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【発明の名称】 目標検出装置
【発明者】 【氏名】福井 毅

【要約】 【課題】同時刻,同一方位上に電波の送信源である複数の目標が存在する場合でも、これら複数の目標を分離・検出することのできる目標検出装置を提供することを目的とする。

【解決手段】方位目標検出履歴監視部4を設け、各方位目標検出部2a〜2nで検出された目標数の最大値を基に目標の同一視処理を実施するとともに、電波到来方位測定センサ1aにより、特定方向からの目標出現を継続的に監視し、上記電波到来方位測定センサ1aが方位目標検出履歴監視部4に設定された基準継続時間To以上継続して目標を検出した場合、その同一方位に新規の目標が存在すると判断するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電波の到来方位を測定する複数個のセンサを散在して配置し、上記各センサで測定された電波の到来方位から交会点を検出して上記電波の送信源である目標の位置を検出する目標検出装置において、各センサの測定した電波の到来方位の履歴を監視する方位目標検出履歴監視部を設けるとともに、上記交会点の一方の方位からの電波を継続して探知し、同一方位に存在する複数の目標を分離・検出するようにしたことを特徴とする目標検出装置。
【請求項2】 同一時刻において、同一方位に複数の出現数の目標が検出された場合には、上記出現数のうち最大数の出現数を上記方位に存在する目標数とすることを特徴とする請求項1記載の目標検出装置。
【請求項3】 交会点の一方の方位での測定を継続して目標出現の監視を実施するセンサを特定し、上記センサで測定された電波の受信状態から上記電波が新規の目標からの電波かどうかを判断し、新規の目標からの電波であれば、再度交会点を検出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の目標検出装置。
【請求項4】 方位目標検出履歴監視部に予め受信電波の基準継続時間を設定し、目標検出後、上記継続時間よりも長い時間継続して検出された信号を新規の目標からの信号と判定することを特徴とする請求項3記載の目標検出装置。
【請求項5】 方位目標検出履歴監視部に、通信形態により決まる送信間隔に対応する予測時間幅を設定し、目標検出後、上記所定時間幅内で検出された信号を同一目標からの信号とし、上記所定時間幅よりも長い所定の間隔をおいて検出された信号を新規の目標からの信号と判定することを特徴とする請求項3記載の目標検出装置。
【請求項6】 目標出現の監視を実施するセンサとして、受信感度の低いセンサを用いるとともに、上記センサを目標に近づけて配置するようにしたことを特徴とする請求項3記載の目標検出装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数個のセンサにより電波の到来方位を探知して、電波の送信源である目標の位置を検出する目標検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、例えば、特開昭56−137171号公報に記載された複数個のセンサを用いて到来電波の送信源である目標の位置を検出する目標検出装置の構成を示す機能ブロック図で、1a〜1nは目標から到来する電波の方位を測定する複数の電波到来方位測定センサ、2a〜2nは上記各電波到来方位測定センサ1a〜1nの各出力に基づいて上記目標の方位を検出する方位目標検出部、3は上記各方位目標検出部2a〜2nの検出結果に基づいて目標の位置を検出する目標検出部である。次に、上記構成の目標検出装置の動作について説明する。図4(a)は電波到来方位測定センサ1a,1bと到来電波の送信源である目標X,Yとの関係を示す図で、図4(b)は、電波到来方位測定センサの目標出現探知状況を示すタイムチャートである。まず、時刻t=t1(検出時間Δt)において、電波到来方位測定センサ1aと方位目標検出部2aによりA方向に目標が検出され、電波到来方位測定センサ1bと方位目標検出部2bにより、C方向に目標が検出されたとする。次に、時刻t=t2(t2>t1,検出時間Δt)において、電波到来方位測定センサ1aと方位目標検出部2aによりB方向に目標が検出され、電波到来方位測定センサ1bと方位目標検出部2bにより、D方向に目標が検出されたとする。目標検出部3は、方位目標検出部2a,2bの目標検出時刻と検出方位とに基づいて、上記A方位に検出された目標と上記C方位に検出された目標とを同一目標Xであるとする同一視処理を行って上記目標Xの交会点を算出し、時刻t=t1において測定した上記目標Xの位置を検出する。同様に、2つの方位B,Dから、時刻t=t2において測定した目標Yの位置を検出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の目標検出装置では、各方位目標検出部の検出結果を1:1に対応させて目標の位置検出を行うので、同一方向に他目標が出現した場合でも、既に位置が検出された目標からの信号と認識してしまい、これを検出することができないという問題点があった。また、同一時刻内の検出時間Δt内に2つの目標を検出した場合でも、上記2つの目標を1つの目標からの測定誤差と判断してしまい、上記2つの目標を分離・検出することができないという問題点があった。
【0004】この発明は、上記問題を解決するためになされたもので、同時刻,同一方位上に電波の送信源である複数の目標が存在する場合でも、これら複数の目標を分離・検出することのできる目標検出装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載の目標検出装置は、電波の到来方位を測定する複数個のセンサで測定した電波の到来方位の履歴を監視する方位目標検出履歴監視部を設けるとともに、予め算出された交会点の一方の方位からの電波を継続して探知し、同一方位に存在する複数の目標を分離・検出するようにしたものである。
【0006】請求項2に記載の目標検出装置は、同一時刻において、同一方位に複数の出現数の目標が検出された場合には、上記出現数のうち最大数の出現数を上記方位に存在する目標数とするようにしたものである。
【0007】請求項3に記載の目標検出装置は、交会点の一方の方位での測定を継続して目標出現の監視を実施するセンサを特定し、上記センサで測定された電波の受信状態から、上記電波が新規の目標からの電波かどうかを判断し、新規の目標からの電波であれば、再度交会点を検出するようにしたものである。
【0008】請求項4に記載の目標検出装置は、方位目標検出履歴監視部に予め受信電波の基準継続時間を設定し、目標検出後、上記継続時間よりも長い時間継続して検出された信号を新規の目標からの信号と判定するようにしたものである。
【0009】請求項5に記載の目標検出装置は、方位目標検出履歴監視部に通信形態により決まる送信間隔に対応する予測時間幅を設定し、目標検出後、上記所定時間幅内で検出された信号を同一目標からの信号とし、上記所定時間幅よりも長い所定の間隔をおいて検出された信号を新規の目標からの信号と判定するようにしたものである。
【0010】請求項6に記載の目標検出装置は、目標出現の監視を実施するセンサとして、受信感度の低いセンサを用いるとともに、上記センサを目標に近づけて配置するようにしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき説明する。
【0012】実施の形態1.図1は、本発明の実施の形態1に係わる目標検出装置の構成を示す機能ブロック図で、1a〜1nは目標から到来する電波の方位を測定する複数の電波到来方位測定センサ、2a〜2nは上記各電波到来方位測定センサの各出力に基づいて上記目標の方位を検出する方位目標検出部、4は上記各電波到来方位測定センサで測定した電波の到来方向の履歴を監視する方位目標検出履歴監視部、3は上記方位目標検出履歴監視部4を介して送られてきた各方位目標検出部2a〜2nの検出結果と方位目標検出履歴監視部4の方位目標検出履歴データとに基づいて目標の位置を検出する目標検出部である。なお、上記電波到来方位測定センサ1a〜1nは特定箇所に散在して配置されるもので、測定固定されていてもよいし、適宜移動させて配置位置を変えることも可能である。また、上記方位目標検出履歴監視部4には、目標検出後、交会点の一方の方位での測定を継続して目標出現の監視を実施する際に、目標出現の監視を実施するセンサから検出された信号が新規の目標からの信号であるかどうかを判定する基準継続時間Toが設定されているものとする。
【0013】次に、上記構成の目標検出装置の動作について説明する。図2(a)は電波到来方位測定センサ1a,1bと到来電波の送信源である目標X,Y,Zとの関係を示す図で、図2(b)は、電波到来方位測定センサの目標出現探知状況を示すタイムチャートである。まず、時刻t=t1(検出時間Δt)において、電波到来方位測定センサ1aと方位目標検出部2aによりA方向に目標が検出され、電波到来方位測定センサ1bと方位目標検出部2bにより、C方向及びE方向に目標が検出されたとする。一方、時刻t=t2(t2>t1,検出時間Δt)においては、電波到来方位測定センサ1aと方位目標検出部2aによりB方向に目標が検出され、電波到来方位測定センサ1bと方位目標検出部2bにより、D方向に目標が検出されたとする。方位目標検出履歴監視部4は、方位目標検出部2a,2bの検出結果の内、最大数に相当する数の目標があると仮定する。すなわち、時刻t=t1においては2つの目標が、時刻t=t2においては1つの目標が存在すると判定し、A,C,Eの3方位が検出された目標検出時刻を基に、上記A方位に検出された目標と上記C方位に検出された目標とを同一目標X、上記A方位に検出された目標と上記E方位に検出された目標とを同一目標Zであるとする同一視処理を行って上記目標X及び目標Zのそれぞれの交会点を算出し、時刻t=t1において測定した上記目標X及び目標Zの位置をそれぞれ検出する。同様に、2つの方位B,Dから、時刻t=t2において測定した目標Yの位置を検出する。
【0014】次に、位置目標検出後、例えば、電波到来方位測定センサ1aと方位目標検出部2aにより、A方位での測定を継続して目標出現の監視を実施する。電波到来方位測定センサ1aが、方位目標検出履歴監視部4に設定された基準継続時間To以上継続して目標を検出した場合、その同一方位に2つ以上の目標がいると判断し、例えば、電波到来方位測定センサ1aと方位目標検出部2a及び電波到来方位測定センサ1bと方位目標検出部2bとを用いて再度交会点を検出する。そこで、上記A方位に再度上記目標X及び目標Zであれば、上記目標X及び目標Zとが別目標であることが確認され、新たに目標Pが検出されれば、再度、A方位での測定を継続して目標出現の監視を実施し、上記目標Pが上記目標X及び目標Zとは異なる目標であることを確認する。
【0015】このように、本実施の形態1においては、方位目標検出履歴監視部4を設け、各方位目標検出部2a〜2nで検出された目標数の最大値を基に目標の同一視処理を実施するとともに、電波到来方位測定センサ1aにより、特定方向からの目標出現を継続的に監視し、上記電波到来方位測定センサ1aが方位目標検出履歴監視部4に設定された基準継続時間To以上継続して目標を検出した場合、その同一方位に新規の目標が存在すると判断するようにしたので、同一方向に複数の目標が出現した場合でも、上記複数の目標の位置を分離・検出することができる。なお、上記の例では、上記電波到来方位測定センサ1a,1bは特定箇所に固定されているものとは限らず、移動可能である。
【0016】実施の形態2.上記実施の形態1では、方位目標検出履歴監視部4に基準継続時間Toを設定し、交会点の一方の方位での測定を継続して目標出現の監視を実施するセンサが上記基準継続時間To以上継続して目標を検出した場合、上記方位に新規の目標が存在すると判定するようにしたが、本発明の実施の形態2では、目標が、例えば、プレストーク通信のように、一定間隔をおいて断続的に電波を送信する目標を検出する場合について説明する。方位目標検出履歴監視部4に、通信形態により決まる送信間隔に対応する2つの電波送信予測時間幅ΔT1,ΔT2を設定し、位置目標検出後、例えば、電波到来方位測定センサ1aと方位目標検出部2aにより、A方位での測定を継続して目標出現の監視を実施する。電波到来方位測定センサ1aが、方位目標検出履歴監視部4に設定された上記時間幅ΔT1内でずれて検出された方位目標に対しては、これを新規の目標からの送信信号ではなく同一目標からの送信信号であると判定する。一方、一定時間ΔT2以上の間隔をおいて同一方位に目標を検出した場合に、これを新規方位目標として採用する。なお、上記電波送信予測時間幅ΔT1,ΔT2は、監視する目標の通信形態の種類及び時間幅により適宜設定されるもので、2つに限るものではない。例えば、特定のプレストーク通信の送信源のみを探知する場合には、上記電波送信予測時間幅をΔTは1個としても良い。
【0017】実施の形態3.上記実施の形態1,2では、同じ探知能力を有する複数の電波到来方位測定センサ1a〜1nを用いて電波の到来方位を測定したが、上記複数のセンサ1a〜1nとして、受信感度の高い高価なセンサと受信感度の低い安価なセンサとを準備し、上記受信感度の低いセンサを予め到来方位が分かっている目標の近くに配置して、上記目標からの電波を検出するようにすれば、目標検出装置を安価に作製することができる。つまり、電波の到来方位が分かっていれば、最大感度の方位で受信することができるので、探知能力の低いセンサ、すなわち、受信感度の低いセンサでも十分対応できる。なお、本発明の目標検出装置では、目標位置を検出することにより、本装置から目標までの距離を求めることが可能となり、双方に通信を行う場合の必要送電電力を求めることができる。また、位置検出したデータを、目標位置の検出能力を有しない単独の方位検出能力を有するセンサに対して送信し、目標確認のため初期目標位置を提供することが可能である。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1に記載の目標検出装置は、電波の到来方位を測定する複数個のセンサで測定した電波の到来方位の履歴を監視する方位目標検出履歴監視部を設けるとともに、予め算出された交会点の一方の方位からの電波を継続して探知するようにしたので、複数の目標が同一方位に存在しても、上記継続して探知された電波の状態からそれらの目標を分離・検出することができる。
【0019】請求項2に記載の目標検出装置は、同一時刻において、同一方位に複数の出現数の目標が検出された場合には、上記出現数のうち最大数の出現数を上記方位に存在する目標数とするようにしたので、同一方向からの電波を1つの目標からの電波と誤認することなく、複数の目標の存在を認識することができる。
【0020】請求項3に記載の目標検出装置は、交会点の一方の方位での測定を継続して目標出現の監視を実施するセンサを特定し、上記センサで測定された電波の受信状態から、上記電波が新規の目標からの電波かどうかを判断し、新規の目標からの電波であれば、再度交会点を検出するようにしたので、複数の目標が同一方位に存在しても、上記それらの目標を確実に分離・検出することができる。
【0021】請求項4に記載の目標検出装置は、方位目標検出履歴監視部に予め受信電波の基準継続時間を設定し、目標検出後、上記継続時間よりも長い時間継続して検出された信号を新規の目標からの信号と判定するようにしたので、同一方向にある複数の目標を確実に検出することができる。
【0022】請求項5に記載の目標検出装置は、方位目標検出履歴監視部に通信形態により決まる送信間隔に対応する予測時間幅を設定し、目標検出後、上記所定時間幅内で検出された信号を同一目標からの信号とし、上記所定時間幅よりも長い所定の間隔をおいて検出された信号を新規の目標からの信号と判定するようにしたので、同一方位に存在する送信間隔の異なる複数の目標を確実に分離・検出することができる。
【0023】請求項6に記載の目標検出装置は、目標出現の監視を実施するセンサとして、受信感度の低いセンサを用いるとともに、上記センサを目標に近づけて配置するようにしたので、目標検出装置を安価に作製することができる。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【出願日】 平成10年(1998)3月20日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 純一
【公開番号】 特開平11−271417
【公開日】 平成11年(1999)10月8日
【出願番号】 特願平10−72701