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【発明の名称】 業務支援システムの制御方法および業務支援システム
【発明者】 【氏名】矢田 光治

【要約】 【課題】コンピュータによる分散処理環境でのユーザ支援業務を効率よく遂行する。

【解決手段】ユーザ端末30(T1)から任意のアプリケーションプログラムの運用等に関する支援要求を受けたヘルプサーバ10は、登録されている複数のヘルパ端末20(専門知識等を有するヘルパ)から適切なヘルパ端末20(H1)を選択して、ユーザ端末30(T1)への支援を依頼するとともに、要求元のユーザ端末30(T1)に対して、割り当てたヘルパ端末20の情報を通知する。これを受けたユーザ端末30は、割り当てられたヘルパ端末20とヘルプセッションを実行して、所望のアプリケーションプログラムや業務の運用に関する支援を受ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 所望のアプリケーションプログラムにて所望の業務が実行される少なくとも一つのユーザ端末と、前記業務を支援する支援者に割り当てられた複数のヘルパ端末と、前記ユーザ端末と前記ヘルパ端末とを結ぶ情報ネットワークとを含む業務支援システムの制御方法であって、前記ユーザ端末から支援要求を受け付けるステップと、前記支援要求の内容に応じて前記ヘルパ端末を選択するステップと、前記ユーザ端末と選択された前記ヘルパ端末との間における支援セッションを行うステップと、を含むことを特徴とする業務支援システムの制御方法。
【請求項2】 請求項1記載の業務支援システムの制御方法において、複数の前記ヘルパ端末と前記ユーザ端末との間にヘルプサーバが介在し、前記ヘルプサーバは、前記ユーザ端末から発行された前記支援要求を解析して最適な前記ヘルパ端末を選択して要求元の前記ユーザ端末に通知し、当該ユーザ端末は通知を受けた前記ヘルパ端末との間で前記支援セッションを行うことを特徴とする業務支援システムの制御方法。
【請求項3】 請求項1または2記載の業務支援システムの制御方法において、個々の前記ユーザ端末および前記ヘルパ端末は、前記情報ネットワークを利用した電話機能またはテレビ電話機能を備え、前記電話機能またはテレビ電話機能を用いて前記支援セッションを行うか、または、電子メール等のデータの授受にて前記支援セッションを行うことを特徴とする業務支援システムの制御方法。
【請求項4】 請求項1または2記載の業務支援システムの制御方法において、前記支援要求には、支援要求元の前記ユーザ端末における前記アプリケーションプログラムおよび当該アプリケーションプログラムの実行環境を提供するオペレーティングシステムの少なくとも一方の状態を前記ヘルパ端末に伝達する実行状態情報が含まれ、前記ヘルパ端末には、前記実行状態情報に基づいて要求元の前記ユーザ端末の状態を再現するエミュレーション機能を備え、前記ユーザ端末の操作者と、前記ヘルパ端末の支援者が、共通のプログラム実行環境にて前記支援セッションを行うことを特徴とする業務支援システムの制御方法。
【請求項5】 所望のアプリケーションプログラムにて所望の業務が実行される少なくとも一つのユーザ端末と、前記業務を支援する支援者に割り当てられたヘルパ端末と、前記ユーザ端末から支援要求を受け付け、前記支援要求の内容に応じた前記ヘルパ端末を選択し、前記ユーザ端末と選択された前記ヘルパ端末との間における支援セッションを行わせるヘルプサーバと、前記ユーザ端末および前記ヘルパ端末および前記ヘルプサーバを結ぶ情報ネットワークとを含む業務支援システム。
【請求項6】 請求項5記載の業務支援システムにおいて、前記ヘルプサーバは、前記ユーザ端末から発行された前記支援要求を解析して最適な前記ヘルパ端末を選択して要求元の前記ユーザ端末に通知し、当該ユーザ端末は通知を受けた前記ヘルパ端末との間で前記支援セッションを行うことを特徴とする業務支援システム。
【請求項7】 請求項5または6記載の業務支援システムにおいて、個々の前記ユーザ端末および前記ヘルパ端末は、前記情報ネットワークを利用した電話機能またはテレビ電話機能を備え、前記電話機能またはテレビ電話機能を用いて前記支援セッションを行うか、または、電子メール等のデータの授受にて前記支援セッションを行うことを特徴とする業務支援システム。
【請求項8】 請求項5または6記載の業務支援システムにおいて、前記支援要求には、支援要求元の前記ユーザ端末における前記アプリケーションプログラムおよび当該アプリケーションプログラムの実行環境を提供するオペレーティングシステムの少なくとも一方の状態を前記ヘルパ端末に伝達する実行状態情報が含まれ、前記ヘルパ端末には、前記実行状態情報に基づいて要求元の前記ユーザ端末の状態を再現するエミュレーション機能を備え、前記ユーザ端末の操作者と、前記ヘルパ端末の支援者が、共通のプログラム実行環境にて前記支援セッションを行うことを特徴とする業務支援システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、業務支援技術に関し、特に、複数のユーザ端末にて行われる多様な業務の支援等に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、パーソナルコンピュータ等に代表される情報処理機器の高性能化および小型化、低価格化、さらにはインターネット等に代表される大規模な情報ネットワークの発達に伴い、コンピュータが設置された特定の場所に作業者を集めて業務を遂行する従来の中央集中的な業務遂行形態から、小規模のオフィスあるいは各家庭等や個人レベルにコンピュータによる業務遂行環境を分散する形態(超分散環境)が一般的になってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、このようなパーソナルコンピュータにおける基本ソフトウェア(OS)や、その上で稼働する特定業務向けのアプリケーションプログラムについて見ると、その機能の複雑化、高度化にも関わらず、たとえば誤操作や障害発生時などにおけるユーザ支援(ヘルプ)機能等のユーザ・インタフェースは、いまだ貧弱である。
【0004】また、エキスパートシステム等のように高度に専門的な業務の遂行に用いられソフトウェアでは、使用過程における専門家のアドバイスは不可欠である。
【0005】従来の中央集中的な業務遂行形態では、基本ソフトウェアやアプリケーションプログラムの使用法に精通した少数の専門家や、特定の業務等に精通した専門家をコンピュータの設置場所に配置することで対処できたが、小規模のオフィスあるいは各家庭等や個人レベルでの分散処理環境では、このような対策は実際上、実現困難である。
【0006】本発明の目的は、コンピュータによる分散処理環境でのユーザ支援業務を効率よく遂行することが可能な業務支援システムおよびその制御技術を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、ユーザ支援業務に携わる専門家等の支援者の効率的な稼働を実現することが可能な業務支援システムおよびその制御技術を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、所望のアプリケーションプログラムにて所望の業務が実行される少なくとも一つのユーザ端末と、業務を支援する支援者が操作する複数のヘルパ端末と、ユーザ端末とヘルパ端末とを結ぶ情報ネットワークとを含む業務支援システムの制御方法において、ユーザ端末から支援要求を受け付けるステップと、支援要求の内容に応じたヘルパ端末を選択するステップと、ユーザ端末と選択されたヘルパ端末との間における支援セッションを行うステップと、を実行するようにしたものである。
【0009】また、本発明は、所望のアプリケーションプログラムにて所望の業務が実行される少なくとも一つのユーザ端末と、業務を支援する支援者が操作する複数のヘルパ端末と、ユーザ端末から支援要求を受け付け、支援要求の内容に応じたヘルパ端末を選択し、ユーザ端末と選択されたヘルパ端末との間における支援セッションを行わせるヘルプサーバと、ユーザ端末およびヘルパ端末およびヘルプサーバを結ぶ情報ネットワークとによって業務支援システムを構築するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】図1は、本発明の一実施の形態である業務支援システムを構成するヘルプサーバの構成の一例を示す概念図であり、図2は、このヘルプサーバにて用いられるヘルパ管理テーブルの一例を示す概念図である。また、図3は、本実施の形態の業務支援システムを構成するユーザ端末の構成の一例を示す概念図であり、図4は、本実施の形態の業務支援システムを構成するヘルパ端末の構成の一例を示す概念図である。また、図5は、本実施の形態の業務支援システムの全体構成の一例を示す概念図である。
【0012】図5に例示されるように、本実施の形態の業務支援システムは、ヘルプサーバ10と、複数のヘルパ端末20(H1〜Hn)と、複数のユーザ端末30(T1〜Tn)を、いわゆるインターネット、イントラネット、公衆電話回線等の任意の情報ネットワーク40を介して相互に接続した構成からなる。便宜上、ヘルプサーバ10は一つのみを例示しているが、複数でもよい。
【0013】なお、複数のヘルパ端末20の設置場所としては、たとえば、専門知識や業務経験を有するが種々の事情で在宅勤務を希望する支援者(ヘルパ)の家庭や、小規模のサテライトオフィス、等が考えられる。あるいは、専門知識や業務経験を有するヘルパが携行する形態情報端末等が考えられる。
【0014】また、ユーザ端末30は、たとえば小規模のオフィスや各家庭に設置されたパーソナルコンピュータ、あるいは、一般のユーザが携行する形態情報端末等が考えられる。
【0015】図1に例示されるように、ヘルプサーバ10は、システムバス11を介して、全体を制御する中央処理装置12、中央処理装置12を制御するプログラムが格納される主記憶13、管理ファイル等が格納される外部記憶装置14、操作I/F部15、音声認識インタフェース部16、ネットワークI/F部17等を接続したコンピュータシステムからなる。
【0016】主記憶13には、常駐するオペレーティングシステム13a(OS)と、その配下で稼働するヘルプサーバプログラム13bおよびインターネット電話サーバプログラム13c、ヘルパ管理テーブル50等が格納され、中央処理装置12を制御する構成となっている。
【0017】外部記憶装置14には、たとえば、後述の複数のヘルパ端末20およびユーザ端末30を管理するためのセキュリティ情報等が格納された管理ファイル14aが記憶されている。
【0018】操作I/F部15は、ヘルプサーバ10の保守管理等を行うためのユーザインタフェースを提供するディスプレイやキーボード等からなる。
【0019】ネットワークI/F部17は、外部の情報ネットワーク40との間における情報の授受を行うためのプロトコル制御等のインタフェース制御を行う。
【0020】音声認識インタフェース部16は、ネットワークI/F部17を経由して接続されるインターネット電話や、図示しない通常の電話回線等で入力されるユーザからの音声情報を認識して、後述のヘルパ端末20を割り当てる処理等を行うのに使用される。この場合、ヘルプサーバプログラム13bは、外部から着信する電話での支援要求を、適切なヘルパ端末20に振り分ける音声応答システムとして機能する。
【0021】ところで、図2に例示されるように、本実施の形態の場合、ヘルプサーバ10におけるヘルパ管理テーブル50は、個々のヘルパ端末20、すなわち当該ヘルパ端末20を使用する専門家(ヘルパ)にユニークに付与されたヘルパID情報51と、当該ヘルパID情報51にて特定されるヘルパがどのような分野の専門知識やスキルを有するかを示す担当専門分野情報52、当該ヘルパが使用する言語を示す対応言語情報53、当該ヘルパの居場所54(ヘルパ端末20の設置場所)、当該ヘルパが都合のよい稼働時間帯55(グリニッジ標準時:GMT)、当該ヘルパ端末20の情報ネットワーク40におけるアドレス情報としてのURLや、ヘルパの連絡先電話番号等のポインタ情報56、ヘルパの現在の稼働状態を示すフラグ57、等の情報が格納されている。
【0022】図3に例示されるように、複数のユーザ端末30の各々は、システムバス31を介して、全体を制御する中央処理装置32、中央処理装置32を制御するプログラムが格納される主記憶33、外部記憶装置34、操作I/F部35、ネットワークI/F部36、マルチメディアインタフェース部37等を接続したコンピュータシステムからなる。
【0023】マルチメディアインタフェース部37には、映像情報を出力するディスプレイ37a、音声や音響情報を出力するスピーカ37b、音声や音響情報の入力を行うマイクロフォン37c、設置環境の映像情報を撮影して入力するカメラ37d、等の機器が接続されている。なお、便宜上、スピーカ37bおよびマイクロフォン37cは別個に図示されているが、これらは、一体になってたとえば電話の送話器および受話器を構成するようにしてもよい。
【0024】操作I/F部35は、キーボード、マウス、リモートコントローラ等の任意の情報入力装置からなり、ユーザがユーザ端末10を操作するためのユーザインタフェースを提供する。
【0025】主記憶33には、常駐するオペレーティングシステム33a(OS)と、その配下で稼働する任意のアプリケーションプログラム33b、ヘルプクライアントプログラム33c、インターネット電話クライアントプログラム33d、が格納されている。
【0026】アプリケーションプログラム33bは、ワープロソフト、表計算ソフト、CAD等の作図ソフト、会計ソフト、エキスパートシステム等の一般の任意の業務に用いられるソフトウェアである。
【0027】ヘルプクライアントプログラム33cは、前述のヘルプサーバ10との間における後述のような処理を実行するソフトウェアである。
【0028】インターネット電話クライアントプログラム33dは、スピーカ37bおよびマイクロフォン37c、さらにはディスプレイ37aおよびカメラ37d等の機器を用い、情報ネットワーク40を通信媒体とする電話あるいはテレビ電話機能を実現するためのソフトウェアである。
【0029】図4に例示されるように、ヘルパ端末20は、システムバス21を介して、全体を制御する中央処理装置22、中央処理装置22を制御するプログラムが格納される主記憶23、外部記憶装置24、操作I/F部25、ネットワークI/F部26、マルチメディアインタフェース部27等を接続したコンピュータシステムからなる。
【0030】マルチメディアインタフェース部27には、映像情報を出力するディスプレイ27a、音声や音響情報を出力するスピーカ27b、音声や音響情報の入力を行うマイクロフォン27c、設置環境の映像情報を撮影して入力するカメラ27d、等の機器が接続されている。なお、便宜上、スピーカ27bおよびマイクロフォン27cは別個に図示されているが、これらは、一体になってたとえば電話の送話器および受話器を構成するようにしてもよい。
【0031】主記憶23には、常駐するオペレーティングシステム23a(OS)と、その配下で稼働し、ユーザ端末30における任意のアプリケーションプログラムの動作をエミュレートするアプリケーションプログラムエミュレータ23b、ヘルプサーバ10のヘルプサーバプログラム13bとの間にて後述のような処理を行うヘルプクライアントプログラム23c、インターネット電話クライアントプログラム23d等の情報が格納され、中央処理装置12を制御することによって後述のような制御動作を行う構成となっている。
【0032】外部記憶装置24には、過去に行われた後述のようなユーザ端末30に対する支援の経過等の情報が記録されるヘルプ担当履歴ファイル24aが格納されており、必要に応じてヘルプクライアントプログラム23cやヘルパによって参照される。
【0033】操作I/F部25は、キーボート、マウス、リモートコントローラ等からなり、ヘルパ端末20を操作するためのユーザインタフェースを提供する。
【0034】ネットワークI/F部26は、外部の情報ネットワーク40との間における情報の授受を行うためのプロトコル制御等のインタフェース制御を行う。
【0035】以下、本実施の形態の業務支援システムおよびその制御方法の作用の一例を、図6、図7、図8および図9のフローチャートを参照して説明する。
【0036】まず、図6のフローチャートにて、ヘルプサーバ10の動作を説明する。
【0037】ヘルプサーバ10は、個々のユーザ端末30からの支援要求を待ち(ステップ101)、支援要求を受け付けると、ヘルパ管理テーブル50を参照して(ステップ102)、現在、当該支援要求に対応可能なヘルパ(ヘルパ端末20)が存在するか否かを調べる(ステップ103)。
【0038】すなわち、ユーザ端末30から支援要求には、たとえば、アプリケーションプログラムの操作方法等に関する質問等の場合には、当該アプリケーションプログラムの種別、および当該アプリケーションプログラムの現在の状態を示すステータス情報、希望する言語(たとえば日本語で操作方法を教えてもらいたい等)、要求元のユーザ端末30の設置場所、ユーザ端末30への接続のためのポインタ情報(URL等)、が含まれている。そして、これらの情報に基づいて、ヘルプサーバプログラム13bは、ユーザが希望する日本語を話すことができ、当該アプリケーションプログラムの操作に精通し、しかも現在が稼働時間帯であり、ユーザ端末30の設置場所に近い(すなわち通信コストの低い、但しこの条件は必須ではない)、という条件を満たすヘルパが存在する場合には、要求元のユーザ端末30に選出された適切なヘルパ端末20を仲介する(ステップ104)。
【0039】なお、後述のように、各ユーザ端末30において、過去に支援サービスを受けたヘルパ端末20を記憶しておき、同様の支援要求が発生した場合には、支援要求の際に、当該ヘルパ端末20の識別情報をヘルプサーバ10に伝達することにより、当該ヘルパ端末20の仲介を優先、あるいは必須とするような条件付けをしてもよい。
【0040】すなわち、過去の支援履歴(経験)は、ヘルパの側から見ればユーザの環境やレベル等を把握できているのでより効果的な支援ができ、ユーザの側から見れば、自分の環境や業務内容をヘルパに重複して説明する手間が省けるので、ユーザおよびヘルパの双方にとって有益であり、ユーザから支援要求に際しては、なるべく過去に当該ユーザに対する支援経験のあるヘルパを割り当てたほうが、より支援効率が高くなると期待できる。
【0041】こうして、ヘルパ(ヘルパ端末20)の仲介が成功したか否かを判定し(ステップ105)、成功した場合には、当該ヘルパのエントリのフラグ57を“2”セットするように、ヘルパ管理テーブル50を更新して(ステップ106)、1回の支援仲介操作を終える。
【0042】また、ステップ105で失敗した場合には、要求元のユーザ端末30に、ヘルパの紹介が失敗したことを伝達する(ステップ107)。
【0043】図7は、ユーザ端末30のヘルプサーバ10に対する支援要求の処理の一例を示すフローチャートである。
【0044】個々のユーザ端末30のヘルプクライアントプログラムは、任意のアプリケーションプログラムの実行中に(ステップ201)、アプリケーションプログラム自体や、当該アプリケーションプログラムを操作中のユーザからのヘルプ要求の有無を監視し(ステップ202)、ヘルプ要求の発生時にはヘルプサーバ10にヘルパ仲介要求を発行する(ステップ203)。
【0045】そして、ヘルプサーバ10からヘルパ仲介成功の通知を受けると(ステップ204)、指定されたヘルパ端末20とのヘルプセッションを行う(ステップ205)。このヘルプセッションでは、たとえば、ユーザ端末30からヘルパ端末20に、ユーザ端末30側で実行中のアプリケーションプログラムの状態を通知することにより、ヘルパ端末20の側でユーザ端末30におけるアプリケーションプログラムの実行状態を再現し、ヘルパが適切な操作方法等を指導することが行われる。なお、この実行状態の再現では、アプリケーションプログラム中のプライベートななデータはダミーのデータに置き換えられてヘルパ端末20に送信されるので、ユーザ端末30からのデータ漏洩等の懸念はない。
【0046】この場合、ユーザ端末30とヘルパ端末20の間のコミュニケーション手段としては、通常の文字列データ等の情報の授受の他に、たとえばインターネット等の情報ネットワーク40を利用したインターネット電話機能を利用して、ユーザ端末30が指定した言語を使用した対話的な支援を行うことができる。その場合、ヘルプサーバ10のインターネット電話サーバプログラム13cの制御の下で、ユーザ端末30のインターネット電話クライアントプログラム33dと、ヘルパ端末20のインターネット電話クライアントプログラム23dとが接続を確立し、両端末間における音声等の授受を実行する。
【0047】このようなヘルプセッションが完了すると(ステップ206)、後の当該アプリケーションプログラムにおける同様なヘルプ要求の発生に備えて、今回、担当したヘルパ端末20(ヘルパ)の識別情報を記憶する(ステップ207)。
【0048】その後、アプリケーションプログラムの終了か否かを判別し(ステップ208)、継続するならば、ステップ201に戻ってアプリケーションプログラムの運用を継続する。
【0049】なお、ステップ204で適当なヘルパ端末20が見つからない旨の応答がヘルプサーバ10から返された場合には、当該アプリケーションプログラムや操作者に通知する(ステップ209)。
【0050】図8は、ヘルパ端末20における処理の一例を示すフローチャートである。
【0051】ヘルパ端末20は、ヘルプサーバ10から支援担当要求を待ち(ステップ301)、担当要求があると、まず、過去に同一ユーザを担当したか否かを調べ(ステップ302)、担当経験がある場合には(ステップ303)、当該ユーザに関するヘルプ履歴ファイルを読み出す(ステップ304)。
【0052】その後、必要に応じて当該ユーザに関するヘルプ履歴ファイルを参照しつつ、支援要求元のユーザ端末30との間におけるセッションを開始する(ステップ305)。このセッションでは、前述のように、必要に応じて、たとえばインターネット電話クライアントプログラム23dを起動して、要求元のユーザ端末30のユーザと電話による対話的な支援処理を行う。また、たとえば要求元からの要請に応じて、アプリケーションプログラムエミュレータ23bを起動し、ユーザ端末30のアプリケーションプログラムの状態をヘルパ端末20にて再現しつつ、操作方法の教示やエラー等に対する対処の仕方等の教示等を行う。
【0053】このようなユーザ端末30とのヘルプセッションが完了すると(ステップ306)、当該ユーザに関するセッションの内容等のヘルプ履歴データをヘルプ履歴ファイルに格納し(ステップ307)、ヘルプ担当要求の受付を継続する場合には、ステップ301に戻る(ステップ308)。
【0054】上述のような、ヘルプサーバ10、ヘルパ端末20およびユーザ端末30における一連の処理の全体の流れを例示したものが図8のフローチャートである。
【0055】すなわち、任意のアプリケーションプログラムを実行中(ステップ401)のユーザ端末30(この場合、T1)から、ヘルプサーバ10に対して支援要求が送られると(ステップ402)、ヘルプサーバ10では、ヘルパ管理テーブル50を参照して支援要求に適合するヘルパ端末20(この場合、H1)を見いだし(ステップ403)、当該ヘルパ端末20に対して支援担当要求を発行する(ステップ404)。
【0056】これを受けたヘルパ端末20では、稼働時間帯55等の都合がよければ(ステップ405)、支援担当要請を受け付ける旨の応答をヘルプサーバ10に返す(ステップ406)。
【0057】これを受けたヘルプサーバ10は、当該ヘルパ端末20のポインタ情報等の必要な情報を準備して(ステップ407)、支援了解を要求元のユーザ端末30に応答して(ステップ408)、セッション開始を指示する。
【0058】これを受けたユーザ端末30では、現在のアプリケーションプログラムの状態等の情報を収拾して(ステップ409)、支援要求とともに、割り当てられたヘルパ端末20に送信し(ステップ410)。
【0059】これを受けたヘルパ端末20では、自端末で要求元のアプリケーションプログラムの状態を再現したり、過去の当該ユーザへの支援履歴等を調べる等の準備の後、ユーザ端末30との間でヘルプセッションを開始する(ステップ411)。
【0060】ヘルプセッションとしては、インターネット電話等にて実時間で対話的に行うことに限らず、ユーザから質問事項等を電子メールでヘルパに送付し、ヘルパからも回答を電子メールにて返す等の遣り取りも本実施の形態のヘルプセッションに含まれる。
【0061】このように、本実施の形態の業務支援システムの制御方法および業務支援システムによれば、任意のユーザ端末30て発生する多様な支援要求に応じて、適切なヘルパ端末20(ヘルパ)を選択して割り当てるので、たとえば、小規模のオフィスあるいは各家庭等や個人レベルに分散して存在するユーザ端末30における所望の業務遂行に対する支援を効率良く遂行することが可能になる。
【0062】さらに、ヘルパ端末20、すなわち様々な専門知識やキャリアおよびスキルを有するとともに、稼働時間帯や言語等が多様なヘルパの側では、都合の良い時間帯等の条件をヘルプサーバ10に登録することで、希望に叶った時間帯や条件にて専門知識を有するユーザ支援業務に携わることが可能になり、ユーザ支援業務に携わる支援者の効率的な稼働を実現することができる。
【0063】なお、上述の説明では、一例として、ユーザ端末30における任意のアプリケーションプログラムの実行過程で発生した支援要求にヘルパ端末20(専門知識やスキルを有するヘルパ)を割り当てて支援させる場合について説明したが、アプリケーションプログラムの実行に限らず、一般の法律相談や、専門的な業務にて発生する種々の疑問について、音声応答システムにて、専門知識を有するヘルパに割り当てる、等多様な利用方法が考えられる。
【0064】以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0065】たとえば、ヘルプサーバや各端末の構成は一例であり、情報通信機能を有する任意の情報処理機器を使用することが可能である。また、支援対象としては、アプリケーションプログラムに限らず、たとえば、オペレーティングシステム(OS)のインストールや操作、保守管理等、任意のソフトウェアに関する支援業務に適用することが可能である。
【0066】
【発明の効果】本発明の業務支援システムの制御方法によれば、コンピュータによる分散処理環境でのユーザ支援業務を効率よく遂行することができる、という効果が得られる。
【0067】また、本発明の業務支援システムの制御方法によれば、ユーザ支援業務に携わる支援者の効率的な稼働を実現することができる、という効果が得られる。
【0068】また、本発明の業務支援システムによれば、コンピュータによる分散処理環境でのユーザ支援業務を効率よく遂行することができる、という効果が得られる。
【0069】また、本発明の業務支援システムによれば、ユーザ支援業務に携わる支援者の効率的な稼働を実現することができる、という効果が得られる。
【出願人】 【識別番号】596097626
【氏名又は名称】株式会社ピー・アイ・イー
【出願日】 平成9年(1997)8月26日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 大和 (外2名)
【公開番号】 特開平11−66003
【公開日】 平成11年(1999)3月9日
【出願番号】 特願平9−228765