| 【発明の名称】 |
衛星測位補助システム |
| 【発明者】 |
【氏名】ロバート エリス リッチトン
【氏名】ジョヴァンニ ヴァンヌッチ
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| 【要約】 |
【課題】従来のシステムにおけるコストや制限の多くを回避して、ワイヤレス端末の位置を決定する。従来のワイヤレス端末よりも安価で、従来のワイヤレス端末よりも弱い信号を受信することができ、従来のワイヤレス端末よりもすばやく位置を決定することができるようなワイヤレス端末を実現する。
【解決手段】従来のワイヤレス端末に要求される信号獲得および信号処理のタスクを、ワイヤレス端末501と補助システム505の間で分割する。特に、従来のワイヤレス端末に通常要求される条件は補助システム505に移される。補助システム505は、ワイヤレス通信リンク504を通じてワイヤレス端末501に有用な情報を提供する。補助システム505は、衛星の天体暦に関する情報を獲得し、それを部分的に処理し、ワイヤレス端末501に有用な形式でそれをワイヤレス端末501へ送信する |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ナビゲーション衛星から信号を受信する衛星測位システム受信器と、前記信号に基づいてPRN同期評価値を生成するPRN同期評価器と、ワイヤレス通信リンクを通じて前記PRN同期評価値をワイヤレス端末へ送信する通信送信器とからなることを特徴とする衛星測位補助システム。 【請求項2】 前記ワイヤレス端末の粗位置評価値を生成する粗位置評価器をさらに有し、前記PRN同期評価値は前記信号および該粗位置評価値に基づくことを特徴とする請求項1に記載の補助システム。 【請求項3】 前記信号に基づいてドップラーシフト評価値を生成するドップラーシフト評価器をさらに有し、前記通信送信器は、前記ワイヤレス通信リンクを通じて前記ワイヤレス端末へ該ドップラーシフト評価値を送信することを特徴とする請求項1に記載の補助システム。 【請求項4】 前記信号に基づいて変調ビット系列を生成する復調器をさらに有し、前記通信送信器は、前記ワイヤレス通信リンクを通じて前記ワイヤレス端末へ該変調ビット系列を送信することを特徴とする請求項1に記載の補助システム。 【請求項5】 前記ワイヤレス端末へシステムタイミング信号を送信するタイミング源送信器をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の補助システム。 【請求項6】 前記ワイヤレス端末から前記ワイヤレス通信リンクを通じて部分的に処理された距離測定信号を受信する手段と、前記部分的に処理された距離測定信号に基づいて前記ワイヤレス端末の位置を決定する手段とをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の補助システム。 【請求項7】 前記通信送信器は、前記ワイヤレス通信リンクを通じて前記ワイヤレス端末へ前記ワイヤレス端末の位置を送信することを特徴とする請求項6に記載の補助システム。 【請求項8】 位置に基づくサービスに前記ワイヤレス端末の位置を使用する手段をさらに有することを特徴とする請求項6に記載の補助システム。 【請求項9】 衛星測位システム受信器により、ナビゲーション衛星から信号を受信するステップと、前記信号に基づいてPRN同期評価値を生成するステップと、ワイヤレス通信リンクを通じて前記PRN同期評価値をワイヤレス端末へ送信するステップとからなることを特徴とする衛星測位補助システム動作方法。 【請求項10】 前記ワイヤレス端末の粗位置評価値を生成するステップと、前記信号および該粗位置評価値に基づいて前記PRN同期評価値を生成するステップとをさらに有することを特徴とする請求項9に記載の方法。 【請求項11】 前記信号に基づいてドップラーシフト評価値を生成するステップと、前記ワイヤレス通信リンクを通じて前記ワイヤレス端末へ該ドップラーシフト評価値を送信するステップとをさらに有することを特徴とする請求項9に記載の方法。 【請求項12】 前記信号に基づいて変調ビット系列を生成するステップと、前記ワイヤレス通信リンクを通じて前記ワイヤレス端末へ該変調ビット系列を送信するステップとをさらに有することを特徴とする請求項9に記載の方法。 【請求項13】 前記ワイヤレス通信リンクを通じて前記ワイヤレス端末へタイミング信号を送信するステップをさらに有することを特徴とする請求項9に記載の方法。 【請求項14】 前記ワイヤレス端末から前記ワイヤレス通信リンクを通じて部分的に処理された距離測定信号を受信するステップと、前記部分的に処理された距離測定信号に基づいて前記ワイヤレス端末の位置を決定するステップとをさらに有することを特徴とする請求項9に記載の方法。 【請求項15】 前記ワイヤレス通信リンクを通じて前記ワイヤレス端末へ前記ワイヤレス端末の位置を送信するステップをさらに有することを特徴とする請求項14に記載の方法。 【請求項16】 位置に基づくサービスに前記ワイヤレス端末の位置を使用するステップをさらに有することを特徴とする請求項14に記載の方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、衛星測位システムに関し、特に、ナビゲーション衛星から送信される信号からワイヤレス端末がその位置を決定するのを支援する、通信による補助システムに関する。 【0002】 【従来の技術】GPS(Global Positioning System)のような衛星測位システムは、ワイヤレス端末が周知の方法でそのワイヤレス端末の位置を決定するために使用可能な信号を送信する衛星のコンステレーションからなる。一般に、各衛星によって送信される信号は、(1)衛星軌道データ、(2)システムタイミング、および(3)距離測定情報、という3つのタイプの情報を伝達する。ワイヤレス端末は、3個以上の衛星からこれらの信号を獲得することができると、周知のような三角測量によってその位置を決定することができる。図1は、従来の衛星測位システムの概略図である。 【0003】従来のワイヤレス端末は、ある程度の精度でその位置を決定することができるが、電離層および大気のゆらぎや送信信号自体のジッタにより、従来のワイヤレス端末は高精度でその位置を決定することができない。これらの要因の影響を軽減し、それにより、ワイヤレス端末がその位置を確認することができる精度を改善するために、例えばディファレンシャル(差分)GPS(DGPS)のような別の衛星測位システムが開発されている。図2は、ディファレンシャルGPSの概略図である。 【0004】当業者に周知のように、DGPSは、地上基準受信器205、衛星コンステレーション203およびワイヤレス端末201からなる。地上基準受信器205のいちは静止しており、従来の測量技術により正確に知られる。DGPSの基礎となる理論は、ワイヤレス端末201が地上基準受信器205の近傍(例えば50マイル以内)にあるとき、ワイヤレス端末201と地上基準受信器205は両方とも同じ電離層および大気のゆらぎならびに信号ジッタを受けると期待されるということにある。地上基準受信器205は、衛星コンステレーション203からの信号を用いてその位置を評価し、既知の正確な位置を用いて、評価した位置と既知の正確な位置の間の誤差を計算する。この誤差すなわち「差分」は、電離層および大気のゆらぎならびに信号ジッタによる、評価された位置の不正確さを表すベクトルである。ワイヤレス端末201は、従来の手段によりその位置を評価すると、地上基準受信器205から受信される差分ベクトルを用いて、電離層および大気のゆらぎならびに信号ジッタの影響を差し引く。 【0005】図3は、従来のTidget(登録商標)衛星測位システムの概略図である。Tidgetシステムにおけるワイヤレス受信器は、ワイヤレス端末の位置を計算しない。その代わりに、Tidgetシステムにおけるワイヤレス受信器は、次のような意味で、ワイヤレス中継器のように作用する。すなわち、ワイヤレス受信器は、衛星コンステレーションから信号を受信した後、その信号を処理せずにリモートの処理設備へ中継し、リモート処理設備は、その信号を用いて、Tidgetワイヤレス端末の位置を決定する。Tidgetシステムの利点は、ワイヤレス端末の位置を計算するのに必要となる高価な回路をワイヤレス端末から除くことによってワイヤレス端末のコストが削減されることにある。ワイヤレス端末が自己の位置を知っているよりも、リモート設備がワイヤレス端末の位置を知っているほうが有利である場合、Tidgetシステムは、実際に、ワイヤレス端末の位置をリモート設備に中継するという点で、有利である。 【0006】図4は、従来のTendler(登録商標)衛星測位システムの概略図である。このシステムにより構成されたワイヤレス端末は、衛星コンステレーションからその位置を決定するのに必要な回路と、決定された位置を、ワイヤレス通信システムを介して他者へ送信するワイヤレス電話送信器の両方を含む。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】衛星測位システムにおいてなされたこれらの進展にもかかわらず、いまだに制限が存在する。一般に、衛星コンステレーションからの信号の強度は、建物やその他の陰になる環境で強く減衰されるため、ワイヤレス端末が受信することができなくなる。さらに、ワイヤレス端末は、その位置を決定するのに必要とする信号を衛星から獲得するのに数分かかることもある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の実施例は、ナビゲーション衛星から送信される信号からワイヤレス端末がその位置を決定するのを支援することができる。特に、本発明の実施例により支援されるワイヤレス端末は、従来のワイヤレス端末よりも安価である。さらに、本発明の実施例により支援されるワイヤレス端末は、従来のワイヤレス端末よりも弱い信号を受信し使用することができる。さらに、本発明の実施例により支援されるワイヤレス端末は、従来のワイヤレス端末よりもずっとすばやくその位置を決定することができる。 【0009】本発明の実施例による補助システムは、通常はワイヤレス端末のみによって行われる信号獲得および信号処理のタスクを、ワイヤレス端末と補助システムの間で分割することにより、ワイヤレス端末を支援する。特に、従来のワイヤレス端末に通常要求される条件はこの補助システムに移される。補助システムは、ワイヤレス通信リンクを通じてワイヤレス端末に有用な情報を提供することができる。 【0010】衛星測位システムのコンステレーションにおける各衛星によって送信される各信号は、独立の獲得および独立の処理に対応した異なる2種類の情報を伝達するので、ワイヤレス端末と補助システムの間で信号獲得と信号処理のタスクを分割することが可能である。それらの2種類の情報とは、(1)距離測定情報、および(2)衛星の天体暦(ephemeris)に関する情報、である。 【0011】衛星の天体暦に関する情報は、受信器の位置にかかわらず、すべての受信器に対して同一である。これに対して、距離測定情報(これは、各衛星から受信器までの距離を受信器に対して示す。)は、位置に依存し、そのワイヤレス端末自体でしか受信することができない。従って、補助システムは、衛星の天体暦に関する情報を獲得し、それを部分的に処理し、ワイヤレス端末に有用な形式でそれをワイヤレス端末へ送信することによって、ワイヤレス端末を支援することができる。 【0012】補助システムが、ワイヤレス端末のために衛星の天体暦に関する情報を獲得することにより、ワイヤレス端末による信号獲得および信号処理の要求が削減される。さらに、ワイヤレス端末は、実際に、補助システムが部分的に処理した情報を用いることにより、距離測定信号を、それが弱いときでも、すばやく獲得することが支援される。 【0013】ワイヤレス端末が、ワイヤレス通信端末(例えば、セルラ電話機、携帯用データ入力装置など)の機能を提供することができる場合、本発明の実施例によれば、そのワイヤレス端末の位置を決定する回路を、比較的低コストで、ワイヤレス端末に追加することができる。 【0014】 【発明の実施の形態】図5に、本発明の実施例による衛星測位システムを示す。図示した衛星測位システムは、ワイヤレス端末501、衛星コンステレーション503、補助システム505およびタイミング源507からなる。衛星コンステレーション503は、周知のGPSであり、これについてはこれ以上説明しない。本発明に従って、他の衛星コンステレーションで動作するような本発明の実施例をどのように構成するかは、当業者には明らかである。 【0015】本実施例の主な目標は、従来のワイヤレス端末の信号獲得および信号処理の要求を削減して、本実施例によるワイヤレス端末が、従来のワイヤレス端末よりもすばやく、より弱い信号でも、その位置を決定することができるようにすることである。本実施例によれば、ワイヤレス端末501の信号獲得および信号処理の要求は、補助システム505を追加することにより削減される。特に、従来のワイヤレス端末がその位置を決定するのに必要とされる信号獲得および信号処理のタスクは、ワイヤレス端末501と補助システム505の間で分割される。 【0016】ワイヤレス端末501と補助システム505の間で信号処理タスクをどのように分割することができるかは、当業者には明らかである。信号処理タスクの好ましい分割を達成する必要に応じて、部分的に処理された信号情報は、これら2つの間で、ワイヤレス通信リンク504を通じて交換される。 【0017】衛星コンステレーション503における各衛星によって送信される各信号は、独立の獲得および独立の処理に対応した異なる2種類の情報を伝達するので、ワイヤレス端末501と補助システム505の間で信号獲得と信号処理のタスクを分割することが可能である。それらの2種類の情報とは、(1)距離測定情報、および(2)衛星の天体暦(ephemeris)に関する情報、である。具体的には、GPS信号は、例えば、セルラ電話機の無線信号が音声データで変調されるのと同様にして、ディジタル情報で変調される。このような情報は、対応する受信器によって検出され復号される。受信器によって復元された情報は、送信器によって信号上に変調された情報の正確な複製(ノイズ、歪みなどによる不要なエラーを除いては)であり、受信器の位置にかかわらず、すべての受信器に対して同一である。この情報を「衛星の天体暦に関する情報」という。 【0018】これに対して、測位システムでは、信号の正確なタイミングにも重要な情報がある。送信器は、何らかの正確な基準に従って、送信信号のタイミングを調整し、受信器によって受信される信号のタイミングが、送信器と受信器の間の距離に関する(従って、受信器の位置に関する)情報を伝達するようにしている。このような情報は、受信器ごとに異なり、受信器自体でしか利用可能でない。この情報を「距離測定情報」という。 【0019】例えば、コンステレーション503における各衛星は、両方の種類の情報を含む信号502をワイヤレス端末501および補助システム505の両方へ送信するので、衛星の天体暦に関する情報のうちの一部あるいは全部は、アンテナ553を通じて補助システム505によって獲得されるが、補助システム505によって獲得される距離測定情報は、補助システムアンテナ553の位置に関するものであって、ワイヤレス端末501の位置に関するものではない。しかし、補助システム505は、ワイヤレス端末501のおよその位置についての知識を有する(例えば、移動機が位置するセルおよびセクタの知識を通じて)ため、補助システム505は、この知識を、獲得した距離測定情報、および、衛星の天体暦情報と組み合わせて、ワイヤレス端末501の位置における距離測定情報の推定値を計算する。この推定値は、衛星の天体暦情報とともに、ワイヤレス通信アンテナ551を通じて、ワイヤレス端末501へ送信され、ワイヤレス端末501が距離測定情報を獲得し処理するのを支援する。 【0020】距離測定情報がワイヤレス端末501によって獲得されると、ワイヤレス端末501は、衛星天体暦情報および距離測定情報を用いて、その位置を決定することができる。あるいは、ワイヤレス端末501は、距離測定情報を補助システム505へ送信して、補助システム505が、ワイヤレス端末501の位置を決定することができる。 【0021】ワイヤレス端末501は、衛星の天体暦に関する情報の一部あるいは全部を獲得するタスクから解放されており、距離測定情報の推定値を提供されるので、その情報の推定値の事前の知識により距離測定情報を獲得し処理するという比較的容易なタスクを実行することのみを必要とする安価な技術で製造することができる。さらに、衛星天体暦情報は、距離測定情報と同じキャリア上に変調されるため、衛星の天体暦情報をワイヤレス端末501に提供することにより、ワイヤレス端末501は、アンテナ512を通じて受信される衛星信号から衛星の天体暦情報を除去することによって、従来のワイヤレス端末の動作には不適当な信号対雑音比の低いフェージング条件下でも、距離測定情報を獲得することが可能となる。 【0022】補助システム505は、地上設備、空輸設備、あるいは、地球周回軌道の人工衛星とすることが可能である。しかし、ディファレンシャルGPSの地上基準受信器とは異なり、補助システム505の位置は、静止している必要はなく、また、その正確な位置が既知である必要もない。 【0023】図6は、補助システム505の特徴的な構成要素のブロック図である。補助システム505は、タイミング信号受信器603、タイミング信号アンテナ552、粗位置評価器601、通信システムマネージャ617、GPS受信器605、GPS受信器アンテナ553、タイミング信号較正器607、PRN同期評価器609、復調器611、衛星可視性評価器613、衛星ドップラー評価器615、通信送信器619および通信アンテナ551からなる。 【0024】一般に、補助システム505は、そのGPS受信器を用いて、地平線上の各衛星から、C/A(Coarse Aquisition)符号を用いて周知のようにして距離測定情報および衛星の天体暦に関する情報の両方を取得する。P(Y)あるいはP符号を用いて本発明の実施例をどのように構成し使用するかは当業者には明らかである。距離測定情報および衛星天体暦情報を取得するプロセスで、補助システム505は、特に、(1)各衛星からのPRN同期(すなわち、各衛星によって送信されるPRN符号の正確なタイミング)、(2)各衛星のドップラーシフト、(3)いずれの衛星が地平線上にあるか、および(4)各衛星からの50bps変調ビットストリーム、を知る。その後、補助システム505は、ワイヤレス通信チャネルを通じて、ワイヤレス端末501へ、地平線上の各衛星について、(1)PRN同期の評価値、(2)ドップラーシフトの評価値、および(3)50bps変調ビットストリームを送信する。これらの情報をまとめて「航行メッセージデータ」ということにする。 【0025】補助システム505が、ある地理的領域を「セル」といういくつかの分割領域に分割したワイヤレス通信システムの一部である場合、補助システム505は、いずれのセルにワイヤレス端末501があるかを知っているため、そのおよその位置を数マイル以内の範囲で知っている。補助システム505は、ワイヤレス端末501のおよその位置を(例えば数マイル以内で)知っている場合、ワイヤレス端末501から見たPRN同期およびドップラーシフトを正確に評価することができる。 【0026】PRN同期評価値、ドップラーシフト評価値および50bps変調ビットストリームは壊れやすく、ワイヤレス端末501と補助システム505がGPSのC/A符号の数チップ以内の範囲で同期している場合にのみ有用であるため、ワイヤレス端末501および補助システム505は互いに1μs以内に同期される。これを実現するため、ワイヤレス端末501および補助システム505は両方とも、周知のようにして、独立のタイミング源507からタイミング同期信号を受信することができる。あるいは、補助システム505がタイミング源を有し、通信チャネルを通じてワイヤレス端末501へ同期信号を送信することも可能である。 【0027】例えば、補助システム505がCDMAワイヤレス通信システムの一部であり、ワイヤレス端末501がCDMA対応の場合、補助システム505およびワイヤレス端末501は両方とも1μs以内に同期され、タイミング源507は不要である。ワイヤレス端末501および補助システム505に対する同期をいかにして行うかは当業者には明らかである。 【0028】図6において、補助システム505がIS−95 CDMA通信システムの一部である場合、通信システムマネージャ617は、粗位置評価器601に対して、ワイヤレス端末501が位置するセルを通知する。さらに、例えばワイヤレス端末501が迷子によって運ばれているときには、通信システムマネージャ617は、ワイヤレス端末501を探索するプロセスを起動することができる。別の例として、ワイヤレス端末501からの(米国の)「911」非常時サービス通話に応じて、通信システムマネージャ617は、ワイヤレス端末501を探索し、非常時サービス職員をワイヤレス端末501の位置へ送る。位置に基づくサービスの別の例では、自動車が故障した人が、*TOWのようなコードをワイヤレス端末501に入力する。すると、ワイヤレス端末501は、*TOWを通信システムマネージャ617へ中継する。すると、通信システムマネージャ617は、ワイヤレス端末501の位置を確認し、ワイヤレス端末501と、そのワイヤレス端末501に最も近い牽引サービスとの間の通話を確立する。 【0029】粗位置評価器601は、通信システムマネージャ617からの情報を用いて、ワイヤレス端末501の位置の緯度および経度の評価値を生成する。この評価値は、単にワイヤレス端末501を含むセルあるいはセクタの中心の位置とすることも可能である。 【0030】タイミング信号受信器603は、タイミング源507が同期に必要なときに、ワイヤレス端末501によって受信されるのと同じタイミング源507からのタイミング信号を受信する。タイミング信号受信器603とタイミング源507の位置は、タイミング信号較正器607がタイミング源507とタイミング信号受信器603の間のタイミング信号遅延、および、タイミング源507とワイヤレス端末501の間のタイミング信号遅延を正確に決定することができるように、十分な精度で知られていなければならない。例えば、要求されるタイミング精度は、ワイヤレス端末501の位置の粗評価値に基づいて、1μsecである。あるいは、タイミング信号受信器603は、GPSコンステレーション503からタイミング信号を受信することも可能である。 【0031】GPS受信器605は、GPS受信器アンテナ553を通じて、地平線上の衛星コンステレーション503における各衛星から信号を受信し、各信号の正確な到着時刻(すなわち、そのPRN同期)を決定する。復調器611は、獲得した各信号を復調して、その50bps変調ビットストリームを回復する。PRN同期評価器609は、ワイヤレス端末501において見える各衛星からの各C/A符号信号の正確な到着時刻を予測し、これらの予測を用いて、それぞれのC/A符号信号の正しい逆拡散のためにワイヤレス端末501内のフィールド受信器によって使用されるPRN系列タイミングを評価する。理解されるべき点であるが、PRN同期評価器609はワイヤレス端末501における正確なPRN系列タイミングを決定することはできないが、良好な評価値(例えば、10〜20チップ以内で正確なもの)は、それがなければワイヤレス端末501が試行しなければならない試行PRN同期の回数を大幅に削減する。 【0032】衛星可視性評価器613は、受信した変調ビットストリームから衛星天体暦を抽出し、どの衛星がワイヤレス端末501の位置で見えるかを評価する。同様に、衛星ドップラー評価器615は、受信した変調ビットストリームから衛星天体暦情報を抽出し、どの衛星がワイヤレス端末501の位置で見えるかを評価する。通信送信器619は、衛星可視性評価値、各衛星のPRN同期評価値、各衛星のドップラーシフト評価値および各衛星の50bps変調ビットストリームを取り、地平線上の各衛星の通信チャネルを通じてワイヤレス端末501へ、(1)PRN同期の評価値、(2)ドップラーシフトの評価値、および(3)50bps変調ビットストリーム、を送信する。補助システム505をどのように構成し使用するかは当業者には明らかである。 【0033】図7は、ワイヤレス端末501の主な構成要素のブロック図である。ワイヤレス端末501は、端末コントローラ710、ユーザインタフェース720、通信送信器741、通信受信器751、フィールド受信器753、タイミング受信器755、デュプレクサ733およびアンテナ731からなり、図示のように相互接続されている。 【0034】必須ではないが、好ましくは、ワイヤレス端末501は、代表的なワイヤレス端末(例えば、セルラ電話機)のすべての機能を実行することができる。特に、ワイヤレス端末のユーザは、通信送信器741、通信受信器751および補助システム505を通じて双方向音声会話を行うことができる。 【0035】航行メッセージデータが補助システム505からワイヤレス端末501へ送信されるため、この航行メッセージデータは通信受信器751を通じてワイヤレス端末501によって受信される。通信受信器751は、この航行メッセージデータを端末コントローラ710に送る。続いて、端末コントローラ710は、この航行メッセージデータをフィールド受信器753に送る。 【0036】上記のように、ワイヤレス端末501は、同期の目的でシステムタイミングをも受信する。このタイミング信号は、タイミング源507から送信されると、タイミング受信器755を通じてワイヤレス端末501によって受信される。タイミング受信器755は、このタイミング信号を端末コントローラ710に送る。続いて、端末コントローラ710は、このタイミング信号をフィールド受信器753に送る。あるいは、タイミング信号は、補助システム505から送信されると(ワイヤレス端末501および補助システム505がCDMA通信システムの一部である場合のように)、通信受信器741によって受信される。続いて、通信受信器741は、このタイミング信号を端末コントローラ710に送る。続いて、端末コントローラ710は、このタイミング信号をフィールド受信器753に送る。 【0037】いずれの場合でも、フィールド受信器753は、衛星コンステレーション503から導出することを必要とせずに、必要なタイミング情報を受信する。さらに、フィールド受信器753は、地平線上の各衛星に対して、(1)PRN同期の評価値、(2)ドップラーシフトの評価値、および(3)50bps同期ビットストリームを、同じく衛星コンステレーション503からは直接いかなる情報も受信せずに、受信する。 【0038】また、ワイヤレス端末501は、フィールド受信器753を通じて、衛星コンステレーション503から、直接スペクトラム拡散C/A符号信号を受信する。 【0039】図8は、衛星コンステレーション503における1つの衛星からのC/A符号信号を処理するフィールド受信器753の主な構成要素のブロック図である。説明のために、図8では、フィールド受信器753の機能は、1つのC/A符号信号に作用する個別の機能ブロックとして示されている。当業者には明らかなように、本発明の多くの実施例では、フィールド受信器753は、複数の衛星からのC/A符号信号に同時に作用する適当にプログラムされた汎用マイクロプロセッサあるいはディジタル信号プロセッサである。また、当業者には明らかなように、図8の機能ブロックの多くは、変換技術により置換することができる。 【0040】図8において、SPSコントローラ821は、リード761から航行メッセージデータおよびタイミング同期情報を受信し、(1)PRN同期評価値をPRN符号生成器819へ、(2)ドップラーシフト評価値をドップラー補正809へ、および、50bps変調ビットストリームをミキサ815および位置計算器823へ、すべて適当に同期して、出力する。RFフロントエンド801は、周知のようにして、衛星からC/A符号信号を受信し、必要な帯域以外をフィルタにより除去し、IFと混合する。A/Dコンバータ803は、その混合信号を受け取り、1.023MChips/secのチップレートの2倍以上でサンプリングする。PRN符号生成器819は、1.023MChips/secでPRN符号系列の生成を開始する。このPRN符号系列の周期は、当業者に周知のように、1023チップである。PRN符号生成器819は、ドップラーシフト評価値を用いて、PRN符号系列チップレートのドップラーシフトを補正することもできるが、PRN符号系列のドップラーシフトは通常は非常に小さいので、これは常に必要なわけではない。PRN符号生成器819がいつドップラーシフトの補正を無視することができるかおよびできないかは、当業者には明らかである。 【0041】図8のA/Dコンバータ803に続くブロックによって実行される信号処理機能が、アナログ技術を用いた代替実施例においてどのように実行されるかは、当業者には理解されるところである。このような実施例では、フィールド受信器753は、A/Dコンバータ803が機能ブロック列の別の点に現われるであろうことを除いては、図8のものと同様のブロック図で表わされる。 【0042】理解されるべき点であるが、PRN同期評価値が正しいこと、あるいは、PRN符号生成器819からの最初のPRN符号系列が正確に同期していることの保証は不要である。PRN符号生成器819からのPRN符号系列が同期していないことがわかった場合(スペクトルアナライザ817によって判定される)、PRN符号生成器819は、周知のようにして、そのPRN同期評価値を1つの与えられた推測値として用いて、その評価値付近で同期位置を反復探索することにより、真の同期を求める。 【0043】ミキサ805は、PRN符号系列と、ディジタル化されたC/A符号信号を乗算し、逆拡散C/A符号をローパスフィルタ(LPF)807へ出力する。ローパスフィルタ807は、信号を低いレートでサンプリングすることができるように、信号の帯域幅を縮小する。これにより、ドップラー補正ブロック809は、毎秒のサンプル数が少なくともローパスフィルタ807の出力の正確な表現に必要なナイキストレート、すなわち、ローパスフィルタ807の出力によって占められる帯域幅の2倍になるように、ローパスフィルタ807から受信するサンプルをいくつかおきに無視することができる。この帯域幅は、信号において観測される最大ドップラーシフト(これは、ワイヤレス端末501に対する衛星の相対運動によって引き起こされる)を、50bps信号自体によって占められる帯域幅だけ増大させたものに等しい。例えば、ローパスフィルタ807の出力によって占められる帯域幅は8kHzであり、これは、16キロサンプル/sというナイキストレートに対応する。 【0044】ワイヤレス端末501に対する衛星の相対運動によって引き起こされるドップラーシフトは、次の2つの成分からなる。第1は、大地に対する衛星の相対運動によって引き起こされるドップラーシフト(その評価値は、航行メッセージデータに含まれる)であり、第2は、大地に対するワイヤレス端末501の相対運動(もしあれば)によって引き起こされるドップラーシフトである。ドップラー補正809は、ローパスフィルタ807から信号を受け取り、大地に対する衛星の相対運動による評価されたドップラーシフトの分を補正する。これは、周知のようにして、例えば、周波数変換技術によって達成される。この場合、局部発振器の周波数が、所望の補正を達成するように調整される。 【0045】ドップラー補正809の出力は、ローパスフィルタ811に送られる。ローパスフィルタ811は、さらに低いレートでのサンプリングができるように、信号の帯域幅をさらに縮小する。FIFO813は、ローパスフィルタ811から受信するサンプルをいくつかおきに無視することができる。無視されないサンプルは、少なくともナイキストレート(ローパスフィルタ811の出力によって占められる帯域幅の2倍に等しい)で生じなければならない。この帯域幅は、大地に対するワイヤレス端末501の相対運動によって引き起こされる最大ドップラーシフトを、50bps信号自体によって占められる帯域幅だけ増大させたものに等しい。例えば、ローパスフィルタ811の出力によって占められる帯域幅は500Hzであり、これは、1キロサンプル/sというナイキストレートに対応する。 【0046】ローパスフィルタ811の出力はFIFOメモリ813に送られる。FIFOメモリ813は、補助システム505が50bps変調ビットストリームを回復する間だけ信号を遅延させてから、SPSコントローラ821に転送する。一般に、FIFOメモリ813は、長くとも、数秒間だけ信号を遅延させればよい。FIFOメモリ813の出力はミキサ815に送られ、精密に同期した50bps変調ビットストリームと混合される。この混合動作は、さらに、50bps変調を除去することによって信号を逆拡散する。その結果、ミキサ815の出力は、もし信号が存在すれば(すなわち、PRN同期が正確であれば)、変調されていない信号キャリアとなる。 【0047】ミキサ813の出力はスペクトルアナライザ817に送られる。スペクトルアナライザ817は、例えば、周知のようにして、離散フーリエ変換を実行する。ミキサ813の出力が純粋なシヌソイドである場合(これは、スペクトルアナライザ817からのスパイク状のスペクトルで示される)、これは、PRN符号生成器819が、衛星からのC/A符号信号と完全に同期していることを意味する。ミキサ813の出力が純粋なシヌソイド以外である場合(これは、スペクトルアナライザ817からのスパイク状のスペクトル以外のもので示される)、これは、PRN符号生成器819が、衛星からのC/A符号信号と同期しておらず、さらに同期を試みなければならないことを意味する。ここで説明したのとは異なる技術によりスペクトル分析を実行する方法も当業者には明らかである。それは、結果は同じであるが、ミキサ815の出力における狭帯域成分の有無を検出するものである。 【0048】重要な点であるが、PRN符号生成器が衛星からのC/A符号信号と同期している場合、これは、位置計算器823が距離測定情報(すなわち、衛星からワイヤレス端末501まで信号が伝わるのにかかる時間)を計算することができるということを意味する。さらに、位置計算器823は、(1)PRN符号生成器819からのPRN符号同期、(2)SPSコントローラ821からの変調ビットストリーム、および(3)スペクトルアナライザ817からのPRN符号同期時刻、を知っているので、周知のようにして、ワイヤレス端末501の位置を計算することができる。 【0049】次に、ワイヤレス端末501の位置は、位置計算器823から、端末コントローラ710および通信送信器741に出力される。通信送信器741は、通信チャネルを通じて補助システム505にそれを送信する。すると、補助システム505は、位置に基づくサービスにおいて、そのワイヤレス端末501の位置を使用することができる。 【0050】図9は、本発明の一実施例による図5の補助システムおよびワイヤレス端末の動作の流れ図である。 【0051】図10は、本発明のもう1つの実施例による図5の補助システムおよびワイヤレス端末の動作の流れ図である。 【0052】 【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によれば、従来のシステムにおけるコストや制限の多くを回避して、ワイヤレス端末の位置を決定することができる。特に、本発明の実施例は、従来のワイヤレス端末よりも安価である。さらに、本発明の実施例は、従来のワイヤレス端末よりも弱い信号を受信し使用することができる。さらに、本発明の実施例は、従来のワイヤレス端末よりもすばやくその位置を決定することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】596077259 【氏名又は名称】ルーセント テクノロジーズ インコーポレイテッド 【氏名又は名称原語表記】Lucent Technologies Inc. 【住所又は居所原語表記】600 Mountain Avenue,Murray Hill, New Jersey 07974−0636U.S.A.
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)9月7日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】三俣 弘文
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| 【公開番号】 |
特開平11−160412 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月18日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−252833 |
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