| 【発明の名称】 |
粒子ビ―ム配向を用いる液晶ディスプレイの乾式製法 |
| 【発明者】 |
【氏名】アレッサンドロ・チェザーレ・カレガリ
【氏名】プラヴェーン・チャウダリ
【氏名】ジェームズ・パトリック・ドイル
【氏名】ジェームズ・アンドリュー・レイシー
【氏名】シュイ=チン・アラン・リエン
【氏名】サムパト・プルショタマン
【氏名】マヘシュ・ゴーヴィンド・サマント
【氏名】ジェームズ・エル・スペイデル
【氏名】ヨアヒム・ストア
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| 【要約】 |
【課題】液晶ディスプレイの液晶セルを形成する方法を提供する。
【解決手段】まず、プラズマ強化化学的気相付着(PECVD)などの乾式加工法を用いて乾式加工配向膜を第1の透明基板上に付着させる。次に、液晶分子を配向させるために、この乾式加工配向膜を粒子ビームで照射してこの配向膜の原子構造を少なくとも1つの所望の方向に配列させる。乾式加工法を用いて別の乾式加工配向膜を第2の基板上に付着させ、同様に粒子ビームで照射する。次に、この第1の透明基板および第2の基板を間隔を持って互いに隣接するそれぞれの配向膜で挟む。次に、この膜間のスペースを液晶材料で充填する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】a)非水性気体環境付着法を使用して基板上に膜を付着させるステップとb)前記付着した膜を粒子ビームにより指定の角度で照射して、前記膜の原子構造を少なくとも1つの所定の方向に配列するステップとを含む、配向した分子構造を示す膜を基板上に形成する方法。 【請求項2】前記膜が蒸着、スパッタ付着、イオン・ビーム付着、化学的気相付着、およびプラズマ強化化学的気相付着からなる群から選択された前記非水性気体環境付着法を用いて、前記基板上に付着される、請求項1に記載の方法。 【請求項3】前記膜がプラズマ強化化学的気相付着を用いて前記基板上に付着される、請求項1に記載の方法。 【請求項4】前記膜がスパッタ付着を用いて前記基板上に付着される、請求項1に記載の方法。 【請求項5】前記膜が可視スペクトルにおいて光学的に透明である、請求項1に記載の方法。 【請求項6】前記膜が可視スペクトルにおいて約90%より大きい透過率を有する、請求項5に記載の方法。 【請求項7】前記膜が、イオン結合、部分イオン結合、共有結合、および部分共有結合からなる群から選択された結合特性を示す材料で形成される、請求項1に記載の方法。 【請求項8】前記膜が、グラファイト、ダイヤモンド、非晶質炭素、水素化非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、水素化ダイヤモンド状炭素、非晶質水素化ケイ素、SiC、SiO2、ガラス、Si3N4、Al2O3、CeO2、SnO2、InTiO2、InZnO2およびZnTiO2からなる群から選択された材料で形成される、請求項1に記載の方法。 【請求項9】前記膜が可視スペクトルにおいて光学的に透明であるような水素含有率および厚みを有する水素化ダイヤモンド状炭素膜で形成される、請求項1に記載の方法。 【請求項10】前記ステップ(b)が気体をプラズマ状態に励起するステップと、プラズマ状態にある前記気体のイオンにエネルギーを与えて粒子ビームを発生するステップとを含む、請求項1に記載の方法。 【請求項11】前記気体が貴ガス、貴ガスと活性ガスの混合物、窒素、フッ素、フルオロカーボン、炭化水素、酸素、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項10に記載の方法。 【請求項12】請求項1に記載の方法を用いて第1の基板上に第1の膜を形成するステップと、第2の基板を用意するステップと、前記第1の基板と前記第2の基板を、前記第1の膜が前記第2の基板と対向して、間隔を持って互いに隣接するように配置するステップと、前記間隔に液晶材料を配置するステップとを含む、LCDセルを形成する方法。 【請求項13】請求項1に記載の方法を用いて第1の透明基板上に第1の透明膜を形成するステップと、請求項1に記載の方法を用いて第2の透明基板上に第2の透明膜を形成するステップと、第1の透明基板と第2の透明基板を、それぞれ第1および第2の膜が間隔を持って互いに隣接するように挟むステップと、前記第1と第2の膜の間のスペースを液晶材料で充填するステップとを含む、LCDセルを形成する方法。 【請求項14】請求項1に記載の方法を用いて透明基板上に第1の透明膜を形成するステップと、請求項1に記載の方法を用いて不透明基板上に第2の膜を形成するステップと、前記透明基板と不透明基板を、それぞれ第1および第2の膜が間隔を持って互いに隣接するように挟むステップと、前記第1と第2の膜の間のスペースを液晶材料で充填するステップと、を含む、LCDセルを形成する方法。 【請求項15】a)間隔を持って互いに隣接する表面をそれぞれ有する一対の基板と、b)各前記基板の表面上に配置された導体層と、c)少なくとも一方の前記導体層の上に配置され、非水性気体環境付着法を用いて付着され、指定の角度で粒子ビームで照射して、その原子構造を少なくとも1つの所定の方向に配列させた膜と、d)前記間隔内に配置された液晶材料とを含む液晶ディスプレイ・デバイス。 【請求項16】a)間隔を持って互いに隣接する表面をそれぞれ有する1対の基板と、b)各前記基板の表面上に配置された導体層と、c)一方の前記導体層の上に配置され、非水性気体環境付着法を用いて付着され、指定の角度で粒子ビームで照射してその原子構造を少なくとも1つの所定の方向に配列させた第1の膜と、d)もう一方の前記導体層の上に配置されたカラー・フィルタ層と、e)前記カラー・フィルタの上に配置され、非水性気体環境付着法を用いて付着され、指定の角度で粒子ビームで照射してその原子構造を少なくとも1つの所定の方向に配列させた第2の膜と、f)前記間隔内に分布する均等な大きさの複数のスペーサと、g)前記間隔内に配置された液晶材料とを含む液晶ディスプレイ・デバイス。 【請求項17】a)間隔を持って互いに隣接する表面を有する透明基板および不透明基板と、b)前記透明基板の表面の上に配置された透明な導体層と、c)前記不透明基板の表面の上に配置された反射性の導体層と、d)前記透明な導体層の上に配置され、非水性気体環境付着法を用いて付着され、指定の角度で粒子ビームで照射してその原子構造を少なくとも1つの所定の方向に配列させた第1の膜と、e)前記反射性のパターン付き導体層の上に配置され、非水性気体環境付着法を用いて付着され、指定の角度で粒子ビームで照射してその原子構造を少なくとも1つの配向した所定の方向に配列させた第2の膜と、f)前記間隔内に分布する均等な大きさの複数のスペーサと、g)前記間隔内に配置された液晶材料とを含む液晶ディスプレイ・デバイス。 【請求項18】前記非水性気体環境付着法は、蒸着、スパッタ付着、イオン・ビーム付着、化学的気相付着、およびプラズマ強化化学的気相付着からなる群から選択される、請求項15ないし17のいずれか1つに記載のデバイス。 【請求項19】前記膜がプラズマ強化化学的気相付着を用いて付着される、請求項15ないし17のいずれか1つに記載のデバイス。 【請求項20】前記膜が、スパッタ付着を用いて付着される、請求項15ないし17のいずれか1つに記載のデバイス。 【請求項21】前記膜が可視スペクトルにおいて光学的に透明である、請求項15ないし17のいずれか1つに記載のデバイス。 【請求項22】前記膜が、グラファイト、ダイヤモンド、非晶質炭素、水素化非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、水素化ダイヤモンド状炭素、窒化炭素、非晶質水素化ケイ素、窒化ホウ素、SiC、SiO2、ガラス、Si3N4、Al2O3、CeO2、SnO2、InTiO2、InZnO2およびZnTiO2からなる群から選択された材料で形成される、請求項15ないし17のいずれか1つに記載のデバイス。 【請求項23】前記膜が可視スペクトルにおいて光学的に透明であるような水素含有率および厚みを有する水素化ダイヤモンド状炭素で形成される、請求項15ないし17のいずれか1つに記載のデバイス。 【請求項24】前記膜の原子構造が一方向に配列される、請求項15ないし17のいずれか1つに記載のデバイス。 【請求項25】前記膜の原子構造が多方向に配列され、多領域デバイスをもたらす、請求項15ないし17のいずれか1つに記載のデバイス。 【請求項26】前記粒子ビームが貴ガス、貴ガスと活性ガスの混合物、窒素、フッ素、フルオロカーボン、炭化水素、酸素、およびこれらの混合物からなる群から選択されたガスから生成される、請求項15ないし17のいずれか1つに記載のデバイス。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は液晶ディスプレイ(LCD)デバイスのための配向膜の形成に関し、より詳細には乾式加工技術を用いて配向膜を付着させ、付着した膜を粒子ビーム配向法を用いて配向させる方法に関する。 【0002】 【従来の技術】関連出願本出願は、参照により本明細書に含まれる、アレッサンドロ・カレガリ(Alessandro Callegari)らによる「Alignment of Liquid-Crystal Layers」という名称の同時出願の米国特許出願第09/027997号に関連する。 【0003】液晶ディスプレイ(LCD)デバイスは向かい合ったガラス板上に形成された透明電極の間に液晶を有する液晶セル、またはガラス基板上の透明電極と不透明基板上の反射性電極との間に液晶を有する液晶セルを含む。電極間に電気信号を印加することによりLCDデバイスは入射光を変調し情報を表示することができる。コントラストを得るには液晶分子の配向を均一に制御する必要がある。上下の板の間で液晶分子を約0〜360°捻るように設計されたネマティック系などの電界効果系では、液晶分子を基板表面に平行にしかも一方向に配向させることが好ましい。 【0004】多くの液晶配向方法がある。ポリマーの延伸、ポリマーのラビング、ラングミュア−ブロジェット膜の形でのポリマーの付着、および膜の紫外線照射がこれに含まれる。SiOの粒子を基板に付着させる方法、またはマイクロリソグラフィを用いて溝をエッチングする方法もある。これらの方法は全て欠陥を有する。 【0005】好ましい方法は、液晶を配向させるため各透明電極上にポリイミドで形成された配向膜を付着させ、このポリイミド膜を毛羽立ち布、フロック加工布、またはビロード布で所望の方向に摩擦(rub)または研磨(abrade)し、続いて膜を洗浄してからこの透明基板を組み立てて液晶セルを形成する方法であった。配向膜は液晶分子を所定の方向に配向させるようにその原子構造(即ち分子)が所定の方向に配向している絶縁層である。 【0006】ポリイミド膜を形成する方法は初めに基板にポリイミドの湿式被覆を付与することを含む。これは既知の印刷法またはスピン法で行うことができる。次にこの湿式被覆をベークして基板上にポリイミド膜を形成する。その後、この膜をローラに通して膜表面を平坦にする。次にこの膜はラビングされ、続いて洗浄工程でラビング工程で残った残滓を除去する。このような方法は(上記のように)多くのステップを要し、時間がかかりコスト高である。したがって、より高い効率および費用効果で基板上に形成することができる配向膜を提供する必要がある。 【0007】ポリイミド膜は基板上に付着させると、液晶を所定の方向に配向させるために所定の方向にその原子構造が配向していなければならない。前述のように、これは膜の所望の方向へのラビングによって通常達成される。ラビング法にはいくつかの欠陥がある。ラビング圧力により残滓が生じ洗浄ステップを必要とするのでクリーン・ルーム加工に容易に適合しない。さらに、TFT(薄膜トランジスタ)またはMIM(金属−絶縁層−金属)素子などの能動スイッチング素子アレイを用いるLCDでは、処理した電極板のラビングによって生ずる静電気が半導体スイッチング素子を損傷するおそれがある。 【0008】ラビング法のもう1つの問題は、電極板をラビング布で摩擦すると、布に含まれる繊維および不純物が配向膜に付着してLCDを劣化させることである。このためLCDを多量の洗浄溶剤で洗浄することが必要になる。ラビング動作はまた不純物および繊維を周囲環境に放出する。膜付着ステップはクリーン・ルーム環境で行う必要があるので、ラビング・ステップは膜付着ステップと異なる場所で行わなければならない。膜のラビングに別の部屋が必要であるとLCDの総製造時間およびコストが増大する。 【0009】配向膜の配向法を改良する1つの手法が、イオン照射を用いて液晶分子を配向させるポリイミド配向膜のエッチング方法を開示する米国特許第5030322号に見られる。同特許は従来のラビング法に勝る改良された配向方法を提供するが、湿式被覆の付与、配向膜を形成するための湿式被覆の加熱、および配向膜のローラ処理など、配向膜を付着させるのに多数のステップが必要なことに対する解決策を与えていない。 【0010】LCD基板上に配向膜を付着し配向させる効率的な低コストの方法を提供する必要がある。LCDに用いる信頼性があり適切な配向法を提供することも必要である。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の一目的は従来法より製造のステップが少なく低コストの信頼性のある液晶ディスプレイ(LCD)を提供することである。 【0012】本発明の他の目的は、製造し易く、信頼性があり、従来法の配向膜と比肩しうる性能を有する改良された配向膜を提供することである。 【0013】 【課題を解決するための手段】本発明は液晶ディスプレイの液晶セルを形成する方法である。最初にプラズマ強化化学的気相付着(PECVD)などの乾式加工方法を用いて第1の透明基板上に乾式加工配向膜を付着させる。次いで、液晶分子を配向させるために、この乾式加工配向膜を粒子ビームで照射して配向膜の原子構造を少なくとも1つの所望の方向に配列させる。乾式加工法を用いて別の乾式加工法配向膜を第2の透明基板または不透明基板上に付着させ、同様に粒子ビームで照射する。第1の透明基板膜上にスペーサ・ボールを配置し、次いで第1の透明基板および第2の基板を、それぞれの配向膜が間隔を持って隣接するように挟む。次に膜間のスペースを液晶材料で充填する。 【0014】LCDに用いるのに適した配向膜を形成するために乾式加工法と組み合わせて種々の膜材料を用いることができる。膜材料は光学的に透明で非晶質または微粒子状でなければならない。このような材料には、グラファイト、ダイヤモンド、非晶質炭素、水素化非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、水素化ダイヤモンド状炭素(DLC)、非晶質水素化ケイ素、SiC、SiO2、ガラス、Si3N4、Al2O3、CeO2、SnO2、InTiO2、InZnO2およびZnTiO2が含まれることが分かっている。一般に、イオン性または部分イオン性、共有または部分共有結合を示し、必要な光学的透明性および非晶質または微粒子構造を有する材料がこのような配向膜の形成に適する。上記の材料は、最小限従来法のポリイミド膜と性能的に比肩し、製造に要するステップとコストが少ない配向膜を形成するのに用いることができる。 【0015】本発明はまた、膜の光学特性を犠牲にすることなく配向膜の厚みを増加させる方法を提供する。これは配向膜に水素など追加の元素を添加して光学的透明度を増加させることにより達成される。この方法で、適当な光学的透明度を有するより厚い配向膜を形成することができる。したがって、このような手法はLCDの液晶セル製造においてより大きい設計の自由度を提供する。 【0016】 【発明の実施の形態】本発明の詳細な説明に進む前にここで用いる用語を定義するのが適切である。乾式加工法という用語は以下では、蒸着、スパッタリング、イオン・ビーム付着、化学的気相付着、プラズマ強化化学的気相付着(PECVD)など、基板上に膜を付着させることができるあらゆる非水性気体環境付着法を指す。乾式加工膜という用語は乾式加工法を用いて付着されるあらゆる膜を指す。 【0017】本発明はLCDの透明基板上に配向膜を形成し配向させる改良された方法に関する。本発明はPECVDなどの乾式加工法を用いて透明基板上に非晶質配向膜を付着させる。本発明はまた、乾式加工配向膜の原子構造を粒子ビーム装置を用いて少なくとも1つの所望の方向に配向させる。このような手法は従来法のポリイミド膜に比肩する性能を有するが、膜材料の湿式被覆の付与、膜を形成するための湿式被覆の加熱、膜のローラ加工、膜のラビング、および膜の洗浄という追加のステップを必要としない乾式加工配向膜を提供する。さらに、このような手法はまた、配向膜を付着し配向させる従来法より速く低コストの方法を提供する。 【0018】図1において、液晶セル100はねじれネマチック・セルとして働く1対の基板20Aおよび20B、好ましくはガラス板を含む。液晶セル100はさらに基板20Aおよび20Bの各々の上に位置する透明電極102および104、乾式加工された配向膜106および108、封止樹脂110および112、スペーサ114および116(すなわち、ガラス・ビーズまたはプラスチック球)、およびねじれネマチック液晶118を含む。基板20Aおよび20Bは膠(glue)などの接着剤を用いて接着してもよい。基板20Aおよび20Bの配向膜表面はスペーサ114および116によって約5μmの間隔で互いに分離されることが好ましい。液晶118は配向層106と108の間に挟まれる。 【0019】ネマチック液晶セル100の構成要素は、以下に詳細に述べる特殊な材料である配向膜106および108、ならびに基板20Aおよび20Bのそれぞれ上に膜を付着させる方法以外は一般に当業界で既知である。 【0020】種々の膜を乾式加工法と組み合わせてLCDに用いるのに適する配向膜を形成することができる。しかし、膜がLCDに用いるのに適するためには、この膜は光学的に透明で非晶質または微粒子状でなければならない。非晶質という用語は膜の原子構造が優先する方向または配向を有しないことを意味する。 【0021】上記の要因に基づいて、以下の膜材料、すなわちグラファイト、ダイヤモンド、非晶質炭素、水素化非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、水素化ダイヤモンド状炭素(DLC)、非晶質水素化ケイ素、SiC、SiO2、ガラス、Si3N4、Al2O3、CeO2、SnO2、InTiO2、InZnO2およびZnTiO2が適当な配向膜を形成するのに使用できることが見出された。これらの材料は少なくとも従来法のポリイミド膜に比肩し、製造に必要なステップおよびコストが少ない配向膜を形成するために使用することができる。形成された膜が特に可視スペクトルにおいて光学的に透明でありさえすれば、どんなタイプの膜材料でも使用できることを理解されたい。 【0022】好ましい実施形態においては、配向膜106および108は水素化DLCで形成される。水素化DLC膜はPECVD法を用いて付着され、所定の方向に走査する粒子ビームを用いて配向させることが好ましい。すなわち、粒子ビームを用いて配向膜の原子構造を少なくとも1つの所望の方向に配列または配向させて、LCDセルが形成されたときに液晶分子が配向膜の所定の方向に配向するようにする。好ましい実施形態を図2および図3を参照して以下に詳細に記述する。 【0023】基板20の上に水素化DLCなどの配向膜を付着させるための好ましいPECVD加工装置10を図2に示す。装置10は反応室12を真空ポンプ(図示せず)から分離するスロットル・バルブ14を有する反応室12を含む。陰極28を反応室12に取り付け、それから誘電スペーサ30で分離する。陰極28はヒータ24、N2ガス入口26、およびN2ガス出口を備える。基板20を陰極28の内側端部に取り付ける。陰極28を制御可能な無線周波数(RF)源18に電気的に接続し、陰極28とRF源18との間のインピーダンスをインピーダンス整合デバイス16を用いて整合させる。 【0024】反応室12はまた種々の材料を反応室12に導入するダクト32、34および36を含む。たとえば、あらかじめ混合された炭化水素ヘリウム・ガス混合物(すなわちC2H2/He)および水素(H2)をそれぞれダクト34および36を通じて反応室12に導入し、基板20を洗浄するためのアルゴン(Ar)ガスはダクト32を通じて導入する。 【0025】水素化DLC配向膜を形成するために、炭化水素ガスは本発明で用いられる反応条件下で最初は気体となることができ、プラズマを形成することができる、いかなる炭化水素化合物でもよい。炭化水素という用語はこの化合物を構成する分子が炭素および水素原子を含むことを意味する。この方法では飽和または不飽和炭化水素を用いることもできる。定義により、飽和炭化水素はその分子が炭素単結合のみを含む化合物であり、不飽和化合物はその分子が炭素二重または三重結合を含む化合物である。 【0026】炭化水素はアルカン、アルケンおよびアルキンであることが好ましい。アルカンはここではメタン、エタン、プロパン、ブタンなど、その分子が炭素原子間に単結合のみを含む化合物と定義される。アルケンはここではエテン、プロペン、n−ブテンなどその分子が炭素−炭素二重結合を含む化合物と定義される。最後に、アルキン化合物はアセチレン、プロピン、1−ブチン、2−ブチンなどその分子が炭素−炭素三重結合を含む化合物と定義される。しかし、アセチレン/メタンなど炭化水素ガス混合物も本発明の配向可能なDLC配向膜の形成に使用できることに留意されたい。 【0027】熱安定性の高い水素化DLC配向膜を得るために炭化水素ガスはヘリウムで希釈することが好ましい。希釈されたという用語はここでは混合物中の炭化水素の最終濃度が好ましくは混合物の約0.5%〜約90%となるような炭化水素(C2H2)とヘリウムの混合物と定義される。また炭化水素は混合物中の炭化水素の最終濃度が約2%〜約50%となるようにヘリウムで希釈することが好ましい。 【0028】本発明に用いられるガスは約95.5%より高い純度を有し、約98.5%〜約99.99%の範囲であることが好ましい。この高純度ガスを反応室12に導入する前に同じガス・シリンダ中で予備混合する。まずガス混合物を炭化水素とヘリウムの全圧が約1×10-3トル〜約600×10-3トルとなるに十分な流量でフロー・コントローラを通して反応室12に導入する。炭化水素ヘリウム混合物の圧力は約20×10-3トル〜200×10-3トルであることが好ましい。上記の条件は各ガスを個別に所望の分圧で提供するフロー・コントローラを通して導入することによっても得られる。 【0029】基板20(一般に図1の基板20Aおよび20Bで示す)はガラス、プラスチック、またはLCDセルに用いるのに適するあらゆる透明材料であることができる。基板20B(図1)は反射ディスプレイ・パネル用のSi系基板などの不透明材料であってもよい。基板20はPECVD装置8の反応室12内のRF陰極28上に取り付けられる。次に反応室12を密封し、分圧の示度が好ましくは約1×10-5トル以下になるまで減圧する。反応室12を所望の圧力範囲まで減圧した後、基板20を室温24℃に保持することが好ましい。 【0030】ダイヤモンド状炭素膜を付着させる前に材料をその場でプラズマ洗浄するが、用いる基板のタイプによってはしなくてもよい。しかし、所望であればH2、Ar、O2およびN2プラズマ・スパッタ・エッチング法などの洗浄法を用いてもよい。この場合ではArプラズマ中で約5×10-3トルの圧力および約0.31W/cm2のRF電流密度で約1.0分間基板20を予備洗浄することが好ましい。 【0031】所望の温度に達し維持した後、混合ガスを約10〜100sccmの適当な流量で反応室12に導入することが好ましい。混合物は約1×10-3トル〜1000×10-3トルの適当な圧力で反応室12に導入することが好ましい。好ましい実施形態では、ガスは炭化水素混合物(アセチレン/ヘリウムすなわちC2H2/He)については約25sccm、H2ガスについては約15sccmの流量で反応室12に導入する。 【0032】ガス混合物のプラズマを得るために陰極バイアスをガス混合物に応じた適当な電圧に固定して維持する。付着工程を通じて、電圧は約−20V〜約−300Vが好ましいが、約−125Vがより好ましい。この電圧はRFチョーク分離DC電源を用いてRF陰極28に供給される。付着工程の間基板20の損傷を最小限に抑えるために低いRF電流密度を用いるべきである。通常、それには約3〜20mW/cm2、好ましくは約15mW/cm2のRF電流密度を印加する。 【0033】次に、基板上に本質的に連続した膜の被覆が得られるような速度で水素化DLC配向膜を基板20上に付着させる。上記の操作パラメータを用いることにより、水素化DLC配向膜を約5Å/分〜10,000Å/分の速度で基板上に付着させることができる。 【0034】本発明によれば、基板上に付着した水素化DLC配向膜は約10〜約10,000Åの範囲の厚みにすることができ、約10〜約100Åの厚みが好ましい。この水素化DLC配向膜の光学的透明度は得られる厚みを変えることにより制御できる。すなわち、水素化DLC配向膜の光学的透明度はその厚みを単に増加または減少させることによって変えることができる。たとえば、可視スペクトル全域で90%を超える透過率を得るには約60Åの厚みで十分である。 【0035】本発明の方法によって付着させた水素化DLC配向膜の特徴は非晶質で、熱的に安定であり、電気絶縁性および光学的透明性を有することである。さらに、炭化水素/ヘリウム・ガス混合物からPECVDによって付着した水素化DLC配向膜は通常ダイヤモンド膜で見られるものに比肩しうる誘電強度を有する。本発明に従って炭化水素/ヘリウム・ガス混合物から付着したダイヤモンド状炭素膜は10MV/cmに近い誘電強度を有する。 【0036】(水素化DLC膜などの)配向膜の原子構造をイオン照射を用いて少なくとも1つの所望の方向または配向方向に配向させるための粒子ビーム配向装置48を図3に提供する。一般に理解されているように、配向膜は液晶の方向を配向させる働きをする。すなわち、液晶セルが形成されるとき、液晶の分子は配向膜の原子構造によって提供される方向に沿って配向する。したがって、粒子ビーム48を用いて配向膜にイオンを照射して配向膜の原子構造を乱し(すなわち結合を切り)、水平、一方向または多方向など所望の方向すなわち配向方向に配向させることができる。エッチングによってフィーチャを賦与したマスクを用いて局部領域を選択的に配向させ、配向領域を作成させることができる。次いでこれを用いて非常に優れた視野属性を有する多領域ディスプレイを作成することができる。多方向配向では、多領域デバイスが得られるように多方向を選択することが好ましい。 【0037】図3に示すように、粒子ビーム装置48はベル・ジャー60、交流(AC)または直流(DC)電源50、および3つの電極からなる群を含む。これら3つの電極は加速電極54、引き出し(pulling)電極56、およびアース電極58を含み、これによってプラズマ発生ユニット52で発生したイオンを取り出す。上記では3つの電極と述べたが、本発明では2つの電極を用いて粒子ビームを発生することもできる(2−グリッド・イオン・オプティック・セットなど)。粒子ビーム装置48はさらに、ベル・ジャー60内に位置するプレート固定プラットホーム62、プレート固定プラットホーム62上に固定され上に配向膜を有する基板20、(粒子ビームの経路内に位置する)中和フィラメントまたはデバイス68またはその等価物、およびガス流量制御ユニット70を含む。粒子ビーム装置48はさらに、基板20の周囲を覆うマスク66を含むことができる。 【0038】プラズマ発生ユニット52はイオンを発生する働きをし、3つの電極54、56、58の群がイオンを取り出して基板20を照射する。ガス供給源72はガス流量制御装置70を介して真空室60に接続されている。基板20を、基板20に対して垂直な線に対する加速粒子の入射角である角θを維持するようにプレート固定プラットホーム62に固定する。角θは約20°〜80°の範囲であることが好ましい。 【0039】動作に際しては、真空ポンプ76はバルブ74を通して、好ましくは1×10-5トル〜2×10-5トルの範囲にベル・ジャー60を減圧する働きをする。その後、ガス流量制御ユニット70を介してガスをベル・ジャー60に導入する。このガスはヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)などの貴ガスまたは不活性ガス、貴ガスと窒素、フッ素、フルオロカーボン、または炭化水素などの活性ガスの混合物、窒素、酸素、またはこれらの組み合わせでよい。次に導入したガスがプラズマ状態になるような適当な圧力、好ましくは約1×10-4トル〜約1×10-5トルでプラズマ発生ユニット52を操作する。次に、プラズマから抽出されたイオンに運動エネルギーを与える働きをする加速電極54に適当な電圧、好ましくは約75V〜約400Vを印加する。 【0040】配向方向、すなわち配向膜の方向は適当な入射角θ、加速電極に印加する電圧、曝露時間などを選択することにより調節できることに留意されたい。基板20の配向膜は、DLC膜では約5秒〜約2分間配向イオン照射に曝露されることが好ましい。 【0041】ただし、イオン照射は配向膜上に電荷の蓄積を引き起こすおそれがあることに留意されたい。配向膜は絶縁層として働くので、中和フィラメントまたはデバイス68あるいはその等価物(プラズマ・ブリッジ中和器または中空陰極など)を用いて熱電子を放射し、イオンを中和する。この設計は非線形素子を損傷するような静電気を発生しないので、TFT、MIMなどの非線形ディスプレイ素子のアレイが基板上に存在することができる。 【0042】膜を付着するステップと膜を配向させるステップを別のチャンバ中で実施すると述べたが、両ステップを同じチャンバ、部屋、または場所で行うこともできることを理解されたい。また上記方法をPECVD以外の乾式加工法と共に用いることができることも理解されたい。例えば、スパッタ付着を用いるのが望ましい。この配向膜は、グラファイト、ダイヤモンド、非晶質炭素、水素化非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、非晶質水素化シリコン、窒化炭素、窒化ホウ素、SiC、SiO2、ガラス、Si3N4、Al2O3、CeO2、SnO2、InTiO2、InZnO2およびZnTiO2など水素化DLC以外の乾式加工膜、あるいはLCDでの使用に適する他のどんな乾式加工膜でもよい。(特に可視スペクトルにおいて)光学的に透明で、非晶質または微粒子状でありさえすればどんなタイプの乾式加工膜でも用いることができる。膜を付着するステップおよび膜を配向させるステップは、透過型ディスプレイまたは透過型ライト・バルブ用の透明基板にも、反射型ディスプレイまたは反射型ライト・バルブ用の不透明基板と組み合わせた透明基板にも応用できることもまた理解されたい。また、一方の基板にのみ適用することもできる。 【0043】DLC膜の表示特性水素化DLC膜の配向膜としての適切さを決めるために種々の実験を行った。DLC配向膜が配向膜に必要な表示特性を提供するかどうかを確証するために実験を行った。表示特性には光学的透明度、電気絶縁性、プレチルト角、固着(anchoring)エネルギー、電荷保持、LCDにおけるグレイ・スケールの品質、および画像劣化が含まれる。このような実験を通して、乾式加工した水素化DLC膜が従来法の湿式被覆ポリイミド膜に比肩しうる性能を与えることが確認された。この実験結果を以下に図4〜図8および表1を参照して説明する。 【0044】 【表1】
【0045】光学的透明度については、DLC配向膜の光学的透過特性を厚みおよび水素含有率の関数として調べた。表1は水素(H)含有率が増加すると光学的透過率も増加することを示す。この情報は表1に示されている。表1に示すように、水素化DLC膜の透過率は可視スペクトルにおいて優に90%を超えている。このように水素化DLC膜は光学的に透明であり、LCDセルの配向膜としての使用に適している。水素化DLC膜のダイヤモンド状炭素構造はまた電気絶縁性の膜を与える。 【0046】40Åの厚みを有する標準DLC配向膜(すなわち、水素含有率約26%)では、620nm波長の透過率は約96.16%、540nm波長の透過率は約93.92%、450nm波長の透過率は約90.12%である。表1に示すように、より高い水素含有率でDLC膜は同じ厚みの標準DLCより高い透過率を有する。具体的には、厚み40Å、水素含有率約30%の水素化DLCは620nm波長では98.62%の透過率、540nm波長では97.67%の透過率、450nm波長では95.76%の透過率を有する。厚み約50Åおよび75Åの水素化DLC膜も、より薄く水素含有率の低い上記の標準DLCより改善された光学特性を有する。厚み50Åの水素化炭素膜の透過率と波長の関係を示すグラフを図4に示す。50Åの水素化DLC膜の透過率は392.1nm波長で約90%で、波長と共に増加する。 【0047】したがって、水素含有率を高める(上記の場合)かまたは別の元素を添加することにより適当な光学的透過率の、より厚い配向膜を用いることができる。この方法で、膜の光学特性を犠牲にすることなく、より厚い配向膜を用いることができる。したがってこの手法はLCDセルの製造により大きい設計の自由度を与える。 【0048】図5はDLC配向膜を有するLCDセルのプレチルト(pretilt)角のグラフを示す。このプレチルト角は図5に示すように光学的透過率とセル回転の関係から決められる。プレチルト角は水素化DLC配向膜の分子が基板に対して自然に配向する角度に関係する。よい表示特性を得るには、プレチルト角は2〜2.5度(°)より大きくなければならない。図5に示すように、厚み50Å、水素含有率約30%の水素化DLC配向膜のプレチルト角は少なくとも3.0度(°)である。プレチルト角は図5のグラフの最小点から推定でき、この場合は約3.3度(°)である。 【0049】水素化DLC膜の固定エネルギーおよび電荷保持を決めるためにも測定を行った。固着エネルギーは液晶と配向膜表面の間の結合強度に関する。固着エネルギーが低すぎるとLCDは正常に機能しない。摩擦したポリイミドの固着エネルギー、約1.4N/m(N=ニュートン)はLCD用途には十分である。水素化DLC膜では固着エネルギーは約2N/mで従来法の膜の値より大きい。したがって水素化DLC膜は配向膜として実用可能な候補である。 【0050】電荷保持に関しても、本発明の水素化DLC配向膜が摩擦したポリイミド膜と比肩しうることが分かった。 【0051】DLC配向膜を用いるLCDのグレイ・スケールの品質を求めるための電圧に対する光透過率の変化のグラフを図6に示す。図6に示すように光透過率は約1.5V〜約3.0Vで緩やかに変化し、約2.15Vに透過率の変曲点がある。上記の透過率特性(図6に示す)は最良のポリイミド膜に比肩する。したがって、水素化DLC配向膜は最良のポリイミド膜に比肩するグレイ・スケール品質を与える。 【0052】配向膜にとってもう1つの重要な特徴は、LCDが作動状態にあるとき、時間と共に蓄積する残留電圧に伴う画像劣化に関するものである。この問題は一般に画像固着問題(image sticking problem)と呼ばれ、明るさと時間の関係から定量化することができる。図7のグラフに示すように、水素化DLC配向膜では測定可能な固着問題はない。すなわち、水素化DLC配向膜を有するLCDセルの明るさの値はスイッチのオンまたはオフの際に突然変化(即ち階段状に変化)し、時間経過に伴う画像劣化を示さない。 【0053】まとめとして、本発明の構成に関して以下の事項を開示する。 【0054】(1)a)非水性気体環境付着法を使用して基板上に膜を付着させるステップとb)前記付着した膜を粒子ビームにより指定の角度で照射して、前記膜の原子構造を少なくとも1つの所定の方向に配列するステップとを含む、配向した分子構造を示す膜を基板上に形成する方法。 (2)前記膜が蒸着、スパッタ付着、イオン・ビーム付着、化学的気相付着、およびプラズマ強化化学的気相付着からなる群から選択された前記非水性気体環境付着法を用いて、前記基板上に付着される、上記(1)に記載の方法。 (3)前記膜がプラズマ強化化学的気相付着を用いて前記基板上に付着される、上記(1)に記載の方法。 (4)前記膜がスパッタ付着を用いて前記基板上に付着される、上記(1)に記載の方法。 (5)前記膜が可視スペクトルにおいて光学的に透明である、上記(1)に記載の方法。 (6)前記膜が可視スペクトルにおいて約90%より大きい透過率を有する、上記(5)に記載の方法。 (7)前記膜が、イオン結合、部分イオン結合、共有結合、および部分共有結合からなる群から選択された結合特性を示す材料で形成される、上記(1)に記載の方法。 (8)前記膜が、グラファイト、ダイヤモンド、非晶質炭素、水素化非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、水素化ダイヤモンド状炭素、非晶質水素化ケイ素、SiC、SiO2、ガラス、Si3N4、Al2O3、CeO2、SnO2、InTiO2、InZnO2およびZnTiO2からなる群から選択された材料で形成される、上記(1)に記載の方法。 (9)前記膜が可視スペクトルにおいて光学的に透明であるような水素含有率および厚みを有する水素化ダイヤモンド状炭素膜で形成される、上記(1)に記載の方法。 (10)前記ステップ(b)が気体をプラズマ状態に励起するステップと、プラズマ状態にある前記気体のイオンにエネルギーを与えて粒子ビームを発生するステップとを含む、上記(1)に記載の方法。 (11)前記気体が貴ガス、貴ガスと活性ガスの混合物、窒素、フッ素、フルオロカーボン、炭化水素、酸素、およびこれらの混合物からなる群から選択される、上記(10)に記載の方法。 (12)上記(1)に記載の方法を用いて第1の基板上に第1の膜を形成するステップと、第2の基板を用意するステップと、前記第1の基板と前記第2の基板を、前記第1の膜が前記第2の基板と対向して、間隔を持って互いに隣接するように配置するステップと、前記間隔に液晶材料を配置するステップとを含む、LCDセルを形成する方法。 (13)上記(1)に記載の方法を用いて第1の透明基板上に第1の透明膜を形成するステップと、上記(1)に記載の方法を用いて第2の透明基板上に第2の透明膜を形成するステップと、第1の透明基板と第2の透明基板を、それぞれ第1および第2の膜が間隔を持って互いに隣接するように挟むステップと、前記第1と第2の膜の間のスペースを液晶材料で充填するステップとを含む、LCDセルを形成する方法。 (14)上記(1)に記載の方法を用いて透明基板上に第1の透明膜を形成するステップと、上記(1)に記載の方法を用いて不透明基板上に第2の膜を形成するステップと、前記透明基板と不透明基板を、それぞれ第1および第2の膜が間隔を持って互いに隣接するように挟むステップと、前記第1と第2の膜の間のスペースを液晶材料で充填するステップと、を含む、LCDセルを形成する方法。 (15)a)間隔を持って互いに隣接する表面をそれぞれ有する一対の基板と、b)各前記基板の表面上に配置された導体層と、c)少なくとも一方の前記導体層の上に配置され、非水性気体環境付着法を用いて付着され、指定の角度で粒子ビームで照射して、その原子構造を少なくとも1つの所定の方向に配列させた膜と、d)前記間隔内に配置された液晶材料とを含む液晶ディスプレイ・デバイス。 (16)a)間隔を持って互いに隣接する表面をそれぞれ有する1対の基板と、b)各前記基板の表面上に配置された導体層と、c)一方の前記導体層の上に配置され、非水性気体環境付着法を用いて付着され、指定の角度で粒子ビームで照射してその原子構造を少なくとも1つの所定の方向に配列させた第1の膜と、d)もう一方の前記導体層の上に配置されたカラー・フィルタ層と、e)前記カラー・フィルタの上に配置され、非水性気体環境付着法を用いて付着され、指定の角度で粒子ビームで照射してその原子構造を少なくとも1つの所定の方向に配列させた第2の膜と、f)前記間隔内に分布する均等な大きさの複数のスペーサと、g)前記間隔内に配置された液晶材料とを含む液晶ディスプレイ・デバイス。 (17)a)間隔を持って互いに隣接する表面を有する透明基板および不透明基板と、b)前記透明基板の表面の上に配置された透明な導体層と、c)前記不透明基板の表面の上に配置された反射性の導体層と、d)前記透明な導体層の上に配置され、非水性気体環境付着法を用いて付着され、指定の角度で粒子ビームで照射してその原子構造を少なくとも1つの所定の方向に配列させた第1の膜と、e)前記反射性のパターン付き導体層の上に配置され、非水性気体環境付着法を用いて付着され、指定の角度で粒子ビームで照射してその原子構造を少なくとも1つの配向した所定の方向に配列させた第2の膜と、f)前記間隔内に分布する均等な大きさの複数のスペーサと、g)前記間隔内に配置された液晶材料とを含む液晶ディスプレイ・デバイス。 (18)前記非水性気体環境付着法は、蒸着、スパッタ付着、イオン・ビーム付着、化学的気相付着、およびプラズマ強化化学的気相付着からなる群から選択される、上記(15)ないし(17)のいずれか1つに記載のデバイス。 (19)前記膜がプラズマ強化化学的気相付着を用いて付着される、上記(15)ないし(17)のいずれか1つに記載のデバイス。 (20)前記膜が、スパッタ付着を用いて付着される、上記(15)ないし(17)のいずれか1つに記載のデバイス。 (21)前記膜が可視スペクトルにおいて光学的に透明である、上記(15)ないし(17)のいずれか1つに記載のデバイス。 (22)前記膜が、グラファイト、ダイヤモンド、非晶質炭素、水素化非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、水素化ダイヤモンド状炭素、窒化炭素、非晶質水素化ケイ素、窒化ホウ素、SiC、SiO2、ガラス、Si3N4、Al2O3、CeO2、SnO2、InTiO2、InZnO2およびZnTiO2からなる群から選択された材料で形成される、上記(15)ないし(17)のいずれか1つに記載のデバイス。 (23)前記膜が可視スペクトルにおいて光学的に透明であるような水素含有率および厚みを有する水素化ダイヤモンド状炭素で形成される、上記(15)ないし(17)のいずれか1つに記載のデバイス。 (24)前記膜の原子構造が一方向に配列される、上記(15)ないし(17)のいずれか1つに記載のデバイス。 (25)前記膜の原子構造が多方向に配列され、多領域デバイスをもたらす、上記(15)ないし(17)のいずれか1つに記載のデバイス。 (26)前記粒子ビームが貴ガス、貴ガスと活性ガスの混合物、窒素、フッ素、フルオロカーボン、炭化水素、酸素、およびこれらの混合物からなる群から選択されたガスから生成される、上記(15)ないし(17)のいずれか1つに記載のデバイス。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390009531 【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレイション 【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
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| 【出願日】 |
平成11年(1999)2月17日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】坂口 博 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−271773 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月8日 |
| 【出願番号】 |
特願平11−38317 |
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