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【発明の名称】 液晶挟持基板の製造法
【発明者】 【氏名】山崎 宏

【要約】 【課題】2枚の基板との接着性が良好で基板間のギャップを均一にでき色むら等の発生がないカラー液晶表示装置を歩留まりよく製造可能な液晶挟持基板の製造法を提供する。

【解決手段】一方の基板a上にプレスペーサーaを形成し、また他方の基板b上の前記プレスペーサーaと対応する位置にプレスペーサーbを形成し、基板a上のプレスペーサーaの上面と基板b上のプレスペーサーbの上面とを接合して基板aと基板bの間にスペーサーを形成することを特徴とする液晶挟持基板の製造法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一方の基板a上にプレスペーサーaを形成し、また他方の基板b上の前記プレスペーサーaと対応する位置にプレスペーサーbを形成し、基板a上のプレスペーサーaの上面と基板b上のプレスペーサーbの上面とを接合して基板aと基板bの間にスペーサーを形成することを特徴とする液晶挟持基板の製造法。
【請求項2】 プレスペーサーaが感光性樹脂組成物aにフォトリソグラフ法を適用して形成されたものであり、プレスペーサーbが感光性樹脂組成物bにフォトリソグラフ法を適用してを形成されたものである請求項1記載の液晶挟持基板の製造法。
【請求項3】 感光性樹脂組成物aが、(a)カルボキシル基を有する有機高分子化合物、(b)少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物及び(c)光重合開始剤を含有するアルカリ水溶液で現像可能な感光性樹脂組成物であり、感光性樹脂組成物bが、(A)アミノ基を有する有機高分子化合物、(B)少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有する有機酸水溶液で現像可能な感光性樹脂組成物である請求項2記載の液晶挟持基板の製造法。
【請求項4】 それぞれの感光性樹脂組成物を、支持体フィルム及び感光性樹脂組成物層を有する感光性フィルムの形態でフォトリソグラフ法を適用する請求項2又は3記載の液晶挟持基板の製造法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー液晶表示装置の製造に好適な液晶挟持基板の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶カラーテレビ、液晶カラー表示のコンピューターなどが実用化されているが、これらの液晶表示装置は、透明電極を設けたガラス等の透明な基板を1〜10μm程度の間隔をもうけて、その間に液晶物質を封入し、電極間に印加した電圧により液晶物質を配向しその濃淡により表示する仕組になっている。更に、カラー表示のため、ガラスなどの光学的に透明な基板の表面に2種以上の色相を異にする極めて微細なストライプ状又はモザイク状のパターンを一定間隔に開けて、平行又は交差して並べたカラーフィルタを設置している。
【0003】カラーフィルタは、通常、透明基板、着色パターン、保護膜、透明電極の順に形成されている。着色パターンは2種以上の色相を異にする極めて微細なストライプ状又はモザイク状のパターンからなるものである。
【0004】カラーフィルタを設けたガラス基板等の透明な基板とそれに相対する透明基板との間隔を正確に保持しないと、液晶層の厚さに差が発生し、色むらやコントラスト異常になる。したがって、透明基板の間隔を正確に保持するため、スペーサーと称される3〜10μmのシリカ、アルミナ、合成樹脂等からなる粒子を分散させて用いている。
【0005】このスペーサーを均一に分散させることは、かなり困難で、色むらのない表示装置を得る歩留りの低下をまねいている。そこで、特開平4−223443号公報等に示されるように分散・投入にさまざまな工夫がなされている。これらの根本的な解決法として、カラーフィルタの着色パターン間に設けられるブラックマトリックスを厚くし、スペーサーとする方法(特開昭63−237032号公報、特開平3−184022号公報、特開平4−122914号公報等)が提案されているが、厚くする部分のブラックマトリックスを塗布により形成するため、厚さの制御が困難となっている。
【0006】また、着色パターンを重ねることにより、厚さを確保しスペーサーとすることも考えられている(特開昭63−82405号公報)が、やはり塗布により行われるため、膜厚の管理が困難である。更に、重ねても目的の厚さならないこともあり、困難な手法となっている。
【0007】また、着色パターンを作る際に、ブラックマトリックス上にも着色パターンを塗布法により形成しスペーサーとすることも提案されている(特開昭63−237032号公報)が、前述と同様に均一な膜厚を得ることが困難である。
【0008】それらを解決する方法として、一方の基板上に支持体フィルム及び感光性樹脂層を有する感光性フィルムにフォトリソグラフ法を適用して、一方の基板上にスペーサーを形成し、この上に他方の基板を重ねることが提案されている(特開平7−325298号公報)。この方法によれば精密な膜厚制御が可能で、均一なスペーサーを形成できるが、一方の基板上にスペーサー上面と他方の基板との接着能力が低く、大型基板になった場合、基板間のギャップがばらつき、良好に液晶を挟持できなくなり、色むら等が発生する場合があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】請求項1、2、3又は4記載の発明は、2枚の基板との接着性が良好で基板間のギャップを均一にでき色むら等の発生がないカラー液晶表示装置を歩留まりよく製造可能な液晶挟持基板の製造法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、一方の基板a上にプレスペーサーaを形成し、また他方の基板b上の前記プレスペーサーaと対応する位置にプレスペーサーbを形成し、基板a上のプレスペーサーaの上面と基板b上のプレスペーサーbの上面とを接合して基板aと基板bの間にスペーサーを形成することを特徴とする液晶挟持基板の製造法に関する。また、本発明は、プレスペーサーaが感光性樹脂組成物aにフォトリソグラフ法を適用して形成されたものであり、プレスペーサーbが感光性樹脂組成物bにフォトリソグラフ法を適用してを形成されたものである前記の液晶挟持基板の製造法に関する。
【0011】また、本発明は、感光性樹脂組成物aが、(a)カルボキシル基を有する有機高分子化合物、(b)少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物及び(c)光重合開始剤を含有するアルカリ水溶液で現像可能な感光性樹脂組成物であり、感光性樹脂組成物bが、(A)アミノ基を有する有機高分子化合物、(B)少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有する有機酸水溶液で現像可能な感光性樹脂組成物である前記の液晶挟持基板の製造法に関する。また、本発明は、それぞれの感光性樹脂組成物を、支持体フィルム及び感光性樹脂組成物層を有する感光性フィルムの形態でフォトリソグラフ法を適用する前記の液晶挟持基板の製造法に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において形成されるスペーサーは、2枚の基板の間に液晶を挟持したカラー液晶表示装置の基板間隔(ギャップ)を保持するために用いられる。上記基板は、透明であれば特に制限はなく、その材質として、例えばガラス、プラスチック等が挙げられる。基板上には、ブラックマトリックス、着色パターン、保護平坦化膜、透明電極、配向膜等が設けられていてもよい。スペーサーの形状は等に制限なく、円柱状、矩形の柱状等が挙げられ、厚さ(高さ)が1〜10μm程度で、矩形の柱状であれば、縦、横が3〜30μm程度であり、その形成位置に特に制限はないが、表示効率の点から、ブラックマトリックスに対応する位置が好ましい。また、液晶は、特に制限はなく、公知のものが用いられる。
【0013】プレスペーサーa及びプレスペーサーbは、後に接合可能なものであれば、特に制限なく種々の材料で構成されうるが、形成容易性の点で樹脂組成物から構成されることが好ましく、例えば、樹脂組成物にスクリーン印刷法、グラビア印刷法、ディスペンサー法等を適用して基板上に形成できる。位置精度、寸法精度の点から、プレスペーサーa及びプレスペーサーbを感光性樹脂組成物にフォトリソグラフ法を適用して行うことが好ましい。感光性樹脂組成物aにフォトリソグラフ法を適用して一方の基板a上にプレスペーサーaを形成すること、他方の基板b上の前記プレスペーサーaと対応する位置に感光性樹脂組成物bにフォトリソグラフ法を適用してプレスペーサーbを形成することは、次のようにして行うことができる。感光性樹脂組成物a又はb(以下、単に感光性樹脂組成物という)が液状の場合は、スクリーン印刷法、ロールコート法等により基板のほぼ全面に感光性樹脂組成物を塗布し、必要に応じて乾燥し、基板上に厚さ1〜5μm程度の感光性樹脂組成物の層を形成し、この層を像状に露光、現像することにより基板上にプレスペーサーを形成することができる。
【0014】感光性樹脂組成物が、支持体フィルム及び感光性樹脂組成物層を有する感光性フィルムの形態の場合は、必要に応じて基板を加熱(100〜200℃、3〜30分間)した後、その基板上に、感光性脂組成物層側を前記基板に向けて、ラミネーター等により積層し、次いで、像状に露光、現像することにより基板上にプレスペーサーを形成することができる。感光性フィルムは、支持体フィルム面上に感光性樹脂組成物をロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフコータ、ダイコータ、バーコータなどで塗布し乾燥して感光性樹脂組成物層を形成した後に必要により保護フィルムを積層することで製造できる。支持体のフィルムは、特に制限がなく公知のものを使用できるが、厚さ10〜100μm程度のポリエステルフィルムが好ましく用いられる。また、保護フィルムとしては、例えば、厚さ10〜40μm程度のポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム等が挙げられる。像状に露光、現像することは、フォトリソグラフ法における公知の方法により行うことができる。
【0015】感光性樹脂組成物は、特に制限なく公知のものを使用しうるが、プレスペーサーaの上面とプレスペーサーbの上面とを接合した際の接着性を向上させる点から、プレスペーサーaの形成にアルカリ水溶液で現像可能な感光性樹脂組成物を用い、プレスペーサーbの形成に有機酸水溶液で現像可能な感光性樹脂組成物を用いることが好ましい。アルカリ水溶液で現像可能な感光性樹脂層の現像は、現像液として、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、トリエタノールアミン等の有機アルカリや炭酸ナトリウム等の無機アルカリの0.1〜5重量%水溶液を用い、ディップ法、スプレー法等により行うことができる。有機酸で現像可能な感光性樹脂の現像は、現像液として、酢酸、蟻酸、クエン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸等の有機酸の2〜10重量%水溶液を用い、ディップ法、スプレー法等により行うことができる。
【0016】アルカリ水溶液で現像可能な感光性樹脂組成物は、特に制限なく公知のものを使用しうるが、例えば、(a)カルボキシル基を含有する有機高分子化合物、(b)少なくとも2個以上のエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物及び(c)光重合開始剤を含有する組成物が挙げられる。
【0017】上記(a)カルボキシル基を有する有機高分子化合物としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸とアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−プロピル、アクリル酸iso−プロピル、メタクリル酸iso−プロピル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、メタアクリル酸iso−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、アクリル酸ペンチル、メタクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、メタクリル酸ヘプチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸アルキルやアクリル酸アルキル、これらと共重合可能なモノマーなどを共重合してなるビニル共重合体が挙げられる。(a)カルボキシル基を有する有機高分子化合物の酸価が90〜260であることが現像性の点から好ましい。
【0018】上記(b)少なくとも2個以上のエチレン性不飽和基を含有する光重合性化合物としては、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化合物(トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等)、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化合物(トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート等)、多価カルボン酸(無水フタル酸等)と水酸基及びエチレン性不飽和基を有する化合物(β−ヒドロキシエチルアクリレート等)とのエステル化合物、アクリル酸(メタアクリル酸又はアクリル酸を意味する、以下同じ)のアルキルエステル(アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等)トリメチルヘキサメチレンジイソシアナートと2価アルコールと2価のアクリル酸モノエステルとを反応させて得られるウレタンジアクリレート化合物、2,2−ビス(4−(アクリロキシエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン等の2,2−ビス(4−(アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、以上に対応するメタクリレートなどが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0019】上記(c)光重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン(ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン等)、ベンゾインエーテル(ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等)、ベンゾイン(メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等)、ベンジル誘導体(ベンジルジメチルケタール等)、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体(2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等)、アクリジン誘導体(9−フェニルアクリジン、1, 7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等)などが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0020】(a)成分の配合量は(a)成分と(b)成分の総量100重量部に対して好ましくは30〜70重量部である。この配合量が30重量部未満では塗膜性が不十分となったり、現像性が低下する傾向があり、70重量部を超えると硬化物の膜特性が低下する傾向がある。(c)成分の配合量は(a)成分と(b)成分の総量100重量部に対して好ましくは0.1〜10重量部である。この配合量が0.1重量部未満では光感度が不十分となり、10重量部を超えると露光の際感光性樹脂層の表面での光吸収が増大し、内部の光硬化が不十分となる傾向がある。
【0021】また、有機酸水溶液で現像可能な感光性樹脂組成物は、特に制限なく公知のものを使用しうるが、例えば、(A)アミノ基を有する有機高分子化合物、(B)少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有する組成物が挙げられる。
【0022】上記(A)アミノ基を有する有機高分子化合物は、−NR12(式中R1及びR2はそれぞれ独立に水素又は炭素数1〜4のアルキル基である)で表されるアミノ基を有する化合物である。アミノ基の濃度は、0.29〜1.46ミリモル/gであることが好ましい。0.29ミリモル/g未満であると現像性が低下する傾向があり、1.46ミリモル/gを超えると耐現像液性が低下し、表面が荒れたり、剥離が生ずる傾向がある。アミノ基を有する有機高分子化合物の具体例としては、例えば、アクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエステルとアクリル酸ジアルキルルアミノエチルエステル又はメタクリル酸ジアルキルアミノエチルエステルと必要により使用されるこれらと共重合し得るビニルモノマーとの共重合体等が挙げられる。アクリル酸ジアルキルアミノエチルエステルは、アミノ基を有する共重合成分であり、メタクリル酸ジメチルアミノエチルエステルが、現像性に優れ、入手が容易な点で好ましい。
【0023】上記(B)少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物及び(C)光重合開始剤としては、前記(b)少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物及び(c)光重合開始剤と同様なものが使用できる。(A)成分の配合量は(A)成分と(B)成分の総量100重量部に対して好ましくは30〜70重量部である。この配合量が30重量部未満では塗膜性が不十分となったり、現像性が低下する傾向があり、70重量部を超えると硬化物の膜特性が低下する傾向がある。(C)成分の配合量は(A)成分と(B)成分の総量100重量部に対して好ましくは0.1〜10重量部である。この配合量が0.1重量部未満では光感度が不十分となり、10重量部を超えると露光の際感光性樹脂層の表面での光吸収が増大し、内部の光硬化が不十分となる傾向がある。
【0024】カルボキシル基を有する有機高分子化合物やアミノ基を有する有機高分子化合物有機高分子化合物の重量平均分子量は、作業性、現像性の点から、20,000〜300,000であることが好ましい。なお、重量平均分子量(Mw)はゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し標準ポリスチレン検量線を用いて換算した値である。
【0025】いずれの感光性樹脂組成物にも、有機溶剤を固形分濃度が10〜90重量%となるような量の有機溶剤を含有させることができる。有機溶剤としては、例えば、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、テトラメチルスルホン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、クロロホルム、塩化メチレン、メチルアルコール、エチルアルコール、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、1,1,1−トリクロロエタン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトン、テレピネオール等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。また、いずれの感光性樹脂組成物も、顔料や染料などの着色剤、ポリマービーズ、無機充填剤、熱重合性成分安定剤、メラミン樹脂など熱硬化性樹脂等を含有していてもよい。
【0026】本発明において、樹脂組成物から構成されるプレスペーサーaと樹脂組成物から構成されるプレスペーサーbの上面同士を張り合わせる場合は、樹脂組成物同士の張り合わせとなるので、ガラス板等の基板に樹脂組成物から構成されるプレスペーサー上面を張り合わせるよりはなじみよく接着し、また、プレスペーサーaにアルカリ水溶液で現像可能な感光性樹脂組成物を用い、プレスペーサーbに有機酸水溶液で現像可能な感光性樹脂組成物を用いた場合は、プレスペーサーaのアルカリ水溶液で現像可能な感光性樹脂組成物のカルボキシル基等とプレスペーサーbの有機酸水溶液で現像可能な感光性樹脂組成物のアミノ基等がイオン結合等してプレスペーサーaとプレスペーサーbの上面同士はより強固に接合され、2枚のガラス板等の基板とスペーサーの接着性を優れたものとでき、2枚のガラス板のギャップを極めて均一なものとでき、色むらのない液晶表示装置を作製できる。
【0027】
【実施例】次に、本発明を実施例により説明する。
実施例ガラス基板上に0.1μm厚のクロム金属をスパッタリングで形成し、フォトレジストを用いてエッチングを行い格子状のブラックマトリックスを得た。その後、赤、緑及び青色顔料を含有する感光性樹脂層を有する感光性フィルムを用いて、赤、緑及び青色のパターンを作製した。その上に、スピンコータを用いてアクリル系樹脂の保護層を形成し平坦化を行った。その上に透明電極のITOをスッパッタリングで形成し、その上にポリイミドの配向膜を形成した。この基板を100℃で10分間加熱した後、その基板上に、表1の感光性樹脂組成物の溶液をポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体フィルム20μm厚)上に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で約10分間乾燥して2.5μm厚の感光性樹脂組成物層を形成した後、30μm厚のポリプロピレンフィルムを保護フィルムとして積層して得たた感光性フィルムを、そのポリプロピレンフィルムを剥がしながら、感光性樹脂組成物層をロール温度100℃の加圧したロールで速度1.0m/分でラミネートした。
【0028】次いで、格子状のブラックマトリックスの交点に対応する光透過部を有するネガマスクを通して露光機HMW−590(3kW、超高圧水銀灯、オーク製作所製)で露光した。その後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを除去し、30℃で5重量%酢酸水溶液で15秒間スプレー現像をして未露光部分を除去し、格子状のブラックマトリックスの交点上にプレスペーサーaを形成した。プレスペーサーaの厚さは2.3μmで均一であった。
【0029】電極を有するガラス基板上にアルカリ水溶液で現像可能な表2の感光性樹脂組成物の溶液をポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体フィルム20μm厚)上に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で約10分間乾燥して2.5μm厚の感光性樹脂組成物層を形成した後、30μm厚のポリエチレンフィルムを保護フィルムとして積層した感光性フィルムを、その保護フィルムを剥がしながら、感光性樹脂組成物層をロール温度150℃、ロール圧6kg/cm2、速度1.0m/分でラミネートした。次いで、上記と同じネガマスクを通して露光機HMW−590(3kW、超高圧水銀灯、オーク製作所製)で露光した後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを除去し、30℃で0.05重量%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液で20秒スプレー現像をして未露光部を除去し、プレスペーサーbを作製した。スペーサーbの厚さは2.3μmで均一であった。
【0030】
【表1】

【0031】
【表2】

【0032】次に、スペーサーaを形成した基板とスペーサーbを形成した基板を,互いに、スペーサーa及びスペーサーbが向き合うように対向させ、スペーサーaの上面及びスペーサーbの上面を張り合わせて接合して液晶挟持基板を得、次いでこの液晶挟持基板のガラス板の縁をシール材でシールした後、液晶を注入し、カラー液晶表示装置を作製した。得られたカラー液晶表示装置は、従来の5μm径のスペーサーを液晶中に分散させたカラー液晶表示装置に比べ色むらのない優れたものとなった。
【0033】
【発明の効果】請求項1、2、3又は4記載の液晶挟持基板の製造法は、2枚の基板との接着性が良好で基板間のギャップを均一にでき色むら等の発生がないカラー液晶表示装置を歩留まりよく製造可能なものである。
【出願人】 【識別番号】000004455
【氏名又は名称】日立化成工業株式会社
【出願日】 平成10年(1998)3月24日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】若林 邦彦
【公開番号】 特開平11−271781
【公開日】 平成11年(1999)10月8日
【出願番号】 特願平10−75795