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【発明の名称】 電波高度計
【発明者】 【氏名】石野 巌

【氏名】井手 輝二

【要約】 【課題】回路規模の増大を抑制しつつ測定の精度を高めることができる電波高度計を提供する。

【解決手段】送信部が送信した電波とマイクロ波受信部が受信した電波とのビート波からLPF9が高周波を除去し、A/D変換回路10がディジタル信号に変換し、フィルタバンク35がポリフェーズ分解し、DFT回路36がポリフェーズ分解されたビート波を各々フーリエ変換して累算することで、その周波数を検出し、当該周波数からCPU12が高度を算出する電波高度計である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 航空機から電波を大地に向けて発射し、電波が大地で反射されて返ってきた信号を処理することにより、航空機と大地間の高度を測定する電波高度計において、送信周波数を時間とともに直線的に変化する周波数変調器と周波数変調器の出力の一部を所定の周波数で送信するためのの搬送波発振器と搬送波発振器の出力を所定の電力に増幅する電力増幅器を設ける送信部と、送信部から発射され、反射された電波を受信する受信部において受信した電波と送信した電波との周波数差を検出する離散フーリエ変換処理で、周波数検出能力を向上させる目的でサンプル速度を変化させることにより帯域分割を行う帯域分割フィルタバンクを設けることを特徴とする電波高度計。
【請求項2】 送信部と受信部の周波数差を検出する周波数変換部と、周波数変換部からの出力を帯域制限する帯域通過フィルタもしくは低域通過フィルタと、前記フィルタからの入力されるアナログ信号をデジタル信号へ変換を行うA/D変換器と、A/D変換器からの信号の帯域分割を行う帯域分割フィルタバンクとを具備し、帯域分割フィルタバンクからの出力を高速フーリエ変換し、周波数差を検出して、航空機の高度を測定することを特徴とする請求項1記載の電波高度計。
【請求項3】 電波高度計のA/D変換器からの信号の帯域分割を行う帯域分割フィルタバンクは、前記A/D変換器からの入力信号を帯域分割を行う帯域分割フィルタを備え、帯域分割フィルタバンクからの出力を高速フーリエ変換もしくは離散フーリエ変換の処理を行い、周波数検出を行うことを特徴とする請求項2記載の電波高度計
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、航空機に搭載する電波高度計に係り、特に簡易なハードウエアを用いて、短い処理時間で、高精度の検出を行うことができる電波高度計に関する。
【0002】
【従来の技術】航空機で使用される高度計には現在、気圧高度計と電波高度計がある。気圧高度計は、気圧の変化を利用するもので、常に気圧の補正を必要としている。電波高度計は、航空機から電波を下方の大地に向けて発射し、この電波が大地で反射されて返ってきた信号を処理することにより、航空機と大地間の絶対高度を測定する装置である。
【0003】そして、電波高度計は、絶対高度を指示するのが特徴であり、精度も高く、大型機やヘリコプタの低高度及び着陸時における飛行に利用されている。
【0004】電波高度計の種類は、大別してFM型電波高度計(低高度用)と、パルス型電波高度計(高々度でも使用可)の2つがあるが、高々度は気圧高度計が主体となっており、現在は低高度用のFM型電波高度計が広く使用されている。
【0005】まず、FM型電波高度計の原理について説明する。基本的には電波の伝搬速度が一定であるという原理に基づいているが、低高度を測定する場合は、測定高度(垂直距離)に対して電波の伝搬速度があまりにも早いので、パルス型のように航空機と地表面との往復に要した時間を計測して高度を算出する方法では、測定が非常に困難であると共に精度も落ちるものである。
【0006】そこで、周波数変調(FM)方式が用いられている。図7は、FM方式の電波高度計の構成ブロック図である。FM方式の電波高度計は、図7に示すように、周波数変調器1と、マイクロ波発振器(搬送波発振器)2とを備える送信部5と、マイクロ波受信部3と、周波数検出部4とを備える受信部6とから主に構成されている。
【0007】送信部5のマイクロ波発振器2は、数GHz程度の周波数の正弦波を発生し、これを周波数変調器1により数十MHz程度の偏移で周波数変調を行う。この場合、通常のFM変調における変調信号はなく、時間とともに直線的に変化をさせるものである。被変調波が送信空中線から発射されると同時に、マイクロ波発振器2の出力の一部がマイクロ波受信部3に出力される。
【0008】送信空中線から発射された電波は地表面で反射し、その反射波が受信空中線を経て受信部6で受信されて、マイクロ波受信部3において送信波と受信波との周波数差を取るために結合される。電波が発射されてから受信するまでに要した時間にどのくらい発射周波数が変化したかを周波数検出部4で検出及び演算を行い、その値から指示計に高度表示をするようになっている。尚、周波数変調器1では1秒間に数10〜数100回程度の周期で周波数が変化する電波を発射するものである。
【0009】次に、電波高度計が送受信する電波の周波数の時間的変化を図8を用いて説明する。図8は、電波高度計が送受信する電波の周波数の時間的変化を表す説明図である。尚、図8において実線は送信される電波の時間に対する周波数変化であり、点線は受信する電波(反射波)の時間に対する周波数変化を示す。
【0010】ある時刻T1で発射した電波をT2で受信して、電波が往復した時間T2−T1=ΔTとすると、このΔTの間に変化した周波数ΔF(ΔF=F2−F1)を計測する。受信部6で送信波と受信波のビート周波数(周波数差ΔF)をとると、このビート周波数は、時間に対して図9のような変化を示す。図9は、ビート波の周波数の時間的変化を表す説明図である。
【0011】図9で平坦な部分のビート周波数は高度に比例しているので、この周波数を測定することにより、高度を測ることができる。周波数検出部4で検出できるビート周波数fbは次式[数1]で表されるものとなる。
【0012】
【数1】

【0013】ここで、hは高度、cは電波伝搬速度、tmは送信FM変調周期、Δfは送信FM偏移幅を表している。
【0014】このビート信号を簡単に計測する方法としてビート信号の零交差を計測する方法が一般的であるが、1ft(0.3m)〜数ft程度の高度の測定精度を持たせるためにはΔfが100MHz程度である必要がある。
【0015】Δfは使用周波数帯等、使用デバイス等の制限などによりあまり大きくすることができないため、ビート周波数をカウントする方法が考えられてきた。この周波数を検出する方法として、送信波と受信波のビート周波数をデジタル信号に変換して、FFT(高速フーリエ変換)を行う方法がある。
【0016】ここで、従来の電波高度計の周波数検出部4について図10を用いて説明する。図10は、従来の電波高度計の周波数検出部4の構成ブロック図である。従来の電波高度計の周波数検出部4は、図10に示すように、周波数変換部8と、帯域制限部9と、A/D変換部10と、FFT部11と、CPU12とから構成されている。
【0017】各部を具体的に説明する。周波数変換8は、送信部5と受信部6からの各々の信号を入力し、ビート周波数を検出する。このビート周波数は数100kHz程度である。高度検出の精度は約2ft程度、周波数精度で約100Hz〜数100Hz程度が要求される。帯域制限部(低域通過フィルター:LPF)9は、周波数変換8の出力について低域通過フィルターにてエリアシングが除去され、更にA/D変換部10が、アナログ信号からデジタル信号に変換する。
【0018】A/D変換10からの出力はFFT(高速フーリエ変換)部11に入力される。FFT部11は、高速フーリエ変換(FFT)を行い、汎用のマイクロコンピュータ等で構成されるCPU12は、FFT部11で周波数検出された信号及び制御信号の入出力の制御を行うものである。ここで、FFTの動作は原理的にはDFT(離散フーリエ変換)と同じである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の電波高度計の周波数検出部では、FFTの構成で周波数分解能をサンプリング周波数をfs、データ数(FFTのポイント数)Nを用いて表すとfs/Nとなり、帯域を広くするためにサンプリング周波数fsを高くすると解析能力が低下するため、FFTのデータポイント数Nも比例して高くする必要があるが、従来例ではfsは数100kHz〜1MHz程度で、Nは512〜1024程度であって、FFTのデータポイントNを増加させることはハードウエアを増加させることであり、ハードウエアを軽減しようとすれば処理時間が増大するという問題点があった。
【0020】本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、受信した電波と送信した電波との周波数差を検出する離散フーリエ変換処理において、FFTのサンプル周波数と周波数分解能を向上させると共に、回路規模、処理時間を比較的少なくすることができ、上記周波数差の検出精度を向上させることができる電波高度計を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解決するための請求項1記載の発明は、航空機から電波を大地に向けて発射し、電波が大地で反射されて返ってきた信号を処理することにより、航空機と大地間の高度を測定する電波高度計において、送信周波数を時間とともに直線的に変化する周波数変調器と周波数変調器の出力の一部を所定の周波数で送信するためのの搬送波発振器と搬送波発振器の出力を所定の電力に増幅する電力増幅器を設ける送信部と、送信部から発射され、反射された電波を受信する受信部において受信した電波と送信した電波との周波数差を検出する離散フーリエ変換処理で、周波数検出能力を向上させる目的でサンプル速度を変化させることにより帯域分割を行う帯域分割フィルタバンクを設けることを特徴としており、簡易なハードウエアを用いて、短い処理時間で、高精度の高度検出を行うことができる。
【0022】上記従来例の問題点を解決するための請求項2記載の発明は、請求項1記載の電波高度計において、送信部と受信部の周波数差を検出する周波数変換部と、周波数変換部からの出力を帯域制限する帯域通過フィルタもしくは低域通過フィルタと、前記フィルタからの入力されるアナログ信号をデジタル信号へ変換を行うA/D変換器と、A/D変換器からの信号の帯域分割を行う帯域分割フィルタバンクとを具備し、帯域分割フィルタバンクからの出力を高速フーリエ変換し、周波数差を検出して、航空機の高度を測定することを特徴としており、簡易なハードウエアを用いて、短い処理時間で、高精度の高度検出を行うことができる。
【0023】上記従来例の問題点を解決するための請求項3記載の発明は、請求項2記載の電波高度計において、電波高度計のA/D変換器からの信号の帯域分割を行う帯域分割フィルタバンクは、前記A/D変換器からの入力信号を帯域分割を行う帯域分割フィルタを備え、帯域分割フィルタバンクからの出力を高速フーリエ変換もしくは離散フーリエ変換の処理を行い、周波数検出を行うことを特徴としており、簡易なハードウエアを用いて、短い処理時間で、高精度の高度検出を行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態にかかる電波高度計(本高度計)は、マルチレート信号処理によるフィルタバンクとDFTとを組み合わせたDFTフィルタバンクにより周波数検出を行う周波数検出部を従来の周波数検出部に置き換えて採用するもので、従来のFFTよりも周波数分解能を向上させ、回路規模を大幅に縮小、処理時間を短縮することができるものである。
【0025】本高度計の周波数検出部4は、図1に示すように、周波数変換部8と、帯域制限部9と、A/D変換部10と、DFTフィルタバンク30と、CPU12とから構成されている。また、DFTフィルタバンク30は、M分割フィルタバンク35と、DFT部36とから構成されている。図1は、本高度計の周波数検出部4の構成ブロック図である。
【0026】M分割並列フィルタバンク35について図2を用いて説明する。図2は、M分割フィルタバンク35の構成ブロック図である。M分割フィルタバンク35は、図2に示すように帯域分割フィルタバンク19(アナライザ)と、処理部15と、帯域合成フィルタバンク20(シンセサイザ)と、加算器18とから構成されている。
【0027】また、帯域分割フィルタバンク19は、基準低域フィルタをポリフェーズ分解した分割フィルタ13と、ダウンサンプラ(デシメート)14とから構成されており、帯域合成フィルタバンク20は、アップサンプラ(インターポレート)16と、合成フィルタ17とから構成されている。加算器18は、合成フィルタ17から出力される信号を順次加算して総和し、出力するものである。
【0028】また、図1に示したフィルタバンクの特性は、図3に示すようなものである。図3は、M分割フィルタバンクの特性を表す説明図である。フィルタバンクは一般に、処理を施したあとに信号を再構築できるものであるが、この再構築の条件は厳しく、ハードウエア化に問題があるので本発明のように解析のみに主眼がおかれる場合は図2の左半分の帯域分割フィルタバンク14のみを用いても構わない。
【0029】そして、DFTフィルタバンク30の効果は、帯域分割数Mが大きくなるほど顕著になり、Mが2のべき乗の場合はDFT部36に代えて、従来と同様のFFT部11を用いることができる。
【0030】DFTフィルタバンク30では入力信号に有限な長さを持つ窓関数を乗じ、信号を切り出し、それをフーリエ変換する短時間フーリエ変換の処理を行う。この窓関数の種類と長さが周波数分解能と時間分解能とを決定するようになっている。
【0031】本高度計に適用できるDFTフィルタバンク30について、図4を参照しつつ説明する。図4は、本高度計に適用できるDFTフィルタバンク30の構成例である。本高度計に適用できるDFTフィルタバンク30は、図4に示すように、M個のフィルタ21と、IDFT(FFT)22と、処理部23と、合成部24とから構成されている。
【0032】そして、DFTフィルタバンク30における処理の概略は、 である。
【0033】更に、DFTフィルタバンク30における処理を以下に示す数式を用いて具体的に説明する。M個のフィルタPk(z)21(k=0、1、2、…、M−1)はオリジナルフィルタのインバルス応答h(n)をM個ことに間引くものである。すなわち、そのフィルタ21のインパルス応答は全体として、次式[数2]で表されるものとなる。
【0034】
【数2】

【0035】また、その伝達関数Pk (z)は、次式[数3]のようになる。
【0036】
【数3】

【0037】ここで、kチャネルの信号Xk (m)が次式[数4]で表されるものとなる。
【0038】
【数4】

【0039】すると、kチャネルのフィルタの伝達関数hk (i)は0チャネル(基準LPF)フィルタh0 (i)を周波数移動したものであるから、次式[数5]で表されるものとなる。
【0040】
【数5】

【0041】ただし、WM-kiは、次式[数6]で表されるものである。
【0042】
【数6】

【0043】[数5]の式で、i=rM+jとおいて、rとjとについて和を取ると次式[数7]となる。
【0044】
【数7】

【0045】さらに次式[数8]のようにする。
【0046】
【数8】

【0047】すると、次式[数9]の関係があるので、[数10]が得られる。
【0048】
【数9】

【0049】
【数10】

【0050】ここで、*の記号は、畳み込みの演算をすることを表している。つまり、kチャネルの信号XK(m)は、0チャネル(基準LPF)フィルタのH0 (z)より得られるポリフェーズフィルタ21のインバルス応答pj(m)(j=0,1,…,M−1)とスイッチによって振り分けられた信号Xj(m)との結果を畳み込み、その畳み込みの結果をIDFT22で逆フーリエ変換(あるいはFFT)することにより生成されるものである。
【0051】この信号に雑音その他の不要信号の影響を取り除く等の処置を処理部23で行い、合成部24で合成することによって、容易に高精度(高分解能)のビート波の周波数の検出が行われるものである。
【0052】本高度計のフィルタバンク35の一例を図5を用いて説明する。図5は、フィルタバンク35の一例を表す構成ブロック図である。図5に示すフィルタバンク35は、2分割フィルタバンク(ポリフェーズ分解)であり、複数の第1のシフトレジスタ25と、複数の乗算器26と、2の累算器27と、累算器27に対応して設けられる2の第2のシフトレジスタ28とから構成されている。
【0053】尚、ここでは、2分割のフィルタバンクを例に採っているので、累算器27及び第2のシフトレジスタ28は、2個になっているが、このようなポリフェーズ分解では累算器27及び第2のシフトレジスタ28の数は分割数Mに等しく、またポリフェーズ分解はM−1ごとに間引くことにより実現でき、フィルタバンク(FIRフィルタ)の総タップ数は基準LPFのタップ数と同じである。
【0054】以下、各部を具体的に説明する。第1のシフトレジスタ25は、連続して複数の信号の入力を受けて、それぞれ入力された信号を格納し、次の信号が入力されると、格納している信号を次の段の第1のシフトレジスタ25に出力するとともに、当該次の信号を格納するものである。乗算器26は、第1のシフトレジスタ25に入力される各々の信号と、それに対応するフィルタの伝達関数とを乗算するものである。
【0055】累算器27aは、奇数番目に位置する乗算器26からの信号の入力を受けて、これを累算し、第2のシフトレジスタ28aに出力するものである。また、累算器27bは、偶数番目に位置する乗算器26からの信号の入力を受けて、これを累算し、第2のシフトレジスタ28bに出力するものである。
【0056】つまり、累算器27a及び累算器27bは、乗算器26からの出力を一つおきに間引いて累算し、各々先に入力した信号から順番に、対応する第2のシフトレジスタ28a,28bに出力するようになっている。
【0057】そして、第2のシフトレジスタ28a,28bは、それぞれ累算器27aと累算器27bとから入力される信号を順次DFT部36に出力するものである。
【0058】また、本高度計のフィルタバンク35は、図6に示すようなものであっても構わない。図6は、本高度計のフィルタバンク35のもう一つの例を表す構成ブロック図である。本高度計のフィルタバンク35は、図6に示すように、レジスタ回路61と、乗算回路62と、累算回路63と、FIFO(First In First Out)64と、制御部65と、FIFO64が累算回路63からデータを読み出す順序を記憶して格納しているRAM66とから構成されているものであっても構わない。
【0059】以下、各部を具体的に説明するが、レジスタ回路61は図5の第1のシフトレジスタ25に、乗算回路62は乗算器26に、累算回路63は累算器27に、FIFO64は第2のシフトレジスタ28にそれぞれ対応している。
【0060】レジスタ回路61は、入力された信号を順次格納するものである。乗算回路62は、図5の乗算器26と同じ要領でレジスタ61に順次格納された信号と対応するフィルタの伝達関数とを乗算して、順次累算回路63に出力するものである。
【0061】累算回路63は、乗算回路62から入力される信号を累算してRAM66とFIFO64とにそれぞれ出力するものである。FIFO64は、RAM66に格納されているデータの読み出し順序に従って、累算回路63から入力される信号を読み出してDFT部36に出力するものである。制御部65は、各部を制御するものである。RAM66は累算回路63、FIFO64のデータの読み出し等の順序を割付けるメモリである。
【0062】このようなフィルタバンク35によれば、シフトレジスタ及び乗算器の数がサンプル数によらず一定となるので、回路規模を縮小できる効果がある。
【0063】本高度計によれば、周波数検出部にDFTフィルタバンクを使用することで、512ポイントのFFTで512分割のDFTフィルタバンクを用いることにより数MHzの帯域幅で100Hz〜数100Hz程度の分解能(数ftの高度分解能)が得られ、ポリフェーズ分解したFFTフィルタバンクを用いることにより回路規模を縮小しつつ、短い処理時間で、高精度の高度測定を行うことができる効果がある。
【0064】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、航空機から電波を大地に向けて発射し、電波が大地で反射されて返ってきた信号を処理することにより、航空機と大地間の高度を測定する電波高度計において、送信周波数を時間とともに直線的に変化する周波数変調器と周波数変調器の出力の一部を所定の周波数で送信するためのの搬送波発振器と搬送波発振器の出力を所定の電力に増幅する電力増幅器を設ける送信部と、送信部から発射され、反射された電波を受信する受信部において受信した電波と送信した電波との周波数差を検出する離散フーリエ変換処理で、周波数検出能力を向上させる目的でサンプル速度を変化させることにより帯域分割を行う帯域分割フィルタバンクを設ける電波高度計としているので、簡易なハードウエアを用いて、短い処理時間で、高精度の高度検出を行うことができる効果がある。
【0065】請求項2記載の発明によれば、送信部と受信部の周波数差を検出する周波数変換部と、周波数変換部からの出力を帯域制限する帯域通過フィルタもしくは低域通過フィルタと、前記フィルタからの入力されるアナログ信号をデジタル信号へ変換を行うA/D変換器と、A/D変換器からの信号の帯域分割を行う帯域分割フィルタバンクとを具備し、帯域分割フィルタバンクからの出力を高速フーリエ変換し、周波数差を検出して、航空機の高度を測定する請求項1記載の電波高度計としているので、簡易なハードウエアを用いて、短い処理時間で、高精度の高度検出を行うことができる効果がある。
【0066】請求項3記載の発明によれば、電波高度計のA/D変換器からの信号の帯域分割を行う帯域分割フィルタバンクは、前記A/D変換器からの入力信号を帯域分割を行う帯域分割フィルタを備え、帯域分割フィルタバンクからの出力を高速フーリエ変換もしくは離散フーリエ変換の処理を行い、周波数検出を行う請求項2記載の電波高度計としているので、簡易なハードウエアを用いて、短い処理時間で、高精度の高度検出を行うことができる効果がある。
【出願人】 【識別番号】000001122
【氏名又は名称】国際電気株式会社
【出願日】 平成9年(1997)11月28日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】船津 暢宏 (外1名)
【公開番号】 特開平11−160422
【公開日】 平成11年(1999)6月18日
【出願番号】 特願平9−327543