| 【発明の名称】 |
障害物検知装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】坂上 進
【氏名】岩崎 学
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| 【要約】 |
【課題】前方走行車両を捕捉するまでビーム状の探査波を走査し、先行車両を捕捉した後は、探査波を先行車両に照射して追従する。
【解決手段】探査波発信部2を、レーザ光Lを発生する発信素子4と、レーザ光Lを探査波Tに変える発信用レンズ5と、発信用レンズ5を移動させるレンズ移動機構6と、発信用レンズ5の近傍に設けた反射鏡9からレーザ光Lの一部を反射させて位置検出波として受信する位置検出素子12とから構成する。コントロールユニット20は、受信素子18から受信信号の出力があったとき、位置検出素子12からの信号により探査波Tの照射方向を検出する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両の進行方向に向けて探査波を発信する発信手段と、該発信手段から発信される探査波が障害物で反射したときの反射波を受信する受信手段とからなる障害物検知装置において、前記発信手段を、レーザ光を発生する発信素子と、該発信素子から発生したレーザ光を透過させることによりビーム状の探査波に変えるレンズと、該レンズを移動させることにより前記探査波を進行方向に対して少なくとも左右方向に走査させる走査手段と、前記レンズに同期して移動するように該レンズ近傍に設けられ、前記発信素子から発生するレーザ光の一部を位置検出波として反射させる反射鏡と、該反射鏡で反射した位置検出波を受信することにより位置検出信号を出力する位置検出素子とから構成したことを特徴とする障害物検知装置。 【請求項2】 前記位置検出素子は、前記位置検出波を受信したとき個別に複数の位置検出信号を出力する複数個の光電変換素子として構成してなる請求項1記載の障害物検知装置。 【請求項3】 車両の進行方向に向けて探査波を発信する発信手段と、該発信手段から発信される探査波が障害物で反射したときの反射波を受信する受信手段とからなる障害物検知装置において、前記発信手段を、レーザ光を発生する発信素子と、該発信素子から発生したレーザ光を透過させることによりビーム状の探査波に変えるレンズと、該レンズを移動させることにより前記探査波を進行方向に対して少なくとも左右方向に走査させる走査手段と、前記レンズに同期して移動するように該レンズ近傍に設けられ、前記発信素子から発生するレーザ光の一部を位置検出波として反射させる反射鏡とから構成し、前記受信手段を、障害物で反射した反射波を受信することにより受信信号を出力すると共に、前記発信手段の反射鏡で反射した位置検出波を受信することにより位置検出信号を出力する受信素子として構成したことを特徴とする障害物検知装置。 【請求項4】 前記受信素子は、前記位置検出波を受信したとき個別に複数の位置検出信号を出力する複数個の光電変換素子として構成してなる請求項3記載の障害物検知装置。 【請求項5】 前記走査手段は、前記レンズと反射鏡とを保持するレンズ保持器と、該レンズ保持器を移動するアクチュエータとから構成してなる請求項1,2,3または4記載の障害物検知装置。 【請求項6】 前記反射鏡は、凹面鏡によって構成してなる請求項1,2,3,4または5記載の障害物検知装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両のオートスピードコントロール、オートストップコントロール等に用いて好適な障害物検知装置に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、車両には、高速道路のようにほぼ一定の速度で巡航するときに使用するオートスピードコントロール(ASCD)を備えたものがある。このオートスピードコントロールには、設定された所定速度で巡航させる速度制御方式のオートスピードコントロールと、先行車両との車間距離を一定に保つ速度で巡航させ、先行車両が消失した場合には設定された所定速度で巡航させるようにした車間距離制御方式のオートスピードコントロールとの2種類がある。 【0003】そして、車間距離制御方式のオートスピードコントロールは、先行車両との車間距離が一定距離となる速度で巡航するようにアクセル開度をアクチュエータによって制御し、車間距離が近づいたときにはアクセル開度を閉じ、さらに自動的にブレーキングを行って減速し、車間距離が広がったときにはアクセル開度を開いて加速し、車間距離を常に一定に保つようにしたものである。 【0004】また、この先行車両との車間距離を測定する方法の一つとして障害物検知装置が用いられ、該障害物検知装置は、車両の進行方向に向けて探査波を発信する発信手段と、該発信手段から発信される探査波が障害物となる先行車両で反射したときの反射波を受信する受信手段とから構成され、探査波を発信してから反射波を受信するまでの時間を計測することにより車間距離を測定している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したように、従来技術による探査波を利用して車間距離を測定する方法では、発信手段から発信される探査波は、車両の向きに対して決められた方向でしかも一定の広がりを持たせて発信しているから、道路がカーブや坂道となったときには、先行車両を見失ってしまうことがあり、このカーブや坂道を抜けた後に、再び車間距離を測定する。 【0006】このため、オートスピードコントロールでは、実際には先行車両が同一路線上を走行しているにも拘らず、該先行車両がカーブや坂道を通過するときには、探査波の探査範囲から逸脱して先行車両を検知できないときがある。この場合、オートスピードコントロールでは、一時的に車間距離制御から速度制御へと切換わり、カーブや坂道を通過後に再び先行車両を検知すると車間距離制御に切換わる。これにより、従来技術のようなオートスピードコントロールを備えた車両では、カーブや坂道を通過する毎に制御が切換わり車両の速度が変化して乗り心地を悪化させるという問題がある。 【0007】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明はカーブや坂道においても先行車両を追従することのできる障害物検知装置を提供することを目的としている。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明が採用する障害物検知装置は、車両の進行方向に向けて探査波を発信する発信手段と、該発信手段から発信される探査波が障害物で反射したときの反射波を受信する受信手段とから構成している。 【0009】そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、発信手段を、レーザ光を発生する発信素子と、該発信素子から発生したレーザ光を透過させることによりビーム状の探査波に変えるレンズと、該レンズを移動させることにより前記探査波を進行方向に対して少なくとも左右方向に走査させる走査手段と、前記レンズに同期して移動するように該レンズ近傍に設けられ、前記発信素子から発生するレーザ光の一部を位置検出波として反射させる反射鏡と、該反射鏡で反射した位置検出波を受信することにより位置検出信号を出力する位置検出素子とから構成したことにある。 【0010】このような構成とすることにより、走査手段によりレンズを移動させれば、ビーム状の探査波は少なくとも左右方向に一定の広がりを持たせて走査される。また、発信手段に設けた位置検出素子は、レンズと共に移動する反射鏡で反射したレーザ光の一部を位置検出波として受信したときに位置検出信号を出力するから、この位置検出信号を処理することにより、レンズの位置を検出し、車両の進行方向に走査される探査波の照射方向を検出することができる。 【0011】請求項2の発明は、位置検出素子を、位置検出波を受信したとき個別に複数の位置検出信号を出力する複数個の光電変換素子として構成したことにある。 【0012】このような構成とすることにより、走査手段によるレンズの移動は反射鏡にも連動し、該反射鏡は発信素子から発生したレーザ光の一部を位置検出波として位置検出素子に照射する。そして、位置検出素子を構成する複数個の光電変換素子からは受信した位置検出信号を出力する。これにより、次段の回路では、この位置検出信号を受けて探査波の照射方向を検出する。 【0013】また、請求項3の発明が採用する構成の特徴は、発信手段を、レーザ光を発生する発信素子と、該発信素子から発生したレーザ光を透過させることによりビーム状の探査波に変えるレンズと、該レンズを移動させることにより前記探査波を進行方向に対して少なくとも左右方向に走査させる走査手段と、前記レンズに同期して移動するように該レンズ近傍に設けられ、発信素子から発生するレーザ光の一部を位置検出波として反射させる反射鏡とから構成し、受信手段を、障害物で反射した反射波を受信することにより受信信号を出力すると共に、前記発信手段の反射鏡で反射した位置検出波を受信することにより位置検出信号を出力する受信素子として構成したことにある。 【0014】このような構成とすることにより、走査手段によりレンズを移動させれば、ビーム状の探査波は少なくとも左右方向に一定の広がりを持たせて走査される。また、受信手段に設けた受信素子は、発信手段の反射鏡で反射したレーザ光の一部を位置検出波として受信するときと、障害物からの反射波を受信するときとでタイミングをずらして信号を読取ることにより、受信素子は受信信号と位置検出信号とを交互に出力できる。 【0015】ここで、受信素子で位置検出波を受信しているときには、該受信素子は、レンズと共に移動する反射鏡で反射した位置検出波を受信して位置検出信号を出力するから、この位置検出信号を処理することによりレンズの位置を検出し、車両の進行方向に走査される探査波の照射方向を検出することができる。 【0016】請求項4の発明は、受信素子を、位置検出波を受信したとき個別に複数の位置検出信号を出力する複数個の光電変換素子として構成したことにある。 【0017】このような構成とすることにより、走査手段によるレンズの移動は反射鏡にも連動し、該反射鏡は発信素子から発生したレーザ光の一部を位置検出波として受信素子に照射する。そして、受信素子を構成する複数個の光電変換素子からは受信した位置検出信号を出力する。これにより、次段の回路では、この位置検出信号を受けて探査波の照射方向を検出する。 【0018】請求項5の発明は、走査手段を、レンズと反射鏡とを保持するレンズ保持器と、該レンズ保持器を移動するアクチュエータとから構成したことにある。 【0019】このような構成とすることにより、アクチュエータによりレンズ保持器を左右に移動させれば、レンズと反射鏡とは同期して左右に移動される。そして、レンズは、発信素子から発生するレーザ光をビーム状の探査波に変えて左右に走査する。 【0020】請求項6に発明は、反射鏡を凹面鏡によって構成したから、反射鏡と受信素子との間に設ける収束レンズをなくすことができ、部品点数を削減できる。 【0021】 【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態を図1ないし図13に従って詳細に説明するに、図1ないし図10は、本発明に係る障害物検知装置の第1の実施の形態を示している。 【0022】1は自車Aの前側に装備された障害物検知装置としての先行車両検知装置で、該先行車両検知装置1は後述する探査波発信部2、反射波受信部16およびコントロールユニット20から大略構成されている。なお、便宜上、先行車両検知装置1が装着された車両を自車Aとし、該自車Aの前を走行する車両を先行車両Bとする。 【0023】2は発信手段としての探査波発信部を示し、該探査波発信部2は、コントロールユニット20からの指令により探査波信号(例えば、0.1〜1.0MHz )を発生する発信回路3の出力側に接続されている。そして、該探査波発信部2は、発信回路3から出力される探査波信号を受けてレーザ光Lを発生するレーザダイオードからなる発信素子4と、該発信素子4から発生するレーザ光Lを透過させることにより拡散するのを規制してビーム状の探査波Tに変える発信用レンズ5と、該発信用レンズ5を移動させる後述のレンズ移動機構6と、位置検出素子12とから構成されている。なお、発信素子4は、図3に示すように、後述するフォーカスアクチュエータ14の移動台14Bに固着されている。 【0024】6は探査波Tを例えば左右方向と上下方向に移動させる走査手段としてのレンズ移動機構で、該レンズ移動機構6は、発信用レンズ5と後述する反射鏡9を保持するレンズ保持器7と、該レンズ保持器7を例えば左右方向、上下方向に移動させるレンズ移動アクチュエータ8とから構成されている。また、レンズ移動アクチュエータ8は、永久磁石の磁界に対して電磁コイルの磁界を調整することにより、レンズ保持器7を移動させる電磁式アクチュエータを構成している。 【0025】ここで、レンズ保持器7は、その上側には、レーザ光Lを透過させることにより探査波Tに変える発信用レンズ5が設けられ、下側には反射鏡9が設けられている。また、レンズ移動機構6を動作させ、レンズ移動アクチュエータ8によって、レンズ保持器7を矢示a方向の左右に移動させることにより、図2に示すように、ビーム状の探査波Tは、例えば長さ100mで左右方向に40mの走査角θをもって走査する。また、矢示b方向の上下に移動させることにより、探査波Tは上下することもできる。 【0026】9はレンズ保持器7に取付けられた反射鏡で、該反射鏡9は、発信素子4から発生するレーザ光Lの一部を位置検出波Sとして反射するもので、反射鏡9は発信用レンズ5と同期して移動しているから、位置検出波Sによって発信用レンズ5の位置を検出することができる。 【0027】次に、前記探査波発信部2の具体的な構成を、図3ないし図5に基づいて説明する。 【0028】10は発信素子4、発信用レンズ5、レンズ移動機構6等を格納する箱状のケーシングで、該ケーシング10は、底板10Aと、奥側に位置した奥板10Bと、前側に位置した前板10Cと、側面に位置した側板10D,10Dと、天井板10Eとからなり、該前板10Cには円形状の開口部10C1 が穿設され、該開口部10C1 にはガラス材からなる発信窓11が配設されている。 【0029】また、ケーシング10の底板10Aには、開口部10C1 側に向けて発信素子4を有するフォーカスアクチュエータ14、レンズ移動機構6のレンズ移動アクチュエータ8、発信窓11が順に配設され、前記レンズ移動アクチュエータ8上にはレンズ保持器7が左右方向に移動可能に支持されている。 【0030】また、前記発信用レンズ5と反射鏡9とはレンズ保持器7に保持され、該レンズ保持器7はレンズ移動機構6によって移動制御されている。このため、該レンズ移動機構6によってレンズ保持器7を移動させた場合には、発信用レンズ5からの探査波Tは、図5に示すように、走査角θの範囲を走査する。一方、反射鏡9から反射して得られた位置検出波Sは、図4に示すように、後述する位置検出素子12に向けて照射される。 【0031】12はフォーカスアクチュエータ14の移動台14Bに位置し、発信素子4の下側に設けられた位置検出素子を示し、該位置検出素子12は、図6に示す如く、9個の光電変換素子からなるPIN型のフォトダイオード12a〜12iを3×3の正方形状に配列することにより構成されている。また、該位置検出素子12に位置検出波Sが照射されることにより、位置検出波Sが照射されたフォトダイオード12a〜12iは各位置検出波を受信したときに位置検出信号を出力する。 【0032】ここで、フォトダイオード12a〜12iは3×3の正方形状に配列されている。従って、フォトダイオード12a〜12iは、位置検出波Sが照射される位置により、フォトダイオードが1個のみで検出されるエリアが9個、2個で検出されるエリアが12個、4個で検出されるエリアが4個ある。この場合、9個のフォトダイオード12a〜12iであっても、25種類のエリアに分けて照射方向を検出することができる(表1参照)。 【0033】 【表1】
【0034】ここで、例えば位置検出信号がフォトダイオード12eのみから出力されている場合には、位置検出波Sが照射されるエリアは「1」となる。また、位置検出信号がフォトダイオード12a,12dから出力されている場合には、位置検出波S′が照射されているエリアは「13」となる。さらに、位置検出信号がフォトダイオード12e,12f,12h,12iから出力されている場合には、位置検出波S″が照射されているエリアは「7」となる。このように、フォトダイオード12a〜12iからのそれぞれの位置検出信号によって照射方向を25種類のエリアに分けて検出することが可能となる。 【0035】また、レンズ移動アクチュエータ8によってレンズ保持器7を移動させた場合には、位置検出波Sの照射方向は探査波Tの照射方向と同一方向を向くから、位置検出波Sの照射方向を位置検出素子12で検出することにより、探査波発信部2から発信する探査波Tの照射方向を検出することができる。 【0036】13は位置検出素子12の後段に接続された信号処理回路で、該信号処理回路13は位置検出素子12から個別に出力される位置検出信号を増幅、波形成形してコントロールユニット20に出力するものである。 【0037】14はケーシング10の底板10A上に位置して奥板10B側に配設されたフォーカスアクチュエータで、該フォーカスアクチュエータ14は、底板10Aに固着された固定台14Aと、該固定台14A上に位置して矢示c方向に前後させる移動台14Bとから構成されている。また、移動台14B上には、発信素子4、位置検出素子12が設けられている。また、該フォーカスアクチュエータ14は、移動台14Bを矢示c方向に前後させることにより、発信素子4を発信用レンズ5に対して近接、離間させ、探査波Tのビーム幅を調整する。なお、フォーカスアクチュエータ14は、レンズ移動機構6のレンズ移動アクチュエータ8と同様に電磁アクチュエータで構成しても、ボールねじ等を用いた機械的なアクチュエータでもよい。 【0038】15は反射鏡9と位置検出素子12との間に位置してフォーカスアクチュエータ14の固定台14A上に配設された収束レンズで、該収束レンズ15は、反射鏡9で反射した位置検出波Sをビームに変えて、位置検出素子12に照射するものである。 【0039】16は受信手段としての反射波受信部で、該反射波受信部16は、前記探査波発信部2から発信した探査波Tが先行車両Bで反射したときの反射波Rを受信用レンズ17を通して受信する1個の受信素子18を備え、該受信素子18の出力側には、該受信素子18からの信号の補正を行ってコントロールユニット20に受信信号を出力する受信回路19が接続されている。なお、前記受信用レンズ17の焦点距離は、反射波Rが受信素子18の表面上で焦点が合うように設定されている。 【0040】20はコントロールユニットで、該コントロールユニット20はマイクロコンピュータ等により構成され、入力側には信号処理回路13と反射波受信部16が接続され、出力側にはレンズ移動機構6、ブザー,ランプ等の報知器21等が接続されている。なお、前記報知器21では、自車Aと先行車両Bとの車間距離または相対速度の演算結果を表示すると共に、危険警告等を行う。 【0041】また、前記コントロールユニット20には記憶装置20Aが設けられ、該記憶装置20A内には、図8に示すような先行車両検知プログラム等が格納されている。 【0042】さらに、前記コントロールユニット20には、探査波発信部2から出力される位置検出素子12からの位置検出信号と反射波受信部16から出力される受信信号とによって先行車両Bの位置を検出する位置検出機能と、この位置検出機能により、自車Aと先行車両Bとの間の車間距離を演算する車間距離演算機能と、該車間距離演算機能において車間距離が近づきすぎたときに報知器21を作動させる報知器作動機能と、反射波受信部16からの反射波Rを受けた後にレンズ移動機構6によって発信用レンズ5を移動調整して探査波Tの照射方向を調整して先行車両Bを追従する追従機能とを有している。 【0043】本実施の形態による先行車両検知装置1は、上述した如く構成されるが、次に図8による先行車両検知プログラムと、探査波Tの照射方向を示した図9と図10に基づいてその動作を説明する。なお、自車Aと先行車両Bの中央の矢印はその車両の進行方向を示している。 【0044】まず、ステップ1では、レンズ移動機構6により発信用レンズ5を移動させると、図2に示す如く、該発信用レンズ5から前方に向けて照射される探査波Tを走査角θの範囲で走査する。このとき、レンズ保持器7に保持された反射鏡9からは位置検出波Sが位置検出素子12に向けて照射される。 【0045】ステップ2では、常に位置検出素子12から位置検出信号を読込む。例えば、読込まれた位置検出信号がフォトダイオード12a,12dから出力されている場合には、走査される探査波Tはエリア「13」の範囲に照射されていることが分かる。 【0046】次に、ステップ3では、反射波受信部16から受信信号の出力が有るか否かを判定し、「NO」と判定した場合には、走査される探査波Tによって反射してくる反射波Rは存在せず、自車Aの進行方向には先行車両Bは存在していないから、ステップ1に移り、該ステップ1以降の処理を繰り返す。 【0047】一方、ステップ3で「YES」と判定した場合には、走査された探査波Tによって反射する反射波Rが受信素子18に照射されているから、ステップ4に移る。そして、このステップ4では、先行車両Bが進行方向に存在しているとして、ステップ2で読込んだ位置検出信号から図7中のエリアを読出し、記憶装置20Aに記憶する。この特定されたエリアは、探査波Tが先行車両Bを捕捉した位置、即ち先行車両Bの存在する位置を示している。 【0048】さらに、ステップ5では、探査波Tを先行車両Bに向けて発信保持するために、ステップ4の処理で記憶装置20Aに記憶されたエリアに基づき、前記レンズ移動機構6によって発信用レンズ5を左右方向と上下方向に移動調整し、常に反射波Rが受信素子18に当たるように制御する。 【0049】ステップ6では、この反射波Rが受信素子18で受信しているか否かを判定し、「YES」と判定した場合には、自車Aの進行方向に先行車両Bが存在しているから、ステップ5以降の処理を繰返す。一方、ステップ6で「NO」と判定した場合には、自車Aの進行方向に存在した先行車両Bが逸脱したから、ステップ1に戻って探査波Tを移動させて走査を行う。 【0050】このように、本実施の形態による先行車両検知装置1では、探査波発信部2内に複数個のフォトダイオード12a〜12iからなる位置検出素子12を設け、該位置検出素子12には、反射鏡9によって発信素子4から発生するレーザ光Lの一部をビーム状の位置検出波Sとして照射するようにしている。また、発信用レンズ5と反射鏡9とはレンズ保持器7によって保持され、探査波Tと位置検出波Sとはレンズ移動機構6によって同期して動くようになっている。 【0051】従って、位置検出素子12で反射鏡9からの位置検出波を受信し、該位置検出素子12から出力される位置検出信号によって、探査波Tの照射方向を、図7に示すような、エリア毎に検出することができる。 【0052】また、本実施の形態では、先行車両Bが存在していないときには、探査波発信部2から出力される探査波Tを所定の走査角θの範囲で走査を続行し、図9に示すように、先行車両Bが捕捉された後は、探査波Tは該先行車両Bを追従する構成となっている。この場合、図10のように、先行車両Bがカーブを走行中であっても探査波Tは先行車両Bの走行状態に応じて追従でき、常に先行車両Bを捕捉した状態を続行することができる。 【0053】さらに、レンズ移動機構6は探査波Tを左右方向(矢示a方向)のみでなく、上下方向(矢示b方向)にも調整できるようにしたから、先行車両Bの捕捉後であっては、該車両Bが坂道を通過するときでも、探査波Tの照射方向を上下方向に変位させて追従させることも可能である。 【0054】かくして、本実施の形態による先行車両検知装置1をオートスピードコントロールに用いた場合には、探査波Tの発信から反射波Rの受信までの時間から自車Aと先行車両Bとの車間距離を計測し、この車間距離が予め設定された一定の車間距離となるように速度を制御して巡航することができる。 【0055】このとき、先行車両検知装置1では、一度先行車両Bを捕捉したら、該先行車両Bが自車Aの走行路線上から離脱しない限り探査波Tによって常に追従することができる。この結果、本実施の形態では、従来技術のように、車間距離制御から速度制御へとオートスピードコントロールが頻繁に切換わることなく、オートスピードコントロール中の自車Aの速度変化を安定させ、乗り心地を向上させることができる。 【0056】また、探査波発信部2から発信される探査波Tは、発信用レンズ5によってビーム状に絞込まれているから、発信素子4の出力電力を従来技術の発信素子の出力電力の約10%となる0.3〜0.5W程度ですみ、消費電力を少なくしてバッテリの消耗を低減することができる。しかも、出力電力の小さい発信素子4は安価であるため、大幅なコスト低減を図ることができる。 【0057】さらに、本実施の形態では、探査波発信部2に位置検出素子12を設けたから、反射波受信部16の受信素子18は1個のみですみ、受信素子18をアレイ状に配置した素子を用いることなく、コスト低減をさらに図ることができる。 【0058】一方、反射鏡9と位置検出素子12をなくし、受信素子18にアレイ状のものを用いる先行車両検知装置にあっては、受信素子18が反射波Rからの反射位置に対して探査波Tの照射方向を検出するようにしている。この場合、探査波Tの発信から反射波Rの受信は、探査波発信部2、先行車両B、反射波受信部16の長い行路となり、外部からのノイズの影響により探査波Tの正確な照射方向の検出が不可能となる。 【0059】しかし、本実施の形態による先行車両検知装置1では、発信素子4から発生するレーザ光の一部を、反射鏡9によって位置検出波Sとして位置検出素子12に照射するようにしたから、探査波Tの照射方向を正確に検出できる。 【0060】次に、第2の実施の形態を、図11に基づいて説明するに、本実施の形態の特徴は、反射鏡9に代えて凹面鏡31を用いたことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と反射鏡9以外はかわるところがないので、同一符号を付し、その説明を省略する。 【0061】このように、第2の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態と同様に、探査波Tの照射方向を正確に検出することができる。さらに、第2の実施の形態では、反射鏡9に代えて凹面鏡31を用いることにより、位置検出波Sをビーム状にして位置検出素子12に照射している。これにより、第1の実施の形態で、反射鏡9と位置検出素子12との間に介在させた収束レンズ15を省略でき、部品点数を削減することができる。 【0062】次に、図12と図13は本発明に係る障害物検知装置の第3の実施の形態を示すに、本実施の形態の特徴は、受信手段の発信素子を、障害物で反射した反射波を受信することにより受信信号を出力すると共に、反射鏡で反射された位置検出波を受信することにより位置検出信号を出力する素子としたことにある。なお、本実施の形態では前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。 【0063】41は本実施の形態による先行車両検知装置で、該先行車両検知装置41は、探査波発信部2、後述する反射波受信部43およびコントロールユニット20から大略構成されている。 【0064】42は探査波発信部2内のレンズ保持器7に取付けられた反射鏡で、該反射鏡42は、発信素子4から発生するレーザ光Lの一部を位置検出波Sとして受信素子45に反射するため、レンズ保持器7に角度を以て取付けられている。また、該反射鏡42は凹面鏡によって形成されているから、位置検出波はビーム状に収束でき、反射鏡42と受信素子45との間には収束レンズは不要となる。 【0065】43は受信手段としての反射波受信部で、該反射波受信部43は、前記探査波発信部2から発信した探査波Tが先行車両Bで反射したときの反射波Rを受信用レンズ44を通して受信する複数個のフォトダイオードからなる受信素子45とからなり、該受信素子45の出力側には、該受信素子45からの信号の補正を行ってコントロールユニット20に受信信号または位置検出信号を出力する受信回路46が接続されている。なお、前記受信用レンズ44の焦点距離は、反射波Rが受信素子45の表面上で焦点が合うように設定されている。 【0066】ここで、受信素子45は、第1の実施の形態で述べた位置検出素子12と同様に、9個のPIN型のフォトダイオードから構成することにより25種類のエリアに分けて検出できる。 【0067】ここで、探査波発信部2から発信される探査波Tは、所定時間t0 (例えば約4μ秒)毎に出力される。また、受信素子45で受信される位置検出波Sは、発信素子4、反射鏡9、受信素子45の行路をとっているから、その距離は一定となり、探査波信号の発生から位置検出波の受信までの時間t1 (例えば約0.4μ秒)は一定となる。 【0068】一方、受信素子45で受信される反射波Rは、発信素子4、先行車両B、受信素子45の行路をとっているから、その距離は不変となり、探査波信号の発生から反射波の受信までの時間は先行車両Bの有無、車間距離によって異なっているが、例えば先行車両Bまでの車間距離が約150mのときには、探査波信号の発生から受信信号の受信までの時間t2 は例えば約1μ秒となり、しかもこの時間t2 は位置検出波Sを受信するまでの時間t1 よりも長くなる。 【0069】ここで、コントロールユニット20では、1個目の受信素子45から出力される信号を位置検出信号とし、2個目の信号を受信信号として読込むように処理することにより、受信素子45から出力される信号を、位置検出信号と受信信号とに区別して検出することができる。 【0070】このように構成される第3の実施の形態においても、受信素子45から出力される位置検出波に基づいて、探査波の照射方向を検出することができ、前述した第1の実施の形態と同様に、探査波Tの照射方向を検出することができる。 【0071】また、本実施の形態では、9個のフォトダイオードから構成される1個の受信素子45を、第1の実施の形態で述べた位置検出素子12と受信素子18とによって兼用することができる。この結果、部品点数を省略でき、第1の実施の形態、第2の実施の形態に比べてコスト低減を図ることができる。 【0072】なお、各実施の形態では、先行車両検知装置に用いた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、後退時における障害物確認に用いてもよく、さらにオートスピードコントロールのみでなくオートストップコントロールに用いてもよいことは勿論である。 【0073】さらに、実施の形態では、前記位置検出素子12または受信素子45を9個のフォトダイオードを3×3で配列して構成した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、フォトダイオードの数を、2×2、2×3、3×2、4×4、…で配列してもより、この場合には、エリアの種類も変更することができる。 【0074】 【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1に係る発明によれば、発信素子から発生したレーザ光をビーム状の探査波に変えるレンズを、走査手段によって少なくとも左右に移動させると共に、レンズ近傍には、発信素子から発生するレーザ光の一部を位置検出波として反射する反射鏡を設け、この位置検出波を受信することにより位置検出信号を出力する位置検出素子を設けている。そして、走査手段によりレンズを移動させたとき、レンズはビーム状の探査波は少なくとも左右方向に一定の広がりを持たせて走査する。また、反射鏡で反射した位置検出波は位置検出素子に照射され、位置検出素子からは位置検出信号が出力され、この位置検出信号を処理することにより、探査波の照射方向を検出する。 【0075】これにより、受信手段で障害物となる先行車両からの反射波を受信した場合には、このときの探査波の照射方向を位置検出素子から出力される位置検出信号を処理することによって検出し、先行車両の存在位置を検出できる。しかも、先行車両がカーブや坂道を走行中であっても探査波で該先行車両を常に捕捉することができ、正確なオートスピードコントロール等の制御を行うことができる。 【0076】請求項2の発明では、位置検出素子を、位置検出波を受信したとき位置検出信号を個別に出力する複数個の光電変換素子として構成したから、該各光電変換素子から出力される個々の位置検出信号を次段の回路で処理することにより、反射鏡の位置を検出して探査波の照射方向を検出することができる。 【0077】請求項3に係る発明によれば、発信手段には探査波の照射方向を検出するために、レンズには発信素子から発生するレーザ光の一部を位置検出波として反射する反射鏡を設け、障害物で探査波が反射して得られた反射波を受信する受信素子で、該反射鏡で反射した位置検出波も受信するようにしたから、走査手段によりレンズを移動させたとき、レンズはビーム状の探査波を少なくとも左右方向に一定の広がりを持たせて走査する。このとき、反射鏡で反射した位置検出波は受信素子で反射波とタイミングをずらして受信され、受信素子から出力される位置検出信号を処理することにより、探査波の照射方向を検出することができる。 【0078】請求項4の発明では、受信素子を、位置検出波を受信したとき位置検出信号を個別に出力する複数個の光電変換素子として構成したから、該各光電変換素子から出力される個々の位置検出信号を次段の回路で処理することにより、反射鏡の位置を検出して探査波の照射方向を検出することができる。 【0079】請求項5の発明は、走査手段を、レンズと反射鏡とを保持するレンズ保持器と、該レンズ保持器を移動するアクチュエータとから構成したから、アクチュエータは、レンズ保持器を左右に移動させることにより、レンズと反射鏡とを同期して移動させ、レンズは、発信素子から発生するレーザ光をビーム状の探査波に変えて左右に走査する。 【0080】請求項6に発明は、反射鏡を凹状に形成したことにより、反射鏡と受信素子との間に設ける収束レンズをなくすことができ、部品点数を削減できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000167406 【氏名又は名称】株式会社ユニシアジェックス
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)11月28日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】広瀬 和彦
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| 【公開番号】 |
特開平11−160436 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月18日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−344273 |
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