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【発明の名称】 集積回路試験装置、及び集積回路試験方法
【発明者】 【氏名】角田 泰信

【要約】 【課題】本発明の課題は、集積回路試験において、従来生じていた無駄時間を、接触試験を行うことにより排除し、集積回路試験の作業効率を向上することを可能にすることである。

【解決手段】試験装置本体1は、IC試験用外部機器2より送信された、試験ボード24上に搭載された被試験集積回路の搭載情報に応じて、該被試験集積回路の試験ボード24上における接触試験を実施し、接触不良の被試験集積回路がある場合は、該被試験集積回路の搭載やり直しをIC試験用外部機器2に対して送信し、それを受けたIC試験用外部機器は、該被試験集積回路の搭載をやり直す。搭載をやり直し、試験ボード上の集積回路が正常に搭載された状態で、データ処理装置11は、集積回路の動作試験プログラムを実行する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】被試験集積回路を複数搭載し、外部から入力される各種試験信号に従って、当該各被試験集積回路の動作試験を行うとともに、この試験により該各被試験集積回路からの応答信号を外部に出力するための試験用ボードと、この試験用ボードから前記複数の被試験集積回路の搭載情報を取得して出力する制御手段と、を備えた試験用外部機器と、前記制御手段により出力される前記搭載情報に応じて、前記各種試験信号を設定して前記試験用ボードに出力して、前記複数の被試験集積回路の動作試験を行わせるとともに、前記試験用ボードから出力される応答信号に基づいて当該各被試験集積回路の良否を判定する試験装置本体と、から構成された集積回路試験装置において、前記試験装置本体は、前記制御手段により送信される前記搭載情報に応じて、前記試験用ボードに搭載された複数の被試験集積回路の接触試験を行うための接触試験信号を設定して当該試験用ボードに出力し、この接触試験により該試験用ボードから出力される応答信号に基づいて、当該各被試験集積回路のボード上における接触不良の有無を検出し、接触不良の被試験集積回路を検出しない場合は、前記動作試験を続けて行わせ、また、接触不良の被試験集積回路を検出した場合は、前記制御手段に対して当該被試験集積回路の搭載やり直しを要求することを特徴とする集積回路試験装置。
【請求項2】被試験集積回路を複数搭載した試験用ボードから、当該被試験集積回路の搭載情報を取得するステップと、この取得した搭載情報に応じて、外部から入力される各種試験信号を設定して前記試験用ボードに出力して、前記複数の被試験集積回路の動作試験を行うステップと、前記試験信号により前記試験用ボードから出力される応答信号に基づいて当該各被試験集積回路の良否を判定するステップと、を行う集積回路試験方法において、前記取得した搭載情報に応じて、前記試験用ボードに搭載された複数の被試験集積回路の接触試験を行うための接触試験信号を設定して当該試験用ボードに出力するステップと、この接触試験により該試験用ボードから出力される応答信号に基づいて、当該各被試験集積回路のボード上における接触不良の有無を検出するステップと、この接触不良の検出ステップにおいて、接触不良の被試験集積回路を検出しない場合は、前記動作試験を続けて行い、また、接触不良の被試験集積回路を検出した場合は、当該被試験集積回路の搭載をやり直すステップと、を行うことを特徴とする集積回路試験方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集積回路試験装置、及び集積回路試験方法に係り、詳細には、集積回路を集積回路試験装置を利用して試験する際、実体的な動作試験をする前に、試験用ボード上の被試験集積回路の接触試験を行い、集積回路の不要な再搭載及び再試験を省くことを可能にする、集積回路試験装置、及び集積回路試験方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、様々な電子機器に用いられる回路のIC(Integrated Circuit:集積回路)化が急速に進められてきた。しかし、集積回路は大量生産時に多少の特性のばらつきが生じやすいため、集積回路の試験を行う集積回路試験装置が用いられていた。
【0003】このような集積回路試験装置においては、より容易に、かつ、短時間で試験を行うことが求められる。即ち、特性を試験するために、多くの手間と時間を要してしまうと、集積回路の製造工程が増し、製造コストの増大を招いてしまう。このため、多数の集積回路を同時に試験することが可能な集積回路試験装置が利用されるようになった。
【0004】集積回路試験装置は、試験装置本体が備えるテストヘッドに接続される試験ボードに搭載された複数の集積回路に対して試験を行い、試験装置本体の他に、試験対象となる集積回路の試験ボードへの搭載や、「良」、「不良」といった試験結果に基づいて試験対象の集積回路を自動的に分類、収納するためのIC試験用外部機器が用いられる。
【0005】図3は、従来の集積回路試験装置における試験装置本体とIC試験用外部機器との間で実行される試験処理の流れを示すフローチャートである。
【0006】IC試験用外部機器は、まず、試験装置本体に対して試験の開始を要求するとともに、試験装置本体のテストヘッドに接続される試験ボード上に複数の集積回路を搭載する(ステップ1)。
【0007】IC試験用外部機器が試験装置本体の試験ボード上に試験対象となる集積回路を搭載し終えると、試験装置本体はIC試験用外部機器に対して、集積回路の搭載場所や搭載個数等に関する搭載情報の提供を要求する(ステップ2)。
【0008】搭載情報の提供の要求を受けたIC試験用外部機器は、試験装置本体に対し、集積回路の搭載情報を送信する(ステップ3)。
【0009】試験装置本体は集積回路の搭載情報を受信すると、試験装置本体に備えられるデータ処理装置において搭載情報を分析し、分析結果に応じて試験プログラムを実行し、試験ボード上の集積回路の試験をする(ステップ4)。
【0010】集積回路の試験結果は、「良」あるいは「不良」のいずれかである。データ処理装置は、試験結果を分析し(ステップ5)、被試験集積回路の中に一つも「不良」と判定された集積回路を見出さない場合は、その試験結果をIC試験用外部機器に送信する(ステップ9)。
【0011】また、この試験結果を分析する過程(ステップ5)において、データ処理装置が、被試験集積回路の中に一つでも「不良」と判定された集積回路を見出した場合は、その「不良」と判定された集積回路の試験ボードへの搭載は完全なものでない、即ち、「接触不良」の状態にあるとみなし、その後、データ処理装置は、IC試験用外部機器に対して、接触不良とみなされた集積回路の搭載やり直しを要求する(ステップ6)。
【0012】そして、搭載やり直しの要求を受けたIC試験用外部機器は、「接触不良」の集積回路の搭載をやり直し(ステップ7)、搭載やり直しが終了したことを試験装置本体に送信すると、試験装置本体内のデータ処理装置は、再度同じ内容の試験プログラムを実行して試験を実施する(ステップ8)。
【0013】その後、データ処理装置は、試験結果をIC試験用外部機器に送信する(ステップ9)。
【0014】試験結果を受けたIC試験用外部機器は、集積回路の試験結果である「良」、「不良」に応じて試験対象となった集積回路を分類し、IC試験用外部機器が備える集積回路収納部へ収納する(ステップ10)。
【0015】以上の処理が終了すると、一回に行われる集積回路の試験は終了する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の方法で集積回路の試験を実施した場合、一度目の試験結果が「不良」であると判定された集積回路は、その後必ず「接触不良」とみなされ、搭載をやり直している。従って、搭載をやり直す集積回路の中には、実際の搭載状態が正常であって、集積回路自体が「不良」であるという可能性もあり、このような場合においても、本来不必要な同じ内容の試験が再度実施されているので、搭載やり直し及び二度目の試験時間が、無駄に費やされているといった問題を生じている。
【0017】また、n個の集積回路を同時に試験した場合、一度目の試験で一つでも「不良」と判定されたものがあればその「不良」の集積回路のみが搭載やり直し及び二度目の試験を行うが、「良」と判定された集積回路に対しては、搭載のやり直し及び二度目の試験を実施しないにもかかわらず、最終的な結果が出るまでに同じ時間を費やすことになる。つまり、「良」と判定された集積回路に対しては、最大で述べn×(T2+Td) …(1)
の時間(T2:二回目の試験時間、Td:搭載のやり直しにかかる時間)が無駄に費やされていることになる。
【0018】本発明の課題は、上記問題点を解決する為、集積回路試験において、試験対象の集積回路の搭載をしてから搭載のやり直しが必要であると判定するまでに費やされる時間を短縮することによって、集積回路の試験に要する時間を短縮し、集積回路試験の作業効率の向上が可能な集積回路試験装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、被試験集積回路を複数搭載し、外部から入力される各種試験信号に従って、当該各被試験集積回路の動作試験を行うとともに、この試験により該各被試験集積回路からの応答信号を外部に出力するための試験用ボードと、この試験用ボードから、前記複数の被試験集積回路の搭載情報を取得して出力する制御手段と、を備えた試験用外部機器と、前記制御手段により出力される前記搭載情報に応じて、前記各種試験用信号を設定して前記試験用ボードに出力して、前記複数の被試験集積回路の動作試験を行わせるとともに、前記試験用ボードから出力される応答信号に基づいて当該各被試験集積回路の良否を判定する試験装置本体と、から構成された集積回路試験装置本体において、前記試験装置本体は、前記制御手段により送信される前記搭載情報に応じて、前記試験用ボードに搭載された複数の被試験集積回路の接触試験を行うための接触試験信号を設定して当該試験用ボードに出力し、この接触試験により該試験用ボードから出力される応答信号に基づいて、当該各被試験集積回路のボード上における接触不良の有無を検出し、接触不良の被試験集積回路を検出しない場合は、前記動作試験を続けて行わせ、また、接触不良の被試験集積回路を検出した場合は、前記制御手段に対して当該被試験集積回路の搭載やり直しを要求することを特徴とする構成とした。
【0020】請求項1記載の発明によれば、前記試験用外部機器と、前記試験装置本体とから構成された集積回路試験装置において、前期試験装置本体は、前記制御手段により送信される前記搭載情報に応じて、前記試験用ボードに搭載された複数の被試験集積回路の接触試験を行うための接触試験信号を設定して当該試験用ボードに出力し、この接触試験により該試験用ボードから出力される応答信号に基づいて、当該各被試験集積回路のボード上における接触不良の有無を検出し、接触不良の被試験集積回路を検出しない場合は、前記動作試験を続けて行わせ、また、接触不良の被試験集積回路を検出した場合は、前記制御手段に対して当該被試験集積回路の搭載のやり直しを要求する。
【0021】請求項2記載の発明は、被試験集積回路を複数搭載した試験用ボードから、当該被試験集積回路の搭載情報を取得するステップと、この取得した搭載情報に応じて、外部から入力される各種試験信号を設定して前記試験用ボードに出力して、前記複数の被試験集積回路の動作試験を行うステップと、前記試験信号により前記試験用ボードから出力される応答信号に基づいて当該各被試験集積回路の良否を判定するステップと、を行う集積回路試験方法において、前記取得した搭載情報に応じて、前記試験用ボードに搭載された複数の被試験集積回路の接触試験を行うための接触試験信号を設定して当該試験用ボードに出力するステップと、この接触試験により該試験用ボードから出力される応答信号に基づいて、当該各被試験集積回路のボード上における接触不良の有無を検出するステップと、この接触不良の検出ステップにおいて、接触不良の被試験集積回路を検出しない場合は、前記動作試験を続けて行い、また、接触不良の被試験集積回路を検出した場合は、当該被試験集積回路の搭載をやり直すステップと、を行うことを特徴とする。
【0022】この請求項2記載の発明によれば、被試験集積回路を複数搭載した試験用ボードから、当該被試験集積回路の搭載情報を取得するステップと、この取得した搭載情報に応じて、外部から入力される各種試験信号を設定して前記試験用ボードに出力して、前記複数の被試験集積回路の動作試験を行うステップと、前記試験信号により前記試験用ボードから出力される応答信号に基づいて当該各被試験集積回路の良否を判定するステップと、を行う集積回路試験方法において、前記取得した搭載情報に応じて、前記試験用ボードに搭載された複数の被試験集積回路の接触試験を行うための接触試験信号を設定して当該試験用ボードに出力し、この接触試験により該試験用ボードから出力される応答信号に基づいて、当該各被試験集積回路のボード上における接触不良の有無を検出し、接触不良の被試験集積回路を検出しない場合は、前記動作試験を続けて行い、また、接触不良の被試験集積回路を検出した場合は、当該被試験集積回路の搭載をやり直す。
【0023】従って、被試験集積回路の試験ボード上における接触不良の試験を行うことが可能であり、接触試験の結果の判定から接触不良の被試験集積回路がある場合は当該被試験集積回路を搭載し直し、その後、動作試験を行うので、接触不良でない集積回路に対して、二度同じ内容の動作試験を行う必要がなく、また、集積回路自体が「不良」であって搭載状態は正常である集積回路の搭載をやり直す必要がないので、試験開始から集積回路の搭載やり直しが必要であると判定されるまでに費やされる時間が短縮され、よって、集積回路の試験に要する時間は短縮され、集積回路試験の作業の効率を向上させることが可能である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図1、図2を参照して本発明に係る集積回路試験装置の一実施の形態を詳細に説明する。
【0025】まず、構成を説明する。
【0026】図1は、本実施の形態における集積回路試験装置の試験装置本体1とIC試験用外部機器2の概略構成を示すブロック図である。
【0027】試験装置本体1は、試験プログラムにより制御されて動作するデータ処理装置11と、IC試験用外部機器2との通信を行う外部機器制御部12と、試験対象の集積回路が搭載される試験ボード24と接続されるテストヘッド13とを備える。
【0028】また、IC試験用外部機器2は、試験装置本体1との通信を行う制御部22と、試験対象の集積回路が直接搭載される試験ボード24と、集積回路が分類収納される集積回路収納部21と、集積回路収納部21及び試験ボード24に試験対象の集積回路を運ぶICローダー23とを備える。
【0029】試験装置本体1とIC試験用外部機器2とは、試験装置本体1側の外部機器制御部12とIC試験用外部機器2側の制御部22を介して、互いに集積回路の搭載情報や試験結果等に関しての通信を行っている。
【0030】外部機器制御部12は、IC試験用外部機器2との間で通信を行うほか、IC試験用外部機器2から受信したデータをデータ処理装置11に出力し、また、データ処理装置が行う試験や分析の結果等を検出する。
【0031】また、データ処理装置11は、図示しない入力装置から入力された試験プログラムに応じて試験信号の設定を行い、試験ボード24に搭載された集積回路に対して試験を実施するよう、テストヘッド13に試験信号を出力し、また、試験信号に対する集積回路からの応答信号を検出する。
【0032】更に、データ処理装置11は、試験ボード24上の集積回路の搭載情報や接触試験の結果、試験プログラムの実行結果等の分析を行って、分析結果を外部機器制御部12に送信する。
【0033】テストヘッド13は、データ処理装置11から試験信号を受信して、試験ボード24に搭載された集積回路に試験信号を供給して試験を行い、試験信号に集積回路から応答される応答信号をデータ処理装置11に出力する。
【0034】制御部22は、試験装置本体1との間での通信を行い、試験の開始要求や集積回路の搭載に関する情報を試験装置本体1へ送信する。また、試験装置本体1から受信した、集積回路の搭載や搭載やり直しの信号、試験実行結果の分析を行い、分析の結果に応じてICローダー23を動作させる。
【0035】試験ボード24は、試験装置本体1のテストヘッド13と電気的に接続されており、試験ボード24上に搭載されている集積回路は、ここでテストヘッド13からの試験信号を受けて試験される。
【0036】ICローダー23は、試験をするための集積回路を試験ボード24に運び、制御部22から搭載やり直しの信号を受けた場合は、搭載をやり直す。また、試験の実行結果に応じて試験ボード24上の集積回路を集積回路収納部21へ運ぶ。試験対象となる集積回路の試験ボード24への搭載や、集積回路収納部21への収納等に関する制御は制御部22によって行われている。
【0037】次に、動作を説明する。
【0038】図2は、本発明における集積回路試験装置の試験装置本体1とIC試験用外部機器2との間で行われる通信のフローチャートである。
【0039】IC試験用外部機器2は、まず試験装置本体1に対して試験の開始を要求するとともに、試験装置本体1のテストヘッド13に接続される試験ボード上に複数の集積回路を搭載する(ステップS1)。
【0040】IC試験用外部機器2が試験ボード24に試験対象となる集積回路を搭載し終えると、外部機器制御部12はIC試験用外部機器2に対して、集積回路の搭載場所や搭載個数等に関する搭載情報の提供を要求する(ステップS2)。
【0041】搭載情報の提供の要求を受けた制御部22は、外部機器制御部12に対し、集積回路の搭載情報を送信する(ステップS3)。
【0042】外部機器制御部12は、集積回路の搭載情報を受信すると、データ処理装置11に該搭載情報を出力し、データ処理装置11は、搭載情報を分析して、分析結果に応じた接触試験の信号を設定し、テストヘッド13へ出力する。テストヘッド13は接触試験の信号に応じて、試験ボード24上の集積回路の接触試験を行う(ステップS4)。
【0043】接触試験とは、試験ボード24に搭載された試験対象となる集積回路が試験ボード24上に正常に搭載されているかという内容の試験である。
【0044】そして、データ処理装置11は、接触試験が終了すると、接触試験の信号に対する集積回路からの応答信号を分析して、一つでも接触不良の集積回路があるかという判断を行う(ステップS5)。
【0045】判断の結果、接触不良の集積回路がある場合は、外部機器制御部12に対し、接触試験の結果を出力し、外部機器制御部12は、制御部22に対し接触不良の集積回路の搭載のやり直しを送信する(ステップS6)。
【0046】ICローダー23は、制御部22からの搭載やり直しの信号を検知して、接触不良の集積回路の搭載やり直しを行い(ステップS7)、搭載やり直しが終了すると、制御部22から外部機器制御部12へ、搭載やり直しが終了したことを示す信号が送信される。
【0047】搭載やり直し終了の信号を受信した外部機器制御部12は、図示しない入力装置から入力された試験プログラムを実行することを、データ処理装置11に対して出力し、データ処理装置11は、試験プログラムに応じた試験信号を設定し、テストヘッド13に試験信号を出力する。テストヘッド13は試験信号に応じて、試験ボード24上の集積回路を試験する(ステップS8)。
【0048】ステップS5において、接触不良の集積回路がないと判断された場合は、「集積回路の搭載やり直し」の処理を経ずに、そのまま試験プログラムの実行に入る。
【0049】そして、試験プログラムが終了すると、データ処理装置11は、テストヘッド13からの応答信号を検出して実行結果を得る。その実行結果は外部機器制御部12を介し制御部22に送信される(ステップS9)。
【0050】ICローダー23は制御部22に送信された試験プログラム実行結果(「良」若しくは「不良」)に応じて、試験ボード24上の集積回路を分類し、集積回路収納部21へ収納する(ステップS10)。
【0051】以上の処理が終了すると、1回に行われる集積回路試験が終了する。
【0052】この実施の形態で、n個の集積回路を同時に試験を行った場合、a個の接触不良が発生したとすると、通信にかかる時間を考慮に入れなければ、無駄時間は延べ(n−a)×Td …(2)
であり、従来の集積回路試験と比較して、無駄時間が少なくなっていることがわかる。
【0053】上記の本発明の実施の形態としての集積回路試験装置によれば、試験ボード24に搭載された集積回路の試験の過程を、接触試験とそれ以外の試験に分け、試験プログラムの実行前に接触試験をし、その結果、接触不良と判断されたものを再搭載してから試験プログラムの実行へ移行するので、接触不良以外の理由で集積回路の搭載やり直しをする必要がなくなり、また、同じ試験プログラムを二度実行する必要もなくなる。従って、集積回路試験に要する時間のうち、試験開始から集積回路の搭載やり直しが必要と判断されるまでの時間を短縮することが可能であり、その結果、集積回路試験全体に要する時間が短縮され、集積回路試験の作業効率を向上させることが可能になる。
【0054】以下で、n個の集積回路を同時に試験した場合の平均試験時間を示す。
【0055】集積回路の同時測定数をn、全ての試験プログラム実行時間をTt、無駄時間をTv、外部機器に搭載やり直しを要求する確率をPとすると一つの集積回路当りの平均試験時間Tは、T=(Tt+P×Tv)/n …(3)
で表される。
【0056】これより、従来の技術でのn個の集積回路を同時に試験した場合の平均試験時間T1は、一つの集積回路あたり接触不良を起こさない確率をPc、一つの集積回路あたり良品である確率をPp、搭載やり直しにかかる時間をTdとするとP=1−Pcn ×Ppn …(4)
Tv=Tt+Td …(5)
となり、(3)式より平均試験時間T1は、 T1={Tt+(1−Pcn ×Ppn )×(Tt+Td)}/n …(6)
となる。
【0057】それに対して、改善後はP=1−Pcn …(7)
Tv=Td …(8)
であるから、(3)式より平均試験時間をT2とすると、 T2={Tt+(1−Pcn )×Td}/n …(9)
となる。
【0058】(6)、(9)式より、外部機器に搭載やり直しを要求する確率Pは、従来は1−Pcn ×Ppn であったのに対し、改善後には1−Pcn となっている。これより、n(同時測定数)が大きくなればその差はさらに増え、T1(従来の平均試験時間)に対するT2(本実施の形態における平均試験時間)の比率が大きくなる。
【0059】無駄時間Tvは従来はTt+Td …(5)であったのに対し、改善後はTd…(8)となっている。つまり、無駄時間Tvに関してはTtだけ短縮されている。
【0060】
【発明の効果】請求項1及び2記載の発明によれば、被試験集積回路の試験ボード上における接触不良の試験を行うことが可能であり、接触試験の結果の判定から接触不良の被試験集積回路がある場合は当該被試験集積回路を搭載し直し、その後、動作試験を行うので、接触不良でない集積回路に対して、二度同じ内容の動作試験を行う必要がなく、また、集積回路自体が「不良」であって搭載状態は正常である集積回路の搭載をやり直す必要がないので、試験開始から集積回路の搭載やり直しが必要であると判定されるまでに費やされる時間が短縮され、よって、集積回路の試験に要する時間は短縮され、集積回路試験の作業の効率を向上させることが可能である。
【出願人】 【識別番号】000117744
【氏名又は名称】安藤電気株式会社
【出願日】 平成10年(1998)3月19日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司 (外1名)
【公開番号】 特開平11−271396
【公開日】 平成11年(1999)10月8日
【出願番号】 特願平10−70432