| 【発明の名称】 |
IC接続試験方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】高橋 理
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| 【要約】 |
【課題】複雑なIC内部回路や多数の外部端子を必要とせずに、基板に実装IC各々について個別に試験することができ、単一電源を用いた方法よりも精度の高い接続試験が実施可能な試験方法の提供を目的とする。
【解決手段】電源4→IC2(電源端子21→トランジスタ11→出力端子23→)ボンディングワイヤ→IC3(入力端子32→保護ダイオード10→電源端子31)→電源5という閉回路を形成する。続いて、2つの電源電圧を調節し、閉回路内で電圧差を生じさせる。2つの電源間の閉回路が正しく接続されている場合、一定のリーク電流が発生するので、この変化より接続状態を確認する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基板上に実装される前段ICと、該基板上に実装され前記前段ICに接続される後段ICと、前記前段IC及び後段ICからそれぞれ引き出され、前記基板外に接地を設ける接地線と、前記前段IC及び後段ICにそれぞれ個別に接続され、各々のICに任意の電圧を供給する可変調整可能な第1及び第2の電源を有し、前記前段IC内に設けられ、前記第1の電源から供給される電流を出力端子から流出させる出力バッファと、前記後段IC内に設けられ、入力端子から流入する電流を前記第2の電源に対して供給する入力バッファとを接続して構成される閉回路において、前記第1および第2の電源で相異なる電圧を設定し、該電圧差によって発生するリーク電流を測定することを特徴とするIC接続試験方法。 【請求項2】 請求項1記載の構成に加えて、前記前段ICの出力バッファと前記第2のICの入力バッファとを接続する線から前記基板外に引き出される外部端子を有し、前記前段IC及び後段ICのいずれかをハイインピーダンスに設定して電流を遮断し、前記外部端子とハイインピーダンスを設定されていないICに接続される電源の間で構成される閉回路において、前記ハイインピーダンスを設定されていないICに接続される電源と前記外部端子との間の電圧差によって発生するリーク電流を測定することを特徴とするIC接続試験方法。 【請求項3】前記第1の電源と前記第2の電源の電圧差を0.5Vより小さくして行うことを特徴とする請求項1あるいは2記載のIC接続試験方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子計算機内部において半導体素子,スイッチ,電源等の電気部品を、ハンダ等の金属導電体やコネクタを用いて接続した閉回路に、電気信号を供給して動作させる基板構成に関し、特に基板上に実装された集積回路(以下、ICと略す)と基板配線との接続試験方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、コンピュータ等の電子計算機に搭載される基板においては、その実装の多種化・高密度化に伴い、基板上に実装されたICと配線の接続を確認する接続試験が不可欠である。 【0003】このような接続試験方法の一例として、特開平7−84008号公報記載の「評価用半導体集積回路及びこれを用いた試験方法」につき、簡略に概要を説明する。 【0004】従来技術においては、IC内部において、1つの機能別回路ブロックに対し独立に電源電圧を供給して消費電流を検出し、その評価を行うことを目的としている。 【0005】図6に示すように、互いに機能が異なる複数の回路ブロックをICチップ上に形成し、回路ブロックの電源電圧入力端子を、各回路ブロックに共通の内部電源配線に接続せず、ICチップ上に設けた専用の電極パッドに接続する。これにより、その電極パッドを介して回路ブロックに独立に電源電圧を供給自在にしている。 【0006】上述の、互いに機能が異なる複数の回路ブロックを有するICに対し、1つの回路ブロックのみに電流検出器を介して電源電圧を供給することによって、この回路ブロックのみで消費される電流を測定する。こうして、1つの回路ブロックに対して独立に動作電流および非動作電流を測定する。したがってこの回路ブロックを他の回路ブロックと独立に評価することも可能となる。 【0007】また、回路ブロックの1つに大きな異常電流が流れ、他の正常な回路ブロックに悪影響を与える恐れがある場合には、異常のある回路ブロックには電源電圧を供給しないことにより、正確な評価を行うことができる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】このような従来技術のIC接続試験方法は、これを実施するために、IC内部の回路ブロック毎にそれぞれ専用の電極パッド及び外部端子を必要とする。よって、IC内部の回路ブロック数が増加した場合、これに比例して専用パッド及び外部端子の数も増加し、ICチップ上の配線や端子配線が複雑化する。これによりICチップの表面積拡大、回路ブロック評価工数の増加に伴うコスト上昇が避けられない。 【0009】また、複数のICが実装、配線された基板上において、従来技術のIC接続試験を適用しようとする場合、各IC内部の回路ブロック毎に試験を実施することになり、多大な工数を費やさなければならない。しかも基板に実装、配線された全てのICに対し、ICの内部共通の電源線に加え回路ブロック試験専用の電極パッド及び外部端子を設けることは、極めて非効率的であるとともに、基板上の配線レイアウトに大きな影響を与えてしまう恐れもある。 【0010】本発明は、基板に実装、配線されたICの接続試験を安価、迅速及び正確に実施することのできる試験方法の提供を目的としている。 【0011】また本発明では、複雑なIC内部回路や多数の外部端子を必要とせずに、基板に実装IC各々について個別に試験することができ、単一電源を用いた方法よりも精度の高い接続試験が実施可能な試験方法の提供を目的としている。 【0012】さらに言うならば本発明は、ICの出力端子および入出力端子にあらかじめ備えられているハイインピーダンス機能(以下HI−Z)を利用し、リーク電流の方向を確定させることにより、基板に実装、配線された任意のICの接続試験を行い得るIC接続試験方法の提供を目的としている。 【0013】このHI−Zは、共通バスを介して互いにデータ授受を行う複数のICにおいて、該当データに無関係のICを共通バスから切離させるために設定する機能である。それにより、任意のICの双方向(入出力兼用)端子や出力端子からの出力信号を無効にしたり、信号自体を出力させないようにすることができ、昨今のICのほとんどに、標準的に備わっている。 【0014】 【課題を解決するための手段】本発明のIC接続試験方法は、基板上に実装される前段ICと、該基板上に実装され前記前段ICに接続される後段ICと、前記前段IC及び後段ICからそれぞれ引き出され、前記基板外に接地を設ける接地線と、前記前段IC及び後段ICにそれぞれ個別に接続され、各々のICに任意の電圧を供給する可変調整可能な第1及び第2の電源を有し、前記前段IC内に設けられ、前記第1の電源から供給される電流を出力端子から流出させる出力バッファと、前記後段IC内に設けられ、入力端子から流入する電流を前記第2の電源に対して供給する入力バッファとを接続して構成される閉回路において、前記第1および第2の電源で相異なる電圧を設定し、該電圧差によって発生するリーク電流を測定することを特徴とする。 【0015】またさらに、本発明は上記の構成に加えて、前記前段ICの出力バッファと前記第2のICの入力バッファとを接続する線から前記基板外に引き出される外部端子を有し、前記前段IC及び後段ICのいずれかをハイインピーダンスに設定して電流を遮断し、前記外部端子とハイインピーダンスを設定されていないICに接続される電源の間で構成される閉回路において、前記ハイインピーダンスを設定されていないICに接続される電源と前記外部端子との間の電圧差によって発生するリーク電流を測定することを特徴とする。 【0016】 【発明の実施の形態】本発明の一実施例について、図面を参照して詳細に説明する。 【0017】図1において、基板1上に2つのIC2および3が実装されている。両ICの電源端子21および31には、それぞれ電源4および5が接続されており、各ICに対して任意の電圧をかけることができる。両ICは信号端子23および32の間をボンディングワイヤで接続されており、それとは別に、基板外のGNDで共通に接地されている。 【0018】IC2は、入力バッファ6,内部論理回路8,および出力バッファ7により構成されている。これらの構成要素は、ボンディングワイヤによって相互に接続されており、前述の電源4から電圧供給を受けるともに、GNDで接地されている。 【0019】出力バッファ7は、図2に示すように、2つのトランジスタ11と2つの保護ダイオード10によって、出力端子23からのみ電流を流出し得る。また、入力バッファも同様に、2つの保護ダイオード10とトランジスタ11によって、入力端子22から入力された電流を電源端子21に対してのみ流出することができる。なお、IC3の構成はIC2と同一であるので、説明は割愛する。 【0020】次に、本発明のIC接続試験方法の動作について順を追って説明する。 【0021】電源4および5の電圧が等しくなるように、2つのICの電源電圧を設定し、IC2の信号端子から”H”を出力させるように、基板入力端子への印加電圧を設定する。そして、この状態における基板1の消費電流(電源電流)を測定する。 【0022】このとき、電源4と電源5の間では、電源4→IC2(電源端子21→トランジスタ11→出力端子23→)ボンディングワイヤ→IC3(入力端子32→保護ダイオード10→電源端子31)→電源5という閉回路が形成される。その様子を図3に示す。なお、この段階では、2つの電源電圧は等しいため、閉回路内に両電源間のリーク電流は発生しない。 【0023】続いて、2つの電源電圧を調節し、閉回路内で電圧差を生じさせる。このとき、電圧差が大きすぎると過電流が発生し、バッファを破壊する恐れがあるので、電圧差が0.5Vになるよう、電源4の電圧=5.0V,電源5の電圧=4.5Vに設定する。そして出力端子23から”H”を出力させるような、入力端子22への印加電圧を設定する。 【0024】2つの電源間の閉回路が正しく接続されている場合、即ち2つのIC間の接続に異常がない場合は、電圧差によって、図3の太線矢印で示した経路を通り一定のリーク電流が発生する。このときの基板1の消費電流は、2つの電源間のリーク電流を含んでいるので、先に測定した消費電流の値から変動する。この変化を読みとることで、基板1上に実装された2つのICの接続状態を確認する。 【0025】次に、本発明の第2の実施例について、図面を参照して説明する。 【0026】図4に示すように、基板1上の、2つのIC間のボンディングワイヤから、外部端子12が引き出されている。また、第1の実施例と同様に、基板1に2系統の電源を配し、電源4をIC2の電源端子に、電源5をIC3の電源端子にそれぞれ接続する。そして、それぞれのIC中の内部論理回路8には、HI−Z機能を設定するためのHI−Z設定端子24および34を設ける。 【0027】電源4から外部端子12の間の接続を確認するため、電源4と電源5の電圧を同じ値に調整する。本実施例でも第1の実施例と同様に双方5.0Vに調節するものとする。それから、HI−Z設定端子34から信号を入力し、IC3のHI−Z機能を動作させるとともに、IC2の接続を切り離した状態にさせる信号を、HI−Z設定端子24から入力する。こうして、電源5から外部端子12の間の接続試験中は、IC2(電源4)の電源電圧、信号端子のHI−Zを維持し、試験の対象外に保つ。 【0028】信号端子をHI−Zにすることにより、電源5と外部端子11の間では、外部端子12→IC3(入力端子32→保護ダイオード10→電源端子31)→電源5という、図7に示すような閉回路が形成される。 【0029】信号端子をHI−Zに設定した後、電源4を0Vに設定し、外部端子から印加電圧を与える。この際、外部端子への印加電圧が大きすぎると、過電流の発生によりバッファを破壊してしまう恐れがあるので、これは(0V<電圧差<0.5V)の範囲に設定することが望ましい。 【0030】電源5から外部端子12の間の接続が正常であれば、この間の電圧差により、図5の太線矢印に示す経路で、一定のリーク電流が発生する。このリーク電流を測定することにより、IC3と外部端子12間の接続を確認することができる。 【0031】反対に、電源4から外部端子12の接続試験を実施した場合、設定した2つの電源電圧を入れ替え、かつIC3のHI−Z機能を設定するための信号をHI−Z設定端子34に入力する。以下、電源5と外部端子12間の場合と同様に、電源4の電圧を0にし、外部端子12から0.5V程度の電圧をかけてリーク電流を測定し、IC2と外部端子12間の接続を確認する。 【0032】 【発明の効果】本発明によれば、基板に供給する複数系統の電源を用いて、基板上に実装、配線された複数のICで形成される閉回路に任意の電圧差を与え、この際に発生するリーク電流を測定することにより、任意のICについて個別に試験を行うことが可能となり、単一の電源を使用した方法に比べて、精度の高い接続試験を実現することができる。 【0033】また、本発明によれば、ICの出力端子及び入出力端子のHI−Z機能を利用して、上述のリーク電流の方向を設定することにより、基板に実装、配線された任意のICの接続試験をより詳細に設定し実施することができる。現在のICには、ほとんど出力端子及び入力端子のHI−Z機能が備えられており、ICの仕様変更等をする必要もなく、基板に電源系統を追加するだけでよい。これによって非常に安価な接続試験を実現することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000232047 【氏名又は名称】日本電気エンジニアリング株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月17日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】京本 直樹 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−183548 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−347501 |
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