| 【発明の名称】 |
静電潜像現像用キャリア、静電潜像現像用現像剤及び現像方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】梅野 智靖
【氏名】白勢 明三
【氏名】長瀬 達也
【氏名】木谷 龍二
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| 【要約】 |
【課題】画像形成の初期段階はもちろん、通常の段階においてもキャリア付着が起きることなく、静電潜像担持体へ傷を発生させないため、その結果白スジ画像の画像不良を生じさせない静電潜像現像用キャリア、長期にわたる静電潜像の現像を行ってもトナー飛散や画像かぶりを発生させない静電潜像現像用現像剤及びキャリア付着や白スジ画像などの画像不良がなくて、トナー飛散や画像かぶりのない良好な画像を安定的に形成することができる現像方法の提供。
【解決手段】マグネタイトコアと該マグネタイトコアに樹脂を被覆した静電潜像現像用キャリアにおいて、該マグネタイトコアがFeOとFe2O3を主要成分として含有し、かつ、該FeO/Fe2O3のモル比が0.15/1.0〜0.7/1.0の範囲にあるとともに、該静電潜像現像用キャリアの表面部分におけるマグネシウム原子の含有率が1.5〜5.0[原子個数%]の範囲にあることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 マグネタイトコアと該マグネタイトコアに樹脂を被覆した静電潜像現像用キャリアにおいて、該マグネタイトコアがFeOとFe2O3を主要成分として含有し、かつ、該FeO/Fe2O3のモル比が0.15/1.0〜0.7/1.0の範囲にあるとともに、該静電潜像現像用キャリアの表面部分におけるマグネシウム原子の含有率が1.5〜5.0[原子個数%]の範囲にあることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。 【請求項2】 マグネタイトコアと該マグネタイトコアに樹脂を被覆した静電潜像現像用キャリアにおいて、該マグネタイトコアがFeOとFe2O3を主要成分として含有し、かつ、該FeO/Fe2O3のモル比が0.15/1.0〜0.7/1.0の範囲にあるとともに、大気下にて5℃/minの速度で加熱したときの200〜500℃の温度範囲における重量減少率が2〜30[重量%]のマグネシウム原子含有材料が含有されたことを特徴とする静電潜像現像用キャリア。 【請求項3】 請求項1に記載のキャリアと、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含むトナーとからなる静電潜像現像用現像剤。 【請求項4】 請求項2に記載のキャリアと、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含むトナーとからなる静電潜像現像用現像剤。 【請求項5】 現像剤担持体上に該現像剤を担持させ、該現像剤層を静電潜像担持体に対して非接触の状態となるように形成させて静電潜像担持体上の静電潜像を現像する現像方法であり、該現像剤が請求項3に記載の現像剤であることを特徴とする現像方法。 【請求項6】 現像剤担持体上に該現像剤を担持させ、該現像剤層を静電潜像担持体に対して非接触の状態となるように形成させて静電潜像担持体上の静電潜像を現像する現像方法であり、該現像剤が請求項4に記載の現像剤であることを特徴とする現像方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は電子写真方式を利用した複写機やレーザープリンター等に使用される静電潜像現像用キャリア(以下、単にキャリアともいう)、静電潜像現像用現像剤(以下、単に現像剤ともいう)及び現像方法に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、電子写真方式を利用した複写機やレーザープリンター等の現像方法に使用される二成分系の現像剤としては、通常、負帯電性のトナーとトナーに対して正帯電性のキャリアとが混合される。そして、キャリアは、トナーに適正な量の負の摩擦帯電電荷を付与する目的で使用されるものである。 【0003】しかし、最近において、レーザープリンターなど電子写真方式が適用される画像形成装置が小型化される傾向にあり、これに伴って画像形成装置自体や、特に現像器を含む現像装置も小型化されている。したがって、小型の現像装置においては、静電潜像を現像するために使用される現像剤の量が必然的に小さくなってくる。 【0004】上記のような二成分系の負帯電性現像剤においては、補給されたトナーを静電潜像の現像領域に搬送するまでの短い時間に、適正な量の負の摩擦帯電電荷が前記トナーに付与されること、すなわち帯電立ち上がり特性を向上させることが必要になる。 【0005】このような事情から、負帯電性現像剤における帯電立ち上がり特性を向上させるために手段として、樹脂被覆キャリアの樹脂被覆層に正帯電性の荷電制御剤を添加含有させる技術が紹介されている(例えば特開平2−8860号公報参照)。 【0006】ここに、正帯電性の荷電制御剤としては、特開昭49−51951号公報や特開昭52−10141号公報に開示されている第4級アンモニウム化合物、特開昭56−11461号公報や特開昭54−158932号公報に開示されているアルキルピリジニウム化合物、アルキルピコリジウム化合物(例えば、ニグロシンSO、ニグロシンEX、等)が知られている。 【0007】しかしながら、従来より知られている正帯電性の荷電制御剤は、凝集力の大きな有機化合物であって被覆樹脂との分散混合性に劣るものである。このため、上記のような正帯電性の荷電制御剤をキャリアの樹脂被覆層中に均一に分散含有させることができず、又適正な量の負の摩擦帯電電荷もトナーに与えることができず、帯電不良に起因するトナー飛散や画像かぶりを生じるという問題もある。 【0008】一方で、これまでの二成分系の現像剤に用いられるキャリアを構成する磁性を有するキャリアコアには、銅(Cu)などの重金属を含有するフェライト系のキャリアコアが広く用いられてきた。しかしながら近年の環境規制に対する適合性の観点から、このような重金属を含有しないキャリアコアが求められており、この場合には、鉄(Fe)と酸素(O)のみから構成され、2価の酸化鉄(FeO)と3価の酸化鉄(Fe2O3)とが構成成分として混在している結晶構造を取っている、いわゆるマグネタイト組成のコア(マグネタイトコア)が非常に高い適合性を有する。 【0009】しかしながらマグネタイト組成のコアは比較的大きな磁性量を有する傾向があり、静電潜像を非接触の状態で現像する現像方法には好ましくない。したがって、マグネタイト組成のままで磁性量を小さい方向へ制御しないと、非接触の現像方法に使用することが困難であった。 【0010】即ち、初期段階、通常段階においても、キャリア付着が起き、静電潜像担持体へ傷を発生させ、白スジ画像の画像不良が起こり問題である。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】第一の目的は、画像形成の初期段階はもちろん、通常の段階においてもキャリア付着が起きることなく、静電潜像担持体へ傷を発生させることがないため、その結果白スジ画像の画像不良を生じさせない静電潜像現像用キャリアを提供することにある。第二の目的は、長期にわたる静電潜像の現像を行ってもトナー飛散や画像かぶりを発生させない静電潜像現像用現像剤を提供することにある。第三の目的は、キャリア付着や白スジ画像などの画像不良がなくて、トナー飛散や画像かぶりのない良好な画像を安定的に形成することができる現像方法を提供することにある。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は以下の構成により達成される。 【0013】1.マグネタイトコアと該マグネタイトコアに樹脂を被覆した静電潜像現像用キャリアにおいて、該マグネタイトコアがFeOとFe2O3を主要成分として含有し、かつ、該FeO/Fe2O3のモル比が0.15/1.0〜0.7/1.0の範囲にあるとともに、該静電潜像現像用キャリアの表面部分におけるマグネシウム原子の含有率が1.5〜5.0[原子個数%]の範囲にあることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。 【0014】2.マグネタイトコアと該マグネタイトコアに樹脂を被覆した静電潜像現像用キャリアにおいて、該マグネタイトコアがFeOとFe2O3を主要成分として含有し、かつ、該FeO/Fe2O3のモル比が0.15/1.0〜0.7/1.0の範囲にあるとともに、大気下にて5℃/minの速度で加熱したときの200〜500℃の温度範囲における重量減少率が2〜30[重量%]のマグネシウム原子含有材料が含有されたことを特徴とする静電潜像現像用キャリア。 【0015】3.前記1に記載のキャリアと、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含むトナーとからなる静電潜像現像用現像剤。 【0016】4.前記2に記載のキャリアと、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含むトナーとからなる静電潜像現像用現像剤。 【0017】5.現像剤担持体上に該現像剤を担持させ、該現像剤層を静電潜像担持体に対して非接触の状態となるように形成させて静電潜像担持体上の静電潜像を現像する現像方法であり、前記3に記載の現像剤を用いることを特徴とする現像方法。 【0018】6.現像剤担持体上に該現像剤を担持させ、該現像剤層を静電潜像担持体に対して非接触の状態となるように形成させて静電潜像担持体上の静電潜像を現像する現像方法であり、前記4に記載の現像剤を用いることを特徴とする現像方法。 【0019】以下、本発明について詳細に説明する。 【0020】〈本発明のキャリア〉本発明のキャリアは、コア材であるマグネタイト粒子の組成に特徴を有しており、具体的には、FeO/Fe2O3のモル比が0.15/1.0〜0.7/1.0の範囲にあることを特徴としている。 【0021】マグネタイトコアは、2価の酸化鉄(FeO)と3価の酸化鉄(Fe2O3)とが構成成分として混在している結晶構造を取っている。このうち、FeO組成の部分は、Fe2O3組成の部分と比較すると高い導電性を示す組成であり、適度な量のFeO成分が結晶構造中へ存在することにより、鉄イオンが容易に荷電を交換しうる(2価と3価の間で荷電を交換できる)ために非常に大きな導電性を示すものである。つまりFeOの含有量が導電性を大きく左右する。 【0022】またマグネタイトコアは、その構成成分としてFeOとFe2O3とを混在した形の結晶構造をもつが、FeO成分が適当量のFe2O3と共にスピネル系の結晶構造(スピネル型構造および/または逆スピネル構造)を構成し、このようなスピネル系の成分が大きな磁性を発揮すると考えられる。 【0023】そして、鋭意検討の結果、前記FeO/Fe2O3のモル比が0.15/1.0〜0.7/1.0の範囲に制御することで、非接触の現像方法に適用でき、かつ導電性が良好なマグネタイトコアが得られ、その結果、キャリア飛散がなく白スジ画像が発生しないことに加えて、高湿環境でも帯電が安定なキャリアを発明できたのである。 【0024】ここで、FeO及びFe2O3各々の含有量は、次のようにして算出できるものである。 【0025】すなわち、FeO成分のFe、つまり2価の鉄の含有量は、該マグネタイトコアを各々鉄イオンの酸化・還元が起きない条件で適当な水溶液中へ溶解させ、該水溶液中に含まれる2価の鉄イオン(Fe2+)を定量分析(滴定法)することで求めることができる。 【0026】またFe2O3の含有量は、2価の鉄イオンが全て3価に酸化されるような条件にて同様に該マグネタイトコアを適当な水溶液中へ溶解させて、該水溶液中に含まれる3価の鉄イオン(Fe3+)の全量分析を行い、先に求められた2価の鉄イオンの値を差し引いて求めることができる。 【0027】これらより、FeOとFe2O3の含有比を算出した。 【0028】本発明のキャリアは、該キャリアの表面部分における原子の構成にも特徴を有するものであり、具体的には、静電潜像現像用キャリアの表面部分におけるマグネシウム原子の含有率が1.5〜5.0[原子個数%]の範囲にあることを特徴としている。なお、この明細書において、「静電潜像現像用キャリアの表面部分」とは、樹脂で被覆されている静電潜像現像用キャリアの表面より深さ20nm以内の部分をいうものとする。 【0029】マグネシウム原子は電子供与性の高い原子であり自身の正帯電性が非常に高い(負帯電付与性が高い)特性を有している。そして、鋭意検討の結果、前記マグネシウム原子の含有率(以下「Mg量」とも称す。)を1.5〜5.0[原子個数%]の範囲に制御することで、帯電立ち上がり特性と帯電保持性とが同時に好適な範囲となり、トナーへの負帯電付与性を著しく向上させることが可能となる。Mg量の値が1.5[原子個数%]未満である場合には、該キャリアの表面部分におけるマグネシウム原子含有材料の存在率が小さすぎるため、帯電立ち上がり特性に劣り、またさらにトナーに十分な負帯電性を付与することができず、トナー飛散や画像かぶりの発生が著しいものとなる。一方、Mg量が5.0[原子個数%]を越える場合には、キャリアの表面部分におけるマグネシウム原子含有材料の存在割合が大きすぎるため、当該表面部分が電荷の保持性に劣るものとなり、その結果、長期間の混合やあるいは高湿環境下においてトナーへの負帯電付与性が安定しなくなり、トナー飛散や画像かぶりを引き起こしてしまう。 【0030】キャリアの表面部分におけるマグネシウム原子の含有率は、X線光電子分光分析装置(XPS)を用いて測定することができる。具体的には、X線光電子分光分析装置「ESCA−1000」〔(株)島津製作所製〕を用いて、下記の分析条件によって各元素の定量分析を行い、各々の原子ピーク面積から以下の式によりマグネシウム原子の含有率を算出する。 【0031】マグネシウム原子の含有率(Mg量)=(Mgの原子ピーク面積)/(C、O、Fe、Si、Mg計5元素の原子ピーク面積の和) 〔分析条件〕 X線: Mgアノード型(1253.6eV) 加速: 10kV、30mA分解能: 31.5eV測定元素:炭素、酸素、鉄、珪素、マグネシウム本発明のキャリアは、少なくとも磁性体粒子の表面に樹脂被服層が形成された樹脂被覆キャリアにおいて、当該樹脂被覆層中に、大気下にて5℃/minの速度で加熱したときの200〜500℃の温度範囲における重量減少率が2〜30重量%の範囲であるマグネシウム原子含有材料が含有されている点に特徴を有する。 【0032】マグネシウム原子含有材料は、大気中に含有されている水分と反応しその表面に水和結合を介して水和する特性を有しており、前記マグネシウム原子含有材料が大気中に含有されている水分と反応して水和するに伴いその摩擦帯電付与性が変動することを見い出した。さらに、その挙動は水和の初期において著しく変動することも併せて見い出したのである。 【0033】そして鋭意検討の結果、マグネシウム原子含有材料の有する水和水の量を表す尺度である、大気下にて5℃/minの速度で加熱したときの200〜500℃の温度範囲における重量減少率(以下、「W(loss)」とも称する。)が2〜30重量%の範囲にあることが、その摩擦帯電付与性が環境の変動に対しても安定に発揮できる。 【0034】前記W(loss)が2重量%未満の場合には、環境変動に伴う摩擦帯電付与性の変動が大きく現像特性の環境安定性に劣る。 【0035】一方、W(loss)が30重量%を越える場合には、マグネシウム原子含有材料の導電率が増大してしまい、特に高湿環境におけるトナーの帯電安定性や現像特性が劣るものとなってしまう。 【0036】ここで、重量減少率「W(loss)」の測定は、島津製作所社製の熱天秤分析装置「TG−50」型を用いて大気下にて、5℃/minの速度加熱して測定したものである。 【0037】本発明のキャリアは、トナーへの電荷付与の安定性、トナーの静電潜像部への供給能、キャリアの静電潜像部への移行(キャリア付着)等を考慮して、その体積平均粒径が15〜80μmのものを好ましく使用することができる。なお、キャリアの体積平均粒径の測定は、レーザー回折式粒度分布測定装置「HELOS」(日本電子社製)を用いて測定されたものである。ただし、キャリア粒子の分散は、50ccのビーカーに測定試料と界面活性剤と分散媒である水とを入れた後、出力150Wの超音波ホモジナイザーにより120秒間にわたり行った。 【0038】〈本発明のキャリアの構成材料〉本発明のキャリアを構成するマグネシウム原子含有材料の中では、特に酸化物(例えば酸化マグネシウム等)、水酸化物(例えば水酸化マグネシウム)、炭酸化物(例えば炭酸マグネシウム等)、もしくは酸化物と炭酸化物の混合系、の材料が好ましい。 【0039】前記の酸化マグネシウムは、金属マグネシウムの酸化(燃焼)によって、あるいは、炭酸マグネシウム、ヒドロオキシ炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムを熱分解することにより調製することができる。さらには、酸素雰囲気下において金属マグネシウム蒸気を酸化して単結晶を成長させることで調製することもできる。 【0040】前記の水酸化マグネシウムは、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロオキシ炭酸マグネシウムなどのマグネシウム化合物を水に溶解させたマグネシウム化合物水溶液にアルカリを加えて、加熱・加圧することにより調製することができる。さらには、二酸化炭素を含まない水蒸気雰囲気下において金属マグネシウム蒸気を酸化して単結晶を成長させることで調製することもできる。 【0041】前記の炭酸マグネシウムには、「MgCO3」で示されるもののほか、「(3〜5)MgCO3・Mg(OH)2・(3〜7)H2O」で示される組成のヒドロオキシ炭酸マグネシウムをも含むものとする。 【0042】これら炭酸マグネシウムの調製方法としては、例えば、マグネシウム化合物の水溶液に、二酸化炭素を通じながら炭酸ナトリウムを加えることにより三水塩の多結晶が得られ、さらに、この三水塩を、二酸化炭素気流中において乾燥脱水することにより無水塩の多結晶が得られる。さらには、二酸化炭素雰囲気下において金属マグネシウム蒸気を酸化して単結晶を成長させることで調製することもできる。 【0043】また、前記マグネシウム原子含有材料のBET比表面積は5〜300m2/gの範囲であることが好ましく、また、数平均粒子径は10nm〜3μmの範囲であることが好ましい。BET比表面積および数平均粒子径がこれらの範囲にあることで、該マグネシウム原子含有材料が樹脂被覆層中へよりいっそう均一に分散含有することができ、その結果トナーへの負帯電付与性が格段に向上できると推察される。 【0044】ここで、前記マグネシウム原子含有材料のBET比表面積の測定は、マイクロメリティックス社製のマイクロメリティックス・フローソープII2300型により測定されたものである。またここでいう数平均粒子径とは、微粒子状に存在しているマグネシウム原子含有材料の一次粒子(個々の単位粒子に分離した状態の粒子)の個数平均粒子径をいい、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)「JEM−2000FX」(日本電子社製)で観察・撮影した写真像を画像解析装置「SPICCA」(日本アビオニクス社製)に取り込んで測定された個数平均粒子径をいうものとする(以下同じ)。 【0045】キャリアを構成する被覆用樹脂としては、トナーとの摩擦によって該トナーに負の摩擦帯電電荷を付与できるものであれば特に限定されるものではないが、例えばスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合体樹脂、これらのブレンド樹脂等は、帯電付与性や被覆層の形成能力(成膜性)等の観点から好ましい。 【0046】上記被覆用樹脂のガラス転移点(Tg)が50〜200℃であって、かつ、軟化点(Tsp)が80〜300℃であるものが、芯材粒子の表面に対する固着性が高く、耐久性の向上が図れることから好ましい。被覆用樹脂のガラス転移点(Tg)および軟化点(Tsp)は樹脂の組成や分子量を選択することにより制御することができる。ここで、ガラス転移点(Tg)は、DSC「506S」(セイコー電子社製)により測定された値をいうものとし(以下において同じ。)、軟化点(Tsp)は、高化式フローテスター「フローテスタ」(島津製作所社製)により測定された値をいうものとする(以下同じ。)。 【0047】被覆用樹脂の形状は、球形の微粒子状であることが好ましく、個数平均粒子径としては、10〜5000nmであることが好ましい。このような微粒子状の樹脂は懸濁重合、乳化重合、ソープフリー乳化重合等によって調製することができる。ここで、被覆用樹脂の個数平均一次粒径は、粒度分布測定装置「LPA−3000/3100」(大塚電子社製)により測定された値をいうものとする(以下同じ。)。 【0048】キャリアを構成するマグネタイトコアとしては、2価の鉄イオンと3価の鉄イオンとが結晶構造中に含まれているものであれば特に限定されるものではない。例えば、鉄を空気中で焼いたり、3価の酸化鉄を水蒸気を含む水素で還元することで製造できるものであるが、特に原料としてヘマタイト(Fe2O3)を使用して製造することが磁気特性の安定したマグネタイトコアが作りやすい点で好ましい。 【0049】〈本発明のキャリア製造方法〉本発明のキャリアの製造方法としては、従来公知の種々の方法を用いて製造することができる。 【0050】例えば、マグネタイトコアを用いた樹脂被覆キャリアは、被覆用樹脂を適当な有機溶媒に溶解した後、そこへマグネシウム含有材料を混合分散させて被覆溶液を調製し、この被覆溶液を用いて、浸積法、ドライスプレー法、流動化ベット法等の方法により磁性体粒子の表面に被覆層を形成さらに熱を加えるかまたは放置することによって製造する一般に湿式法と呼ばれる方法や、あるいは、被覆層の形成に際して溶媒を使用しない一般に乾式法と呼ばれる方法などによって製造することができる。 【0051】前記被覆樹脂の被覆量は、通常、コア材に対し、0.05〜8.0重量%の範囲で製造される。 【0052】さらに、前記被覆樹脂とコア材粒子との間に、キャリア抵抗値の制御やその他種々の目的のために、樹脂やその他の材料より成る中間層を設けてもよい。 【0053】〈本発明の現像剤〉本発明の現像剤は、詳細な説明で前述した請求項1及び請求項2に記載のキャリアと、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含むトナーとから構成されている点に特徴を有する。 【0054】トナーを構成する結着樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合体樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、その他の従来公知の結着樹脂を用いることができる。 【0055】本発明のトナーの着色剤としては、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオクサレート、ローズベンガル、その他の従来公知の着色剤を用いることができる。 【0056】〈本発明の現像方法〉・現像装置本発明に用いる現像装置としては、静電潜像担持体に対向して配置された、その内部に多数のN、Sを備えたマグネットロールを収容したアルミニウム、SUS等の非磁性材料からなる現像剤担持体(以下、スリーブとも称す)上に前記現像剤の層を形成させ、現像剤担持体を回動させながら静電潜像担持体上の静電潜像部へ該現像剤層を非接触の状態を保って形成させて、該静電潜像部をトナーを用いて現像して顕像化することのできるものである。 【0057】静電潜像担持体上の静電潜像を現像するための現像剤担持体上に形成する現像剤層を規制する方法としては、現像剤担持体上に剛性を有する金属棒や金属板を現像剤担持体と平行に設置するか、もしくは現像剤担持体上に押圧することで達成することができる。また、前記金属棒もしくは金属板は通常、SUSやアルミニウム、その他従来公知の金属を用いることができる。そして、前記金属棒もしくは金属板は磁性を有していても非磁性でもどちらでもよい。 【0058】さらに、静電潜像担持体上の静電潜像部へ該現像剤層を非接触の状態を保って形成させて該静電潜像部をトナーを用いて現像して顕像化させる現像方法を用いる場合、該現像剤層の厚みは静電潜像担持体−現像剤担持体間距離(以下、Dsdとも称す)によっては一概に言えないが、Dsdに対して1/5〜4/5の範囲に設定するのが好ましい。例えば、Dsdを500μmに設定する場合には当該現像剤層の厚みを100〜400μmの範囲に設定するのが好ましいと言える。当該現像剤層の厚みを設定Dsdに対して1/5未満(Dsd=500μmに対して現像剤層厚み100μm未満)にした場合には、静電潜像担持体上の静電潜像部への現像剤の供給能力が小さすぎるために静電潜像を十分に現像することができない。また当該現像剤層の厚みを設定Dsdに対して4/5未満(Dsd=500μmに対して現像剤層厚み400μm未満)にした場合には、静電潜像担持体に対して最も近接している現像剤中のキャリアが静電潜像担持体へ移行してしまい、静電潜像担持体に傷を生じてしまうので好ましくない。 【0059】その他については、従来公知の装置を用いることができる【0060】 【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。 【0061】実施例1〈キャリアの製造例1〉体積平均粒径が45μmである、FeO/Fe2O3のモル比が0.20/1.0のマグネタイトコアを100重量部と、個数平均粒子径が2.5μmであるスチレン−メチルメタクリレート共重合体樹脂(Tg=102℃、Tsp=230℃)を2.0重量部と、数平均粒子径が2.0μmであり、BET比表面積が16m2/gである酸化マグネシウムを0.8重量部とを、高速攪拌型混合機中で、材料温度30℃、攪拌翼の周速を10m/秒となる条件で20分間攪拌混合して、磁性体粒子の表面へ被覆用樹脂とマグネシウム原子含有材料とを付着させた混合物を作製した後、該混合物を材料温度110℃に加熱しながら同様に高速攪拌型混合機中で、攪拌翼の周速を10m/秒となる条件で40分間攪拌混合して、繰り返し機械的衝撃力を付与することによって、マグネタイト磁性体粒子の表面へ酸化マグネシウムを分散・含有した樹脂被覆層が形成された、表面部分におけるマグネシウム原子の含有率は2.5[原子個数%]であるキャリア1を作製した。 【0062】〈キャリアの製造例2〉キャリアの製造例1において、FeO/Fe2O3のモル比が0.15/1.0のマグネタイトコアを100重量部用い、さらに、使用する酸化マグネシウムを、数平均粒子径が2.0μmであり、BET比表面積が16m2/gである酸化マグネシウム0.5重量部とした他は同様にして、キャリア2の表面部分におけるマグネシウム原子の含有率は1.6[原子個数%]であるキャリア2を作製した。 【0063】〈キャリアの製造例3〉キャリアの製造例1において、FeO/Fe2O3のモル比が0.40/1.0のマグネタイトコアを100重量部用い、さらに、使用する酸化マグネシウムを、数平均粒子径が2.0μmであり、BET比表面積が16m2/gである酸化マグネシウム1.2重量部とした他は同様にして、キャリア2の表面部分におけるマグネシウム原子の含有率は3.9[原子個数%]であるキャリア3を作製した。 【0064】〈キャリアの製造例4〉キャリアの製造例1において、FeO/Fe2O3のモル比が0.65/1.0のマグネタイトコアを100重量部用い、さらに、使用する酸化マグネシウムを、数平均粒子径が0.8μmであり、BET比表面積が76m2/gである酸化マグネシウム1.0重量部とした他は同様にして、表面部分におけるマグネシウム原子の含有率は4.9[原子個数%]であるキャリア4を作製した。 【0065】〈キャリアの製造例5〉キャリアの製造例1において、FeO/Fe2O3のモル比が0.20/1.0のマグネタイトコアを100重量部用い、さらに、使用する酸化マグネシウムを、数平均粒子径が2.0μmであり、BET比表面積が16m2/gである酸化マグネシウム1.2重量部とした他は同様にして、キャリア2の表面部分におけるマグネシウム原子の含有率は3.5[原子個数%]であるキャリア5を作製した。 【0066】〈比較キャリアの製造例1〉キャリアの製造例1において、FeO/Fe2O3のモル比が0.13/1.0のマグネタイトコアを用い、さらに酸化マグネシウムを用いなかった他は同様にして、表面部分におけるマグネシウム原子の含有率は0.0[原子個数%]である比較キャリア1を作製した。 【0067】〈比較キャリアの製造例2〉キャリアの製造例1において、FeO/Fe2O3のモル比が0.13/1.0のマグネタイトコアを用いたうえに、使用する酸化マグネシウムを、数平均粒子径が0.8μmであり、BET比表面積が76m2/gである酸化マグネシウム2.0重量部とした他は同すべて様にして、表面部分におけるマグネシウム原子の含有率は10.5[原子個数%]である比較キャリア2を作製した。 【0068】〈比較キャリアの製造例3〉キャリアの製造例1において、FeO/Fe2O3のモル比が0.73/1.0のマグネタイトコアを用い、さらに酸化マグネシウムを用いなかった他は同様にして、表面部分におけるマグネシウム原子の含有率は0.0[原子個数%]である比較キャリア3を作製した。 【0069】〈比較キャリアの製造例4〉キャリアの製造例1において、FeO/Fe2O3のモル比が0.73/1.0のマグネタイトコアを用いたうえに、使用する酸化マグネシウムを、数平均粒子径が0.8μmであり、BET比表面積が76m2/gである酸化マグネシウム2.0重量部とした他は同すべて様にして、表面部分におけるマグネシウム原子の含有率は10.3[原子個数%]である比較キャリア4を作製した。 【0070】これら、キャリア1〜5および比較キャリア1〜4の各々キャリアのFeO/Fe2O3のモル比並びに、キャリア表面部分におけるマグネシウム原子の含有率を表1に示す。 【0071】 【表1】
【0072】 〈トナーの製造例〉 ポリエステル樹脂 100重量部 カーボンブラック 10重量部 ポリプロピレン 4重量部上記化合物を混合、混練、粉砕、分級して、体積平均粒径が8.5μmの着色粒子を作製した。なお、ここで着色粒子の体積平均粒子径はコールターカウンターTA−II型(コールター社製)にて測定された値である。 【0073】この着色粒子100重量部に、疎水性チタニア微粒子(粒子径20nm)を1.2重量部を添加してヘンシェルミキサーを用いて混合して、トナーを作製した。 【0074】〈実施例1〜5および比較例1〜4〉前記キャリア1〜5および比較キャリア1〜4の各々91重量部と前記トナーの9重量部とを、V型混合機を用いて混合することにより、本発明の現像剤(現像剤1〜5)および比較用の現像剤(現像剤1〜4)を製造した。 【0075】〈実写テスト1〉以上のようにして製造された本発明の現像剤1〜5および比較用現像剤1〜4の各々について、電子写真複写機「Konica 7050」の改造機を用いて、以下の条件において10万回にわたる実写テストを行い、■トナー飛散による機内汚染、■画像かぶりの発生状況、■静電潜像担持体の表面部分における傷の発生状況、■画像白スジの発生状況、の有無について評価を行った。 【0076】上記4項目の評価方法は以下のとおりである。 【0077】(トナー飛散による機内汚染)各々1万回ごとの実写テスト経過時に、複写機内を目視により観察し、機内汚染が全く認められず良好である場合を「◎」、現像器の上蓋において部分的(スリーブ付近)に機内汚染が認められる場合を「○」、現像器の上蓋の全面に機内汚染が認められる場合を「△」、複写機内のほとんどがトナー飛散により汚染され実用的に問題のある場合を「×」とした。 【0078】(画像かぶりの発生状況)各々1万回ごとの実写テスト経過時における出力画像について、白地部分の相対濃度を画像濃度測定機「RD−918型」(マクベス社製)にて測定した。測定値が0.1を越えると実用上問題となる。 【0079】(静電潜像担持体の表面部分における傷の発生状況)各々1万回ごとの実写テスト経過時に、静電潜像担持体の表面を目視により観察し、表面部分における傷が全く認められず良好である場合を「◎」、非常に微細なスジ状の傷のみが認められる場合を「△」、出力画像に影響を及ぼすような傷が明らかに認められる場合を「×」とした。 【0080】(画像白スジの発生状況)各々1万回ごとの実写テスト経過時において、全面ベタの画像を出力し、ベタ画像の均質性を評価した。白いスジ状の画像不良が認められずベタ画像の均質性が良好な場合を「◎」、白いスジ状の画像不良が認められる場合を「×」とした。 【0081】また、画像形成に用いた改造点並びに画像形成条件は以下のとおりである。 【0082】「改造点並びに画像形成条件」 VH=−750V、VL=−50V現像バイアスのDC成分:−650V現像バイアスのAC成分:周波数8kHz、2.6kV静電潜像担持体−現像剤担持体間距離(Dsd):550μm現像剤層厚み :250μmなお、現像剤層厚みは設定値となるように現像装置内部の現像剤層規制部分を改造した。 【0083】現像剤担持体材質 :アルミニウム現像剤層規制の金属棒 :非磁性SUS、6φ丸棒画像出力環境及び原稿黒化率の組み合わせ:表2参照【0084】 【表2】
【0085】表3にはトナー飛散による機内汚染の結果を、また表4には白地部分の画像相対濃度の測定結果を、さらに、表5には静電潜像担持体の表面部分における傷の発生状況の結果を、表6には画像白スジの発生状況の結果をそれぞれ示す。 【0086】なお、比較例1および2では、初期よりキャリア飛散が生じてしまい、1万回時点においては静電潜像担持体表面の傷が著しく、画像白スジも発生してしまったため、1万回時点で実写テストを中止した。 【0087】また、比較例3では、初期より帯電不良が起こり、1万回時点においては帯電不良は激しくなっており、トナー飛散並びに画像かぶりが著しくなったため、1万回時点にて実写テストを中止した。 【0088】そして比較例4では、2万回以降の高湿環境における実写において帯電不良が激しく起こってしまい、その結果トナー飛散並びに画像かぶりが著しく発生したため、3万回時点にて実写テストを中止した。 【0089】 【表3】
【0090】 【表4】
【0091】 【表5】
【0092】 【表6】
【0093】表3〜6から明らかなように、本発明の現像剤1〜5を用いた場合には、キャリアが周辺に飛散することがないため静電潜像担持体の表面部分へも傷を発生させることなく、良好な帯電性を長期にわたって安定的に発揮することができ白スジ画像の発生が無く、またその性能が環境によっても左右されないため、トータル10万回の実写テストを行ってもトナー飛散や画像かぶりを発生させず、静電潜像担持体の表面部分に傷を発生させることもなく、白スジ画像の発生が無い良好な画像を出力することができる。 【0094】実施例2〈キャリアの製造例6〉体積平均粒径が45μmである、FeO/Fe2O3のモル比が0.20/1.0のマグネタイトコアを100重量部と、個数平均粒子径が2.5μmであるスチレン−メチルメタクリレート共重合体樹脂(Tg=102℃、Tsp=230℃)を2.0重量部と、数平均粒子径が2.0μmであり、BET比表面積が16m2/gである、湿式法にて製造された、大気下にて5℃/minの速度で加熱したときの200〜500℃の温度範囲における重量減少率が3.2[重量%]である酸化マグネシウムを0.8重量部とを、高速攪拌型混合機中で、材料温度30℃、攪拌翼の周速を10m/秒となる条件で20分間攪拌混合して、磁性体粒子の表面へ被覆用樹脂とマグネシウム原子含有材料とを付着させた混合物を作製した後、該混合物を材料温度110℃に加熱しながら同様に高速攪拌型混合機中で、攪拌翼の周速を10m/秒となる条件で40分間攪拌混合して、繰り返し機械的衝撃力を付与することによって、マグネタイト磁性体粒子の表面へ酸化マグネシウムを分散・含有した樹脂被覆層が形成されたキャリア6を作製した。 【0095】〈キャリアの製造例7〉キャリアの製造例6において、FeO/Fe2O3のモル比が0.15/1.0のマグネタイトコアを100重量部用い、さらに、使用する酸化マグネシウムを、数平均粒子径が2.0μmであり、BET比表面積が16m2/gである、湿式法にて製造された、大気下にて5℃/minの速度で加熱したときの200〜500℃の温度範囲における重量減少率が17.6[重量%]である酸化マグネシウムを0.8重量部とした他は同様にして、キャリア7を作製した。 【0096】〈キャリアの製造例8〉キャリアの製造例6において、FeO/Fe2O3のモル比が0.40/1.0のマグネタイトコアを100重量部用い、さらに、使用する酸化マグネシウムを、数平均粒子径が2.0μmであり、BET比表面積が16m2/gである、湿式法にて製造された、大気下にて5℃/minの速度で加熱したときの200〜500℃の温度範囲における重量減少率が2.1[重量%]である酸化マグネシウムを0.8重量部とした他は同様にして、キャリア8を作製した。 【0097】〈キャリアの製造例9〉キャリアの製造例6において、FeO/Fe2O3のモル比が0.65/1.0のマグネタイトコアを100重量部用い、さらに、使用する酸化マグネシウムを、数平均粒子径が2.0μmであり、BET比表面積が16m2/gである、湿式法にて製造された、大気下にて5℃/minの速度で加熱したときの200〜500℃の温度範囲における重量減少率が29.8[重量%]である酸化マグネシウムを0.8重量部とした他は同様にして、キャリア9を作製した。 【0098】〈比較キャリアの製造例5〉キャリアの製造例6において、FeO/Fe2O3のモル比が0.13/1.0のマグネタイトコアを用いたうえに、使用する酸化マグネシウムを、数平均粒子径が2.0μmであり、BET比表面積が16m2/gである、湿式法にて製造された、大気下にて5℃/minの速度で加熱したときの200〜500℃の温度範囲における重量減少率が1.6[重量%]である酸化マグネシウムを0.8重量部とした他は同様にして、比較キャリア5を作製した。 【0099】〈比較キャリアの製造例6〉キャリアの製造例6において、FeO/Fe2O3のモル比が0.13/1.0のマグネタイトコアを用いたうえに、使用する酸化マグネシウムを、数平均粒子径が2.0μmであり、BET比表面積が16m2/gである、湿式法にて製造された、大気下にて5℃/minの速度で加熱したときの200〜500℃の温度範囲における重量減少率が33.2[重量%]である酸化マグネシウムを0.8重量部とした他は同様にして、比較キャリア6を作製した。 【0100】〈比較キャリアの製造例7〉キャリアの製造例6において、FeO/Fe2O3のモル比が0.73/1.0のマグネタイトコアを用いたうえに、使用する酸化マグネシウムを、数平均粒子径が2.0μmであり、BET比表面積が16m2/gである、湿式法にて製造された、大気下にて5℃/minの速度で加熱したときの200〜500℃の温度範囲における重量減少率が1.6[重量%]である酸化マグネシウムを0.8重量部とした他は同様にして、比較キャリア7を作製した。 【0101】〈比較キャリアの製造例8〉キャリアの製造例6において、FeO/Fe2O3のモル比が0.73/1.0のマグネタイトコアを用いたうえに、使用する酸化マグネシウムを、数平均粒子径が2.0μmであり、BET比表面積が16m2/gである、湿式法にて製造された、大気下にて5℃/minの速度で加熱したときの200〜500℃の温度範囲における重量減少率が33.2[重量%]である酸化マグネシウムを0.8重量部とした他は同様にして、比較キャリア8を作製した。 【0102】これらキャリア6〜9および比較キャリア5〜8の各々キャリアのFeO/Fe2O3のモル比並びに、大気下にて5℃/minの速度で加熱したときの200〜500℃の温度範囲における重量減少率「W(loss)」を表7に示す。 【0103】 【表7】
【0104】〈実施例6〜9および比較例5〜8〉前記キャリア6〜9および比較キャリア5〜8の各々91重量部と実施例1で使用した前記トナーの9重量部とを、V型混合機を用いて混合することにより、本発明の現像剤(現像剤6〜9)および比較用の現像剤(現像剤5〜8)を製造した。 【0105】〈実写テスト2〉以上のようにして製造された本発明の現像剤6〜9および比較用現像剤5〜8の各々について、電子写真複写機「Konica 7050」の改造機を用いて、以下の条件において10万回にわたる実写テストを行い、■トナー飛散による機内汚染、■画像かぶりの発生状況、■静電潜像担持体の表面部分における傷の発生状況、■画像白スジの発生状況、の有無について評価を行った。 【0106】上記4項目の評価方法は、実施例1で説明したものと同様である。 【0107】また、画像形成に用いた改造点並びに画像形成条件、並びに、画像出力環境及び原稿黒化率の組み合わせについても、実施例1で説明したものと同様である。 【0108】表8にはトナー飛散による機内汚染の結果を、また表9には白地部分の画像相対濃度の測定結果を、さらに、表10には静電潜像担持体の表面部分における傷の発生状況の結果を、表11には画像白スジの発生状況の結果をそれぞれ示す。 【0109】なお、比較例5および6では、初期よりキャリア飛散が生じてしまい、1万回時点においては静電潜像担持体表面の傷が著しく、画像白スジも発生したために、1万回時点で実写テストを中止した。 【0110】また、比較例7では、画像濃度の低下並びにトナー飛散や画像かぶりが著しく発生しために、3万回時点にて実写テストを中止した。 【0111】そして比較例8では、2万回以降の高湿環境における実写において帯電不良が激しく起こり、その結果トナー飛散並びに画像かぶりが著しく発生したため、同様に3万回時点にて実写テストを中止した。 【0112】 【表8】
【0113】 【表9】
【0114】 【表10】
【0115】 【表11】
【0116】表8〜11で明らかなように、本発明の現像剤6〜9を用いた場合には、キャリアが周辺に飛散することがないため静電潜像担持体の表面部分へも傷を発生させることなく、良好な帯電性を長期にわたって安定的に発揮することができ白スジ画像の発生が無く、またその性能が環境によっても左右されないため、トータル10万回の実写テストを行ってもトナー飛散や画像かぶりを発生させず、静電潜像担持体の表面部分に傷を発生せしめることもなく、白スジ画像の発生が無い良好な画像を出力することができる。 【0117】 【発明の効果】実施例で実証した如く、本発明による静電潜像現像用キャリア、静電潜像現像用現像剤及び現像方法は、画像形成の初期段階はもちろん、通常の段階においてもキャリア付着が起きることなく、静電潜像担持体へ傷を発生せしめることがないため、その結果白スジ画像の画像不良が発生せず、さらに、長期にわたる画像形成を行ってもトナー飛散や画像かぶりが発生せず良好な画像を安定的に形成することができ優れた効果を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001270 【氏名又は名称】コニカ株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月9日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−84740 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−243933 |
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