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【発明の名称】 外部記憶装置コントローラのリトライ制御装置
【発明者】 【氏名】牧田 恵典

【氏名】小島 昭

【要約】 【課題】コマンド実行時間の厳しい環境における処理時間短縮に好適な外部記憶装置コントローラのリトライ制御装置。

【解決手段】外部記憶装置コントローラにおいて、受領したコマンド処理に要する全体時間を設定102し、磁気ディスク装置へのリトライ処理の発生しないセクタへのアクセス時間およびリトライ処理に要する時間を、設定した全体時間から順次減算106,110し、減算した時間内にアクセスおよびリトライ処理が実行可能であるか否かを判断104,108し、実行不可であればコマンドの処理を強制的に中断118すること。リトライ処理の結果、自動交替処理が必要であるか否かを判断し、自動交替処理が必要であると判断した場合には、自動交替処理が前記減算時間内に実行可能であることを確認した後に、前記自動交替処理を実行する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 磁気ディスク装置に対する外部記憶装置コントローラにおいて、上位装置から受領したコマンドを処理する処理時間を監視し、前記磁気ディスク装置へのリトライ処理を含めた前記コマンドの処理が規定時間内に完了しなかった場合に前記コマンドの処理を強制的に中断することを特徴とする外部記憶装置コントローラのリトライ制御装置。
【請求項2】 磁気ディスク装置に対する外部記憶装置コントローラにおいて、上位装置から受領したコマンド処理に要する全体時間を設定し、前記磁気ディスク装置へのリトライ処理の発生しないセクタへのアクセス時間およびリトライ処理に要する時間を、前記設定した全体時間から順次減算し、前記減算した時間内に前記アクセスおよび前記リトライ処理が実行可能であるか否かを判断し、実行不可であれば前記コマンドの処理を強制的に中断することを特徴とする外部記憶装置コントローラのリトライ制御装置。
【請求項3】 請求項1または2に記載の外部記憶装置コントローラのリトライ制御装置において、前記リトライ処理の結果、自動交替処理が必要であるか否かを判断し、前記自動交替処理が必要であると判断した場合には、前記自動交替処理が前記規定時間内にまたは前記減算時間内に実行可能であることを確認した後に、前記自動交替処理を実行することを特徴とする外部記憶装置コントローラのリトライ制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置等に対する外部記憶装置コントローラのリトライ制御装置に関し、特に、コマンド実行時間の厳しい環境における処理時間短縮に好適な外部記憶装置コントローラのリトライ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の外部記憶装置コントローラでは、リード及びライトに関してリトライ回数に対応するリトライ処理時間のテーブル(リトライの回数毎に要するリトライ処理時間がリードまたはライト別にテーブル化されている)を用いて、前記コントローラによる磁気ディスク装置に対する時間監視を行っていた。
【0003】このリード及びライトに関するリトライ処理時間テーブルを使用してリトライ処理毎の時間監視を行った場合、リードエラー、ライトエラーが発生した時のリトライ処理の時間監視にとっては有効であるが、複数セクタに亘るコマンド処理の時間監視にとっては前記テーブルだけでは不十分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術におけるリードおよびライトに関するリトライ処理時間テーブルを使用して前記コントローラによる磁気ディスク装置に対する時間監視を行った場合、リードエラー、ライトエラーが発生した時のリトライ処理の時間監視には有効であるが、複数セクタに亘るコマンド処理の時間監視にとっては、リトライ処理が発生しない正常セクタへのアクセス時間を考慮していないため、上位のホストコンピュータがコマンド全体の処理時間を規定する場合、その規定時間以内にコマンドが終了しない場合が発生する。
【0005】即ち、上位装置による複数セクタに亘るコマンド処理をその処理のための規定時間をもって管理しつつ、コントローラに指令する場合、コントローラはリトライ処理のテーブルによる時間管理のみを行っているので、例えば、第1回目のリトライ処理に要する時間をテーブルで検知して、このようなリトライ処理を複数回繰り返してその都度テーブルで時間を検知してその積算値が上位装置の規定時間に未だ達していないと判断しても、実際には、多数の正常セクタへのアクセス時にそのアクセスのための時間(セクタ毎の正常アクセス時間はリトライ処理時間に較べて非常に小であるが、正常セクタが多数ある場合には、正常アクセス時間の積算値は無視できない時間となる)を要しているのであるから(正常セクタへのアクセス時間はコントローラで管理していないので)、規定時間に達してしまっている場合が有り得る。この場合には、規定時間以内にコマンドが終了しないこととなる。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために、本発明は次のような構成を採用する。
【0007】磁気ディスク装置に対する外部記憶装置コントローラにおいて、上位装置から受領したコマンドを処理する処理時間を監視し、前記磁気ディスク装置へのリトライ処理を含めた前記コマンドの処理が規定時間内に完了しなかった場合に前記コマンドの処理を強制的に中断する外部記憶装置コントローラのリトライ制御装置。
【0008】また、磁気ディスク装置に対する外部記憶装置コントローラにおいて、上位装置から受領したコマンド処理に要する全体時間を設定し、前記磁気ディスク装置へのリトライ処理の発生しないセクタへのアクセス時間およびリトライ処理に要する時間を、前記設定した全体時間から順次減算し、前記減算した時間内に前記アクセスおよび前記リトライ処理が実行可能であるか否かを判断し、実行不可であれば前記コマンドの処理を強制的に中断する外部記憶装置コントローラのリトライ制御装置。
【0009】また、前記外部記憶装置コントローラのリトライ制御装置において、前記リトライ処理の結果、自動交替処理が必要であるか否かを判断し、前記自動交替処理が必要であると判断した場合には、前記自動交替処理が前記規定時間内にまたは前記減算時間内に実行可能であることを確認した後に、前記自動交替処理を実行する外部記憶装置コントローラのリトライ制御装置。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態に係る磁気ディスク装置のリトライ制御について、図1を用いて以下説明する。図1は本発明の実施形態に係る外部記憶装置コントローラの処理の流れを示すフローチャートである。
【0011】ホストコンピュータからのコマンドを受領すると(101)、外部記憶装置コントローラはホストコンピュータが規定する規定時間の値を処理可能時間T1にセットされ(102)、時間監視はこの処理可能時間T1を用いて行う。コマンド全体の時間監視が開始され(103)、指令された目的セクタへのアクセス処理が処理可能時間T1以内かどうかをチェックし(104)、処理可能時間外であれば(通常の処理であればT1以内であるが、上位装置によって予期されるコマンド処理時間よりも大なるアクセス処理時間の掛かる動作の遅い磁気ディスク装置も使用する場合があるので)、エラー報告(118)してコマンドを終了する。
【0012】処理(104)のチェックで処理可能時間T1以内であれば目的セクタへのアクセスが行われ(105)、目的セクタへのアクセスに要した時間分だけ処理可能時間を減少させて処理可能時間をT2とする(106)。もし、このアクセスでエラーが発生すると(107)、リトライ処理時間が処理可能時間T2以内であることを確認(108)後、リトライ処理(109)が行われる。そして、このリトライに要した時間分だけ処理可能時間を減少させて処理可能時間をT3とした(110)後、エラーが回復したかどうかチェックする(111)。リトライ処理時間が(108)の処理可能時間T2以内かどうかのチェックの際、処理可能時間T2外であればエラー報告を行い(118)コマンドを終了する。
【0013】処理(111)のチェック時にエラーが回復しなかった場合、ホストコンピュータが規定する回数のリトライが実行されたかどうかを確認(112)し、規定回のリトライが行われておらず、かつ処理可能時間以内であればリトライ処理を再度行う。
【0014】エラー回復またはは規定回のリトライ処理が終了した場合は、エラーの種類及びその他の設定値により自動交替処理が必要かどうかを判断する(113)。ここにおいて、自動交替処理とは、データの書き込みまたは読み出しに際して、リトライ回数が規定数に達したり、リトライするエラーの要因等によって、交替セクタにそのデータを記録しておく処理を云う。
【0015】自動交替処理を行う場合、自動交替処理に要する時間が処理可能時間T3以内であるかを調べ、自動交替処理が時間的に可能かどうか判断する(114)。自動交替処理が時間的に不可能と判断するとエラー報告後(118)コマンドを終了し、逆に自動交替処理が可能であると判断した場合には自動交替処理を行う(115)。そして、この自動交替処理に要した時間分だけ処理可能時間を減少させて処理可能時間T4とする(116)。
【0016】最後にホストコンピュータ要求分のデータのアクセスが完了したかどうかをチェックし(117)、ホストコンピュータ要求分のデータアクセスが完了するまで時間監視を行いながら繰り返し、コマンド終了時に時間監視を終了する(119)。
【0017】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれば、外部記憶装置コントローラがコマンド処理全体を実際の時間を用いて監視することにより、リードエラー、ライトエラー又はシークエラーといったエラーの種類による時間監視(テーブルによるエラー毎のリトライ処理時間の監視)をする必要がなくなる上に、リトライ処理時間ばかりでなく、リトライ処理が発生しないセクタへのアクセス時間等を含むコマンド全体の処理時間に対して上位のホストコンピュータが規定する時間以内にコマンドを終了させることが出来る。
【0018】更に、自動交替処理を行う前に事前に自動交替処理が時間的に実行可能かどうかを調べた上で自動交替処理を行うことによって、自動交替処理中にホストコンピュータの規定時間に達した際に発生する自動交替処理中断の回避が可能となり、障害が発生する危険性が低くなる。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【出願日】 平成10年(1998)5月20日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】武 顕次郎
【公開番号】 特開平11−327808
【公開日】 平成11年(1999)11月30日
【出願番号】 特願平10−138420