| 【発明の名称】 |
電子部品検査装置及び方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】新井 功
【氏名】佐藤 克哉
【氏名】古田 経夫
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| 【要約】 |
【課題】デバイスを吸着保持するノズルの摩擦状態を日常的に管理することができ、ノズルの磨耗による測定検査の異常発生を防止して常時安定した測定検査を行えること。
【解決手段】回転テーブルが回転すると、ノズルNの吸着面Naの表面状態がセンサ3で検出される。次に、ノズルNは供給部で電子部品を吸着し測定部まで搬送する。ノズル昇降手段2は、ノズルNを下降させ電子部品を測定治具方向に移動させ、測定を開始する。処理部4は、センサ3の検出信号によってノズルの磨耗状態を判断し、予め定められた所定範囲を越える判断時には異常状態を外部出力する。また、所定範囲内と判断すると、電子部品を測定治具に接触させる際にノズルの磨耗量に対応した補正値ΔYを用いて接圧が一定となるようノズル昇降手段2の下降量を可変制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電子部品を吸着保持するノズル(N)と、電子部品のリードに対し測定信号を入出力するための接触端子を有する測定治具(54a)とを含む測定部とを備え、前記電子部品の特性を測定する電子部品検査装置において、前記電子部品を吸着保持するノズル(N)の吸着面(Na)の表面状態を検出するセンサ(3)と、前記測定治具の接触端子に対し前記電子部品のリードを所定の接圧で接触するように前記ノズルを所定量移動可能にされたノズル昇降手段(2)と、前記センサの検出状態に基づきノズルの磨耗状態を判断し、予め定められた所定範囲を越える磨耗である旨の判断時には異常状態を外部出力し、所定範囲内の磨耗である旨の判断時には該磨耗量に対応して前記ノズル昇降手段の移動量を可変して前記接圧を一定に制御する処理手段(4)と、を具備したことを特徴とする電子部品検査装置。 【請求項2】 前記処理手段(4)は、前記ノズル(N)の磨耗量に対応した補正値(ΔY)を演算して求め、前記ノズル昇降手段(2)に設けられた駆動源の移動量を前記補正値で可変制御する請求項1記載の電子部品検査装置。 【請求項3】 前記処理手段(4)は、前記センサ(3)から出力される検出信号を受けてノズル(N)の一端(Nb)と他端(Nc)それぞれの検出信号に基づき、ノズルの傾き量及び、全体の磨耗量を演算して求め、傾き量と全体の磨耗量それぞれが前記所定範囲であるか否かを判断して、各別の前記判断処理を行なう請求項1記載の電子部品検査装置。 【請求項4】 電子部品を吸着保持して測定部に搬送し特性を測定する電子部品検査装置において、前記電子部品を供給する供給部(52)、電子部品の特性を測定する測定部(54)、測定後の電子部品を回収する回収部(53)がそれぞれ円周位置上に配置され、前記円周位置上に配置された供給部、測定部、回収部を通過すべく回転自在であり、前記電子部品を供給部から測定部を介し回収部に順次搬送するための回転テーブル(50)と、前記回転テーブルの周面に複数配置され、該回転テ−ブルが回転して前記供給部、測定部、回収部の回動位置でそれぞれ昇降自在なハンド(51)と、前記各ハンドの端部にそれぞれ設けられ、前記電子部品を前記回収部で吸着保持し前記回収部までの間で連続して吸着状態を保持するノズル(N)と、前記ノズルに対向する前記回転テーブルの周縁上の一部に固定して配置され、ノズルの吸着面(Na)の表面状態を検出するセンサ(3)と、前記測定部に設けられ、前記電子部品の下降時に電子部品のリ−ドに接触する接触端子を有し電子部品に対し測定信号を入出力する測定治具(54a)と、前記電子部品のリードを前記測定治具の接触端子に対し所定の接圧で接触するよう前記ハンドの下降量を可変自在に駆動させるノズル昇降手段(2)と、前記センサの検出状態に基づきノズルの磨耗状態を判断し、予め定められた所定範囲を越える磨耗である旨の判断時には異常状態を外部出力し、所定範囲内の磨耗である旨の判断時には、前記電子部品を測定治具に接触させる際にノズルの磨耗量に対応して前記ノズル昇降手段の下降量を可変して前記接圧を一定に制御する処理手段(4)と、を具備したことを特徴とする電子部品検査装置。 【請求項5】 前記センサ(3)は、前記回転テ−ブル(50)の回転方向に対し前記電子部品が未吸着状態にある前記回収部から前記供給部までの間に配置され、前記電子部品の連続検査時に回転テ−ブル(50)が回転する期間中に前記複数のノズル(N)それぞれの吸着面(Na)の表面状態を検出し、前記処理手段(4)は、前記センサの検出信号に基づき各ノズル毎に前記判断処理を制御実行する請求項4記載の電子部品検査装置。 【請求項6】 前記センサ(3)は、前記回転テ−ブル(50)の回転方向に対し前記電子部品が未吸着状態にある前記回収部から前記供給部までの間に配置され、前記回転テ−ブル(50)の回転により前記複数のノズル(N)それぞれの吸着面(Na)の表面状態を検出し、前記処理手段(4)は、前記センサの検出信号に基づき各ノズル別の磨耗状態を判断し、予め定められた所定範囲を越える磨耗である旨の判断時には異常状態を外部出力し、所定範囲内の磨耗である旨の判断時には、各ノズルの磨耗量に対応する前記ノズル昇降手段の下降量を記憶部(15)に蓄積記憶し、対応するノズルが前記電子部品を測定治具に接触させる際に該記憶部から下降量を読み出して前記接圧を一定にする制御を実行する請求項4記載の電子部品検査装置。 【請求項7】 電子部品をノズル(N)で吸着保持して測定部(54)に搬送し、該測定部の位置にてノズルを移動させて電子部品を測定部に接触させ特性を測定する電子部品検査方法において、前記ノズルの吸着面(Na)の表面状態をセンサ(3)で検出する工程と、前記電子部品の測定時に該電子部品を前記測定部に所定の接圧で接触させるために前記ノズルを所定量移動させる工程と、前記センサの検出状態に基づきノズルの磨耗状態を判断し、予め定められた所定範囲を越える磨耗である場合には異常状態を外部出力し、所定範囲内の磨耗である場合には、前記電子部品の測定時に該磨耗量から演算した補正値(ΔY)に基づきノズルの移動量を可変制御して前記接圧を一定に制御する工程と、を具備することを特徴とする電子部品検査方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品の各種特性を測定する電子部品検査装置に係り、特に、電子部品を吸着し測定部に搬送するノズルの磨耗状態等を管理して測定を安定化できる電子部品検査装置及び方法に関する。 【0002】 【従来の技術】電子部品(以下デバイスと略称する)の各種電気特性は、電子部品検査装置で測定される。この電子部品検査装置は、デバイスの供給部、測定部、回収部、搬送部などから大略構成される。供給部のデバイスは搬送部で1個づつ取り出し測定部に搬送される。搬送後、測定部はデバイスの電気特性を測定する。測定後のデバイスは、搬送部で回収部に搬送され、測定結果に応じて所定のランク別に設けられた回収部にそれぞれ選別回収される。このランクには良、不良選別も有する。 【0003】この搬送部は、ハンドの端部にデバイスを吸着保持するための吸着ノズル(以下ノズルと略称する)が設けられ、エア源の吸着力に基づきデバイスをハンドの端部に吸着保持して搬送する。また、測定時においては、ノズルがデバイスを吸着した状態のまま、ハンドが測定部の測定治具(テストフィクスチャ:TF)に所定圧力で押し付ける。これにより、デバイスのリードが測定治具に設けられた接触端子に接触し、処理部からの測定信号がケーブル等を介してデバイスに入出力され、各種測定が行えるようになっている。測定後においても、ノズルはデバイスを吸着した状態のまま、このデバイスを回収部まで搬送する。 【0004】上記構成は、ハンドが供給部から回収部まで移動する構成の装置について説明したが、他には、図6に示すように搬送部として回転テーブルを有する装置もある。この装置では回転テーブル50の周面に複数のハンド51が設けられている。また、回転テーブル50の周面にはデバイスをハンド51に渡す供給部52と、ハンド51から測定後のデバイスを受け取る回収部53が設けられている。そして、この装置のハンド51においても、上記同様に端部にはノズルが設けられており、回収部53から受け取った後のデバイスを吸着保持状態のまま測定部54の測定治具54aに上方から押し付けて測定器54bで各種電気特性を測定させ、測定後も吸着状態のまま回収部53に送り出す。ここでデバイスの受け取り及び送り出しは、回転テーブル50が図中A方向に回転してハンド51が供給部52、回収部53に位置したときになされる。これらいずれの装置においても、ハンドに設けられたノズルは、デバイスを吸着状態に保持し、かつ、昇降してデバイスのリードを測定部に向けて所定の接触圧力(接圧)で押し付ける構成となっている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述したノズルは、鉄などで成形されたものであり、デバイスの測定回数が増えると、経時変化により吸着面が磨耗する。磨耗の原因としては、前記測定部への押し付け力が加わる構成であることや、デバイス側の吸着面の材質などがある。デバイスは特にセラミック製であるときノズル側が磨耗しやすい。この他、測定部の測定面とノズルの吸着面との平行度が保たれていない場合にも生じる。 【0006】このノズルの磨耗状態としては、全体が擦り減る状態や、片減り、即ちノズル先端部が一方に傾斜して擦り減る状態などがある。このようにノズルが擦り減ると、デバイスの吸着状態が安定しなくなったり、測定部の接触端子にデバイスを安定して押し付けることができなくなる(所定の接圧を得られなくなる)。例えば、ノズル面全体が減ればデバイス全体の接圧が低下し、片減りでは一部のリードの接圧が低くなる。これにより、測定部の接触端子にデバイスの全端子を良好に接触できなくなり、測定条件を悪化させることになる。 【0007】従来の装置では、ノズルの磨耗を所定時期経過時(例えば30万回の測定時や、月1回単位)や、摩擦状態の目視検査で、あるいは、装置の搬送ミス(歩留りの低下時)が発生した時点で行っており、いずれもノズルの使用が不適切な状態となった後であっても継続使用していることが多かった。これにより、装置の異常発生後にノズル交換を行なうことが多くなり、自動検査装置の稼働効率を低下させる問題があった。 【0008】本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、デバイスを吸着保持するノズルの摩擦状態を日常的に管理することができ、ノズルの磨耗による測定検査の異常発生を防止して常時安定した測定検査を行える電子部品検査装置及び方法を提供することを目的としている。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の電子部品検査装置は、請求項1記載のように、電子部品を吸着保持するノズル(N)と、電子部品のリードに対し測定信号を入出力するための接触端子を有する測定治具(54a)とを含む測定部とを備え、前記電子部品の特性を測定する電子部品検査装置において、前記電子部品を吸着保持するノズル(N)の吸着面(Na)の表面状態を検出するセンサ(3)と、前記測定治具の接触端子に対し前記電子部品のリードを所定の接圧で接触するように前記ノズルを所定量移動可能にされたノズル昇降手段(2)と、前記センサの検出状態に基づきノズルの磨耗状態を判断し、予め定められた所定範囲を越える磨耗である旨の判断時には異常状態を外部出力し、所定範囲内の磨耗である旨の判断時には該磨耗量に対応して前記ノズル昇降手段の移動量を可変して前記接圧を一定に制御する処理手段(4)と、を具備したことを特徴としている。 【0010】また、請求項2記載のように、前記処理手段(4)は、前記ノズル(N)の磨耗量に対応した補正値(ΔY)を演算して求め、前記ノズル昇降手段(2)に設けられた駆動源の移動量を前記補正値で可変制御する構成としてもよい。 【0011】また、請求項3記載のように、前記処理手段(4)は、前記センサ(3)から出力される検出信号を受けてノズル(N)の一端(Nb)と他端(Nc)それぞれの検出信号に基づき、ノズルの傾き量及び、全体の磨耗量を演算して求め、傾き量と全体の磨耗量それぞれが前記所定範囲であるか否かを判断して、各別の前記判断処理を行なう構成としてもよい。 【0012】本発明の請求項4記載の電子部品検査装置は、電子部品を吸着保持して測定部に搬送し特性を測定する電子部品検査装置において、前記電子部品を供給する供給部(52)、電子部品の特性を測定する測定部(54)、測定後の電子部品を回収する回収部(53)がそれぞれ円周位置上に配置され、前記円周位置上に配置された供給部、測定部、回収部を通過すべく回転自在であり、前記電子部品を供給部から測定部を介し回収部に順次搬送するための回転テーブル(50)と、前記回転テーブルの周面に複数配置され、該回転テ−ブルが回転して前記供給部、測定部、回収部の回動位置でそれぞれ昇降自在なハンド(51)と、前記各ハンドの端部にそれぞれ設けられ、前記電子部品を前記回収部で吸着保持し前記回収部までの間で連続して吸着状態を保持するノズル(N)と、前記ノズルに対向する前記回転テーブルの周縁上の一部に固定して配置され、ノズルの吸着面(Na)の表面状態を検出するセンサ(3)と、前記測定部に設けられ、前記電子部品の下降時に電子部品のリ−ドに接触する接触端子を有し電子部品に対し測定信号を入出力する測定治具(54a)と、前記電子部品のリードを前記測定治具の接触端子に対し所定の接圧で接触するよう前記ハンドの下降量を可変自在に駆動させるノズル昇降手段(2)と、前記センサの検出状態に基づきノズルの磨耗状態を判断し、予め定められた所定範囲を越える磨耗である旨の判断時には異常状態を外部出力し、所定範囲内の磨耗である旨の判断時には、前記電子部品を測定治具に接触させる際にノズルの磨耗量に対応して前記ノズル昇降手段の下降量を可変して前記接圧を一定に制御する処理手段(4)と、を具備したことを特徴とする。 【0013】また、請求項5記載のように、前記センサ(3)は、前記回転テ−ブル(50)の回転方向に対し前記電子部品が未吸着状態にある前記回収部から前記供給部までの間に配置され、前記電子部品の連続検査時に回転テ−ブル(50)が回転する期間中に前記複数のノズル(N)それぞれの吸着面(Na)の表面状態を検出し、前記処理手段(4)は、前記センサの検出信号に基づき各ノズル毎に前記判断処理を制御実行する構成としてもよい。 【0014】また、請求項6記載のように、前記センサ(3)は、前記回転テ−ブル(50)の回転方向に対し前記電子部品が未吸着状態にある前記回収部から前記供給部までの間に配置され、前記回転テ−ブル(50)の回転により前記複数のノズル(N)それぞれの吸着面(Na)の表面状態を検出し、前記処理手段(4)は、前記センサの検出信号に基づき各ノズル別の磨耗状態を判断し、予め定められた所定範囲を越える磨耗である旨の判断時には異常状態を外部出力し、所定範囲内の磨耗である旨の判断時には、各ノズルの磨耗量に対応する前記ノズル昇降手段の下降量を記憶部(15)に蓄積記憶し、対応するノズルが前記電子部品を測定治具に接触させる際に該記憶部から下降量を読み出して前記接圧を一定にする制御を実行する構成としてもよい。 【0015】本発明の電子部品検査方法は、請求項7記載のように、電子部品をノズル(N)で吸着保持して測定部(54)に搬送し、該測定部の位置にてノズルを移動させて電子部品を測定部に接触させ特性を測定する電子部品検査方法において、前記ノズルの吸着面(Na)の表面状態をセンサ(3)で検出する工程と、前記電子部品の測定時に該電子部品を前記測定部に所定の接圧で接触させるために前記ノズルを所定量移動させる工程と、前記センサの検出状態に基づきノズルの磨耗状態を判断し、予め定められた所定範囲を越える磨耗である場合には異常状態を外部出力し、所定範囲内の磨耗である場合には、前記電子部品の測定時に該磨耗量から演算した補正値(ΔY)に基づきノズルの移動量を可変制御して前記接圧を一定に制御する工程と、を具備することを特徴とする。 【0016】上記構成によれば、電子部品はノズルNの吸着面Naに吸着保持されて測定部54まで移動する。この後、ノズル昇降手段2は、ノズルNを測定治具54aの接触端子に所定の接圧となるよう所定量移動させる。ノズルNの吸着面Naの表面状態はセンサ3で検出され、処理手段4に出力される。処理手段4は、センサ3の検出状態に基づきノズルNの磨耗状態を判断する。そして、予め定められた所定範囲を越える磨耗である旨の判断時には異常状態を外部出力する。また、所定範囲内の磨耗である旨の判断時には該磨耗量に対応して演算された補正値ΔYを用いて前記ノズル昇降手段2の移動量を可変する。これにより、ノズルNの磨耗が進んだときの交換時期を容易に知ることができるとともに、装置稼働中における測定治具54aに対する電子部品の接圧を常時一定にできる。 【0017】 【発明の実施の形態】次に、本発明の電子部品検査装置の一実施形態を説明する。本発明における電子部品検査装置は、従来技術で説明した供給部、搬送部、回収部、測定部を有しており、詳細な説明は省略する。また、搬送部は回転テーブルを有する構成のものを例に説明する。 【0018】図1は、同装置に設けられるノズル制御手段を示すブロック図である。このノズル制御手段は、搬送部に設けられたハンド(ノズル)を測定治具方向に移動(昇降)制御するノズル昇降手段2と、ノズルの吸着面の状態を検出するセンサ3と、センサ3の検出出力に基づきノズルの摩擦状態を判断し、摩擦状態に合わせてノズル昇降手段2の昇降を制御するなどの各種処理を行なう処理手段4で大略構成されている。 【0019】ノズル昇降手段2は、固定高さ位置で回転する回転テーブル50に対しハンド全体を昇降させる構成であり、回転テーブル50とハンドの間に設けられたスライド軸受と、ハンドを昇降駆動する駆動源(例えばサーボモータやパルスモータ)で構成されている。この駆動源は処理手段4に制御されて、ハンドの昇降量(前記接圧)を可変する。 【0020】センサ3は、非接触レーザ変位計で構成される。このセンサ3は、図6に示すように、ハンドの端部(下端部)に設けられたノズルの吸着面に対向するよう装置側に固定設置される。このセンサ3はノズルの吸着面に対しレーザ光(測定光)を照射し、その反射光を位置検出素子で受光する構成である。このセンサ3は、ノズルとセンサ3との距離に応じて位置検出素子の受光面上での反射光の焦点位置が移動し距離に対応する検出信号を出力する。即ち、ノズルの吸着面の凹凸は、検出信号の変化として処理手段4に出力される。また、この固設されたセンサ3に対し回転テーブル50が回転し各ノズルがこのセンサ3の測定光を受けて測定される。 【0021】処理手段4は、CPUやROM,RAM,I/Fなどで構成され、汎用のマイコンで構成できる。ここで、図1に記載した処理手段4の内部ブロック構成は、いずれもCPUが実行する各処理プログラムの機能を便宜上、分離記載したに過ぎず、図示のようなハードウェア構成を必要とするものではないとともに、処理プログラムの実行手順の変更に対応して図示の各機能は同様に変更される。さらに、この処理手段4は、従来技術で説明した測定器54bのハードウェアを利用して後述する処理プログラムを実行して機能するものであり、測定器54bの一部機能として組み込むことができる。 【0022】以下、処理手段4内部の各機能(構成)を説明する。磨耗量演算部10は、センサ3から出力される検出信号を各ノズルの検出毎に所定期間取り込み、磨耗状態を演算処理する。図2はセンサ3によるノズルNの検出状態を示す側面図である。ノズルNは、回転テーブル50により図中A方向に移動する。したがって、図2(a)に示すようにセンサ3は時期t1にてノズルの一端Nbの変位量を検出し始め、以降、図2(b)に示す如く他端Ncに達するまで(時期t2まで)の間、ノズルNの吸着面Naの変位量を検出し検出信号を出力する。 【0023】図3は、ノズルNの接触面に各測定値を示す概要図である。この図では、片減りの状態にあるノズルNを示している。摩擦量演算部10は、時期t1のときに検出された変位量Yaと、時期t2のときに検出された変位量Ybをそれぞれ一時記憶し、これらYa,Ybに基づき下記式(1)で吸着面の傾き量Y1を演算する。 Y1=|Ya−Yb| …式(1) 【0024】また、下記式(2)で吸着面位置(平均位置)Y2を演算する。 Y2=(Ya+Yb)/2 …式(2) これら傾き量Y1,吸着面位置Y2は、比較部11に出力される。 【0025】比較部11は、傾き量Y1を予め設定されている判定値X1と比較する(下記式(3)参照)。 傾き量Y1<判定値X1 …式(3) 判定値X1は、ノズルNの接触面で許容する傾斜角度に相当する。この判定により、傾き量Y1が判定値X1より大きい値のときには、傾きが大き過ぎるとして傾き量異常の旨の異常信号を外部出力する。 【0026】また、比較部11は、吸着面位置Y2を予め設定されている判定値X2と比較する(下記式(4)参照)。 吸着面位置Y2<判定値X2 …式(4) 判定値X2は、原点位置(測定治具に設けられた接触端子の面位置に相当)からノズルNの接触面の位置までの間で許容する高さ(距離)に相当する。この判定により、吸着面位置Y2が判定値X2より大きい値のときには、吸着面位置が限度を越えた旨の異常信号を外部出力する。また、吸着面位置Y2を示す信号は、補正値演算部13に出力される。 【0027】補正値演算部13は、吸着面位置Y2を示す信号と、初期値設定部12に設定された初期値Y0に基づき、下記式(5)を実行しノズルNの減り量ΔYを演算する。 ΔY=(Y2−Y0) …(5) 【0028】初期値設定部12に設定される初期値Y0は、基準となる(減りのない)ノズルNaを用いたときにおける原点位置から、このノズルNaまでの間の高さ(距離)に相当する。この初期値Y0は、予め基準となるノズルNxを装着したときにこのノズルN0をセンサ3で測定して得る。そして、この測定時の値を初期値Y0として初期値設定部12に記憶設定する。また、装置で検査するデバイスの種類が変わったときにノズルN0を別の種類のものに変更した場合にもこのノズルN0を実測して初期値Y0を初期値設定部12に設定する。 【0029】昇降制御駆動部14は、補正値ΔYに基づき、ノズル昇降手段2のモータに出力する駆動信号(ノズルNの下降量)をこの補正値ΔYに相当する分だけ可変制御する。即ち、デバイスを測定治具54aに押し付けるときの下降量をこの補正値ΔYだけ可変させる。ここで、モータがサーブモータである場合には、サーボ量を可変制御する。一方、モータがパルスモータである場合には、駆動パルスを可変制御する。この可変制御は、実際に装置が稼働してデバイスを測定している期間中に行われ各ノズル別に用意された補正値ΔY(詳細は後述)により行なわれる。なお、センサ3は、図6に示すようにハンド51(ノズルN)がデバイスを保持していない状態にある箇所(範囲B内)に配置される。 【0030】そして、回転テーブル50には、複数のハンド51(ノズルN)が設けられており、センサ3は、各ノズルN(N1,N2,…,Nn)毎に接触面Naの状態を検出し、各ノズルNについて補正値ΔYに基づき下降量が可変制御される。 【0031】ここで、昇降制御駆動部14は、各ノズルN別の補正値ΔYを記憶部15に記憶する構成としてもよい。図4は、記憶部15におけるデータ構造図であり、各ノズルN(N1,N2,…,Nn)についてそれぞれの補正値ΔY(ΔY1,ΔY2,…,ΔYn)がテーブル形式で格納される。そして、各ノズルNがデバイスを測定治具54aに押し付けるときに記憶部15から対応するノズルNの補正値ΔYを読み出し、ノズル昇降手段2に対し、下降量の駆動信号をこの補正値ΔYだけ可変させて出力することができる。 【0032】以下、上記構成による装置の動作を説明する。上述したように、この電子部品検査装置は、デバイスの測定中にノズルNの磨耗を判別する構成である。以下の説明では、デバイスの測定動作については省略し、本願発明の要旨とするノズルNの磨耗判別処理について説明する。また、センサ3の設置位置は、図6に示すように、各ハンド51の移動位置の間、即ち、センサ3上でノズルNが停止せず連続移動する位置に設けた例について説明する。 【0033】図5は、ノズルNの磨耗判別処理を示すフローチャートである。デバイス搬送のためにノズルNが設けられた回転テーブル50が回転し(SP1)ノズルNがセンサ3部分を通過するとき、センサ3はノズルNの一端Nbを検出する(SP2)。このとき(時期t1)におけるノズルNの一端Naの変位量Yaは、処理手段4の摩擦量演算部10に取込まれる(SP3)。 【0034】回転テーブル50が回転を続けると、センサ3はノズルNの他端Ncを検出する(SP4)。このとき(時期t2)におけるノズルNの他端Nbの変位量Ybは、処理手段4の摩擦量演算部10に取込まれる(SP5)。 【0035】上記時期t1,t2における変位量Ya,Ybの取り込みタイミングは、センサ3の変位出力の大幅な変動を検出したときであるとしてそれぞれ得ることができる。なお、回転テーブル50の停止時に各ノズルNの一端Naがセンサ3の検出位置上に位置する構成であるときには、この停止時に一端Naの変位量Yaを検出できる。また、ノズルNの他端Nbの検出は、回転テーブル50が移動開始してから他端Nbがセンサ3の検出位置上を通過するに相当する期間経過時(時期t2)に行なう構成としてもよい。この期間はソフトウェアタイマなど計時手段を用いて行える。 【0036】次に、磨耗量演算部10は、変位量Ya,Ybに基づき、上記式(1)で吸着面の傾き量Y1を演算する。また、上記式(2)で吸着面位置(平均位置)Y2を演算する。これら傾き量Y1,吸着面位置Y2を比較部11に出力する(SP6)。 【0037】比較部11は、上記式(3)で傾き量Y1を予め設定されている判定値X1と比較する(SP7)。傾き量Y1が判定値X1より大きい値のときには(SP7-NO )、傾きが大き過ぎるとして傾き量異常の旨の異常信号を外部出力する。また、上記式(4)で吸着面位置Y2を予め設定されている判定値X2と比較する(SP8)。吸着面位置Y2が判定値X2より大きい値のときには(SP8-NO )、吸着面位置が限度を越えた旨の異常信号を外部出力する。そして、吸着面位置Y2を示す信号は、補正値演算部13に出力される。 【0038】次に、補正値演算部13は、上記式(5)により、吸着面位置Y2を示す信号と、初期値設定部12に設定された初期値Y0に基づきノズルNの減り量ΔYを演算する(SP9)。そして、昇降制御駆動部14は、補正値ΔYに基づきノズル昇降手段2に出力する駆動信号をこの補正値ΔYに相当する分だけ可変制御する(SP10)。 【0039】これにより、ノズル昇降手段2は、デバイスを測定部54の測定治具54aで測定するときにノズルNの下降量(モータの移動量)を補正値ΔYだけ可変して押し付ける。例えば、ノズルNが磨耗して吸着面位置Y2が大きくなったときには、ノズル昇降手段2は、補正値ΔY分だけノズルN(ハンド51)の下降量をより多く下降させる。これにより、測定治具54aの接触端子に接触するデバイスのリードはノズルNが磨耗しても一定の接圧にでき、測定信号の入出力を安定に維持でき測定に影響を与えない。 【0040】そして、上記処理によれば、ノズルNの吸着面Naが磨耗しても、この吸着面Naが所定角度範囲内の傾斜で、かつ、全体の磨耗量が所定値以内であるときには、このノズルNの継続使用が許可されることとなり、ノズルNの磨耗状態を管理できるようになる。また、使用が許可されたノズルNは、デバイスの吸着を安定して行え搬送不良を防止できるとともに、また、ノズルNの磨耗状態に応じてデバイス測定時におけるノズルNの下降量を可変制御するため、デバイスのリードを測定治具の接触端子に一定な接圧で接触させることができるようになる。これにより、常時デバイスの測定を安定して行えるようになる。 【0041】上記一連のノズル磨耗の判別処理は、ある1つのノズルN1に対しての処理である。回転テーブル50には、複数のハンド51が設けられ各ハンド51にはそれぞれノズルN1〜Nnが設けられている。したがって、回転テーブル50が回転する毎に、各ノズルN1〜Nnに対しそれぞれ上記ノズルの磨耗判別処理が繰返し実行されることになる。 【0042】ところで、この繰返し実行にあたり、昇降制御駆動部14は、図4のデータ構造図に示すように、テーブル形式で各ノズルN別の補正値ΔYを記憶部15に記憶する処理を実行してもよい(SP11)。即ち、この処理は、各ノズルNに対するセンサ3の磨耗検出を装置稼働中連続して行わない場合に実行される。例えば、装置の起動開始時のみ、あるいは稼働中所定時間経過毎に間欠的に行う場合などに実行される。 【0043】SP11のこの処理を実行する場合には、回転テーブル50が1回転するまでの間、昇降制御駆動部14は、各ノズルN別の補正値ΔYを記憶部15に記憶させる。この後、センサ3の検出を停止させてから以降は、各ノズルN1〜Nnがデバイスを測定治具54aに装着するときに記憶部15のテーブルを参照して、各ノズルN1〜Nnそれぞれの補正値ΔY1,ΔYnを読み出し、ノズル昇降手段2に対し、下降量の駆動信号をこの補正値ΔYだけ可変させて出力する。 【0044】上記実施の形態では、ノズルNを有するハンド51が回転テーブル50に複数個設けられた構成を例に説明したが、本願発明の上述したノズル磨耗判別にかかる構成は、他に、X,Y軸方向に移動自在なアームに単一個のノズルNが設けられた構成にも適用することができる。この構成においても、ノズルNの磨耗状態に応じてノズルNの下降量を補正値ΔYで補正して下降量を可変制御できる。 【0045】また、センサ3として非接触レーザ変位計を用いる構成について説明したが、他に、磁気センサを用いたり、ノズルNの吸着面Naに接触する接触センサを用いても同様の作用効果を得ることができる。 【0046】 【発明の効果】本発明によれば、ノズルの吸着面の磨耗状態がすすんだときにはこのノズルの交換時期を簡単に知ることができ、磨耗状態を容易に管理できるようになる。また、使用許可されたノズルを用いた装置稼働時には、ノズルの磨耗量に対応して測定治具に対するノズルの移動量が可変制御されるため、ノズルの磨耗状態が変化しても電子部品を測定治具の接触端子に常に一定な接圧で接触させることができるようになる。これにより、常時デバイスの測定を安定して行えるようになる。同時に、このノズルの磨耗状態が管理されるため、装置稼働中におけるデバイスの吸着を安定して行え搬送不良を防止できる。これにより、本発明の電子部品検査装置によれば、電子部品の測定を常時安定して行えるようになる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000572 【氏名又は名称】アンリツ株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月23日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】西村 教光
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| 【公開番号】 |
特開平11−271375 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月8日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−74283 |
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