| 【発明の名称】 |
コロナ帯電装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】辻 常生
【氏名】中西 勤
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| 【要約】 |
【課題】電子複写機やプリンタなどの静電記録装置のコロナ帯電装置において、感光体に隣接するグリッドの電位を可変して接地電位付近に設定する場合においても、安定したコロナ放電電荷量が確保でき、感光体へ任意の電位でむらのない帯電ができることを目的とする。
【解決手段】グリッド5と接地間に定電流電源7を接続することによって、グリッド5の電位を検出する電圧検出回路6により高圧電源3を制御することにより、グリッド5の電位を可変して接地電位付近に設定する場合においても、安定したコロナ放電電荷量が確保でき、感光体1へ任意の電位でむらのない帯電ができるものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 接地された感光体と、この感光体に対向して配置されたコロナ放電用コロトロンと、このコロナ放電用コロトロンに高電圧を供給する高圧電源と、上記感光体とコロナ放電用コロトロンの間に配置されたグリッドと、このグリッドの電位を検出し上記高圧電源を制御する検出手段と、上記グリッドと接地間に接続された定電流手段とからなるコロナ帯電装置。 【請求項2】 定電流手段が、定電流電源である請求項1に記載のコロナ帯電装置。 【請求項3】 定電流手段が、定電流に制御されるインピーダンス回路である請求項1に記載のコロナ帯電装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は電子複写機やプリンタなどの静電記録装置に用いられるコロナ帯電装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来のコロナ帯電装置を図6により説明する。図6において、1は接地された感光体であり、2は感光体1に電荷を帯電させるためのコロナ放電用コロトロン(以下コロトロンと略す。)である。上記コロトロン2は放電安定板2aと放電電極2bで構成されており、放電電極2bから放電した電荷の一部が感光体1の表面に帯電する。5はグリッドであり感光体1の表面近くに設けられており感光体1の帯電電位はグリッド5の電位付近で安定する。グリッド5は上記コロトロン2の放電安定板2aにも接続されている。3は高圧電源であり、上記コロトロン2の放電電極2bに電荷を供給するために接続されている。6は電圧検出回路であり、グリッド5の電位を検出し上記高圧電源3からの供給電荷量を調節している。4は抵抗でありグリッド5と接地間に接続されている。 【0003】以下に図6に示すコロナ帯電装置の動作を説明する。高圧電源3によりコロトロン2に供給された電荷は、コロトロン2の放電安定板2aとグリッド5を通して抵抗4に流れ、上記抵抗4に電圧が発生しグリッド電位となる。このとき感光体1に帯電する電荷量は、上記感光体1が絶縁体で抵抗値が非常に大きいために、高圧電源3からの供給電荷量に対し微少となる。従ってグリッド5の電位は、ほぼグリッド5の電位=高圧電源3からの供給電荷量×抵抗4の抵抗値となり、高圧電源3からの供給電荷量に比例することになる。この作用を利用し、電圧検出回路6からの信号により高圧電源3の供給電荷量を調節することで、グリッド5の電位を安定化している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構成においてはグリッド5の電位を可変して接地電位付近に設定された場合に、上記抵抗4の抵抗値は一定であることから、高圧電源3からの供給電荷量を極端に少なくする必要があり、コロトロン2の放電電荷量を微少にすることになり感光体1の帯電むらの原因となっている。 【0005】本発明は、グリッドの電位を可変して接地電位付近に設定された場合においても、安定したコロナ放電電荷量を確保し感光体へむらのない帯電を可能とするコロナ帯電装置を提供するものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために本発明のコロナ帯電装置は、接地された感光体と、この感光体に対向して配置されたコロナ放電用コロトロンと、このコロナ放電用コロトロンに高電圧を供給する高圧電源と、上記感光体とコロナ放電用コロトロンの間に配置されたグリッドと、このグリッドの電位を検出し上記高圧電源を制御する検出手段と、グリッドと接地間に定電流手段を接続した構成としたものである。 【0007】上記構成により、グリッドの電位を可変して接地電位付近に設定された場合においても、安定したコロナ放電電荷量を確保し感光体へむらのない帯電を可能とするコロナ帯電装置を提供できるものとなる。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明は、接地された感光体と、この感光体に対向して配置されたコロナ放電用コロトロンと、このコロナ放電用コロトロンに高電圧を供給する高圧電源と、上記感光体とコロナ放電用コロトロンの間に配置されたグリッドと、このグリッドの電位を検出し上記高圧電源を制御する検出手段と、上記グリッドと接地間に接続された定電流手段とからなり、グリッドの電位を可変して接地電位付近に設定された場合においても、安定したコロナ放電電荷量が確保でき、感光体へ任意の電位でむらのない帯電ができるものである。 【0009】請求項2に記載の発明は、定電流手段が、定電流電源である請求項1に記載のコロナ帯電装置であり、コロナ放電電荷量を広い範囲で設定でき、さらにコロナ放電電荷量の変動を小さくできるものである。 【0010】請求項3に記載の発明は、定電流手段が、定電流に制御されるインピーダンス回路である請求項1に記載のコロナ帯電装置であり、構成部品が少なく、低コスト、省スペース、低電力で構成できるものである。 【0011】以下本発明の実施の形態について図1〜5により説明する。なお、説明にあたっては従来技術と同一部分は同一記号を付し、説明を省略して説明する。 【0012】(実施の形態1)図1は本発明の一実施の形態によるコロナ帯電装置の回路構成図である。図1において、7は定電流電源であり、グリッド5と接地間に接続されている。グリッド5はコロトロン2の放電安定板2aと接続されており、コロトロン2から放電された電荷の大半はコロトロン2の放電安定板2aとグリッド5を通り定電流電源7へ流れる。定電流電源7は設定された電流値に出力電流が満たない場合は出力電圧が低くなるように構成されており、設定された電流値より出力電流が超過している場合は出力電圧が高くなるように構成されている。さらにグリッド5の電位はグリッド5の電位を検出する電圧検出回路6の信号により調節される高圧電源3により安定化されている。 【0013】以下に動作を説明する。定電流電源7に流れる電荷量が定電流電源7の電流設定値に満たない場合は定電流電源7の出力電圧が低くなるように動作し接続されているグリッド5の電位が低くなるため、グリッド5の電位を一定に保つように高圧電源3の出力電圧が上昇する。上記高圧電源3の出力電圧は、定電流電源7に流れる電荷量が定電流電源7の電流設定値になるまで上昇し安定する。また、定電流電源7に流れる電荷量が定電流電源7の電流設定値を超過する場合は、定電流電源7の出力電圧が高くなるように動作し接続されているグリッド5の電位が高くなるため、グリッド5の電位を一定に保つように高圧電源3の出力電圧が低下する。 【0014】上記高圧電源3の出力電圧は、定電流電源7に流れる電荷量が定電流電源7の電流設定値になるまで低下し安定する。上記動作はグリッド5の電位を可変させた場合も同様の動作となり、コロトロン2の放電電荷量が定電流電源7の電流設定値付近で安定することになる。 【0015】(実施の形態2)図2は本発明の別の実施の形態によるコロナ帯電装置の回路構成図である。図2において、8aは抵抗、8bは基準電源、8cはトランジスタである。8は抵抗8a、基準電源8b、トランジスタ8cからなる定電流に制御された可変インピーダンス回路であり、上記トランジスタ8cのコレクタはグリッド5に接続され、エミッタとベース間に抵抗8aと基準電源8bが直列接続され、ベースは接地されている。 【0016】以下に動作を説明する。定電流に制御された可変インピーダンス回路8のトランジスタ8cは、能動領域で動作しており、コレクタ電流=エミッタ電流−ベース電流となる。また、トランジスタ8cのエミッタ電流は、エミッタ電流=(基準電源8bの電圧−トランジスタ8cのベース・エミッタ間電圧(約0.7V))/抵抗8aとなり、基準電源8bと抵抗8aの値で固定されている。また、実施の形態1と同様に、コロトロン2から放電された電荷の大部分は、コロトロン2の放電安定板2aとグリッド5を通り、定電流に制御された可変インピーダンス回路8のトランジスタ8cのコレクタに流れる。 【0017】トランジスタ8cのエミッタ電流値に対してトランジスタ8cのコレクタへの流れ込み電流が少ない場合は、ベース電流=エミッタ電流−コレクタ電流より、ベース電流が増加してトランジスタ8cのコレクタ、エミッタ間のインピーダンスが小さくなり、コレクタ電流が増加する。エミッタ電流値に対してトランジスタ8cのコレクタへの流れ込み電流が多い場合は、ベース電流=エミッタ電流−コレクタ電流より、ベース電流が足りなくなりトランジスタ8cのコレクタ、エミッタ間のインピーダンスが大きくなり、コレクタ電流が抑制される。 【0018】従ってトランジスタ8cのコレクタ、エミッタ間のインピーダンスは、コレクタ電流=エミッタ電流−ベース電流(コレクタ電流×hfe)になるところで安定する。エミッタ電流≫ベース電流とすると、コレクタ電流≒エミッタ電流となり、トランジスタ8cのコレクタ、エミッタ間のインピーダンスは、コレクタ電流と(基準電源8bの電圧−ベース電位とエミッタ電位の差(約0.7V)の電圧)/抵抗8aが同じになるように調節される。従ってコロトロン2の放電電荷量は、抵抗8aと基準電源8bにて設定された値で安定することになる。このことから、定電流に制御された可変インピーダンス回路8は、図1の定電流電源7と同様の動作をすることになる。以下の動作は、図1と同様なので省略する。 【0019】(実施の形態3)図3は本発明の別の実施の形態によるコロナ帯電装置の回路構成図である。図3において、9aは抵抗、9bは基準電源、9cはトランジスタである。9は抵抗9a、基準電源9b、トランジスタ9cからなる定電流に制御された可変インピーダンス回路であり、上記トランジスタ9cのコレクタはグリッド5に接続され、エミッタとベース間に抵抗9aと基準電源9bが直列接続され、抵抗9aと基準電源9bの接続点は接地されている。 【0020】以下に動作を説明する。実施の形態1と同様に、コロトロン2から放電された電荷の大部分は、コロトロン2の放電安定板2aとグリッド5を通り、定電流に制御された可変インピーダンス回路9のトランジスタ9cのコレクタに流れる。また抵抗9a、基準電源9b、トランジスタ9cからなる定電流に制御された可変インピーダンス回路9は、実施の形態2の定電流に制御された可変インピーダンス回路8と同様に、コレクタ電流=エミッタ電流−ベース電流(コレクタ電流×hfe)が成り立つように動作し、同様の作用が得られる。以下の動作は、図2と同様なので省略する。 【0021】(実施の形態4)図4は本発明の別の実施の形態によるコロナ帯電装置の回路構成図で、コロトロン2の放電安定板2aをアース電位付近に接続した場合である。図4において、コロトロン2の放電安定板2aは、定電流に制御された可変インピーダンス回路8の電流検出抵抗8aの前段に接続されており、アース電位に近い電位になる。定電流に制御された可変インピーダンス回路8のインピーダンスは、上記定電流に制御された可変インピーダンス回路8のトランジスタ8cのエミッタ電流であるグリッド5に流れる電流とコロトロン2の放電安定板2aからの電流の和が一定になるように動作することになる。以降の動作については、図2と同様のため省略する。 【0022】(実施の形態5)図5は本発明の別の実施の形態によるコロナ帯電装置の回路構成図である。図5において、10は抵抗であり、コロトロン2の放電安定板2aが上記抵抗10を介して接地されている。定電流に制御された可変インピーダンス回路8のインピーダンスは図2と同様の動作をし、上記可変インピーダンス回路8のトランジスタ8cのコレクタの電流が一定になるように動作しコロトロン2の放電電極2bからグリッド5への放電電荷量を一定に保つことになる。 【0023】コロトロン2の放電電極2bからグリッド5への放電とコロトロン2の放電電極2bから放電安定板2aへの放電環境は、同一環境下にあり双方の放電電荷量が比例することから、コロトロン2の放電電極2bからグリッド5への放電量とコロトロン2の放電電極2bから放電安定板2aへの放電量の比率は、一定になり、コロトロン2の放電電極2bから放電安定板2aへの放電電荷量も安定することになる。 【0024】さらに、コロトロン2の放電電極2bから放電安定板2aへの放電電荷量が増加するとコロトロン2の放電電極2bと接地間に接続された抵抗10の電圧発生分も増加しコロトロン2の放電安定板2aの電位を上げコロトロン2の放電電極2bから放電安定板2aへの放電電荷量の増加を抑制する。 【0025】また、コロトロン2の放電電極2bから放電安定板2aへの放電電荷量が減少すると、コロトロン2の放電電極2bと接地間に接続された抵抗10の電圧発生分も減少し、コロトロン2の放電安定板2aの電位を下げコロトロン2の放電電極2bから放電安定板2aへの放電電荷量の減少を抑制することになり、コロトロン2はより安定した放電が得られる。 【0026】 【発明の効果】以上のように本発明は、接地された感光体と、上記感光体に対向して配置されたコロナ放電用コロトロンと、上記感光体と上記コロナ放電用コロトロンの間に配置されたグリッドと、上記コロナ放電用コロトロンに高電圧を供給する高圧電源と、上記グリッドに接続された定電流手段とで構成され、上記高圧電源が上記グリッドの電位を検出する検出手段により制御されることを特徴とするものであり、グリッドの電位を可変して接地電位付近に設定する場合においても、安定したコロナ放電電荷量が確保でき、感光体へ任意の電位でむらのない帯電ができるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月8日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】滝本 智之 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−84826 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−242449 |
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