| 【発明の名称】 |
バージョン管理装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】林 浩一
【氏名】野村 恭彦
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| 【要約】 |
【課題】バージョン間を継続と分岐という異なる意味付けの派生関係で管理することにより、ユーザが派生関係の意味を容易に理解できるようにして、木構造で管理されているリソースを容易に扱えるようにする。
【解決手段】バージョン情報をノードとし、バージョン間の派生関係をリンクとした木構造を用いて、バージョン保持部11により各バージョン情報を保持し、派生関係管理部12によりバージョン間の派生関係を保持管理し、派生関係管理部12は派生関係を継続と分岐との種類に分けて管理し、1つのバージョン情報から延びる派生関係は多くとも1つだけを継続関係として管理する。すなわち、或るバージョン情報から複数の派生関係が派生する場合に、これら派生関係には継続関係が2つと無いようにし、継続関係によって関係づけられたバージョン情報の集合をバージョングループという単位で扱うことで、バージョン木構造をユーザにとって管理の容易な単位に分割する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 リソースのバージョン情報をノードとし、リソースのバージョン間の派生関係をノード間をつなぐリンクとした木構造により、リソースのバージョンを管理するバージョン管理装置において、各リソースのバージョン情報を保持するバージョン保持手段と、バージョン間の派生関係を保持管理する派生関係管理手段と、を具備し、派生関係管理手段は、派生関係を継続関係と分岐関係との少なくとも2種類に分けて管理し、1つのバージョン情報から複数のバージョン情報への派生関係がある場合には、これら派生関係の内の多くとも1つだけを継続関係として管理することを特徴とするバージョン管理装置。 【請求項2】 請求項1に記載のバージョン管理装置において、バージョン情報を選択するバージョン選択手段と、選択されているバージョン情報に対して変更を加えるバージョン変更手段と、変更されたバージョン情報を新しいバージョン情報として選択されているバージョン情報から派生させるバージョン派生手段と、を具備し、派生関係管理手段は、バージョン選択手段により選択されているバージョン情報から他のバージョン情報への継続関係が既にある場合には前記新しいバージョン情報の派生関係を分岐関係として管理することを特徴とするバージョン管理装置。 【請求項3】 請求項1に記載のバージョン管理装置において、バージョン情報を選択するバージョン選択手段と、選択されているバージョン情報に対して変更を加えるバージョン変更手段と、変更されたバージョン情報を新しいバージョン情報として選択されているバージョン情報から派生させるバージョン派生手段と、を具備し、派生関係管理手段は、バージョン選択手段により選択されているバージョン情報から他のバージョン情報への継続関係が無い場合には前記新しいバージョン情報の派生関係を継続関係として管理することを特徴とするバージョン管理装置。 【請求項4】 請求項1に記載のバージョン管理装置において、継続関係にあるバージョン情報の集合を選択するバージョングループ選択手段と、選択されたバージョン情報の集合の中からバージョン情報を選択するバージョン選択手段と、選択されているバージョン情報に対して変更を加えるバージョン変更手段と、変更されたバージョン情報を新しいバージョン情報として選択されているバージョン情報から派生させるバージョン派生手段と、を具備し、派生関係管理手段は、バージョングループ選択手段により選択されているバージョン情報の集合内のバージョン情報から派生した前記新しいバージョン情報の派生関係を、選択されているバージョン情報が最新のものであるときには継続関係として、最新でないときには分岐関係として管理することを特徴とするバージョン管理装置。 【請求項5】 請求項1に記載のバージョン管理装置において、バージョン情報を選択するバージョン選択手段と、選択されているバージョン情報に対して変更を加えるバージョン変更手段と、変更されたバージョン情報を新しいバージョン情報として選択されているバージョン情報から派生させるバージョン派生手段と、バージョン派生時に派生関係の種別を継続関係にするか分岐関係にするかに関する入力をユーザから受け付ける派生種別入力手段と、を具備し、派生関係管理手段は、派生種別入力手段により入力された情報に基づいて、前記新しいバージョン情報の派生関係を継続関係又は分岐関係として管理することを特徴とするバージョン管理装置。 【請求項6】 請求項5に記載のバージョン管理装置において、派生関係管理手段は、派生種別入力手段によって継続関係が指定されたときに、既に、選択されているバージョン情報から派生しているバージョン情報に継続関係として管理されているものがあれば、該バージョン情報の派生種別を分岐関係に変更して管理するとともに、新しく派生したバージョン情報を継続関係として管理することを特徴とするバージョン管理装置。 【請求項7】 請求項4に記載のバージョン管理装置において、バージョングループ選択手段により選択されたバージョン情報の集合を表示するバージョングループ表示手段と、バージョン選択手段により選択されているバージョン情報の内容を表示するバージョン内容表示手段と、を具備し、バージョングループ表示手段は、バージョン内容表示手段により表示されているバージョン情報を他のバージョン情報と異なる態様で区別して表示することを特徴とするバージョン管理装置。 【請求項8】 請求項7に記載のバージョン管理装置において、バージョングループ表示手段により表示されているバージョン情報集合中のバージョン情報の指定をユーザから受け付けるバージョン指定入力手段を具備し、バージョン選択手段はバージョン指定入力手段からのユーザ指定に従ったバージョン情報を選択し、バージョン内容表示手段は当該バージョン情報の内容を表示することを特徴とするバージョン管理装置。 【請求項9】 請求項7に記載のバージョン管理装置において、ユーザから処理コマンドを受け付ける処理コマンド入力手段を具備し、バージョン変更手段は処理コマンド入力手段から受け付けた処理コマンドに従ってバージョン情報を変更し、バージョン内容表示手段は変更されたバージョン情報の内容を表示することを特徴とするバージョン管理装置。 【請求項10】 請求項7に記載のバージョン管理装置において、バージョングループ表示手段は、他のバージョン情報集合と分岐の派生関係を有するバージョン情報の表示形態を他のバージョン情報と異なる態様で区別して表示することを特徴とするバージョン管理装置。 【請求項11】 請求項10に記載のバージョン管理装置において、ユーザからバージョン情報集合の指定を受け付けるバージョングループ指定入力手段を具備し、バージョングループ表示手段は、バージョングループ指定入力手段によりバージョン情報集合が指定された場合に、当該バージョン情報集合から分岐の派生関係にあるバージョン情報を含む他のバージョン情報集合に表示を切り替えることを特徴とするバージョン管理装置。 【請求項12】 請求項4に記載のバージョン管理装置において、木構造に含まれる複数のバージョン情報集合を互いに関係付けて表示するバージョングループ群表示手段を具備し、継続関係にあるバージョン情報集合の選択は当該表示に基づいて行われることを特徴とするバージョン管理装置。 【請求項13】 請求項1に記載のバージョン管理装置において、バージョン選択手段によって選択されているバージョン情報から派生しているバージョン情報について、ユーザの入力に従って派生関係の種別を切り替える派生種別切り替え手段を具備し、派生関係管理手段は、派生種別切り替え手段によって継続関係への切り替えが指定されたときに、既に、選択されているバージョン情報から派生しているバージョン情報に継続関係として管理されているものがあれば、該バージョン情報の派生種別を分岐関係として管理するとともに、派生種別を切り替えるバージョン情報を継続関係として管理することを特徴とするバージョン管理装置。 【請求項14】 請求項1に記載のバージョン管理装置において、バージョン管理の対象リソースは文書ファイルであることを特徴とするバージョン管理装置。 【請求項15】 請求項1に記載のバージョン管理装置において、バージョン管理の対象リソースはワークスペースであることを特徴とするバージョン管理装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子文書やプログラム等の電子的なリソースについてそれらのバージョンを木構造で管理するバージョン管理装置に関し、特に、リソースのバージョン間の派生関係を継続と分岐の2種類に分けて管理することにより、継続関係で集合化されるバージョングループとして管理して、バージョングループ単位での選択や表示等の操作機能を提供する装置に関する。 【0002】 【従来の技術】電子文書、プログラム、或る作業目的のために電子文書等のデータとエディタ等のツールを一纏めにしたワークスペース等と言った電子的なリソースの変更の履歴を管理し、必要な状態のものを復元する技術はバージョン管理と呼ばれる。バージョンの記録は、重要な変更を行った時点の状態への復元、完成までのマイルストーン、発行した状態の保存など様々な目的で行われる。なお、ワークスペースはデータやプログラムの実体を一纏めにして構成されるばかりではなく、これらデータやプログラムのリファレンスを一纏めにして構成される場合もある。 【0003】バージョン管理では、1つのリソースに対して複数の異なるバージョンを管理しており、或るバージョンのリソースに変更を加えることによって新しいバージョンのリソースが生成された場合、古いバージョンと新しいバージョンの間に派生関係を付けてリソースの変更の履歴を管理している。一般に1つのバージョンから複数のバージョンを派生することができ、1つのバージョンから直接的或いは間接的に派生したバージョン群は、各バージョンをノードとしノード間を派生関係のリンクで繋いだ木構造を形成する。このバージョン木構造は導出木(derivation tree)と呼ばれるもので、その中から1つのノードを選択することによって変更前のリソースの状態(過去の状態)を指定し、それを復元することができる。 【0004】従来より、ユーザがバージョン管理された文書の編集を行うことを支援するために、バージョン木構造を管理して、ユーザに対してこの木構造の中からバージョンを選択する手段を提供する技術が幾つか知られている。例えば、文献"K.McAlpine & P.Golder, 'A New Architecture for a Collaborative Authoring System', Computer Supported Cooperative Work (CSCW), vol.2, no.3, pp.159-74, 1994"には、バージョン木構造を用いたバージョン管理を文書構造の管理に応用した例が示されており、ユーザはバージョン木構造から必要な文書構造を持つ文書のバージョンを選択することができるようになっている。また、特開平7−295930号公報に記載された情報処理装置では、ワークスペース上の操作履歴を管理し、これら操作履歴を復元可能にすることで作業のやり直しを容易にしている。また、特開平8−249357公報に記載された情報処理装置では、リソースに対する意味付けを行って、この意味付けを利用することで作業の履歴に基づいた情報の分類や探索を容易にしている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記のようにリソースのバージョンを木構造によって管理することにより、リソースの変更に履歴を管理して必要な状態を復元することができる。しかしながら、バージョン木構造から業務に必要な適切なバージョンのリソースを選択するためには、バージョン木構造が表しているリソースの変更過程を理解しなければならないため、単にバージョン木構造で管理されているリソースを扱うことか通常のユーザにとって容易ではないという問題があった。 【0006】すなわち、単なるバージョン木構造からは、どのような目的で複数のバージョンが派生し、現在その目的のために更新が行われているのはどのバージョンであるのかを知ることができないため、各バージョンの意味を理解することが困難であった。特に、自分以外の人によってもバージョンの派生が行われる場合には、バージョンの選択はより困難なものになっていた。また、雛型となるリソースを選択してそれを変更するという進め方でリソースの変更を進めて行くと、1つのバージョンから非常に大きなバージョン木構造が形成されるため、上記のような事情から、このバージョン木の中を探索するのは困難であった。 【0007】なお、従来のようにワークスペースの状態変化によって作業の履歴を表現する場合には、或る作業がどのように変化してきたについては知ることができる。しかしながら、作業のために用意していたワークスペースが少しづつその目的を変えたり、また、複数の種類の作業に分割された場合には、作業間の関係を後から知ることはできず、上記と同様な問題を生じていた。特に、自分以外の人によって行われた作業同士の関係を知ることは困難であった。 【0008】本発明は上記従来の事情に鑑みなされたもので、バージョン間を継続と分岐という異なる意味付けの派生関係で管理することにより、ユーザが派生関係の意味を容易に理解できるようにして、木構造で管理されているリソースを通常のユーザであっても容易に扱えるようにすることを目的とする。 【0009】また、本発明は、継続の派生関係によってバージョン木構造を目的毎のバージョングループに分割し、バージョングループ単位での選択、表示、操作等を可能にすることで、ユーザにとって簡便に利用できるバージョン管理装置を提供することを目的とする。また、本発明は、作業の進行に伴って目的が変化したり作業が分岐したときに、継続の派生関係によってワークスペース間の関係付けに意味を持たせることで、作業のグループ構造を形成することができるバージョン管理装置を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明では、電子的なリソースのバージョン情報をノードとし、これらリソースのバージョン間の派生関係をノード間をつなぐリンクとした木構造を用いたバージョン管理において、派生関係を継続と分岐の2種類に分け、木構造に含まれるバージョン情報群を継続関係でグループ化されるバージョングループに分割し、このバージョングループ単位での選択、表示、操作の機能を提供することによって、バージョン情報に対する操作を簡便にする。ここに、バージョン情報とは、リソースの実体的なデータやプログラムを含んだ情報であっても、このような実体的な内容にアクセスするためのリソースの更新日や名称等のリファレンスのみから構成される情報であってもよい。 【0011】具体的には、本発明に係るバージョン管理装置では、バージョン保持手段により各リソースのバージョン情報を保持し、派生関係管理手段によりバージョン間の派生関係を保持管理しており、この派生関係管理手段は、派生関係を継続関係と分岐関係との少なくとも2種類に分けて管理し、1つのバージョン情報から複数のバージョン情報への派生関係がある場合には、これら派生関係の内の多くとも1つだけを継続関係として管理する。すなわち、本発明では、或るバージョン情報(ノード)から複数の派生関係(リンク)が派生する場合に、これら派生関係内には継続関係が2つと無いようにし、他の派生関係は全て分岐関係として管理し、この継続関係によって直接的或いは間接的に関係づけられたバージョン情報の集合をバージョングループという単位で扱うことで、バージョン木構造をユーザにとって管理の容易な単位に分割する。 【0012】本発明では、バージョンの派生時に継続関係か分岐関係かが決定されて管理されるが、いずれの関係に決定するかの条件は種々な態様で設定される。例えば、バージョン選択手段により選択されているバージョン情報から他のバージョン情報への継続関係が既にある場合には新しいバージョン情報の派生関係を分岐関係として管理する、継続関係にあるバージョン情報の集合としてバージョングループ選択手段により選択されているバージョングループ内のバージョン情報から派生した新しいバージョン情報の派生関係を派生元のバージョン情報が最新のものであれば継続関係とする一方最新でなければ分岐関係として管理する、バージョン選択手段により選択されているバージョン情報から他のバージョン情報への継続関係が無い場合には新しいバージョン情報の派生関係を継続関係として管理する、ユーザからの設定入力に応じて新しいバージョン情報の派生関係を継続関係又は分岐関係として管理する。なお、本発明に係るバージョン管理装置では、既に設定されている派生関係の種別をユーザの入力に従って切り替えることも可能であり、派生関係管理手段は当該切り替えた種別で派生関係を管理する。 【0013】また、本発明に係るバージョン管理装置では、バージョン情報の操作に供するためのユーザインタフェースを提供し、バージョングループ表示手段が継続関係にあるバージョン情報の集合を表示し、バージョン内容表示手段がその内の選択されているバージョン情報の内容を表示する。そして、このバージョン情報集合の表示においては、バージョングループ表示手段は、バージョン内容表示手段により表示されているバージョン情報を他のバージョン情報と異なる態様で区別して表示して、バージョン情報の内容と当該バージョンの木構造内における位置とをユーザに把握させる。また、バージョングループ表示手段は、他のバージョン情報集合と分岐の派生関係を有するバージョン情報の表示形態を他のバージョン情報と異なる態様で区別して表示して、バージョン木構造内における当該集合の位置をユーザに把握させる。 【0014】ここで、本発明によって管理されるバージョン木構造を、従来の単純なバージョン木構造と比較して説明しておく。図1と図2には従来のバージョン木構造の一例を示し、図3には本発明によるバージョン木構造の一例を示してある。図1に示すバージョン木構造は、バージョン(1)から始まり、終端でバージョン(1.1.1.1.1)(1.1.1.1.2)(1.1.2.1.1)となるバージョンの分岐が木構造として構成されている。これだけの情報からでは、ユーザは自分の必要なバージョンを選択することは極めて困難である。 【0015】図2に示すバージョン木構造は、バージョンの分岐時の日付(変更日)と変更の理由をリンクとともに示して構成されている。このような情報を付加すれば、ユーザにとってバージョンの選択は容易になるが、分岐時に変更理由を毎回記録する必要があってユーザにとって煩わしい作業となり、また、各バージョン間の作業進行状況が一目で把握できないものであった。図3に示す本発明に係るバージョン木構造では、バージョン分岐時に継続か分岐化の判断を派生関係管理手段により行い、その結果を利用して継続関係で結ばれるバージョンを、図中に「サンプル特許」「V管理特許」「WS特許」「V表示特許」のグループ名を付して四角に囲って示すようにグループ化する。このような管理形態により、各バージョングループの中では継続するバージョンが一列に並ぶため、ユーザが作業の進行について把握することが容易になる。 【0016】 【発明の実施の形態】本発明を、編集が施される電子データ文書のバージョン管理に用いた一実施例に基づいて具体的に説明する。図4には本実施例のバージョン管理装置の構成を示してあり、当該バージョン管理装置はコンピュータハードウエア資源を用いてバージョン管理プログラムを実行することにより各機能部が構成されている。本実施例のバージョン管理装置は大きく分けて、ハードディスク等の二次記憶装置とその制御を行うことにより木構造のバージョン情報を保持管理する記憶制御部1と、メインメモリに展開したデータに対して処理を行うことによりバージョン情報に対する処理を行う制御部2と、表示ウィンドウやマウス等の標準的な入出力手段を制御してユーザへの情報提示と入力獲得を行うユーザインタフェースを構成する入出力制御部3とを備えている。 【0017】記憶制御部1は、バージョン情報の内容を保持するバージョン保持部11と、バージョン情報間の派生関係を記録して管理する派生関係管理部12とを有している。制御部2は、記憶制御部1に保持管理されたバージョン木構造からユーザの指示等に従って継続の派生関係によって連なる一連のバージョン情報の集合を選択するバージョングループ選択部21と、選択された派生関係によって連なるバージョン情報の集合(バージョングループ)からユーザの指示等に従ってバージョン情報を選択するバージョン選択部22と、ユーザからの処理オペレーション等に従って選択されているバージョン情報の内容を変更するバージョン変更部23と、変更されたバージョン情報を新たなバージョン情報として選択されているバージョンへの派生関係を設定するバージョン派生部24とを有している。 【0018】入出力制御部3は、選択されたバージョングループの情報を表示するバージョングループ表示部31と、バージョングループから選択されたバージョン情報の内容を表示するバージョン内容表示部32と、ユーザからのバージョン情報の指定を受け付けるバージョン指定入力部33と、選択されているバージョン情報に対するユーザからの処理コマンドを受け付ける処理コマンド入力部34とを有している。 【0019】 【表1】
【0020】表1には、バージョン木構造を表現するために派生関係管理部12で扱うデータ構造の一例を示してある。なお、この例は図3に示したバージョン木構造に対応しており、また、始点及び終点のバージョンID並びに更新日は図1及び図2に示すものに対応している。表1のデータ構造は、バージョン情報間の派生関係を始点ノードと終点ノードとなる2つのバージョン情報間のリンクとして表現してあり、継続と分岐の区別やバージョングループとして抽出されたときのグループ名を保持している。すなわち、このデータ構造では、派生関係管理部12が派生関係のリンクを直接記述している。 【0021】例えば、図3において、「サンプル特許」と言う名称のバージョングループにはIDが(1)(1.1)(1.1.2)の3つのバージョン情報が含まれるが、これら3つのバージョン情報を繋ぐ2つの派生関係(始点ID(1)と終点ID(1.1)とを繋ぐリンク、始点ID(1.1)と終点ID(1.1.2)とを繋ぐリンク)は種別が「継続」でグループ名が「サンプル特許」で記述されている。なお、始点ID(1.1)と終点ID(1.1.1)とを繋ぐリンクや、始点ID(1.1.2)と終点ID(1.1.2.1)とを繋ぐリンクは、異なるバージョングループ間を繋ぐリンクであるので、種別が「分岐継続」の派生関係として記述され、また、本実施例では、これらには派生先のグループ名が記述されている。したがって、バージョングループ選択部21がリンクの種別をたどることで、各バージョングループを取り出すことができる。 【0022】なお、本発明の目的は、バージョン木構造を扱うこと自体ではなく、ユーザにとって操作の簡便なバージョン情報のグループ化の手段を提供することにあることから、バージョングループを定義できれば、表1に示すようなデータ構造以外にも種々なデータ構造を採用することができる。例えば、表2に示すように、派生関係管理部12が派生関係のリンクを直接記述するのではなく、バージョングループを主体にしたデータ構造を採用してもよい。なお、表2のようなデータ構造とした場合には、バージョングループ選択部21は、所属バージョンとして示されるバージョンの集合をリンクをたどらずに一度に取り出すことができる。 【0023】 【表2】
【0024】図5には、バージョングループ表示部31及びバージョン内容表示部32によってユーザに提供される表示画面ウインドウの構成を示してある。なお、この表示画面は表示した情報に対する文書編集ツールの機能も有しており、バージョン指定入力部33や処理コマンド入力部34から入力に応じて表示する情報の切り替えや表示した情報内容の変更が行われる。この表示画面ウィンドウは、選択された1つのバージョングループをノード(バージョン情報)とリンク(継続の派生関係)の図形で表示するバージョングループ表示エリア40、表示したバージョングループ内の選択されているバージョン情報の内容を表示するエリア41、表示しているバージョングループの名称を表示するバージョン名表示エリア42を有している。 【0025】また、バージョングループ表示エリア40では、表示しているバージョングループが他のバージョングループから分岐されている場合には、分岐元へのアクセスマーカ43が対応するノードに付属させて表示され、表示しているバージョングループから他のバージョングループが分岐されている場合には、分岐先へのアクセスマーカ44が対応するノードに付属させて表示される。したがって、バージョン指定入力部33からユーザがマーカ43や44をポインティングして入力を行うと、バージョングループ選択部21がこれに応じて指定された他のバージョングループを記憶制御部1から選択し、バージョングループ表示部31によって当該バージョングループがバージョングループ表示エリア40に切り替え表示される。 【0026】また、バージョングループ表示エリア40では、バージョン内容表示エリア41に表示しているバージョン情報のノードを他のノードとは色を異ならせて表示しており、バージョングループ内のいずれのノードの内容が表示されているかを識別できるようにしている。そして、バージョン指定入力部33からユーザがエリア40に表示されているノードをポインティングして入力を行うと、バージョン選択部22がこれに応じて指定された他のバージョンを記憶制御部1から選択し、バージョン内容表示部32によって当該バージョン情報の内容がバージョン内容表示エリア41に切り替え表示される。 【0027】次に、上記構成のバージョン管理装置によって行われる処理をユーザインタフェースの側面から説明する。なお、対象としているバージョン木構造は図1〜図3に示したものを例にとって説明する。図6〜図9には、7月1日に更新されたバージョン情報と7月10日に更新されたバージョン情報とから成る名称「V管理特許」のバージョングループに対して、7月20日に入力部24から処理コマンドを入力して、表示、表示切り替え、変更、保存の処理を行った場合の一例を示してある。 【0028】まず、表示するバージョングループをその名称(「V管理特許」)により選択して表示ウインドウを開くと、図6に示すように、バージョングループ選択部21が対応するバージョングループの情報を記憶制御部1から取り出してバージョングループ表示部31がエリア40に表示するとともに、バージョン選択部22が当該バージョングループ内の最新のバージョン情報(7/10)を選択してバージョン内容表示部32が当該内容をエリア41に表示する。なお、この表示状態では、更新日が7/10のノードマーカは更新日が7/1のノードマーカとは異なる色で表示される。そして、エリア40の表示されている7/1のノードマーカをユーザが選択すると、図7に示すように、エリア41に表示される内容は当該選択されたバージョン情報の内容に切り替えられ、また、異なる態様で表示されるノードマーカは7/1のノードマーカに切り替えられる。 【0029】また、図6に示す様態において、エリア41に表示されている内容にユーザ操作に応じてバージョン変更部23が編集を加えると、図8に示すように、更新日(作成日)7/20の新たなバージョン情報が生成される。そして、本例では、対象ノードから既に継続関係が派生していないときには(すなわち、最新のバージョンからの派生の時には)保存処理については継続の派生関係とする設定条件となっており、ユーザが保存処理コマンドを入力すると、バージョン派生部24が上記の新たなバージョン情報を継続関係で派生させる。したがって、この新たなバージョン情報は元のバージョングループ内に含まれ、図9に示すように、エリア40にはこの新たなバージョンノードが追加されてリンクでつながれて表示される。なお、この新たなバージョン情報及び継続の派生関係は記憶制御部1によってバージョン木構造に追加されて保持管理される。 【0030】図10〜図14には、図9に示した状態となった上記のバージョングループに対して、8月1日に入力部24から処理コマンドを入力して、表示、表示切り替え、変更、保存の処理を行った場合の一例を示してある。 【0031】まず、表示するバージョングループをその名称(「V管理特許」)により選択して表示ウインドウを開くと、図10に示すように、対応するバージョングループの情報がエリア40に表示されるとともに、当該バージョングループ内の最新のバージョン情報(7/20)の内容がエリア41に表示され、7/20のノードマーカが他のノードマーカとは異なる色で表示される。そして、エリア40の表示されている7/10のノードマーカを選択すると、図11に示すように、エリア41に表示される内容は当該選択されたバージョン情報の内容に切り替えられ、また、異なる態様で表示されるノードマーカは7/10のノードマーカに切り替えられる。 【0032】そして、図11に示すように最新でないバージョン情報の内容を表示した様態において、エリア41に表示されている内容にユーザ操作に応じて編集を加えると、図12に示すように、更新日(作成日)8/1の新たなバージョン情報が生成される。そして、この新たなバージョン情報は最新のバージョン情報から派生したものではなく、派生種別の設定は上記のようになっていることから、ユーザが保存処理コマンドを入力すると、バージョン派生部24が上記の新たなバージョン情報を分岐関係で派生させる。したがって、この新たなバージョン情報は元のバージョングループから分岐関係で派生した新たなバージョングループを形成し、図13に示すように、エリア40の表示が切り替えられてこの新たなバージョンノードだけが表示される。なお、この新たなバージョンノードには分岐元アクセスマーカ43が付随して表示される。 【0033】なお、このように新しいバージョングループを生成する場合には、ユーザに対して新たなグループ名を聞くダイアログ処理が行われ、図13に示す例では「V表示特許」という新たなグループ名が付与されている。また、この新たなバージョン情報及び分岐の派生関係は記憶制御部1によってバージョン木構造に追加されて保持管理される。一方、このように新たなバージョンが分岐で派生した元のバージョングループ(「V管理特許」)の表示を行うと、図14に示すように、派生元となるバージョンノード(7/10)に新たなバージョングループへアクセスするための分岐先マーカ44が付随して表示される。 【0034】次に、上記の処理を実行するためにバージョン管理装置が行う各処理手順を説明する図15には、選択指定されたバージョングループについての表示を表示ウインドウに行う処理手順を示してある。まず、入力部33からの入力によってバージョングループが指定されると、バージョングループ選択部21が記憶制御部1に管理されている木構造から指定されたバージョングループの情報を選択して取り出し(ステップS1)、バージョングループ表示部31に、そのバージョングループ名を表示エリア42に表示させるとともに(ステップS2)、そのグループ内のバージョンノード及び継続関係リンクを表示エリア40に表示させる(ステップS3)。 【0035】そして、バージョン選択部22が選択されたグループ内の特定なバージョンが指定されているかを判断し(ステップS4)、指定されている場合には当該指定バージョン情報を選択し(ステップS5)、指定されていない場合にはグループ内の最新のバージョン情報を選択して(ステップS6)、当該選択したバージョン情報の内容をバージョン内容表示部32により表示エリア41に表示させる(ステップS7)。なお、この内容表示に伴って、バージョングループ表示部31が表示エリア40に表示している対応するバージョンノードを強調表示する(ステップS8)。 【0036】図16には、表示エリア41に表示したバージョン情報に対して内容に変更を加えて保存する指示をした場合に、バージョン木構造に追加記憶する処理手順を示してある。まず、変更処理がなされて制御部2のメインメモリに保持されている変更後の新たなバージョン情報をバージョン保持部11に格納保存し(ステップS11)、バージョン派生部24及び派生種別設定部25が、変更処理のベースとして選択されたバージョン情報(変更が加えられた元のバージョン情報)がそのバージョングループ内で最新のバージョンであるかを判断する(ステップS12)。 【0037】この結果、最新のバージョンである場合には、派生関係管理部12が変更前の元のバージョン情報と変更後の新たなバージョン情報との派生関係を継続として記憶管理する(ステップS13)。一方、最新のバージョンでない場合には、派生関係管理部12が両バージョン情報間の派生関係を分岐として記憶管理し(ステップS14)、ユーザに対してダイアログ処理により、新たなバージョン情報によって構成される新たなグループのために新たなバージョングループ名の入力を促す(ステップS15)。 【0038】図17には、表示エリア41に表示したバージョン情報の内容を他のバージョン情報に切り替え表示する場合の処理手順を示してある。まず、バージョン指定入力部33によりユーザから切り替え指定(グループの特定のみ、或いは、グループとバージョンとの特定を含む)を受け付けると(ステップS21)、バージョン変更部23が今現在表示エリア41に表示しているバージョン情報の内容に変更が加えられているかを判断する(ステップS22)。 【0039】この結果、変更が加えられていない場合には図15に示した手順によって、バージョングループ表示部31及びバージョン内容表示部32が、指定に応じたバージョン情報を表示エリア41に切り替え表示する(ステップS23)。一方、変更が加えられている場合には図16に示した手順によって、変更された新たなバージョン情報を記憶させた後に(ステップS24)、図15に示した手順によって、指定に応じたバージョン情報を表示エリア41に切り替え表示する(ステップS23)。 【0040】図18には、バージョン木構造に既に存在している分岐の派生関係を継続に変更するためのユーザ指定が入力された場合や、新たに生成されたバージョン情報を記憶する際にユーザによって継続の派生関係が指定された場合の処理手順を示してある。まず、入力部34によりユーザから継続の指定を受け付けると(ステップS31)、派生関係管理部12が、対象としている派生関係リンクにつながっているバージョン情報から継続の派生関係が既に派生しているかを判断する(ステップS32)。この結果、未だ継続関係が存在していない場合には、派生関係管理部12が当該派生関係を継続として記憶管理する(ステップS33)。 【0041】一方、既に継続関係が存在している場合には、派生関係管理部12が既に存在している継続を派生関係を分岐に変更した後(ステップS34)、分岐に変更することにより発生する新たなバージョングループの名称入力をユーザに促して、指定に係る派生関係を継続として記憶管理する(ステップS35)。これにより、バージョン木構造内では、或るバージョンノードから複数の派生関係が延びる場合でも、これら派生関係の内の多くとも1つのみが継続となるように保障され、一意に特定されるバージョングループが形成される。ここに、継続関係を指定したときに、ユーザに既に指定されている継続関係を分岐関係に変更してもよいかどうかを確認するように構成してもよい。さらに、継続関係の指定を行う前に、他に継続関係をもつものがある場合に、それを分岐関係に変更する必要があることをユーザに示すために、表示の仕方を変更したり、選択を許可するための準備操作を求めるようにしてもよい。なお、継続関係を指定すると同様に分岐関係を指定して派生関係を変更することもでき、この場合に、分岐関係はバージョングループを形成する条件要素ではないので、継続関係を設定する場合のように多くとも1つのみの制限は必要ないことは言うまでもない。 【0042】ここで、上記した実施例では、バージョングループ表示エリア40には選択された1つのバージョングループを表示するようにしたが、図19に示すように、選択されたバージョングループと分岐関係にある幾つかの他のバージョングループも一緒に表示したり、或いは、選択された複数のバージョングループを表示したり、或いは、バージョン木構造に含まれる全てのバージョングループを表示するようにしてもよい。このように複数のバージョングループを表示することによって、バージョンの時間的な分岐と進行の状態を一目で把握することが可能になる。なお、このように複数のバージョングループを表示する場合には、例えば同図に示すように継続関係は実線で示し分岐関係は破線で示すと言ったように、継続関係と分岐関係とを識別できるように表示するのが好ましい。 【0043】また、上記した実施例では、個々の文書をリソースとして、これら文書間のバージョンを管理する例を示したが、本発明は上記と同様な構成によって、図20〜図22に示すようにワークスペースの時間的な変化の管理にも適用することができる。例えば、8月1日の時点で、「V管理特許」という目的(グループ名)で作業をしているとき、従来技術の調査結果を再度利用しようとして図20に示すように過去のバージョン(7/10時点でのワークスペース)に表示を切り替え、図21に示すように、このワークスペースに「V表示特許」のための作業を行って変更を加えた場合、この時点で状態を記録する操作を行うと、図22に示すように、この変更を加えたワークスペースは元のグループから分岐された新たなバージョングループ「V表示特許」として記憶管理される。 【0044】ワークスペースは作業に必要なデータやプログラム等のリソースを維持・管理するツールであるため、このようにワークスペースの時間的な変化を管理することで、作業の進行状態の管理や作業単位で必要なリソースを容易に整理することができる。すなわち、このようにワークスペースの管理に本発明を適用することによって、作業の履歴を反映したリソースの分類・構造化が行える。なお、構築された構造を例えば図19に示すように表示することによって、必要なリソースの探索のために有効なガイドとすることができる。 【0045】 【発明の効果】以上説明したように本発明によると、バージョン間を継続と分岐という異なる意味付けの派生関係で管理したため、特段の熟練を有しない通常のユーザであっても派生関係の意味を容易に理解することができ、木構造で管理されているリソースを目的の応じて容易に扱えるようになる。また、本発明によると、継続の派生関係によってバージョン木構造が目的毎のバージョングループに分割されるため、バージョングループ単位での選択、表示、操作等が容易に行えるようになる。また、本発明によると、作業の進行に伴って目的が変化したり作業が分岐したときに、継続の派生関係によってワークスペース間の関係付けに意味を持たせることができるため、作業のグループ構造を形成することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005496 【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月20日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】守山 辰雄
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| 【公開番号】 |
特開平11−327980 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−155352 |
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