態において、例えば図3に示すように機器本体10が水平面に対して傾斜角θで傾斜された場合には、発熱体11が第1のヒートパイプ13aの上流側で、第2のヒートパイプ13bの下流側に位置することで、第2のヒートパイプ13bが効率的に駆動され、発熱体11で発生した熱量が第2のヒートパイプ13bを介して放熱板16に輸送される。ここで、放熱板16に輸送された熱量は、他のヒートパイプ17を介して放熱板全面に均一的に輸送され、同様の熱制御が行われる。 【0020】また、機器本体10が傾斜角(−θ)に傾斜されると、第1ののヒートパイプ13aの下流側で第2のヒートパイプ13bの上流側に位置することで、第1のヒートパイプ13aが効率的に駆動され、発熱体11の熱量を放熱板に輸送する。そして、放熱板16に輸送された熱量は、他のヒートパイプ17を介して放熱板全面に均一的に輸送され、同様の熱制御が行われる。 【0021】このように、上記冷却装置は、熱輸送路を有する第1及び第2のヒートパイプ13a,13bを連設して相互の端部を熱的に結合して、これら第1及び第2のヒートパイプ13a,13bの各一端部に対して発熱体を熱的に結合して配置し、発熱体11の熱量を第1及び第2のヒートパイプ13a,13bを介して放熱板16に輸送して熱制御するように構成した。 【0022】これによれば、第1及び第2のヒートパイプ13a,13bが略平行に位置した状態で、発熱体11の熱量が第1及び第2のヒートパイプ13a,13bの双方で効率的に放熱板に輸送され、傾斜されると、この傾斜角に応じて、第1あるいは第2のヒートパイプ13a,13bの一方が効率的に動作して発熱体11の熱量を放熱板16に輸送して熱制御することにより、その配管の傾斜角に影響されることなく、効率的な熱輸送が実現されて、各種の使用環境における安定した熱制御が可能となる。 【0023】また、上記冷却装置を備えて電子機器を構成した。これによれば、機器本体10が傾斜されて第1及び第2のヒートパイプ13a,13bの傾斜角が変化された状態においても、発熱体11の熱量の効率的な輸送が実現されて安定した熱制御が実現されることにより、機器本体10の携帯使用が実現され、その使用形態の多様化が図れる。 【0024】また、上記実施例の形態では、第1及び第2のヒートパイプ13a,13bを直線状に連設して熱的に結合するように構成したが、これに限ることなく、例えば図4に示すようにヒートパイプ13を3本以上、熱伝導性材料で形成した結合部材20を介して放射状に熱的に結合するように構成してもよい。この場合、結合部材は、螺子結合構造で結合配置したり、あるいはカシメ構造により、ヒートパイプ13をワンタッチで放射状に組付けるように構成される。 【0025】さらに、この発明は、上記実施の形態に限ることなく、図5及び図6に示すように構成してもよい。但し、図5及び図6においては、前記図1乃至3と同一部分については、同一符号を付して、詳細な説明については、省略する。 【0026】図5は、ヒートパイプ21の熱輸送路の中間部をつぶして閉塞部22を形成して、2つの輸送路21a,21bに分離し、その閉塞部21に発熱体11を、例えば伝熱材15を介して熱的に結合するように構成したものである。これによれば、そのパイプ構造上、発熱体11を取付けるヒートパイプ21の取付箇所を堅牢にすることが可能となり、容易に強固に構成を得ることが可能となり、さらに良好な効果が期待される。 【0027】また、図6は、上記熱輸送路の中間部をつぶして閉塞し、2つの熱輸送路21a,21bを形成したヒートパイプ21を、その閉塞部22を重ねるようにして略十字状等の放射状に組合わせ、この重ね合わせた中心部に発熱体11を熱的に結合して取付け、各他端部を放熱板16に熱的に結合するように構成したものである。これによっても、同様にハートパイプ21が傾斜角θで傾斜された場合にも、所望の熱輸送効率を得ることが可能となり、同様の効果が期待される。 【0028】さらに、この発明は、上記実施の形態では、印刷配線基板12に搭載される発熱体11の熱制御に適用した場合で説明したが、これに限ることなく、ハードディスク装置(HDD)、バッテリパック、DVD等の各種電子機器の冷却システムとして適用することが可能であり、いずれの機器においても同様の効果が期待される。よって、この発明は上記実施の形態に限ることなく、その他、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることは勿論のことである。 【0029】 【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれば、構成簡易にして、使用環境に影響を受けることなく、安定した高精度な熱制御を実現し得るようにした電子機器及びその冷却装置を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003078 【氏名又は名称】株式会社東芝
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月20日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外6名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−17375 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月22日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−164170 |
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