| 【発明の名称】 |
短絡事故検出方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】秋山 岳夫
【氏名】田村 公良
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| 【要約】 |
【課題】短絡事故を短時間に検出し短絡電流抑制装置,半導体遮断器などの動作開始までの時間を短縮させる。
【解決手段】系統電圧の電圧実値を検出し(1〜4)、ローパスフィルタ5を通すことにより系統電圧に含まれる高調波歪みを除去し、このローパスフィルタ出力とバッファ6で保存した1mSec前のデータの比をとり電圧の時間変化率(電圧変動率)を求め、この電圧変動率を設定値(0.05)と比較して短絡事故に基づく電圧低下を検出する。上記高調波歪みを除去により、事故と判断するのに十分な電圧低下量を小さくできるので、小さな設定値(0.05)で電圧低下検出が可能となり、従来数mSecかかっていた短絡検出時間を数100uSecに短縮できた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 系統電圧を検出し、その系統電圧をローパスフィルタを通すことにより系統電圧に含まれる高調波歪を除去し、前記ローパスフィルタ出力の時間変化率を求め、その変化率が所定の大きさ以上になったとき事故と判断することを特徴とする短絡事故検出方法。 【請求項2】 請求項1において、前記検出した系統電圧は、電圧実効値であることを特徴とする短絡事故検出方法。 【請求項3】 請求項1又は2において、前記ローパスフィルタは、バターワース形2次ローパスフィルタであることを特徴とする短絡事故検出方法。 【請求項4】 請求項1又は2又は3において、前記時間変化率は、前記ローパスフィルタの出力とバッファで保存した所定時間前のローパスフィルタの出力との比として求めることを特徴とする短絡事故検出方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、短絡事故による電圧降下を瞬時に検出して短絡電流を抑制又は遮断するための短絡事故検出方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】電力系統において、短絡事故が発生すると、短絡電流により電圧が低下する。この電圧低下を瞬時に検出して短絡電流抑制装置を動作させて短絡電流を抑制、または半導体遮断器等を動作させて事故区間を解列して短絡事故による電圧低下が健全区間に波及するのを防止している。 【0003】上記電圧低下の検出は、検出した電圧又は三相全波整流値、あるいは各相電圧を2乗し加算した値を設定値と比較して検出している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、系統電圧に存在する高周波歪みのために、事故と判断するのに十分な電圧低下量を小さくすることができない。そのため、上記のような電圧低下検出方法では短絡事故が発生してから限流動作が開始されるまでに数mSecの時間がかかっており、停電状態がこれだけの時間継続することになる。 【0005】コンピュータなどのエレクトロニクス機器は、瞬時の電圧低下に対して脆弱であるので、短絡事故は速やかに検出して短絡電流抑制装置による短絡電流の限流動作を行い電圧降下を抑制するか、半導体遮断器等により事故区間を解列する必要がある。 【0006】この発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、従来方式より短時間で短絡事故を検出して、短絡電流抑制装置や遮断器を動作させることができる短絡事故検出方法を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】この発明は、系統電圧を検出し、その系統電圧をローパスフィルタを通すことにより系統電圧に含まれる高調波歪を除去し、このローパスフィルタの出力とバッファで保存した所定時間前のローパスフィルタ出力との比としてローパスフィルタ出力の時間変化率(電圧変動率)を求め、その変化率が所定の大きさ以上になったとき短絡事故発生と判断するものである。 【0008】 【発明の実施の形態】この発明の短絡事故検出方法を図1を用いて説明する。 【0009】図1において、1は検出されたRS,TS系統相間電圧Vrs,Vtsを相電圧Vr,Vs,Vtに変換する相電圧演算部、2r,2s,2tはそれぞれ相電圧Vr,Vs,Vtの絶対値を求める絶対値演算部、3はこの相電圧絶対値から三相全波整流値を演算する最大値演算部、4はこの三相全波整流値にπ/6を乗じ電圧実効値を出力する電圧実効値演算部。 【0010】5は上記電圧実効値に含まれている系統電圧に存在する高調波分を除去するカットオフ周波数100Hz(系統周波数50Hzの場合)のバターワース形2次ローパスフィルタ、6はこのローパスフィルタからのデータを1mSec保存するバッファ、7はこのバッファからのデータNをローパスフィルタ5の出力Dで割って電圧の時間変化率(電圧変動率)を出力する電圧変動率演算部。 【0011】8は上記電圧変動率と1との差を取る減算器、9は減算器8の出力から電圧変動率の絶対値を演算する絶対値演算部、10はこの電圧変動率の絶対値が5%以上であるか否かを判断し、yesの場合、短絡電流抑制装置への限流動作開始指令、又は、半導体遮断器などへの遮断開始指令を出力する短絡事故判定部である。 【0012】この発明は上記のように、系統電圧の実効値を線間電圧から求め、ローパスフィルタを通すことにより系統電圧に存在する高調波歪みの影響を除去し、電圧変動率を求めているので、事故と判断する電圧低下量(変動率)を従来方式のものより十分小さくすることができ、短絡事故発生してから事故と判断されるまでの時間が短縮される。 【0013】図2に上記図1の方法で事故検出を行ったときの事故発生から、限流動作開始信号出力のシミュレーション結果を示す。 【0014】図2において、Flt2が事故発生の信号であり、時刻100mSecで三相短絡事故が発生している。Gate7が事故検出信号である。時刻100、58msecで事故が検出されており、短絡事故発生から580uSec後に限流動作指令を出力している。 【0015】したがって、従来方法の検出時間数mSecより短時間で短絡電流抑制装置を限流動作又は半導体遮断器,ハイブリッド遮断などの遮断動作を開始でき、事故の影響期間を短縮することができる。 【0016】 【発明の効果】この発明は、系統電圧実効値をローパスフィルタを通しているので、系統電圧に存在する高調波歪の影響が少なくなり、事故と判断するのに十分な電圧低下量を小さくできる。そのため電圧低下検出の設定値を十分小さくして短絡事故検出でがき、短絡事故発生から事故と判断するまでの時間が短縮できる。したがって、従来方法より短時間で短絡電流抑制装置又は半導体遮断器などを動作開始でき、事故の影響の時間を短縮できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006105 【氏名又は名称】株式会社明電舎
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月26日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】志賀 富士弥 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−271379 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月8日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−78197 |
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