| 【発明の名称】 |
電子機器用放熱器 |
| 【発明者】 |
【氏名】小村 啓一
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| 【要約】 |
【課題】放熱器本体の下流側の温度が上流側より高くなって、下流側に取り付けられた発熱素子が熱ストレスで性能や寿命が早期に低下する。
【解決手段】上流側と下流側が開口された半密閉構造の第1放熱器本体2の下流側端部に、上流側と下流側が開口された半密閉構造の第2放熱器本体3の上流側が位置するように設け、かつ上記第1放熱器本体2の上流側開口部に、第1、第2放熱器本体2,3内に冷媒を流通させて、第1、第2放熱器本体2,3を内側から冷却する第1強制冷却手段5を設けると共に、上記第2放熱器本体3の近傍には、第2放熱器本体3の外側を冷却する第2強制冷却手段6を設けたものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上流側と下流側が開口された半密閉構造の第1放熱器本体の下流側端部に、上流側と下流側が開口された半密閉構造の第2放熱器本体の上流側が位置するように設け、かつ上記第1放熱器本体の上流側開口部に、第1、第2放熱器本体内に冷媒を流通させて、第1、第2放熱器本体を内側から冷却する第1強制冷却手段を設けると共に、上記第2放熱器本体の近傍には、第2放熱器本体の外側を冷却する第2強制冷却手段を設けたことを特徴とする電子機器用放熱器。 【請求項2】 第1放熱器本体と第2放熱器本体の間を結合器を介して接続してなる請求項1記載の電子機器用放熱器。 【請求項3】 第1放熱器本体の下流側に、第2放熱器本体を一体に設けてなる請求項1記載の電子機器用放熱器。 【請求項4】 第1放熱器本体と第2放熱器本体の両側壁内に、冷媒を封入したヒートパイプを貫通させて設けてなる請求項1記載の電子機器用放熱器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明はICやLSIなどのように使用時発熱する素子(以下発熱素子という)を使用した電子機器の放熱器に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、発熱素子を使用した電子交換装置や、地上基地局装置などの電子機器においては、処理能力の高度化、制御機能の複雑化、高精度化等の要求とともに、少ないスペースにも容易に設置できるように省スペース化が要求されている。 【0003】このため電子機器内の発熱密度、すなわち単位面積当り、もしくは単位体積当りの発熱量が高くなって、性能の低下を招く虞があることから、冷却能力の高い電子機器用放熱器が要望されており、従来から種々の電子機器用放熱器が提案され、実用化されている(例えば実開昭58−78592号公報など)。 【0004】図5は従来の電子機器用放熱器の一例を示すもので、放熱器本体aの外側面に複数の発熱素子bがビスcにより取付けられていて、これら発熱素子bより発生された熱は放熱器本体aにより放熱される。 【0005】放熱器本体aは、両端が開口した半密閉構造の箱形に形成されていて、内部には、上下方向に間隔を存して複数の放熱フィンdが空気の流通方向と平行するように配置されている。 【0006】また放熱器本体aの上流側の開口部には、強制冷却ファンeが取付けられていて、これら強制冷却ファンeと上記放熱器本体aにより放熱ユニットfが構成されていると共に、この放熱ユニットfは電子機器の筐体g内に固定されている。 【0007】上記構成された従来の電子機器用放熱器では、電子機器の使用時発熱素子bより発生される熱により、放熱器本体aの表面温度は、初期値Tより上昇して放熱器本体aの全体に熱量ΔQ1を与える。 【0008】また強制冷却ファンeの動作により、強制冷却ファンeより送られる冷却空気が放熱器本体a内を通過する際に、放熱フィンdなどにより熱量ΔQ2が熱交換され、熱交換により暖められた空気は、下流側の開口より放熱器本体a外へ排出される。 【0009】そして発熱素子bより発生される熱量ΔQ1と、放熱器本体aより放熱される熱量ΔQ2が等しいときには、放熱器本体aの表面温度の上昇は止まり、放熱器本体a及び発熱素子bはT+ΔTa、T+ΔTb…T+ΔTnで平衡する。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】上記従来の電子機器用放熱器では、発熱素子bの発熱量ΔQ2が放熱ユニットfの放熱量ΔQ1より大きくなると、発熱素子bの表面温度がT+ΔTnよりさらにT+ΔTa1、T+ΔTb1…T+ΔTn1へと上昇し、その結果発熱素子bが加熱して、性能が低下したり、寿命が短くなるばかりか、最悪の場合、破壊されるなどの不具合がある。 【0011】なお上記各温度の関係式を次の数式に示す。 【0012】 【数1】また上記従来の放熱器本体aでは、出口側に行くほど冷却空気が暖められて冷却能力が低下するため、実際には次の数式2に示すようになる。 【0013】 【数2】上記数式2で明らかなように、各発熱素子bの発熱量が等しい場合、下流側の開口部に近い場所に取付けられた発熱素子bがもっとも大きな熱ストレスを受ける。 【0014】この発明は上記従来の不具合を改善するためになされたもので、冷却能力の高い電子機器用放熱器を提供することを目的とするものである。 【0015】 【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達成するため、発熱素子が取付けられた第1放熱器本体の下流側に、第2放熱器本体を設けて、第1放熱器本体の下流側の熱を第2放熱器本体へ伝播させて、第2放熱器本体で放熱するようにしたことから、第1放熱器本体の下流に取付けられた発熱素子の熱ストレスが高くなって、発熱素子の性能や寿命が低下したり、破壊されるのを未然に防止することができる。 【0016】 【発明の実施の形態】この発明の請求項1に記載の発明は、上流側と下流側が開口された半密閉構造の第1放熱器本体の下流側端部に、上流側と下流側が開口された半密閉構造の第2放熱器本体の上流側が位置するように設け、かつ上記第1放熱器本体の上流側開口部に、第1、第2放熱器本体内に冷媒を流通させて、第1、第2放熱器本体を内側から冷却する第1強制冷却手段を設けると共に、上記第2放熱器本体の近傍には、第2放熱器本体の外側を冷却する第2強制冷却手段を設けたものである。 【0017】上記構成により、第1放熱器本体の下流側の熱が第2放熱器本体側へ伝播して、第2放熱器本体により冷却されるため、第1放熱器本体の下流側に取付けられた発熱素子の熱ストレスが高くなって、性能や寿命が低下したり、破壊されるのを未然に防止することができる。 【0018】また第1強制冷却手段で第1、第2放熱器本体の内側を、そして第2強制冷却手段で第2放熱器本体の外側を冷却するため、内外を流通する冷媒が互いに混り合うことがないので、冷却能力が向上する。 【0019】この発明の請求項2に記載の発明は、第1放熱器本体と第2放熱器本体の間を連結器を介して接続したものである。 【0020】上記構成により、第1放熱器本体と第2放熱器本体を別個に製作し、かつ必要に応じてこれらを接続して使用できるため、汎用性が向上する。 【0021】この発明の請求項3に記載の発明は、第1放熱器本体の下流側に、第2放熱器本体を一体に設けたものである。 【0022】上記構成により、第1、第2放熱器本体の構造が単純化されるため、製作が容易となる。 【0023】この発明の請求項4に記載の発明は、第1放熱器本体と第2放熱器本体の両側壁内に、冷媒を封入したヒートパイプを貫通させて設けたものである。 【0024】上記構成により、第1放熱器本体側の熱がヒートパイプを介して効率よく第2放熱器本体へ伝播されるため、冷却性能がさらに向上する。 【0025】以下この発明の実施の形態を図1ないし図4に示す図面を参照して詳述する。 【0026】(実施の形態1)図1はこの発明の実施の形態1を示すもので、1は放熱ユニットを示す。 【0027】上記放熱ユニット1は第1放熱器本体2と、第2放熱器本体3と、これら放熱器本体2、3間を結合する結合器4と、冷却ファンよりなる第1強制冷却手段5及び第2強制冷却手段6より構成されている。 【0028】上記第1放熱器本体2は従来と同様に両端が開口した半密閉構造の箱形に形成されていて、内部には、上下方向に間隔を存して複数の冷却フィン2aが空気の流通方向と平行するよう配置されており、外側面に複数の発熱素子7がビスなどの固着具8で取付けられている。 【0029】上記第2放熱器本体3は、第1放熱器本体2の外形寸法とほぼ同じ形状の半密閉構造の箱形に形成されていて、内部に冷却フィンがない代りに、両外側面に複数の冷却フィン3aが取付けられている。 【0030】上記冷却フィン3aは、第2放熱器本体3の下方に設置された第2強制冷却手段6より送風される冷却空気により効率よく放熱できるよう各放熱フィン3aが縦方向に設置されている。 【0031】また第1、第2放熱器本体2、3間を結合する結合器4は、両端面が開口する半密閉構造の箱形に形成されていて、両端部に設けられた結合部4a、4bをビスなどの固着具9により第1放熱器本体2の下流側の開口部と、第2放熱器本体3の上流側の開口部にそれぞれ固着することにより、第1放熱器本体2と第2放熱器本体3を一直線状に結合できるようになっている。 【0032】そして第1放熱器本体2の上流側開口部に1基または複数基の第1強制冷却手段5がビスなどの固着具10により取付けられている。 【0033】そして上記構成された放熱ユニット1は、電子機器の筐体12内に固定されている。 【0034】次に上記構成された電子機器用放熱器の作用を説明すると、電子機器の使用時発熱素子より発生される熱により、第1放熱器本体2の表面温度は、初期値Tより上昇して第1放熱器本体2の全体に熱量ΔQ11を与える。 【0035】また第1強制冷却手段5の動作により、強制冷却手段5より送られる冷却空気が第1放熱器本体2内を通過する際に、放熱フィン2aなどにより熱量ΔQ12が熱交換され、熱交換により暖められた空気は、結合器4内を通って第2放熱器本体3内に達する。 【0036】そして第1放熱器本体2より結合器4を介して第2放熱器本体3へ伝播された熱量ΔQ11の一部ΔQ12は、第2強制冷却手段6により冷却される放熱フィン3aにより冷却空気と熱交換されて放熱される。 【0037】これによって発熱素子7の表面温度は、それぞれT+ΔTa2、T+ΔTb2…T+ΔTn2となって、従来の電子機器用放熱器より十分低い温度で平衡すると共に、第1放熱器本体2の下流側に第2放熱器本体3を結合器4を介して結合したため、第1放熱器本体2の下流側の熱が結合器4を介して第2放熱器本体3へと伝播されて冷却されるようになり、これによって第1放熱器本体2の下流側の表面温度が従来のように高くなることがないので、第1放熱器本体2の下流側に取付けられた発熱素子7がもっとも大きな熱ストレスを受けることもなくなる。 【0038】なお上記実施の形態1では、第1放熱器本体2を通過した冷却空気のほぼ全部を第2放熱器本体3へ送り込むようにしたが、冷却空気の一部を第2放熱器本体3へ送り込むようにしてもよい。 【0039】(実施の形態2)図2に示す実施の形態では、第1放熱器本体2の下流側に第2放熱器本体3の上流側開口部が嵌合する嵌合部2bを形成して、第1放熱器本体2に直接第2放熱器本体3を結合することにより、結合器4を省略したもので、結合器4が不要となるため構成が簡単となる効果がある。 【0040】(実施の形態3)図3に示す実施の形態では、第1放熱器本体2と第2放熱器本体3を一体化したもので、第1放熱器本体2と第2放熱器本体3を別体に製作する必要がないため、製作及び組立てが容易となる。 【0041】(実施の形態4)図4に示す実施の形態では、第1放熱器本体2と第2放熱器本体3の両側壁内に、複数のヒートパイプ13を貫通させて、これらヒートパイプ13内に、減圧した状態で水やアンモニア等の冷媒を封入したもので、第1放熱器本体2の熱がヒートパイプ13を介して第2放熱器本体3へ効率よく伝播されるため、冷却能力はさらに向上する。 【0042】なお上記実施の形態2ないし4の何れも、実施の形態1と同様に第1強制冷却手段5及び第2強制冷却手段6を装備しているが、図面では省略してある。 【0043】またこれらの作用は、実施の形態1と同様なのでその説明も省略する。 【0044】さらに何れの実施の形態の場合も、第1、第2強制冷却手段5、6に冷却ファンを使用しているが、冷却水や冷却油等の冷媒をポンプなどで循環させて冷却するようにしてもよい。 【0045】 【発明の効果】この発明は以上詳述したように、発熱素子が取付けられた第1放熱器本体の下流側に第2放熱器本体を設け、かつ第1強制冷却手段により上記第1放熱器本体の上流側から第2放熱器本体の下流側へ空気などの冷媒を流通させて、第1、第2放熱器本体内を冷却すると共に、上記第2放熱器本体の外側を、第2強制冷却手段により冷却するようにしたことから、第1放熱器本体の下流側の熱が第2放熱器本体に伝播されて冷却されるため、第1放熱器本体の下流側の温度が大幅に上昇することがない。 【0046】これによって第1放熱器本体の下流側に取付けられて発熱素子が過熱して、性能や寿命が低下したり、破壊されるなどの不具合を解消することができると共に、第1強制冷却手段で第1、第2放熱器本体の内側を、そして第2強制冷却手段で第2放熱器本体の外側を冷却するようにしたことから、冷媒が互いに混り合うことがなく、これによって冷却効率も大幅に向上する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月19日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】青木 輝夫
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| 【公開番号】 |
特開平11−17370 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月22日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−178989 |
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