| 【発明の名称】 |
電波環境シミュレータ |
| 【発明者】 |
【氏名】高橋 伸樹
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| 【要約】 |
【課題】電波の受信機器に対するフィールドでの電波環境を屋内で忠実に再現することができ、受信機器に対して有効な試験を可能とする電波環境シミュレータを提供すること。
【解決手段】供試体Aとなる受信機器10aと少なくとも一部機能が同一の受信機器でなるフィールド用受信機器10bにより、フィールドで受信されたRF(Radio Frequency)信号と上記RF信号の受信状態を制御する制御信号とを得る。記録手段13は、フィールド用受信機器10bにより得られたRF信号と制御信号とをA/D変換して記録媒体14に記録する。再生手段17は、記録媒体14を装着してデータを読み取り、該データをD/A変換してRF信号と制御信号とを再生し、供試体Aとなる受信機器10aに与える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 供試体となる受信機器と、上記供試体となる受信機器と少なくとも一部機能が同一の受信機器でなり、フィールドで受信されたRF(Radio Frequency)信号と上記RF信号の受信状態を制御する制御信号とを得るフィールド用受信機器と、上記フィールド用受信機器により得られた上記RF信号と上記制御信号とをA/D変換して記録媒体に記録する記録手段と、上記記録媒体に記録されたデータを読み取り、該データをD/A変換して上記RF信号と上記制御信号とを再生し、上記供試体となる受信機器に与える再生手段とを備えたことを特徴とする電波環境シミュレータ。 【請求項2】 上記記録手段は、上記RF信号と上記制御信号とをA/D変換して所定のフォーマットのデータを得るA/D変換部と、上記A/D変換部により得られた上記データを上記記録媒体に記録するデータ記録部とを備え、上記再生手段は、上記記録媒体から上記データを再生するデータ再生部と、上記データ再生部により再生された上記データをD/A変換して上記RF信号と上記制御信号とを得るD/A変換部とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の電波環境シミュレータ。 【請求項3】 上記記録手段と上記再生手段とは、同一筺体に内蔵されたことを特徴とする請求項1または2に記載の電波環境シミュレータ。 【請求項4】 上記フィールド用受信機器は、上記供試体となる受信機器を兼ねると共に、上記記録手段は、上記供試体に内蔵されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電波環境シミュレータ。 【請求項5】 上記フィールド用受信機器は、受信方位が回転可能な回転空中線部と、該回転空中線部の受信方位を回転制御する回転制御部とを有してなり、上記供試体となる受信機器の回転空中線部に関して一部機能を同一としたこと特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電波環境シミュレータ。 【請求項6】 上記フィールド用受信機器は、受信方位が固定された固定空中線部を有してなり、上記供試体となる受信機器の固定空中線部に関して一部機能を同一としたこと特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電波環境シミュレータ。 【請求項7】 上記フィールド用受信機器は、受信方位がそれぞれ固定された複数の固定空中線部と、上記複数の固定空中線部でそれぞれ受信された複数のRF信号を切り替えるRF切替部と、上記RF切替部による上記複数のRF信号の切り替えを制御する切替制御部とを備えたことを特徴とする請求項6に記載の電波環境シミュレータ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電波の受信機器に対するフィールドでの電波環境を再現する電波環境シミュレータに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、電波の受信機器に対して、その運用前に屋内試験が行われている。この屋内試験では、電波シミュレータにより試験電波や試験信号を生成して供試体となる受信機器に与え、各種の動作試験が行なわれる。 【0003】図10に、従来、屋内試験で用いられている電波シミュレータ6の構成と、供試体Aとなる受信機器10aに対する試験の形態を示す。同図において、1はRF(Radio Frequency)信号を発生するRF信号発生器、2はパルス発生器、3はレーダシミュレータ、4は切替器、5は試験空中線であり、これらにより電波シミュレータ6が構成される。また、同図において、7は空中線部、8は受信機部、9は受信機部8に対し受信状態の制御を行う制御・処理部であり、これらにより供試体Aとなる受信機器10aが構成される。 【0004】以下、電波シミュレータ6を用いた供試体Aの試験形態を説明する。まず、屋内試験の内容に基づき、供試体Aの動作を試験するための諸元がRF信号発生器1、パルス発生器2およびレーダシミュレータ3に設定され、試験信号が生成される。この試験信号は、切替器4を介して試験空中線5に与えられ、電波として受信機器10aの空中線部7に向けて放射される。 【0005】また、電波シミュレータ6で生成された試験信号を、電波としてではなくRF信号として受信機器10aに与える場合は、試験空中線5を使用せずに、切替器4から図示しないケーブルを介して受信機器10aの受信機部8に対し直接与える。 【0006】受信機器10aの受信機器部8は、空中線部7により電波を受信して得られたRF信号または切替器4からケーブルを介して直接与えられたRF信号に対し所定の処理を行う。制御・処理部9は、受信機部8に対し受信バンドなどの受信状態を制御する。 【0007】以上により、電波シミュレータ6で生成された試験信号が電波またはRF信号として供試体Aに与えられ、この供試体Aとなる受信機器10aに対して屋内試験が行われる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の受信機器10aが実際に運用されるフィールドでは、電波が周辺の地形の影響を受けたり、あるいは外来波との混信が生じることにより、受信波形は必ずしも整ったものとはならず、歪みを生じる。 【0009】しかしながら、上述の電波シミュレータ6によれば、同時に発生可能な試験信号の数に制限があるため、上述の受信波形の歪みを試験の電波やRF信号に反映させることが困難であり、フィールドでの電波環境を忠実に再現することはできない。このため、受信機器が屋内試験では良好に動作していても、フィールドで動作不良を生じる場合があり、受信機器に対して有効に試験を行うことができないという問題がある。 【0010】本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、電波の受信機器に対するフィールドでの電波環境を屋内で忠実に再現し、受信機器に対して有効な試験を可能とする電波環境シミュレータを提供することを課題とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解決達成するため、以下の構成を有する。すなわち、本発明は、供試体となる受信機器と、上記供試体となる受信機器と少なくとも一部機能が同一の受信機器でなり、フィールドで受信されたRF(Radio Frequency)信号と上記RF信号の受信状態を制御する制御信号とを得るフィールド用受信機器と、上記フィールド用受信機器により得られた上記RF信号と上記制御信号とをA/D変換して記録媒体に記録する記録手段と、上記記録媒体に記録されたデータを読み取り、該データをD/A変換して上記RF信号と上記制御信号とを再生し、上記供試体となる受信機器に与える再生手段とを備えた構成を有する。 【0012】また、上記記録手段は、上記RF信号と上記制御信号とをA/D変換して所定のフォーマットのデータを得るA/D変換部と、上記A/D変換部により得られた上記データを上記記録媒体に記録するデータ記録部とを備え、上記再生手段は、上記記録媒体から上記データを再生するデータ再生部と、上記データ再生部により再生された上記データをD/A変換して上記RF信号と上記制御信号とを得るD/A変換部とを備えた構成を有する。 【0013】さらに、上記記録手段と上記再生手段とは、同一筺体に内蔵された構成を有する。 【0014】さらにまた、上記フィールド用受信機器は、上記供試体となる受信機器を兼ねると共に、上記記録手段は、上記供試体に内蔵された構成を有する。 【0015】さらにまた、上記フィールド用受信機器は、受信方位が回転可能な回転空中線部と、該回転空中線部の受信方位を回転制御する回転制御部とを有してなり、上記供試体となる受信機器の回転空中線部に関して一部機能を同一とした構成を有する。 【0016】さらにまた、上記フィールド用受信機器は、受信方位が固定された固定空中線部を有してなり、上記供試体となる受信機器の固定空中線部に関して一部機能を同一とした構成を有する。 【0017】さらにまた、上記フィールド用受信機器は、受信方位がそれぞれ固定された複数の固定空中線部と、上記複数の固定空中線部でそれぞれ受信された複数のRF信号を切り替えるRF切替部と、上記RF切替部による上記複数のRF信号の切り替えを制御する切替制御部とを備えた構成を有する。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、前述の供試体Aとなる受信機器10aに対するフィールドでの電波環境を再現する場合を例として、本発明の実施の形態を説明する。なお、各図において、共通する要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。 【0019】実施の形態1.図1に本実施の形態1にかかる電波環境シミュレータの構成を示す。同図において、10aは、供試体Aとなる受信機器、10bは、供試体Aとなる受信機器10aと少なくとも一部機能が同一の受信機器でなり、フィールドで受信されたRF信号と上記RF信号の受信状態を制御する制御信号とを得るフィールド用受信機器、13は、フィールド用受信機器10bにより得られたRF信号と制御信号とをA/D変換して記録媒体14に記録する電波記録装置(記録手段)、17は、電波記録装置13により記録媒体14に記録されたデータを読み取り、該データをD/A変換して上記RF信号と制御信号とを再生し、これを供試体Aに与える電波再生装置(再生手段)である。 【0020】また、供試体Aと少なくとも一部機能が同一の受信機器でなるフィールド用受信機器10bは、供試体Aと同一に構成される。したがって、本実施の形態1では、フィールド用受信機器10bは供試体Aと同一の機能を有したものとして構成される。 【0021】さらに、11は、フィールド用受信機器10bからのRF信号と制御信号をA/D変換して所定のフォーマットのデータを得るA/D変換部、12は、上記A/D変換部11により得られたデータを記録媒体14に記録するデータ記録部であり、A/D変換部11とデータ記録部12は電波記録装置13を構成する。 【0022】さらにまた、15は、記録媒体14から上記データを再生するデータ再生部、16は、データ再生部15により再生されたデータをD/A変換して上記RF信号と制御信号を得るD/A変換部であり、データ再生部15とD/A変換部16は電波再生装置17を構成する。 【0023】以下、本実施の形態にかかる電波環境シミュレータの動作を説明する。まず、供試体Aに対して再現しようとする電波環境のフィールドにフィールド用受信機器10bを設置し、これに電波記録装置13を接続する。電波記録装置13のデータ記録部12には記録媒体14が着脱可能に装着される。 【0024】フィールド用受信機器10bは、その空中線部7によりフィールドでの電波を受信して、RF信号と制御信号とを出力する。電波記録装置13のA/D変換部11は、フィールド用受信機器10bからのRF信号と制御信号とを、いわゆる標本化定理にしたがってA/D変換した後、データフォーマット変換して所定のフォーマットのデータを得る。 【0025】このデータは、たとえば図2に示すように、RF信号をA/D変換して得られる8ビットのRFデータのデータ領域と、制御信号をA/D変換して得られる空中線方位(受信方位)データ、受信機バンドデータ、その他のステータスデータの各データ領域とから1データ長が構成される所定のフォーマットを有する。すなわち、この所定のフォーマットのデータは、フィールドでのRF信号に加えて、そのRF信号が得られた受信方位や受信バンドなどに関する情報を含み、フィールドでの電波環境を再現するのに必要な情報を有する。 【0026】次に、データ記録部12は、A/D変換部11からのデータを磁気的な信号に変換して磁気テープでなる記録媒体14に記録する。なお、記録媒体14は、データ記録部12に対して着脱可能に装着できて可搬性を有するものであれば、磁気テープに限らずどのような記録形式のものであってもよく、データ記録部12は、記録媒体14の記録形式に応じた記録動作を行うものとして構成されればよい。 【0027】次に、データが記録された記録媒体14をデータ記録部12から取り外し、屋内試験場の供試体Aに接続された電波再生装置17に装着する。電波再生装置17のデータ再生部15は、記録媒体14からデータを読み取ってD/A変換部16に与える。D/A変換部16は、データ再生部15からのデータに対し、A/D変換部11とは逆のデータフォーマット変換を行ってD/A変換し、RF信号と制御信号とを再生し、これを供試体Aに与える。 【0028】以上により、フィールドでの電波環境が忠実に反映されたRF信号と制御信号が供試体Aに与えられ、フィールドでの電波環境が忠実に再現されて供試体Aとなる受信機器10aに対する試験が行われる。 【0029】実施の形態2.次に、本発明の実施の形態2について説明する。図3に本実施の形態2にかかる電波環境シミュレータの構成を示す。同図に示す電波環境シミュレータは、図1に示す前述の実施の形態1の構成において、電波記録装置13と電波再生装置17とを、同一の筺体に内蔵して電波記録・再生装置18として備える。 【0030】すなわち、図3において、19はデータ変換部であり、図1に示すA/D変換部11とD/A変換部16とから構成される。また、20は、記録・再生部であり、図1に示すデータ記録部12とデータ再生部15とから構成される。さらに、21は、記録・再生部20に装着された記録媒体である。記録媒体21は、図1に示す前述の記録媒体14と同様に着脱可能で可搬性を有するものであってもよく、また、記録・再生部20に内蔵されたものであってもよい。 【0031】以下、本実施の形態2にかかる電波環境シミュレータの動作を説明する。電波記録・再生装置18のデータ変換部19は、フィールド用受信機器10bからRF信号と制御信号を入力し、前述の図1に示すA/D変換部11と同様に動作して所定のフォーマットのデータを出力する。記録・再生部20は、図1に示すデータ記録部12と同様に動作して、データ変換部19からのデータを記録媒体21に記録する。 【0032】次に、電波記録・再生装置18をフィールド用受信機器10bから取り外し、屋内試験場の供試体Aに接続する。電波記録・再生装置18の記録・再生部20は、図1に示すデータ再生部15と同様に動作し、記録媒体21からデータを再生してデータ変換部19に与える。データ変換部19は、図1に示す前述のD/A変換部16と同様に動作して、記録・再生部20により再生されたデータからRF信号と制御信号とを再生し、これを供試体Aに与える。以上により、フィールドでの電波環境が屋内で忠実に再現されて、供試体Aとなる受信機器10aに対する試験が行われる。 【0033】実施の形態3.次に、本発明の実施の形態3について説明する。図4に本実施の形態3にかかる電波環境シミュレータの構成を示す。同図に示す電波環境シミュレータは、図1に示す前述の実施の形態1の構成において、フィールド用受信機器10bが上述の供試体Aを兼ねて供試体Bとなる受信機器23を構成すると共に、電波記録装置13(記録手段)は供試体Bに内蔵された点を構成上の特徴とする。 【0034】このように供試体Bに電波記録装置13を内蔵することにより、供試体Bとなる受信機器23の運用後に、この受信機器23に対するフィールドでの電波環境を逐次記録することが可能となる。 【0035】実施の形態4.次に、本発明の実施の形態4について説明する。図5に本実施の形態4にかかる電波環境シミュレータの構成を示す。同図に示す電波環境シミュレータは、図4に示す前述の実施の形態3の構成において、電波記録装置13に代え、図3に示すデータ変換部19と記録・再生部20とを電波・記録再生部24として備え、この電波・記録再生部24が供試体Cに内蔵された点を構成上の特徴とする。 【0036】このように供試体Cに電波記録・再生部24を内蔵することにより、供試体Cとなる受信機器25の運用後に、この受信機器25に対するフィールドでの電波環境を逐次記録し、必要に応じて或る時間帯の電波環境を再現することが可能となる。 【0037】実施の形態5.次に、本発明の実施の形態5について説明する。図6に本実施の形態5にかかる電波環境シミュレータの構成を示す。同図に示す電波環境シミュレータは、供試体(図示なし)が有する回転空中線部に関して一部機能を同一とした点を構成上の特徴とする。 【0038】すなわち、本実施の形態5にかかる電波環境シミュレータは、図1に示す前述の実施の形態1の構成において、フィールド用受信機器10bに代えて、受信方位(空中線方位)が回転可能であって供試体(図示なし)と同一の回転空中線部26と、該回転空中線部26の受信方位を回転制御する回転制御部27とからなるフィールド用受信機器(符号なし)とを有し、これら回転空中線部26と回転制御部27とA/D変換部11とデータ記録部12とを電波記録装置28として備える。 【0039】電波記録装置28のA/D変換部11は、回転空中線部26によりフィールドで受信されたRF信号と、回転空中線部26を回転制御するために回転制御部27が出力する制御信号とを所定のフォーマットのデータに変換し、これをデータ記録部12が記録媒体14に記録する。この後、データが記録された記録媒体14は、電波記録装置28から取り外されて、屋内試験場の供試体(図示なし)に接続された図1に示す電波再生装置17に装着され、RF信号と制御信号とが再生される。 【0040】したがって、本実施の形態5にかかる電波環境シミュレータによれば、回転空中線部26により供試体と同一のRF信号が得られ、また、回転制御部27からの制御信号により回転空中線部26の受信方位が得られる。そして、これらは電波環境を再現するためのデータとして記録媒体14に記録される。 【0041】実施の形態6.次に、本発明の実施の形態6について説明する。図7に本実施の形態6にかかる電波環境シミュレータの構成を示す。同図に示す本実施の形態6にかかる電波環境シミュレータは、図6に示す上述の実施の形態5の構成において、A/D変換部11とデータ記録部12に代えて、図3に示すデータ変換部19と記録・再生部20とを有し、回転空中線部26と回転制御部27とデータ変換部19と記録・再生部20とを電波記録・再生装置29として備える。 【0042】電波記録・再生装置29は、回転空中線部26によりフィールドで受信されたRF信号と回転制御部27の制御信号とを所定のフォーマットのデータに変換して記録媒体14に記録する。この後、電波記録・再生装置29は、屋内試験場に搬入されて供試体(図示なし)に接続され、記録媒体14からデータを読み取ってRF信号と制御信号を再生し、これをデータ変換部19から供試体となる受信機器(図示なし)に与える。 【0043】実施の形態7.次に、本発明の実施の形態7について説明する。図8に本実施の形態7にかかる電波環境シミュレータの構成を示す。同図に示す本実施の形態7にかかる電波環境シミュレータは、図7に示す上述の実施の形態6の構成において、回転空中線部26と回転制御部27に代えて、受信方位が固定された供試体(図示なし)と同一の固定空中線部30を有し、固定空中線部30とデータ変換部19と記録・再生部20とを電波記録・再生装置31として備える。 【0044】本実施の形態7では、受信方位が固定された固定空中線部30からのRF信号のみを処理して再現する点を除けば、上述の実施の形態6と同様に動作する。ただし、受信状態を制御する制御信号を処理の対象としないので、受信方位や受信バンドなどの受信状態が固定された条件下での電波環境の再現が可能となる。なお、図示しないが、受信状態を制御するための制御信号を生成する要素を加えて、その受信状態が反映された電波環境を再現するように構成してもよい。 【0045】実施の形態8.次に、本発明の実施の形態8について説明する。図9に本実施の形態8にかかる電波環境シミュレータの構成を示す。同図に示す本実施の形態8にかかる電波環境シミュレータは、図8に示す上述の実施の形態7の構成において、固定空中線部30に代えて、受信方位がそれぞれ固定された複数の固定空中線部32a,32b,32cと、複数の固定空中線部32a,32b,32cでそれぞれ受信された複数のRF信号を切り替えるRF切替部33と、RF切替部33による複数のRF信号の切り替えを制御する切替制御部34とを有し、これら複数の固定空中線部32a,32b,32cとRF切替部33と切替制御部34とを電波記録・再生装置35として備える。 【0046】本実施の形態8によれば、切替制御部34の制御の下に、受信方位が固定された複数の固定空中線部32aないし32cでそれぞれ受信されたRF信号をRF切替部33により切り替えて、上述の実施の形態7と同様に処理する。 【0047】ただし、本実施の形態8では、切替制御部34からの制御信号により、どの固定空中線部で受信されたRF信号が処理の対象とされているかを特定することができ、この制御信号から受信状態を知ることができる。そこで、電波記録・再生装置35は、RF切替部33からのRF信号と共に切替制御部34からの制御信号を所定のフォーマットのデータに変換し、電波環境を再現するためのデータとして記録媒体14に記録する。 【0048】この後、電波記録・再生装置35は、屋内試験場に搬入されて、供試体(図示なし)に接続され、記録媒体14からデータを読み取ってRF信号と制御信号を再生し、これをデータ変換部19から供試体に与える。 【0049】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明によれば以下のような効果を得ることができる。即ち、本発明によれば、供試体となる受信機器と、上記供試体となる受信機器と少なくとも一部機能が同一の受信機器でなり、フィールドで受信されたRF(Radio Frequency)信号と上記RF信号の受信状態を制御する制御信号とを得るフィールド用受信機器と、上記フィールド用受信機器により得られた上記RF信号と上記制御信号とをA/D変換して記録媒体に記録する記録手段と、上記記録媒体に記録されたデータを読み取り、該データをD/A変換して上記RF信号と上記制御信号とを再生し、上記供試体となる受信機器に与える再生手段とを備えたので、受信機器に対するフィールドでの電波環境を屋内で忠実に再現することができ、受信機器に対して有効な試験が可能となる。 【0050】また、上記記録手段は、上記RF信号と上記制御信号とをA/D変換して所定のフォーマットのデータを得るA/D変換部と、上記A/D変換部により得られた上記データを上記記録媒体に記録するデータ記録部とを備え、上記再生手段は、上記記録媒体から上記データを再生するデータ再生部と、上記データ再生部により再生された上記データをD/A変換して上記RF信号と上記制御信号とを得るD/A変換部とを備えたので、フィールドで受信されたRF信号とその受信状態を制御する制御信号とをA/D変換して所定のフォーマットのデータとして記録して再生することができる。 【0051】さらにまた、上記記録手段と上記再生手段とは、同一筺体に内蔵されたので、記録手段と再生手段とを構成するハードウェアを共用化することができ、装置の低コスト化を図ることができる。 【0052】さらにまた、上記フィールド用受信機器は、上記供試体となる受信機器を兼ねると共に、上記記録手段は、上記供試体に内蔵されたので、フィールドでの受信機器の電波環境を記録する機会を増やすことができる。 【0053】さらにまた、上記フィールド用受信機器は、受信方位が回転可能な回転空中線部と、該回転空中線部の受信方位を回転制御する回転制御部とを有してなり、上記供試体となる受信機器の回転空中線部に関して一部機能を同一としたので、フィールドに受信機器そのものを設置することなく、回転空中線部を有する受信機器に対するフィールドでの電波環境を記録することができる。 【0054】さらにまた、上記フィールド用受信機器は、受信方位が固定された固定空中線部を有してなり、上記供試体となる受信機器の固定空中線部に関して一部機能を同一としたので、フィールドに受信機器そのものを設置することなく、固定空中線部を有した受信機器に対するフィールドでの電波環境を再現することができる。 【0055】さらにまた、上記フィールド用受信機器は、受信方位がそれぞれ固定された複数の固定空中線部と、上記複数の固定空中線部でそれぞれ受信された複数のRF信号を切り替えるRF切替部と、上記RF切替部による上記複数のRF信号の切り替えを制御する切替制御部とを備えたので、複数の固定空中線部を有した受信機器に対するフィールドでの電波環境を再現することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006013 【氏名又は名称】三菱電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月22日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】曾我 道照 (外6名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−183544 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−353310 |
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