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【発明の名称】 情報処理装置及びプログラム記憶媒体
【発明者】 【氏名】松永 良太郎

【氏名】斉藤 紀

【要約】 【課題】本発明は、機密情報の機密性を維持しつつ、操作性の向上を実現する情報処理装置の提供を目的とする。

【解決手段】入力装置と、暗号化された機密情報を記憶する記憶装置とを備える情報処理装置において、入力装置から入力される暗号鍵を受け取ってメモリに格納する入力手段14と、入力手段14による暗号鍵の入力時点から規定時間が経過したのか否かを判断する判断手段15と、判断手段15が時間経過を判断するときに、メモリに保持される暗号鍵を消去する消去手段16と、メモリに保持される暗号鍵を用いて、記憶装置の記憶する機密情報を平文に復号化する変換手段17とを備えるように構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 入力装置と、暗号化された機密情報を記憶する記憶装置とを備える情報処理装置において、入力装置から入力される暗号鍵を受け取ってメモリに格納する入力手段と、上記入力手段による暗号鍵の入力時点から規定時間が経過したのか否かを判断する判断手段と、上記判断手段が時間経過を判断するときに、上記メモリに保持される暗号鍵を消去する消去手段と、上記メモリに保持される暗号鍵を用いて、記憶装置の記憶する機密情報を平文に復号化する変換手段とを備えることを、特徴とする情報処理装置。
【請求項2】 入力装置と、暗号化された機密情報を記憶する記憶装置とを備える情報処理装置において、入力装置から入力される暗号鍵を受け取ってメモリに格納する入力手段と、上記入力装置の操作が途絶えてから規定時間が経過したのか否かを判断する判断手段と、上記判断手段が時間経過を判断するときに、上記メモリに格納される暗号鍵を消去する消去手段と、上記メモリに保持される暗号鍵を用いて、記憶装置の記憶する機密情報を平文に復号化する変換手段とを備えることを、特徴とする情報処理装置。
【請求項3】 請求項1又は2記載の情報処理装置において、変換手段は、入力装置により編集される平文の機密情報を、メモリに保持される暗号鍵を用いて暗号化することを、特徴とする情報処理装置。
【請求項4】 請求項1ないし3記載の情報処理装置において、対話処理に従って、判断手段の処理で用いられる規定時間を設定する設定手段を備えることを、特徴とする情報処理装置。
【請求項5】 請求項1ないし4記載の情報処理装置において、入力手段は、入力される暗号鍵の正当性をチェックして、正当な暗号鍵であることを条件にしてメモリに格納することを、特徴とする情報処理装置。
【請求項6】 入力装置と、暗号化された機密情報を記憶する記憶装置とを備える情報処理装置の実現に用いられるプログラムが記憶されるプログラム記憶媒体であって、入力装置から入力される暗号鍵を受け取ってメモリに格納する入力処理と、上記入力処理による暗号鍵の入力時点から規定時間が経過したのか否かを判断する判断処理と、上記判断処理が時間経過を判断するときに、上記メモリに保持される暗号鍵を消去する消去処理と、上記メモリに保持される暗号鍵を用いて、記憶装置の記憶する機密情報を平文に復号化する変換処理とをコンピュータに実行させるプログラムが記憶されることを、特徴とするプログラム記憶媒体。
【請求項7】 入力装置と、暗号化された機密情報を記憶する記憶装置とを備える情報処理装置の実現に用いられるプログラムが記憶されるプログラム記憶媒体であって、入力装置から入力される暗号鍵を受け取ってメモリに格納する入力処理と、上記入力装置の操作が途絶えてから規定時間が経過したのか否かを判断する判断処理と、上記判断処理が時間経過を判断するときに、上記メモリに格納される暗号鍵を消去する消去処理と、上記メモリに保持される暗号鍵を用いて、記憶装置の記憶する機密情報を平文に復号化する変換処理とをコンピュータに実行させるプログラムが記憶されることを、特徴とするプログラム記憶媒体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、暗号化された機密情報を記憶する情報処理装置と、その情報処理装置の実現に用いられるプログラムが記憶されるプログラム記憶媒体とに関し、特に、機密情報の機密性を維持しつつ、操作性の向上を実現する情報処理装置と、その情報処理装置の実現に用いられるプログラムが記憶されるプログラム記憶媒体とに関する。
【0002】情報処理装置では、機密情報を取り扱う場合、漏洩を防ぐために機密情報を暗号化する構成を採っている。最近普及しつつある小型携帯端末でも、端末の紛失や盗難により機密情報の漏洩の危険度が高いことから、機密情報を暗号化する構成を採っている。
【0003】一方、機密情報を暗号化する構成を採ると、その復号化に必要となる暗号鍵の入力をユーザに強いることになる。この暗号鍵の入力は、操作性の悪化をもたらす。これから、機密情報の機密性を維持しつつ、操作性の向上を実現する新たな情報処理装置を構築していく必要がある。
【0004】
【従来の技術】情報処理装置は、機密情報のファイルを扱う場合、機密性を実現するために、その機密情報を暗号化するとともに、ファイルに、その暗号化に用いた暗号鍵を登録する構成を採っている。
【0005】そして、暗号化された機密情報の参照を要求するユーザに対して、暗号鍵の入力を要求する構成を採って、ユーザから暗号鍵を指定して機密情報の参照が発行されると、ユーザから入力される暗号鍵と、ファイルに登録される暗号鍵とが一致するのか否かをチェックして、一致することを判断するときには、ファイルに登録される暗号鍵を使って、ファイルの機密情報を復号化していくという構成を採っている。
【0006】そして、ユーザが復号化された機密情報を編集した後に、それを再び暗号化してファイルに記憶することを要求する場合には、ユーザに対して、暗号鍵の入力を要求する構成を採って、ユーザから暗号鍵を指定して機密情報の暗号化要求が発行されると、ユーザから入力される暗号鍵と、ファイルに登録される暗号鍵とが一致するのか否かをチェックして、一致することを判断するときには、ファイルに登録される暗号鍵を使って、機密情報を暗号化してファイルに格納していくという構成を採っている。
【0007】この構成を採るときに、従来では、機密情報の機密性を維持するという立場から、ユーザに対して、機密情報の参照要求の度に、暗号鍵を入力させていくととともに、機密情報の暗号化要求の度に、暗号鍵を入力させていくという構成を採っていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来技術に従っていると、ユーザは、暗号化された機密情報を格納するファイルを操作する度に、その都度、暗号鍵を入力しなければならず、操作が繁雑になるという問題点があった。
【0009】この操作を嫌って、機密情報の暗号化を怠ると、機密情報が漏洩する危険度が高くなるという問題点がある。特に、最近普及しつつある小型携帯端末は、作業場所が限定されないという利点がある一方で、第三者により不正に操作されることが起こり、この危険度は極めて高くなる。
【0010】本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、暗号化された機密情報を記憶する構成を採るときにあって、機密情報の機密性を維持しつつ、操作性の向上を実現する新たな情報処理装置の提供と、その情報処理装置の実現に用いられるプログラムが記憶される新たなプログラム記憶媒体の提供とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1に本発明の原理構成を図示する。図中、1は本発明を具備する情報処理装置であって、暗号化された機密情報を扱うものである。
【0012】本発明の情報処理装置1は、入出力装置10と、記憶装置11と、メモリ12と、時計13と、入力手段14と、判断手段15と、消去手段16と、変換手段17と、設定手段18とを備える。
【0013】この入出力装置10は、ユーザとの対話手段となる。記憶装置11は、暗号化された機密情報を記憶する。メモリ12は、暗号鍵を一時的に保持する。時計13は、時刻情報を刻む。
【0014】入力手段14は、入出力装置10から入力される暗号鍵を受け取ってメモリ12に格納する。このとき、入力手段14は、入力される暗号鍵の正当性をチェックして、正当な暗号鍵であることを条件にしてメモリ12に格納することがある。判断手段15は、入力手段14による暗号鍵の入力時点から規定時間が経過したのか否かを判断したり、入出力装置10で操作される入力操作が途絶えてから規定時間が経過したのか否かを判断する。
【0015】消去手段16は、メモリ12に保持される暗号鍵を消去する。変換手段17は、メモリ12に保持される暗号鍵を用いて、記憶装置11の記憶する機密情報を平文に復号化したり、入出力装置10により編集される平文の機密情報を暗号化する。設定手段18は、対話処理に従って、判断手段15の処理で用いられる規定時間を設定する。
【0016】ここで、本発明の情報処理装置1の持つ機能は具体的にはプログラムで実現されるものであり、このプログラムは、フロッピィディスクなどに記憶されたり、サーバなどのディスクなどに記憶され、それらから情報処理装置1にインストールされてメモリ上で動作することで、本発明を実現することになる。
【0017】このように構成される本発明の情報処理装置1では、入力手段14が入出力装置10から入力される暗号鍵を受け取ってメモリ12に格納すると、判断手段15は、時計13の時刻情報を参照することで、その暗号鍵の入力時点から、設定手段18により設定される規定時間が経過したのか否かを判断し、この判断結果を受けて、消去手段16は、判断手段15が時間経過を判断するときに、メモリ12に保持される暗号鍵を消去する。
【0018】また、このように構成される本発明の情報処理装置1では、入力手段14が入出力装置10から入力される暗号鍵を受け取ってメモリ12に格納すると、判断手段15は、時計13の時刻情報を参照することで、入出力装置10で操作される入力操作が途絶えてから、設定手段18により設定される規定時間が経過したのか否かを判断し、この判断結果を受けて、消去手段16は、判断手段15が時間経過を判断するときに、メモリ12に保持される暗号鍵を消去する。
【0019】このように、本発明の情報処理装置1では、ユーザの入力する暗号鍵が一定時間だけメモリ12に保持され、その後、自動的に消去される構成が採られることで、この暗号鍵がメモリ12に保持されている間は、ユーザは暗号鍵を入力することなく暗号化された機密情報を平文化できるとともに、平文化された機密情報を暗号化できることから、機密情報の機密性を維持しつつ、操作性の向上を実現できるようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に従って本発明を詳細に説明する。図2に、本発明の情報処理装置の一実施例を図示する。
【0021】この実施例に従う本発明の情報処理装置1は、入出力装置10と、記憶装置11と、消去時間設定プログラム20と、設定時間格納域21と、暗号鍵入力消去プログラム22と、暗号鍵格納域23と、暗号復号化プログラム24とを備える。
【0022】この入出力装置10は、キーボードやディスプレイ画面を有して、ユーザとの対話手段となる。記憶装置11は、暗号化された機密情報を管理する暗号文ファイル30と、暗号文ファイル30に対応付けて設けられて、暗号文ファイル30に格納される機密情報の暗号化に用いた暗号鍵を管理する暗号鍵管理ファイル31とを備える。ここで、暗号鍵管理ファイル31に格納される暗号鍵が、更に、自分自身により暗号化されることもあるが、ここでは、説明の便宜上、暗号化されていないことを想定する。
【0023】消去時間設定プログラム20は、フロッピィディスクや回線などを介してインストールされて、暗号鍵の消去時間を設定する。設定時間格納域21は、消去時間設定プログラム20により設定される消去時間の設定値を格納する。
【0024】暗号鍵入力消去プログラム22は、フロッピィディスクや回線などを介してインストールされて、暗号鍵の入力及び消去を実行する。暗号鍵格納域23は、暗号鍵入力消去プログラム22により入力される暗号鍵を格納する。
【0025】暗号復号化プログラム24は、フロッピィディスクや回線などを介してインストールされて、平文の機密情報を暗号化して暗号文ファイル30に格納したり、暗号文ファイル30から暗号化された機密情報を読み出して復号化する。
【0026】図3に、消去時間設定プログラム20の実行する処理フローの一実施例、図4に、暗号鍵入力消去プログラム22の実行する処理フローの一実施例、図5及び図6に、暗号復号化プログラム24の実行する処理フローの一実施例を図示する。次に、これらの処理フローに従って、本発明について詳細に説明する。
【0027】消去時間設定プログラム20は、起動されると、図3の処理フローに示すように、先ず最初に、ステップ1で、設定時間格納域21に、消去時間のデフォルト値を格納する。
【0028】続いて、ステップ2で、ユーザから消去時間の設定値が入力されてくるのを待って、消去時間の設定値が入力されてくることを検出すると、ステップ3に進んで、設定時間格納域21に格納される消去時間のデフォルト値を、ユーザから入力された消去時間の設定値に書き換える。
【0029】続いて、ステップ4で、ユーザから終了要求が発行されたのか否かを判断して、終了要求が発行されたことを判断するときには、処理を終了し、終了要求が発行されないことを判断するときには、ステップ2に戻っていくことで、設定時間格納域21に格納される消去時間の設定値を、ユーザの指定するものに書き換えていく。
【0030】このようにして、消去時間設定プログラム20は、ユーザの設定する消去時間の設定値を設定時間格納域21に格納していくように処理するのである。一方、暗号鍵入力消去プログラム22は、起動されると、図4の処理フローに示すように、先ず最初に、ステップ1で、ユーザから暗号鍵の入力されてくるのを待って、暗号鍵が入力されてくることを検出すると、ステップ2に進んで、入力されてきた暗号鍵と、暗号鍵管理ファイル31に管理される暗号鍵とを照合することで、ユーザから入力されてきた暗号鍵が正当なものであるのか否かをチェックする。
【0031】このステップ2の判断処理に従って、ユーザから入力されてきた暗号鍵が正当なものでないことを判断するときには、その暗号鍵の受け付けを行わずに、そのまま処理を終了する。一方、ユーザから入力されてきた暗号鍵が正当なものであることを判断するときには、ステップ3に進んで、その入力されてきた暗号鍵を暗号鍵格納域23に格納し、続くステップ4で、設定時間格納域21に格納される消去時間の設定値を読み取る。
【0032】続いて、ステップ5で、経過時間を示す変数tの値に“0”をセットし、続くステップ6で、計時処理に入って、時間経過に応じて変数tの値を順次インクリメントする。続いて、ステップ7で、変数tの値がステップ4で読み取った消去時間の設定値に到達したのか否かを判断して、到達していないことを判断するときには、ステップ6に戻って、変数tの値のインクリメント処理を続行し、到達することを判断するときには、ステップ8に進んで、暗号鍵格納域23に格納した暗号鍵を消去(破棄)して処理を終了する。
【0033】このようにして、暗号鍵入力消去プログラム22は、ユーザから正当な暗号鍵が入力されてくると、それを暗号鍵格納域23に格納するとともに、その格納からユーザの設定した消去時間の設定値が経過するときに、その格納した暗号鍵を消去していくように処理するのである。
【0034】この暗号鍵入力消去プログラム22の処理に従って、暗号鍵格納域23には、規定時間の間だけ、ユーザの入力する暗号鍵が保持されることになる。この暗号鍵入力消去プログラム22の処理を受けて、暗号復号化プログラム24は、暗号化処理に入るときには、図5の処理フローに示すように、先ず最初に、ステップ1で、ユーザから暗号化指示コマンドの入力されてくるのを待って、暗号化指示コマンドが入力されてくることを検出すると、ステップ2に進んで、暗号鍵格納域23に暗号鍵が保持されているのか否かを判断する。
【0035】この判断処理により、暗号鍵格納域23に暗号鍵が保持されていることを判断するときには、ステップ3に進んで、その保持されている暗号鍵を使って、ユーザにより編集された平文の機密情報を暗号化して、暗号文ファイル30に格納する。一方、暗号鍵格納域23に暗号鍵が保持されていないことを判断するときには、ステップ4に進んで、入出力装置10に対して暗号化が不可能であることを示すメッセージを出力する。
【0036】また、復号化処理に入るときには、図6の処理フローに示すように、先ず最初に、ステップ1で、ユーザからファイル表示コマンドの入力されてくるのを待って、ファイル表示コマンドが入力されてくることを検出すると、ステップ2に進んで、暗号鍵格納域23に暗号鍵が保持されているのか否かを判断する。
【0037】この判断処理により、暗号鍵格納域23に暗号鍵が保持されていることを判断するときには、ステップ3に進んで、暗号文ファイル30に格納される機密情報を読み出し、その保持されている暗号鍵を使って、その読み出した暗号文の機密情報を復号化し、続くステップ4で、その復号化した平文の機密情報をディスプレイ画面に表示する。一方、暗号鍵格納域23に暗号鍵が保持されていないことを判断するときには、ステップ5に進んで、入出力装置10に対して復号化が不可能であることを示すメッセージを出力する。
【0038】このようにして、本発明の情報処理装置1では、ユーザの入力する暗号鍵が暗号鍵格納域23に一定時間だけ保持され、その後、自動的に消去される構成が採られることで、この暗号鍵が暗号鍵格納域23に保持されている間は、ユーザは暗号鍵を入力することなく暗号化された機密情報を平文化できるとともに、平文化された機密情報を暗号化できるようになる。
【0039】図4の処理フローでは、暗号鍵入力消去プログラム22は、暗号鍵を暗号鍵格納域23に格納した後、ユーザの設定した消去時間の設定値が経過するときに、その格納した暗号鍵を消去していく構成を採ったが、図7の処理フロー(図4の処理フローと異なる点は、ステップ7aが設けられている点である)に示すように、入出力装置10で入力操作が発生する度に、変数tの値をリセットしていくことで、入出力装置10での入力操作が途絶えてから、ユーザの設定した消去時間の設定値が経過するときに、その格納した暗号鍵を消去していく構成を採ってもよい。
【0040】また、図4の処理フローでは、暗号鍵入力消去プログラム22は、暗号文ファイル30に暗号文が既に格納されていることで、暗号鍵管理ファイル31に暗号鍵が格納されていることを想定して、ユーザから入力される暗号鍵が正当なものであるのか否かをチェックする構成を採ったが、暗号文ファイル30が作成されていないときには、ユーザから入力される暗号鍵を正当なものと見なして、そのまま暗号鍵格納域23に格納することになる。この処理に従って、暗号復号化プログラム24による暗号文ファイル30の作成が可能になる。
【0041】次に、図8に従って、本発明について更に詳細に説明する。ここで、図中、40はファイル操作コマンド、41は暗号鍵設定部、42はコマンド制御部、43はファイル操作制御部、44は暗号化処理部、45は暗号鍵保持部、46は時間設定部である。
【0042】ファイル操作コマンド40は、入出力装置10を介して入力される暗号化指示コマンドや、復号化指示コマンド(上述のファイル表示コマンド)を表している。ここでは、暗号化指示コマンドを“encrypt"、復号化指示コマンドを“decrypt"とする。“encrypt file-name"の入力文字列は、「file-name という名のファイルを暗号化する」ということを意味する。復号化も同様である。この形式で入力されたコマンド名及びファイル名は、コマンド制御部42に渡されることになる。
【0043】暗号鍵設定部41は、暗号鍵の入力を促すコマンドであり、ここでは、“seckey”というコマンド名とする。このコマンド名のみが入力されるときには、暗号鍵を入力するプロンプトを表示することで暗号鍵を入力させ、入力される暗号鍵とこのコマンド名とをコマンド制御部42に渡すとともに、暗号鍵の入力された時刻を時間設定部46に渡す。また、“seckey 3600"というように数字付きで入力されたならば、その数字を時間設定部46に渡す。
【0044】コマンド制御部42は、ファイル操作コマンド40や、暗号鍵設定部41や、その他のコマンドを受け取り、コマンド名を解析して、“encrypt"/“decrypt"というコマンドであるときには、“encrypt"/“decrypt"と“file-name"とをファイル操作制御部43に渡し、暗号鍵設定コマンドであるときには、暗号鍵保持部45に暗号鍵を渡す。
【0045】ファイル操作制御部43は、コマンド制御部42から受け取ったコマンド名と“file-name"とから、暗号化処理部44を制御して“file-name"を暗号化または復号化する。
【0046】暗号化処理部44は、暗号鍵保持部45に保持される暗号鍵を使って、“file-name"を暗号化または復号化する。暗号鍵保持部45は、コマンド制御部42から暗号鍵を受け取ってそれを保持するとともに、時間設定部46からの暗号鍵破棄指示を受けて、その保持する暗号鍵を破棄する。
【0047】時間設定部46は、暗号鍵設定部41からの時刻を受け取り、その受け取った時点から時間のカウントを行ったり、入出力装置10を監視して、入出力装置10の入力操作が途絶えたら時間のカウントを行って、そのカウント値が予め設定された時間に達するときに、暗号鍵保持部45に対して暗号鍵の破棄を指示する。この処理にあたって、暗号鍵設定部41から数字を受け取るときには、その数字を秒数として、その秒数の指す時間を暗号破棄を指示するまでの時間として用いる。
【0048】このように構成される場合、ユーザは、暗号鍵設定部41となるコマンド“seckey”を入力する。このようにして起動されると、暗号鍵設定部41は、“Enter-Key:”プロンプトを表示して、暗号鍵の入力を促す。これを受けて、ユーザは、例えば“MAD01772"という暗号鍵を入力する。
【0049】この暗号鍵の入力を受けて、暗号鍵設定部41は、コマンド制御部42に"seckey MAD01772"を渡すとともに、入力時点の時刻“97:07:31:12:30(1997 年7月31日12時30分)を渡す。
【0050】これを受けて、コマンド制御部42は、“seckey”の文字列から、暗号鍵を保持するコマンドと判断し、暗号鍵保持部45に“MAD01772"を渡し、これを受けて、暗号鍵保持部45は“MAD01772"を保持する。
【0051】次に、暗号文を復号化し平文に変換する動作について説明する。ユーザは、復号化するときには、“decrypt file-name"を入力する。これを受けて、コマンド制御部42は、復号化指示であると判断して、ファイル操作制御部43に“decrypt file-name"を渡す。これを受けて、暗号化処理部44は、暗号鍵保持部45に暗号鍵が保持されているのか否かをチェックして、保持されているときには、それを使って復号化処理を行い、保持されていないときには、復号化処理を行わない。
【0052】次に、暗号鍵の破棄処理について説明する。時間設定部46は、暗号鍵設定部41から“97:07:31:12:30”を受け取ると、その受け取った時点からデフォルトで設定されている時間(例えば1200秒)をカウントし、その時間が経過するときに、暗号鍵保持部45に対して暗号鍵の破棄を指示する。このとき、その1200秒経っていない時点で、暗号鍵設定部41から時刻を受け取ると、その時点から再び1200秒のカウントを開始する。更に、“:”で区切られていない数字(例えば、“3600”)を受け取ると、その時点から3600秒のカウントを開始する。
【0053】また、別の機能として、時間設定部46は、暗号鍵設定部41から“97:07:31:12:30”を受け取ると、入出力装置10の入力操作の監視を開始して、入力操作が途絶えた時点からデフォルトで設定されている時間(例えば1200秒)をカウントし、その時間が経過するときに、暗号鍵保持部45に対して暗号鍵の破棄を指示する。このとき、その1200秒経っていない時点で、再び入出力装置10の入力操作が開始したり、暗号鍵設定部41から時刻を受け取ると、その時点から再び1200秒のカウントを開始する。更に、“:”で区切られていない数字(例えば、“3600”)を受け取ると、その受け取った時点が入力操作中ならば、次回(入力操作が途絶えて)から3600秒のカウントを開始し、入力操作が途絶えてからのカウント中ならば、その時点から3600秒のカウントを開始する。
【0054】このようにして、ユーザの入力する暗号鍵が暗号鍵保持部45に一定時間だけ保持され、その間、ユーザは暗号鍵を入力することなく暗号化された機密情報を平文化できるとともに、平文化された機密情報を暗号化できるようになる。
【0055】図示実施例に従って本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図4の処理フローでは、ユーザから入力されてきた暗号鍵が正当なものであるときに、それを暗号鍵格納域23に格納する構成を採ったが、正当なものでなくてもそのまま格納してしまう構成を採ってもよい。この構成を採っても、復号化が正規にできないだけで大きな不都合は生じない。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の情報処理装置では、ユーザの入力する暗号鍵が一定時間だけメモリに保持され、その後、自動的に消去される構成が採られることで、この暗号鍵がメモリに保持されている間は、ユーザは暗号鍵を入力することなく暗号化された機密情報を平文化できるとともに、平文化された機密情報を暗号化できることから、機密情報の機密性を維持しつつ、操作性の向上を実現できるようになる。
【出願人】 【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
【出願日】 平成9年(1997)8月14日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 光由 (外1名)
【公開番号】 特開平11−65934
【公開日】 平成11年(1999)3月9日
【出願番号】 特願平9−219388