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【発明の名称】 印刷システム
【発明者】 【氏名】丸尾 成司

【氏名】小林 信也

【要約】 【課題】従来の家庭内カラープリンタでは、この複数メディアに対応したプリンティングを提供できない問題点がある。本発明の目的は、ネットワーク環境に適したユーザが煩雑な手段を行わなくても良い印刷システムを提供することにある。

【解決手段】上記問題点を解決するために、複数メディアの情報を、プリンティング情報に変換する手段を持つものである。複数メディアの情報を、プリンティング情報に変換する手段を持つことで、ネットワーク上でマルチメディア情報に対応したプリンティングをプリンタ1台で対応可能となり、ユーザが煩雑な手段を行わなくても良い印刷システムを提供できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】複数メディアと、前記複数のメディアの様々な情報を印刷する1つの記録装置と、前記複数のメディアの様々な情報を前記記録装置から印刷可能なプリンティング情報に変換する1つの情報変換部と、前記複数のメディアと前記1つの記録装置及び前記情報変換部を同種のコネクタおよびケーブルによって接続されたネットワーク網とを有する印刷システム。
【請求項2】請求項1において、前記情報変換部が前記複数メディアの1つであるパーソナルコンピュータ内に備えられた印刷システム。
【請求項3】請求項1において、前記情報変換部は、少なくとも前記複数のメディアの様々な情報を前記プリンティング情報に変換するための各種変換テーブルが格納された変換情報蓄積部と、前記各種変換テーブルに基づいてプリンティング情報に変換するデータ変換部と、前記プリンティング情報に変換する指示及び制御を実行する中央制御部とを有する印刷システム。
【請求項4】請求項3において、前記情報変換部は、前記複数のメディア外部からのメディアと送受信可能な外部データ送受信部を有する印刷システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は家庭内のマルチディア環境に適した、家庭内フルカラープリンタの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の家庭内フルカラープリンタは、インクジェット,溶融熱転写,レーザプリンタ等であり、使われ方としては、ローカル直結型が主流であった。またメディア変換手段としては、TVのNTSC信号をパーソナル・コンピュータ(PC)に拡張ボード(Video Capture Board)を介して取り込み、PC用にディジタル化してPC用ディスプレイに表示を行っている。また、ディジタルデータとして、PC内データと同一フォーマットにすることで、PCプリンタへの出力を可能としている。
【0003】そして、最近では、日経エレクトロニクス,1997,No698,pp99−119にPCを家電と接続したいという要求から、ネットワークのIEEE1394のインタフェースが注目されていることが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年家庭内AV機器のディジタル化が進むと共に、従来は各々独立していた、パソコン系ともネットワークで結ばれ、ネットワーク内で使用される環境が整いつつある。従来の家庭内カラープリンタでは、一部のメディアをPC等を介してプリンティングできるものの、上記複数メディアに対応したプリンティングを提供できない点や、できたとしてもPCを操作した複雑な手順を踏まなければならない問題がある。
【0005】また、上述したように複数のメディアをプリンタにて印刷するネットワークができたとしても、ネットワーク全体で見た場合、個々のメディアのパフォーマンスが低減する問題があった。
【0006】さらに、機能を重複して持つことにより、ハード,ソフトの余剰負荷でコストパフォーマンスの劣化を招く問題がある。
【0007】本発明の目的は、ネットワーク環境に適したユーザが煩雑な手段を行わなくても良い印刷システムを提供する。
【0008】本発明の他の目的は、各機器の配置構成に関わらず、複数のメディア情報を印刷可能な情報に変換でき、プリンタにより印刷できるネットワークシステム及びプリンタを提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記少なくとも1つの問題点を解決するために、本発明は、複数メディアと、前記複数のメディアの様々な情報を印刷する1つの記録装置と、前記複数のメディアの様々な情報を前記記録装置から印刷可能なプリンティング情報に変換する1つの情報変換部と、前記複数のメディアと前記1つの記録装置及び前記情報変換部を同種のコネクタおよびケーブルによって接続されたネットワーク網とを有するものである。
【0010】このように複数メディアの情報を、プリンティング情報に変換する手段を持つことで、ネットワーク上でマルチメディア情報に対応したプリンティングをプリンタ1台で対応可能となり、ユーザが煩雑な手段を行わなくても良い印刷システムを提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明を説明する前に、その背景を簡単に説明する。
【0012】SOHO(Smoll Office Home office),ROHO(Remote Office Home Office)に代表されるように、家庭内に簡易ネットワークが浸透してきている。これは、パソコンを中心にスキャナ,プリンタ,ディジタル機器等のOA機器がネットワークで結ばれた環境である。今後、これに加えて家庭内での通信機器,AV機器のディジタル化が、加速度的に進むと予測される。情報がディジタル処理される環境において、全ての装置を融合して相互にデータをやり取りし合うネットワーク環境に進展していくことが予想される。
【0013】上記を実現するネットワークとしてIEEE1394が注目されている。IEEE1394はネットワークの一規格で、これまでは、AV器機メーカを中心に標準化が進められてきた。1995年に通信のOSI下位二層を標準化した、IEEE1994−1955が規定された。ここで、ケーブル,コネクタ,データ転送ファーマットが規格化された。
【0014】この注目されているIEEE1394のネットワークを例に用いて以下本発明について述べる。
【0015】図1は、本発明における家庭内ネットワークの全体構成例である。パソコン102を中心に、プリンタ101,スキャナ103,MO104等のOA機器と合わせて、ディジタルTV105,DVD(Digital Video Disc)106,ディジタルカメラ107等のAV機器が、同一ネットワーク上で結ばれ、相互にデータを転送しあっている。伝送媒体はIEEE1394で規格化された高速シリアル伝送が用いた例である。装置間で同一なIEEE1394 I/F108を介してIEEE1394ケーブル109により相互に接続される。
【0016】今後の家庭内ネットワークは、図1に示すように、各機器が共通のIEEE1394端子を持ち、それが、共通のIEEE1394ケーブルで結ばれる構成になることが予想される。これにより、上述してきた各種メディア間のデータのやり取りが、スムースに行われると共に、AVとOA間の融合が進むものである。
【0017】図14に、参考までに現状の家庭内ネットワーク環境を示す。現在はAVとOA環境が、別々のネットワークで構成されているのが、通例である。ネットワーク構成としては、各々、1つの機器を中心としたスター型構成を取っている場合が多い。図に示すようにコネクタ,ケーブルとも全て異なっており、AV系とOA系では、プリンタも異なる。
【0018】本発明の特徴は、環境変化に鑑みて、複数メディアの情報を、プリンティング情報に変換する手段の情報変換手段100を同種のコネクタ及びケーブルを用いたネットワーク環境内に持ち、プリンタが各種メディアの情報をプリンティングできることにある。これにより、図14に示したように、従来はポイントツーポイントで行われていた、プリンティング処理が、ネットワーク上で各種メディアに対して、プリンタを共通化した形で実現でき、ネットワークの使い勝手が著しく向上する。
【0019】情報変換手段100に持たせる機能は種々考えられる、最低限必要なものは、各種メディア情報(MPEG,NTSC,JPEG,RGB VIDEO等)をプリンティング情報に変換することである。ここでいう。プリンティング情報とは、圧縮,非圧縮の各種多値カラー画像データを、プリンタ出力に適した、画素数,色(例えばRGBからYMCK,下色処理等)等のデータに変換することである。これにより、プリンタから情報変換手段100を見た場合、常に同一データフォーマットであり、プリンタのハード,ソフト負荷を大幅に低減できる効果がある。
【0020】次段階としては、プリンタとハンドシェイクしながら、現実にプリントを行う処理である。例えば、プリンタにプリント開始信号を送り、プリンタから開始レディ信号を受け取る、その後、プリンタのハードウェアに依存した、ハンドシェイクデータ転送を行い、プリンタからプリント終了コマンドを受け取ったら、元々のプリント要求元にプリント終了コマンドを送る様な処理である。これにより、各種メディア機器は、プリンティング時にパフォーマンスを損なうことなく動作できる、つまり、ハード,ソフト負荷を大幅に低減できる効果がある。
【0021】さらに、段階を進めるなら、今後のネットワークは、ネットワーク全体でコストパフォーマンスの良い環境を提供出来ることが重要である。これを実現するために、例えば、ネットワーク上のリソースを有効利用するよう、ネットワーク上のノード動作そのものを制御することが有力である。例えば、ユーザインタフェース(例えばDVDからディジタルTVを見ていた人間から、ある場面のプリント要求がリモコンボタンより発せられた)より画面表示のプリント要求が発せられた場合、ディジタルTVにディスプレイ機能と、プリントのための特定データ電送機能を持つことは、ネットワークリソース上、必ずしも得策でない。たとえば、情報変換手段100がパフォーマンスに余裕のある、DVDにMPEGデータを情報変換手段100に送るよう指示することは有力である。これにより、従来は例えネットワークで繋がれていたとしても、個々の機器のパフォーマンスにより、ネットワーク全体で見た場合、大幅にパフォーマンスが低減していたし、機能を重複して持つことで、ハード,ソフトの余剰負荷でコストパフォーマンスの劣化を招いていた。本実施例を適用すれば、この点が解消できる。
【0022】今後のネットワークは、IEEE1394に代表されるように電送帯域的には十分な環境の元で、如何に個々の機器が能力,パフォーマンスを共用するかにより、いかに、ネットワーク全体で見て、効率の良いハード,ソフト量でネットワーク全体で見た場合の性能を追求できるかが、重要である。
【0023】図13は、図1と全く同じネットワーク構成であるが、情報変換手段100が終端ノードについた場合である。IEEE1394(IEEE1394−1935)においては、64ノード(端末)以内が接続可能で、ネットワークはバス(直線接続)とツリー(多段スター接続)構造を組み合わせた、いわゆるディジーチェイン構成を取れる。情報通信は電送帯域が許す限り、複数のノード間で同時に通信が可能である。情報提供は同報的に行われるため、情報変換手段100はいかなる位置に配置されても、その性能を損なうものではない。以上のように、本システム構成では、個々の機器配置に制約を受けるものではなく、ユーザが使いたいときに使いたいように自由にホットプラグ,プラグアンドプレイできるメリットがある。
【0024】図2は情報変換手段100の一構成例である。IEEE1394 I/F108を介してデータが入出力される。通常、各装置にはマルチのIEEE1394 I/Fがつくが、単独でもよい。但し、データのスループットやネットワーク構成の発展を考えると、図示したように2ポート以上のI/Fを持つことが有力である。情報変換手段100は中央制御部201により全体が制御される。中央制御部はISO(国際標準化機構)IEEE1394のOSI(Open Systems Interconnection)レイヤ3以上を司るものである。IEEE1394 phy. link. 205,206は、IEEE1394のレイヤ1(物理層),2(リンク層)を司り、各種メーカからチップセットとしてLSIが出ている。I/F部204は、バスアビトレーション(バス競合の整理)と共に、FIFO的な役割で、内外バスのスピード差を吸収する。データ変換部202は、カメラ,TV,DVD等のフォーマット,圧縮方式の違う画像データを、プリンタ101が出力出来る形式に変換する役割を司る。これは、OA機器関連はパソコン102が、上記要求を処理するのに対し、AV機器は、現状そのような機能を持っておらず、持つことによってハード負荷による価格上昇を招いてしまい、得策でないためである。IEEE1394ケーブル109を伝送されるAV系の画像データは、高速性を生かした生データか、標準化の中心であるMPEG(Motion Jpeg Expert Group)データとなる。データ変換部202は、上記データをプリンタ用に変換すると共に、メディア毎に異なりを生じる色調整等を行う。変換情報蓄積部203は、データ変換部202の各種変換フォーマットの保存を司る。本構成例では、IEEE1394 phy. link. 205,206は、内部独立バス構成となっているが、内部バスがIEEE1394でも構わない。本構成により、IEEE1394データをネットワーク全体の負荷が小さくハンドリングできる環境を提供できる。また、内部バスを独立させることで、ネットワーク全体でも多くの場合に分散制御が促進される効果がある。また、内部バスをIEEE1394とすれば、統一アーキテクチャによる簡易ネットワーク構成の実現やハード量を低減できる効果がある。ネットワーク全体のバランスや目標コストに応じて、アーキテクチャを決めることが重要である。
【0025】図2中の情報変換手段100には、本発明の特許性が集約されており、以下に具体的な動作例,中央制御部201,データ変換部202,変換情報蓄積部203について説明する。
【0026】図15は、情報変換手段100の具体的な動作例である。例えばユーザインタフェースであるディジタルTV105に対して、ユーザから表示中のノード情報のプリント要求があると、情報変換手段100に保存されたノード情報を確認する。さらに、必要なデータをノードより受信し(ディジタルTV105からでもよい)、これをプリンタ出力用にデータ変換する。上記進行中に、プリンタを起動してプリンタレディを確認する。これら、一連の動作が終わったら、プリントを開始し、プリント終了後にプリント要求のあったノード(もしくはディジタルTV105)に終了通知を行う。本発明の特徴は、情報変換手段100が保存,更新されるノード情報を持ち、これを利用してスムーズなデータ変換を実行することにある。
【0027】図18は中央制御部201の一構成例である。データ入出力部1801が外部バスとのI/F部となる。制御部1802は、中央制御部201の全体制御を行う。ノード情報蓄積部1803は、プラグアンドプレイで接続された各ノードのデータフォーマットを蓄積する。イニシャル時に蓄積すると共に、プラグアンドプレイで新たに接続されたノード情報を随時更新する。プリント優先順位制御部1804は、複数のノードからプリント要求があった場合、プリントの優先順位制御を行う。具体的には、ユーザインタフェースに近いものを優先する。例えば、ユーザが直接プリント要求をしたものと、屋外の通信回線を介してプリント要求があった場合は、ユーザの直接要求を優先する。ノード通信部1805はノードと中央制御部201間のデータ通信を司る。プリンタ通信部1806はプリンタ101と中央制御部201間のデータ通信を司る。ノード通信部1805とプリンタ通信部1806をマルチに持つことで、通信体帯域の容量に応じて、受信しながら送信を行うといったマルチ動作を可能とする。
【0028】図16はデータ変換部202の一構成例である。データ入出力部1601が外部バスとのI/F部となる。制御部1602は、データ変換部202の全体制御を行う。ノード入力データ蓄積バッファ1603は、ノードからデータ変換部202に送られてくる、プリント用符号データを受信するバッファである。符号データ変換部1604は変換情報蓄積部203の情報に従って、上記符号データをプリンタ用のデータに変換する。プリンタ送信データ蓄積バッファ1605は、データ変換部202からプリンタ101にデータ送る際の通信バッファである。蓄積部を個別に分け、変換部も別途持つことで複数の動作を同時進行することを可能にする。
【0029】図17は変換情報蓄積部203の一構成例である。変換情報蓄積部では、各種マルチメディアデータをプリンタ出力データのフォーマットに変換するテーブルないし変換回路を有するものである。入出力部1701が外部バスとのI/F部となる。制御部1702は、変換情報蓄積部203の全体制御を行う。プリンタ情報蓄積部1703はプリンタに関する情報が蓄積されている。主要な蓄積データとしては、プリンタ用色変換データ,ページプリンタorラインプリンタ,データ送受信プロトコル等である。MPEG→プリンタ変換データテーブル1704,NTSC→プリンタ変換データテーブル1705,....,Digital −CAMERA→プリンタ変換データテーブル1796は、各々のマルチメディアデータをプリンタ出力データのフォーマットに変換するテーブルないし変換回路を有しており、中央制御部の命令に従って所望のデータ変換をサポートするものである。
【0030】以上、説明したように情報変換手段100は、各種機器とプリンタをシェイクハンドさせる役割を司るが、最終データ送出先が、プリンタに特化される必要はなく、外部の回線の入出力,大量データのフォーマット変換部等、種々の使われ方が考えられる。
【0031】図8は、本発明における家庭内ネットワークの全体構成例である。情報変換手段がケーブルTV,ISDN等の外部I/F801と受信アンテナ等802を持ち、図1で説明した機能にISDNや衛星放送の家庭内受信部であるSTB(SetTop Box)にプラスアルファした機能を持つものである。本構成を取ることで、単なるローカルネットワークではなく、オープンネットワークとの相互データ送受信が可能となる効果がある。また、内部バスはIEEE1394フォーマットであるから、広域ネットワーク,外部受信機等のバスとのバスブリッジの役割も果たすこととなり、極めて汎用性が増す効用がある。
【0032】図9は図8における、情報変換手段100の構成例である。外部I/F801と受信アンテナ等802からの送受信データを、外部データ送受信部901で内部バスデータフォーマットに変換するものである。外部から来るasynchronous,IP(Internet Protocol),MPEG画像データ等種々のデータをIEEE1394フォーマットに変換し、しかもリアルタイム必要性の有無,内部ネットワークの状況に応じて、優先順位付けして内部ネットワークに流すことは、ネットワーク全体のパフォーマンスを最大限に発揮させるために、極めて重要である。これにより、ユーザは外部ともシームレスなネットワーキングを意識せずに実現できるメリットがある。
【0033】図3はIEEE1394の標準化動向を示したものである。AV機器に関しては、IEEE1394 phy. link. (IEEE1394−1955対応)がレイヤ1,2を司り、その上にディジタル器機に共通し機種に依存しないAV Protocolが位置する。各種AV機器に対して標準化が進んでいる。OA方面は、標準化がほぼ完了しているため、図2の変換情報蓄積部203には、各種標準化プロトコルが記憶されることになる。これにより。世界共通の標準化に則った、データ変換が可能となる。このような変換が可能となることにより、メーカ,機種等の違いを越えて互換性を持ったデータ変換が出来る効用がある。
【0034】プリンタには、リアルタイム性を必要とする場合(電子写真等)(レーザビームと高速一定回転多面鏡で連続スキャンニングする方式の場合等)、リアルタイム性を必要としない場合(インクジェット等)が考えられる。(印字ヘッドの移動速度(送り)を制御できるため等)なお、最近、インクジェットの中で、静電式インクジェットと呼ばれる、1ドット内で階調を出せる方式が、注目を集めようとしている。今後のユーザの要求は、より高画質に向かうと思われ、これらの要求に応えるのに有効である。
【0035】図4は、本発明における家庭内ネットワークの全体構成例である。パソコン102を中心に、プリンタ102,スキャナ103,MO104等のOA機器と合わせて、ディジタルTV105,DVD106,ディジタルカメラ107等のAV機器が、同一ネットワーク上で結ばれ、相互にデータを転送しあっている。伝送媒体はIEEE1394で規格化された高速シリアル伝送が用いた例である。装置間で同一なIEEE1394 I/F108を介してIEEE1394ケーブル109により相互に接続される。本発明の特徴である情報変換手段100をパソコン102内に持つ事が特徴となっている。最近のパソコンの著しいパフォーマンスの向上により、マルチジョブをこなすことが可能なパソコンに、情報変換手段100を持たせることは有力である。今後、家庭内に現状のOAパソコンと処理能力は変わらないものの、AVと融合した形でパソコンが急激に普及してくることが予想される。図4のシステム構成は、IEEE1394等の高速家庭内通信網とあわせて、他の機器のハード負荷を低減しコストメリットを出す意味でも有力な構成である。現状もそうであるが、家庭内でパフォーマンスが最も高いのはパソコンである。現状、これらの能力がほとんど生かされていない点、将来的には姿形を変えて家庭内の中心機器として浸透していくことを考え合わせて、家庭内ネットワークセンタ的役割をパソコンに負わせることは、極めて効果的である。また、後述するように、パソコンの外部I/Fはデバイス・ベイと呼ばれる形態に急速に向かっており、IEEE1394 をI/Fとし、パソコン内に組み込みと出来る本構想は、極めて有効である。
【0036】図5〜図7は実際のパソコンに、情報変換手段100を持たせた例である。今後の、時代変化に対応して示していた汎用的な図面なので個別の説明は省略する。図5は、現在のパソコンに適応された場合である。具体的には、拡張ボード509の部分に、図2で示した構成が、PCI拡張ボードとして搭載されることになる。図6は1998年後半から1999年のパソコンの内部構造予測である。情報変換手段100は図5の場合と同様、PCI拡張ボードとして搭載されるか、デバイス・ベイ対応の周辺機器のI/F部に内蔵されて取り込まれる形となる。図7は2000年以降のパソコン内部構造予測である。周辺チップセット内にIEEE1394 phy. link. レイヤが取り込まれ、内部のバスにIEEE1394が採用されるようになる。情報変換手段100はデバイス・ベイ対応の周辺機器のI/F部に内蔵されて取り込まれる形となる。上述した変化の過程を、ユーザ側でスムーズに対応できるよう、互換チップ(Triger chip)の製品化も着々と進んでおり、上記流れが、今後の本流となっていくのは確実である。図5〜図7に示したように、現在から将来にかけて確実にサポートできる体制は整いつつあり、本構成が業界全体の流れから見ても効果的であり、主流になっていくと思われる。
【0037】また、パソコン内部にも超高速IEEE1394バスが使用されるようになれば、データハンドリング能力,外部I/F能力も飛躍的に向上し、家庭内センタマシンとしてパソコンへの期待は、益々高まるものと思われ、図4のような構成を取ることの有効性が益々高まるものと思われる。
【0038】ところで、IEEE1394が家庭内のAV,OA機器間を結ぶネットワークバスとして用いられる場合、phy 層で規定される、100,200,400Mbpsという速度は、必ずしも高速であるとは言えない。なぜなら、同報的な使われ方をするIEEE1394では、マルチにデータ転送が行われた場合、実質のパフォーマンスは70%程度であり、NTSC画像のディジタル生データが100Mbps程度であることを考え合わせると、いくら高速データ通信が可能といっても、メモリ削減のために非圧縮データをIsochronous モード(リアルタイム伝送保証モード)で送りあうことは、現実的でない。コード,デコード機能を持った装置を分散制御的に生かすことで、ネットワーク全体のコストを抑え、その上で、伝送パフォーマンスを引き出すシステム構築が重要である。分散制御の具体例であるが、生画像データ,MPEGデータ,プリンタ用データ等、データ間の変換がネットワーク上で種々必要であるが、処理負荷やそのために必要なハード,ソフト等を機器間で分散して持ち、必要に応じて空いているリソースを使う手法である。
【0039】図10は、上記要求を満足するための一システム構成例である。情報変換手段100の機能を合わせ持ったネットワーク管理手段1000が、情報変換手段100に置き換わる形となっている。ネットワーク管理手段1000は、前述してきたデータ変換に加えて、ネットワーク上を流れるデータ量の制御,各機器間でのデータフロー制御を行う。例えば、ディジタルカメラ108でリアルタイムモニタリングしている出力非圧縮データをディジタルTV105(MPEGエンコード,デコード機能無し)で見ている際に、外部I/FからMPEGデータ(TV電話等)が送られてきた場合、例えば、ネットワーク管理手段1000は、ディジタルTV105にマルチウィンドウ表示を指示すると共に、DVD106にMPEGデータをエンコードしディジタルTV105に送るよう、トラフィック及び個々の機器の動作を管理する。ネットワーク管理手段1000が、個別機器のパワーオン,オフ情報を管理しユーザの情報と合わせて自動的に管理する手法も有力である。以上のような機能を持つことで、ネットワークリソースを最小にして最大のパフォーマンスを発揮できるネットワークシステムを構築でき、ネットワークの持つ柔軟性と合わせて、非常に効果的である。
【0040】図11はネットワーク管理手段1000の構成例である。ネットワーク管理部1100が、新たに追加される。ネットワーク管理部1100は、上述したようにネットワーク全体の管理を司る。具体的には、各ノード(各種機器,デバイス等)の情報(性能情報,稼働状況,最大パフォーマンスに対する、現在のパフォーマンス状況等)及びネットワーク全体としての情報(最大パフォーマンスに対する現在のパフォーマンス状況,各種ノードに対する優先順位の割り付け,今後の割り込み情報の予測,緊急情報割り込みに備えた対応策の準備等)を管理していく必要がある。
【0041】今後、家庭内に各種メディアの大量情報が、同一アーキテクチャ(例えばIEEE1394)で行き交い、これと合わせて、外部とも各種メディアの大量情報をやり取りする時代が迫っている。その際のユーザの主役は、パソコンやネットワークの知識に長けたものではなく、AV機器一つの扱いもままならない方がメインとなってくることは、肝に銘じるべきである。ユーザは極力簡易なユーザインタフェースのもと、各種メディアをハンドリングしているハード,ソフトを全く意識せず、知らぬ間に各種メディアを使いこなしている環境を提供することは必須である。このため、ディスプレイ等のユーザインタフェースを介して、ネットワークサイドはユーザに対し、必要に応じて簡易に情報提供することが重要である。以上のようなネットワーク環境を提供することは、ユーザの裾野を広げると共に、簡易な使用環境を安価に提供するために、非常に効果的である。
【0042】図12は情報変換手段100の構成例である。将来のパソコンと同様、内部バスアーキテクチャにIEEE1394が用いられた場合である。IEEE1394−1955では、64のノードを持つことができるが、個々の機器が複数ノードを持つことは、全てのアーキテクチャが統一されるメリットはあるものの、ネットワーク内の全体機器数を制限するため、必ずしも得策ではない。データハンドリング等も考慮すると、IEEE1394のノードとしては、I/F部までで閉じる形とし、内部バスを独立させる手法が有力である。また、システムが大型,複雑化してくると、バスリセット等が頻発し実効的スループットを低下させることになる。この意味でも、IEEE1394のデイジーチェインは簡略構成が有力である。
【0043】業界最新動向の説明で述べたように、パソコンの内部バスアーキテクチャは、今後、リアルタイム電送を保証した高速シリアル通信IEEE1394に統一化されていくと思われる。ネットワーク全体で見た場合、全ての装置が上記内部バスアーキテクチャを取ることは、ユーザの必要とするパフォーマンスに対し、コスト面で釣り合わない、オーバスペックの機能となることが予想される。但し、今後、ネットワーク管理に必要な処理能力は増大してくると思われ、これをスムーズに処理するためのハイパフォーマンスマシンが必要となってくるのは、必須と思われる。今後、パソコンという形態をとるかに関わらず、上述したハイパフォーマンスマシンがネットワークには1台は必要となることが予想される。
【0044】以上のようなネットワーク環境を提供することで、ユーザに使い勝手の良い環境をリーズナブルなコストで提供できる効果がある。
【0045】
【発明の効果】複数メディアの情報を、プリンティング情報に変換する手段を持つことで、ネットワーク上でマルチメディア情報に対応したプリンティングをプリンタ1台で対応可能となり、ユーザが煩雑な手段を行わなくても良い印刷システムを提供することができる。
【0046】また、複数メディアの情報を、プリンティング情報に変換する手段を各種メディア,プリンタ以外に持つことで、ネットワーク全体で見た場合のハード負荷を大幅に低減でき、分散処理環境を提供することを可能とする。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【出願日】 平成10年(1998)5月20日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
【公開番号】 特開平11−327838
【公開日】 平成11年(1999)11月30日
【出願番号】 特願平10−137955