| 【発明の名称】 |
回路基板とその製造方法、並びにプローブカード |
| 【発明者】 |
【氏名】坂輪 盛一
【氏名】岡島 芳彦
【氏名】加藤 和男
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| 【要約】 |
【課題】エリアバンプ構造の半導体検査に好適なプローブカードを提供する。
【解決手段】基板上の絶縁層上に設けられた単結晶回路上に針状単結晶が設けられ、単結晶回路と針状単結晶とが導電化処理されてなる回路基板であって、単結晶回路は50μm以下の幅の部分を複数有し、しかも前記50μm以下の幅の単結晶回路部分が10μm以上の距離を隔てて互いに配列しているパターンを有する回路基板を用いたプローブカード。また、針状単結晶を設ける金属層と単結晶回路表面とに高低差のある基板を用いてVLS成長させることを特徴とする回路基板の製造方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】基板上の絶縁層上に設けられた単結晶回路上に針状単結晶が設けられ、単結晶回路と針状単結晶とが導電化処理されてなる回路基板であって、単結晶回路は50μm以下の幅の部分を複数有し、しかも前記50μm以下の幅の単結晶回路部分が10μm以上の距離を隔てて互いに配列しているパターン領域を有することを特徴とする回路基板。 【請求項2】前記パターン領域における単結晶回路の高さが0.5〜50μmであることを特徴とする請求項1記載の回路基板。 【請求項3】エリアバンプ構造を有する半導体を検査するプローブカードに用いられることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回路基板。 【請求項4】(1)絶縁層上の単結晶層の所望の位置にエッチングマスクを形成する工程、(2)前記エッチングマスクの所望の位置に金属層を形成する工程、(3)エッチングマスクが形成された部分以外の単結晶層をエッチングして、単結晶回路を形成する工程、(4)前記金属層の下部以外のエッチングマスクを除去し、前記金属層を有する単結晶回路とする工程、(5)前記単結晶回路表面をエッチングし、単結晶回路表面と金属層とに高低差を設ける工程、(6)針状単結晶を構成する元素を含む原料ガス雰囲気内で針状単結晶を成長させる工程、(7)単結晶回路と針状単結晶体との表面を導電化する工程、を順次経ることを特徴とする回路基板の製造方法。 【請求項5】前記(2)及び(4)の工程におけるエッチングが異方性であることを特徴とする請求項4記載の回路基板の製造方法。 【請求項6】半導体検査用探子としての針状単結晶と、該針状単結晶から外部電気機器へ電気信号を取り出すための単結晶回路とを有するプローブカードであって、単結晶回路が50μm以下の幅の部分を複数有し、しかも前記50μm以下の幅の単結晶回路部分が10μm以上の距離を隔てて互いに配列しているパターン領域を有することを特徴とするプローブカード。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、LCDドライバー用ICやASICなどの超多ピンデバイスにおいて、半導体ウエハ、チップ、或いはそれらのパッケージ段階での常温或いは高温での動作試験及びバーンイン試験等に使用できるプローブピン、又は、走査型トンネル顕微鏡や電子間力顕微鏡をはじめとする走査プローブ顕微鏡のプローブピン等に使用できる針状単結晶体を有する回路基板とその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】プローブピンとして、導電性や電子放射性を有する各種材料が、LCDドライバー用ICやASICをはじめとする超多ピンデバイスなどの半導体集積回路の電気特性測定用途、微小真空デバイスや電子銃、或いは走査型トンネル顕微鏡や原子間力顕微鏡をはじめとする走査型プローブ顕微鏡のプローブ等の用途に用いられている。 【0003】特に、半導体集積回路の電気測定用プローブピンは、半導体回路の製造段階において、不良品除去のため半導体回路の電気特性を測定するプローブカードに使用されているが、前記プローブカードには、大半がタングステン等の金属製のプローブピンが使用されており、先端を「くの字」に曲げ、半導体の電極部に接触させる構造となっており、1本1本を位置固定して作られていたが、急速に進む半導体の微細化に伴い、精度良くしかも高密度にプローブピンを固定することが困難となっている。 【0004】この問題解決のために、VLS(Vapor−Liquid−Solid)成長法を利用して得られる針状単結晶体をプローブカードのプローブピンとして用いることが提案されている(特開平5−198636号公報)。 【0005】しかしながら、前記の方法においては単結晶等の基板上に針状単結晶体を製造する際に、以下のような問題点が生じ、十分に良質な針状単結晶体を得ることが困難であった。 【0006】すなわち、■単結晶基板上の所望の位置に針状単結晶体を形成するに際し、好ましくない複数の針状結晶の随伴、あるいは微細な針状結晶の集合体が生成すること、■個々の針状単結晶体の成長が開始される金属層パターン部の位置とそれに対応して生成した針状単結晶体の位置がずれること、■個々の金属層パターン部に対応して生成した針状単結晶体がその成長の過程でキンク(折れ曲がり)や、ブランチ(枝分かれ)を生じる等、のプローブピン用端子として良好な針状単結晶体が得られないという問題があった。 【0007】このため、特開平9−61462号公報で提案されているように、絶縁層を介して基板表面に形成された単結晶膜上にエッチングマスクを形成した後、そのエッチングマスク上の所望の位置に金属層を形成し、前記エッチングマスクが形成された部分以外をエッチングして単結晶回路を形成した後、前記金属層の下部以外のエッチングマスクを除去して前記金属層を有する回路を形成し、さらにエッチングにより金属層の下部を凸状部(メサ形状)に加工した上でVLS成長法により針状単結晶体を成長させることにより、良好な針状単結晶体が得られるようになった。 【0008】しかしながら、プローブカードとして用いる場合には、検査対象からの要請から針状単結晶体に一層の多ピン化、狭ピッチ化が求められ、更には、基板上にパターニングされた引き出し配線幅の減少すれも余儀なくされている。 【0009】特に、格子状に配置されたエリアバンプに上記針状結晶体を適用しようとすると、2次元的に配線を引き回して対応するためには、格子状に形成した針状単結晶体の間に電気的に独立した複数の配線を通す必要があり、配線幅を小さくする必要が出てくる。そして、この要請は、プローブピンを狭ピッチ化しようとする時、特にプローブピンの最外周部において顕著となる。従来の方法により形成した回路の場合、引き出し配線幅が減少するに伴って回路配線の電気的抵抗が増加してしまい、実用的なプローブカードを得ることができなかった。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、配線幅及び配線間隔が低減化しても、配線間の電気的短絡及び配線部分の電気的抵抗の増大を生じることなく、プローブカードとして、特に被検査体がエリアバンプ構造を有する半導体を検査するプローブカードとして用いる場合においても、何らの支障もなく、半導体回路の検査を行うことができるプローブカードを提供することを目的とするものである。 【0011】 【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、基板上の絶縁層上に設けられた単結晶回路上に針状単結晶が設けられ、単結晶回路と針状単結晶とが導電化処理されてなる回路基板であって、単結晶回路は50μm以下の幅の部分を複数有し、しかも前記50μm以下の幅の単結晶回路部分が10μm以上の距離を隔てて互いに配列しているパターン領域を有することを特徴とする回路基板であり、好ましくは、前記パターン領域における単結晶回路の高さが0.5〜50μmであることを特徴とする回路基板である。また、本発明は、エリアバンプ構造を有する半導体を検査するプローブカードに用いるのに好適な前記回路基板である。 【0012】本発明は、半導体検査用探子としての針状単結晶と、該針状単結晶から外部電気機器へ電気信号を取り出すための単結晶回路とを有するプローブカードであって、、単結晶回路が50μm以下の幅の部分を複数有し、しかも前記50μm以下の幅の単結晶回路部分が10μm以上の距離を隔てて互いに配列しているパターン領域を有することを特徴とするプローブカードである。 【0013】更に、本発明は、(1)絶縁層上の単結晶層の所望の位置にエッチングマスクを形成する工程、(2)前記エッチングマスクの所望の位置に金属層を形成する工程、(3)エッチングマスクが形成された部分以外の単結晶層をエッチングして、単結晶回路を形成する工程、(4)前記金属層の下部以外のエッチングマスクを除去し、前記金属層を有する単結晶回路とする工程、(5)前記単結晶回路表面をエッチングし、単結晶回路表面と金属層とに高低差を設ける工程、(6)針状単結晶を構成する元素を含む原料ガス雰囲気内で針状単結晶を成長させる工程、(7)単結晶回路と針状単結晶体との表面を導電化する工程、を順次経ることを特徴とする回路基板の製造方法であり、好ましくは、前記(2)及び(4)の工程におけるエッチングが異方性であることを特徴とする回路基板の製造方法である。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 【0015】本発明の回路基板は、基板上の絶縁層上に設けられた単結晶回路上に針状単結晶が設けられ、単結晶回路と針状単結晶とが導電化処理されてなる回路基板であり、単結晶回路は50μm以下の幅の部分を複数有し、しかも前記50μm以下の幅の単結晶回路部分が10μm以上の距離を隔てて互いに配列しているパターンを有することを特徴とし、好ましくは、前記パターン領域における単結晶回路の高さが0.5〜50μmであることを特徴とする。そして、上記構造を採用することで、配線間の電気的短絡及び配線部分の電気的抵抗の増大を生じることのないプローブカード、特に、エリアバンプ構造の半導体回路を検査するに好適なプローブカードを得ることができる。 【0016】本発明においる単結晶回路の幅とは、単結晶回路の断面が一般的に矩形、台形或いは三角形であるが、その最大幅の部分をいい、本発明においては50μm以下の幅の単結晶回路部分を有する。50μm以下の単結晶回路部分を複数有すること、そしてこれらの部分を10μm以上の近接距離に配置させることで、本発明の目的を達成できる。50μm以下の単結晶部分を複数有しない場合には、回路を高密度にすることができず、結果的に多ピン化の要望を達成できなくなる。 【0017】また、前記50μm以下の幅の単結晶回路部分同士を近接配置する際、その距離は10μm以上とする。10μm未満では、隣接する単結晶回路間での電気絶縁性の確保がしにくくなる。一方、50μm以下の幅の単結晶回路部分同士を近接配置する際の距離の最大値については、特に定めるべき理由はないが、50μm以上では回路を高密度にすることができず、結果的に多ピン化の要望を達成できなくなる。 【0018】また、本発明においては、前記50μm以下の幅の単結晶回路部分が10μm以上の距離を隔てて互いに配列しているパターン領域における単結晶回路の高さが0.5〜50μmであることが好ましい。0.5μm未満では、前記パターン領域での単結晶回路の表面積が小さくなり、結果的に電気抵抗を小さくできず、本発明の目的を達成できなくなることがある。また、前記高さを高くするに従って製造の困難性が高まり、50μmを越えるものは高い歩留まりでは得難くなる。 【0019】本発明において、絶縁層とは、単結晶回路を基板等からの電気絶縁を保つ機能を有するならば、どの様なものであっても構わない。また、前記単結晶回路の材質としてはSi、LaB6、Ge、GaAs、GaP、SiC等が使用でき、その膜厚は通常、0.5μmから50μmであり、このうち1〜20μmが面内膜厚分布や絶対膜厚精度の観点から好ましく採用される。これらの例としては、Si、LaB6等の単結晶層が絶縁層を介して基板に形成されたもの、ウェハ張り合わせ等により形成された最表面Si活性層が結晶方位(111)で膜厚が0.5μm〜50μmであるSOI基板、結晶方位(111)のSi基板をイオン打ち込み法等により形成された最表面Si層が0.5μm〜50μmであるSIMOX基板が工業プロセスとして広く用いられており、好ましい。 【0020】針状単結晶に関しては、前記単結晶回路の材質と同様なものを用いることができ、前記SIMOX基板の場合にはSiである。また、針状単結晶は、前記単結晶回路上の所望の位置に、金属層を設け、針状単結晶を構成する元素を含有するガス中で、前記金属層を液相となし、該液相を介して、前記構成元素から針状単結晶をVLS成長させたものが位置制御性に優れることから好ましいが、本発明においては、前記製法に限定されるものではない。 【0021】尚、前記金属層に関しては、単結晶層と合金を形成する金属または前記単結晶層よりも融点の低い金属が用いられる。通常、Au、Pt、Ag、Cu、Pd及びGaが使用でき、好ましくはSiなどの単結晶に対する偏析係数が小さいという理由から、Au、及びPtが選択される。金属層の形状(パターン)に特に制限はないが、具体的には、円形、楕円形、四角形および多角形等である。パターンは半導体製造プロセスに用いられているフォトリソグラフ法、メッキ法、スパッタ法、蒸着法、エッチング法等を組み合わせることにより制御して形成することができ、パターンが微細になった場合、基板が大面積になった場合でも形成可能である。 【0022】また、本発明は、(1)絶縁層上の単結晶層の所望の位置にエッチングマスクを形成する工程、(2)前記エッチングマスクの所望の位置に金属層を形成する工程、(3)エッチングマスクが形成された部分以外の単結晶層をエッチングして、単結晶回路を形成する工程、(4)前記金属層の下部以外のエッチングマスクを除去し、前記金属層を有する単結晶回路とする工程、(5)前記単結晶回路表面をエッチングし、単結晶回路表面と金属層とに高低差を設ける工程、(6)針状単結晶を構成する元素を含む原料ガス雰囲気内で針状単結晶を成長させる工程、(7)単結晶回路と針状単結晶体との表面を導電化する工程、を順次経ることを特徴とする回路基板の製造方法であり、好ましくは、前記(2)及び(4)の工程におけるエッチングが異方性であることを特徴とする回路基板の製造方法である。上記構成を採用するとき、前記回路基板を容易に、生産性高く得ることができるという効果がある。 【0023】本発明のプローブカードは、単結晶回路が50μm以下の幅の部分を複数有し、しかも前記50μm以下の幅の単結晶回路部分が10μm以上の距離を隔てて互いに配列しているパターン領域を有するので、半導体測定用探子となる針状単結晶体の隣接距離を極めて小さく、しかも、従来は達成できなかった平面状配置をとることができるという特徴を有するので、高密度化している半導体の検査、特にエリアバンプ構造を有する半導体の検査に好適である。 【0024】以下、本発明の回路基板の製造方法について、SOI基板を用いる場合を、図をもって例示する。 【0025】本発明における(1)〜(5)の工程は、絶縁層上の単結晶層から単結晶回路と針状単結晶を設ける基体部とを形成することを目的とするものであり、本発明の回路基板を得る上でも重要な、特徴のある工程である。また、(6)の工程は針状単結晶をVLS成長させることを、最後の(7)の工程は前記で得られた針状単結晶と単結晶回路に導電性を与え、実用に供するための導電回路を完成することを目的としている。 【0026】まず、(1)〜(5)の工程について説明する。図1(a)は、Siの基板1と、その上のSiO2からなる絶縁層2と、更にその上に<111>が平面と垂直方向に配位している、いわゆる(111)配位の膜厚tのSiの単結晶層3とからなるSOI基板を示している。 【0027】前記SOI基板を用いて、まず、単結晶層3上の全面にAuからなる金属層を蒸着した後、フォトリソグラフィーにより配線部分となる部分以外の前記金属層をエッチングにより除去し、所望の位置に金属層4を形成する(図1(b)参照)。 【0028】次に、フォトリソグラフィー及びめっき法を適用して、針状単結晶を成長させる予定の部分にやはりAuからなる金属層5(バンプ)を形成し(図1(c)参照)、単結晶層3をエッチングすることで配線パターンを形成する(図1(d)参照)。 【0029】そして、前記金属層5の下部以外のエッチングマスクとして用いた金属層4を除去することで、前記金属層5を有する回路6を形成することができる(図1(e)参照)。 【0030】引き続いて、前記回路6の表面をエッチングすることで、回路6表面と前記金属層5とに高低差を設ける(図1(f)参照)。ここで、金属層4のエッチングマスクを除去する操作の前と後に、単結晶層Siをエッチングすることで、回路6表面と前記金属層5とに高低差がある構造が達成されるが、最終的に絶縁層であるSiO2上に独立した配線が形成できればよいので、図1(d)で示した、1回目の単結晶層のエッチングでは、完全に絶縁層までのエッチングを行わなくても良い。 【0031】上記操作におけるエッチングに関しては、エッチングマスクが形成された部分以外をエッチングする工程、並びに回路6表面と前記金属層5とに高低差を設ける工程で実施するエッチング処理には、従来半導体製造プロセスで用いられている湿式エッチング及びドライエッチングが使用できる。 【0032】湿式エッチングには、酸及びアルカリの一般的なエッチング処理用溶液すべてが適用できる。単結晶としてSiを用いる場合、HF、HNO3、CH3COOH等を含む溶液、NH4OH等を含む溶液が使用される。ところが、この湿式エッチングは等方的に進行するため、得られる回路の形状には必然的にアンダーカットがはいるので、配線幅及び配線間隔が大きいパターンでは適用できるが、小さいパターンにおいては配線幅の目減り及び配線間のエッチング残りが発生するので、所望の配線幅を確保しかつ電気的に独立した配線パターンを形成することが困難になるという欠点がある。 【0033】本発明の好ましい実施態様としては、上記エッチングをするに際し、異方性エッチングを適用することで、前記問題を回避することを特徴としている。しかし、湿式異方性エッチャントとしてKOH溶液などがあるが、本発明における単結晶基板はVLS成長に適することから結晶方位(111)を採用することが多く、この場合には、前記結晶方位(111)はエッチングレートの最も遅い面と一致するので適用できないことが多い。 【0034】これに対して、リアクティブイオンエッチングなどのドライ式を用いるとき面方位に関係なく、アンダーカットのないエッチングが達成でき、本発明において最も好ましい実施態様である。前記リアクティブイオンエッチングにおけるガス種としては、SF6とO2などの混合ガスによるもので行うことができる。このような異方性エッチングを用いた場合に最終的に形成される単結晶回路6の断面図を図2に例示する。 【0035】図2は、前記異方性エッチングを用いて達成される単結晶回路の一例を示したもので、単結晶回路断面の模式図である。回路基板の抵抗値を左右する回路の表面積が低下しないように、配線高さhを決定するSOI基板の表面単結晶膜厚t並びに2回目の単結晶層(或いは単結晶回路)をエッチングする深さを予め回路パターンに応じて決めておけば良い。このようにして配線幅及び配線間隔が小さいパターンにおいても、回路の表面積を低減することなく、従って電気抵抗値が大きくすることなく、しかも配線同士が接触することのない回路基板を形成することができる。 【0036】以上の(1)〜(5)の工程を順次経ることによって、狭ピッチパターンにおいて、配線幅及びその間隔が低減化しても配線高さを大きくすることができるので、配線表面積の低減化を抑制でき、抵抗値を増加させることなく2次元的に配線の引き回しを配線同士が接触することなく行うことができる。 【0037】(6)工程では、前記工程を経た基板を成長させるべき針状単結晶の構成元素を含有するガス雰囲気下で加熱し、液化した金属層5を介して針状単結晶をVLS成長させることで、高度に位置制御された針状単結晶7を有する基板を得ることができる(図3(a)参照)。金属層5としては、Siからなる針状単結晶を得ようとするとき、一般にAu、Pt、Pd等が用いられる。 【0038】(7)工程では、一般的にめっき、スパッタ、蒸着などの手法により金属膜8を形成する(図3(b)参照)が、その方法に関して、本発明においては、プローブカードとして用いる場合に、半導体素子などの被検査部とコンタクトして電気的に導通がとれ、電気信号を確実に伝搬できればいかなる方法でも良い。 【0039】尚、(7)工程に先立ち、前記のVLS成長で得られた多数の針状単結晶7の長さを揃え、プローブカードとしたときにすべてのプローブピンが半導体素子などの被検査部に平面的に接触させる目的で行われ、一般的には研磨紙等を用いて加工される。しかしながら本発明においてはその方法を特に限定する必要はなく、上記の目的を達成できればいかなる方法でも良い。 【0040】上記(1)〜(7)の工程を経ることで、最終的に、図3(b)に例示したとおりの回路基板を容易に、生産性高く得ることができる。 【0041】以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明する。 【実施例】(実施例1)Si基板上に、SiO2からなる絶縁層、更にその上に(111)配位の膜厚6μmのSi単結晶層を有するSOI基板を用意し、この基板上にエッチングマスクとしてAuを0.1μm蒸着し、フォトリソグラフィーにより配線とする部分以外のAuをエッチングにより除去した。 【0042】さらにフォトリソグラフィー及びめっきを適用して、前記配線の端部に直径30μmで膜厚2μmのAuバンプを形成した。その後、等方性エッチャントであるHFとHNO3の混合水溶液により、Si単結晶層のエッチングを行い、配線回路となるパターンを形成した。 【0043】その後、前記Au層の下部以外のエッチングマスクを除去し、Au層を有する回路を形成し、更に回路表面をSiエッチャントによりエッチングし、回路表面とAu層とに高低差を設け、配線パターンを形成した。 【0044】配線数を100、配線長はすべて3mmで、隣り合う配線のピッチを50μmとした。エッチングの結果、図4(a)に示すような配線高さhが2.3μm、配線幅wが34μm、配線間隔(下部)sが13μmの配線パターンを形成することができた。 【0045】次にこの基板を四塩化珪素及び水素が流れている反応管内で加熱し、VLS成長により、Auバンプ位置にSiの針状単結晶を成長させた。 【0046】次に、上記操作で得られた針状単結晶を有する基板について、針状単結晶の先端を研磨することで全ての針状単結晶の長さを1500μmに揃えた。引き続いて5重量%のフッ酸水溶液で60秒洗浄後に無電解Niめっきした後、電解めっきにより1.5μmのAuを形成することで、針状単結晶と単結晶回路とを導電化し、プローブピン及び回路を有する回路基板を作製した。 【0047】上記操作により、最終的に図4(b)に示すとおりに、配線の長手方向に直交する断面の表面長さLが43μm、配線高さh’が3.8μm、配線幅w’が37μm、配線間隔(下部)s’が10μmのパターンを形成した。 【0048】前記回路基板のそれぞれの配線について、ピン先端と配線端部間の抵抗測定をテスターで行ったところ、抵抗値は全配線ともに1.2〜1.5オームの間におさまっていた。また、隣り合う配線間の電気的な短絡は認められなかった。 【0049】(実施例2)Si基板上に、SiO2からなる絶縁層、更にその上に(111)配位の膜厚8μmのSi単結晶層を有するSOI基板を用意し、この基板上にエッチングマスクとしてAuを0.1μm蒸着し、フォトリソグラフィーにより配線部分以外のAuをエッチングにより除去する。さらにフォトリソグラフィー及びめっきにより、形成配線端部に直径30μm、膜厚2μmのAuバンプを形成した。 【0050】その後、リアクティブイオンエッチング装置(サムコ社製)により、ガスとしてSF6、O2、SiCl4を用いてSiエッチングを行い、配線パターンを形成した。その後、Au層の下部以外のエッチングマスクを除去し、Au層を有する回路を形成、更に回路表面を反応性イオンエッチングによりエッチングし、回路表面と前記Au層とに高低差を設け、配線パターンを形成した。 【0051】配線数を100、配線長はすべて3mmで、隣り合う配線のピッチを40μmとした。エッチングの結果、図5(a)に示すとおりの配線高さhが5μm、配線幅wが27μm、配線間隔s13μmの配線パターンを形成することができた。 【0052】次に前記基板を四塩化珪素及び水素が流れている反応管内で加熱し、VLS成長により、Auバンプ位置にSiの針状単結晶を成長させた。 【0053】前記針状単結晶を有する基板について、針状単結晶の先端を研磨することで全ての針状単結晶の長さを1500μmに揃えた。引き続いて5重量%のフッ酸水溶液で60秒洗浄後に無電解Niめっきし、更に電解めっきにより1.5μmのAuを形成することで、導電化処理し、プローブピン及び回路を有する基板を作製した。 【0054】上記操作により、最終的に図5(b)に示すとおりに、配線の長手方向に直交する断面の表面長さLが43μm、配線高さh’が6.5μm、配線幅w’が30μm、配線間隔s’が10μmのパターンを形成した。 【0055】前記基板のそれぞれの配線について、ピン先端と配線端部間の抵抗測定をテスターで行ったところ、抵抗値は全て1.2〜1.5オームの間におさまっていた。また、隣り合う配線間の電気的な短絡は認められなかった。 【0056】(実施例3)Si基板上に、SiO2からなる絶縁層、更にその上に(111)配位の膜厚20μmのSi単結晶層を有するSOI基板を用意し、この基板上にエッチングマスクとしてAuを0.1μm蒸着し、フォトリソグラフィーにより配線部分以外のAuをエッチングにより除去する。さらにフォトリソグラフィー及びめっきにより、形成配線端部に直径30μm、膜厚2μmのAuバンプを形成した。 【0057】上記操作後、リアクティブイオンエッチング装置(サムコ社製)により、ガスとしてSF6、O2、SiCl4を用いてSiエッチングを行い、配線パターンを形成した。その後前記金属層の下部以外のエッチングマスクを除去し、前記金属層を有する回路を形成、更に前記回路表面を前記反応性イオンエッチングによりエッチングし、回路表面とAu層とに高低差を設け、配線パターンを形成した。 【0058】配線数を100、配線長はすべて3mmで、隣り合う配線のピッチを10μmとした。エッチングの結果、図6(a)に示すとおりに、配線高さhが17.5μm、配線幅wが2μm、配線間隔sが8μmの配線パターンを形成することができた。 【0059】次に、前記基板を四塩化珪素及び水素が流れている反応管内で加熱し、VLS成長により、Auバンプ位置にSiの針状単結晶を成長させた。 【0060】前記針状単結晶を有する基板について、針状単結晶の先端を研磨することで全ての針状単結晶の長さを1500μmに揃えた。引き続いて5重量%のフッ酸水溶液で60秒洗浄後に無電解Niめっきした後、電解めっきにより1.5μmのAuを形成することで、導電化し、プローブピン及び回路を有する回路基板を作製した。 【0061】上記操作により、最終的に図6(b)に示すとおり、配線の長手方向に直交する断面の表面長さLが43μm、配線高さh’が19μm、配線幅w’が5μm、配線間隔s’が5μmのパターンを形成した。 【0062】前記回路基板のそれぞれの配線について、ピン先端と配線端部間の抵抗測定をテスターで行ったところ、抵抗値は全て1.2〜1.5オームの間におさまっていた。また、隣り合う配線間の電気的な短絡は認められなかった。 【0063】(比較例1)Si基板上に、SiO2からなる絶縁層、更にその上に(111)配位の膜厚20μmのSi単結晶層を有するSOI基板を用意し、この基板上にエッチングマスクとしてAuを0.1μm蒸着し、フォトリソグラフィーにより配線部分以外のAuをエッチングにより除去した。 【0064】さらに、フォトリソグラフィー及びめっきにより、形成配線端部に直径30μm、膜厚2μmのAuバンプを形成した。次に、リアクティブイオンエッチング装置(サムコ社製)により、ガスとしてSF6、O2、SiCl4を用いてSiエッチングを行い、配線パターンを形成した。その後、Au層の下部以外のエッチングマスクを除去し、Au層を有する回路を形成、更に回路表面を反応性イオンエッチングによりエッチングし、回路表面とAu層とに高低差を設け、配線パターンを形成した。 【0065】配線数を100、配線長はすべて3mmで、隣り合う配線のピッチを8μmとした。エッチングの結果、図7(a)に示すとおり、配線高さhが17.5μm、配線幅wが2μm、配線間隔sが6μmの配線パターンを形成することができた。 【0066】次に前記基板を四塩化珪素及び水素が流れている反応管内で加熱し、VLS成長により、Auバンプ位置にSiの針状単結晶を成長させた。 【0067】上記操作で得られた針状単結晶を有する基板について、針状単結晶の先端を研磨することで全ての針状単結晶の長さを1500μmに揃えた。引き続いて5重量%のフッ酸水溶液で60秒洗浄後に無電解Niめっきした後、電解めっきにより1.5μmのAuを形成することで、導電化し、プローブピン及び回路を有する回路基板を作製した。 【0068】上記操作により、最終的に図7(b)に示すとおり、配線の長手方向に直交する断面の表面長さLが43μm、配線高さh’が19μm、配線幅w’が5μm、配線間隔s’が3μmのパターンを形成した。 【0069】前記回路基板のそれぞれの配線について、ピン先端と配線端部間の抵抗測定をテスターで行ったところ、すべての配線について隣り合う配線間にめっきされ、短絡していた。 【0070】(比較例2)Si基板上に、SiO2からなる絶縁層、更にその上に(111)配位の膜厚6μmのSi単結晶層を有するSOI基板を用意し、この基板上にエッチングマスクとしてAuを0.1μm蒸着し、フォトリソグラフィーにより配線部分以外のAuをエッチングにより除去する。さらにフォトリソグラフィー及びめっきにより、配線回路となる部分の端部に直径30μm、膜厚2μmのAuバンプを形成した。その後、等方性エッチャントであるHFとHNO3の混合水溶液により、Siエッチングを行い、配線パターンを形成した。 【0071】その後、Au層の下部以外のエッチングマスクを除去し、Au層を有する回路を形成、更に前記回路表面をSiエッチャントによりエッチングし、回路表面とAu層とに高低差を設け、配線パターンを形成した。 【0072】配線数を100、配線長はすべて3mmで、隣り合う配線のピッチを40μmとした。エッチングの結果、図8に示すとおりに、配線高さhが3.6μm、配線幅wが40μmの配線パターンが形成されたが、隣り合う配線同士が配線下部でつながっていて、回路として用いることができなかった。 【0073】(実施例4)実施例3で得られた回路基板を用いて、回路配線端部に銅線を接合し、カードに配線・取り付けを実施し、プローブカードを作製した。このものをプローバー(APM90−A;東京精密社製)に取り付け、テスターを用いてピン配置位置に対応したエリアバンプ構造を有する半導体の検査に適用し、好結果を得た。 【0074】 【発明の効果】本発明によれば、配線幅及び配線間隔が小さいパターンにおいても配線表面積を低減することなく、かつ配線同士が接触することのない回路基板を形成することができる。本発明のプローブカードは、前記回路の特徴を有するので、エリアバンプ構造を有する半導体を検査するプローブカードとして好適である。 【0075】本発明の回路基板は、LCDドライバー用ICやASICなどの超多ピンデバイス、その他の半導体デバイスなどにおいて、半導体ウェハ、チップ、パッケージ段階での常温及びバーンイン試験等に使用できるプローブカード用回路基板、或いは走査型トンネル顕微鏡や電子間力顕微鏡をはじめとする走査プローブ顕微鏡のプローブ及びその他電子デバイスに使用できる端子を有する回路基板としても使用できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003296 【氏名又は名称】電気化学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月24日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−271358 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月8日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−75877 |
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