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【発明の名称】 システム制御装置の二重化機構
【発明者】 【氏名】伊藤 新

【氏名】矢代 善一

【要約】 【課題】二重化制御装置の一方のパッケージを抜き去った場合でも、一重化下位装置と現用系の制御装置との制御信号通信経路を保証する機構を提供する。

【解決手段】現用系及び予備系の制御装置並びに該制御装置により制御される1以上の下位装置がユニットシェルフに収容され、前記両装置間で複数の制御信号を送受するためのバスが前記ユニットシェルフ内のバックワイヤリングボードに収容されたシステムの制御装置の二重化機構において、前記現用系及び予備系両系の制御装置が両系のバスへの交絡回路を具え、バックワイヤリングボードを介して各制御装置がいずれの系の下位装置に対しても制御できる構成を具える。前記両系の制御装置がバス選択回路を具え、該バス選択回路の指示により、現用系の制御装置から両系のバスに制御信号が送出され、予備系の制御装置からはいずれの系のバスにも制御信号が送出されない構成を具えることが望ましい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 現用系及び予備系の制御装置並びに該制御装置により制御される1以上の下位装置がユニットシェルフに収容され、前記両装置間で複数の制御信号を送受するためのバスが前記ユニットシェルフ内のバックワイヤリングボードに収容されたシステムの制御装置の二重化機構において、前記現用系及び予備系両系の制御装置が両系のバスへの交絡回路を具え、バックワイヤリングボードを介して各制御装置がいずれの系の下位装置に対しても制御できる構成を具備することを特徴とするシステム装置の二重化機構。
【請求項2】 前記両系の制御装置がバス選択回路を具え、該バス選択回路の指示により、現用系の制御装置から両系のバスに制御信号が送出され、予備系の制御装置からはいずれの系のバスにも制御信号が送出されない構成を具えることを特徴とする請求項1に記載のシステム装置の二重化機構。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御装置が二重化され、下位装置は一重化と二重化とが混在する構成を採用する交換機等の実時間処理システムの冗長構成におけるシステム制御装置の二重化機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、制御装置を二重化し、下位装置は一重化及び二重化のいずれも許容するシステムを構成する方式としては、図3に示すように、各下位装置6、7間に交絡回路13、14を持つ方式がある。しかし、この方式では特にATM交換機における回線収容装置のように二重化装置の装置数が多くなる場合に、交絡回路により部品点数が増加し信頼性が低下するという問題が生じる。これを回避するために各系を分離し、系間の交絡回路を1箇所に集約する方式が用いられている。
【0003】一般的に、二重化された制御装置においては、各系の制御装置は常に全く同一の動作を行うが、各系の制御装置が同時に下位装置と通信を行うことはなく、交絡回路によりどちらか一方の制御装置のみの信号が下位装置に伝達される。ここでは下位装置に信号が伝達される制御装置を現用系、予備となる制御装置を予備系と呼ぶ。
【0004】二重化された制御装置のどちらを現用系としどちらを予備系とするかの切替え方法の例としては、電源投入直後はいずれか一方の制御装置のみの信号が下位装置に伝達される設定にしておき、故障又は人為的な操作により現用系の信号が途絶えた場合に、自動的に他方即ち予備系の制御装置からの信号を伝達するように構成する方式がある。このような方式の場合においては、図4に示すように、交絡回路15を制御装置1及び2の外側に設ける方式と、図5に示すように、各制御装置1及び2の内部にそれぞれ交絡回路8及び9を具備する方式がある。ハードウェア量の増加を抑えて経済的に実現するためには、各制御装置内部に交絡回路を具備することが望ましい。
【0005】しかし、上述したように制御装置内部に交絡回路を具備した場合、故障等のために制御装置1を現用系から予備系へ切替えた後、この装置のパッケージを抜いて交換する場合に制御装置1の配下にある一重化の下位装置5への制御信号通信経路が途絶えてしまうという問題がある。各一重化下位装置が両系のバス3及び4に収容されている場合は、下位装置側で切替えが可能であるため現用系の制御装置との通信が途絶えることはないが、これは各下位装置間に交絡を持つことと同等になり、前述のように、部品点数が増加し信頼性が低下するという問題が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、二重化制御装置の一方のパッケージを抜き去った場合でも、一重化下位装置と現用系の制御装置との制御信号通信経路を保証する機構を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のシステム装置の二重化機構は、上記の目的を達成するため、現用系及び予備系の制御装置並びに該制御装置により制御される1以上の下位装置がユニットシェルフに収容され、前記両装置間で複数の制御信号を送受するためのバスが前記ユニットシェルフ内のバックワイヤリングボードに収容されたシステムの制御装置の二重化機構において、前記現用系及び予備系両系の制御装置が両系のバスへの交絡回路を具え、バックワイヤリングボードを介して各制御装置がいずれの系の下位装置に対しても制御できる構成を具備する。
【0008】このような本発明のシステム装置の二重化機構においては、前記両系の制御装置がバス選択回路を具え、該バス選択回路の指示により、現用系の制御装置から両系のバスに制御信号が送出され、予備系の制御装置からはいずれの系のバスにも制御信号が送出されない構成を具えることが望ましい。
【0009】このような本発明によれば、制御装置間でバックワイヤリングボードを共用することにより、どちらの制御装置からの制御信号もバスを経由して両系の下位装置に伝達することができ、制御装置内の両系のバスを制御する手段によって、いずれの制御装置も両系のバスに同じ信号を出力するが、予備系においては出力される信号は系選択回路により出力を止められ、現用系からの信号のみが下位装置に伝達される。現用系を切替えた場合は系選択回路への入力信号も切替えられ、新現用系からの信号が下位装置に伝達される。
【0010】
【発明の実施の形態】次に図面を用いて本発明の実施例を説明する。図1はユニットシェルフ内の本発明の実施例のシステム構成を示す図であり、図2は本発明の実施例における交絡回路の構成を示す図である。図において、1及び2は制御装置、3及び4はバス、5は制御対象である一重化の下位装置、6及び7は制御対象である二重化の下位装置、8及び9は交絡回路、10はバックワイヤリングボード、11はバス選択回路である。制御装置1及び2は、バックワイヤリングボード10等を介して両系のバス3及び4に対してアクセスできるようになっており、現用系の制御装置2からはバス選択回路11の指定により両系のバス3及び4に対して制御信号が送出される。一方、予備系の制御装置1は現用系の制御装置2と同一の動作をしているが、バス選択回路11の指定により、両系のバス3及び4に対する制御信号は送出されていない。
【0011】現用系の制御装置2からは予備系の制御装置1を介さずに予備系制御装置配下の下位装置4、5に対して制御が行われる。従って、故障等のために制御装置1を現用系から予備系に切替えた後、パッケージを抜いて交換するような場合でも、制御装置2から制御装置1の配下にある一重化の下位装置5への制御信号通信経路12が確保されることになり、サービス品質の低下を回避することができる。また、交絡回路8及び9は制御装置1及び2に内蔵されているため、制御装置とは別のパッケージにより専用の交絡回路を設ける場合に比べてハードウェア量を削減できる。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシステム制御装置の二重化機構によれば、一方の制御装置を抜き去った場合にも、残った他方の制御装置と一重化下位装置との通信が可能であるため、ハードウェアコストの多大な増大を招くことなくサービス品質の低下を回避することができる。
【出願人】 【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
【出願日】 平成10年(1998)5月19日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 暁秀 (外1名)
【公開番号】 特開平11−327942
【公開日】 平成11年(1999)11月30日
【出願番号】 特願平10−136372