| 【発明の名称】 |
受信信号から所定の周波数の信号を除去するシステム |
| 【発明者】 |
【氏名】スティーブン・ジー・フォスター
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| 【要約】 |
【課題】超音波イメージング・システムの受信チャンネル内で搬送波信号を阻止するのに適した自己同調クリスタル・ノッチ・フィルタを提供する。
【解決手段】該フィルタ(54、60)は、電子的に同調される共振周波数を持つ。同調は、操作者の介在なしにソフトウエア制御の下で行われる。ソフトウエアは、同調させるチャンネル以外のチャンネルにトランスジューサへ送信を行うように命令する。同調させる受信チャンネルは受信信号の増幅後、増幅された信号を前記フィルタ、TGC増幅器(28)およびA/D変換器を介して対応するディジタル信号処理(DSP)回路(88)へ通す。ソフトウエアはそれぞれのDSP回路からのディジタル受信信号出力の振幅を読み出す。フィルタ内のD/A変換器(66)のプログラミングにより、DSP回路による信号出力の振幅を最小、すなわち阻止される搬送波信号の量を最大にする値を見付けることが出来る。この値は、その後のイメージング・データ取得の際に使用される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 チャンネル内の受信信号から所定の周波数の信号を除去するシステムにおいて、アナログ受信信号から所定の周波数の信号をフィルタリングして阻止するクリスタル・ノッチ・フィルタ回路、前記クリスタル・ノッチ・フィルタ回路の共振周波数に同調させるための同調回路であって、同調値を受け取る入力を持ち、前記共振周波数がこの受け取った同調値の関数である同調回路、および同調モードとデータ取得モードとを持ち、同調モードでは、前記同調回路の前記入力に相次ぐ同調値を供給して、前記相次ぐ同調値の各々について、フィルタリングされたアナログ受信信号のそれぞれの振幅または前記フィルタリングされたアナログ受信信号から導き出した信号のそれぞれの振幅を検出し、そして前記相次ぐ同調値の中の、前記それぞれの振幅のうちの最小振幅を生じる同調値を決定し、また、データ取得モードでは、前記の決定された同調値を前記同調回路に出力する制御装置、を有することを特徴とする前記システム。 【請求項2】 更に、ディジタル・サンプルをサンプリング速度で出力するアナログ−ディジタル(A/D)変換器を含み、該A/D変換器は前記フィルタリングされたアナログ受信信号または前記フィルタリングされたアナログ受信信号から導き出した信号を受け取るように接続されており、また前記制御装置が前記A/D変換器のディジタル出力またはそれから導き出された信号を受け取るように接続されている請求項1記載のシステム。 【請求項3】 前記クリスタル・ノッチ・フィルタ回路がクリスタルを含んでおり、前記同調回路が前記クリスタルと直列に接続された同調ダイオードを含んでいる請求項1記載のシステム。 【請求項4】 前記同調回路が更にディジタル−アナログ(D/A)変換器を含んでおり、該D/A変換器は前記制御装置から前記同調値を受け取る入力、および前記同調値を表すアナログ信号を前記同調ダイオードに送る出力を持っている請求項3記載のシステム。 【請求項5】 前記クリスタル・ノッチ・フィルタ回路が更に第1および第2の入力端子、第1の抵抗、並びに第1および第2の出力端子を含んでおり、前記第2の出力端子は前記第2の入力端子と同じ電圧レベルにあり、前記第1の出力端子は前記第1の入力端子の電圧レベルよりも、前記第1の抵抗の電圧降下にほぼ等しい量だけ低い電圧レベルにあり、また前記同調回路が更に容量および第2の抵抗を含んでおり、前記第1の抵抗、前記容量、前記同調ダイオードおよび前記クリスタル前記第2の抵抗が前記第1および第2の端子の間に直列に接続され、前記第2の抵抗が、前記容量および前記同調ダイオードの間に位置する接続点と前記D/A変換器の前記出力との間に接続されている請求項4記載のシステム。 【請求項6】 前記クリスタル・ノッチ・フィルタ回路が更に前記クリスタルと並列に接続された第3の抵抗を含んでいる請求項5記載のシステム。 【請求項7】 更に、前記クリスタル・ノッチ・フィルタ回路の出力に接続され且つ前記A/D変換器の入力に接続された第1の増幅器、並びに前記A/D変換器の出力に接続されたディジタル信号処理(DSP)回路を含んでいる請求項2記載のシステム。 【請求項8】 多数の受信チャンネル、並びに前記多数の受信チャンネルにそれぞれ結合されている多数の入力を持つ加算器を含み、前記多数の受信チャンネルの各々が、アナログ受信信号から所定の周波数の信号をフィルタリングして阻止するクリスタル・ノッチ・フィルタ回路、および前記クリスタル・ノッチ・フィルタ回路の共振周波数に同調させるための同調回路であって、同調値を受け取る入力を持ち、前記共振周波数がこの受け取った同調値の関数である同調回路を有していること、を特徴とする受信器。 【請求項9】 更に、同調モードとデータ取得モードとを持っていて、同調モードでは、前記同調回路の前記入力に相次ぐ同調値を供給して、前記相次ぐ同調値の各々について、フィルタリングされたアナログ受信信号のそれぞれの振幅または前記フィルタリングされたアナログ受信信号から導き出した信号のそれぞれの振幅を検出し、そして前記相次ぐ同調値の中の、前記それぞれの振幅のうちの最小振幅を生じる同調値を決定し、また、データ取得モードでは、前記の決定された同調値を前記同調回路に出力する制御装置を含んでいる請求項8記載の受信器。 【請求項10】 前記多数の受信チャンネルの各々が更に、ディジタル・サンプルをサンプリング速度で出力するアナログ−ディジタル(A/D)変換器を含み、該A/D変換器は前記フィルタリングされたアナログ受信信号または前記フィルタリングされたアナログ受信信号から導き出した信号を受け取るように接続されており、また前記制御装置が前記A/D変換器のディジタル出力またはそれから導き出された信号を受け取るように接続されている請求項9記載の受信器。 【請求項11】 前記クリスタル・ノッチ・フィルタ回路がクリスタルを含んでおり、前記同調回路が前記クリスタルと直列に接続された同調ダイオードを含んでいる請求項8記載の受信器。 【請求項12】 前記同調回路が更にディジタル−アナログ(D/A)変換器を含んでおり、該D/A変換器は前記制御装置から前記同調値を受け取る入力、および前記同調値を表すアナログ信号を前記同調ダイオードに送る出力を持っている請求項11記載の受信器。 【請求項13】 前記クリスタル・ノッチ・フィルタ回路が更に第1および第2の入力端子、第1の抵抗、並びに第1および第2の出力端子を含んでおり、前記第2の出力端子は前記第2の入力端子と同じ電圧レベルにあり、前記第1の出力端子は前記第1の入力端子の電圧レベルよりも、前記第1の抵抗の電圧降下にほぼ等しい量だけ低い電圧レベルにあり、また前記同調回路が更に容量および第2の抵抗を含んでおり、前記第1の抵抗、前記容量、前記同調ダイオードおよび前記クリスタル前記第2の抵抗が前記第1および第2の端子の間に直列に接続され、前記第2の抵抗が、前記容量および前記同調ダイオードの間に位置する接続点と前記D/A変換器の前記出力との間に接続されている請求項12記載の受信器。 【請求項14】 前記クリスタル・ノッチ・フィルタ回路が更に前記クリスタルと並列に接続された第3の抵抗を含んでいる請求項13記載の受信器。 【請求項15】 前記多数の受信チャンネルの各々が更に、前記クリスタル・ノッチ・フィルタ回路の出力に接続され且つ前記A/D変換器の入力に接続された第1の増幅器、並びに前記A/D変換器の出力に接続されたディジタル信号処理(DSP)回路を含んでいる請求項10記載の受信器。 【請求項16】 トランスジューサ・アレイ、各々が前記トランスジューサ・アレイに結合されている送信器および受信器、前記受信器に結合されている信号処理装置、前記信号処理装置に結合されている走査変換器、並びに前記走査変換器に結合されている表示モニタを含んでいる超音波イメージング・システムにおいて、前記トランスジューサ・アレイが多数のトランスジューサ素子を有し、前記受信器が多数の受信チャンネル、並びに前記多数の受信チャンネルにそれぞれ結合されている多数の入力を持つ加算器を含み、前記多数の受信チャンネルの各々が、アナログ受信信号から所定の周波数の信号をフィルタリングして阻止するクリスタル・ノッチ・フィルタ回路、および前記クリスタル・ノッチ・フィルタ回路の共振周波数に同調させるための同調回路であって、同調値を受け取る入力を持ち、前記共振周波数がこの受け取った同調値の関数である同調回路を有していること、を特徴とする超音波イメージング・システム。 【請求項17】 更に、同調モードとデータ取得モードとを持っていて、同調モードでは、前記同調回路の前記入力に相次ぐ同調値を供給して、前記相次ぐ同調値の各々について、フィルタリングされたアナログ受信信号のそれぞれの振幅または前記フィルタリングされたアナログ受信信号から導き出した信号のそれぞれの振幅を検出し、そして前記相次ぐ同調値の中の、前記それぞれの振幅のうちの最小振幅を生じる同調値を決定し、また、データ取得モードでは、前記の決定された同調値を前記同調回路に出力する制御装置を含んでいる請求項16記載の超音波イメージング・システム。 【請求項18】 前記多数の受信チャンネルの各々が更に、ディジタル・サンプルをサンプリング速度で出力するアナログ−ディジタル(A/D)変換器を含み、該A/D変換器は前記フィルタリングされたアナログ受信信号または前記フィルタリングされたアナログ受信信号から導き出した信号を受け取るように接続されており、また前記制御装置が前記A/D変換器のディジタル出力またはそれから導き出された信号を受け取るように接続されている請求項17記載の超音波イメージング・システム。 【請求項19】 前記クリスタル・ノッチ・フィルタ回路がクリスタルを含んでおり、前記同調回路が前記クリスタルと直列に接続された同調ダイオードを含んでいる請求項16記載の超音波イメージング・システム。受信器。 【請求項20】 前記同調回路が更にディジタル−アナログ(D/A)変換器を含んでおり、該D/A変換器は前記制御装置から前記同調値を受け取る入力、および前記同調値を表すアナログ信号を前記同調ダイオードに送る出力を持っている請求項19記載の超音波イメージング・システム。 【請求項21】 トランスジューサ・アレイ、各々が前記トランスジューサ・アレイに結合されている送信器および受信器、前記受信器に結合されている信号処理装置、前記信号処理装置に結合されている走査変換器、並びに前記走査変換器に結合されている表示モニタを含んでいる超音波イメージング・システムであって、前記トランスジューサ・アレイが多数のトランスジューサ素子を有し、前記受信器が多数の受信チャンネル、並びに前記多数の受信チャンネルにそれぞれ結合されている多数の入力を持つ加算器を含み、前記多数の受信チャンネルの各々がクリスタル・ノッチ・フィルタ回路を含んでいる形式の超音波イメージング・システムを動作させるための方法において、各々の受信チャンネルについて、Nを1より大きい整数として、それぞれの同調サイクルの間に、クリスタル・ノッチ・フィルタ回路を第1乃至第N共振周波数を持つように同調させるステップ、各々の同調サイクルについて、前記トランスジューサ・アレイを作動して超音波を送信して、受信信号を検出するステップ、各々の同調サイクルについて、前記受信信号を前記同調させたクリスタル・ノッチ・フィルタ回路に入力するステップ、各々の同調サイクルについて、フィルタリングされたアナログ受信信号の振幅または該フィルタリングされたアナログ受信信号から導き出された信号の振幅を検出するステップ、前記第1乃至第N共振周波数のうちのどれが前記検出された振幅のうちの最小の振幅を生じたかを決定するステップ、前記クリスタル・ノッチ・フィルタ回路を前記第1乃至第N共振周波数のうちの前記決定された共振周波数を持つように同調させるステップ、前記トランスジューサ・アレイを作動して送信超音波ビームを送信し、前記送信超音波ビームの送信後に多数の受信信号を検出するステップ、並びに前記クリスタル・ノッチ・フィルタ回路を前記決定された共振周波数に同調させた後で前記多数の受信信号を前記のそれぞれの受信チャンネルのクリスタル・ノッチ・フィルタ回路に入力するステップ、を有していることを特徴とする、超音波イメージング・システムを動作せる方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は一般に超音波イメージング・システムに関するものである。更に詳しくは、本発明は超音波トランスジューサ・アレイによって受信されるエコー信号のビーム形成のための装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の超音波像は多数の像走査線で構成される。1つの走査線(または小さい局在する走査線群)は、関心のある領域内の一点に集束された超音波エネルギを送出し、次いで時間につれて反射されたエネルギを受け取ることによって取得される。集束された送出超音波エネルギは、送信ビームと呼ばれる。送信の後に、1つ以上の受信ビーム形成装置が位相回転または遅延を動的に変えることにより各チャンネルによって受け取られたエネルギをコヒーレントに加算して、所望の走査線に沿って経過時間に比例する距離にピーク感度を生じるようにする。その結果の集束された感度パターンが、受信ビームと呼ばれる。走査線の分解能は、関連する送信および受信ビーム対の指向性の結果である。 【0003】ビーム形成装置の各チャンネルの出力はコヒーレントに加算されて、関心のある物体領域またはボリューム(体積)内の各々のサンプル・ボリュームについてそれぞれの画素(ピクセル)強度値を形成する。これらの画素強度値が対数圧縮され、走査変換され、そして走査中の解剖学的構造の像として表示される。 【0004】図1には、従来の超音波イメージング・システムが示されており、該システムは複数の別々に駆動されるトランスジューサ素子12で構成されたトランスジューサ・アレイ10を有する。各々のトランスジューサ素子12は、送信器14によって発生されたパルス波形により付勢されたときに超音波エネルギのバーストを生じる。検査中の物体からトランスジューサ・アレイ10へ反射された超音波エネルギは各々のトランスジューサ素子12によって電気信号へ変換されて、1組の送受切換え(T/R)スイッチ18を介して受信器16へ別々に印加される。T/Rスイッチ18は典型的にはダイオード群で構成されていて、送信用電子回路によって発生された高電圧から受信用電子回路を保護する。送信信号により、ダイオード群が受信器への該信号を遮断または制限する。送信器14および受信器16は、操作員からの命令に応答して主制御装置20の制御の下に作動される。完全な1回の走査(スキャン)は一連のエコー信号を取得することによって実行され、その際、送信器14が一時的にオンに駆動されて各々のトランスジューサ素子12を付勢し、その後に各々のトランスジューサ素子12によって発生されたエコー信号が受信器16に印加される。或るチャンネルは、別のチャンネルが未だ送信を行っている間に受信を開始し得る。受信器16は各々のトランスジューサ素子からの別々のエコー信号を組み合わせて単一のエコー信号を作成し、この単一のエコー信号は表示モニタ22上の像内の一走査線を作成するために使用される。 【0005】主制御装置20の指令の下に、送信器14は、超音波エネルギが方向付けされ集束されたビームとして送出されるようにトランスジューサ・アレイ10を駆動する。これを達成するために、それぞれの時間遅延が送信ビーム形成装置26によって多数のパルス発生器24に与えられる。主制御装置20は音響パルスが送信される条件を決定する。この情報により、送信ビーム形成装置26は、パルス発生器24によって発生されるべき各々の送信パルスのタイミングおよび振幅を決定する。各々の送信パルスの振幅は、パルス発生器にそれぞれのアポダイゼーション(apodization)重み係数を印加するアポダイゼーション発生回路36によって決定される。例えば、アポダイゼーション発生回路は、各々のパルス発生器に対する電源電圧を設定する高電圧制御器で構成することが出来る。パルス発生器24は次いで、T/Rスイッチ18を介してトランスジューサ・アレイ10の各々のトランスジューサ素子12へ送信パルスを送る。T/Rスイッチ18はトランスジューサ・アレイに存在する恐れのある高電圧から時間・利得制御(TGC)増幅器を保護する。アポダイゼーション重みがアポダイゼーション発生回路36内で発生される。アポダイゼーション発生回路36は更に、送信ビーム形成装置26から重み付けデータを取り出して、それを上記の高電圧制御器を介してパルス発生器24へ印加する1組のディジタル−アナログ変換器を含んでいてよい。 【0006】超音波エネルギの各々のバーストによって発生されるエコー信号は、各超音波ビームに沿った相次ぐ距離に位置する物体から反射する。これらのエコー信号は各々のトランスジューサ素子12によって別々に検出され、特定の時点におけるエコー信号の大きさのサンプルが特定の距離において生じる反射の量を表す。 【0007】反射点と各々のトランスジューサ素子12との間の伝搬経路の差により、エコー信号は同時に検出されず、それらの大きさは等しくない。受信器16は、各々の受信チャンネル内のそれぞれのTGC増幅器28によって別々のエコー信号を増幅する。各TGC増幅器による増幅度は、TGC回路(図示していない)によって駆動されるそれぞれの信号線(図示していない)を介して制御される。TGC回路は多数のポテンショメータのうちのそれぞれの1つを手動操作することによって設定される。増幅されたエコー信号は次いで受信ビーム形成装置30へ供給される。受信ビーム形成装置の各々の受信チャンネルは、それぞれのTGC増幅器28を介してそれぞれのトランスジューサ素子12に接続される。 【0008】主制御装置20の指令の下に、受信ビーム形成装置30は送信ビームの方向を追跡し、ビームに沿った相次ぐ距離におけるエコー信号をサンプリングする。受信ビーム形成装置30は、各々の増幅されたエコー信号に適切な時間遅延を与える。この受信集束時間遅延は、専用ハードウエアを使用し又はルックアップ・テーブルからの読みを使用して実時間で計算される。受信チャンネルはまた、受信されたパルスをフィルタリングする回路を含んでいる。時間遅延された受信信号は次いで相互に加算されて、超音波ビームに沿った特定の距離に位置する一点から反射された全超音波エネルギを正確に示す1つのエコー信号を構成する。加算された受信信号は信号処理装置または検出装置32へ出力される。検出装置32は、加算された受信信号を表示データに変換する。好ましくは、検出装置32は包絡線検出装置である。Bモード(グレースケール)では、信号の包絡線はエッジ強調および対数圧縮のような追加の処理(通常、「後処理」と呼ばれる)を受ける。 【0009】走査変換装置34が、後処理装置(図示していない)から表示データを受け取って、該データを表示のための所望の像に変換する。具体的に述べると、走査変換装置34は、音響像データを、極座標(R−θ)セクター形式またはデカルト座標線形アレイから適切にスケーリングされたデカルト座標表示画素データへビデオ速度で変換する。この走査変換された音響データは次いで表示モニタ22上で表示するために出力され、表示モニタ22は信号の包絡線の時間変化振幅をグレースケールで映像化する。それぞれの走査線は各々の別々の送信ビームについて表示される。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】従来の超音波イメージング・システムの幾つかは、連続波モードで動作することが可能である。連続波送信の一用途は心臓の超音波イメージングである。連続波モードで動作するとき、受信信号から搬送波信号を減算する手段を設けなければならない。理想的には約20dBの搬送波阻止を行うべきである。この搬送波阻止手段は非常に小さなスペースしか必要とせず、また連続波モードを持つ商業的に実施可能な超音波イメージング・システムを提供するために高価でないことが好ましい。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明は、超音波イメージング・システムの受信器の受信チャンネル内で搬送波信号を阻止するのに適した自己同調クリスタル・ノッチ・フィルタを提供する。好ましい実施態様によるクリスタル・ノッチ・フィルタは、電子的に同調される共振周波数を持つ。クリスタルは、共振周波数について広い許容公差が認められる場合には価格が低い。共振周波数を電子的に同調させることにより、余分な同調回路を必要とするが低価格のクリスタルを使用することが出来る。 【0012】本発明の好ましい態様では、自己同調クリスタル・ノッチ・フィルタは直列ドロップ抵抗器、簡単なクリスタル・ノッチ・フィルタ、同調ダイオード、ディジタル−アナログ(D/A)変換器および支持回路で構成される。同調ダイオードは、共振周波数に同調させるためにクリスタルと直列に配置される。このダイオードの両端間の電圧は、D/A変換器、該D/A変換器と同調ダイオードとの間の抵抗器、およびクリスタルと並列に接続された抵抗器によって設定される。 【0013】好ましい実施態様によれば、同調は、操作者の介在なしにソフトウエア制御の下で行われる。ソフトウエアが、同調させようとしているチャンネル以外のチャンネルにトランスジューサへ送信を行うように命令する。同調させようとしている受信チャンネルは受信信号を増幅した後、増幅された信号をクリスタル・ノッチ・フィルタ、TGC増幅器およびアナログ−ディジタル(A/D)変換器を介して対応するディジタル信号処理(DSP)回路へ通す。ソフトウエアはそれぞれのDSP回路からのディジタル受信信号出力の振幅を読み出す。D/A変換器をプログラミングすることにより、DSP回路による信号出力の振幅を最小にする、すなわち阻止される搬送波信号の量を最大にする値を見付けることが出来る。この値は、その後のイメージング・データ取得の際に使用される。このノッチ・フィルタ同調操作は、各々のチャンネル内のそれぞれのノッチ・フィルタについて実行される。 【0014】 【発明の実施の形態】クリスタルは、そのインピーダンスが急激に低下する直列共振特性を持つ。直列共振周波数は、通常クリスタル発振器で行われているように、クリスタルと直列にコンデンサを配置することによって僅かに調節することが出来る。簡単なクリスタル・ノッチ・フィルタは、図2に示されているように、ソース抵抗RS を持つ抵抗器39、および入力電圧源40の両端間にに直列に接続された、ソース抵抗RS を持つ抵抗器39およびクリスタル38で構成される。共振周波数から離れた周波数では、クリスタルのインピーダンスは開放回路によって近似することができ、出力端子42および44間の出力電圧VO (t)は入力電圧Vi (t)に殆ど等しい。共振周波数では、クリスタル38は低い抵抗を持ち、信号がほぼクリスタルの抵抗とソース抵抗RS との比だけ減衰される。 【0015】図2に示されているクリスタル・ノッチ・フィルタは、付加的な回路と組み合わせることにより、超音波イメージング・システムにおける受信信号中の搬送波信号を阻止するのに使用するのに適した自己同調クリスタル・ノッチ・フィルタを構成することが出来る。図3には、本発明の好ましい実施態様による自己同調クリスタル・ノッチ・フィルタ回路が示されており、該回路は電圧入力端子46および48と電圧出力端子50および52との間に接続されている。自己同調クリスタル・ノッチ・フィルタ回路は、入力端子46および48の間に直列に接続された、抵抗R1 を持つ抵抗器54、コンデンサ56、同調ダイオード58およびクリスタル60を有する。抵抗器54とコンデンサ56との間の接続点62は、出力端子50に接続されている。コンデンサ56と同調ダイオード58との間の接続点64は、抵抗R2 を持つ抵抗器68を介してD/A変換器66の出力に接続されている。D/A変換器66は主制御装置20(図1参照)からディジタル入力を受け取るが、後で詳しく説明する。抵抗R3 を持つ抵抗器70がクリスタル60と並列に接続点72および74の間に接続されている。接続点72はクリスタル60と同調ダイオード58との間に位置しており、接続点74は入力端子48および出力端子52に接続されている。更に、インダクタ76が接続点78および80の間に接続されている。接続点78は接続点62および出力端子50に接続され、また接続点80は接続点74および出力端子52に接続されている。 【0016】同調ダイオードは、バイアス電圧が変化するにつれて逆バイアス容量が大きく変化するように特別に設計されている。本発明の好ましい実施態様では、同調ダイオード58は、クリスタル60の共振周波数に同調させるためにクリスタル60と直列に配置されている。同調ダイオード58の両端間の電圧はD/A変換器66と抵抗R2 およびR3 とによって設定される。抵抗R3 は大きく、すなわち約10MΩであり、同調ダイオード58の陽極を接続点74の電位に保つように作用する。陽極は、ノッチ(notch)の深さが損なわれないように高インピーダンスに保つ必要がある。抵抗R2 はD/A変換器66の電圧を同調ダイオード58に導く。抵抗R3 は、入力電圧Vi (t)を低下させるような小さい値であってはならず、また抵抗器68および結合コンデンサ56のフィルタリング作用によるD/A変換器66の出力に対する応答を遅くするほど大きい値であってはならない。好ましくは、抵抗R3 は約100kΩに等しい。コンデンサ56は、D/A変換器66による電圧出力を同調ダイオード58の陰極に局限されるように保ち、好ましくは、大きい容量、すなわち0.01μF程度の容量を持つ。インダクタ76は任意の漂遊容量を同調外れさせる。 【0017】本発明によれば、受信器16(図1参照)内の各々のチャンネルにそれぞれ自己同調クリスタル・ノッチ・フィルタ回路が採用される。このような1つのチャンネルの概略構成が図4に示されている。トランスジューサ・アレイのそれぞれのトランスジューサ素子からの受信信号がそれぞれのT/Rスイッチを介して前置増幅器82に入力される。前置増幅器82の出力は自己同調クリスタル・ノッチ・フィルタ回路84の1つの入力端子(すなわち、図3に示された入力端子46)に接続される。自己同調クリスタル・ノッチ・フィルタ回路は、増幅された受信信号から搬送波信号を除去するように同調する。このフィルタリングされた出力信号は次いで、TGC増幅器28に入力される。このフィルタリングされ増幅された出力信号は次に、アナログ−ディジタル(A/D)変換器86によって、サンプリングされて、相次ぐサンプリング時刻における増幅された受信信号の振幅を表すディジタル値のストリームに変換される。このディジタル・サンプルのストリームは次いで、走査変換を行う前にディジタル信号処理(DSP)回路88に入力される。 【0018】図4に示された受信チャンネルに組み込まれたノッチ・フィルタ回路は、主制御装置20によって搬送波周波数に同調させられる。主制御装置20は、必要なアルゴリズムを実行するためのソフトウエアを記憶している。先ず、主制御装置20は、図4に示された受信チャンネルのD/A変換器66(図3参照)に第1の同調値を出力する。次いで、主制御装置20は、同調させようとしているチャンネル以外のチャンネルにトランスジューサ・アレイへ送信を行うように命令する。1つ(またはそれ以上の)トランスジューサ素子の送信発射に応答して、図4に示された受信チャンネルに接続されているトランスジューサ素子がエコー信号を検出して、その超音波エコー信号を電気的な受信信号に変換する。前置増幅器82がこの受信信号を増幅して、増幅された信号を自己同調クリスタル・ノッチ・フィルタ回路84に出力する。該フィルタ回路は、主制御装置からの第1の同調値出力に従ってプログラミングされている。この結果のフィルタリングされた信号はTGC増幅器28およびA/D変換器86を通ってDSP回路88に供給される。主制御装置は、第1の同調値に応答した、DSP回路88からのディジタル受信信号出力の振幅を読み取り、その振幅値を記憶する。次いで、主制御装置は第2の同調値をD/A変換器66へ出力し、DSP回路88から対応する振幅出力を読み取る。第2の同調値によるノッチ・フィルタ回路のプログラミングの結果生じる振幅が、第1の同調値によるノッチ・フィルタ回路のプログラミングの結果生じる振幅と比較される。そこで、主制御装置は、最小値を持つ振幅を最小振幅レジスタに記憶させる。このプロセスは、DSP回路88の出力に最小振幅を生じる同調値が主制御装置により決定されるまで、異なる同調値について繰り返される。 【0019】上記のようにD/A変換器66をプログラミングすることによって、DSP回路88の信号出力の振幅を最小にする同調値を見付けることが出来る。この値はは直列共振点にあり、従って搬送波周波数を阻止する大きさが最大になる。この同調値は、次いで、その後のイメージング・データ取得の際にクリスタル・ノッチ・フィルタ回路84を同調させるために使用される。このノッチ・フィルタ同調操作は、受信器16(図1参照)の各々のチャンネル内のそれぞれのノッチ・フィルタ回路について実行される。 【0020】以上の好ましい実施態様は例示の目的で開示された。本発明の真の精神および趣旨の範囲から逸脱せずに上記の実施態様に種々の変更および変形をなし得ることが当業者には明らかであろう。例えば、フィルタリングされた受信信号の振幅は、DSP回路の出力以外の接続点でも測定することが出来る。具体的に述べると、振幅はA/D変換器86(図2参照)の出力で、或いは検出装置32(図1参照)の出力で測定することが出来る。この様な全ての変更および変形は特許請求の範囲に包含されることを承知されたい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390041542 【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
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| 【出願日】 |
平成11年(1999)1月21日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】生沼 徳二
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| 【公開番号】 |
特開平11−271447 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月8日 |
| 【出願番号】 |
特願平11−12550 |
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