| 【発明の名称】 |
ワークフロー管理システム |
| 【発明者】 |
【氏名】関 洋子
【氏名】秋藤 俊介
【氏名】阪口 俊昭
【氏名】玉樹 正人
【氏名】青木 篤
【氏名】鶴田 誠也
【氏名】大津 雄二
【氏名】登坂 修
|
| 【要約】 |
【課題】本発明は、ワークフロー管理システムにおいて組織変更が生じ、電子化文書の割当先を決定する割当ルールに合致するリソースが存在しなくなった場合、社内および、変更前リソースと取引関係にあった外部取引企業に対してBP定義(1120)の更新支援を提供するものである。
【解決手段】変更箇所と、新たな割当先となる他の部門を検索・取得し、BP定義更新の参考として表示することで、管理者が変更箇所を検索したり新たに割当先を探し出す煩わしさを軽減することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】電子化した文書の処理の内容と順序を記述するビジネスプロセス定義と、組織の情報である組織情報を記憶する組織定義と、ビジネスプロセス定義に従って処理を決定するワークフローエンジンと、組織の構成単位である部門と処理との関係を記述した割当ルールと、割当ルールに従って部門を決定するリソースセレクションとから成るワークフロー管理システムにおいて、組織定義に記憶した組織情報に変更が生じた場合に該組織情報に関係するビジネスプロセス(BP)定義と割当ルールを出力する変更解析装置と、外部の組織情報の変更を受信した場合にビジネスプロセス定義を更新するビジネスプロセス更新装置とから構成されることを特徴とするワークフロー管理システム。 【請求項2】請求項1の更新解析装置は、生じた組織変更の種類を判別し、割当先を失った電子化文書の新たな割当先候補となる他の部門を検索・取得し通知することを特徴とするワークフロー管理システム。 【請求項3】請求項1の変更解析装置は、変更のあった部門を割当ルール中に含むBP定義を検索・取得して表示し、新たな割当先候補を割当ルールの更新例として示すことを特徴とするワークフロー管理システム。 【請求項4】請求項1のワークフロー管理システムにおいて、ワークフロー管理者によって割当ルールが更新されると、企業間取引において組織定義変更前の担当と取引関係にあった外部企業を取引履歴から検索・取得し、取得された取引企業のワーク管理サーバに担当変更と新たな担当とを通知する変更通知装置を有することを特徴とするワークフロー管理システム。 【請求項5】請求項4のワークフロー管理システムにおいて、取引企業側のワーク管理サーバが取引担当変更の通知を受け取り、変更前の担当を割当ルール中に含むBP定義を検索・取得し、割当ルール中の該担当を新たな担当に書き換えるビジネスプロセス更新装置を有することを特徴とするワークフロー管理システム。 【請求項6】電子化した文書の処理の内容と順序を記述するビジネスプロセス定義と、組織の情報である組織情報を記憶する組織定義と、ビジネスプロセス定義に従って処理を決定するワークフローエンジンと、組織の構成単位である部門と処理との関係を記述した割当ルールと、割当ルールに従って部門を決定するリソースセレクションとから成るワークフロー管理システムにおいて、組織定義に記憶した組織情報に変更が生じた場合に、変更箇所を検索し変更の種を判別するステップと、変更により割当先を失った電子化文書の新たな割当先候補となる他の部門を検索・取得するステップとから成るワークフロー管理システム。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子化文書の回覧実行時に各処理単位の担当を決定する機能を有するシステムに関し、特に、部門名のような組織固有の情報に基づいて担当を決定する機能を有するシステムに関する。 【0002】 【従来の技術】ワークフロー管理システムは、文書ベース業務の流れを自動化し、業務の円滑な遂行を目的とするシステムである。ワークフロー管理システムには、電子化文書の回覧実行時に各処理の実行担当を決定するリソースセレクションと呼ばれる機能がある。リソースセレクションは、具体的には、業務の処理内容と順序とを定義したビジネスプロセス(BP)定義中で記述され、各処理の実行担当を一定の条件に基づいて選択・決定する割当ルールに合致するリソースを、回覧中の文電子化文書に割り当てる機能である。 【0003】このようなリソースセレクションの技術には、組織の情報である組織情報に基づいて回覧を行うものも多い。例えば特開平8−202764号公報では、各ユーザが持つ役職名や職位を基に、電子化文書の次の割当先ユーザを決定するリソースセレクションの機能を提供している。この技術では、組織情報を用いて割当ルールを記述しているので、組織情報を管理する組織定義と割当ルールを包含するBP定義は別々に存在しながらも、リソースセレクション実行時に、BP定義は組織定義を参照する必要がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、次のような問題がある。すなわち、組織情報に基づき割当ルールを記述している場合、組織変更の発生により組織情報が変化すると、BP定義の更新を行う必要があった。これは、割当ルール記述中に組織情報が出現し、BP定義と組織情報とを完全に分離して管理することが、実用上できないからである。実世界の企業においては、組織の変更は頻繁に起こり得る。しかし、組織変更の度にBP定義中から割当ルールの該更新箇所を探し出し書き換える処理を行うのは、煩わしいばかりか、処理を忘れてしまうことも起こりかねない。 【0005】本発明の目的は、組織変更が生じた場合に、その変更に応じて割当ルール中の更新すべき箇所を自動抽出し、変更内容と新たな割当先候補とを表示することにより、社内ワークフローシステムにおけるBP定義の更新支援を提供することにある。 【0006】本発明のさらに他の目的は、企業間取引において、変更前のリソースと取引関係にあった外部取引企業のワークフローシステムに対しても変更内容を通知し、通知を受けた取引企業のワーク管理サーバが、該担当を割当ルール中に含むBP定義の自動更新を行うことができるような、外部取引企業に対するBP定義更新支援を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、電子化文書のBP定義中において記述され組織の構成単位である部門と各処理とを結びつける割当ルールに合致する部門が、組織変更により存在しなくなった場合、社内および取引を持つ外部企業に対して、BP定義を更新するための支援機能を提供する。 【0008】本発明は、社内においては、変更通知を行うために、生じた組織変更の種類を判別し、割当先を失った電子化文書の新たな割当先候補となる他の部門を検索・取得し、BP定義管理者に対して通知する。また、変更のあった部門を割当ルール中に含むBP定義を検索・取得して表示し、新たな割当先候補を割当ルールの更新例として示すことで、BP定義の更新を促す。 【0009】さらに、本発明は、BP定義管理者によって実際に割当ルールが更新されると、企業間取引において変更前リソースと取引関係にあった外部取引企業を取引履歴から検索・取得し、取得された取引企業のワーク管理サーバに取引担当変更と新たな担当とを通知する。そして、取引担当変更の通知を受け取った取引企業側のワーク管理サーバが、変更前の担当を割当ルール中に含むBP定義を検索・取得し、割当ルール中の該担当を自動的に新たな担当に書き換えることを可能とするBP定義変更支援を提供する。 【0010】本発明によれば、社内ワークフローにおいては、組織変更の変更内容を通知することでBP定義更新の必要性を示すとともに、BP定義管理者が割当ルール中の該更新箇所を探し出す手順を省くことができる。 【0011】また、新たな割当先となる他の部門を検索・取得し通知するため、BP定義管理者が新たな割当先を探し出す煩わしさを軽減し、割当ルールの更新を迅速に行うことができる。 【0012】さらに、社内ワークフローシステムにおいて実際にBP定義管理者がBP定義を更新すると、更新内容が取引企業のワークフローシステムに通知され、ワーク管理サーバが自動的にBP定義を更新するため、取引企業に属するユーザは相手企業内の組織変更を意識することなく取引を継続することができる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の詳細を説明する。 【0014】図1は、本発明における処理手順の流れを示す。1000〜11000は処理フローである。1110は、ワークフロー管理者が組織の変更内容を入力したりBP定義の変更内容を入力するための入力装置である。1140は、本システムが組織変更の種類や新たな割当先候補を表示するための表示装置である。また、1170は社内ワークフローシステム、1190は取引企業内ワークフローシステムである。1180はネットワークであり、社内ワークフローシステム1170と取引企業内ワークフローシステム1190とを結合している。 【0015】図2は、この処理を行うワークフロー管理システムの構成図である。280はワーク管理サーバである。ワーク管理サーバ280は、次に示す各データベースを持つ。200は、電子化文書である。1150は、外部企業との企業間取引のログを格納している取引履歴である。1120は、電子化文書200の処理単位の内容と順序とを記述するBP定義である。1130は、組織内における組織情報を記憶する組織定義である。210は、組織の構成単位である部門と文書の処理単位との関係を記述する割当ルールであり、BP定義1120の中において記述されている。 【0016】次に、図2における各コンポーネントの機能を述べる。240は、BP定義1120に従って処理を決定し、処理が完了した電子化文書200を次のステップへと遷移させるワークフローエンジンである。230は、組織定義1130を、その状態変化をトリガとして監視するステータスウォッチャである。220は、電子化文書200の処理担当部門を割当ルール210と組織定義1130とから決定するリソースセレクションの機能を遂行するリソースセレクタである。250は、組織定義1130に記憶した組織情報に変更が生じた場合に、変更の種類を判別し、割当先を失った電子化文書200の新たな割当先候補となる他の部門を検索・取得し、更新すべき箇所を含むBP定義1120と割当ルール210とを、新たな割当先候補とともに表示装置1140に出力する更新解析装置である。 【0017】260は、企業間取引において組織定義変更前の担当と取引関係にあった外部企業を取引履歴1150から検索・取得し、取得された取引企業のワーク管理サーバ280に対して、変更解析装置250の出力に従って更新されたBP定義1120の内容を通知する変更通知装置である。270は、外部の組織情報の変更を受信した場合に、変更内容に従ってBP定義1120を更新するBP更新装置である。 【0018】図4は、本発明に係るワークフローシステムの1実施例で用いられるBP定義1120の概念図である。420は、処理の流れを示すノード遷移図である。430は、各処理単位の内容を示すノードである。440は、各ノード430が示す処理を順序付けるアローである。210は、各ノード430において指示される処理内容の担当リソースを選択するためにノード430毎に記述される割当ルールである。割当ルール210は、ノード430に割り当てられる部門を選択するための部門割当ルール400と、さらに、部門割当ルール400中に出現する部門毎に、各部門に属するどのユーザが実際に処理を行うかを決定するための部門内割当ルール410とから成る。 【0019】図3は、組織情報を管理する組織定義1130の概念図である。企業、部門、ユーザといったリソースは、それぞれ、企業オブジェクト360、部門オブジェクト370、ユーザオブジェクト380と呼ばれるオブジェクトである。図3に示す組織定義1130の例では、これらオブジェクトの包含関係は階層的に表現される。あるオブジェクトYが他のオブジェクトXの直下にある場合、オブジェクトXをオブジェクトYの親オブジェクト、オブジェクトYをオブジェクトXの子オブジェクトと呼び、オブジェクトX、Yは親子関係を持つと言う。例えば図3において、部門オブジェクト370は、ユーザオブジェクト380の親オブジェクトであり、企業オブジェクト360の子オブジェクトである。 【0020】また、組織定義1130では、各オブジェクトは属性310と呼ばれるオブジェクト固有の情報を持つ。図3に示す例では、部門オブジェクト370は部署名320、ロール(役割)330といった属性310を、ユーザオブジェクト380は姓名340、役職350といった属性310を持つ。この属性310のうち、部門オブジェクト370の部署名310やユーザオブジェクト380の姓名340等、オブジェクトの名を示すオブジェクト名は、ルートと呼ばれる企業オブジェクト360から始まる絶対名で表される。組織定義1130によっては、特定の属性310をキーとしたオブジェクトの検索を行うことができる。従って、例えば、部門のロール属性をキーとした部門割当ルール400や、ユーザの役職属性をキーとした部門内割当ルール410を記述し、その記述内容に従って電子化文書200を回覧することが可能である。 【0021】次に、図1に示す処理の流れに基づいて、図2の各部の動作を説明する。まず、組織変更が発生し、組織情報の変更を待つ状態(1000)にあるシステムに、入力装置1110から組織の変更情報が入力される。その結果、組織情報を記憶する組織定義1130に変更が生じ、組織定義1130の変更をトリガとして監視していたステータスウォッチャ230が起動し、組織定義1130の変更を変更解析装置250に通知する。変更前後の組織定義1130を、それぞれDIR1、DIR2と表記する。 【0022】変更解析装置250は、BP定義1120の部門割当ルール400中に出現する各部門が、DIR2のオブジェクトとして存在するかどうかを調べ、存在しない部門(オブジェクトXとする)を、組織変更によって変更された部門として、DIR1中から取得する(1010)。取得された部門を部門割当ルール400中に含むBP定義1120を検索して取得する(1020)。DIR1中に存在するオブジェクトXは、組織変更によって後に述べる4種類の変更のいずれかを受けたものと考えられ、変更解析装置250がその変更の種類を判別する(1030)。組織変更には、以下に示す4種類があり、オブジェクトXに生じた変更はそのいずれかになる。 【0023】(i)部門名称変更…ある部門の名称が変更する。 【0024】(ii)部門統合…2つ以上の部門を統合して、新たな1部門を生じる。 【0025】(iii)部門削除…ある部門を削除する。 【0026】(iv)部門分割…ある部門を分割して、2つ以上の新たな部門を生じる。 【0027】図5〜図8に、これら4種類の組織変更の概念を示す。図5は部門名称変更を、図6は部門統合を、図7は部門削除を、図8は部門分割の様子をそれぞれ示す。図9は、ステータスウォッチャ230から組織定義1130の変更情報を受け取った変更解析装置250が、生じた組織変更の種類を判別するためのアルゴリズムである。このアルゴリズムの分岐条件は、図10に示す組織の各変更の特徴に基づいている。 【0028】図10の特徴は、図5〜図8から明らかである。図9に示すアルゴリズムについて説明する。説明中で、S1(X)は、変更前の組織定義1130におけるオブジェクトXの子オブジェクトの集合、S2(X)は、変更後の組織定義1130におけるオブジェクトXの子オブジェクトの集合を表す。アルゴリズムはまず、変更前の組織定義DIR1において、オブジェクトBの子オブジェクトの集合S1(B)と、オブジェクトBの親オブジェクトA、さらに、オブジェクトAの子オブジェクトの集合S1(A)を取得する(900)。 【0029】次に、変更後の組織定義DIR2において、900で求めた親オブジェクトAの子オブジェクトの集合S2(A)を取得する(910)。処理の第1分岐である920では、生じた変更が削除かそれ以外かを判別する。これは、DIR1におけるオブジェクトBの親オブジェクトAと子オブジェクトの集合S1(B)とがDIR2において親子関係を持つかどうかによって判別される。これらが親子関係を持つ、すなわち、S1(B)の要素が全てS2(A)中に含まれるならば削除、そうでなければその他3つの変更のいずれかであると判断される。処理の第2分岐である930では、その他3つの変更を判別する。これは、DIR1におけるオブジェクトBの親オブジェクトAが組織変更前後における組織定義1130中で持つ子オブジェクトの個数で判別され、変更前後で変わらなければ名称変更、変更後に減少すれば統合、変更後に増加すれば分割が生じたものと判断される。 【0030】次に、更新解析装置250は、組織変更により割当先を失うことになる電子化文書200の、新たな割当先となる他の部門を検索・取得する1040。変更前後の組織定義(DIR1およびDIR2)の変化に基づき検索・取得する。新たな割当先部門は、1030で得られた組織変更の種類によって異なるはずである。図5〜図8に示す各変更に対し、部門Bの代わりとなり得る新たな割当先部門と、それを取得するアルゴリズムとを以下に示す。 【0031】(j)部門名称変更名称が変わっただけであり、業務内容には変更がないと考え、図5に示す部門Gを割当先とする。そのような部門Gを取得する過程を、図5を用いて示す。図5から、DIR1における部門BとDIR2における部門Gとは同じ親オブジェクトおよび子オブジェクトを持つことが分かるので、部門Bと同じ親および子オブジェクトを持つ部門をDIR2から見つけ出せば良いことになる。前提として、図9に示すアルゴリズム900において、DIR1における部門Bの親オブジェクトAおよび子オブジェクトの集合【0032】 【数1】S1(B)={C,D} ……(数1) 部門Aの子オブジェクトの集合【0033】 【数2】S1(A)={B,E} ……(数2) さらに、910において、DIR2における部門Aのオブジェクトの集合【0034】 【数3】S2(A)={E,G} ……(数3) は、すでに取得されている。 【0035】(ステップ1)S2(A)の各要素オブジェクトの子オブジェクトを取得する。 【0036】Eの子オブジェクトの集合【0037】 【数4】S2(E)={F} ……(数4) Gの子オブジェクトの集合【0038】 【数5】S2(G)={C,D} ……(数5) (ステップ2)(数1)および(数5)より、【0039】 【数6】S1(B)=S2(G) ……(数6) すなわち、BとGは組織定義の変更前後で同じ子オブジェクトを持つ。また、BとGは組織定義の変更前後で同じ親オブジェクトAを持つので、Gが組織変更後の新たな割当先となる。 【0040】(ii)部門統合統合で生じた新たな部門が業務内容をも統合すると考え、図6において新たに生じた部門Gを割当先とする。そのような部門Gを取得する過程を、図6を用いて示す。図6から、DIR1における部門BとDIR2における部門Gとは、同じ親オブジェクトを持つ。また、子オブジェクトに関しては、DIR1における部門Bの子オブジェクトの集合S1(B)を、DIR2における部門Gの子オブジェクトの集合S1(G)が包含することが分かる。従って、部門Bと同じ親オブジェクトを持ち、子オブジェクトの集合がS1(B)を包括するような部門をDIR2から見つけ出せば良いことになる。前提として、図9に示すアルゴリズムの900において、DIR1における部門Bの親オブジェクトAおよび子オブジェクトの集合【0041】 【数7】S1(B)={C} ……(数7) 部門Aの子オブジェクトの集合【0042】 【数8】S1(A)={B,D} ……(数8) さらに、910において、DIR2における部門Aの子オブジェクトの集合【0043】 【数9】S2(A)={F,G} ……(数9) は、すでに取得されている。 【0044】(ステップ1)S2(A)の各要素オブジェクトの子オブジェクトを取得する。 【0045】Fの子オブジェクトの集合【0046】 【数10】S2(F)={φ} ……(数10) Gの子オブジェクトの集合【0047】 【数11】S2(G)={C,E} ……(数11) (ステップ2)(数7)および(数11)より、【0048】 【数12】S1(B)⊂S2(G) ……(数12) すなわち、Gは、その子オブジェクトの集合が、S1(B)を包含するような部オブジェクトである。また、BとGは組織定義の変更前後で同じ親オブジェクトAを持つので、Gが組織変更後の新たな割当先となる。 【0049】(iii)部門削除DIR1における削除部門の親部門が、削除後に業務内容を包括するものと考え、図7における部門Aを新たな割当先とする。(i),(ii)のようなステップは必要なく、図9に示すアルゴリズムの900において取得したBの親オブジェクトAを新たな割当先とする。 【0050】(iv)部門分割…図8において、部門Bが分割されて生じるn個の部門B1,B2,…、Bnのいずれかが業務を引き継ぐものと考え、任意の一つである部門Bmを新たな割当先とする部門B1,B2,…、Bnを取得する過程を、図8を用いて示す。図8から、DIR1における部門BとDIR2における部門B1,B2,…、Bnとは、同じ親オブジェクトAを持つことが分かる。従って、S2(A)から、S1(A)とS2(A)の両方に存在するオブジェクトCを取り除いて、部門B1,B2,…、Bnを取得することができる。 【0051】前提として、図9に示すアルゴリズムにおける900において、DIR1における部門Bの親オブジェクトAおよび子オブジェクトの集合【0052】 【数13】S1(B)={φ} ……(数13) 部門Aの子オブジェクトの集合【0053】 【数14】S1(A)={B,C} ……(数14) さらに、910において、DIR2における部門Aの子オブジェクトの集合【0054】 【数15】 S2(A)={B1,B2,…,Bn,C} ……(数15) は、すでに取得されている。 【0055】(ステップ1)(数14)、(数15)より、【0056】 【数16】 S2(A)−S1(A)={B1,B2,…,Bn} ……(数16) これが、部門B分割の結果生じるオブジェクト集合である。この集合からランダムに選択する任意の1つを、組織変更後の新たな割当先とする。 【0057】変更解析装置250は、1020で取得したBP定義1120のノード遷移図420と、更新が必要な割当ルール210の該当箇所を表示装置1140に表示して、社内ワークフローシステム1170におけるBP定義管理者に対して通知する。同時に、更新の一例として、1040で検索・取得した部門を示す(1050)。 【0058】1050で通知を受けたBP定義管理者が最終的に新たな割当先部門を決定し、割当ルール210中の割当先部門の更新を入力装置1110から行う(1060)。 【0059】1060における更新の結果、該部門が旧部門から新部門へと変更され、部門変更に伴うユーザの移動も生じ得る。従って、部門割当ルール400に記述されている部門と、部門内割当ルール410に記述されているユーザとが、変更されることになる。変更通知装置260は、取引履歴1150を検索し、変更前のリソース(部門、ユーザ)と企業間取引の関係にあった企業が存在するならば、それを取得する(1070)。 【0060】また、外部企業との企業間取引に関しても、1070で取引企業が存在するような変更前リソースの業務は、変更後のリソースが引き継ぐものと考えることができる。変更通知装置260は、ネットワーク1180を介して、取得された外部取引企業のワーク管理サーバ280に対して変更前後のリソースを通知する(1080)。 【0061】この通知を受けた取引企業内ワークフローシステム1190では、ワーク管理サーバ260が通知発信元の認証を行う(1085)。正当な通知であれば、BP更新装置270が、通知された変更前リソースを部門割当ルール400または部門割当ルール410内に含むBP定義(1120)を検索し取得する(1090)。 【0062】BP更新装置270は、取得したBP定義1120中の該変更箇所を、変更前リソースから変更後リソースへと更新する(1100)。 【0063】上述の実施の形態において、社内ワークフロー1170におけるBP定義の更新を自動的に行わないのは、1040において変更解析装置250が一定のルールを基に検索・取得した新たな割当先が、本当に管理者の意図する新たな割当先として適当であるとは必ずしも言うことができないからである。管理者は、新たな割当先を決定するのに、1040に示すようなルールを採用しないかもしれない。従って、変更解析装置250は、1040に示すルールに基づく範囲でのみ、新たな割当先となる他の部門を検索・取得し、最終的な決定は、ワークフロー管理者に委ねている。 【0064】BP定義1120更新の自動化はされていないものの、BP定義1120更新の必要性の通知と共に、変更解析装置250の検索・取得した新たな割当先が表示されるので、それを参考に更新作業を進めることができる。一方、取引担当変更の通知を受ける取引企業内ワークフローシステム1190については、担当変更の通知を受け取ると、BP更新装置270が直ちにBP定義1120を変更する。企業間取引においては、取引が円滑に継続できさえすれば良く、取引担当の変更を子細に知ることはできず、またそのような必要性もない。従って、ワークフロー管理者が通知内容を確認し変更作業を実施するというのは無駄になるばかりか、変更の際の入力ミス等によりむしろ円滑な取引を妨げることにもなり兼ねないため、通知を受け取るとBP更新装置270が、BP定義1120を自動的に更新するようになっている。 【0065】上述の実施の形態においては、組織変更として、最も基本的な変更である(i)部門名称変更、(ii)部門統合、(iii)部門削除、(iv)部門分割の4種類を扱ったが、これら4つの変更を組み合わせることにより、より複雑な変更にも対応することができる。 【0066】また、本発明をユーザを示すオブジェクトに対して実施する場合、ユーザの姓名変更、退職による削除が、それぞれ(i),(iii)の変更に対応するものと考えられ、同様の手順でBP定義(1120)変更支援を提供することができる。 【0067】以上に述べたように、本実施例によれば、社内で生じた組織変更が(i)部門名称変更、(ii)部門統合、(iii)部門削除、(iv)部門分割といった4種類のどの変更であるのかを判別し、ワークフロー管理者に通知することにより、BP定義更新の必要性を認識させることができる。また、変更すべき箇所を表示することで、管理者が更新すべき箇所を検索する手間を省くばかりか、新たな割当先となる他の部門を通知することで、管理者による新たな割当先の決定を支援する。 【0068】さらに、本実施例によれば、社内の組織変更がそのまま取引のある外部企業のBP定義にも反映される。すなわち、社内でBP定義を更新すると、更新前リソースとの取引履歴がある外部企業を検索・取得し、そのような企業に対して変更前後のリソースを通知する。通知を受け取った取引企業のワーク管理サーバは、変更前リソースを割当ルール中に含む企業間取引のBP定義を検索・取得し、該担当を自動的に更新する。従って、取引企業側は、相手企業内での組織変更や、取引担当の変更を意識することなく、円滑に取引を継続することができる。 【0069】 【発明の効果】本発明によれば、社内で生じた組織変更については、ワークフロー管理者への通知を行うことで、BP定義更新の必要性を認識させる効果がある。また、変更箇所と、新たな割当先となる他の部門を検索・取得し、BP定義更新の参考として表示することで、管理者が変更箇所を検索したり新たな割当先を探し出す煩わしさを軽減することができる。 【0070】さらに、管理者がBP定義中の割当ルールを更新すると、外部取引企業のワーク管理サーバに担当変更通知が届き、該担当を自動的に更新するので、取引企業側は、取引担当の変更を意識することなく取引を継続することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所
|
| 【出願日】 |
平成10年(1998)6月9日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】小川 勝男
|
| 【公開番号】 |
特開平11−353394 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)12月24日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−160216 |
|