| 【発明の名称】 |
高画質ディジタル映像データのコピープロテクト方法ならびに装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】深貝 栄治
|
| 【要約】 |
【課題】本発明は、暗号が解かれた後のディジタル高画質データに対し、故意に画質を落とすための処理を施すことにより、ディジタルコピープロテクションをより完全なものとすることを課題とする。
【解決手段】本発明は、輝度信号、色差信号を処理するカラーパレット74に書きむデータを操作することによって画質を低下させ、ディジタル高画質データの複製を禁止する。例えば、カラーパレットに書き込むデータを間引くことにより画質を劣化させることができる。このことにより、DVDの高画質ディジタルデータの無制限な複製を防止できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 カラーパレットを用いて高画質ディジタル映像データに色修飾を施し表示系に対しそのデータを転送することにより所望の表示を行なう高画質ディジタル映像表示システムにおいて、上記カラーパレットに書きむべきデータを間引き画質を低下させることによりディジタル高画質データの複製を禁止することを特徴とする高画質ディジタル映像データのコピープロテクト方法。 【請求項2】 ディジタル映像データに色修飾を施し、そのデータを内蔵するメモリに書き込み、ディジタルビテオインタフェースを介し表示系にそのデータを転送するカラーパレットと、カラーパレットに書き込むべきディジタル映像データに間引き処理を施し、書き込むデータによっては画質を低下させディジタル高画質データの複製を禁止する制御回路とを具備することを特徴とする高画質ディジタル映像データのコピープロテクト装置。 【請求項3】 上記制御回路は、バスを介して転送される圧縮映像データを取り込む入力回路と、その圧縮映像データの暗号を解くディジタルコピーガード回路と、圧縮されたデータを伸張するデコーダ回路と、デコーダ回路により出力されるディジタル映像データに色修飾を施すとともに、そのデータを間引くカラーパレット回路とから成ることを特徴とする請求項2記載の高画質ディジタル映像データのコピープロテクト装置。 【請求項4】 カラーパレットにより出力されるデジタル映像データに対して画質劣化のための処理を施し、ディジタルビデオインタフェースに供給する画質劣化回路を更に具備することを特徴とする請求項2記載の高画質ディジタル映像データのコピープロテクト装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、高画質ディジタル映像データのコピープロテクト方法ならびに装置に関する。 【0002】 【従来の技術】DVD(Digital Video Disk)の登場により高画質の映像が再生できるようになった。これに伴いディジタル高画質映像データの複製を防止するコピープロテクションが技術的課題となっている。特開平4−245063号にコピープロテクション技術が開示されている。具体的には、ビデオ信号の再生時、ビデオ信号とインタリーブ関係を保持して重畳されているスプリアス信号が検出されたときに記録動作を禁止することにより、スプリアス信号の重畳されているビデオ信号のコピーを禁止する、アナログコピープロテクションである。 【0003】上述した従来例は、スプリアス信号検出器を設け、輝度信号にスプリアス信号が重畳されていることを検知した場合、記録処理回路に記録動作の禁止をもたらす制御信号を送る。この動作によりスプリアス信号の重畳されたビデオデータの複製を防止するアナログコピープロテクションである。近年このDVDを周辺機器として接続するパーソナルコンピュータが市場を賑わしているが、ディジタル高画質データを扱うDVDパソコンにおいて上記従来技術を採用することができない。CPUやバス上はデータが暗号化されているため、プロテクションはなされているものの、DVDデコーダボード上では、暗号を解除したディジタルの高画質データがそのままケーブルを介して表示ボードへ送られ、ディスプレイ上に表示される。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来、映像データにつき、アナログコピーガードとディジタルコピーガード処理が行われ、無制限な複製を防止する機能を持たせてあったが、完全な防止ではなく、従って、暗号が解除されたディジタルの高画質データについては、そのままコピーされてしまう危険性があった。 【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、暗号が解かれた後のディジタル高画質データに対し、故意に画質を落とすための処理を施すことにより、ディジタルコピープロテクションをより完全なものとする、ディジタル映像データのコピープロテクト方法ならびに装置を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の高画質ディジタル映像データのコピープロテクト方法は、輝度信号、色差信号を処理するカラーパレットに書きむデータを間引くことによって画質を低下させ、ディジタル高画質データの複製を禁止することを特徴とする。 【0007】本発明の高画質ディジタル映像データのコピープロテクト装置は、ディジタル映像データに色修飾を施して内蔵するメモリに書き込み、ディジタルビテオインタフェースを介して表示系にデータを転送するカラーパレットと、カラーパレットに書き込むべきディジタル映像データに加工処理を施し、書き込むデータによっては画質を低下させディジタル高画質データの複製を禁止する制御回路とを具備することを特徴とする。制御回路は、バスを介して転送される圧縮映像データを取り込む入力回路と、その圧縮映像データの暗号を解くディジタルコピーガード回路と、圧縮されたデータを伸張するデコーダ回路と、デコーダ回路により出力されるディジタル映像データに色修飾を施すとともに、そのデータを加工するカラーパレット回路とから成ることを特徴とする。 【0008】このことにより、暗号が解かされた後のディジタル高画質データに対して故意に画質を落とすための処理を行ない、ディジタルコピープロテクションをより完全なものにすることができる。 【0009】 【発明の実施の形態】図1は、本発明のディジタル映像データのコピープロテクト方法をDVDパソコン上で実現したときのDVDパソコン構成を示すブロック図である。図において、1はシステムの制御中枢となるCPUであり、メモリ2に格納されるプログラムに従い演算制御、もしくはシステムに接続される各周辺装置のコントロールを行なう。3はハードディスクドライブ(HDD)であり、メモリ2が不揮発性の高速小容量記憶を特徴とするのに対し、不揮発性の大容量記憶を特徴とする。4はユーザの意図をシステムに伝える入力インタフェースの役割を果たすマウス、キーボード等の入力装置である。4はPCI(Peripheral Component Interconnect)バスであり、アドレス、データ、コントロールのためのラインが複数本で構成される高速バスであり、上述した各装置1,2,3,4、ならびに後述するDVD−ROMドライブ6、DVDデコーダボード7、表示コントローラ8が共通接続され、これら装置間のデータ交換路となる。 【0010】DVD−ROMドライブ6は、装填されるDVD−ROMメディアからの情報の読み取りを行う。DVDデコーダボード7は、PCIバス5上を伝播するMPEG2情報等の伸張を行い、アナログ音声情報をアンプ、スピーカに出力し、アナログ映像情報をテレビに出力し、また、ディジタル映像情報を表示コントローラ8へ送る。DVDデコーダボード7の内部構成は図3に示されている。表示コントローラ8は、DVDデコーダボード7から受けたディジタル映像データをパソコン用CRT(ディスプレイ)上のウインドウに映し出せる状態にしてモニタ出力する。 【0011】図2は、上述した構成におけるシステム全体の動作手順の概略を示すフローチャートである。ユーザはまず電源をONし、入力インタフェース4を介してDVD−ROMドライブ6のトレイを開ける(ステップS21,22)。そしてDVD−ROMメディアを挿入する(ステップS23)。そして、HDD3にインストールされているOS(基本ソフトウェア)上で動作するDVDプレーヤアプリケーションをマスウ操作することにより、DVD−ROMメディアの再生を行なうことができる(ステップS24)。DVD−ROM内のデータは、画像(動画)についてはMPEG2と称する圧縮規格にて、また、音声についてはAC−3と称する規格で圧縮されている。サブピクチャ(字幕)のデータも収められている。これらのデータは、DVD−ROMメディア上では暗号化されている。 【0012】再生の際、データは、DVD−ROMドライブ6からPCIバス5を経由してメモリ2に一時的に蓄えられ、再びPCIバス5を経由してDVDデコーダボード7へ送られる(ステップS25,26)。この過程でデータは全て暗号化されたままである。そして、DVDデコーダボード7上で暗号が解かれ、データの伸張が行われる(ステップS27,28)。詳細は後述する。そして、平文、即ち、暗号の解かれたデータとなった情報がディジタルビデオインタフェースと呼ばれるPCIバス5とは独立な専用伝送路を経由して表示コントローラ8へ送られる。ここで、CRTイメージのデスクトップ画面上の1つのウィンドウへ映像情報を映し出すこがとができるように処理を行い、CRTモニタへ送り表示させる。ディジタルビデオインタフェースを伝播する映像情報は平文の高画質ディジタルデータである。 【0013】そこで、ここからCRTへ出力するまでの過程のいずれかの個所において、第三者が情報を搾取してしまうと高画質な映像情報が画質の劣化を伴わず、難解でも複製されてしまうという事態が生じる可能性がある。これを解決するために、DVDデコーダボード7上のカラーパレットで以下に述べる処理を行なう。 【0014】DVDデコーダボード7は、インタフェース部71、ディジタルコピーガード部72、デコーダ73、カラーパレット5で構成され、PCIバス5と上述したディジタルビデオインタフェースを介したグラフィックアクセラレータボード80間に接続される。グラフィックアクセラレータボード80は、図1に示す表示コントローラ8の一部である。 【0015】図において、PCIバス5を介して伝播される暗号化されたDVDの映像データはインタフェース部71にて受信され、DVDデコーダボード7上に取り込まれる。そして、ディジタルコピーガード72で暗号が解かれ、そのデータはデコーダ73に供給され、ここで圧縮されたDVDのデータの伸張処理が行われる。カラーパレット74はデコーダ73出力を受け、輝度信号及び色差信号の調整を行ない、ディジタルビデオインタフェースを介してグラフィックアクセラレータボード80にそのディジタル映像データを送る。グラフィックアクセラレータボード80は、ディジタル映像データを処理してCRTモニタへ出力する。 【0016】上述した構成において、まず、DVD−ROMドライブ6でDVD−ROMメディアから読まれたデータがPCIバス5を経由してDVDデコーダボード7に入ってくる。そして、ディジタルコピーガード72と称するLSIにより暗号の鍵が解除され、平文、即ち、暗号のかかっていないデータとなる。ディジタルコピーガード72を介して入力されるデータは、デコーダ73により伸張され、カラーパレット74にて輝度信号、色差信号に変換処理を施し画質調整が行われる。そして、ディジタルビデオインタフェースを介してグラフィックアクセラレータボード80にディジタルデータが転送される。 【0017】本発明では、カラーパレット74を用い、以下の処理を行なうことにより、画質を僅かながら落としている。このことにより、ディジタルビデオインタフェースでの高画質データの複製を禁止するものである。図4に画質劣化のためのカラーパレットの設定例を示す。横軸(x)に入力、縦軸(y)に出力を目盛り、輝度信号の変化が示されている。y=xのグラフを与えれば信号は無変換となるが、ところところでデータを間引き、潰している。図4に示すグラフの例では6個所のデータを潰すことにより全体としてやや画質が低下する。この設定により高画質ディジタル映像データの複製を禁止する。カラーパレット74は、RAMならびにRAMに対してデータをリードライトするメモリ制御回路から成り、データを書き込むときにデータの間引き操作が行われる。この間引き操作は、画質劣化の指示があったときにソフトウェアにより実現しても良いし、あるいはハードウェアによる専用の劣化処理回路を設けても良い。 【0018】図4に示すカラーパレット設定グラフをIC化してDVDデコーダボード7を構成した場合の実施形態を図5に示す。ここではそのICを画質劣化部76と称する。この場合、ブライトネス、コントラスト、色合いの調整はカラーパレット74に対してソフトウェアで書き込む値を変えることにより行なうが、それとは別に高画質ディジタル映像データの劣化を行なうための専用のハードウェア(画質劣化回路75)が用意されることになる。 【0019】以上説明のように、本発明は、ディジタル高画質データ転送系において、輝度、色差信号を処理するカラーパレットにてディジタルデータを間引いて書き込み、これを表示制御系へ転送することにより、やや画質を落としながらディジタル高画質データの複製を禁止するものである。このことにより、ディジタル高画質データの無制限な複製を防止できる。 【0020】 【発明の効果】以上説明のように、本発明は、輝度信号、色差信号を処理するカラーパレットに書きむデータを操作することによって画質を低下させ、ディジタル高画質データの複製を禁止することを特徴とするものであり、輝度信号、色差信号を若干加工することで高画質映像データの画質を落とし無制限な複製から防止できる。これをカラーパレットRAMへの書き込みを行なうソフトウェア記述により実現した場合、従来からあるハードウェアは何ら変更することなく実現できるため、低コストで開発が可能となる。また、この画質劣化処理をハードウェアチップで実現する場合にはよりセキュリティの向上がはかれる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000003078 【氏名又は名称】株式会社東芝
|
| 【出願日】 |
平成10年(1998)2月27日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】大胡 典夫 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開平11−252498 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)9月17日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−47503 |
|