| 【発明の名称】 |
検査治具 |
| 【発明者】 |
【氏名】小黒 寿
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| 【要約】 |
【課題】装着された半導体素子の各端子と基板の端子との接触面に不所望なせん断力を作用させることなく圧力を半導体素子の各端子に均等に加える事ができ、しかも、被検査物を簡単に検査治具に装着できるとともに、高密度の端子を有する半導体素子についても容易に試験を行うことができること。
【解決手段】スライド部材26の開口部26wを通じて位置決め部材32の開口部32aに装着された半導体素子24が、スライド部材26の係合片40cが支持軸30の連結部30cに係合されることによって、押圧体28Aおよび28Bの当接部28aおよび28bにより押圧されるもの。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内部に電子回路を有する被検査物の端子に電気的に接続される接点、および、入力信号が入力されるとともに出力信号が送出される入出力部を有する基板と、前記被検査物の被押圧面部に対して略平行な平面上に前記基板上の被検査物装着部に近接または離隔可能に配され、該被検査物装着部に装着された前記被検査物の端子と前記基板の接点とを接触させるべく、該被押圧面部に所定の圧力をもって当接する当接部を有する押圧部材と、前記被検査物装着部に連通する開口部を有し該被検査物装着部に対して近接もしくは隔離可能に、前記押圧部材を支持する支持部材と、装着されるべき前記被検査物が通過する開口部を前記被検査物装着部に対向する部位に有し前記押圧部材における当接部に対向する部位の両端部が該被検査物における被押圧面部に対して略平行に移動可能に支持され、前記被検査物の被押圧面部に対して該当接部を選択的に加圧状態もしくは解放状態とするスライド部材と、を具備して構成される検査治具。 【請求項2】 前記押圧部材が相対向して互いに近接または離隔可能に配される一対の押圧体からなることを特徴とする請求項1記載の検査治具。 【請求項3】 前記基板の接点と前記被検査物の端子との間に配され該基板の接点および該被検査物の端子に対応して設けられる接続部を有し、該接続部を介して前記端子と前記接点とを選択的に導通状態とする選択導電基板を加えて備えることを特徴とする請求項1記載の検査治具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、内部に電子回路を有する被検査物における電子回路の非破壊試験に用いられる検査治具に関する。 【0002】 【従来の技術】電子機器などに実装される半導体集積回路は、実装される以前の段階で、さまざまな試験が行われその潜在的欠陥が除去される。その試験は、熱的および機械的環境試験などに対応した電圧ストレス印加、高温動作、高温保存などにより非破壊的に実施される。そのさまざまな試験のうちで初期動作不良集積回路の除去に有効とされる試験としては、高温条件のもとで一定時間の動作試験を行うバーンイン試験が行われている。 【0003】このバーンイン試験に用いられる検査治具4は、例えば、図7及び図8に示されるように、フレーム6上に配され所定の試験電圧が供給されるとともに被検査物からの短絡等をあらわす異常検出信号を送出する入出力部2Aを有するプリント配線基板2と、プリント配線基板2上における所定の位置に配され被検査物としての半導体集積回路が収容される、例えば、表面実装型のQFP型の半導体素子12が装着される収容部を有する被検査物収容部材10と、半導体素子12の上面に当接し所定の圧力で押圧する当接部8aを有し、被検査物収容部材10の上部を覆うカバー部材8と、カバー部材8および被検査物収容部材10双方に係合しカバー部材8を被検査物収容部材10に固定するフック部材16とを含んで構成されている。 【0004】カバー部材8の一端部は、被検査物収容部材10の一方の端縁部に設けられる支持軸10aにより回動可能に支持され被検査物収容部材10に連結されている。これにより、カバー部材8は、フック部材16が被検査物収容部材10に対し非係合状態とされるとき、被検査物収容部材10に対して開閉可能に支持されることとなる。 【0005】また、カバー部材8の内面側部分における半導体素子12に対向する部分には、半導体素子12の外殻に当接し所定の圧力で下方に向けて押圧する当接部8aが設けられている。 【0006】被検査物収容部材10の内部に装着される略正方形状の半導体素子12における各辺からそれぞれ四方に伸びる各端子は、プリント配線基板2の各接続端子2aに当接されて位置決めされている。また、各接続端子2aにおける半導体素子12の端子に接触する部分は円弧状に形成され弾性を有している。 【0007】さらに、各接続端子2aは、図示が省略されるプリント配線網を介して入出力部2Aに接続されている。これにより、カバー部材8が被検査物収容部材10の収容室を覆うとき、半導体素子12における各端子に所定の付勢力が作用されるもとで、半導体素子12の端子とプリント配線基板2における各接続端子2aとが電気的に導通状態とされることとなる。 【0008】かかる構成のもとで、半導体素子12が被検査物収容部材10の内部に装着され、かつ、カバー部材8が閉状態とされてフック部材16が係合され半導体素子12の端子とプリント配線基板2における各接続端子2aとが導通状態とされるとき、所定の試験電圧がプリント配線基板2の入出力部2Aに供給されて例えば、バーンイン試験が行われることとなる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】上述のように半導体素子12における各端子に所定の付勢力が作用されてその各端子の先端とプリント配線基板2における各接続端子2aとが接触される場合、カバー部材8は、上述のように被検査物収容部材10に対して開閉可能に支持されているので先ず、カバー部材8の当接部8aの端縁部が半導体素子12の被押圧面部としての上面の一部に当接され、次に、カバー部材8の当接部8aにおける残りの当接面が半導体素子12の上面に当接されることがある。このような場合、その当接部8aの一部が半導体素子12の外殻に偏って当接されることにより、付勢力が各端子に均等に作用しないのでせん断力が半導体素子12の端子とプリント配線基板2の各接続端子2aとの接触面に作用せしめられ半導体素子12の端子を傷つける場合があるとともに安定した導通状態が得られない場合がある。 【0010】また、半導体素子12を被検査物収容部材10に装着する際、その装着作業の簡便化の観点からカバー部材8の開閉動作を伴うことなく、半導体素子12を簡単に被検査物収容部材10に装着することが望まれる。 【0011】さらに、半導体素子12の端子の高密度化に伴い、円弧状に形成され弾性を有している各端子2aをプリント配線基板2に微少な相互間隔をもって設けることも容易ではなく、製造コストも嵩むこととなる。 【0012】以上の問題点を考慮し、本発明は、内部に電子回路を有する被検査物における電子回路の非破壊試験に用いられる検査治具であって、装着された半導体素子の各端子と基板の端子との接触面に不所望なせん断力を作用させることなく圧力を半導体素子の各端子に均等に加える事ができ、しかも、被検査物を簡単に検査治具に装着できるとともに、高密度の端子を有する半導体素子についても容易に試験を行うことができる検査治具を提供することを目的とする。 【0013】 【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するために、本発明に係る検査治具は、内部に電子回路を有する被検査物の端子に電気的に接続される接点、および、入力信号が入力されるとともに出力信号が送出される入出力部を有する基板と、被検査物の被押圧面部に対して略平行な平面上に基板上の被検査物装着部に近接または離隔可能に配され、被検査物装着部に装着された被検査物の端子と基板の接点とを接触させるべく、被押圧面部に所定の圧力をもって当接する当接部を有する押圧部材と、被検査物装着部に連通する開口部を有し被検査物装着部に対して近接もしくは隔離可能に、押圧部材を支持する支持部材と、装着されるべき被検査物が通過する開口部を被検査物装着部に対向する部位に有し押圧部材における当接部に対向する部位の両端部が被検査物における被押圧面部に対して略平行に移動可能に支持され、被検査物の被押圧面部に対して当接部を選択的に加圧状態もしくは解放状態とするスライド部材と、を備えて構成される。 【0014】また、押圧部材が相対向して互いに近接または離隔可能に配される一対の押圧体からなるものであってもよい。 【0015】さらに、基板の接点と被検査物の端子との間に配され基板の接点及び被検査物の端子に対応して設けられる接続部を有し、接続部を介して端子と接点とを選択的に導通状態とする選択導電基板を加えて備えるものであってもよい。 【0016】 【発明の実施の形態】図6は、本発明に係る検査治具に一例の全体構成を概略的に示す。図6においては、所定の試験電圧が供給されるとともに被検査物からの短絡等をあらわす異常検出信号を送出する入出力部20Aを有するプリント配線基板20と、プリント配線基板20上における所定の位置に縦横に複数個配され被検査物としての半導体素子が装着される収容室を有する被検査物収容部材22とを含んで構成されている。 【0017】被検査物としての半導体素子24は、例えば、ウエハーに形成された複数の半導体集積回路がダイシングの工程を経てそれぞれ分割されて得られた略正方形のチップとされる。 【0018】半導体素子24において後述する選択導電基板34に対向する面には、選択導電基板34の端子部に接続されるべき電極が全周にわたって複数個形成されている。 【0019】被検査物収容部材22は、図2に示されるように、プリント配線基板20上における所定の位置に配されプリント配線基板20の各端子部にそれぞれ接続される入出力端子部36Aを有する基台36と、基台36の上部に形成される凹部36aの内部に配される基板部35における入出力端子部36Aと半導体素子24の各電極とを選択的に導通状態とする選択導電基板34と、基台36の上部及び選択導電基板34の上面に載置され、半導体素子24の各電極の選択導電基板34の端子部に対する位置合わせを行うとともに半導体素子24を収容する位置決め部材32と、位置決め部材32の上面に摺動可能に配され半導体素子24の各電極を選択導電基板34の端子部に対して押圧させる当接部28aを有し選択的に位置決め部材32の開口部32aに対し近接もしくは隔離する状態をとる押圧体28Aと、位置決め部材32の上面に押圧体28Aに相対向して配され押圧体28Aと協働して半導体素子24の各電極を選択導電基板34の端子部に対して押圧させる当接部28bを有し選択的に位置決め部材32の開口部32aに対し近接もしくは離隔する状態をとる押圧体28Bと、押圧体28Aおよび押圧体28Bを、案内部材38を介して半導体素子24に対して当接させ加圧する状態、もしくは、半導体素子24に対する加圧力を解放する状態とするスライド部材26とを含んで構成されている。 【0020】基台36において、例えば、黄銅、ベリリュウム銅、もしくは、金で作られる入出力端子部36Aの一端は、例えば、図5に示されるように、基台36の凹部36a内に設けられる基板部35の表面部に到達されている。入出力端子部36Aは凹部36aの全内周縁部を取り囲むように設けられている。入出力端子部36Aの各端子は、所定の相互間隔、例えば、約1.27mm間隔で縦横に複数個配列されて設けられている。 【0021】また、基板部35における中央部には、選択導電基板34の端子部に接触される電極群35Bが選択導電基板34の端子部に対応して設けられている。電極群35Bにおける各電極は、図示が省略される導体を通じて各入出力端子部36Aに接続されている。これにより、入出力端子部36Aからの信号が電極群35Bを通じて選択導電基板34の端子部に供給され、また、選択導電基板34の端子部からの信号が電極群35Bを通じて入出力端子部36Aに送出されることとなる。 【0022】基板部35における四隅には、それぞれ、後述する位置決め部材32の位置を規制するとともに後述する案内部材38の移動の案内をする支持軸30が設けられている。円柱状の支持軸30は、図2に示されるように、基台36に固定される案内部30aと、スライド部材26に選択的に係合される被係合部30cと、案内部30aと被係合部30cとを連結する連結部30bとから構成されている。連結部30bの直径は、案内部30a及び被係合部30cの直径に比して小なるものとされる。 【0023】樹脂材料で薄板状に作られた選択導電基板34における略中央部には、押圧されることにより選択的に導通状態とする端子部34aが半導体素子24の電極、および、基板部35の電極群35Bに対応して配されている。 【0024】選択導電基板34の端子部43aは、複合導電材料、例えばシリコーンゴムと金属粒子からなるもので作られ設けられている。複合導電材料としては、異方性導電ゴムが用いられる。異方性導電ゴムは、その厚み方向に導電性を有し平面に沿った方向には導電性を有しない材料である。また、異方性導電ゴムには、導電部が絶縁性を有するゴムの中に分散している分散タイプと、導電部が部分的に複数個偏在している偏在タイプがあり、いずれのタイプが用いられてもよい。端子部34aがこのような異方性導電ゴムで作られることにより半導体素子24の各端子と端子部34aとが面接触により接続されるので接触不良が回避されるとともに半導体素子24の電極との接触による損傷が回避されることとなる。 【0025】なお、選択導電基板34は、上述の例においては基台36ごとに1個設けられているが、かかる例に限られることなく、各基台36が互いに連結されるもとで、複数個の基台36に跨って1個設けられるように構成されてもよい。 【0026】選択導電基板34における四隅には、それぞれ、図5に示されるように、支持軸30の案内部30aが所定の隙間をもって嵌合される透孔34bが設けられている。このように選択導電基板34が支持軸30により位置規制されることにより、選択導電基板34における端子部34aの基板部35の電極群35Bに対する位置決めが適切に行われることとなる。 【0027】選択導電基板34の上面部に載置される位置決め部材32は、図2に示されるように、半導体素子24が収容される略正方形状の開口部32aが中央部分に設けられている。開口部32aは、半導体素子24がその周縁部と半導体素子24の外周面との間に所定の隙間を持って嵌め合わされるように形成されている。また、位置決め部材32における四隅には、支持軸30の案内部30aが嵌合される透孔32bが選択導電基板34の透孔34bに対応して設けられている。これにより、収容された半導体素子24の電極の選択導電基板34の端子部34aに対する位置決めが適切に行われることとなる。 【0028】また、位置決め部材32の開口部32aの周縁部の上部には、図2および図3に示されるように、後述する押圧体28Aを摺動可能に案内する溝32gaと、押圧体28Bを摺動可能に案内する溝32gbとが相対向して形成されている。 【0029】案内部材38は、図2に示されるように、互いに平行な上面部および下面部を有している。案内部材38における位置決め部材32の開口部32aに対向する位置には、後述するスライド部材26の開口部26wを介して外気に連通する開口部38aが設けられている。案内部材38の位置決め部材32に当接する面側における開口部38aの周縁には、凹部38dが設けられている。凹部38dは、図2に示されるように、案内部材38の両端部に連通している。 【0030】案内部材38における四隅には、それぞれ、支持軸30が嵌合される透孔38bが設けられている。また、相対向する透孔38b間には、それぞれ、図3に示されるように、ビスBS2の先端がそれぞれ嵌め合わされる雌ねじ部38fが相対向して設けられている。 【0031】また、案内部材38におけるスライド部材26が摺接される面には、開口部38aを挟んで後述する押圧体28Bに連結される操作ピン42Bのフランジ部42bが摺接される溝38gb、および、後述する押圧体28Aに連結される操作ピン42Aのフランジ部42aが摺接される溝38gaが凹部38dが伸びる方向に沿って形成されている。溝38gaおよび溝38gbは、それぞれ、操作ピン42Bのフランジ部42bの厚さに等しい深さを有している。溝38gaおよび溝38gbは、それぞれ、操作ピン42Aおよび42Bがそれぞれ貫通される透孔38hに連通している。 【0032】平板状の押圧体28Aは、金属材料、例えば、アルミニウム合金材料で作られ、図2および図4に示されるように、位置決め部材32に対向する面側に当接部28aを有している。また、押圧体28Bは、位置決め部材32に対向する面側に当接部28bを有している。押圧体28Bの先端には、押圧体28Aの一端部に選択的に係合する係合部28dが設けられている。 【0033】押圧体28Aの他端部の略中央部には、操作ピン42Aの一端がその表面に垂直となるように連結されている。押圧体28Bの他端部の略中央部には、操作ピン42Bの一端がその表面に垂直となるように連結されている。 【0034】これにより、操作ピン42Aおよび操作ピン42Bのそれぞれの他端が操作される場合、操作ピン42Aおよび操作ピン42Bが、それぞれ、図4に示される矢印OPA、OPBの示す方向に移動され、即ち、互いに離隔せしめられるとき、押圧体28Aおよび28Bは、図4に二点鎖線で示されるように、それぞれ、溝38gaおよび溝38gbに案内され互いに離隔する方向に移動せしめられる。従って、位置決め部材32の開口部32aと開口部38aおよび26wとが連通することとなる。 【0035】一方、操作ピン42Aおよび操作ピン42Bが互いに近接せしめられるとき、図4に実線で示されるように、それぞれ、溝38gaおよび溝38gbに案内され互いに近接する方向に移動せしめられ、その結果、押圧体28Bの係合部28dが押圧体28Aの一端部に重ね合わせられて係合されることとなる。これにより、位置決め部材32の開口部32aと開口部38aおよび26wとの間が、押圧体28Aおよび28Bにより遮蔽せしめられるとともに、開口部32aに装着された半導体素子24が当接部28aおよび28bにより当接されることとなる。 【0036】案内部材38の上面部には、スライド部材26が図1において上下方向に沿って所定の距離内において摺動可能に設けられている。スライド部材26は、耐熱性プラスチック材料であるPES(ポリエチレンスルホン)樹脂、PEI(ポリエチレンイミド)樹脂、もしくは、PPS樹脂などで、平板状に作られている。スライド部材26には、図1において上下方向に伸びる長孔26dが案内部材38における各雌ねじ部38fに対応する位置に、それぞれ設けられている。各長孔26dの周縁部には、ビスBS2の頭部が摺動可能に係合される段部26eが形成されている。また、スライド部材26には、各支持軸30の係合部30cに対応して係合孔40がそれぞれ長孔26dに対して略平行に設けられている。 【0037】係合孔40は、図1に示されるように、支持軸30の係合部30cが収容される長孔40aと、支持軸30の連結部30bが挿入される切欠部40bと、支持軸30の係合部30cを保持する係止片40cとから構成されている。 【0038】係止片40cの一端部側には、支持軸30の係合部30cが貫通される透孔40dが設けられている。係止片40cは、透孔40dの周縁部に連なって形成されている。 【0039】係止片40cは、支持軸30の連結部30bがその切欠部40bに係合されるとき、図1に実線で示されるように、スライド部材26の移動方向を上下方向に沿うように規制するとともに、選択導電基板34の弾性力に基づく付勢力によって押圧体28Aおよび28Bを位置決め部材32および基台36に対して固定することとなる。その際、半導体素子24は、押圧体28Aおよび28Bの当接部28aおよび28bの協働により下方に向けて加圧されることとなる。 【0040】さらに、スライド部材26においては、操作ピン42Bの他端が貫通される長孔46aが図1に示されるように、案内部材38の透孔38hが設けられる位置よりも所定距離上方に移動した位置に、溝38gbに沿って設けられている。長孔46aの他端は、溝38gbの伸びる方向に対して略直交する方向に伸びる長孔46bに連通している。また、操作ピン42Aの他端が貫通される長孔48aが開口部26wを挟んで長孔46aと同一直線上に設けられている。長孔48aの他端は、溝38gaの伸びる方向に対して略直交する方向に伸びる長孔48bに連通している。 【0041】スライド部材26が図1に二点鎖線で示されるように、図1の矢印ULの示す方向に移動されて支持軸30の連結部30bがその切欠部40bに非係合状態とされ透孔40dに配されるとき、スライド部材26および案内部材38は、選択導電基板34の弾性力に基づく付勢力によって図2に二点鎖線で示される位置まで上昇せしめられる。これにより、スライド部材26は案内部材38に対して離隔可能となるとともに、操作ピン42Aおよび42Bは、それぞれ、図1に二点鎖線で示されるように、長孔48aおよび46a内に配される。押圧体28Aおよび28Bは、解放状態とされ、操作ピン42Aおよび42Bの他端が操作されることにより、透孔38hに案内されて互いに離隔可能とされる。 【0042】一方、操作ピン42Aおよび42Bが操作されて、押圧体28Aおよび28Bが互いに係合した状態において、スライド部材26が図1の矢印ULの示す方向とは反対方向に移動されるとき、操作ピン42Aおよび42Bは、長孔48bおよび46b内に配されるので長孔48bおよび46bの内壁により移動が規制されロック状態となる。 【0043】かかる構成のもとで、半導体素子24の試験を行うにあたっては、先ず、スライド部材26が、位置決め部材32および基台36に対して離隔可能な状態、押圧体28Aおよび28Bが解放状態とされて互いに離隔状態とされるとき、半導体素子24が、図2に示されるように、開口部26wおよび38aを通じてその外周部が位置決め部材32の開口部32aに挿入されることにより位置決めされて選択導電基板34上に装着される。その際、半導体素子24の各電極は、選択導電基板34の各端子部34aにそれぞれ当接されている。 【0044】次に、操作ピン42Aおよび42Bが互いに近接する方向に操作されることにより、押圧体28の係合部28dと押圧体28Aの一端とが係合され、押圧体28Aおよび28Bの当接部28aおよび28bが、それぞれ、半導体素子24の上面に当接される。 【0045】続いて、スライド部材26が支持軸30により案内されるもとで、さらに下方に向けて押圧され、かつ、スライド部材26が案内部材38の上面部において、図1に二点鎖線で示される位置から実線で示される位置まで移動される。これにより、スライド部材26の各係止片40cが、各支持軸30の連結部30bに係合される。スライド部材26は、選択導電基板34の弾性力に応じた支持軸30の係合部30c相互の摩擦力によって案内部材38上に保持されることとなる。その際、半導体素子24の電極が所定の圧力で選択導電基板34の各端子部34aに対して加圧される状態が維持されることとなる。 【0046】従って、半導体素子24が位置決め部材32の開口部32aに装着されてから半導体素子24の電極が選択導電基板34の各端子部34aに対して加圧されるまでの一連の工程中において、押圧体28Aおよび28Bが半導体素子24の各電極に対して略鉛直方向に沿って均等に加圧され、かつ、スライド部材26が案内部材38の上面部に設置されることにより、スライド部材26の各係止片40cが各支持軸30の係合部30cに係合されるので半導体素子24の各電極と選択導電基板34の各端子部34aとの間には、不所望なせん断力が作用しないこととなる。その結果、選択導電基板34の各端子部34a及び半導体素子24の電極が損傷することが回避されることとなる。 【0047】また、半導体素子24の上面に均等に圧力が作用されることとなるので半導体素子24の各電極を介して選択導電基板34の各端子部34bに加わる押圧力が均等に付与され、その結果、各電極及び各端子部34bと基板35の入出力端子部36Aとの間が導通状態とされることとなる。異方性導電ゴムで作られた端子部を有する選択導電基板34が用いられることにより高密度の端子を有する半導体素子についても容易に試験を行うことができる。 【0048】そして、所定の雰囲気中において、プリント配線基板20の入出力部29Aを介して試験電圧が供給されて試験が行われる。また、入出力部20Aから得られる出力信号に基づいて図示が省略される診断装置により半導体素子24の潜在的欠陥が判断されることとなる。 【0049】なお、上述の例においては、スライド部材26は図1に示すように左右方向に沿った往復動により支持軸30の係合部30cに対して選択的に係合状態もしくは非係合状態がとられるように構成されているが、必ずしもこのように構成される必要はなく、例えば、支持軸30の係合部30cに対応する円弧状の長孔がスライド部材26に設けられるもとで、スライド部材26が順方向もしくは逆方向の回転せしめられることにより支持軸30の係合部30cに対して選択的に係合状態もしくは非係合状態がとられるように構成されてもよい。 【0050】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明に係る検査治具によれば、押圧部材が被検査物の被押圧面部に対して略平行な平面上に基板上の被検査物装着部に近接または離隔可能に配され、また、スライド部材が、装着されるべき被検査物が通過する開口部を被検査物装着部に対向する部位に有し押圧部材における当接部に対向する部位の両端部が被検査物における被押圧面部に対して略平行に移動可能に支持され、被検査物の被押圧面部に対して当接部を選択的に加圧状態もしくは解放状態とするので装着された半導体素子の各端子と基板の端子との接触面に不所望なせん断力を作用させることなく均等に圧力を半導体素子の各端子に加えることができ、しかも、開口部を通じて被検査物を基板上の被検査物装着部に装着できるのでスライド部材を取り外すことなく被検査物を簡単に検査治具に装着できる。 【0051】また、基板の接点と被検査物の端子との間に配され基板の接点及び被検査物の端子に対応して設けられる接続部を有し、接続部を介して端子と接点とを選択的に導通状態とする選択導電基板が備えられる場合においては、高密度の端子を有する半導体素子についても容易に試験を行うことができるという利点を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004178 【氏名又は名称】ジェイエスアール株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月24日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】谷 義一 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−271394 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月8日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−76122 |
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