| 【発明の名称】 |
イオナイザーの除電能力検出装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】山下 由美子
【氏名】鈴木 功一
【氏名】佐藤 定信
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| 【要約】 |
【課題】過剰動電荷量測定器を利用して、イオナイザーの除電能力を高精度で検出することができ、装置構成をコンパクトにすることができるイオナイザーの除電能力検出装置を提供する。
【解決手段】プローブ8はLSI等の帯電物に接触して電荷量を電荷量接触部に入力する。電荷量測定部は、抵抗6と、この抵抗に一方の入力端が接続されたオペアンプ3と、このオペアンプの前記一方の入力端と他方の入力端との間に接続されたコンデンサ4とを有し、前記オペアンプの他方の入力端に対する電圧として出力された前記オペアンプの出力を基に電荷量を計算し、これを表示する計算・表示部2とを有する。そして、抵抗6とプローブ8との間に両者の導通をオンオフするスイッチ7が設けられている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電荷量測定部と、帯電物に接触して電荷を前記電荷量測定部に入力するプローブと、前記電荷量測定部と前記プローブとの間に設けられ両者の導通をオンオフするスイッチと、を有することを特徴とするイオナイザーの除電能力検出装置。 【請求項2】 前記電荷量測定部は、前記スイッチに接続された抵抗と、この抵抗に一方の入力端が接続されたオペアンプと、このオペアンプの前記一方の入力端と他方の入力端との間に接続されたコンデンサとを有し、前記オペアンプの他方の入力端に対する電圧として出力された前記オペアンプの出力を基に電荷量を計算し、これを表示する計算・表示部とを有することを特徴とする請求項1に記載のイオナイザーの除電能力検出装置。 【請求項3】 前記プローブは、金属板であることを特徴とする請求項1又は2に記載のイオナイザーの除電能力検出装置。 【請求項4】 前記プローブは、電極間に絶縁膜が挟まれた容量であることを特徴とする請求項1又は2に記載のイオナイザーの除電能力検出装置。 【請求項5】 前記コンデンサに並列に予備放電スイッチが接続されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のイオナイザーの除電能力検出装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、LSI等の静電破壊を防止するためのイオナイザーの除電能力を検出するイオナイザーの除電能力検出装置に関する。 【0002】 【従来の技術】LSI(集積回路)の製造工程及びLSI部品を電気機器にセットする工程において、LSIの静電破壊(Electro-static Discharge(ESD)破壊)を防止するために、静電気除電装置(イオナイザー)が製造フロア等に設置されている。このイオナイザーとはイオン化した空気を送風する機能を持ち、帯電物体にこのイオン化した空気の風をあてて除電するための装置である。 【0003】使用されるイオンは窒素イオン又は酸素イオンであるが、目視できないため、イオンを発生させることによる除電効果の確認は電気的に行う必要がある。この従来の除電効果の確認方法として、イオン化環境の静電気量測定器(Ionized Enviroment Electro-static Locator)で発生イオンの電圧を測定する方法がある。又は、帯電させたLSIの電位を表面電位計(Surface Potential Indicator)により測定し、イオナイザによりLSIを除電する工程の前後の帯電電位の変化から、除電効果の確認を行っている。 【0004】従来、除電能力は、基本的には図4に示すような表面電位計により検出されていた。また、図5は、静電気量測定器の構成を示す。この静電気量測定器は図4の帯電物体20がケースに平行の帯電板30に置き換えられたものである。これらの表面電位計及び静電気量測定器は、図4及び図5に示すように、接地されたケース21,31内に、電極22、32が設置されており、この電極22、32は抵抗24、34を介してケース21,31に電気的に接続されている。電極22,32の電位は比較器25,35に入力され、比較器25,35によりインピーダンス変換されて外部に出力される。電極22,32とその前方のケース開口部との間には、チョッパ23,33が配設されている。表面電位計においては、帯電物体20はチョッパ23の前方に配置される。一方、静電気量測定器においては、帯電板30は開口部が設けられたケース面と平行に配置される。そして、イオナイザーから発するイオンの電位をその帯電板30に帯電させて、その電位を図4に示すような表面電位計と同等の構成で測定している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、静電気量測定器は厚い平行板を有し、小さな空間とか、隙間には入らないため、静電気量を測定できない。 【0006】また、この方法では、実際のLSI又は製造フロアの備品等に帯電した電荷が除電される様子を黙視により確認することができない。 【0007】従来の図4に示す表面電位計を使用して、帯電させたLSIの電位を測定することにより除電を確認する方法においては、帯電物20の電位Voから表面電位計のチョッパ23間に入る電界により、帯電物20の電位を計算している。 【0008】しかしながら、表面電位計による測定では帯電物20のもつ容量Coの影響により、帯電物体の正確な電位は測定できない。また、この装置の構成上、帯電した電荷量自体の測定はできない。 【0009】従って、イオナイザーの効果が製造ラインの小さな空間とか、又は製造ラインの隅々まで、ゆきとどいているか、及びイオン発生の効果が減衰していないかを、チェックするためには、正確でかつコンパクトな測定機が必要となっている。 【0010】このように、LSIの静電気障害を防止する方法として、イオナイザーの使用は最も簡便で効果的である。しかし、その最大の欠点は、イオンバランス及び除電速度の評価と管理が極めて難しいことであった。 【0011】また、従来のイオンバランス測定には、基本的に電位計又は電圧計が用いられていた。そのため、静電気で帯電又は充電される電位又は電圧を有する物体の大きさ又は静電容量を個別に定義する必要があった。 【0012】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、過剰動電荷量測定器に帯電物を保持するためのプローブ及びイオナイザーの除電による帯電物の電荷の減衰量が表示されるようにして、イオナイザーの効果を正確でかつコンパクトに測定できるイオナイザーの除電能力検出装置を提供することを目的とする。 【0013】 【課題を解決するための手段】本発明に係るイオナイザーの除電能力検出装置は、電荷量測定部と、帯電物に接触して電荷を前記電荷量測定部に入力するプローブと、前記電荷量測定部と前記プローブとの間に設けられ両者の導通をオンオフするスイッチと、を有することを特徴とする。 【0014】このイオナイザーの除電能力検出装置において、前記電荷量測定部は、前記スイッチに接続された抵抗と、この抵抗に一方の入力端が接続されたオペアンプと、このオペアンプの前記一方の入力端と他方の入力端との間に接続されたコンデンサとを有し、前記オペアンプの他方の入力端に対する電圧として出力された前記オペアンプの出力を基に電荷量を計算し、これを表示する計算・表示部とを有するように構成することができる。 【0015】また、前記プローブは、金属板であるか、又は電極間に絶縁膜が挟まれた容量であるように構成することができる。更に、前記コンデンサに並列に予備放電スイッチを接続してもよい。 【0016】従来、イオナイザーの効果が製造ラインの小さな空間及び隅々まで行き届いているか、及びイオン発生の効果が減衰していないかを、チェックするために、正確でかつコンパクトな測定機が要望されていた。 【0017】本発明はこのような技術的背景のもとでなされたものであり、従来、除電効果の検出には用いられていなかった過剰動電荷量測定器(図6、特開平07−325119)の構成を除電能力検出装置に取り入れたことを特徴とするものである。 【0018】図6はこの過剰動電荷量測定器を示す(特開平07−325119)。この過剰動電荷量測定器においては、プローブユニット40内に、接触子とオペアンプ45との間に抵抗42が接続されている。この抵抗42は非破壊でLSIの過剰動電荷量を計測するために接続されている。オペアンプ45の抵抗42が接続された入力端子と、他方の入力端子との間には、コンデンサ44が接続されており、このコンデンサ44と並列に予備放電スイッチ43が接続されている。 【0019】また、コンデンサ44はLSIの通常の容量(0.1〜10pF)よりも2けたほど大きなオーダの容量値を有する。オペアンプ45は入力インピーダンスが高いことで高速過渡応答時の波形を安定させ、かつ、電圧計を保護している。そして、オペアンプ45の出力は計算及び表示部41に出力され、電荷量QがC×Vとして計算され、表示される。 【0020】LSIに帯電されていた電荷量QEMは、LSIのリードを介してCEMからプローブ40内のコンデンサ44へ充電される。その後、コンデンサ44の端子電圧を計測すれば、電荷量QEM(=C×V)を求めることができる。この過剰動電荷量測定器を使用することにより、帯電物体の正確な電位の測定が可能であり、更に、帯電した電荷量の測定もできる。 【0021】しかしながら、この過剰動電荷量測定器のみでは、帯電物体を保持することができず、また、電荷の減衰量の表示はできない。また、帯電物体の保持ができないと、製造ラインの小さな空間をチェックすることもできない。 【0022】そこで、本発明においては、帯電したLSIを保持するプローブ機能及びイオン雰囲気中で一定時間経過後の電荷量を検出できるスイッチ機能を設けた。これにより、本発明によって初めて、実際に製造ラインで帯電したLSIがイオナイザーにより除電されるときの電荷量の減少量・減少時間として、イオナイザーの除電能力を検出できるようになった。また、本発明により、初めて除電能力検出装置を製造フロア内の狭く小さな空間でも使用できるようになったものである。 【0023】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の実施例に係るイオナイザーの除電能力検出器を示す回路図、図2はその外観を示す図である。本実施例においては、プローブユニット1が、抵抗1と、この抵抗1が入力端に接続されたオペアンプ3と、オペアンプ3の両入力端間に接続されたコンデンサ4とを有し、このコンデンサ4に並列に予備放電スイッチ5が接続されている。オペアンプ3の出力が計算・表示部2に入力され、この計算・表示部3において、Q=C×Vが計算され、表示される。計算・表示部3は、従来の過剰動電荷量測定器と同様に過剰動電荷量Q[nC]を表示するのに加え、その減衰量△Q[nC]も表示すものである。 【0024】而して、本実施例においては、プローブユニット1の先端にプローブ8が設けられている。このプローブ8と抵抗6との間に、スタートスイッチ7が接続されている。これらのスタートスイッチ7及び予備放電スイッチ5はプローブユニット1の側面に例えば押しボタンスイッチとして設けられている。プローブ8はLSIを保持する必要上、所定の剛性を有する金属板で構成されており、ノイズを低減するため、曲がらないようにプローブ本体に固定されている。 【0025】本実施例においては、図6に示す従来技術である過剰動電荷量測定器のプローブユニットの先端にLSIを保持することができるようにした点に特徴がある。出来るような構成をもつ。図4に示すようにLSIを保持するProve unitはノイズを低減するため曲がらないように固定される。また、プローブ1の大きさは、プローブ1内にR、C、及びオペアンプを格納することができるものであれば、その長さは任意である。 【0026】また、図1中のコンデンサ(C)4及び抵抗(R)6以外の容量・抵抗を無視できるように、スイッチも含めて、保持したLSIにできる限り近い位置に配置するのが望ましい。更に、スタートスイッチ7は、帯電したLSIの電圧に耐えうる高耐圧のものを使用する。更にまた、帯電したLSIの過剰動電荷量を受けるプローブの内部回路は、イオナイザーから放出されるイオンの電荷の影響をできるだけ受けずに、LSIを固定する必要がある。更にまた、電荷を移動させる配線としてのプローブのうち、イオン雰囲気にむき出しにされている金属部分は被測定LSIに対して充分小さい必要がある。更にまた、被測定LSIを狭い空間に保持しつつ、イオナイザーの効果の確認ができるように、プローブユニット1は2cm以下の太さで構成されることが望ましい。 【0027】次に、上述のごとく構成された本実施例のイオナイザーの除電能力検出装置の動作について説明する。例として、1000Vで帯電させたLSIが、イオナイザーのイオン雰囲気により電荷が中和され、1sec経過した後の減少量を検出する動作について説明する。先ず、プローブユニット1内のスタートスイッチ7をオフにした状態で、被検出LSIのリードのうち1ピンを、プローブユニット1の先端のプローブ8に接触するようにプローブ8により挟み込む。 【0028】次に、被検出LSIに1000Vの電圧を加える。このとき、使用する電源は測定器内部に組み込むこともできるが、測定器自体の大きさをコンパクトにするためには、外部電源を使用することが望ましい。 【0029】その後、スタートスイッチ7をオンにして、被LSI中に帯電されたイオナイザー除電前の初期の電荷量Qp[nC]を測定する。 【0030】次いで、再び被検出LSIに1000Vの電圧を加えるのと同時に、この被検出LSIをイオナイザーのイオン雰囲気に置き、イオン発生が安定するのを確認する。 【0031】その後、被検出LSIへの1000Vの印加をオフにする。このとき、電源−LSI間が電気的にオープンになるようなスイッチを付けるのが望ましい。そして、被検出LSIへの電圧印加をオフした後、1秒経過した時点で、スタートスイッチ7をオンにして、被LSI中に帯電されたイオナイザーによる除電1秒後の電荷量Qa[nC]を測定する。電圧印加用電源とLSIとの間のスイッチがオフになった点から、スタートスイッチをオンするまでの点は、タイマーで制御できるようにすることもできる。 【0032】その後、△Q=Qp−Qaにより与えられる減衰量を計算する。なお、初期の電荷量Qp[nC]は予め記憶させ、測定器側でΔWを計算するように構成することも可能である。 【0033】このようにして、本実施例においては、製造ラインで帯電したLSIがイオナイザーにより除電されるときの電荷量の減少量・減少時間として、イオナイザーの除電能力を検出することができる。また、プローブユニット1は十分小さく構成することができるので、製造フロア内のように狭く小さな空間でも使用できることができる。 【0034】本発明は、上記実施例に限定されず、例えば、図3に示すように、プローブユニット1の先端に容量10を設けたものとすることができる。この場合に、容量10の電極である金属円盤の大きさ及び電極間の誘電物質の選定により、種々の値の容量を付加できる。 【0035】なお、この容量10を付加したプローブユニット1においても、ピエゾ効果などによるノイズ電圧の発生を低減するため、容量10は曲がらないようにユニットに固定する必要がある。しかし、プローブユニット内に抵抗(R)6、コンデンサ(C)4、及びオペアンプ3を格納することができれば、その長さ等の寸法については制約がない。 【0036】また、図中のコンデンサ(C)4及び抵抗(R)6以外の容量・抵抗を無視できるように、スイッチも含めて、容量10の電極である円盤にできる限り近い位置に配置することが望ましい。 【0037】更に、本発明のプローブ8の先端を、真空吸着型にすることによって、例えば半導体ウエーハ等を吸着することにより、降下塵内のイオン量をモニターする装置を実現できる。 【0038】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、LSI等の実際の帯電物体をそのまま使うことができ、また、既知の電圧を印加したときの電荷量を計測するため、単に電圧だけではなく、電荷量及び静電エネルギーの減衰をも計測することができる。従って、帯電したLSI実物等の帯電物体の電荷量の減少として、また、減衰時間として除電効果を確認できる。更に、実際の帯電物体を細いプローブで固定することができるために、製造装置内部などの狭い領域でも使うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004237 【氏名又は名称】日本電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月25日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】藤巻 正憲
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| 【公開番号】 |
特開平11−271372 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月8日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−77883 |
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