トップ :: G 物理学 :: G01 測定;試験




【発明の名称】 IC試験装置
【発明者】 【氏名】清川 敏之

【要約】 【課題】恒温槽によって加熱されたICをICソケットに接触させ試験を行なうIC試験装置において、試験中のICの温度低下を安価な構成で実現する。

【解決手段】ICソケットの上部に被試験ICの品種毎に交換して使用するソケットガイドが設けられ、このソケットガイドに恒温槽に形成した開口部分の周縁に装着した熱伝導率が高い材料で形成した枠体を接触させ、この枠体に加熱ヒータ及び温度センサを装着し、枠体を所定の温度に加熱し、その熱をソケットガイドに伝達して試験中のICに熱を伝える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被試験ICを電気的に試験装置に接続するテストヘッドと、このテストヘッドの上部に配置された電気配線板と、この電気配線板の上面に搭載され端子が上記電気配線板の絶縁板を通じて電気配線板の裏面に形成された電気配線に接続されたICソケットと、このICソケットを開口部分に配置し、このICソケットに熱ストレスを与えた状態のICを運び込むIC搬送装置を内蔵した恒温槽と、上記ICソケットを取囲んで装着され上記IC搬送装置を上記ICソケットにガイドするソケットガイドとを具備して構成されるIC試験装置において、上記恒温槽の開口部分の周縁に熱伝導体で形成した枠体を装着すると共に、この枠体に加熱ヒータと温度センサを装着し、この枠体を上記ソケットガイドに熱的に結合させて上記ICソケットに装着されるICの温度の低下を阻止する構造としたことを特徴とするIC試験装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は各種の半導体集積回路素子、特にロジック回路或はアナログ回路等を内蔵した半導体集積回路素子(以下ICと称す)を試験するIC試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図2にこの発明で対象とするIC試験装置の構成の一例を示す。この種のIC試験装置は試験装置を格納したメインフレームMINと、このメインフレームMINから引き出されたケーブルKBの先端に接続されたテストヘッドTSHと、このテストヘッドTSHに被試験ICを自動的に装着し、試験終了後はテストヘッドから排出する動作を実行するハンドラHANDとによって構成される。
【0003】ハンドラHANDは主にICを真空吸着ヘッドによって吸着してX−Y方向に自在に走行してICを任意の位置に搬送するIC搬送装置によって構成されるが、このIC搬送装置は恒温槽TEPの内部に実装され、被試験ICに所定の温度の熱ストレスを与えて試験を行なっている。テストヘッドTSHは上面にICソケットSKを具備し、このICソケットSKを恒温槽TEPに形成した開口部分WINに臨ませて配置し、ハンドラHANDはこの開口部分WINを通じて被試験ICをICソケットSKに装着し、また排出させる作業を行なう。
【0004】図3にICソケット部分の詳細構造を示す。ICソケットSKの上部にはハンドラHANDがICをICソケットSKに運び込むとき、真空吸着ヘッド(特に図示しない)の位置をガイドして正確にICをICソケットSKに装着するためのソケットガイドSKGが設けられる。つまり、このソケットガイドSKGには上向にガイドピンPNが突出して設けられ、このガイドピンPNにIC搬送装置の真空吸着ヘッドの一部が係合し、真空吸着ヘッドに吸着したICをICソケットSKの位置にガイドする。
【0005】ICソケットSKの端子TANはICソケットSKの底面板と、電気配線板PBの絶縁板を貫通し、電気配線板PBの裏側に形成されプリント配線導体PLに半田付される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図3に示したように、ICソケットSKの端子TANはテストヘッドTSHを構成する電気配線板PBの裏側に接続される。テストヘッドTSHの内部は室温であるから、この部分で放熱し、端子TANは恒温槽TEPの温度より低い温度になる。このため恒温槽TEPで加熱されて運ばれて来たICが、ICソケットSKの端子TANに接触すると、ICの温度が低下を始める不都合が生じる。特に被試験ICの規模が大きくなるに伴って試験に要する時間も長くなる傾向にあるから、試験終了時点ではICの温度が大きく低下してしまい、試験の条件から外れてしまう不都合が起きるおそれがある。
【0007】このため従来は図3に示すように、ソケットガイドSKGに加熱ヒータHEと温度センサSTとを装着し、温度センサSTの検出信号によってソケットガイドSKGの温度が一定となったように制御し、ソケットガイドSKGを加熱することによってICソケットSKに装着したICの温度が低下することを阻止する構造としている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ソケットガイドSKGはICの形状毎、つまり品種毎に交換され試験すべきICの形状毎に用意しなければならない。このため、従来のようにソケットガイドSKGに加熱ヒータHE及び温度センサSTを装着する構造にすると、各品種毎に用意する各ソケットガイドSKGは高価なものとなり利用者にとって経済的な負担が大きくなる欠点がある。
【0009】この発明の目的はICソケットに装着したICの温度の低下を阻止する機能を維持しながらICの品種毎に用意しなければならないソケトガイドから加熱ヒータを温度センサを除去し、ソケットガイドを安価に提供することができる構造としたIC試験装置を提案するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明では被試験ICを電気的に試験装置に接続するテストヘッドと、このテストヘッドの上部に装着された電気配線板と、この電気配線板の上面に搭載され端子が電気配線板の絶縁板を通じて電気配線板の裏面に形成された電気配線に接続されたICソケットと、このICソケットを開口部分に配置しICソケットに熱ストレスを与えた状態のICを運び込むIC搬送装置を内蔵した恒温槽と、ICソケットを取囲んで装着されIC搬送装置をICソケットにガイドするソケットガイドとを具備して構成されるIC試験装置において、恒温槽の開口部分の周縁に熱伝導体で形成した枠体を装着し、この枠体に加熱ヒータと温度センサを装着し、この枠体をソケットガイドに熱的に結合させてICソケットに装着されるICの温度の低下を阻止する構造としたIC試験装置を提案するものである。
【0011】この発明の構成によれば恒温槽の開口部分に装着した枠体が加熱ヒータによって一定温度に加熱され、この熱がソケットガイドに伝達され、ソケットガイドが枠体の温度に近い温度に維持されるから、ソケットガイドに加熱ヒータを装着したと等価な温度分布を得ることができる。よって、ソケットガイドに加熱ヒータを装着しないにも係わらず、ICソケットに装着したICの温度の低下を阻止することができ、ソケットガイドを安価に提供できる利点が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1にこの発明の一実施例を示す。図3と対応する部分には同一符号を付して示す。この発明では恒温槽TEPの開口部分WINの縁に例えば鉄、アルミニウムのように熱伝導率が高い材料で構成した枠体11を装着する。この枠体11は恒温槽TEPを構成する断熱材で形成される壁部材12に形成した開口部分に嵌込まれ、枠体11の内周が恒温槽TEPの開口部分WINを構成する。
【0013】枠体11に加熱ヒータHEと温度センサSTを装着し、枠体11を所定の温度に加熱する。枠体11には熱伝導率が高い弾性体から成る緩衝材13を通じてソケットガイドSKGを接触させ、枠体11からソケットガイドSKGに熱を伝達する。従ってソケットガイドSKGは加熱ヒータが装着されないにも係わらず、枠体11の温度にほぼ近い温度に加熱される。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば枠体11を通じてソケットがイドSKGを加熱する構造としたから、ソケットガイドSKGには加熱ヒータ及び温度センサを装着しなくて済む。従ってICの品種毎に用意しなければならない各ソケットガイドを安価に提供することができ、利用者の経済的な負担を軽減できる利点が得られる。
【出願人】 【識別番号】390005175
【氏名又は名称】株式会社アドバンテスト
【出願日】 平成10年(1998)3月23日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】草野 卓 (外1名)
【公開番号】 特開平11−271389
【公開日】 平成11年(1999)10月8日
【出願番号】 特願平10−73951